JPS6316411B2 - - Google Patents

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JPS6316411B2
JPS6316411B2 JP27976986A JP27976986A JPS6316411B2 JP S6316411 B2 JPS6316411 B2 JP S6316411B2 JP 27976986 A JP27976986 A JP 27976986A JP 27976986 A JP27976986 A JP 27976986A JP S6316411 B2 JPS6316411 B2 JP S6316411B2
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Japan
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naphthol
polyglycidyl ether
resin
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novolak
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Takanori Urasaki
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
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Agency of Industrial Science and Technology
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明は、新規なポリグリシジルエーテルから
得られる樹脂に関するものである。 本発明の特定のポリグリシジルエーテルから得
られるエポキシ樹脂は耐熱性の熱硬化性樹脂であ
り、ガラス転移温度が230℃以上、特に好ましく
は280℃以上で耐熱性にすぐれ且つ吸水率が小さ
く、たとえば高弾性率繊維(炭素繊維、アラミド
繊維など)を補強材として用いた場合には高耐熱
性複合材料として用いることができるものであ
る。 従来技術 耐熱性エポキシ樹脂を製造する方法としては(1)
テトラグリシジルメチレンジアニリンとジアミノ
ジフエニルスルホンを硬化させる、(2)フエノール
ノボラツクのポリグリシジルエーテルをジアミノ
ジフエニルスルホンと硬化させる、(3)上記ジアミ
ノジフエニルスルホンのかわりにジシアンジアミ
ドを硬化剤として用いる等の方法が良く知られて
いる。しかしこれらの方法で得られたものも耐熱
性不充分であつたり吸水性が大きいなどの欠点が
ある。またβ−ナフトールとホルマリンを縮合し
て得られるビスヒドロキシナフチルメタンのジグ
リシジルエーテルは従来公知の硬化剤で硬化でき
ることも公知である。しかしこのジグリシジルエ
ーテルは低重合度であるにもかかわらず融点が
170℃以上で高く、溶媒に対する溶解性が悪いほ
か、耐熱性の良い樹脂は得られていない。 発明の目的 本発明の目的は耐熱性にすぐれ且つ吸水率の小
さいエポキシ樹脂を提供することであり、この新
規なポリグリシジル型エポキシ樹脂は、高弾性繊
維(炭素繊維、アラミド繊維など)で補強すると
耐熱性、耐湿熱性のすぐれた複合材料を得ること
が出来る。 発明の構成 本発明は、下記一般式() 〔但し、式中Xは同一若しくは異なり−H又は
【式】であり、Yは同一若しくは 異なり−H、−CH2OH又は
【式】である。nは2〜20の 整数である。但し、n+1個のX全部が水素原子
であることはない。〕 で主として表わされるところの、α−ナフトール
を主たるフエノール成分とし、ホルムアルデヒド
を主たるアルデヒド成分とし、且つ分子中に該ナ
フトール成分を3個以上含むノボラツク型ナフト
ール樹脂を骨格とする新規なポリグリシジルエー
