JPH0446129A - 新規なリポソーム形成助剤 - Google Patents

新規なリポソーム形成助剤

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JPH0446129A
JPH0446129A JP2153453A JP15345390A JPH0446129A JP H0446129 A JPH0446129 A JP H0446129A JP 2153453 A JP2153453 A JP 2153453A JP 15345390 A JP15345390 A JP 15345390A JP H0446129 A JPH0446129 A JP H0446129A
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JP
Japan
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liposome
acid
group
drug
liposomes
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Pending
Application number
JP2153453A
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English (en)
Inventor
Renji Aikawa
相川 練二
Hideo Sakakibara
秀夫 榊原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Jozo KK
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Toyo Jozo KK
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toyo Jozo KK, Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Toyo Jozo KK
Priority to JP2153453A priority Critical patent/JPH0446129A/ja
Publication of JPH0446129A publication Critical patent/JPH0446129A/ja
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
r産業上の利用分野] 本発明は、リポソームを効率的に形成し得るリポソーム
形成助剤、とそれを利用したリポソームおよびリポソー
ム製剤に関する。
【従来の技術】
Bangha−により、レシチンが水中で脂質二分子膜
より成る直径0.05〜10 μmのリポソームを形成
することが1965年に発見された。それ以来リポソー
ムについて薬物や酵素を封入した一種の超マイクロカプ
セル材料および遺伝子工学への応用など多くの研究が成
されてきた。 また、エーロゾルOT型のアニオン性ジアルキル化合物
、ジドデシルジメチルアンモニウムプロミドやアシルタ
ウリン塩のような合成界面活性剤、さらに、オレイルア
ミン−コバルトコンプレックスやダイマー酸−シクロヘ
キシルアミン系などを用いてリポソームを形成している
〔τ、)Iunitake+ Y、0kahata、B
ull、Chew、Soc、Japan、51 .18
77(197B);J、Am、Chem、Soc、+9
9.3860(1977)  ;特開昭64−14公報
、吉日忠義、奥山政高、名工大学報No、31.159
(1979);  J、H,Fuhrhop+V、Ka
ufman、P、Schambil、Lang■uir
、1.387(1985))。
【発明が解決しようとする課題】
レシチンなどのリン脂質のみからリポソームを製造する
場合には、リポソームを形成できないか、または極めて
