JP2008186721A - 高耐熱性と高透過性を兼ね備えた多孔膜およびその製法 - Google Patents

高耐熱性と高透過性を兼ね備えた多孔膜およびその製法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐熱性と高透過性を同時に有することで、特に非水電解液電池用セパレータとして高い安全性と実用性を兼ね備えた多層多孔膜の提供。
【解決手段】ポリオレフィン樹脂多孔膜の少なくとも片面に、無機フィラーとケン化度85%以上のポリビニルアルコールからなる多孔層を備えた多層多孔膜およびその製造方法、それを用いた非水電解液電池用セパレータおよび非水電解液電池。
【選択図】なし

Description

本発明は、電池やコンデンサー等における隔離材や物質の分離等に好適に用いられる多孔膜およびその製造方法に関する。さらに、それを用いた非水電解液電池用セパレータおよび非水電解液電池に関する。
ポリオレフィン多孔膜は優れた電気絶縁性、イオン透過性を示すことから電池やコンデンサー等におけるセパレータとして広く利用されている。特に近年では携帯機器の多機能化、軽量化に伴いその電源として高出力密度、高容量密度のリチウムイオン二次電池が使用されており、このような電池用セパレータにも主としてポリオレフィン多孔膜が用いられている。
リチウムイオン二次電池は高い出力密度、容量密度を持つ反面、電解液に有機溶媒を用いているために短絡や過充電などの異常事態に伴う発熱によって電解液が分解し、最悪の場合には発火に至ることがある。このような事態を防ぐためリチウムイオン二次電池にはいくつかの安全機能が組み込まれており、その中の一つにセパレータのシャットダウン機能がある。シャットダウン機能とは電池が異常発熱を起こした際、セパレータの微多孔が熱溶融等により閉塞して電解液内のイオン伝導を抑制し電気化学反応の進行をストップさせる機能のことである。一般的にシャットダウン温度が低いほど安全性が高いとされ、ポリエチレンがセパレータの成分として用いられている理由の一つに適度なシャットダウン温度を持つという点が挙げられる。しかし、高いエネルギーを有する電池においては熱暴走時の発熱量が大きく、シャットダウン温度を超えても温度が上昇し続けた場合、セパレータの熱収縮に伴う破膜により両極が短絡し、さらなる発熱を引き起こす危険性がある。
このような問題を解決するために、セパレータと電極の間に絶縁性無機フィラーを主成分とする層を形成する方法が提案されている。(特許文献1、2、3、4、5、6、7)この方法ではシャットダウン温度を超えて温度が上昇し続けてセパレータが破膜しても、無機フィラー層が絶縁層として存在するために両極の短絡を防止できるため、非常に安全性に優れていると記載されている。
ポリビニルアルコールは、接着剤や水系電解液電池用の電極用バインダとして広く用いられている樹脂である。非水電解液電池においても、上記絶縁性無機フィラーを主成分とする層中のバインダとして使用する方法(特許文献1、3、4)や、電極層とセパレータの間を接着する接着剤として使用する方法(特許文献8、9、10)が提案されている。
特許第3756815号公報 特許第3752913号公報 特開2005−276503号公報 特開2004−227972号公報 特開2000−040499号公報 特開平11−080395号公報 特開平09−237622号公報 特許第3426253号公報 特許第3393145号公報 WO99/31750号公報
セパレータであるポリオレフィン樹脂多孔膜の表面に無機フィラー層を形成させた場合、樹脂製バインダとしてポリビニルアルコールを用いると、シャットダウン温度を超えて温度が上昇し続けた場合、破膜等によって両極の短絡が発生する温度(ショート温度)に大きなばらつきが発生するという現象が生じていた。
本発明は、耐熱性と透過性に優れた多孔膜、特に非水電解液電池用セパレータとして有用な多孔膜を提供することを目的とする。また、そのような多孔膜を高い生産性にて提供できる製造方法、高い安全性と実用性を備えた非水電解液電池用セパレータおよび非水電解液電池を提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決するため鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は下記の通りである。
[1]ポリオレフィン樹脂多孔膜の少なくとも片面に、無機フィラーとケン化度85%以上のポリビニルアルコールからなる多孔層を備えた多層多孔膜。
[2][1]に記載の多層多孔膜を用いた非水電解液電池用セパレータ。
[3][2]に記載の電池用セパレータを用いた非水電解液電池。
[4]ポリオレフィン樹脂多孔膜の少なくとも片面に、無機フィラーとケン化度85%以上のポリビニルアルコールとを含有する分散液を塗布することで、ポリオレフィン樹脂多孔膜表面に多孔層を形成することを特徴とする多層多孔膜の製造方法。
本発明によれば、優れた耐熱性と透過性を示し、リチウムイオン二次電池などの非水電解液二次電池および電気二重層キャパシタ等の蓄電池用セパレータ等として有用な多層多孔膜、その製造方法、それを用いた非水電解液電池用セパレータおよび非水電解液電池を提供できる。
以下に、本発明について詳細に説明する。