テル及びエポキシ硬化剤から主としてなる硬化用
エポキシ樹脂組成物である。 本発明においてはα−ナフトールが主たるフエ
ノール成分である。 α−ナフトールに対して小割合のフエノール、
クレゾール、キシレノール、ヒドロキシベンゼン
またはその低級アルキル置換体やβ−ナフトール
等従来公知のフエノールノボラツクの製造に用い
られるフエノール類を共成分として使用すること
ができるが、好ましくはα−ナフトールのみがフ
エノール成分であるものである。 本発明においてはホルムアルデヒドが主たるア
ルデヒド成分である。 ホルムアルデヒドに対して小割合のアセトアル
デヒドを共成分として用いることができるが、好
ましくはアルデヒド成分としてはホルムアルデヒ
ドのみを用いるのが良い。 本発明において新規なポリグリシジルエーテル
はノボラツク型ナフトール樹脂の分子中にナフト
ール成分を3個以上含むものを骨格とするもので
あり、好ましくはノボラツク型ナフトール樹脂中
にナフトール成分を3個以上15個まで含むものを
骨格とするものであり、特に好ましくはノボラツ
ク型ナフトール樹脂中にナフトール成分を3個以
上10個以下、更に好ましくは4個以上10個まで含
むものを骨格とするものである。 α−ナフトールとホルムアルデヒドとから得ら
れるナフトールノボラツクでは、分子中に含まれ
るナフトール成分の数とナフトールノボラツクの
分子量はつぎのようになる。
【表】 本発明の原料成分である新規なポリグリシジル
エーテルは従来公知のフエノールノボラツクのポ
リグリシジルエーテルの製法に従つてつくられる
がフエノールとα−ナフトールでは反応性が異な
るのでレゾールを経由する方法よりはα−ナフト
ールとホルムアルデヒドとを酸性触媒のもと直接
反応させて分子中にナフトール成分を3個以上含
むノボラツク型フエノール樹脂とし、この樹脂に
エピクロルヒドリンを反応させてポリグリシジル
エーテルとする方法を採用するのが良い。 ここでα−ナフトールに対するホルムアルデヒ
ドの仕込み割合は目的とする樹脂の重合度によつ
て調節されるがα−ナフトール1モルに対して通
常2/3モル以上1.5モル以下の範囲がよく用いられ
る。 また酸性触媒としては具体的には硝酸、硫酸、
塩酸、リン酸、メタンスルホン酸、トルエンスル
ホン酸などのプロトン酸、三弗化ホウ素、三弗化
ホウ素エーテル錯体、塩化アルミニウム、塩化ス
ズ、塩化亜鉛、塩化鉄、塩化チタンなどのルイス
酸、シユウ酸などを用いることができる。 これらのうちでもプロトン酸、シユウ酸を用い
ることが好ましく、特にシユウ酸が好ましく用い
られる。 これら触媒の使用量は原料α−ナフトールに対
して0.001〜0.05倍の間で選定される。 本発明においてフエノール成分としてのα−ナ
フトールとアルデヒド成分としてのホルムアルデ
ヒドの酸性触媒存在下における反応は通常100〜
250℃の間で行なわれる。 またこの反応温度は初期段階は100〜150℃の間
で行なわれ必要に応じて反応温度を更に上昇させ
る。また反応時間は、1時間〜10時間の範囲で選
定できる。 本発明の上記反応を触媒なしで行う場合には重
合度の上昇にともなつてノボラツク型ナフトール
樹脂の融点が上昇してくるので昇温することが望
ましい。 また上記反応はトルエン、クロルベンゼン、ジ
クロルベンゼン、ニトロベンゼン、ジフエニルエ
ーテルなどの芳香族炭化水素、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコールなどのジメチルエーテ
ルの如きエーテルなどを溶媒として用いることも
できる。 かくして、下記式 〔但し、式中Yは同一若しくは異なり、−H、−
CH2OH又は
【式】を表わ し、nは2〜20の整数である。〕 で表わされるノボラツク型ナフトール樹脂が得ら
れる。 つぎに本発明にかかわるポリグリシジルエーテ
ルは上記の方法で合成されるノボラツク型ナフト
ール樹脂にエピロクロルヒドリンを反応させるこ
とによつて得られる。この反応は従来公知のノボ