形成し難く、通常上述の通りの合成界面活性剤等を使用
している。 しかしながら、合成界面活性剤を用いて形成されるリポ
ソームは、安全性、皮膚刺激性および生分解性などの問
題が多く生体に係わる用途の使用には問題があった0例
えば、極めて安定なリポソームを形成するために用いら
れるステアリルアミンは、痙fの報告(J、Neuro
l、Sci 、 、 31 、173 (1977))
があり、また、リポソーム形成の安定化剤であるフォス
ファチジルセリンが脳内ブドウ糖代謝を抑えるとの報告
(Br、J、・Pharmacol、、66、167(
1979)〕がある。 したがって、安全性に問題がなくリポソームを効率的に
形成しえるリポソーム形成助剤の開発が求められていた
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題点を解決するために鋭意研究し
た結果、安全性に問題のないグリチルリチン類を用いる
ことにより、リポソームが効率的に形成し得るとともに
、リポソームに薬物を封入したリポソーム製剤となす場
合において、薬物を効率的に封入し得ること、およびリ
ポソーム製剤として安定性に優れ、好ましい粒径と成し
得ることを知り、本発明を完成するに至った。 即ち、本発明は、グリチルリチン類を有効成分とするリ
ポソーム形成助剤である。 また、本発明は、リポソーム形成助剤としてグリチルリ
チン類を含有することを特徴とするリポソーム、および
その製造法である。 本発明のリポソーム形成助剤は、グリチルリチン類を有
効成分とするものであり、グリチルリチン類とは、式: (式中、R3−R1は水素原子または適宜の置換基)で
表される基本骨格を共通にする化合物の総称であり、こ
れらの単一の化合物またはこれら化合物の混合物であっ
てもよく、具体的には、18α−グリチルリチン酸(上
記式におけるR、は、グルクロニル−グルクロン酸残基
、R2はC0OH基、R3はCH1基、R4は80基、
R1はCH,基をそれぞれ示す)、18β−グリチルリ
チン酸(同前)、18α−グリチルレチン#i(R+;
OH基、R、、C0OH基、R,;CH2基、R,;、
o基、R51CHユ基)、18β−グリチルレチン酸(
同前)、3β−グルクロニル−18β−グリチルレチン
酸(R1;グルクロン酸残基、R,、C(11)I(基
、R21cL基、R,;=o基、R,;C1,基)、カ
ルベノキソロン(R,1cOOcl]ZcHICOOH
基、Rz;C0OH基、R5:CH,基、R,;=o基
、R5;C8,基)、デオキソグリチルレチン酸(R,
i0B基、R、C0OH基、R,;CH3基、R4:水
素原子、R;C)1.基)、3α−デヒドロキシグリチ
ルレチン酸(R,i=o基、R,:C0OH基、R,:
CH,基、R4;・0基、R51cH3基)、ヘデラゲ
ニン(R+;Oil基、R2;CH3基、R,、C0O
H基、R4:水素原子、R5;CH2基)、11−オキ
ソヘデラゲニン(R+;OH基、R,;C1lコ基、R
,;C0OH基、R,;=o基、R,icH,OH基)
、オレアノール酸(R1:OH基、R,;C)l、基、
R,;coon基、R4;水素原子、Rs:CHs基)
、11−オキソオレアノール酸(R,;OH基、R2;
CH3基、Rs  ;C0OH基、R4;・0基、R5
;C1,基)、およびそれらの非毒性塩等が例示され、
非毒性塩としては、カリウム塩、ナトリウム塩、アンモ
ニウム塩、ヘミサクシネート等が例示される。グリチル
リチン類のカルボン酸基の数により、モノ、ジ、トリ塩
等とすることができ、通常、18β−グリチルリチン酸
、同ジカリウム塩、同モノアンモニウム塩、同ジアンモ
ニウム塩、同ジナトリウム塩、同トリナトリウム塩、1
8β−グリチルレチン酸、カルベノキソロンジナトリウ
ム等が好ましく使用される。 本発明ムこおいてリポソームとは、レシチン等のリン脂
質を主成分として水中で脂質二分子膜を形成した微粒子
であって、通常、直径10μm以下の粒径のものをいう
。本発明におけるリポソームを形成する主成分であるリ