本発明の多層多孔膜は、ポリオレフィン樹脂多孔膜の少なくとも片面に、無機フィラーとケン化度85%以上のポリビニルアルコールからなる多孔層を有している。
ポリオレフィン樹脂多孔膜は、電池用セパレータとして用いた場合のシャットダウン性能などの点から、多孔膜を構成する樹脂成分の質量分率の50%以上100%以下をポリオレフィン樹脂が占める多孔膜であることが好ましく、さらには55%以上100%以下がより好ましく、60%以上100%以下であることが最も好ましい。
ポリオレフィン樹脂とは、通常の押出、射出、インフレーション、及びブロー成形等に使用するポリオレフィン樹脂をいい、エチレン、プロピレン、1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、及び1−オクテン等のホモ重合体及び共重合体、多段重合体等を使用することができる。また、これらのホモ重合体及び共重合体、多段重合体の群から選んだポリオレフィンを単独、もしくは混合して使用することもできる。前記重合体の代表例としては、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレン、アイソタクティックポリプロピレン、アタクティックポリプロピレン、エチレン−プロピレンランダム共重合体、ポリブテン、エチレンプロピレンラバー等が挙げられる。本発明の微多孔膜を電池セパレータとして使用する場合、低融点であり、かつ高強度の要求性能から、特に高密度ポリエチレンを主成分とする樹脂を使用することが好ましい。
ポリオレフィン樹脂の粘度平均分子量は、3万以上1200万以下が好ましく、さらに好ましくは5万以上200万未満、最も好ましくは10万以上100万未満である。粘度平均分子量が3万以上であれば、溶融成形の際のメルトテンションが大きくなり成形性が向上しやすい上に、十分な絡み合いを付与しやすく高強度となりやすいので好ましい。粘度平均分子量が1200万以下であれば、均一な溶融混練を得やすい傾向があり、シートの成形性、特に厚み安定性に優れる傾向があるので好ましい。さらに粘度平均分子量が100万未満であれば、電池用セパレータとして使用した場合に、温度上昇時に孔を閉塞しやすく良好なシャットダウン機能が得られやすいので好ましい。使用するポリオレフィン樹脂は、例えば、単独で粘度平均分子量100万未満のポリオレフィンを使用する代わりに、粘度平均分子量が200万のポリエチレンと27万の混合物とし、混合物の粘度平均分子量を100万未満としてもよい。
ポリオレフィン樹脂は、後述の無機充填材を含有することも可能であり、本発明の利点を損なわない範囲で必要に応じて、フェノール系やリン系やイオウ系等の酸化防止剤、ステアリン酸カルシウムやステアリン酸亜鉛等の金属石鹸類、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、防曇剤、着色顔料等の添加剤を混合して使用できる。
本発明の多層多孔膜は、上記ポリオレフィン樹脂多孔膜の少なくとも片面に、無機フィラーとケン化度85%以上のポリビニルアルコールからなる多孔層を備えており、これにより優れた耐熱性を示す。
多孔層の層厚は耐熱性向上の点から0.5μm以上が好ましく、透過性や電池の高容量化の点から100μm以下が好ましく、より好ましくは2μm以上50μm以下、より好ましくは3μm以上30μm以下、最も好ましくは4μm以上20μm以下である。
多孔層に使用するポリビニルアルコールは、ケン化度85%以上100%以下である。ケン化度85%以上だと、ショート温度が大幅に向上するため、良好な安全性能が得られる傾向にあるので好ましい。ケン化度は90%以上100%以下が好ましく、95%以上100%以下がより好ましく、99%以上100%以下が最も好ましい。ポリビニルアルコールの重合度は、200以上5000以下が好ましく、300以上4000以下がより好ましく、500以上3500以下が最も好ましい。重合度が200以上のポリビニルアルコールでは、少量で無機フィラーを強固に結着できるため、多孔層の力学的強度を維持しながら多層多孔膜の透気度上昇を抑えることができるので好ましい。また、重合度5000以下のポリビニルアルコールでは、無機フィラーとの分散液を調製する場合、ゲル化等を防止できるので好ましい。
多孔層中の無機フィラーの占める質量分率は、耐熱性の点から、50%以上100%未満であることが好ましく、55%以上99.99%以下であることがより好ましく、60%以上99.9%以下であることがさらに好ましく、65%以上99%以下であることが特に好ましい。
多孔層に使用する無機フィラーとしては、200℃以上の融点をもち、電気絶縁性が高く、かつリチウムイオン二次電池の使用範囲で電気化学的に安定であるものが好ましい。例えば、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、マグネシア、セリア、イットリア、酸化亜鉛、酸化鉄などの酸化物系セラミックス、窒化ケイ素、窒化チタン、窒化ホウ素等の窒化物系セラミックス、シリコンカーバイド、炭酸カルシウム、硫酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、チタン酸カリウム、タルク、カオリンクレー、カオリナイト、ハロイサイト、パイロフィライト、モンモリロナイト、セリサイト、マイカ、アメサイト、ベントナイト、アスベスト、ゼオライト、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ藻土、ケイ砂等のセラミックス、ガラス繊維などが挙げられ、これらを単独で用いてもよいし、複数を混合して用いてもよい。電気化学的安定性の点から、アルミナ、チタニアがより好ましい。無機フィラーの平均粒径は、0.1μm以上2.0μm以下が好ましく、0.2μm以上1.0μm以下がより好ましい。0.1μm未満だとショート温度が低くなる傾向がある。また2.0μm超だと層厚の薄い多孔層を形成することが困難となる。