ラツク型フエノール樹脂とエピクロルヒドリンか
らポリグリシジルエーテルを得る方法に準じて行
うことができる。この反応は (1) ノボラツク型ナフトール樹脂と過剰のエピク
ロルヒドリンの混合物に苛性ソーダ、苛性カリ
などのアルカリ金属水酸化物の固体たは濃厚水
溶液を加えて80〜150℃の間の温度で反応させ
る。 (2) ノボラツク型ナフトール樹脂と過剰のエピク
ロルヒドリンにテトラメチルアンモニウムクロ
ライド、テトラエチルアンモニウムブロマイ
ド、トリメチルベンジルアンモニウムクロライ
ドなどの第4級アンモニウム塩を触媒量加えて
70〜150℃で反応させて得られるポリハロヒド
リンエーテルに苛性ソーダ、苛性カリなどのア
ルカリ金属水酸化物の固体または濃厚水溶液を
加えて再び80〜150℃の間の温度で反応させて
ポリハロヒドリンエーテルを閉環させて目的の
ポリグリシジルエーテルを得る方法 である。上記の方法においてエピクロルヒドリン
の使用量はノボラツク型ナフトール中のナフトー
ル成分に対して (1)の方法によるときは2〜20倍モル、好ましく
は5〜15倍モル (2)の方法によるときは1.5〜10倍モル、好まし
くは2〜5倍モル の範囲であり、また苛性ソーダ、苛性カリなどの
アルカリ金属水酸化物の使用量は(1)、(2)の方法と
もにノボラツク型ナフトール中のナフトール成分
に対して0.8〜1.2倍モルの範囲であり、更に(2)の
方法によるときはノボラツク型ナフトール中のナ
フトール成分に対してアルカリ金属水酸化物のほ
かに前記第4級アンモニウム塩を0.001〜0.02モ
ル倍の範囲である。 また、この反応は1時間〜10時間の範囲で行な
われる。 本発明にかかわるポリグリシジルエーテルは前
記の如く末反応のエピクロルヒドリンのほかにア
ルカリ金属のハロゲン化物等の水溶性無機物を含
むので、通常反応混合物より末反応のエピクロル
ヒドリンを蒸留除去したのち、水溶性無機物は水
による抽出、別などの方法で除去し、エポキシ
樹脂を製造するのに適したポリグリシジルエーテ
ルに精製することができる。 かくして、次式 〔但し、式中Xは同一若しくは異なり−H又は
【式】であり、Yは同一若しくは 異なり−H、−CH2OH又は
【式】である。nは2〜20の 整数である。但し、n+1個のX全部が水素原子
であることはない。〕 で表わされるポリグリシジルエーテルが得られ
る。 本発明エポキシ樹脂は上記の新規ポリグリシジ
ルエーテルを従来公知のエポキシ系硬化剤によつ
て硬化することにより得ることができる(「エポ
キシ樹脂」坦内弘編(昭晃堂)昭和45年9月30日
発行109頁〜149頁)。かかる硬化剤としてはアミ
ン類、酸無水物、ポリアミド樹脂、ポリスルフイ
ド樹脂、三フツ化ホウ素アミンコンプレツクス、
ノボラツク樹脂、ジシアンジアミドなどをあげる
ことができる。 具体的にはジエチレントリアミン、トリエチレ
ンテトラミン、1,3−ジアミノシクロヘキサ
ン、イソホロンジアミン、m−キシリレンジアミ
ンの如き脂肪族アミン;メタフエニレンジアミ
ン、p−フエニレンジアミン、4,4′−ジアミノ
ジフエニルメタン、4,4′−ジアミノジフエニル
スルホン、3,3′−ジアミノジフエニルスルホ
ン、2,4−トルイレンジアミン、4,4′−ジア
ミノジフエニルエーテル、3,4′−ジアミノジフ
エニルエーテル、アニリン−ホルマリン樹脂など
の芳香族アミン;前記脂肪族アミンまたは芳香族
アミンとモノエポキシ化合物(エチレンオキサイ
ド、フエニルグリシジルエーテル、ブチルグリシ
ジルエーテルなど)、ポリエポキシ化合物(ビス
フエノールAのジグリシジルエーテル、レゾルシ
ンのジグリシジルエーテルなど)またはアクリロ
ニトリルなどとのアダクト;無水フタル酸、無水
ヘキサヒドロフタル酸、ナジツク酸無水物、メチ
ルナジツク酸無水物、ピロメリツト酸無水物、ベ
ンゾフエノンテトラカルボン酸無水物、トリメリ
ツト酸無水物グリセリントリストリメテート、エ
