JPS63196510A - 抗腫瘍剤包埋リポソ−ム製剤 - Google Patents

抗腫瘍剤包埋リポソ−ム製剤

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JPS63196510A
JPS63196510A JP62026321A JP2632187A JPS63196510A JP S63196510 A JPS63196510 A JP S63196510A JP 62026321 A JP62026321 A JP 62026321A JP 2632187 A JP2632187 A JP 2632187A JP S63196510 A JPS63196510 A JP S63196510A
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山川 秀史
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は抗腫瘍剤包埋リポソーム製剤に係り、医薬とし
て利用することができる。
(従来の技術) 成る種の燐脂質を水性溶液中に懸濁させた場合に、生体
膜に近似する脂質二分子膜構造を有する閏鎖小胞即ちリ
ポソームが形成されることは従来から周知である。リポ
ソームは、形態学的には011−数μmサイズの大きな
多重膜リポソームと、20−50nmサイズの小さな一
枚膜リポソームと、0.1−1μIサイズの大きな一枚
膜リポソームとに分類される。これらのリポソームは、
生体膜モデル或はドラッグキャリアーとして従来から汎
用されてきた。
例えば、本発明が関与する抗腫瘍剤包埋リポソーム製剤
に関しては、抗腫瘍剤の安定化や生体内での徐放化、臓
器及び細胞組織への標的化、抗腫瘍剤自体の毒性低減化
並びに薬効増強の手段として応用するためにリポソーム
に包埋させる研究が進められており、殊に抗腫瘍剤の毒
性低減化を目的としたものとしては、アドリアマイシン
やダウノルビシン等を包埋させたリポソーム製剤が知ら
れている。
更に、リポソームへの抗腫瘍剤の包埋率を高めるために
、リボームの構成脂質として負電荷を有する脂質を用い
る研究も進められてきており、カルシオリビン、ホスフ
ァチジルセリン、ジセチルホスフェート、サルファタイ
ド等の酸性脂質が提案されてきた。
(発明が解決しようとする問題点及び発明の目的) 抗腫瘍剤の包埋率を向上するためにリポソームの構成脂
質として配合されてきた上記の酸性脂質は、天然物由来
のものであるが精製が容易ではなく、又合成に関しても
煩雑であり、その結果として極めて高価であるなめに、
これらの酸性脂質を用いた抗腫瘍剤包埋リポソーム製剤
の大量生産にはコスト的な面において問題を生じる。
一方、コスト面のみに着目すれば、天然物由来の酸性脂
質の代わりに各種の74オン界面活性剤を用いることが
考えられるが、この種の界面活性剤は天然には存在しな
い化成品であり、従って本発明が関与する生体関連用途
に供するのは各種の試験を通じて安全性が充分に確立さ
れた後でなければならず、その適用にはむしろ難点があ
るものと言わねばならない。
そこで、本発明の基本的な目的は、リポソーム構成脂質
の内で、抗腫瘍剤の包埋率を向上させるための脂質成分
として従来の酸性脂質に代わる脂質を開発することにあ
る。
(問題点を解決するための手段及び作用)上記のような
事情に鑑みて、本発明者等は新規な抗腫瘍剤包埋リポソ
ーム製剤を提供するために鋭意研究を行った結果、従来
提案されてきた酸性脂質以外の酸性脂質であるステロイ
ド硫酸エステルを用いても所期の効果即ち抗腫瘍剤の包
埋率向上をもたらし得ることが判明するに至った。
従って、本発明の要旨とする処は、リポソームの構成脂
質がホスファチジルコリンと、コレステロールと、ステ
