JPS631695Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は、建物の軒先に施工取り付けられる耳
部が角形状した軒樋に関し、詳しくは、軒樋本体
の両上縁端に形成されている角形状をした耳部の
外側壁部から上壁面部まで薄肉金属帯板を埋設し
てなる軒樋に関するものである。

〔背景技術〕

従来にあつては、第１図、第２図に示されるよ
うに、薄肉金属帯板ａを軒桶Ａ本体の両上縁端に
形成された角形状の耳部ｂの外側壁部ｃから上壁
面部ｄまで埋設してなる軒樋Ａにおいて、耳部ｂ
の外側壁部ｃの外側面は垂直であるので、第２図
のように、軒樋Ａを鋏Ｂによつて切断した場合、
薄肉金属帯板ａの先端ｅが、鋏Ｂの切断力によつ
て、耳部ｂに埋設されている薄肉金属帯板ａが平
板状に伸びようとして第３図のように上方にめく
れあがり、その先端ｅの部分において亀裂が走
り、耳部ｃの形状が変形し、耳部ｃの寸法が大と
なつて、軒樋継手の嵌合できない状態になつた
り、薄肉金属帯板ａの先端ｅが錆が発生する欠点
があつた。

〔考案の目的〕 本考案の目的は、上記のような欠点をなくし、
鋏切断時における耳部に埋設されている薄肉金属
帯板の先端のめくれを防止出来る軒樋を提供する
ところにある。

〔考案の開示〕

以下、本考案の実施例として示した図面に基い
て説明する。

第４図は本考案の一実施例の断面図であり、図
において、１は軒樋、２は薄肉金属帯板、３は耳
部、４は中空部である。軒樋１の本体の両上縁端
に角形状の耳部３，３が形成されている。該耳部
３は中空部４が形成されている。薄肉金属帯板２
は軒樋１の樋形状に沿つて両耳部３，３まで埋設
されており、耳部３に埋設されている薄肉金属帯
板２は外側壁部３１から上壁面部３２で埋設され
ている。耳部３の上壁面部３２に埋設されている
薄肉金属帯板２の上端部２１は内下方へ傾斜する
ように形成されている。耳部３の上壁面部３２の
上面３３も同様に内下方へ傾斜するように形成さ
れており、耳部３の外側壁部３１の外側面３４は
ほぼ垂直に形成されている。即ち、外側壁部３１
に埋設されている薄肉金属帯板２２と上壁面部３
２に埋設されている薄肉金属帯板２の上端部２１
との角度は鋭角になつているものである。第３図
のように、鋏Ｂによつて切断する際に、鋏Ｂの一
方の刃が耳部３の外側壁部３１の外側面３４の沿
い、鋏Ｂの刃による力は矢印のように耳部３の上
壁面部３２に埋設されている薄肉金属帯板２の上
端部２１を下方に押し下げるように働き、薄肉金
属帯板２の上端部２１を上方にめくれあがること
なしに軒樋１を切断することができる。なお軒樋
１の本体は硬質合成樹脂、例えば塩化ビニル樹脂
等であり、薄肉金属帯板２は例えば冷間圧延鋼板
や亜鉛処理鋼板等であつて、その厚さは例えば
0.1〜0.35mmである。

〔考案の効果〕

上述の如く、本考案の軒樋は、軒樋本体の両上
縁端に形成されている角形状をした耳部の外側壁
部から上壁面部まで薄肉金属帯板を埋設してなる
軒樋において、耳部の上壁面部に埋設する薄肉金
属帯板を内下方へ傾斜するように埋設してなるの
で、鋏切断時において、耳部の上壁面に埋設され
ている薄肉金属帯板の上端部を下方に押し下げる
ように切断でき、薄肉金属帯板２の上端部２１を
上方にめくれあがることなしに軒樋１を切断する
ことができる。そして、薄肉金属帯板２の上端部
２１を上方にめくれあがることないために、軒樋
継手等の嵌合がよくなるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来例を示す断面図、第２図は第１図
の従来例の鋏切断時の耳部拡大断面図、第３図は
第２図の従来例の鋏切断後の耳部を示す要部断面
図、第４図は本考案の一実施例を示す断面図、第
５図は第４図の実施例の鋏切断時の耳部拡大断面
図である。 図において、１は軒樋、２は薄肉金属帯板、３
は耳部、４は中空部である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軒樋本体の両上縁端に形成されている角形状を
   した耳部の外側壁部から上壁面部まで薄肉金属帯
   板を埋設してなる軒樋において、耳部の上壁面部
   に埋設する薄肉金属帯板を内下方へ傾斜するよう
   に埋設してなる軒樋。