チレングリコールビストリメリテートなどの酸無
水物;ダイマー酸とジエチレンテトラミン、トリ
エチレンテトラミンなどとのポリアミド樹脂;メ
ルカプタン基を両端にもつポリスルフイド樹脂;
アニリン、N−メチルアニリン、ベンジルアミ
ン、エチルアミンなどのアミンと三フツ化ホウ素
のコンプレツタス;フエノール、クレゾールとホ
ルマリンとより得られる低分子量ノボラツク樹
脂;ジシアンジアミドなどである。 本発明の新規ポリグリシジルエーテルからのエ
ポキシ樹脂は前記の如く従来公知のエポキシ樹脂
用硬化剤で硬化できるが芳香族ポリアミンおよ
び/またはジシアンジアミドで硬化させると特に
すぐれた効果を発揮する。 これらの中でも4,4′−ジアミノジフエニルス
ルホン、ジシアンジアミドが特に好ましく用いら
れる。 ここでアミン類、ポリアミド樹脂、ポリスルフ
イド樹脂、三フツ化ホウ素アミンコンプレツク
ス、ノボラツク樹脂などの使用量は当該ポリグリ
シジルエーテルの中に含まれるエポキシ基量に対
してこれら硬化剤中の活性水素量が0.5〜1.5モル
倍量、好ましくは0.8〜1.2モル倍量になるよう
に、酸無水物の使用量は当該ポリグリシジルエー
テルの中に含まれるエポキシ基量に対して0.5〜
1.0モル倍量になるように、好ましくは0.6〜0.9モ
ル倍量になるように、またジシアンジアミドの使
用量は当該ポリグリシジルエーテルの中に含まれ
るエポキシ量に対して1/20〜1/3倍モル、好まし
くは1/10〜1/4モル倍である。 かかる硬化反応に際して必要なら硬化促進剤を
小割合用いることができる。 ここで硬化促進剤としてはたとえばトルエチル
アミン、トリブチルアミン、ジメチルベンジルア
ミンなどの第3級アミン、フエノール、クレゾー
ル、ブチルフエノール、ノニルフエノール、クロ
ルフエノール、レゾルシノール、ポリビニルフエ
ノールなどのフエノール類;イミダゾール、2−
エチル−4−メチルイミダゾールなどのイミダゾ
ール類;またはこれらの酢酸塩などの塩類をあげ
ることができる。 ポリグリシジルエーテルには前記硬化剤と必要
に応じて硬化促進剤を加えてそのまま硬化できる
が、アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチ
ルケトン、ジエチルケトンなどのケトン類;メチ
ルセロソルブ、エチルセロソルブなどのアルコー
ル類;ジオキサン、テトラヒドロフランなどの環
状エーテル類;ジメチルホルムアミド、ジメチル
アセトアミド、N−メチルピロリドンなどのアミ
ド類;ベンゼン、トルエン、キシレン、クメンな
どの芳香族炭化水素類;などに溶解させて硬化
剤、必要に応じて硬化促進剤を均一に分散または
溶解させてから溶媒を除去して硬化させることも
できる。 ポリグリシジルエーテルの硬化反応は60℃以上
でも進行するが、好ましくは100℃以上250℃の間
の温度に加熱して行うことができる。 硬化時間は通常0.5〜5時間である。またここ
で得られる硬化物は好ましくは150℃以上の温度
でキユアリングすることにより耐熱性の向上がは
かられる。 なお本発明エポキシ樹脂は新規ポリグリシジル
エーテルをそれ自体単独で前記硬化剤と共に硬化
させて得られるが、その他に従来公知のエポキシ
化合物と併用して使用することもできる。 作 用 本発明エポキシ樹脂は、たとえば前記の芳香族
ポリアミン、ジシアンジアミド、酸無水物などで
硬化させた硬化物はガラス転移温度が230℃以上、
好ましくは250℃以上、更に好ましくは270℃以
上、特に好ましくは280℃以上で且つ100℃水中で
の吸水率が4%未満、好ましくは3.5%以下、特
に好ましくは3%以下であつてすぐれた耐水性を
示す。本発明者らの研究によればα−ナフトール
のかわりにフエノールを用いて得られるポリグリ
シジルエーテルからのエポキシ樹脂の場合には吸
水率は4%以上で、ガラス転移点が250℃前後で
あるのに比べると本発明のポリグリシジルエーテ
ルより得られるエポキシ樹脂が耐熱性だけではな