ロイド硫酸エステルであることを特徴とする、抗腫瘍剤
包埋リポソーム製剤にある。
本発明によるリポソーム製剤におけるリポソームの構成
脂質の一つであるステロイド硫酸エステルは天然物由来
のものであることもできるが、合成品であることもでき
る。ステロイド硫酸エステルは、原料ステロイドを三酸
化硫黄ピリジン錯塩又はクロロスルホン酸により処理す
ることにより直接的に且つ容易に合成できるので1例え
ば、A、E、 5obe1等rJ、 Am、 Chew
Soc、 J第63巻、第1259−1261頁(19
41年)及びJ、 Goto等r Chew、 Pha
rm、 Bull J第27巻、1926−1931頁
(1979年)1、その大量調製も可能である。従って
、ステロイド硫酸エステルは天然物由来のものとしても
存在する物質であるために生体に対して安全性が高いも
のと考えられ、又合成が容易であるためにコスト的なネ
ックも有していない。
ステロイド硫酸エステルの例としては、天然物から得ら
れるコレステロール硫酸エステルの他に、コレステロー
ル、エビコレステロール、コレスタノール、エルゴステ
ロール、ラドステロール、7−デしドロコレステロール
、ラドステロール、コレスタノール、スチグマステロー
ル、β−シトステロール等から出発して上記の如き公知
の方法に従い硫酸エステル化したものを挙げることがで
きる。ステロイド硫酸エステルは電離して負電荷を有す
るに至るが、この電離状態のステロイド硫酸エステルは
不安定であるので、カウンターカチオンが共存せしめら
れ、このカウンターカチオンとしてはアルカリ金属又は
アルカリ土類金属が選択され、好ましくはナトリウムが
選択される。
本発明による抗腫瘍剤包埋リポソーム製剤におけるリポ
ソームの他の構成脂質の内で主たる膜形成材であるホス
ファチジルコリンとしては合成ホスファチジルコリンで
あることもできるが、入手容易性及び物性研究が進んで
いる点から卵黄ホスファチジルコリンが好ましい、更に
他の構成脂質であるコレステロールは形成されるリポソ
ーム膜の安定性を制御するために配合される。一般に、
コレステロール量が50%以上であると安定なリポソー
ムを形成し得ないので、コレステロールの配合量の上限
は約50%であり、一方ステロイド硫酸エステルの配合
量が10%以下では配合効果即ち抗腫瘍剤の包埋率向上
に寄与する効果が低く、又30%以上ではリポソーム膜
の安定性に低下をきたす、従って、本発明による抗腫瘍
剤包埋リポソーム製剤におけるリポソームを形成するた
めの構成脂質配合比はホスファチジルコリン:コレステ
ロール:ステロイド硫酸エステル= 50−90 :1
0−50 : 10−30となる。
本発明によるリポソーム製剤に包埋される抗腫瘍剤とし
ては、リポソームの形成を著しく阻害しない限り格別の
制限は存しないが、陽電荷を有し且つ水性液に易溶のも
のが殊に好ましい。このような抗腫瘍剤としては、例え
ばアドリアマイシン、ダウノルビシン、シトシンアラビ
ノシド、ビンクリスチン、アドリアマイシンD、マイト
マイシンC、プレオマイシン、アクラルビシン等を挙げ
ることができ、殊にアドリアマイシンおよびダウノルビ
シンが好ましい。
本発明による抗腫瘍剤包埋リポソーム製剤を製造する方
法に格別な制限はなく、従って自体公知の方法を利用す
ることができる。即ち、脂質であるホスファチジルコリ
ンと、コレステロールと、ステロイド硫酸エステルとを
クロロホルム、メタノール等の適当な溶媒に溶解させ、
この溶液から溶媒を減圧留去させてリポソーム薄膜を形
成させ、抗腫瘍剤水溶液を添加しくこの時の抗腫瘍剤水
溶液に対する全脂質濃度は5−40mMが好ましい)、
次いで得られた脂質混合溶液を激しく振盪し、好ましく
は超音波処理を行って抗腫瘍剤水溶液を均一に分散させ
、その後に得られた分散液から未封入の抗腫瘍剤を透析
