JPH0114A - リポソーム製剤およびその製造法 - Google Patents

リポソーム製剤およびその製造法

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JPH0114A
JPH0114A JP63-39129A JP3912988A JPH0114A JP H0114 A JPH0114 A JP H0114A JP 3912988 A JP3912988 A JP 3912988A JP H0114 A JPH0114 A JP H0114A
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直 濱口
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 髪棗北Δ机杷分訃 本発明はリポソーム製剤およびその製造法に関する。
従来の技術 薬物を封入したリポソームを静脈内投与し、限定された
部位に薬物をターゲットさせる叶ugDel 1ver
y  5ystes  (D D S )の考えはすで
に一般化されている [ジ・グレゴリアゾイスら著;リ
セプターメディエイテッド・ターゲツティング・オブ・
ドラッグス、 ブレナム・プレス(G。
Gr、egoriadis  et  al、、 Re
ceptortedfatedtargettng  
or  drugs、  Plenua  Press
、  NevYork、p243−266(1980)
]。そのようなりDSにおいて、リポソームが静脈内投
与された後、より長時間安定に血液とともに体内を循環
することが第−義的に要求される。ところが、本来リポ
ソームは、その膜成分である脂質と血液中のリボプロテ
ィンなどの成分とのインターラクションにより、血液中
ではそれほど安定ではない。また、静脈内投与されたリ
ポソームはその物理的形状や生化学的特性によって、網
内系(RES)により異物として認識され直中から消失
しやすい特性を有する。そのため薬物を内封したリポソ
ームを静脈内投与してもリポソームの血中からの消失は
期待に反して速い。従って、いかに血中でのリポソーム
の安定化をはかり、RESによる認識を回避させて、リ
ポソームの血中からの消失時間を延長させるかが、従来
より重要な検討課題とされてきた。例えば、リポソーム
の膜組成にコレステロールを添加することにより血中で
のリポソームの安定性を増大させる報告がある[シ・ジ
・ナイト著、「リポソーム:物理構造から治療的応用ま
で」(C,G、 Knighi、 ” Liposom
es;rrom  physicalstructur
e  to  therapeutic  appli
cations”。
Elsevier、 North  1lolland
   p310−311(1981月。しかしその添加
効果はもともと用いられているリポソームの膜組成に依
存して大きく異なるといえる[バイオケミ力・工・バイ
オフィジカ・アクタ(Biochemica  et 
Biophysica  Acta)839、  l−
8(1985)コ。また、これとは別にリポソームの膜
組成をジアール基を有する糖蛋白を用いてリポソームの
膜表面をジアール酸で被覆することにより、RESへの
分布がおさえられるという報告がある[ケミカル・アン
ド・ファーマシューティカル・ブレタン (Chem、
  Pharm。
Bull、)、 3土、  2979−  2988(
1986)]。それとは反対にそのようなジアール酸を
有する糖脂質がRESのひとつである肝臓によく分布す
るという報告もある[バイオケミ力・工・バイオフィジ
カ・アクタ   (Biochemica  etBi
ophysica  Acta、 497 、 760
−765(+977)]。
一方、界面活性剤をリポソーム膜構成成分に用いた例は
ほとんどない。その理由は、一般に界面活性剤はリポソ
ームの膜構造を不安定にすると考えられているからであ
り [細胞工学、I。
+136(1983)]、むしろ膜を壊すために用いら
れることが多い[バイオケミ力・工・バイオフィジカ・
アクタ(Biochen+ica  et Bioph
ysjcaActa、551. 295(1979)]
。界面活性剤を用いる唯一と考えられるリポソーム調製
法として、イオン性界面活性剤と脂質の均質混合物を水
性相における界面活性剤の臨界ミセル濃度より低い濃度
で水性相に分散させ、単葉リポソームを製造する方法が
知られている(特開昭59−89633)。この方法で
得られるリポソームは、静脈内投与した場合、血中から
の消失が早<DDSの目的からは必ずしも充分な効果が
期待できない。
発明が解決しようとする課題 上記のように、薬物を封入したリポソームを静脈内投与
によりDDSとして利用するという考えはあるものの、
従来法によるリポソーム製剤は、静脈内投与後、血中か
らの消失時間が早く、DDSの目的を効果的に達するた
めの実用性の高い手段はまだ開発されていない。
課題を解決するための手段 上記の状況に鑑み、本発明者等は静脈内投与されたリポ
ソーム製剤が、より長時間、安定に血液とともに体内に
循環させるだめの方法を種々検討した。その結果、リポ
ソームを調製するに際して、アシル基として飽和アシル
基を有するリン脂質を用いて、特定の界面活性剤、すな
わちクラフト点が37℃以上のアニオン性界面活性剤の
存在下にリポソーム膜を構成させることにより、得られ
たリポソーム製剤が体内血液中での安定性が高くなるこ
とを知り、さらに研究をして本発明を完成したものであ
る。
すなわち本発明は(1)アシル基が飽和アシル基である
リン脂質とクラフト点が37℃以上であるアニオン性界
面活性剤とを膜構成成分とするリポソーム内に薬物を封
入してなるリポソーム製剤、(2)アニオン性界面活性