く耐水性に対してもすぐれたものであることが明
らかである。 本発明のエポキシ樹脂はこのような特徴をもつ
ているので特に補強材として高弾性繊維(炭素繊
維、アラミド繊維など)を用いた場合にはすぐれ
た高耐熱性複合材料を与えるものである。 つぎに実施例をあげて本発明について説明す
る。実施例中「部」とあるところは「重量部」を
表わす。 参考例 1 α−ナフトール144部、水20部、シユウ酸1.6部
を110℃に加熱して溶融し、ここにホルマリン
(37%)を73部30分間かけて滴下した。つづいて
90分間同温度で加熱し、つづいて150℃まで昇温
して更に120分間反応させた。ここで反応物は反
応器よりとりだし粉砕し、熱水で洗浄後乾燥し
た。 得られたノボラツク型ナフトール樹脂は152部
で、融点は170℃、ジオキサンにとかし、凝固点
降下法により求めた分子量は735(分子中にナフト
ール成分を4.8個含む)であつた。本ノボラツク
型ナフトールの赤外スペクトルを図1に示す。つ
いでこのノボラツク型ナフトールに、エピクロル
ヒドリン1000部を加えて110℃に加熱し、48%苛
性ソーダ水溶液83部を2時間かけて加えた。 この間水をエピクロルヒドリンと共沸させて反
応系外に除去した。苛性ソーダ水溶液滴下終了後
更に15分間反応させたのち、過剰のエピクロルヒ
ドリンを減圧下に留去し、ついで残渣にトルエン
と水を加えてポリグリシジルエーテルをトルエン
側にとかし、塩化ナトリウムを含む無機物は水側
にとかして抽出除去し、ポリグリシジルエーテル
のトルエン溶液を得、それから再びトルエンを減
圧下で除去して目的とするポリグリシジルエーテ
ル190部を得た。 ここで得られたポリグリシジルエーテルは融点
118℃で、塩酸ジオキサン法で求めたエポキシ当
量は270(g/当量)であり、またジオキサンにと
かして凝固点降下法で求めた分子量は1150であつ
た。またポリグリシジルエーテルの赤外吸収スペ
クトルは図2に示した。両図の760cm-1附近の吸
収から、1,2−置換体を確認でき、790cm-1
吸収がないことから1,2,3−置換体が反応し
たことを確認でき、1250cm-1、910cm-1、860cm
-1、840cm-1などの吸収からエポキシ環の存在が
わかる。 実施例 1 上記参考例1で得られたポリグリシジルエーテ
ル27部に4,4′−ジアミノジフエニルスルホン
6.2部とアセトン40部を加えて溶液とし、80℃で
アセトンを蒸発させてからプレス成型器を用い、
常法によつて10Kg/cm2の加圧下220℃で1時間硬
化反応させて厚さ3mm、巾6mm、長さ120mmの成
型片を得た。この成型片は220℃で24時間キユア
リングし、DMA(デユポン モデル1090)によ
つて昇温速度毎分10℃の速度で昇温し、ガラス転
移温度を求めた結果は290℃であり、耐熱性のす
ぐれたものであつた。またこの樹脂は100℃の水
中で10日間煮沸してからその重量増加量より吸水
率を求めた結果2.6%にすぎなかつた。 比較のためビスフエノールAのジグリシジルエ
ーテル(エポキシ当量175(g/当量))17.5部に
4,4′−ジアミノジフエニルスルホン6.2部とア
セトン30部を加えて実施例と全く同様にして得ら
れる樹脂の二次転移点は210℃で吸水率は4.0%で
あつた。二次転移点が低く且つ吸水率が高く好ま
しくない。 参考例 2〜3 ホルマリンの仕込み量を60.8部(参考例2)、
81.1部(参考例3)とそれぞれにかえた以外は参
考例1と同様にしてノボラツク型ナフトール樹脂
を合成し、ついでエピクロルヒドリンを加えて反
応させてポリグリシジルエーテルを得た。結果は
表1に示した。
【表】 実験例 2、3 参考例2及び3で得られたポリグリシジルエー
テルに対し、4,4′−ジアミノジフエニルスルホ
ンを加え(ポリグリシジルエーテルのエポキシ基
1当量当り4,4′−ジアミノジフエニルスルホン
のアミンの活性水素が1モルとなるように配合)
