JPS6121445Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は台車格納式立体自動倉庫の搬送台車に
装備されるパレツト検出装置に関する。

パレツトを載せ走行する搬送台車を格納した台
車格納式立体自動倉庫においては、搬送台車にパ
レツト検出装置を装備せしめて、該パレツト検出
装置からの信号に基づき搬送台車が所定の位置で
自動的に減速し、停止するようにしている。

この搬送台車に装備されるパレツト検出装置と
しては、従来、第１１図に示すように回動レバー
ａの先端にセンサーローラＢを枢着したリミツト
スイツチが使用されているが、この種のパレツト
検出装置の場合は、搬送台車ｃが後退する際にセ
ンサーローラｂがパレツトｄの下面に喰込み矢印
方向の力が掛るため、回動レバーａが損傷する
か、或いはリミツトスイツチ取付用ボルトが損傷
する等、耐久性の点で問題がある。

また先端にコイルバネを使用した市販のリミツ
トスイツチを用いた場合は、前記のような問題は
解決できるが、バネの変形度が高く動作点が不安
定で信頼性が欠ける欠点がある。

本考案は以上の問題を解決するためになしたも
ので、先端にセンサーローラを枢支した中空状の
ローラ金具を、取付金具に回転し得るよう支持さ
れたボスに摺動可能に装着し、該ローラ金具内の
配設した弾性部材により該ローラ金具を突出方向
に付勢せしめてなる回動アームと、回動アームの
位置を検出する装置と、回動アームを伸長状態に
保持する弾性部材とを装備して成るパレツト検出
装置を要旨とするものである。

以下本考案の実施例を図面により説明する。

第１図及び第２図は本考案のパレツト検出装置
が使用される台車格納式立体自動倉庫の概要を示
すもので、多数のユニツトロード１４を多段に収
納できるラツク９と、スタツカークレーン８とを
倉庫建屋１内に配設し、ユニツトロード１４をラ
ツク９へ積込み、或いはラツク９から運び出す搬
送台車１０をスタツカークレーン８に搭載してい
る。

ラツク９は多数の柱１１、梁１２、荷受台兼用
レール１３を組合せて成るもので、荷受台兼用レ
ール１３は断面形をなし、その上側水平部はユ
ニツトロード１４の載置面に、またその下側水平
部は搬送台車１０の走行面となつている（第４図
参照）。

スタツカークレーン８はケージ４並びに該ケー
ジ４を昇降する巻上装置２を装備しており、ケー
ジ４は搬送台車１０を保持するための棚レール５
を内蔵している。

ラツク９の前面にはスタツカークレーン８を案
内するための上部レール６と下部レール７とが敷
設されており、スタツカークレーン８は走行駆動
装置３の働らきにより前記レール６，７に沿い横
行できるようになつている。

搬送台車１０は第３図に示すように台車本体の
両側に走行輪１６を有し、ユニツトロード１４の
パレツト１５部分の位置を検出し所要の信号を発
する減速センサー１８、停止センサー１９、セン
タリングセンサー２０等のパレツト検出装置を台
車本体の先端及び後端に装備している。パレツト
１５が載る荷受板１７は台車本体に昇降自在に支
持されている。

以上の構成においてラツク９からユニツトロー
ド１４を運び出すには、搬送台車１０をケージ４
内から荷受台兼用レール１３に移し（第４図の状
態）、前進せしめる。搬送台車１０は手前のパレ
ツト１５の下を通り最先端の減速センサー１８が
２番目のパレツト１５を感知すると該センサー１
８からの信号により減速し、次で停止センサー１
９が２番目のパレツト１５を感知すると停止し第
５図の状態となる。斯る状態で、搬送台車１０の
荷受板１７を下限から上昇すると、パレツト１５
は荷受板１７に乗り移つて荷受台兼用レール１３
の上面より離れる（第６図の状態）。そしてこの
状態で後退せしめることにより手前のユニツトロ
ード１４をケージ４内に取込むことができる。