剤がアシルタウリン塩である上記第(1)項記載の製剤
、および(3)薬物を封入してなるリポソーム製剤の製
造に際して、アシル基が飽和アシル基であるリン脂質と
、クラフト点が37℃以上であるアニオン性界面活性剤
を臨界ミセル濃度以上に含有する水性液との乳化液ない
し分散液を用いてリポソーム膜を構成させることを特徴
とするリポソーム製剤の製造法である。
本発明のリポソーム製剤の製造に用いられるアシル基が
飽和アシル基であるリン脂質(以下、単にリン脂質と略
称することがある)としては、アシル基が飽和アシル基
であるグリセロリン脂質あるいはスフィンゴリン脂質が
あげられる。本リン脂質としては、たとえばその2個の
アシル基が炭素数8以上の飽和アルキルであり、少なく
ともその一方が炭素数10以上、好ましくは+2−18
の飽和アルキルであるものがあげられる。さらに両方の
飽和アシル基が炭素数+2−18の飽和アルキルである
ものがより好ましく用いられる。このようなリン脂質と
しては、動植物起源のレシチン(例、卵黄レシチン、大
豆レシチン)に水素添加して得られる水添レシチンやラ
ウリル、ミリストイル、バルミトイル、ステアロイルな
どの組合せからなる半合成によりえられるホスファチジ
ルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファ
チジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、ス
フィンゴミエリンなどがあげられる。さらにくわしくは
、それぞれの相転移温度が通常、約20〜80℃のもの
を好ましく用いることができる。たとえば相転移温度の
実測値が以下の()内で示されるような、ジミリストイ
ルポスファチノルコリン(DMPC,23,9℃)、パ
ルミトイルミリストイルホスファチジルコリン(PMP
C。
27.2°C)、ミリストイルバルミトイルホスファチ
ジルコリン(MPPC,35,3℃)、ジパルミトイル
ホスファチジルコリン(DPPC,41,4℃)、ステ
アロイルバルミトイルホスファチジルコリン(SPPC
,44,0°C)、バルミトイルステアロイルホスファ
チジルコリンCPSPC,47,4℃)、ジステアロイ
ルホスファチジルコリン(DSPC。
54.9℃)、シミリストイルホスファデジルエタノー
ルアミン(DMPE、50°C)、ジパルミトイルホス
ファチジルエタノールアミン(DPPE。
60℃)、ジステアロイルホスファチジルエタノールア
ミン(DSPE、60℃以上)、シミリストイルホスフ
ァチジルセリン(DMPS、38℃)、ジパルミトイル
ホスファチジルセリン(D P P S 。
51℃)、ジステアロイルホスファチジルセリン(DS
PS、50℃以上)、シミリストイルホスファチジルグ
リセロール(DMPG、23℃)、ジパルミトイルホス
ファチジルグリセロール(D P P G 。
41℃)、ジステアロイルホスファチジルグリセロール
(DSPG、55℃)、ジパルミトイルスフィンゴミエ
リン(I)PSM、41℃)、ジステアロイルスフィン
ゴミエリン(DSSM、57℃)などがあげられる。
本発明においては、クラフト点が37℃以上でめろアニ
オン性界面活性剤(以下、単に、アニオン性界面活性剤
と略称することがある)は、通常、硫酸基あるいはスル
ホン酸基を有するものが有利に利用できる。クラフト点
の上限は特に限定されないが、通常90℃までのものか
ら選択される。
このアニオン性界面活性剤としては、たとえば次の一般
式で示されるものを用いることができる。
R−X+a−(Y、またはYt)n−Z[式中、Rは硫
酸基で置換されていてもよい炭素数12以上のアルキル
基を、Xは−CONH−。
のいずれかを、Ylは−CH2CHt−。
CHCHt  、   CHzCHまたはC113CH
3 −Cl−1,CIItCIIt−のいずれかを、Y、は
−OCHt CHt  。
−0CHCHt−、−oct−rtcn*−またはCH
3CH3 〜OCHt CHt CHt−のいずれかを、Zは−8
03−M”、  −8Q、−M”(Mはアルカリ金属元
素を表わす)を示し、mは0(直接結合)または■であ
り、nは0(直接結合)〜2の整数である。
ただし、Xが一〇 〇 N H−または−〇0N−4あ
CI4* るときY、のnは0であり、Xが→(D←のとき口は0
(直接結合)である。] Rで表わされるアルキル基は、通常炭素数12〜25で
あり、硫酸基で置換されている場合は炭素数16〜25
のものが好ましく、この硫酸基は対イオンとしてアルカ
リ金属イオン(ナトリウム、カリウム、リチウム)を何
していてもよい。
以下に、アニオン性界面活性剤の具体例を示す。
硫酸基を有するアニオン性界面活性剤としては、たとえ
ばヘキサデシル硫酸ナトリウム(クラフト点:43℃)
、オクタデシル硫酸ナトリウム(クラフト点;58℃)
などのアルキル硫酸エステル塩類;ヘキサデシルジ硫酸
エステルナトリウム(クラフト点;39℃)、オクタデ
ンルジ硫酸エステルナトリウム(クラフト点;45℃)
などのアルキルジ硫酸エステル塩類;オクタデシルエー
テル硫酸エステルナトリウム(クラフト点;46℃)、
オクタデシルジエーテル硫酸エステルナトリウム(クラ
フト点;40℃)などのアルキルエーテル硫酸エステル
塩類、バルミトイルエタノールアミド硫酸エステルナト
リウム(クラフト点:42℃)、ステアロイルエタノー
ルアミド硫酸エステルナトリウム(クラフト点:53℃
)、バルミトイルプロパツールアミド硫酸エステルナト
リウム(クラフト点;47℃)、ステアロイルプロパツ
ールアミド硫酸エステルナトリウム(クラフト点:57
℃)などの脂肪酸アルカノールアミド硫酸エステル塩類
などかあげられる。また、スルポン酸を有するアニオン
性界面活性剤としては、たとえばドデカンスルホン酸ナ
トリウム(クラフト点;38°C)、テトラデカンスル