本発明により、優れた耐熱性と透過性を同時に達成する多層多孔膜を得ることができるのであるが、基材であるポリオレフィン樹脂多孔膜の透気度に対して、多孔層を形成した後の多層多孔膜の透気度の増加率は0%以上100%以下であることが好ましく、0%以上70%以下であることがより好ましく、0%以上50%以下であることが特に好ましい。ただし、基材であるポリオレフィン樹脂多孔膜の透気度が100秒/100cc未満の場合は、多孔層を形成した後の多層多孔膜の透気度増加率は0%以上500%以下であれば好ましく用いることが出来る。
多層多孔膜の透気度は10秒/100cc以上650秒/100cc以下、好ましくは20秒/100cc以上500秒/100cc以下、より好ましくは30秒/100cc以上450秒/100cc以下、特に好ましくは50秒/100cc以上400秒/100cc以下の範囲である。透気度が10秒/100cc以上では電池用セパレータとして使用した際に自己放電が少なく、650秒/100cc以下では良好な充放電特性が得られる。
多層多孔膜の最終的な膜厚は、2μm以上200μm以下の範囲が好ましく、5μm以上100μm以下の範囲がより好ましく、7μm以上50μm以下の範囲がさらに好ましい。膜厚が2μm以上であれば機械強度が十分であり、また、200μm以下であればセパレータの占有体積が減るため、電池の高容量化の点において有利となる傾向があるので好ましい。
多層多孔膜の150℃での熱収縮率は、MD方向、TD方向ともに0%以上15%以下であることが好ましく、0%以上10%以下であることがより好ましく、0%以上5%以下であることが特に好ましい。MD方向、TD方向ともに15%以下であれば電池の異常発熱時においてもセパレータの破膜を防ぐことが出来るので、正負極間の接触を抑制し得るため、より良好な安全性能が得られる傾向があるので好ましい。
多層多孔膜のシャットダウン温度は、120℃以上160℃以下が好ましく、より好ましくは120℃以上150℃以下の範囲である。160℃以下であると、電池が発熱した場合などにおいても、電流遮断を速やかに促進し、より良好な安全性能が得られる傾向にあるので好ましい。一方、120℃以上であると例えば100℃前後での高温化の使用、熱処理等を実施できるので好ましい。
多層多孔膜のショート温度は、180℃以上1000℃以下が好ましく、200℃以上1000℃以下がより好ましい。180℃以上であると電池異常発熱においても放熱するまで正負極間の接触を抑制し得るため、より良好な安全性能が得られる傾向があるので好ましい。
本発明の多層多孔膜は、ポリオレフィン樹脂多孔膜の少なくとも片面に、無機フィラーとケン化度85%以上のポリビニルアルコールとを含有する分散液を塗布することで、ポリオレフィン樹脂多孔膜表面に多孔層を形成する方法により、好適に製造できる。
ポリオレフィン樹脂としては前述のものが好適に使用できる。ポリオレフィン樹脂には、本発明の利点を損なわない範囲で必要に応じて、フェノール系やリン系やイオウ系等の酸化防止剤、ステアリン酸カルシウムやステアリン酸亜鉛等の金属石鹸類、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、防曇剤、着色顔料等の添加剤を混合して使用できる。
ポリオレフィン樹脂多孔膜の製造方法としては、特に制限することなく一般的な製造方法を採用することができる。例えば、一般的な製造方法として、ポリオレフィン樹脂と可塑剤とを溶融混練してシート状に成形後、可塑剤を抽出することで多孔化させる方法、ポリオレフィン樹脂を溶融混練して高ドロー比で押出した後、熱処理と延伸によってポリオレフィン結晶界面を剥離させることで多孔化させる方法、ポリオレフィン樹脂と無機充填材とを溶融混練してシート上に成形後、延伸によってポリオレフィン樹脂と無機充填材との界面を剥離させることで多孔化させる方法、ポリオレフィン樹脂を溶解後、ポリオレフィン樹脂に対する貧溶媒に浸漬させポリオレフィン樹脂を凝固させると同時に溶剤を除去することで多孔化させる方法などが挙げられる。
以下、ポリオレフィン樹脂と可塑剤とを溶融混練してシート状に成形後、可塑剤を抽出することで多孔化させる方法について説明する。
可塑剤としては、ポリオレフィン樹脂と混合した際にポリオレフィン樹脂の融点以上において均一溶液を形成しうる不揮発性溶媒であれば良い。例えば、流動パラフィンやパラフィンワックス等の炭化水素類、フタル酸ジオクチルやフタル酸ジブチル等のエステル類、オレイルアルコールやステアリルアルコール等の高級アルコール等が挙げられる。特にポリオレフィン樹脂がポリエチレンの場合、流動パラフィンは、ポリエチレンと相溶性が高く延伸時に樹脂と可塑剤の界面剥離が起こりにくいために均一な延伸を実施しやすく好ましい。