以上のように、一般に減速センサー１８等は台
車前進時にパレツトを感知し、台車進行方向と逆
方向に倒れたときにパレツトを感知するため（第
７図参照）、搬送台車１０を後退せしめるとき
は、センサー先端がパレツト１５の下面に喰込ん
で矢印方向の力が減速センサー１８に掛る。

なお図中２１はセンサー取付台を示している。

第８図乃至第１０図は本考案のパレツト検出装
置の具体例を示すもので、センサーローラ２２は
伸縮自在な回動アーム２３の先端にローラブラケ
ツト３９を介して枢支されている。

回動アーム２３は中空状のローラ金具２６と、
該ローラ金具２６を案内する溝２７を有するボス
３２とを組合せて成るもので、ボス３２は軸２８
を介して取付金具３１に回転自在に支持されてい
る。そしてローラ金具２６がボス３２から脱落す
るのを防止するため、ローラ金具２６の下端を外
側へ折り曲げてストツパー２９を形成すると共
に、押え板３３を溝２７に掛け渡してビス３４で
ボス３２に固定しており、このためローラ金具２
６は常に溝２７により案内されて移動し、回動ア
ーム２３は伸縮自在に構成されている。

ローラ金具２６はボス３２下部のブラケツト３
８と取付金具３１に渡して設けた引渡りバネ３７
の作用により常に鉛直に保持されている。

一方、センサーローラ２２はローラ金具２６の
先端に固着したローラブラケツト３９にピン２５
を介し回転自在に取付けてある。

またローラ金具２６内に圧縮スプリングのセン
サーバネ２４が、常にローラ金具２６を外方へ押
出すように配設されており、ローラブラケツト３
９にはセンサーバネ２４の脱落を防止するための
案内棒３０が固定されている。

ボス下部のブラケツト３８に取付けた検知具３
５と、取付金具３１に取付けた被検知具３６は、
回動アーム２３の姿勢を検出し所要の電気信号を
取出すためのもので、検知具３５と被検知具３６
が一致した場合に信号が出る構造である。以上非
接触形の例を示したが、他の方式によつて信号を
取出しても何ら差支えない。

次に作動を説明するに、いま第９図に示すよう
にセンサーロール２２に対し矢印Ｘのような横方
向の荷重が掛ると、回動アーム２３は鎖線のよう
に傾き、検知具３５と被検知具３６とが合致して
所定の信号を出力する。また第１０図のように矢
印Ｙのような縦方向の荷重に対してはセンサーバ
ネ２４が縮んで吸収しパレツト検出装置の各部に
損傷を来たすことを防止する。従つて第７図に示
すような状態においても何ら無理なく搬送台車１
０を後退せしめることができる。

本考案のパレツト検出装置は前記した構成であ
るから次のような優れた効果を奏する。

(i) 通常のローラレバー形リミツトスイツチと同
様に動作点を安定できるので信頼性に富む。

(ii) 搬送台車後退時に受ける無理な力に対しては
弾性部材が働らき吸収するので装置各部に損傷
を与える危険を無くせ、耐久性の向上を図れ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は台車格納式立体自動倉庫の平面図、第
２図は第１図のＡ方向矢視図、第３図乃至第６図
は台車格納式立体自動倉庫における搬送台車の作
動状態の説明図、第７図は第６図のＢ部拡大図、
第８図乃至第１０図は本考案のパレツト検出装置
の具体例を示すもので、第８図は正面図、第９図
及び第１０図は第８図のＣ方向矢視図、第１１図
は従来装置の説明図である。 １０……搬送台車、１５……パレツト、２２…
…センサーローラ、２３……回動アーム、２４…
…センサーバネ、２６……ローラ金具、２７……
溝、３２……ボス、３５……検知具、３６……被
検知具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 先端にセンサーローラを枢支した中空状のロー
   ラ金具を、取付金具に回転し得るよう支持された
   ボスに摺動可能に装着し、該ローラ金具内に配設
   した弾性部材により該ローラ金具を突出方向に付
   勢せしめてなる回動アームと、該回動アームの位
   置を検出する装置と、該回動アームを伸長状態に
   保持する弾性部材とを装備してなることを特徴と
   するパレツト検出装置。