又はゲル濾過により除去すれば抗腫瘍剤包埋リポソーム
製剤を得ることができる。
尚、本発明による抗腫瘍剤包埋リポソーム製剤において
、抗腫瘍剤としてアドリアマイシンを採用する場合にそ
の包埋率は37−45%になる。これは、酸性脂質とし
てサルファタイドを含有するリポソームが他の酸性燐脂
質例えばホスファチジルセリンやカルシオリピン等を用
いたリポソームよりもアドリアマイシンの包埋率を高め
ることができるとの報告1小嶋等r Biotech、
 Appl、 Biochem、 」第8巻、第471
−478頁(1986年)1における値である39−4
8%と略同様である。
(発明の効果) 本発明による抗腫瘍剤包埋リポソーム製剤は抗腫瘍剤の
包埋率が高く、従ってその投与に際して脂質の量を相対
的に減少させることができる。抗腫瘍剤の包埋率を向上
させるための酸性脂質であって、本発明で用いられるス
テロイド硫酸エステルは天然物由来のものがあるように
生体に対する安全性に優れており、又合成も容易である
ために廉価に且つ容易に入手することができる。従って
、本発明による抗腫瘍剤包埋リポソーム製剤は、リポソ
ーム膜形成材の面において入手性やコスト的なネックが
ないので、大量製造も可能となる。
更に、本発明による抗腫瘍剤包埋リポソーム製剤におけ
るリポソーム膜は生理食塩水中及び75%ヒト血清中で
も安定である。しかも、本発明による抗腫瘍剤包埋リポ
ソーム製剤は溶血性や血小板凝集作用を示さないと云う
利点を有している。(実施例等) 次に、製造例及び試験例に関連して本発明を更に詳細に
説明する。
尚、以下の例中で言及されている原料、試験法等は下記
の通りである。
&)アドリアマイシン 東京在、協和醗酵工業株式会社から市販の「アトリアジ
ン注」 (標章)、 b)ホスファチジルコリン 大阪在、日本精化株式会社から市販のもの、C〉 コレ
ステロール 米国セントルイス在、シグマ・ケミカル社から市販のも
の、 d) サルファタイト スウェーデン国つプサラ在、ファルマシア社から市販の
もの、 e)コレステロール硫酸エステル rJ、^m、 Chew、 Soc、」第63巻、第1
259−1261頁、(1941年)に記載の方法に従
ってコレステロールから合成したもの、 f)サポニン 京都衣、半井化学薬品株式会社から市販のもの、 g)アデノシン−5゛−ジホスフエートナトリウ塩 米国セントルイス在、シグマ・ケミカル社から市販のも
の、 h) 可溶性コラーゲン 西独ミュンヘン在、ホルモン・ケミカル社から市販のも
の、 i)アドリアマイシンの定量 rcancer Chemother、 Report
s」第54巻第89−94頁(1970年)に記載の方
法に従って定量、 j) リポソームの定量 リポソームの主要構成成分であるホスファチジルコリン
を、大阪布、和光純薬工業株式会社から市販の「リン脂
質B−テストワコー」を用いて定量、 k) 血小板凝集能の検定 「日薬理誌」第80巻、第61−68頁、(1982年
)に記載の方法に従って検定。
11鮭」 ホスファチジルコリン25μmolと、コレステロール
20μmolと、コレステロール硫酸エステル5μmo
lとをクロロホルムに溶解させて梨型フラスコに入れ、
ロータリーエバポレータを用い溶媒を減圧下に除去して
フラスコの内壁面に脂質薄膜を形成させ、真空乾燥させ
た。
2.51の生理食塩水に溶解させた5μmolのアドリ
アマイシンを上記のフラスコ内に添加し、アルゴンガス
雰囲気下でゆっくり攪拌して脂質薄膜をフラスコ壁面か
ら剥離させて脂質分散液とした。超音波照射装置(米国
ニューヨーク在、ヒートシステムズーウルトラソニック
ス社製のW−225R型)を用い、窒素ガス雰囲気下に
おいて且つ水温を10−17℃に保った水浴中で20K
Hz、出力351の間欠照射により正味50分間にわた