本発明において、ポリオレフィン樹脂および可塑剤と一緒に無機充填材を溶融混練することが出来る。この際に使用する無機充填材は、200℃以上の融点をもち、電気絶縁性が高く、かつリチウムイオン二次電池の使用範囲で電気化学的に安定であるものならば、特に限定することなく使用することが出来る。この条件を満たすものであれば単独で用いてもよいし、複数を混合して用いてもよい。無機充填材としては、例えば、アルミナ、シリカ、チタニア、ジルコニア、マグネシア、セリア、イットリア、酸化亜鉛、酸化鉄などの酸化物系セラミックスや窒化ケイ素、窒化チタン、窒化ホウ素等の窒化物系セラミックス、シリコンカーバイド、炭酸カルシウム、硫酸アルミニウム、チタン酸カリウム、タルク、カオリンクレー、カオリナイト、ハロイサイト、パイロフィライト、モンモリロナイト、セリサイト、マイカ、アメサイト、ベントナイト、アスベスト、ゼオライト、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ藻土、ケイ砂等のセラミックス、ガラス繊維等のセラミックスなどが挙げられ、これらを単独で用いてもよいし、複数を混合して用いてもよい。
ポリオレフィン樹脂に対する無機充填材の含有量は、可塑剤を加えた状態で、均一な溶融製膜が可能であり、シート状の多孔膜前駆体を形成でき、かつ生産性を損なわない程度であることが好ましく、ポリオレフィン樹脂と無機充填材とからなる組成物中に占める無機充填材の質量分率で0%以上90%以下であることが好ましく、1%以上80%以下がより好ましく、3%以上70%以下が特に好ましく、5%以上60%以下が最も好ましい。無機充填材を添加すると、電解液との親和性が向上するため、電解液の含浸性を向上出来るので好ましい。また無機充填材の質量分率が90%以下であれば、生産性を損なわずに、均一かつシート状の多孔膜前駆体を溶融製膜にて形成することが可能であるので好ましい。
ポリオレフィン樹脂と可塑剤、あるいはポリオレフィン樹脂と無機充填材と可塑剤との比率については、均一な溶融混練が可能な比率であり、シート状の微多孔膜前駆体を成形しうるのに充分な比率であり、かつ生産性を損なわない程度とするのが好ましく、ポリオレフィン樹脂と可塑剤からなる組成物、あるいはポリオレフィン樹脂と無機充填材と可塑剤とからなる組成物中に占める可塑剤の質量分率は、好ましくは30〜80質量%、更に好ましくは40〜70質量%である。可塑剤の質量分率が80質量%以下の場合、溶融成形時のメルトテンションが不足しにくく成形性が向上する傾向があるので好ましい。一方、質量分率が30質量%以上の場合は、延伸倍率の増大に伴い厚み方向に薄くなり、薄膜を得ることが可能であるので好ましい。また可塑化効果が十分なために結晶状の折り畳まれたラメラ晶を効率よく引き伸ばすことができ、高倍率の延伸ではポリオレフィン鎖の切断が起こらず均一かつ微細な孔構造となり強度も増加しやすい。さらに押出し負荷が低減され、生産性が向上する。
ポリオレフィン樹脂と可塑剤、あるいはポリオレフィン樹脂と無機充填材と可塑剤を溶融混練する方法としては、ポリオレフィン樹脂単独、あるいはポリオレフィン樹脂と無機充填材を押出機、ニーダー、ラボプラストミル、混練ロール、バンバリーミキサー等の樹脂混練装置に投入し、樹脂を加熱溶融させながら任意の比率で可塑剤を導入し、更にポリオレフィン樹脂と可塑剤、あるいはポリオレフィン樹脂と無機充填材と可塑剤よりなる組成物を混練することにより、均一溶液を得る方法が好ましい。さらに好ましい方法としては予めポリオレフィン樹脂と可塑剤、あるいはポリオレフィン樹脂と無機充填材と可塑剤とをヘンシェルミキサー等を用い所定の割合で事前混練する工程を経て、該混練物を押出機に投入し、加熱溶融させながら任意の比率で可塑剤を導入し更に混練することが挙げられる。具体的には、ポリオレフィン樹脂と可塑剤、あるいはポリオレフィン樹脂と無機充填材と可塑剤とをヘンシェルミキサー等で事前混練したものを二軸押出機に投入し、所定可塑剤添加量の残り分をサイドフィードすることで、より分散性が良好なシートを得ることができ、高倍率の延伸を破膜することなく実施することができる。
上記溶融混練物はシート状に成形される。溶融物を押出して冷却固化させシート状成形体を製造する方法は、ポリオレフィン樹脂と可塑剤、あるいはポリオレフィン樹脂と無機充填材と可塑剤の均一溶融物を、Tダイ等を介してシート状に押出し、熱伝導体に接触させて樹脂の結晶化温度より充分に低い温度まで冷却することにより行うことが好ましい。冷却固化に用いられる熱伝導体としては、金属、水、空気、あるいは可塑剤自身等が使用できるが、特に金属製のロールに接触させて冷却する方法が最も熱伝導の効率が高く好ましい。また、金属製のロールに接触させる際に、ロール間で挟み込むと、更に熱伝導の効率が高まり、またシートが配向して膜強度が増し、シートの表面平滑性も向上するためより好ましい。Tダイよりシート状に押出す際のダイリップ間隔は400μm以上3000μm以下が好ましく、500μm以上2500μm以下がさらに好ましい。ダイリップ間隔が400μm以上の場合には、メヤニ等が低減され、スジや欠点など膜品位への影響が少なく、その後の延伸工程に於いて膜破断などを防げる。3000μm以下の場合は、冷却速度が速く冷却ムラを防げるほか、厚みの安定性を維持できる。