ホン酸ナトリウム(クラフト点;48℃)、ペンタデカ
ンスルホン酸ナトリウム(クラフト点:48℃)、ヘキ
サデカンスルホン酸ナトリウム(クラフト点;57℃)
、ヘプタデカンスルホン酸ナトリウム(クラフト点;6
2℃)、オクタデカンスルホン酸ナトリウム(クラフト
点;70°C)などのアルカンスルホン酸塩類;ドデシ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウム(クラフト点;40℃
)、テトラデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(クラ
フト点;43°C)。
ヘキサデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(クラフト
点;46°C)、オクタデンルベンゼンスルホン酸ナト
リウム(クラフト点:56℃)などのアルキルベンゼン
スルホン酸塩類;ミリストイルオキシエタンスルホン酸
ナトリウム(クラフト点:39℃)、パルミトイルオキ
シエタンスルホン酸ナトリウム(クラフト点:51℃)
、ステアロイルオキシエタンスルホン酸ナトリウム(ク
ラフト点、51℃)などのアシロキシエタンスルホン酸
塩類;バルミトイルタウリンナトリウム(クラフト点;
43℃)、ステアロイルタウリンナトリウム(クラフト
点;58℃)、パルミトイルメチルタウリンナトリウム
(クラフト点:43℃)、ステアロイルメチルタウリン
ナトリウム(クラフト点;58℃)などのアシルタウリ
ン塩類またはアシルメチルタウリン塩類があげられる。
上記の各アニオン性界面活性剤のなかでら、得られるリ
ポソームの血液中での安定性が高いこと、工業的な供給
が容易であることなど考慮すると、とりわけアシルタウ
リン塩類またはアシルメチルタウリン塩類が好ましく使
用できる。 次に、本発明のリポソーム製剤の調製法に
ついて説明する。
本発明におけるリポソームは、その膜の相転移温度が一
般に約37〜60℃、好ましくは約40〜55°Cを示
すように調製される。この相転移温度の調整には、用い
るリン脂質およびアニオン性界面活性剤の各種類や配合
割合などを適宜に選択することによって行うことができ
る。
リポソーム膜の相転移温度は、DSCのような熱量測定
や、内封された薬物の放出を測定することによって確認
することができる。通常、上記のようなリポソーム膜の
相転移温度にするためには、リン脂質とアニオン性界面
活性剤は、リン脂質100重量部に対し、アニオン性界
面活性剤を約0.5〜50重重部、好ましくは約5〜2
0重量部の割合で使用される。リポソーム膜の相転移温
度を上記に示すような範囲に調整することにより、得ら
れるリポソーム製剤の血中での消失時間を長くするとい
う本発明の目的が有利に達成される。
本発明のリポソーム製剤の調製に際しては、アニオン性
界面活性剤を臨界ミセル濃度以上に含有する水性液が用
いられる。ここでいう臨界ミセル濃度は通常の方法で測
定することができ、例えば表面張力、浸透圧係数、電気
伝導度などの物理化学的性質と、アニオン性界面活性剤
の濃度との関係を調べることによって求めることができ
る[中垣正幸、古賀直文共著、「薬品物理化学」、第3
版、第111頁(昭和44年)、南江堂]。従って、こ
れらの測定値を指標としながら、アニオン性界面活性剤
の濃度が臨界ミセル濃度以上でかつリン脂質に対する使
用量が前述のような割合となるよう水性液をMlずれば
よい。本水性液の調製に際しては、アニオン性界面活性
剤をクラフト点以上の高い温度で水性媒体中に溶解さけ
てもよいし、クラフト点以下の低い温度で分散させても
よい。薬物が水溶性である場合は、この水性液中に含有
砂しめておくのが好ましく、さらに必要に応じてその他
の添加物(例、浸透圧調整剤としての糖類や塩類、pI
I調整剤としての緩衝剤)を含有せしめておくこともで
きる。薬物の含有型は、その治療目的や薬効の程度に応
じて適宜に決定される。
上記のようにして得られた水性液とリン脂質とを用いて
乳化液ないしは分散液を調製し、リポソームを形成させ
るが、その方法自体は公知のREV、MLV、SUVま
たはその他のリポソーム調製法に準じて実施できる。た
とえば、乳化液からのリポソームの調製は、まずリン脂
質を有機溶媒(例、ジエチルエーテル、イソプロピルエ
ーテル、クロロホルムあるいはこれらの2種以上の混合
溶媒)に溶解した後、上記のアニオン性界面活性剤の水
性液を加えて、常法によりW10型乳化液を調製する。
このW10型乳化液からリポソームのUMtJは、プロ
シーデインゲス・オプ・ザ・ナショナル・アカデミ−・
オブ・ザ・ユナイテッド・ステーブ・オブ・アメリカ(
Proc、  Natl、  Acad。
Sci、、USA)75.4194(1978)あるい
は特開昭55−118415に記載の方法に準じて実施
できる。乳化液調製において使用される有機溶媒は封入
液量に対して、一般に2〜10倍程度が用いられる。リ
ン脂質の量は封入液1dに対し約10〜100μmol
程度が用いられ、一般に有機溶媒に予じめ溶解しておく
方か好ましい。
W10型乳化液を得ろための乳化方法は、従来の方法、
たとえば攪拌法、圧力法、超音波照射法が採用できる。
超音波照射の場合2OKHzprobe型で約1分〜2
0分程度の超音波照射により均一な乳化液が得られる。
アニオン性界面活性剤の本発明の製法では、乳化が容易
であり、均一で細かな乳化液が得られる。
かくして得られるW10型乳化液から溶媒を常法により
除去する。これは例えばロータリーエバポレータを用い
、溶媒を留去させればよい。このときの温度は、40℃
以上が望ましく、また留去の初期においては約60〜4
00mmHgの減圧下で行ない、内容物がゲルを形成し
た後は約100〜700mmHg程度の減圧下とするの
が好ましい。