アセトンをポリグリシジルエーテルの約2倍量加
えて得られる溶液を用い、実施例1と同様にして
樹脂を成型し、200℃でキユアリングし、ガラス
転移点と吸水率を求めた。結果は表2に示した。
【表】 実施例 4 ジアミノジフエニルスルホンのかわりにジシア
ンジアミドを硬化剤として参考例3で得たポリグ
リシジルエーテルを硬化した樹脂とその性能をし
らべた結果を示す。 ポリグリシジルエーテル25.5部とジシアンジア
ミド2.1部をメチルセロソルブ50部にとかし、70
℃で減圧下にメチルセロソルブを留去したのちプ
レス成型器にうつし、190℃、10Kg/cm2の加圧下
で60分間プレス成形し、厚さ3mm、幅6mm、長さ
120mmの成型片を得た。ここで得た樹脂は200℃で
24時間キユアリングしガラス転移点と吸水率を求
めた。結果はそれぞれ270℃、3.4%であつた。 実施例 5 ジアミノジフエニルスルホンのかわりにメチル
ナジツク酸無水物を硬化剤として参考例3で得た
ポリグリシジルエーテルを硬化した樹脂とその性
能をしらべた結果を示す。 ポリグリシジルエーテル27.5部、メチルナジツ
ク酸無水物14.6部、ジメチルベンジルアミン0.1
部をアセトン40部にとかし50℃でアセトンを蒸発
させてからプレス成型器を用い常法によつて10
Kg/cm2の加圧下200℃で1時間硬化させ実施例1
と同様の試験片を得た。この試験片は実施例1と
同様キユアリングし、ガラス転移点を求めた結果
240℃であつた。また、ここで得られた硬化物の
100℃、沸水中での吸水率は3.4%にすぎなかつ
た。 参考例 4 α−ナフトール144部のかわりにα−ナフトー
ル137部、p−クレゾール5部を用いた以外は参
考例1と同様にしてノボラツク型ナフトール(融
点165℃、分子量740、分子中にナフトール成分を
4.9個含む)149部を合成し、ひきつづいてこのノ
ボラツク型ナフトールにエピクロルヒドリンを参
考例1と同様反応させてポリグリシジルエーテル
185部を得た。このポリグリシジルエーテルは融
点110℃でエポキシ当量は265(g/当量)でまた
分子量は1100であつた。 実施例 6 参考例4で得られたポリグリシジルエーテル27
部に4,4′−ジアミノジフエニルメタン4.9部と
アセトン40部を加えて溶液とし、50℃でアセトン
を蒸発させてからプレス成型器を用いて200℃、
10Kg/cm2の加圧下で1時間要して実施例1と同様
硬化させた。ついで200℃でキユアリングしガラ
ス転移点と吸水率を求めた。ガラス転移点は280
℃、吸水率は3.1%であつた。
【図面の簡単な説明】
図−1は参考例1で得られたナフトールノボラ
ツク樹脂の赤外チヤートであり、図−2は参考例
1で得られたポリグリシジルエーテルの赤外チヤ
ートである。図−3は実施例1で得られた硬化物
の赤外チヤートである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (A) 下記一般式() 〔但し、式中Xは同一若しくは異なり−H又は 【式】 であり、Yは同一若しくは異なり−H、−
    CH2OH又は 【式】 である。nは2〜20の整数である。但し、n+
    1個のX全部が水素原子であることはない。〕 で主として表わされるポリグリシジルエーテ
    ル、及び (B) エポキシ系硬化剤から主としてなる硬化用エ
    ポキシ樹脂組成物。
JP27976986A 1986-11-26 1986-11-26 エポキシ樹脂 Granted JPS62143920A (ja)

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JPH02189326A (ja) * 1989-01-18 1990-07-25 Mitsubishi Petrochem Co Ltd 電子部品封止用エポキシ樹脂組成物
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