延伸処理としては、一軸延伸または二軸延伸のいずれも好適に用いることが出来るが、得られる膜強度等の観点から二軸延伸がより好ましい。二軸方向に高倍率延伸した場合、面方向に分子配向するため裂けにくく安定な構造となり高い突刺強度が得られる。延伸方法は同時二軸延伸、逐次二軸延、多段延伸、多数回延伸等のいずれの方法を単独もしくは併用することも構わないが、延伸方法が同時二軸延伸であることが突刺強度の増加や均一延伸、シャットダウン性の観点から最も好ましい。ここでいう同時二軸延伸とはMD方向の延伸とTD方向の延伸が同時に施される手法であり、各方向の変形率は異なっても良い。逐次二軸延伸とは、MD方向、またはTD方向の延伸が独立して施される手法であり、MD方向、またはTD方向に延伸がなされている際は、他方向が非拘束状態、または定長に固定されている状態にある。延伸倍率は、面倍率で20倍以上100倍以下の範囲が好ましく、25倍以上50倍以下の範囲がさらに好ましい。各軸方向の延伸倍率はMD方向に4倍以上10倍以下、TD方向に4倍以上10倍以下の範囲が好ましく、MD方向に5倍以上8倍以下、TD方向に5倍以上8倍以下の範囲がさらに好ましい。総面積倍率が20倍以上の場合は、膜に十分な強度を付与でき、100倍以下では膜破断を防ぎ、高い生産性が得られる。
圧延工程を二軸延伸工程と併用しても構わない。圧延はダブルベルトプレス機等を使用したプレス法にて実施できる。圧延は特に表層部分の配向を増すことが出来る。圧延面倍率は1倍より大きく3倍以下が好ましく、1倍より大きく2倍以下がさらに好ましい。1倍より大きければ、面配向が増加し膜強度が増加する。3倍以下では、表層部分と中心内部の配向差が小さく、延伸工程で表層部と内部で均一な多孔構造を発現するために好ましいし、また工業生産上も好ましい。
可塑剤を抽出する方法はバッチ式、連続式のいずれでもよいが、抽出溶剤に多孔膜前駆体を浸漬することにより可塑剤を抽出し、充分に乾燥させ、可塑剤を多孔膜から実質的に除去することが好ましい。多孔膜の収縮を抑えるために、浸漬、乾燥の一連の工程中に多孔膜の端部を拘束することは好ましい。また、抽出後の多孔膜中の可塑剤残存量は1質量%未満にすることが好ましい。
抽出溶剤は、ポリオレフィン樹脂に対して貧溶媒であり、かつ可塑剤に対して良溶媒であり、沸点がポリオレフィン多孔膜の融点より低いことが望ましい。このような抽出溶剤としては、例えば、n−ヘキサンやシクロヘキサン等の炭化水素類、塩化メチレンや1,1,1−トリクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ハイドロフルオロエーテルやハイドロフルオロカーボン等の非塩素系ハロゲン化溶剤、エタノールやイソプロパノール等のアルコール類、ジエチルエーテルやテトラヒドロフラン等のエーテル類、アセトンやメチルエチルケトン等のケトン類が挙げられる。またこれらの蒸留等の操作により、回収した抽出溶剤も使用してよいのは言うまでもない。
なお、可塑剤と共に無機充填材を溶融混練した場合は、必要に応じて無機充填材を抽出してもよい。この場合の抽出溶剤は、ポリオレフィン樹脂に対して貧溶媒であり、かつ無機充填材に対して良溶媒であり、沸点がポリオレフィン多孔膜の融点より低いことが望ましい。
本発明の利点を損なわない範囲で各延伸過程に引き続いて、または後に熱固定及び熱緩和等の熱処理工程を加えることは、ポリオレフィン樹脂多孔膜の収縮をさらに抑制する効果があり好ましい。
また、本発明の利点を損なわない範囲で後処理を行っても良い。後処理としては、例えば、界面活性剤等による親水化処理、及び電離性放射線等による架橋処理等が挙げられる。
本発明の多層多孔膜は、無機フィラーと樹脂製バインダを溶媒に溶解または分散させた無機フィラー含有樹脂溶液を、上記ポリオレフィン樹脂多孔膜の少なくとも片面に塗布することによってポリオレフィン樹脂多孔膜表面に多孔層を形成することによって製造することが好ましい。
無機フィラーおよび樹脂製バインダとしては、いずれも前述のものが好適に使用できる。溶媒としては、無機フィラーと樹脂製バインダが均一かつ安定に溶解または分散できるものが好ましく、例えば、N−メチルピロリドンやN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、水、エタノール、トルエン、熱キシレン、ヘキサンなどを挙げることができる。また、無機フィラー含有樹脂溶液を安定化させるため、あるいはポリオレフィン樹脂多孔膜への塗工性を向上させるために、界面活性剤等の分散剤、増粘剤、湿潤剤、消泡剤、酸やアルカリを含めたPH調製剤等の各種添加剤を加えてもよい。これらの添加剤は、溶媒除去や可塑剤抽出の際に除去できるものが好ましいが、リチウムイオン二次電池の使用範囲において電気化学的に安定で、電池反応を阻害せず、かつ200℃程度まで安定ならば、電池内に残存してもよい。
無機フィラーと樹脂製バインダを溶媒に溶解または分散させる方法は、後述する塗布工程に必要な溶液または分散液特性を実現できる方法であれば特に限定しない。例えば、ボールミル、ビーズミル、遊星ボールミル、振動ボールミル、サンドミル、コロイドミル、アトライター、ロールミル、高速インペラー分散、ディスパーザー、ホモジナイザー、高速衝撃ミル、超音波分散、撹拌羽根等による機械撹拌等が挙げられる。
