JPS63197944A - 品質保全包装ユニツト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はハロゲン化銀写真感光材料に関り、特に化学増
感を施したネガ用及びポジ用ハロゲン化銀写真感光材料
シートを対象とする包装材料に関する。

〔発明の背景〕

ハロゲン化銀写真感光材料（以後ネガ、ポジ用台せて写
真フィルムと称す）はユーザの要請に沿って、感度、か
ぶり、鮮鋭性、粒状性等技術的には相互に背馳する特性
を調和させながら性能の水準を上げて来ているのが、そ
の技術には総体的に写真乳剤の金増感と写真フィルム構
成層の薄膜化が基調になっている。

また、製造原価の引下げは工業的重要課題であり、写真
フィルム自体の性能向上に伴う原価の高騰を使用目的の
直接の対象でない写真フィルム包装の原価節減で償却す
ることが考えられ、包装材料費、包装工程費の低減が迫
られる。

例えばＸレイフィルム或は印刷用フィルム等の写真フィ
ルムシートはその一枚、一枚を折返した薄葉紙からなる
インタリーフで把持し、該把持されたシートの所定枚数
を更にコの字形厚紙で挟持した包装ユニットにし、外部
衝撃から保護しシート相互或はシートと包材間での擦傷
、摩擦帯電、くっつき、それらに基因するかぶりの防止
に万全を期したインタリーフ包装形態から、前記折返し
インタリーフを除き、前記包装ユニットの厚紙に接触す
る面にのみ単葉インタリーフを一枚づつ宛うノンインタ
リーフ包装形態が採られた。

しかし写真フィルムがノンインタリーフで保護されうる
程度の感度から更に高感度となり、］ヒ字増感、特に金
増感を含む化学増感を必須要件として高感度化された薄
膜化写真フィルムは外囲条件に過敏脆弱になって来てお
り、包装ユニットに用いられる厚紙材質に起因する特性
毀損すら発生するに到っている。即ち包装ユニットの厚
紙の抄造原料に故紙を再生して用いると、金増感を含む
化学増感を施した写真フィルムは保存経時中にかぶりを
発生する。

更に故紙再生による厚紙を用いると細い繊維塵の発生が
あり、クリーンであるべき包装工程に障害を与える。

〔発明の目的〕

本発明の目的は化学増感、特に金増感を含む化学増感を
施した写真フィルムシートの保存経時中の特性保全に適
した包装仕様及び材料を提供することにある。

〔発明の構成〕

前記した本発明の目的は、化学増感を施したハロゲン化
銀写真感光材料シートを厚紙で挟持する包装ユニットに
於て、前記厚紙の抄造原料が新規パルプであることを特
徴とする品質保全包装ユニットによって達成される。

次に本発明の詳細な説明する。

本発明の包装ユニットは写真フィルムの種類、サイズに
応じて１０〜１００枚のシートを挟持するものであり、
これらの包装ユニットは更に所定数宛遮光性、防湿性の
シール袋に収められ、余分の空気を抜いてシールされる
。

本発明の包装ユニツＩ・に用いる厚紙の１７みは挟持す
るシーＩ・の枚数、大きさに従って最適に選ばれる。

即ち乾燥状Ｒ（例えば２０℃、６５％ＲＨに対し平衡し
た条件）にある厚み０．０５〜０．１ｍｍ、坪、１ｉｉ
５０ｙ１０＋２程度の原紙を好ましくはカゼイン、澱粉
或はＰＶＡ（ポリビニルアルコール）を接着剤として１
〜８枚抄合せて抄造される。

本発明に於ては前記包装ユニットに用いる厚紙の抄造原
料には新規パルプが用いられ、前記抄合せの際、内部砂
層となる抄合せ原紙にも新規パルプが用いられる。

尚好ましくはリグニン分の少ない白色のものが好ましい
。

本発明に係る厚紙の写真フィルムに接触する面の平滑度
はＪ　Ｉ　５−Ｐ８１１９に規定する方法によって与え
られる平滑度１０秒以上であることが好ましく、更に好
ましくは１５秒以上である。その上限は４０秒で充分で
ある。