ン脂質としては、天然由来のリン脂質および合成リン脂
質のいずれであってもよく、例えば、卵黄レシチン、大
豆レシチン、およびそれらの水素添加物、ジミリストイ
ルフオスファチジルコリン(DMPC) 、ジバルミト
イルフォスファチジルコリン(DPPC) 、ジステア
ロイルフォスファチジルコリン(DSPC)、ジリノオ
レイルフォスファチジルコリン(DRPC)、ジオレイ
ルフォスファチジルコリン(DOPC)等が挙げられ、
これらのリン脂質の混合物であってもよい。また、その
他のリン脂質又は添加剤として、スフィンゴミエリン、
フォスファチジルエタノールアミン、フォスファチジル
グリセロール、フォスファチジルセリン、フォスファチ
ジン酸、フォスファチジルイノシトール、カルシオリビ
ン、その他に各種脂肪酸、脂肪族アルコール等ヤ、α−
トコフェロールやそのエステル等の酸化防止剤、必要に
応してカチオン性、アニオン性、非イオン性の種々の界
面活性剤、パラベン類、フェノール、塩化ベンザルコニ
ウム、塩化ベンゼトニウム等の防腐剤、塩化ナトリウム
、塩化カリウム等の塩類やグルコース等の糖類またはポ
リエチレングリコールやグリセリン等の多価アルコール
の等張化剤を、安全性に問題にならない限り添加しても
よい。また、上述のリン脂質に、さらにコレステロール
を添加するとリポソームの安定性において極めて好まし
い。 本発明のリポソーム形成助剤であるグリチルリチン類の
使用量は、形成するリポソームの材料や、リポソーム製
剤の製造においては、封入する薬物および求められる封
入率に従って、適宜の量を用いれば良く、添加量が少な
いと好ましいリポソームの形成や薬物の封入率が得られ
ないので、通常、リン脂質1重量部に対し、グリチルリ
チン類として0.1〜1重量部程度の例が挙げられる。 また、リン脂質にコレステロールを添加するとリポソー
ムの形成、およびリポソームの安定において好ましいが
、例えば、通常、リン脂1t1重量部に対し、コレステ
ロールを0.1〜1重量部程度の添加が例示される。 リポソームの製造に際しては、リポソームの形成時に、
前述のグリチルリチン類を存在せしめると、効率的にリ
ポソームが形成される。即ち、前述のリン脂質と必要に
応じて添加されるその他の添加剤等に本発明のリポソー
ム形成助剤を存在せしめ、常法によりリポソームを製造
すればよく、例えば、リポソームに薬物を封入したリポ
ソーム製剤を製造するに際しては、薬物の存在下、本発
明のリポソーム形成助剤をリポソームの形成時、又は少
なくともそれ以前に添加または存在せしめると、効率的
にリポソーム製剤が形成され、薬物のリポソームへの封
入が効率的に行われる。 リポソーム製剤の製造法としては、公知の逆相蒸発ベシ
クル(REV)、マルチラメラ−ベシクル(MLV)、
スモールユニラメラ−ベシクル(SUV)又はその他の
リポソームの調製法に準して実施できる。例えば、RE
Vリポソームの調製は、まずリン脂質および必要に応じ
て添加されるコレステロール等を有機溶媒、例えば、ジ
エチルエーテル、イソプロピルエーテル、クロロホルム
あるいはこれらの2種以上の混合溶媒に溶解した後、例
えば各種緩衝液やこれらに各種の塩類やグルコース等の
等張剤等を適宜添加した液に前述のグリチルリチン類お
よび薬物を溶解した薬物−グリチルリチン類の水性液を
加え、常法によりW10型乳化液を調製する。グリチル
リチン類を添加することにより、乳化が容易であり、均
一で細かな乳化液が得られる。このW/○型乳化液から
リポソームの調製は、プロシーディング・オン・ザ・ナ
ショナル・アカデミ−・オン・ザ・ユナイテノド・ステ
ーク・オン・アメリカ(Proc、Natl、Acad
、sci、IJsA) 75.4194 (197B)
あるいは特開昭55−418415に記載の方法に準し
て実施できる。乳化液調製において使用される有機溶媒
は、封入液量に対し、一般に0.1〜10倍量程度が用
いられる。リン脂質の量は封入液1mlに対し約5〜2
(11)μmo1程度が用いられ一般に有機溶媒に予め