無機フィラー含有樹脂溶液をポリオレフィン樹脂多孔膜に塗布する方法については、必要とする層厚や塗布面積を実現できる方法であれば特に限定しない。例えば、グラビアコーター法、小径グラビアコーター法、リバースロールコーター法、トランスファロールコーター法、キスコーター法、ディップコーター法、ナイフコーター法、エアドクタコーター法、ブレードコーター法、ロッドコーター法、スクイズコーター法、キャストコーター法、ダイコーター法、スクリーン印刷法、スプレー塗布法等が挙げられる。また、用途に応じて無機フィラー含有樹脂溶液をポリオレフィン樹脂多孔膜の片面だけに塗布してもよいし、両面に塗布してもよい。
さらに、塗布に先立ち、ポリオレフィン樹脂多孔膜表面を積極的に表面処理すると、無機フィラー含有樹脂溶液がより均一に塗布し易くなる上に、塗布後の無機フィラー含有樹脂層とポリオレフィン樹脂多孔膜表面との接着性が向上するため、より好ましい。表面処理の方法は、ポリオレフィン樹脂多孔膜の多孔質構造が著しく損なわれなければ特に限定しないが、例えばコロナ放電処理法、機械的粗面化法、溶剤処理法、酸処理法、紫外線酸化法などが挙げられる。
ポリオレフィン樹脂多孔膜に塗布した無機フィラー含有樹脂溶液から溶媒を除去することで無機フィラーと樹脂製バインダからなる多孔層が形成されるのだが、溶媒を除去する方法としては、ポリオレフィン樹脂多孔膜に悪影響を及ぼさない方法であれば、特に限定することなく採用することが出来る。例えば、ポリオレフィン樹脂多孔膜を固定しながらその融点以下の温度にて乾燥する方法、低温で減圧乾燥する方法、樹脂製バインダに対する貧溶媒に浸漬して樹脂製バインダを凝固させると同時に溶媒を抽出する方法などが挙げられる。
本発明の多層多孔膜は、耐熱性、透過性に優れるため、非水電解液電池用セパレータとして用いた場合に特に有用であり、本発明の多層多孔膜をセパレータとして使用することで、良好な安全性能を持つ非水電解液電池を得ることができる。
次に、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、これらは本発明の範囲を制限するものではない。実施例における試験方法は次の通りである。
<ポリビニルアルコールのケン化度評価>
JIS K−0070に準拠する方法で算出した。
<微多孔膜の評価>
(1)粘度平均分子量Mv
ASTM−D4020に基づき、デカリン溶媒における135℃での極限粘度[η](dl/g)を求める。ポリエチレンのMvは次式により算出した。
[η]=6.77×10−4Mv0.67
ポリプロピレンについては、次式によりMvを算出した。
[η]=1.10×10−4Mv0.80
(2)膜厚
ダイヤルゲージ(尾崎製作所製PEACOCK No.25(商標))にて測定した。MD10mm×TD10mmのサンプルを多孔膜から切り出し、格子状に9箇所(3点×3点)の膜厚を測定した。得られた平均値を膜厚(μm)とした。
(3)透気度(秒/100cc)
JIS P−8117準拠のガーレー式透気度計(東洋精機製G−B2(商標))を用いた。内筒重量は567gで、直径28.6mm、645mmの面積を空気100mlが通過する時間を測定した。多孔層を形成させたことによる透気度増加率を、以下の式にて算出する。
透気度増加率(%)=(多孔多層膜の透気度−ポリオレフィン樹脂多孔膜の透気度)/ポリオレフィン樹脂多孔膜の透気度×100
(4)シャットダウン温度、ショート温度
a.正極の作製
正極活物質としてリチウムコバルト複合酸化物(LiCoO)を92.2質量%、導電材としてリン片状グラファイトとアセチレンブラックをそれぞれ2.3質量%、バインダーとしてポリフッ化ビニリデン(PVDF)3.2質量%をN−メチルピロリドン(NMP)中に分散させてスラリーを調製する。このスラリーを正極集電体となる厚さ20μmのアルミニウム箔の片面にダイコーターで塗布し、130℃で3分間乾燥後、ロールプレス機で圧縮成形する。この時、正極の活物質塗布量は250g/m、活物質かさ密度は3.00g/cmになるようにする。
b.負極の作製
負極活物質として人造グラファイト96.6質量%、バインダーとしてカルボキシメチルセルロースのアンモニウム塩1.4質量%とスチレン−ブタジエン共重合体ラテックス1.7質量%を精製水中に分散させてスラリーを調製する。このスラリーを負極集電体となる厚さ12μmの銅箔の片面にダイコーターで塗布し、120℃で3分間乾燥後、ロールプレス機で圧縮成形する。この時、負極の活物質塗布量は106g/m、活物質かさ密度は1.35g/cmになるようにする。
c.非水電解液
プロピレンカーボネート:エチレンカーボネート:γ−ブチルラクトン=1:1:2(体積比)の混合溶媒に、溶質としてLiBFを濃度1.0mol/Lとなるように溶解させて調製する。
d.評価
熱電対を繋いだセラミックスプレート上に、65mm×20mmに切り出し非水電解液に1分以上浸漬した負極を載せ、この上に中央部に直径16mmの穴をあけた50mm×50mmに切り出した厚さ9μmのアラミドフィルムを載せ、この上に40mm×40mmに切り出し非水電解液に1時間以上浸漬した試料の多孔膜をアラミドフィルムの穴部を覆うように載せ、この上に65mm×20mmに切り出し非水電解液に1分以上浸漬した正極を負極に接触しないように載せ、その上にカプトンフィルム、更に厚さ約4mmのシリコンゴムを載せる。