表面の平滑度を上げる手段としてはカレンダ処理だけで
もよいし、写真フィルムシートに接触する厚紙面の表層
をなす抄紙原紙にカゼイン１．澱粉、ＰＶＡ、パラフィ
ン等を坪量当り　０．５〜１Ｇ、０゜添加する、及び／
または厚紙表面にカゼイン、澱粉、ＰＶＡ、ハラフィン
を０．５〜１０．０ｇ／　ｓ”塗設して、３０〜２００
Ｋｇ／　ａｍのニップ圧のカレンダ処理を施すことによ
り所定のの平滑度とすることができる。

更に厚紙表面に合成樹脂（例えばベンゾグアナミン系、
メラミン系、ポリエステル系、ポリ弗化エチレン系等の
樹脂）等の微細ビーズを塗設し、均一緻密な粟粒面とし
てもよい。

また、本発明に於てはかぶり抑制、帯電防止の目的から
厚紙の含水量は坪量４００ｙ／ｍ２を基準として２５〜
１０ｙ／ｍ２であることが好ましく、更に２３〜１６ｇ
／ｍ２であることが好ましい、尚含水率（ｗｔ％）とし
ては７〜３ｗｔ％である。

含水量は厚紙を一先絶乾近くにして、これを室温で湿度
を２０〜７０％ＲＨに選んで平衡に到らしめることで調
整される。

更に帯電防止処置としては該厚紙中に水溶性無機塩類（
例えば食塩）を５０〜１０００＋Ｂ／　ｍ”含有させる
ことが好ましい。

尚、紙質を整えるためパルプ液に加えられるサイズ剤、
サイズ定着剤、耐水性向上剤、無Ｉａ買添料、湿潤強度
向上剤或は抄造工程に必要となる防腐剤、消泡剤等の添
加を排除するものではないが、水溶性、気化性等の拡散
、浸透性を有する物質については一応の影響チェックを
要する。しかし逆に写真フィルム特性保全に貢献する抄
造添力１目勿は積極的に利用することができる。

本発明に係る写真フィルムに用いられるハロゲン化銀は
該技術分野で常用される手法で生成される塩化銀、臭化
銀、塩臭化銀、沃奥ｆヒ銀及び塩奥沃化銀からなる各種
形状の多分散或は単分散性ハロゲン化銀粒子が用いられ
、必須的に化学増感が施されたものである。尚本発明に
謂う化学増感とは、硫黄増感、金増感、還元増感及びそ
れらの組合せの増感処理を言う。

金増感剤としては、金の価数が１価もしくは３価の多種
の金化合物が用いられる。代表的には塩化金酸であり、
一般的にはチオシアン酸アルカリ或はチオ硫酸アルカリ
と混合し少なくとも一部錯塩化した形で乳剤に添加され
る。

金化合物の添加量は１０−’−１０−’ｍｏｆ／八ｇｍ
ｏへである。

この際金イオンを金−ゼラチナートから離脱させハロゲ
ン化銀に吸着させる効果をもつＰｄ、Ｉｒ。

ｐｔ等の錯塩を併用することが好ましい。

また金増感に、千オ硫酸塩、千オ尿素等による硫黄増悪
、セレノウレア等によるセレノ増感、ヒドラジン、二酸
化子オ尿素等による還元増感が併用されてもよい。

更に必要に応じ増感色素、或は該技術分野で特性調整に
常用される各種の安定剤、かぶり防止剤、帯電防止剤、
硬膜剤等、或は生産工程上の要請に基く粘度調整剤、表
面活性剤等が添加される。

前記のように金増感を施されたハロゲン化銀乳剤はポリ
エチレンテレフタレート或はバライタ紙等に塗布され写
真フィルムとして整形される。

本発明の包装ユニットの適用対象となる前記金増感写真
フィルムシートには絶対感度の高低、モノクロ用もしく
はカラー用のいづれか、或はハロゲン化銀の種類、粒子
の形態、大小を問わないが、本発明の効果は金増感写真
フィルムに於てその実効が顕著に現れる。