ざらに留去を続は溶媒を除去するとr(EV(Reve
rse−phase  Evaporation  V
esicle)リポソームが得られる。本リポソームは
ユニラメラ−またはオリゴラメラ−(通常、約10層以
Fの脂質二重膜よりなる)の形態を有し、その内部に薬
物が封入されている。
一方、上記と同様の方法により調製したリン脂質の有機
溶媒溶液を減圧下に有機溶媒を蒸発除去してリン脂質の
薄膜を形成さけ、次いで薬物を含むアニオン性界面活性
剤の水性液を加えて、40℃以上の温度で分散させるこ
とによって、薬物を含有するマルチラメラ−ベシクル(
MLV)のりボソーム製剤を得ることができる。さらに
、かくして得られたMLVをプローブ型超音波発振機で
振盪することによってスモールユニラメラ−ベシクル(
SUV)であるリポソーム製剤を得ることができる。
さらに、本発明のリポソーム製法は、ステイブルブルリ
ラメラーベシクル(SPLV)法(特開昭59−500
952号)や、デハイドレイションーレハイドレイショ
ンベシクル法[C,Ktrby  etal、、Bio
technology、  Nov、、  979 (
1984)]などにも適用できる。また脂溶性であって
水への溶解度が低い薬物の場合は、薬物を上記脂質有機
溶媒溶液に溶かして薬物を封入するリポソームを得るこ
ともできる。このようにして得られる薬物を封入したリ
ポソームはそのまま使用してもよいが、必要とあらば好
ましい粒子サイズに調製することができる。 この調製
法としては、ニュークリポアーフィルターあるいはゲル
濾過などが利用できる。一方、リポソームの使用に際し
ては、例えば、遠心分離、ゲル濾過あるいは透析によっ
て封入されない遊離の薬物を分離除去するのが好ましい
次に、本発明において使用される薬物は、DDSの目的
で使用されるらのであれば特に限定されず、たとえば白
金化合物(例、ンスプラヂン、カルポプラチン、スビロ
ブラヂンなど)、アトリヤマイシン、マイトマイシンC
1アクチノマイシン、アンサマイトシン、プレオマイシ
ン、5−FU。
メトトレキセートのような抗癌剤;天然型あるいは遺伝
子組換え型インターフェロン(α、β、γ)や天然型あ
るいは遺伝子組換え型インターロイキン2のようなリン
ホカイン類;マンガンスーパーオキサイドデスムターゼ
(SOD)あるいはその誘導体であるスーパーオキサイ
ドデスムターゼPEG(PEG−500)(特開昭58
−16685号、EPC公開公報No、0210761
)のような生理活性ペプチド類;スルフアゼシンのよう
なベーターラクタム系抗生物質、ゲンタマイシン、スト
レプトマイシン、カナマイシンのようなアミノ配糖体系
抗生物質等の抗生物質類;ジアノコバラミン、ユビキノ
ンのようなビタミン類、アンチモン酸メグルミンのよう
な抗原虫薬:アルカリホスファターゼ等の酵素剤;ヘパ
リン等の抗血液凝固剤:アモキサノクス等の抗アレルギ
ー剤;ムラミルジペプチド、ムラミルトリペプチド、T
MD−66(Gann 74  (2)、192〜19
5(1983戸のような免疫賦活剤;プロプラノロール
のような循環器用薬;グルタチオンのような代謝賦活薬
があげられる。本発明は、 その目的上、とりわけ水溶
性薬物に好ましく適用できる。たとえば、オクタツール
/水間の分配率の対数値が10以下の薬物があげられる
。薬物の使用量は、対象薬物の薬効量、投与量等を考慮
して、その治療目的が達成しうるように適宜に選択すれ
ばよい。
本発明のリポソーム製剤は一般に水剤あるいは乳剤とし
て治療目的に応じて適宜の飛を生理食塩水等に分散して
注射あるいは点滴などにより静脈内に投与して用いられ
る。
実施例 以下に実施例、試験例および実験例をあげて本発明を具
体的に説明する。
実施例1 270+ngのD I) P Cおよび30II1gの
DSPCを1リツターのビーカー内でクロロホルムとイ
ソプロピルエーテルの1:Iの混合溶液70−に溶解さ
せた。一方、あらかじめ生理食塩液と同じ浸透圧となる
ように調製しておいたI)I−17の6−カルポキシフ
ルオレツセイン(6−CF’)水溶液10dに室温下で
30mgのステアロイルメチルタウリンナトリウム(S
MT)を加えた。この時SMTはほとんど不溶であるが
、クラフト点よりも高い温度ではミセルを形成し急速に
溶解した。次いで、この溶液を上記のリン脂質有機溶媒
液に加えプローブ型超音波発振機(Ohtake)で乳
化し、w10型乳化液を作成した。超音波の照射は50
ワツトの条件で30秒間、10回くりかえして行った。
このようにしてえた乳化液をロータリーエバポレーター
にかけて、60℃、減圧下で有機溶媒を留去しREVを
えた。エバポレーターの真空度は初めは高く、有機溶媒
の蒸発が進むにつれて真空度をさげて突沸しないように
調節した。その後さらにREV中に残存する少量の有機
溶媒を窒素ガスをふきつけることにより留去した。さら
にえられたREVに適当量の生理食塩水を加え10蔵と
し、1.2ミクaンのフィルター(Acrodisc、
  Gelman)で濾過し、透析膜(Spectra
por、 SpectrumMedical)を用いて
生理食塩水中で24時間透析することにより6− Cf
;’が封入されたリポソームをえた。さらに、リポソー
ム中に封入された6−CFの量を定量することにより(
註1)、このリポソームへの封入率は、33.2%であ
ることがわかった。
リポソーム0.1dをリン酸緩衝生理食塩液(Pr3s
、pH7,2)で100倍希釈後、さらに0.02%ト
リトンx−tooを含有するP [3Sで100倍希釈
し、60℃、30分加温して、リポソームを破壊し、そ
の溶液の蛍光強度を測定(日立、F’3000蛍光スペ
クトロメーター、励起波長494 nm、測定波長51
5 nm)することによりリポソーム分散液中の総6−
CFffiを求めた。またそれとは別にリポソーム0.