り上記分散液を超音波処理した後に、セファロースCL
−2B (スウェーデン国つプサラ在、ファルマシア・
ファインケミカルズ社製)カラムによるゲル濾過クロマ
トグラフィーを行った。
この場合の溶出曲線は第1図に示される通りであり、次
の3つの両分が得られた。
1) アドリアマイシンを包埋し、幾分濁りを帯びた大
きな多重膜リボームを含有する溶液、 2) アドリアマイシンを包埋していて透明な小さな一
枚膜リポソームを含有する溶 液、 3) 未包埋のアドリアマイシン溶液。
尚、本製造例により得られたリポソーム製剤におけるア
ドリアマイシンの包埋率は45%であった。
鼠1」[ユ ホスファチジルコリン30μmol と、コレステロー
ル15μmolと、コレステロール硫酸エステル5μm
olとをクロロホルムに溶解させて梨型フラスコに入れ
、ロータリーエバポレータを用い溶媒を減圧下に除去し
てフラスコの内壁面に脂質薄膜を形成させ、真空乾燥さ
せた。
2.51の生理食塩水に溶解させた5μmolのアドリ
アマイシンを上記のフラスコ内に添加し、次いで製造例
1と同様にして超音波処理を行った処、略透明な脂質分
散液が得られた。この分散液を超遠心分離装置により3
3000 rpmで1時間処理し、上清についてセファ
ロースCL−6B (スウェーデン国つプサラ在、ファ
ルマシア・ファインケミカルズ社製)カラムによるゲル
濾過クロマトグラフィーを行い、次いで未包埋のアドリ
アマイシンを除去してリポソーム画分を得た。このリポ
ソーム画分を3%燐タングステン酸水溶液によりネガテ
ィブ染色した後、コロジオン膜を張った銅メツシユに付
着させ、透過型電子項微鏡(株式会社日立製作所製の1
1−300型)を用い30000−100000倍で観
察した処、直径25−55nmの小さな一枚膜リポソー
ムであることが確認された。
試験例1 (生理食塩水に対する安定性試@) 構成脂質がホスファチジルコリンと、コレステロールと
、コレステロール硫酸エステルであって、モル比が6:
3:1であるアドリアマイシン包埋リポソーム製剤(本
発明品)と、膜安定化作用を有するコレステロールを含
有せずホスファチジルコリンとコレステロール硫酸エス
テルのモル比が9−1であるアドリアマイシン包埋リポ
ソーム製剤(対照品)とを製造例2における記載に準じ
て調製し、生理食塩水に対してこれらのリポソーム製剤
のリポソーム膜が示す安定性について調べた。
即ち、アドリアマイシン包埋リポソーム製剤含有液(ア
ドリアマイシン濃度: 0.1mM)を透析チューブ(
ポアサイズ: 2a、K)に入れ、生理食塩水中、37
°Cでインキュベートし、透析膜を通過漏出してくる遊
離のアドリアマイシンの経時変化量を測定した。
透析チューブからのアドリアマイシンの漏出を次式に従
い膜透過率(%)として算出した。
[Ct  (Vs  +  V、、)/CoVz、] 
 x  1,00Co:  透析チューブ内の初期アド
リアマイシン濃度(8M〉、 Ct:を分後における透析外液中のアドリアマイシン濃
度(8M)、 vs:  透析チューブ外の生理食塩水の液量(1)、 Vム: 透析チューブ内のリポソーム含有液の量(1) 結果は第2図に示されており、本発明によるリポソーム
製剤は生理食塩水に対する安定性において優れているこ
とが判明した。
U匠ユ (ヒト血清に対する安定性試験) 構成脂質がホスファチジルコリンと、コレステロールと
、コレステロール硫酸エステルであって、モル比が6+
3:1であるアドリアマイシン包埋リポソーム製剤(本
発明品)を製造例2における記載に準じて調製し、75
%(v/v)ヒト血清に対してリポソーム製剤のリポソ
ーム膜が示す安定性について調べた。
即ち、アドリアマイシン包埋リポソーム製剤含有液をヒ
ト血清の入った透析チューブ(ポアサイズ: 24X)