〔実施例〕

次に実施例によって本発明の詳細な説明する。

実施例　１ 金−硫黄増感写真フィルムを１０ｃｍ平方に断裁し、下
記条件の厚紙で密着、挟持してテスト包装ユニットとし
、該包装ユニットを２３℃、４７％ＲＨで２時間調湿し
遮光・防湿性シール袋に入れシールし、保全性試験にか
けた。

：保全性試験： １、自然放置　３日　（仕上り特性−基準特性）２、自
然放置　１ケ月 ３、強制劣化　５５℃、３日 Ａ、厚紙試料 ａ、実施例試料 新規パルプ原料による厚さ約０．１ｍｍの原紙を５枚抄
合せ、坪１４００９／ｍ”の厚紙とする。これに表−１
に掲げる食塩量を含有させ実施例試料ｌ〜６とする。

ｂ、比較例試料（７） 実施例の抄造条件に於てすべて故紙再生パルプを用いた
厚紙。

Ｃ９比較例試料（８） 実施例抄造条件に於て、表裏砂層の原紙に新規パルプ、
内部砂層の原紙を再生パルプを用いた厚紙。

Ｂ、供試写真フィルム 〔乳剤層〕 沃化銀２．７モル％を含む沃臭化銀乳剤に、２Ｘ１０−
６モル／Ａｇモルの塩化金酸並びにＬＸ　１０−’モル
／Ａｙのチオシアン酸ナトリウム及び８Ｘ　１０−’モ
ル／＾９のチオ硫酸ナトリウムを加え、６０℃、８７分
の金−硫黄増感を施し、４−ヒドロキシ−６−メチル−
１，３，３ａ、７−チトラザインデンを加えて安定化し
、更に常用されるかぶり防止剤、安定剤、キレート剤、
粘度調節剤を加え特性を整え、ポリエチレンテレフタレ
ートベースに銀７９／ｍ”となるように塗布した。

〔保護層〕

下記処方の保護層を前記乳剤層上に塗設した。

上記に水及びシアヌルクロライド系硬膜剤を加え１．２
１２に仕上げ、ゼラチンｆｆ１１．０９／ｍ″となる様
に乳剤層と同時塗布した。

ｂ、非金増感写真フィルムシート試料（ｂ）前記試料ａ
に於て塩化金酸を用いなかった他は全く同条件とした。

保全性試験試料は３．２ＣＭ　Ｓでウェッジ露光し、自
動現像機Ｑ　Ｘ　−１２ＱＱ、　（小西六写真工業製）
を用い、現像液ＸＤ−９０、定着液ＸＦ（共に小西六写
真工業製）で３５°Ｃ９０秒処理した。その結果を表−
１に示す。

表−１ 表−１に明かなように本発明の包装ユニット用厚紙−金
増感写真フィルムの組合せにおいてはかぶり増大、感度
低下が殆どないことが示される。

尚紙質中に添加する食塩量は５００９／ｍ’をこえない
ことが好ましい。

次に厚紙試料１〜６、（７）、（８’）に対する写真フ
ィルム試料ａ及び（ｂ）間に於る夫々の組合せで摩擦帯
電性をテストした。

即ち厚紙試料及び写真フィルム試料を２３℃、２５％Ｒ
Ｈで２時間調湿後、暗室内で厚紙試料と写真フィルム試
料を軽く擦合せた所厚紙試料３〜６には閃光を発するこ
となく、他の厚紙試料１．２及び（７，）、（８）には
閃光がみられ、現像によって樹枝状のスタチックマーク
が観察された。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 化学増感を施したハロゲン化銀写真感光材料シートを厚
   紙で挟持する包装ユニットに於て、前記厚紙の抄造原料
   が新規パルプであることを特徴とする品質保全包装ユニ
   ット。