1dをPBSで10000倍希釈し、その2.5滅を遠
心分離型フィルター(Centrisart、  S 
M I 3249 E。
5artorius)で濾過し、その濾液の蛍光強度を
測定ずろことにより封入されないでリポソーム分散液中
に残存する遊離の6−CF量をもとめた。
封入率= [(リポソーム中の総e=cpfl)−(リポソーム中
の遊離の6−CFり]/(リポソーム作製に使用された
6−CF量)  X  100 実施例2 実施例1で用いられる3 0 mgs M Tの代わり
に15mgのSMTを用いて、実施例1と同じ方法で6
−CFの封入率が34.9%のリポソームをえた。
実施例3 実施例1で用いられる30mgSMTの代わりに45m
gのSMTを用いて、実施例1と同じ方法で6−CFの
封入率が39.4%のリポソームをえた。
実施例4 実施例Iで用いられる30mgSMTの代わりにGOB
のS M ’I’を用いて、実施例1と同じ方法で6−
CFの封入率が46.3%のリポソームをえた。
実施例5 実施例Iで用いられる30mgSMTの代わりに30m
gのバルミトイルメチルタウリンナトリウム(P M 
’I’ )を用いて、実施例Iと同じ方法で6−CFの
封入率が32.3%のリポソームをえた。
実施例6 実施例1で用いられる30mgSMTの代わりに30J
のオクタデカンスルホン酸ナトリウム(ODS)を用い
て、実施例Iと同じ方法で6−CFの封入率が33.3
%のリポソームをえた。
実施例7 実施例Iで用いられる30mg0DSの代わりに+sm
gのODSを用いて、実施例1と同じ方法で6−CFの
封入率が24.1%のリポソームをえた。
実施例8 実施例!で用いられる30mg0DSの代わりに45m
gのODSを用いて、実施例1と同じ方法で6−CFの
封入率が38.3%のリポソームをえた。
実施例9 実施例1で用いられる30mg0DSの代わりに60m
gのODSを用いて、実施例1と同じ方法で6−CFの
封入率が40.1%のリポソームをえた。
実施例IO 実施例!で用いられろ270mgのDPPC。
30mgのDSPCの代わりに、210DのDPPC,
90mgのDSPCを用いて、実施例1と同じ方法で6
−CFの封入率が24.1%のリポソームをえた。
実施例11 実施例1で用いられる270mgのDPPC。
30BのDSPCの代わりに、300mgのDPPCを
用いて、実施例Iと同じ方法で6−CFの封入率が35
.2%のリポソームをえた。
実施例■2 実施例6で用いられる270mgのDPPC。
30Il1gのDSPCの代わりに、210mgのDP
PC,90mgのDSPCを用いて、実施例!と同じ方
法で6−CFの封入率が28.3%のリポソームをえた
実施例13 実施例6で用いられる270mgのDPPC。
30mgのDSPCの代わりに、3oomgのDPPC
を用いて、実施例1と同じ方法で6−CFの封入率が3
4.6%のリポソームをえた。
実施例14 実施例1で用いられる30mg5M’rの代わりに30
mgのバルミトイルタウリンナトリウム(PT)を用い
て、実施例1と同じ方法で6−CFの封入率が22,4
%のリポソームをえた。
実施例!5 360mgのDPPCおよび40mgのDSPCをlリ
ッター容のビーカー内で、クロロポルム40〃Jに溶解
させた。さらに、ロータリーエバポレーターを用いて有
機溶媒を留去し、ガラス壁に脂質薄膜を形成した。薄膜
中に残存する微量の有機溶媒は、窒素ガスをふきつける
ことにより除去した。
このようにして作製した薄膜に、60℃の温度下で、あ
らかじめ60℃で保っておいた実施例1で用いた401
gのSMTを含む6−CF溶液を10蔵加えて、ポルテ
ックスにより分散させることによりMLVのリポソーム
をえた。このようにしてえられたMLVに対して、実施
例1で用いられるプローブ型超音波発振機を用いて超音
波の照射を50ワツトの条件で約10分間行いSU■を
えた。
さらに実施例1と同じ方法で濾過および透析を行い、6
−CFの封入率が5.7%のリポソームをえた。
実施例16 実施例15で用いられる360mgのDPPC。
40mgのDSPCの代わりに、280mgのDPPC
,120mgのDSPCを用いて、実施例15と同じ方
法で6−CFの封入率が6.3%のリポソームをえた。
実施例17 実施例15で用いられる360mgのDPPC。
40mgのDSPCの代わりに、400mgのDPPC
を用いて、実施例!5と同じ方法で6−CFの封入率が
6,0%のリポソームをえた。
実施例18 実施例I5で用いられる40mgSMTの代わりに4(
1mgのPMTを用いて、実施例I5と同じ方法で6−
CFの封入率6.8%のリポソームをえた。
実施例19 実施例15で用いられる40mgSMTの代わりに4O
n+gのODSを用いて、実施例15と同じ方法で6−
CFの封入率が6.5%のリポソームをえた。
実施例20 実施例15で用いられる40mgSMTの代わりに4O
n+gのバルミトイルタウリンナトリウム(PT)を用
いて、実施例15と同じ方法で6−CFの封入率が6.