熔解しておく方が好ましい。薬物−グリチルリチン類の
水性液の濃度は、製造する薬物により適宜選択しえるが
、グリチルリチン類の濃度としては、例えば5〜50m
M程度が挙げられる。 W10型乳化液を得るための乳化方法は、従来の方法、
例えば撹拌法、圧力法、超音波法が採用できるが、特に
超音波法が好ましい。超音波法の場合には、約20KH
zのプローブ型ホモジナイザーで数秒間〜20分間の、
1回乃至複数回の処理を行えば均一な乳化液が得られる
。 かくして得られるW10型乳化液から溶媒を常法により
除去する。これは例えばロータリーエバポレータを用い
、減圧下にて溶媒を留去させればよい。このときの温度
は、薬物により適宜の温度を選択しえるが、安定性にお
いて好ましくない場合には、40〜50°C以下とする
ことが好ましい。 さらに留去を続は溶媒を除去するとREVリポソーム製
剤が得られる。本リポソーム製剤はユニラメラ−または
オリゴラメラ−(通常、約10個以下の脂質二重膜より
なる)の形態を有し、その内部に薬物が封入されている
。 一方、上記と同様の方法により調製したリン脂質および
必要に応して添加されるコレステロール等の有機溶媒を
減圧下で有機溶媒を留去してリン脂質のドライフィルム
を形成させ、次いで薬物グリチルリチン類の水性液を加
えて、適当な温度下にて分散せしめればマルチラメラ−
ベシクルのリポソーム製剤が得られ、この分散の時にプ
ローブ型ホモジナイザーで超音波処理するか、または先
に得たマルチラメラ−ベシクルのリポソーム製剤をプロ
ーブ型ホモジナイザーで超音波処理することによりスモ
ールユニラメラーヘシクルのリポソーム製剤が得られる
。 また、上述のリン脂質からドライフィルムを形成する方
法において、予めグリチルリチン類を添加しておいてド
ライフィルムを形成してもよくこのようにして得たグリ
チルリチン類を含むドライフィルムに、薬物の水性液を
分散、超音波処理することによりリポソーム製剤が得ら
れる。 本発明のリポソームに含有せしめる薬物は、水溶性薬物
、脂溶性薬物のいずれでもよいが、特に好ましくは、水
溶性薬物である。薬物の種類としては、生理活性ペプタ
イド或いは生理活性蛋白質、酵素、アミノグルコシド系
抗生物質、マクロライド系抗生物質、ヘータラクタム系
抗生物質等の抗生!7I賃、抗原虫薬、合成抗菌剤、制
癌剤、抗血液凝固剤、抗ヒスタミン剤、抗アレルギー剤
、免疫抑制剤、免疫賦活側、循環器用薬、代謝賦活剤等
が挙げられるが、より具体的には、各種のスーパーオキ
サイド・ディスムターゼ11F (SOD)、およびそ
のPEG等の誘導体、エルカトニン等のカルシトニン類
、パラチロイドホルモン(PTH)類、カルシトニン遺
伝子関連ペプチド(CGRP)類、インシュリン、ウロ
キナーゼ、プロウロキナーゼ、ティッシュ〜ブラスミノ
ーゲンアクチベーター(TPA)、トロンボモジュリン
、インターフェロン(α、β、T)、インターロイキン
I、ソマトスタチン、ヘパリン、ヘモグロビン、ムラミ
ルトリベブチドーフオスファチジルエタノールアミン(
MTP−PE) 、P−18ペプチド、成長ホルモン等
が例示される。 特に上記の製造法において、REVリポソーム製剤の調
製方法を採ると、極めて効率的に薬物が調製され、従来
法に比較して高い温度での処理もられる薬物、例えば生
理活性ペプチド等において特に好ましい方法である。 このようにして得られるリポソーム製剤は、そのまま使
用してもよいが、必要に応じて好ましい粒子サイズに調
製することができる。この調製法としては、ミリボアー
フィルターやニュークリボアーフィルターあるいはゲル
濾過、またはエクストルーダー(商品名、口演リポソー
ム社製)等の加圧式濾過装置等が利用できる。また、リ
ポソーム製剤の製造に際しては、例えば遠心分離、ゲル
濾過あるいは透析によって封入されない遊離の薬物を分
離除去するのが好ましい。 また、本発明のリポソーム製剤は懸濁液として保存・提
供してもよいが、特に凍結乾燥したリポソーム製剤が好
ましく、凍結乾燥する場合には、凍結乾燥添加剤として