に入れ、生理食塩水を加えて75%(v/V)になし、
これを生理食塩水で75%(V/V)にしたヒト血清溶
液中に入れ、37℃でインキュベートシ、透析膜を通過
漏出してくる遊離のアドリアマイシンの経時変化量を測
定した。
アドリアマイシンの定量は大患等の方法[「薬学雑誌」
第104巻、第620−623頁(1984年)1に準
じて高速液体クロマトグラフィーにより行った。透析チ
ューブからのアドリアマイシンの漏出は試験例1と同様
にして求めた。尚、対照としては遊離のアドリアマイシ
ンを透析チューブ内に添加し、透析膜を通過漏出したア
ドリアマイシンの量を測定した。
結果は第3図に示されており、本発明によるリポソーム
製剤のリポソーム膜は血清に対しても安定性の高いこと
が判明した。
(i匠ユ (赤血球に対する溶血作用) 製造例2に記載の方法に準じて、ホスファチジルコリン
と、コレステロールと、コレステロール硫酸エステルの
モル比が6:3:1及び6:1:3のアドリアマイシン
包埋リポソーム製剤を製遺し、下記の溶血試験に供した
対照として遊離のアドリアマイシン及びサポニンも試験
に供した。
ウィスター系雄性ラット(体重40θg)を軽度のエー
テル麻酔下に開腹し、腹部大動脈から採血し、予め1/
10容になるように注射筒に3.8xクエン酸ナトリウ
ム溶液を添加して混和した0次いで、遠心分M (4℃
、3000rp嘗、15分間)により赤血球を得、生理
食塩水で3回洗浄した後に、°生理食塩水により 10
%赤血球浮瀞液を調゛製した。
各濃度の被験試料11を37℃にて5 分間ブレインキュベートし、上記の赤血球浮遊液50μ
mを添加して攪拌した後に37℃で振盪しながら1時間
インキュベートした。その後、直ちに遠心分離(4℃、
30θOrpm、15分間)し、その上清の吸光度を5
4On+aで測定し、一方被験試料の代わりに生理食塩
水及び蒸留水を用いて測定した吸光度を各々0及びto
oxとして被験試料の溶血率を算出した。但し、遊離の
アドリアマイシン及びアドリアマイシン包埋リポソーム
製剤に関してはアドリアマイシンの吸光度の影響を少な
くするために吸光度を575nmで測定して溶血率を算
出した。
結果は下記の表1に示される通りであり、対照として用
いたサポニンは60−80μg/mlの濃度で100%
の溶血作用を示し、又遊離のアドリアマイシンも軽度で
はあるがO’、25−2.0mMの濃度で溶血作用が認
められるのに対して、本発明によるアドリアマイシン包
埋リポソーム製剤では溶血作用は認められなかった。
表1中において $ :ホスファチジルコリンと、コレステロールと、コ
レステロール硫酸エステルと、アドリアマイシンとの初
期設定モル比 s$:ホスファチジルコ、リン $参$ニアドリアマイシン 試lUl」。
(血小板凝集試験) 1) 試料 製造例2に記載の方法に準じて、ホスファチジルコリン
と、コレステロールと、コレステロール硫酸エステルの
モル比が6:3: 1及び6:1:、3のアトリアアイ
シン包埋リポソーム製剤を製造して被験試料とした。
対照試料としての遊離のアドリアマイシンはアドリアマ
イシン注を生理食塩水に溶解させたものを、コレステロ
ール硫酸エステルはジメチルスルホキシドに溶解させた
ものを、アデノシン−5°−ジホスフェートナトリウム
塩は蒸留水に溶解させたものを、又可溶性コラーゲンは
等張ブドウ糖溶液(pH2,7−2,9>で適宜稀釈し
たものを用いた。
2)血小板血漿の調製及び血小板数の測定エーテル麻酔
下にウィスター系雄性ラットの腹部大動脈からクエン酸
採血(3,8%クエン酸ナトリウム、l/10容)し、
4℃、1000 rpm、10分間の遠心分離により多
血小板血漿を得た。一方、沈渣部分を更に4℃、30Q
Orpm、10分間遠心分離することにより乏血小板血
漿を得た。
上記の多血小板血漿をアイソトンII液(標章、米国フ