これをホットプレート上にセットした後、油圧プレス機にて4.1MPaの圧力をかけた状態で、15℃/minの速度で昇温し、この際の正負極間のインピーダンス変化を交流1V、1kHzの条件下で200℃まで測定した。この測定において、インピーダンスが1000Ωに達した時点の温度をシャットダウン温度とし、孔閉塞状態に達した後、再びインピーダンスが1000Ωを下回った時点の温度をショート温度とした。
(5)電池評価
a.正極の作製
(4)のaで作製した正極を面積2.00cmの円形に打ち抜いた。
b.負極の作製
(4)のbで作製した負極を面積2.05cmの円形に打ち抜いた。
c.非水電解液
エチレンカーボネート:エチルメチルカーボネート=1:2(体積比)の混合溶媒に、溶質としてLiPFを濃度1.0ml/Lとなるように溶解させて調製した。
d.電池組立と評価
正極と負極の活物質面が対向するように、下から負極、セパレータ、正極の順に重ね、蓋付きステンレス金属製容器に収納する。容器と蓋とは絶縁されており、容器は負極の銅箔と、蓋は正極のアルミ箔と接している。この容器内に前記した非水電解液を注入して密閉する。
上記のようにして組み立てた簡易電池を25℃雰囲気下、電流値3mA(約0.5C)で電池電圧4.2Vまで充電し、さらに4.2Vを保持するようにして電流値を3mAから絞り始めるという方法で、合計約6時間、電池作成後の最初の充電を行い、そして 電流値3mAで電池電圧3.0Vまで放電した。
次に、25℃雰囲気下、電流値6mA(約1.0C)で電池電圧4.2Vまで充電し、さらに4.2Vを保持するようにして電流値を6mAから絞り始めるという方法で、合計約3時間充電を行い、そして電流値6mAで電池電圧3.0Vまで放電して、その時の放電容量を1C放電容量(mAh)とした。
次に、25℃雰囲気下、電流値6mA(約1.0C)で電池電圧4.2Vまで充電し、さらに4.2Vを保持するようにして電流値を6mAから絞り始めるという方法で、合計約3時間充電を行い、そして電流値12mA(約2.0C)で電池電圧3.0Vまで放電して、その時の放電容量を2C放電容量(mAh)とした。
1C放電容量に対する2C放電容量の割合を算出し、この値をレート特性とした。
レート特性(%)=2C放電容量/1C放電容量 ×100
さらに、60℃雰囲気下、電流値6mA(約1.0C)で電池電圧4.2Vまで充電し、さらに4.2Vを保持するようにして電流値を6mAから絞り始めるという方法で、合計約3時間充電を行い、そして電流値6mAで電池電圧3.0Vまで放電するというサイクルを繰り返した。
このサイクルにおける1サイクル目の放電容量に対する所定サイクル後の放電容量の割合を容量維持率(%)として求め、サイクル特性を判断した。
[実施例1]
粘度平均分子量(Mv)70万のポリエチレン16.6重量部とMv25万のポリエチレン16.6重量部とMv40万のポリプロピレン1.8重量部、可塑剤として流動パラフィン(LP)を40重量部、酸化防止剤としてペンタエリスリチル−テトラキス−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]を0.3重量部添加したものをヘンシェルミキサーにて予備混合した。得られた混合物をフィーダーにより二軸同方向スクリュー式押出機フィード口へ供給した。また溶融混練し押し出される全混合物(100重量部)中に占める流動パラフィン量比が65重量部となるように、流動パラフィンを二軸押出機シリンダーへサイドフィードした。溶融混練条件は、設定温度200℃、スクリュー回転数240rpm、吐出量12kg/hで行った。続いて、溶融混練物をTダイを経て表面温度25℃に制御された冷却ロール間に押出し、厚さ1300μmのシート状のポリオレフィン組成物を得た。次に連続して同時二軸テンター延伸機へ導き、MD方向に7倍、TD方向に6.4倍に同時二軸延伸を行った。この時同時二軸テンターの設定温度は118℃であった。次にメチルエチルケトン槽に導き可塑剤を除去した後、メチルエチルケトンを乾燥除去した。さらにTDテンター熱固定機に導き、熱固定を行った。熱固定温度は122℃、TD緩和率0.80とした。その結果、膜厚16μm、気孔率48%、透気度165秒/100ccのポリオレフィン樹脂多孔膜を得た。
ポリビニルアルコール(平均重合度1700、ケン化度99%以上)5重量部とチタニア粒子(平均粒径0.4μm)95重量部を150重量部の水にそれぞれ均一に分散させた水溶液を、上記ポリオレフィン樹脂多孔膜の表面にグラビアコーターを用いて塗布した後、60℃にて乾燥して水を除去し、多孔膜上に厚さ4μmの多孔層が形成した、総膜厚20μmの多層多孔膜を得た。
得られた多層多孔膜は、透気度175秒/100ccで、多孔層を形成させたことによる透気度増加率は6%と低く、優れた透過性を維持していた。また、シャットダウン温度は148℃に観測され、ショートは200℃以上になっても観察されず、非常に高い耐熱性を示した。
この多層多孔膜をセパレータとして用いて電池評価を実施したところ、レート特性は90%以上と高く、100サイクル後の容量維持率は90%以上でサイクル特性も良好であった。
[実施例2]
実施例1で、多孔膜上に厚さ6μmの多孔層を形成させた以外は、実施例1と同様の方法で総膜厚22μmの多層多孔膜を得た。