、グルコース、シュークロース、ラクトース、トレハロ
ース、マンニトール、ソルビトール、デキストラン(例
えば、T−40、T−70等)、サイクロデキストリン
等を添加してもよい。
【実施例】
次いで本発明の実施例、比較例及び試験例を挙げて本発
明を具体的に説明するが、本発明は何らこれにより限定
されるものではない。 実施例1 ジバルミトイルフォスファチジルコリン(DPPC2日
本油脂■社製0.25g、コレステロール(シグマ社製
)0.1g、およびグリチルリチン酸ジカリウム(丸善
化成■社製)  0.436gを50mPのメタノール
に溶解し、アスピレータ−減圧下、溶媒を留去した。さ
らに油回転真空ポンプにて、真空度Q 、  l To
rr以下で数時間、溶媒を除去してドライフィルムを得
た。次いで、このドライフィルムに約50°Cに加温し
た50mMリン酸緩衝液(pH7,2)90mffiを
加え、攪拌振盪することにより、リポソーム懸濁液を得
た。 このリポソーム懸濁液に、Set”’ −h −S O
D(スーパーオキサイド・ディスムターゼ;特開昭62
−130684号記載の方法による;活性約32(11
)U/rng)5(11)mgを含有する50mMリン
酸緩衝液(pH7,0)10ml!を添加し、氷冷下で
超音波ホモジナイザー(日本精機製作新製、モデルLJ
−3(11))にて約20KHzで20秒処理し、10
秒休みのサイクルで5〜10回処理し、5etI+’−
h−5OD入りのリポソームを作成した。 次いで、この液を、約10万gG以上で遠心分離して上
清を捨て、得られたペレットを冷やした5%グルコース
含有リン酸緩衝液(pH7,0)1(11)mlに再懸
濁し、ポリカーボぶ一ト膜(ミリボアー製、サイズ0.
45μm)を通して除菌した後、予めオートクレーブ滅
菌した5mj2のノ\イアルびんに、1mrづつ分注し
凍結乾燥し、リポソーム製剤を得た。 本実施例において、リポソーム製剤は効率良く形成され
、またこのリポソーム製剤は4“Cにて1箇月保存後も
安定であった。 実施例2〜5および比較例1.2 ジバルミトイルフォスファチジルコリン(DPPC)、
コレステロール、およびグリチルリチン酸ジカリウムの
混合比率(重量)を5:1:4〜8:1:1と変化させ
、実施例1と同様にして各リポソーム製剤を得た(実施
例2〜5)。なお、DPPCの量は、2(11)mgと
一定にした。 また、比較例として、グリチルリチン類を含有しない例
(比較例1)、並びにDPPC、コレステロールおよび
フォスファチジン酸(日本油脂■社製)を7:1:2の
比率により調製した例(比較例2)を行った。なお、D
PPCの量は、2(11)mgと一定にした。 各実施例および比較例におけるリポソームの平均粒径、
およびリポソーム中への薬物(Serl I 1−h−
3OD)の封入率について測定した結果は、第1表に示
す通りであった。なお、リポソームの粒径の測定は、レ
ーザー散乱光性測定器(大板電子■社製)によって測定
した。 また、リポソーム中への薬物の封入率については、SO
DキットWAKO(商品名、和光純薬■社製)によって
測定した。 その結果は、DPPCおよびコレステロールのみを用い
た比較例1ではリポソームが形成されず、薬物の封入率
も0.1%以下であった。フォスファチジン酸を用いた
比較例2の封入率は、2゜4%程度であり、これに対し
実施例2〜5であるグリチルリチン類を用いた場合には
、リポソームが効率的に形成されるとともに、その封入
率は、比較例202.0〜3.2倍と顕著に増加した。 また、実施例2〜5のリポソーム製剤の平均粒径は、1
(11)〜250nm程度であり、微小且つ均一な粒度
分布を示していた。 第1表 DPPC;ジパルミトイルフォスファチジルコリンcr
y;グリチルリチン酸ジカリウム Cho;コレステロール Pho ;フォスファチジン酸 実施例6.7および比較例3 DPPC量を各々2(11)mg用い、DPPC、コレ
ステロールおよびグリチルレチン酸ジカリウムを第2表