0%のリポソームをえた。
実施例21 実施例Iで得られる6−CF溶液の代わりに、500g
g/−濃度のシスプラチン(CDDP)生理食塩溶液を
用いて、実施例1と同じ方法でCDDPの封入率が23
.5%で相転移温度が42,7℃のリポソーム製剤をえ
た。
(註2) リポソーム中のCDDP含量の測定力先 リポソーム0.1艷を5−の生理食塩溶液に分散さけ、
その2.51R1,を凍結ならびに加温処理し、えられ
たリポソームの破壊液的2.5−をCentrisal
Lでろ過し、そのろ液0.1dにジエチルジチオ力ルバ
メート(DDTC)を10%含有する0、1N  Na
OH溶液を2蔵加え、30分間室温下で放置後えられる
アダクトをn−ヘキサン5−で抽出して、その抽出液を
HPLC(カラム;Zorbax  CN s溶液;n
−ヘキサン/イソプロピルアルコール−8/2; UV
=250nm)で定量し、リポソーム分散液の総CDD
PIをしとめた。
またそれとは別に、リポソームの生理食塩液の残り約2
.5−をCentrisaltでろ過し、同上の条件で
リポソームに封入されないで存在する遊離のCDDP量
を定量した。
実施例22 実施例2で用いられる6−CF溶液の代わりに、500
gglda度のシスプラチン(CDDP)生理食塩溶液
を用いて、実施例2と同じ方法でCDI) Pの封入率
が21.4%のリポソーム製剤をえた。
実施例23 実施例3で用いられる6−CF溶液の代わりに、500
gg/d濃度のシスプラチン(CDDP)生理食塩溶液
を用いて、実施例3と同じ方法でCDDPの封入率が2
5.8%のリポソーム製剤をえた。
実施例24 実施例5で用いられる6−CF溶液の代わりに、500
ggZMla度のシスプラチン(CDDP)生理念塩溶
液を用いて、実施例5と同じ方法でCDDPの封入率が
24.0%のリポソーム製剤をえた。
実施例25 実施例6で用いられる6−CF溶液の代わりに、500
μg/滅濃度のシスプラチン(CDDP)生理食塩溶液
を用いて、実施例6と同じ方法でCI)DPの封入率が
21.8%で、相転移温度が43.9℃であるリポソー
ム製剤をえた。
実施例26 実施例7で用いられる6−CF溶液の代わりに、500
μg/滅濃度のシスプラチン(CDI)P)生理食塩溶
液を用いて、実施例7と同じ方法でCDDPの封入率が
21,9%のリポソーム製剤をえた。
実施例27 実施例8で用いられる6−CF溶液の代わりに、500
μgZMla度のシスプラチン(CDDP)生理食塩溶
液を用いて、実施例8と同じ方法でCDDPの封入率が
24.9%のリポソーム製剤をえた。
実施例28 実施例1Oで用いられる6−CF溶液の代わりに、50
0μg/滅農度のシスプラチン(CDDP)生理食塩溶
液を用いて、実施例10と同じ方法でCDDPの封入率
が23,3%のリポソーム製剤をえた。
実施例29 、実施例11で用いられる6−CF溶液の代わりに、5
00μg/滅濃度のシスプラチン(CDDP)生理食塩
溶液を用いて、実施例11と同じ方法でCD D I)
の封入率が27.7%で、相転移温度が41.9℃であ
るリポソーム製剤をえた。
実施例30 実施例12で用いられる6−CF溶液の代わりに、50
0μg/蔵濃度のシスプラチン(CDDP)生理食塩溶
液を用いて、実施例12と同じ方法でCDDPの封入率
が24.0%のリポソーム製剤をえた。
実施例31 実施例13で用いられる6−CF溶液の代わりに、50
0μg/−濃度のシスプラチン(CDDP)生理食塩溶
液を用いて、実施例13と同じ方法でCDDPの封入率
が24.5%で、相転移温度が42.5℃であるリポソ
ーム製剤をえた。
実施例32 実施例14で用いられる6−CF溶液の代わりに、50
0μg/滅濃度のシスプラチン(CDDP)生理食塩溶
液を用いて、実施例!4と同じ方法でCDDPの封入率
が25.0%のリポソーム製剤をえた。
実施例33 実施例15で用いられる6−CF溶液の代わりに、50
0μg/滅濃度のシスプラチン(CDDP)生理食塩溶
液を用いて、実施例!5と同じ方法でCDDPの封入率
が4.8%のリポソーム製剤をえた。
実施例34 実施例16で用いられる6−CF溶液の代わりに、50
0μg/滅農度のシスプラチン(CDDP)生理食塩溶
液を用いて、実施例I6と同じ方法でCI) D Pの
封入率が5.0%のリポソーム製剤をえた。
実施例35 実施例17で用いられる6−CF溶液の代わりに、50
0μg/成濃度のシスプラチン(CDDP)生理食塩溶
液を用いて、実施例17と同じ方法でCDDPの封入率
が5.2%のリポソーム製剤をえた。
実施例36 実施例18で用いられる6−CF溶液の代わりに、50
0 u g/1rtla度のシスプラチン(CDDP)
生理食塩溶液を用いて、実施例18と同じ方法でCD 
I) Pの封入率が4.3%のリポソーム製剤をえた。
実施例37 実施例19で用いられる6−CF溶液の代わりに、50
0μg/旙濃度のシスプラチン(CDDP)生理食塩溶
液を用いて、実施例19と同じ方法でCDDPの封入率
が4.9%のリポソーム製剤をえた。
実施例38 実施例20で用いられる6−CF溶液の代わりに、50
0μg/滅濃度のシスプラチン(CDDP)生理食塩溶
液を用いて、実施例20と同じ方法でCDDPの封入率
が4.7%のリポソーム製剤をえた。
実施例39 実施例2で用いられる6−CF溶液の代わりに308μ
gプロティン/dのインターロイキン2(IL−2)水
溶液(溶液の種類;25mM酢酸アンモニウム溶液 p
H6)を用いて、実施例11と同じ方法で本発明のリポ
ソーム製剤をえた。
実施例40 実施例13で用いられる6−CF溶液の代わりに308
μgプロティン/滅のiし一2水溶液を用いて、実施例
