JPS6316602Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は物品搬送台車に係り、特に帯状物の
捲上げロール等のように、一定の支持具に支持せ
しめた際の下端高さ位置が種々異る物品の搬送用
物品搬送台車に関する。

帯状物の捲上げロールはその捲長さによつて外
径が種々変化し、捲上りロール１は、第１図に略
示したように壁面から水平に突設した支持バー２
に挿通されて支承されているが、支持バー２に挿
通されたロール１は支持バー２の高さが一定位置
に固定されているため、外形下端の高さＨが個々
のロールによつて異る。

したがつて、通常の物品搬送台車を当該ロール
の下位に位置せしめて該物品搬送台車上のリフト
装置によりロールを持上げて支持バーから抜き出
そうとすると、ロール径が大きい場合には持上げ
過ぎとなつてロール内径が支持バー２に接触して
抜き出し得ず、ロール径が小さい場合にはリフト
装置がロール下端に達しないといつた支障がおき
る。

そこで、この考案は主に上記のような一定の支
持具に支持された外径寸法が異るロール状物品の
搬送用であつて、外径寸法が広い範囲で変化して
も、つまり下端位置が種々変化しても何ら支障な
く、それらロール状物品を持上げて搬送しうる物
品搬送台車を提供しようとするものである。

以下、図面に基づいて実施例を説明する。

第２、３図は夫々物品搬送台車３の側面図、正
面図で、該物品搬送台車３は下部に左右１対の駆
動車輪４を有し、該駆動車輪４の各前後位置にキ
ヤスター状の従動支持車輪５を有しており、左右
の駆動車輪４の回転数を変えることによつて任意
の曲率のカーブを走行でき、左右の駆動車輪４の
回転方向を変えることによつて定位置で回転して
方向転換できるようになつている。

また、６は車体内の４本の油圧シリンダ７下端
に設けたセンタリングコーン嵌合部材で、床面上
適所に配置したセンタリングコーン（図示せず）
に嵌合して該台車３停止時の位置決めを行う。

８は床面下に埋設した台車案内用の誘導線９を
検出するアンテナ、１１はバンパーである。

そして、この物品搬送台車３上には次のような
物品の受けテーブル１２と該受けテーブル１２の
リフト装置が塔載してある。

すなわち、物品の受けテーブル１２は第３図に
示したように、上面にＶ字状の凹所１２ａを形成
した略直方体状をなしており、該凹所１２ａの上
面でもつてロール１を確実に支承しうるようにな
してあつて、上面のロール１当接部位にはリミツ
トスイツテ等の公知の感圧センサー１３を取付け
て、該受けテーブル１２上のロール１の存在を検
出しうるようになつている。

リフト装置は、車体内に立設した短ストローク
の油圧シリンダ１４と、該油圧シリンダ１４のロ
ツド端に固定した昇降板１５上に設けた公知のパ
ンタグラフ状リフト１６とからなり、該パンタグ
ラフ状のリフト１６も油圧シリンダによつて昇降
駆動され、長ストロークにわたつて昇降する。

１７はカバー用の蛇腹である。

そして、上記リフト１６の駆動用油圧シリンダ
への圧油の供給回路と油圧シリンダ１４への圧油
の供給回路とには、前記感圧センサー１３からの
信号により開閉する弁装置が介装されていて、リ
フト１６の駆動用油圧シリンダへの圧油の供給は
前記センサー１３からのロール検出信号により停
止され、油圧シリンダ１４への圧油の供給は前記
検出信号によつて開始されるようになつている。

この実施例の物品搬送台車３は以上のようにな
つていて、壁面から突設した支持バー２に支持さ
れたロール１を次のようにして持ち上げ搬送でき
る。

すなわち、部品搬送台車３を移動して第２図に
示したようにロール１の下位に位置せしめたなら
ば、前記リフト１６の駆動用油圧シリンダを作動
してリフト１６を上昇せしめる。

そして、上昇してきた受けテーブル１２上面に
ロール１下端が当接したならば、前記感圧センサ
ー１３が閉成するので、該感圧センサー１３から
発せられる信号によつてリフト１６の上昇が停止
し、受けテーブル１２がロール１接触位置で一旦
停止する（第３図１点鎖線）。

受けテーブル１２の停止に続いては、油圧シリ
ンダ１４が、前述の通り、感圧センサー１３から
の信号によつて伸長を開始し、受けテーブル１２
がロール１を載せた状態で再び一定の短ストロー
ク上昇する。

したがつて、受けテーブル１２はロール１径の
大小に関わらずロール１下端に到達した位置で一
旦停止し、次に油圧シリンダ１４により短ストロ
ーク上昇されるから、油圧シリンダ１４による上
昇ストロークを、ロール１内径長さｄ１から支持
バー２の直径長さｄ２を差し引いた長さ以内の短
いストロークに設定しておけばロール１は受けテ
ーブル１２に支承されて支持バー２から若干量浮
き上がり、次に搬送台車３を移動させればロール
１が支持バー２から抜き出される。

以上のようにして持上げて搬送してきたロール
１を再び支持バー２に移載する際には、ロール１
内径高さと支持バー２高さとは上記操作によつて
既に一致されているので、ロール１を支持バー２
に挿通する方向に搬送台車３を移動してロール１
を支持バー２に挿通せしめた後、リフト１６およ
び油圧シリンダ１４を共に下降方向へ動作せしめ
れば、ロール１は再び支持バー２上に移載され
る。

なお、ロール１の内径ｄ１は通常捲取芯管等に
よつて一定の径に設定されているので、前記油圧
シリンダ１４の伸縮ストロークは一定長でよい。

また、上記実施例では受けテーブル１２上のロ
ール１の存在を検出するセンサー１３を感圧セン
サーになしたが、該検出用のセンサーは近接スイ
ツチ、光電スイツチ等の他のセンサーでもよく、
搬送物品であるロール１も帯状物の捲上げロール
に限らず、その外径が種々に異る多種の物品に適
用できる。

さらにまた、該物品の支持形態も上記例に限ら
ず、例えば第４図に略示したように、物品１を２
本の平行なバー１８でもつて支持したような場合
にも適用できる。

以上のように、この考案の物品搬送台車は物品
の受けテーブルと該受けテーブルを持上げるリフ
ト装置とを塔載した物品搬送台車であつて受けテ
ーブル上面に物品検出センサーを設けると共に、
前記リフト装置を、物品検出センサーの物品検出
信号によりリフト動作が停止するリフトと物品検
出センサーの物品検出信号によりリフト動作する
リフトとの２台のリフトを直列に連結したものに
なしたので、外径寸法が種々異り、一定高さの支
持部材により支承されて、その下端高さが種々異
る物品を、支障なく持ち上げて搬送しうる。

【図面の簡単な説明】

第１図はロールの支持状態を示した斜視図、第
２図は物品搬送台車の側面図、第３図は同正面
図、第４図は物品の他の支持状態を示した斜視図
である。 １……ロール（物品）、３……物品搬送台車、
１２……受けテーブル、１３……感圧センサー
（物品検出センサー）、１４……油圧シリンダ（リ
フト）、１６……リフト。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 物品の受けテーブルと該受けテーブルを持上げ
   るリフト装置とを塔載した物品搬送台車であつ
   て、前記受けテーブル上面に物品検出センサーを
   設けると共に、前記リフト装置を、物品検出セン
   サーの物品検出信号によりリフト動作が停止する
   リフトと物品検出センサーの物品検出信号により
   リフト動作するリフトとの２台のリフトを直列に
   連結したものになしたことを特徴とする物品搬送
   台車。