の比率(重量比)にて添加し、50mPのメタノールに
熔解し、以下実施例1と同様にアスピレータ−および油
回転真空ポンプにて、ドライフィルムを得た。 このドライフィルムに、予め50°Cに加温したリン酸
緩衝液(pH7,0)4.5mfを加え、1分間ポルテ
ックスミキサーをかけた。これに0.5mfのリン酸緩
衝液(PH7,0)にSer”−h−SOD5mgを溶
かした溶液を添加し、さらに1分間ポルテックスミキサ
ーをかけ、次いで、これをプローブ型超音波ホモジナイ
ザー(日本精機社製、モデル1Us−3(11))にて
20秒間の超音波処理を行い、10秒間休むサイクルで
、3分間処理を行って、リポソーム製剤を得た(実施例
6.7)。 また、グリチルレチン酸ジカリウムを添加する代わりに
、フォスファチジルグリセロールを添加し、以下同様に
行って比較例3のリポソーム製剤を得た。 これらのリポソーム製剤を10万Gで4℃、30分間の
超遠心分離を行い、得られた沈殿を集め、1%トリトン
x−1(11)を添加することによってそのリポソーム
製剤を破壊し、リポソーム内のSer口’−h  S 
ODの量をSODキットWAKO(商品名、和光純薬■
社製)にて定量した。 結果は、第2表に示される通り、比較例3であるフォス
ファチジルグリセロールを用いた場合における封入率は
2.1%であり、これに対し本発明の実施例6.7は、
3.1〜11.5倍と効率良く薬物が封入された。 第2表 DPPC;ジパルミトイルフオスファチジルコリンGl
y;グリチルリチン酸ジカリウム Cho ;コレステロール EggPC;卯黄レシチン PG; フォスファチジルグリセロール実施例8.9お
よび比較例4 DPPC135mg、およびジステアロイルフォスファ
チジルコリン(DSPC)150mgをクロロホルム:
イソプロピルエーテル1:1の混合溶媒35mlに溶解
し、この溶液に、グリチルリチン酸ジカリウム15mg
を含むグルコースにて等張にした1mMリン酸緩衝液(
pH7,0)4.5mfを加え、さらに同しグルコース
等張緩衝液0.5mj!にSer”’ −h−3ODを
0.5mg加えて60°Cに加温して試薬を溶かしたも
のを加えて、プローブ型超音波ホモジナイザーで30秒
処理することを10回繰り返して乳化した。この乳化液
を60℃で減圧上溶媒留去して、リポソーム製剤を得た
(実施例8)。 また、実施例8において、グリチルリチン酸ジカリウム
15mgを用いる代わりに、グリチルリチン酸モノアン
モニウム(丸善化成社製)15gを用いて、以下実施例
日と同様にして、リポソーム製剤を得た(実施例9)。 また、実施例8において、グリチルリチン酸ジカリウム
15mgを用いる代わりに、ステアロイルメチルタウリ
ンナトリウム カル社製)15mgを用いて、以下実施例8と同様にし
て、リポソーム製剤を得た(比較例4)。 超遠心にてリポソーム製剤を集め、リポソーム中へのS
er”’ーhーSODの封入率をNBT法により測定し
た.また、上清液中のSet”’ − h − SOD
の量も測定し、リポソーム内外のSer”’−hSOD
の量と使用した元のSet”’−h − S O Dの
量と比率を計算することにより、回収率を求めた。 その結果は、第3表に示す通り、従来の封入化方法(比
較例4、特開昭64−14号公報)に比較して、封入率
に優れているばかりでなく、薬物の回収率、液状が赤変
しないという点につき、優れていた。 第3表 DPPC 、ジバルミトイルフォスファチジルコリンo
spc ;ジステアロイルフォスファチジルコリンGl
y−X2; グリチルリチン酸ジカリウムGly−A;
グリチルリチン酸モノアンモニウムSMT 、ステアロ
イルメチルタウリンナトリウム実施例10および比較例
5 DPPC180mg、およびDSPC20mgをクロロ
ホルム20mAに熔解し、減圧下、溶媒を留去して乾固
せしめ、ドライフィルムを形成させた。これにグリチル
リチン酸モノアンモニウム1 5mgを含むグルコース
にて等張にした1mMリン酸緩衝液(pH7.0)4.