13と同じ方法で本発明のリポソーム製剤をえた。
実施例41 実施例11で用いられる6−CF溶液の代わりに、10
0μg/−の濃度のアンサマイトシン生理食塩溶液を用
いて、実施例11と同じ方法で、アンサマイトシンを封
入する本発明のリポソーム製剤をえた。
実施例42 実施例13で用いられる6−CF溶液の代わりに、10
0μg/dの濃度のアンサマイトシン生理食塩溶液を用
いて、実施例13と同じ方法で、アンサマイトシンを封
入する本発明のリポソーム製剤をえた。
実施例43 実施例11で用いられる6−CF’溶液の代わりに、5
mg/dの濃度のメトトレキセート生理食塩溶液を用い
て、実施例!1と同じ方法で、メトトレキセートを封入
する本発明のリポソーム製剤をえた。
実施例44 実施例I3で用いられる6−CF溶液の代わりに、5 
mg/−の濃度のメトトレキセート生理食塩溶液を用い
て、実施例I3と同じ方法で、メトトレキセートを封入
する本発明のリポソーム製剤をえた。
実施例45 実施例1!で用いられる6−CF溶液の代わりに、20
0μg/−濃度のマイトマイシンC生理食塩溶液を用い
て、実施例11と同じ方法で、マイトマイシンCを封入
する本発明のリポソーム製剤をえた。
実施例46 実施例13で用いられる6−CF溶液の代わりに、20
0μg/di11度のマイトマイシンC生理食塩溶液を
用いて、実施例13と同じ方法で、マイトマイシンCを
封入する本発明のリポソーム製剤をえた。
実施例47 実施例11で用いられる6−CF溶液の代わりに、I 
ag/−の濃度のアトリヤマイシン生理食塩溶液を用い
て、実施例11と同じ方法でアトリヤマイシンを封入す
る本発明のリポソーム製剤をえた。
実施例48 実施例13で用いられる6−CF溶液の代わりに、I 
lag/dの濃度のアトリヤマイシン生理食塩溶液を用
いて、実施例!1と同じ方法でアトリヤマイシンを封入
する本発明のリポソーム製剤をえた。
実施例49 実施例Itで用いられる6−CF溶液の代わりに、3 
a+g/−の濃度のプレオマイシン生理食塩溶液を用い
て、実施例11と同じ方法でプレオマイシンを封入する
本発明のリポソーム製剤をえた。
実施例50 実施例13で用いられる6−CF溶液の代わりに、3 
mg/−の濃度のプレオマイシン生理食塩溶液を用いて
、実施例13と同じ方法でプレオマイシンを封入する本
発明のリポソーム製剤をえた。
実験例1−1 実施例1.10,11、I5.16および17のリポソ
ームに対応させて、それぞれアニオン性界面活性剤を含
まないリポソームを対照として作製した。また、実施例
!の270mgのDPPC130mgのD S I) 
Cおよび30mgのSMTの代わりに、200mgの不
飽和系のアシル基を有する卵黄製ホスファチノルコリン
、l00mgのコレステロールおよび30mgのSMT
を用いて実施例1と同じ方法で対照リポソームを作製し
た。さらにこのリポソームに対応させてSMTを含まな
いリポソームもまた対照として作製した。一方、実施例
15のSM’l’の代わりに、ドデシル硫酸ナトリウム
(S D S 、クラフト点;9℃)をもちいて、対照
のリポソームを調製した。
実験例1−2 実施例1で得られたリポソームと、アニオン性界面活性
剤を加えないで同様に調製されたリポソームの各0.1
−0.5dをラットに静脈内投与し、血中からのリポソ
ームの消失を調べると(註3)、第1図の結果かえられ
た。第1図に示されるように、アニオン性界面活性剤を
含むリポソームの血中濃度(図中、−・−で示される)
はそれを含まない対照リポソーム(図中、・・・X・・
・で示される)よりもはるかに高くなった。同様に、実
施例1,6、IO1!5.18.19および、20で得
られたリポソームの各0.1−0.5−をラットに静脈
内投与し、投与1時間後の血中でのリポソームの残存は
、アニオン性界面活性剤を加えないで同様に調製された
リポソームと比較して、それぞれ9.7.11.9.2
6.4.2.7.2.3.2.8.2.2倍であった。
一方、第2図に示されるように、卵黄製ホスファチジル
コリンおよびコレステロールより調製したアニオン性界
面活性剤を含むリポソーム(図中、−・−で示される)
の血中からの消失は、対照リポソーム(図中、・・・X
・・・で示される)と同様に速いことがわかった。また
、第3図に実験例1−1で得られたSDSを含むリポソ
ーム(図中、・・・X・・・で示される)と、SDSを
加えないで同様に調製されたリポソーム(図中、−・−
で示される)の各0゜21R1をラットに静脈内投与す
ることにより血中からリポソームの消失を調べた結果を
示した。これらの各図に示される結果から明らかなよう
にリポソーム膜組成として飽和系のアシル基を有するリ
ン脂質とクラフト点が37℃以上であるアニオン性界面
活性剤を用いて調製された本発明のリポソーム製剤は、
対照リポソームに比較して静脈内投与後の血液中からの
消失時間が極めて長いという特徴を有する。
実験例1−3 実施例1115.18、I9および実験例1−1で得ら
れたリポソームをラットに静脈内投与して1時間後の肝
臓中の6−CFi1度を測定しリポソームのRESへの
分布を調べると(註2)、表1の結果をえた。これらの
結果は、リポソームの血中からの消失時間が延長され、
肝臓などRESへの分布か減少したことを示している。
以下余白 表11時間後のリポソームの肝臓中濃度(%)リポソー
ム  アニオン性界  アニオン性界の種類    面
活性剤有   面活 作無し実施例1    16.7
      30.1実施例15   16.9   
   44.7実施例18   19.1      
44.7実施例19   15.0      44.