ロリダ在、コールタ−・エレクトロニツクス社りで1o
ooo倍に稀釈し、コールタ−カウンター(上記のコー
ルタ−・エレクトロニックス社製のXBI型)を用いて
測定した処、血小板数は(1,15±0.11) rl
oデ個/ml血漿(n = 4)であった。
3)試験方法 多血小板血漿250μmに試料(5、lO又は50μl
)を添加し、37℃、11000rpの条件下に凝集の
程度を血小板凝集能(米国コロラド在、シエンコ社製)
により光透過率の変化として測定し、凝集曲線における
最大凝集から凝集率を求めた。尚、乏血小板血漿を用い
て測定された光透過率を100%凝集として設定した。
対照試料の内のコレステロール硫酸エステルについては
「試料」の項で述べたようにジメチルスルホキシドに溶
解されたものが用いられたが、これは多血小板血漿の1
/100容添加されたくここで用いられた濃度のジメチ
ルスルホキシドは凝集反応に対して30%以下の抑制作
用を示した)。
4)結果 結果は下記の表2に示されている通りであり、アデノシ
ン−5”−ジホスフェートは3.67μMの濃度で27
.5±1.9%(n=4)の、又コラーゲンは9.8μ
g/+*lの濃度で54.1±3.5%(n=3)の凝
集作用を示したが、遊離のアドリアマイシン、コレステ
ロール硫酸エステル及び本発明によるアドリアマイシン
包埋リポソーム製剤は血小板凝集能の発現傾向を何等示
さなかった。
老−1 表2 中において 牟 : ホスファチジルコリンと、コレステロールと、
コレステロール硫酸エステル と、アドリアマイシンとの初期設定モ ル比 置傘:  ホスファチジルコリン 零審$: アドリアマイシン
【図面の簡単な説明】
第1図は製造例1においてなされたアドリアマイシン包
埋リポソーム含有液のゲル濾過クロマトグラフィーにお
ける溶出曲線を示すグラフ、第2図はリポソーム膜構成
脂質のモル比がホスファチジルコリン:コレステロール
:コレステロール硫酸エステル=6:3:1である本発
明のアドリアマイシン包埋リポソーム製剤と、モル比が
ホスファチジルコリン:コレステロール硫酸エステル=
9:lであってリポソーム膜の安定化作用を有するコレ
ステロールを含まないアドリアマイシン包埋リポソーム
製剤と、遊離のアドリアマイシンとが生理食塩水に対し
て示す安定性をアドリアマイシンの膜透過率で経時的に
調べた結果を示すグラフ、第3図はリポソーム膜構成脂
質のモル比がホスファチジルコリン:コレステロール:
コレステロール硫酸エステル=6:3:1である本発明
のアドリアマイシン包埋リポソーム製剤がヒト血清に対
して示す安定性を、遊離のアドリアマイシンと比較して
且つ第2図と同様にアドリアマイシンの膜透過率で経時
的に調べた結果を示すグラフである。 特許出願人 株式会社ビタミン研究所 溶出ご−グ A:アトリアマイシソε埋汐重膿リボ゛/−、AB:ア
トリアマイシン舌理小Q誉−1狡誤リポソームC:す;
IM−/−Aにき4trjb・壊崗毘の了ド・)了マイ
シン第2図 o:fm融のアドリアマイシン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)リポソームの構成脂質がホスファチジルコリンと
    、コレステロールと、ステロイド硫酸エステルであるこ
    とを特徴とする、抗腫瘍剤包埋リポソーム製剤。
  2. (2)ステロイド硫酸エステルがコレテロール硫酸エス
    テルであることを特徴とする、特許請求の範囲第1項に
    記載の抗腫瘍剤包埋リポソーム製剤。
  3. (3)抗腫瘍剤がアドリアマイシンであることを特徴と
    する、特許請求の範囲第1又は2 項に記載の抗腫瘍剤包埋リポソーム製剤。
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