5mfを加え、さらに同しグルコース等張緩衝液0.5
mI!にSerlo−h−SODを0.5mg加えて6
0°Cに加温して試薬を溶かしたものを加えて、ポルテ
ックスミキサーにかけた後、プローブ型超音波ホモジナ
イザーで、20秒間処理を10回行い、リポソーム製剤
を作成した(実施例10)。 また、実施例10において、グリチルリチン酸モノアン
モニウム1 5mgの代わりにSMTI5mgを用い、
他は実施例10と同様にしてリポソーム製剤を得た(比
較例5)。 これらのリポソーム製剤を10万Gの超遠心し、得られ
た沈殿と上清について、そのSer口’−h−SODを
測定し、封入率と回収率を求めた。 その結果は、第4表に示す通り、本発明の方が封入率に
優れ、液状においても変化がなかった。 第4表 oppc ;ジバルミトイルフォスファチジルコリDS
PC;ジステアロイルフォスファチジルコリGly−^
;グリチルリチン酸モノアンモニウムSMT 、ステア
ロイルメチルタウリンナトリウム実施例If−14、比
較例6 ン ン 実施例IOにおいて、DPPCl 80mg5およびD
SPC20mgの代わりに、第5表に示されたリン脂質
およびコレステロールを用いてドライフィルムを形成し
、グリチルリチン酸モノアンモニウム15mgとSet
”東−h−SOD5mgを含むグルコースにて等張にし
た1mMリン酸緩衝液(pH7,0)溶液5mlを加え
、以下実施例10と同様に行って、実施例11〜14の
リポソーム製剤を得た。 また、実施例10において、DPPC180mg、およ
びDSPC20mgを用いてドライフィルムを形成し、
5M715mgとSet”’ −h −SOD5mgを
含むグルコースにて等張にした1mMリン酸緩衝液(p
H7,0)溶液5mlを加え、以下実施例10と同様に
行って、比較例6のリポソーム製剤を得た。 その結果は、第5表に示す通りであり、比較例6に比べ
て、明らかに本発明のリポソーム製剤における薬物の封
入率は高かった。 第5表 oppc ;ジパルミトイルフォスファチジルコリン[
l5PC;ジステアロイルフォスファチジルコリンCh
o ;コレステロール EggPC,卵黄レシチン cry;グリチルリチン酸モノアンモニウムSMT、ス
テアロイルメチルタウリンナトリウム実施例15および
比較例7.8 ジパルミトイルフォスファチジルコリン(DFPC)2
(11)mg、およびコレステロール20r1gをクロ
ロホルム20mj2に溶解し、減圧下、溶媒を留去して
乾固せしめ、ドライフィルムを形成させた。これにグリ
チルリチン酸モノアンモニウム20mgとエルカトニン
(東洋醸造社製)2(11)ttgを、5mlの1mM
酢酸緩衝液(pH4゜5)に溶解したものを加え、ポル
テックスミキサーにかけた後、氷水中、プローブ型超音
波ホモジナイザーUS−30・0にて、20秒間超音波
処理、10秒間休憩のサイクルを5回繰り返し、更に1
0万Gで超遠心し、エルカトニン人のリポソーム製剤を
得た(実施例15)。 また、実施例15において、グリチルリチン酸モノアン
モニウム20mgを用いない以外は実施例15と同様に
して行った(比較例7)。 また、ジバルミトイルフォスファチジルコリン(DPP
C)2(11)mg、コレステロール20mgにさらに
、ジバルミトイルフォスファチジルグリセロール(DP
PC)20mgを加えて、ドラィフィルムを調製し、エ
ルカトニン(東洋醸造製)2(11)μgを、5mlの
1mM酢酸緩衝液pH4,5)に溶解したものを加え、
ポルテラスミキサーにかけた後、氷水中、プローブ型超
波ホモジナイザーUS−3(11)にて、20秒間音波
処理、10秒間休憩のサイクルを5回繰りし、更に10
万Gで超遠心し、エルカトニン人リポソーム製剤を得た
(比較例8)。 これらのリポソーム中のエルカトニンの量はリポソーム
を0.1%トリトンX−1(11)にて理後、フォーリ
ン−ローリ−(Folin−Lwr y)法によって、