得られた多層多孔膜は、透気度180秒/100ccで、多孔層を形成させたことによる透気度増加率は9%と低く、優れた透過性を維持していた。また、シャットダウン温度は146℃に観測され、ショートは200℃以上になっても観察されず、非常に高い耐熱性を示した。
この多層多孔膜をセパレータとして用いて電池評価を実施したところ、レート特性は90%以上と高く、100サイクル後の容量維持率は90%以上でサイクル特性も良好であった。
[実施例3]
実施例1で基材に用いたポリオレフィン樹脂多孔膜の表面に、ポリビニルアルコール(平均重合度1700、ケン化度87%)5重量部とチタニア粒子(平均粒径0.4μm)95重量部を150重量部の水にそれぞれ均一に分散させた水溶液を、上記ポリオレフィン樹脂多孔膜の表面にバーコーターを用いて塗布した後、60℃にて乾燥して水を除去し、多孔膜上に厚さ3μmの多孔層が形成した、総膜厚19μmの多層多孔膜を得た。
得られた多層多孔膜は、透気度171秒/100ccで、多孔層を形成させたことによる透気度増加率は4%と低く、優れた透過性を維持していた。また、シャットダウン温度は145℃に観測され、ショートは200℃以上になっても観察されず、非常に高い耐熱性を示した。
この多層多孔膜をセパレータとして用いて電池評価を実施したところ、レート特性は90%以上と高く、100サイクル後の容量維持率は90%以上でサイクル特性も良好であった。
[実施例4]
実施例3で、多孔膜上に厚さ6μmの多孔層を形成させた以外は、実施例3と同様の方法で総膜厚22μmの多層多孔膜を得た。
得られた多層多孔膜は、透気度178秒/100ccで、多孔層を形成させたことによる透気度増加率は8%と低く、優れた透過性を維持していた。また、シャットダウン温度は146℃に観測され、ショートは200℃以上になっても観察されず、非常に高い耐熱性を示した。
この多層多孔膜をセパレータとして用いて電池評価を実施したところ、レート特性は90%以上と高く、100サイクル後の容量維持率は90%以上でサイクル特性も良好であった。
[比較例1]
実施例1で基材に用いたポリオレフィン樹脂多孔膜の表面に、多孔層を形成させずに同様の評価を行ったところ、シャットダウン温度は148℃に観測されたが、ショート温度が152℃と低かった。なお、この多層多孔膜をセパレータとして用いて電池評価を実施したところ、レート特性は90%以上と高く、100サイクル後の容量維持率は90%以上でサイクル特性も良好であった。
[比較例2]
実施例1で基材に用いたポリオレフィン樹脂多孔膜の表面に、ポリビニルアルコール(平均重合度1700、ケン化度81%)5重量部とチタニア粒子(平均粒径0.4μm)95重量部を150重量部の水にそれぞれ均一に分散させた水溶液を、上記ポリオレフィン樹脂多孔膜の表面にバーコーターを用いて塗布した後、60℃にて乾燥して水を除去し、多孔膜上に厚さ4μmの多孔層が形成した、総膜厚20μmの多層多孔膜を得た。
得られた多層多孔膜は、透気度174秒/100ccで、多孔層を形成させたことによる透気度増加率は5%と低く、優れた透過性を維持していた。シャットダウン温度は145℃に観測されたが、ショート温度は163℃と低かった。
[比較例3]
比較例2で、多孔膜上に厚さ6μmの多孔層を形成させた以外は、比較例2と同様の方法で総膜厚22μmの多層多孔膜を得た。
得られた多層多孔膜は、透気度178秒/100ccで、多孔層を形成させたことによる透気度増加率は8%と低く、優れた透過性を維持していた。シャットダウン温度は145℃に観測されたが、ショート温度は167℃と低かった。
[比較例4]
実施例1で基材に用いたポリオレフィン樹脂多孔膜の表面に、ポリビニルアルコール(平均重合度1700、ケン化度72%)5重量部とチタニア粒子(平均粒径0.4μm)95重量部を150重量部の水にそれぞれ均一に分散させた水溶液を、上記ポリオレフィン樹脂多孔膜の表面にバーコーターを用いて塗布した後、60℃にて乾燥して水を除去し、多孔膜上に厚さ6μmの多孔層が形成した、総膜厚22μmの多層多孔膜を得た。
得られた多層多孔膜は、透気度177秒/100ccで、多孔層を形成させたことによる透気度増加率は7%と低く、優れた透過性を維持していた。シャットダウン温度は146℃に観測されたが、ショート温度は162℃と低かった。
以上の実施例、比較例における物性を表1にまとめて示した。
Figure 2008186721
本発明の多層多孔膜は、優れた耐熱性と透過性を示すため、安全性および信頼性に優れることが要求される非水電解液二次電池および電機二重層キャパシタ等の蓄電池用セパレータとして特に有用である。

Claims (4)

  1. ポリオレフィン樹脂多孔膜の少なくとも片面に、無機フィラーとケン化度85%以上のポリビニルアルコールからなる多孔層を備えた多層多孔膜。
  2. 請求項1に記載の多層多孔膜を用いた非水電解液電池用セパレータ。
  3. 請求項2に記載の電池用セパレータを用いた非水電解液電池。
  4. ポリオレフィン樹脂多孔膜の少なくとも片面に、無機フィラーとケン化度85%以上のポリビニルアルコールとを含有する分散液を塗布することで、ポリオレフィン樹脂多孔膜表面に多孔層を形成することを特徴とする多層多孔膜の製造方法。
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