7尾静脈よりえたヘパリン処理血液0.2w1に10−
のPBSを加えた血液分散液をえた。さらにこれを遠心
分#(3000rpm、 I 0分)してえられろ分離
上清5−にトリトンx−tooを0.05−加えて60
−70℃加温下でリポソームを破壊し、放出される6−
CFの蛍光を測定することにより、血中のリポソーム濃
度を求めた。
また開腹脱血後えられた肝臓を0.02%トリトンx−
tooを含有するPBSにつけ、+00成の容積とし組
織破壊機(PolytronSKinematica)
で組織を破壊し、さらに60−70°Cで加温処理した
後、6−CFがすべて遊離するホモジネートをえた。、
このホモジネートは超遠心分M (50000g。
10分)した後20−50倍希釈後0,45ミクロンの
メンブランフィルタ−(Acrodisk、  Gel
man)でろ適役その蛍光を測定することにより肝臓中
のリポソーム濃度をもとめた。
実験例1−4 実施例1.2および6のリポソームとこれらのリポソー
ムに対するアニオン性界面活性剤を含まないリポソーム
のPBS(2%plasma)で  10000倍希釈
した乙のの熱放出性を昇温システムと連結した蛍光測定
装置を用いて、リポソームからの6−CFの放出量を連
続的に測定することにより求め、リポソーム膜の相変化
(ゲルから液晶への変化)を調べた。この放出曲線より
求められる熱放出開始温度と相転移温度は表2の結果と
なった。相転移温度は、熱分析システム(SEIKO■
&E、SSC5000型、2°(:7m1n)をもちい
て測定した。下表に示すように両者はよく対応している
表2 リポソーム膜の相転移温度(0C)とリポソーム
からの6−CFの熱放出開始温度(℃)リポソームの種
類 相転移温度 熱放出開始温度実施例  1    
42.3     36.1実施例  6    43
.7     39.3実施例 10    42.8
     36.3界面活性剤なし   41.9  
   37.9実験例2−1 実施例21.28.29.33.34および35のリポ
ソーム製剤に対応させて、アニオン性界面活性剤を含ま
ないリポソーム製剤を対照として作製した。
実験例2−2 実施例Iのリポソーム製剤をラットに静脈内投与したと
きの6時間までの血中での6−CPa度と、実施例15
のリポソーム製剤をラットに静脈内投与したときのCD
DP濃度(註4)を比較することにより、第4図の結果
をえた。いずれの時間においてもCDDPは6−CFと
同程変の濃度を示し、CDDPリポソーム製剤(図中、
−・−で示される)が血中では6−CFリポソーム製剤
(図中、・・・X・・・で示される)と同様な挙動をと
ることを示した。また、実施例 2I、22.25.2
6、および29で得られたリポソーム製剤についても、
G −CI”リポソームの場合と同様に高い値を示した
。これらの結果からもリポソーム膜組成として飽和系の
アシル基を有するリン脂質とクラフト点が37℃以上で
あるアニオン性界面活性剤を用いる本発明のリポソーム
製剤は、対照リポソームに比較して静脈内投与後の血液
中からの消失時間が極めて長いという特徴を有する。
(註4)CDDPの血中濃度の測定方法尾静脈よりえた
ヘパリン処理血液0.2−に2dのPBSをくわえた血
液分散液をえる。さらにこの遠心分離してえられる分離
上清I−に1−のDDTC溶液を加えて前述のCDDP
の定量方法と同様にして血中の総CDDP量を定量した
実験例2−3 上記実施例2IのSMT含量を定量したところ(註5)
、リポソーム調製時の仕込量の約90%か残存していた
。この量は、CDDPの封入率の23.5%より著しく
高く、このことは、S M ’I’が明らかにリポソー
ムの膜構成成分となっていることを示し、リン脂質10
00分子あたり、約150分子のSMTがリポソーム膜
に存在することを意味している。
(註5)  SMT含量の測定方法 メチレンブルー15mg、濃硫酸6g1無水硫酸ナトリ
ウム25gを蒸留水に溶かし、500蔵の反応試液を調
製する。この反応試液5雁にリポソーム希釈液(100
00倍月O滅およびクロロホルム5戒を加えて、充分し
んとうした後に2層に分け、クロロホルム層の吸光度(
653nm)を測定した。またSMT溶液(loppm
以下)を用いて吸光度を測定し、検量線を作成した。ま
た実験例2−1のSMTを含まないリポソームを用いて
、空試験をおこなった。
発明の効果 本発明のリポソーム製剤は飽和リン脂質と共にクラフト
点の高いアニオン性界面活性剤を臨界ミセル5度以上で
用いることを特徴とするものである。
本発明のリポソーム製剤は、静脈内投与後、長時間安定
に血液とともに体内を循環し、そのことにより薬物の毒
性を緩和するとともに特定の病巣への薬物のターゲット
効果を増大さ仕、薬物の持続的治療効果をたかめるため
に有用である。とりわけ、抗癌剤を封入してなる本発明
のリポソーム製剤は、癌の加温療法時に投与することに
よって治療効果の向上が期待でき、この場合にはリポソ
ーム膜の相転移温度が約40〜55℃のものを好ましく
用い得る。
【図面の簡単な説明】
第1.2および3図は、実験例1−2において6−CF
か封入されたリポソーム製剤をラットに静脈内投与した
ときの時間経過と血中の6−CF濃度との関係を示す。 また第4図は、実験例2−2において6−CFまたはC
DDPが封入されたリポソーム製剤をラットに静脈内投
与したときの時間経過と各薬物の血中濃度との関係を示
す。 ここで、ラットの血液量は体重の10%を占めるものと
する。 援1図 竿2図 時間1 hrl $4図 時間Thr l

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)アシル基が飽和アシル基であるリン脂質とクラフ
    ト点が37℃以上であるアニオン性界面活性剤とを膜構
    成成分とするリポソーム内に薬物を封入してなるリポソ
    ーム製剤。
  2. (2)アニオン性界面活性剤がアシルタウリン塩である
    請求項(1)記載の製剤。
  3. (3)薬物を封入してなるリポソーム製剤の製造に際し
    て、アシル基が飽和アシル基であるリン脂質と、クラフ
    ト点が37℃以上であるアニオン性界面活性剤を臨界ミ
    セル濃度以上に含有する水性液との乳化液ないし分散液
    を用いてリポソーム膜を構成させることを特徴とするリ
    ポソーム製剤の製造法。
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