比色定置して求めた。 結果は、第6表の通りであり、比較例に比べ本発明では
、封入率が向上しており、粒径およ長期安定性において
も満足のいく優れたリボツム製剤が得られた。 第6表 DPPC;ジバルミトイルフォスファチジルコリンDP
PG iジバルミトイルフォスファチジルグリセロ−ル Cho ;コレステロール cry、グリチルリチン酸モノアンモニウム実施例16 実施例15において、エルカトニンの代わりにパラチロ
イドホルモン(h−PTH1−34、東洋醸造社製)6
(11)μgを用いて、以下実施例15と同様に行って
、リポソーム製剤を得た。 超遠心後上清を除去して得られた沈殿物を4℃に冷やし
た5%グルコース入5mM酢酸緩衝液(pH5,0)2
0mfに分散し、予め滅菌した5mlのバイアルに1m
lずつ分注し、凍結乾燥して、リポソーム製剤を得た。
【発明の効果】
本発明によれば、安全性の高い原料により、簡単にリポ
ソームを形成し得るリポソーム形成助剤を提供し、安全
性の高いリポソーム、および種々の薬剤を実用的で安全
なリポソーム製剤を提供できる。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)グリチルリチン類を有効成分とするリポソーム形
    成助剤。
  2. (2)グリチルリチン類が、18α−グリチルリチン酸
    、18β−グリチルリチン酸、18α−グリチルレチン
    酸、18β−グリチルレチン酸、3β−グルクロニル−
    18β−グリチルレチン酸、カルベノキソロン、デオキ
    ソグリチルレチン酸、3α−デヒドロキシグリチルレチ
    ン酸、ヘデラゲニン、11−オキソヘデラゲニン、オレ
    アノール酸、11−オキソオレアノール酸、およびそれ
    らの非毒性塩からなる群より選ばれた1以上の物質であ
    る請求項(1)記載のリポソーム形成助剤。
  3. (3)リポソーム形成助剤としてグリチルリチン類を含
    有することを特徴とするリポソーム。
  4. (4)グリチルリチン類が、18α−グリチルリチン酸
    、18β−グリチルリチン酸、18α−グリチルレチン
    酸、18β−グリチルレチン酸、3β−グルクロニル−
    18β−グリチルレチン酸、カルベノキソロン、デオキ
    ソグリチルレチン酸、3α−デヒドロキシグリチルレチ
    ン酸、ヘデラゲニン、11−オキソヘデラゲニン、オレ
    アノール酸、11−オキソオレアノール酸、およびそれ
    らの非毒性塩からなる群より選ばれた1以上の物質であ
    る請求項(3)記載のリポソーム。
  5. (5)リポソームが、薬物を封入したリポソーム製剤で
    ある請求項(3)記載のリポソーム。
  6. (6)薬物が、水溶性生理活性ペプチドである請求項(
    5)記載のリポソーム。
  7. (7)水溶性生理活性ペプチドが、スーパーオキサイド
    ・ディスムターゼ類、カルシトニン類、パラチロイドホ
    ルモン類、カルシトニン遺伝子関連ペプチド類からなる
    群より選ばれたペプチドである請求項(6)記載のリポ
    ソーム。
  8. (8)リポソームが、少なくとも、リポソーム形成助剤
    としてのグリチルリチン類、リン脂質およびコレステロ
    ールからなる請求項(3)記載のリポソーム。
  9. (9)リン脂質1重量部に対し、コレステロールが0.
    1〜1重量部、グリチルリチン類が0.1〜1重量部で
    ある請求項(8)記載のリポソーム。
  10. (10)リポソームの製造において、リポソームの形成
    時にグリチルリチン類を存在せしめることを特徴とする
    リポソームの製造方法。
  11. (11)リポソームが、薬物を封入したリポソーム製剤
    である請求項(10)記載の製造方法。
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