JP3129429B2 - 新規エポキシ化合物およびその製造法 - Google Patents

新規エポキシ化合物およびその製造法

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JP3129429B2 JP02311340A JP31134090A JP3129429B2 JP 3129429 B2 JP3129429 B2 JP 3129429B2 JP 02311340 A JP02311340 A JP 02311340A JP 31134090 A JP31134090 A JP 31134090A JP 3129429 B2 JP3129429 B2 JP 3129429B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は新規なエポキシ化合物およびその製造法に関
する。さらに詳しくは、耐水性、耐熱性、耐薬品性、機
械的特性、寸法安定性および電気的特性に優れたエポキ
シ硬化体を与える新規なエポキシ化合物およびその製造
法に関する。
[従来技術] 従来、エポキシ樹脂は、種々の優れた特性の故に塗
料,電気絶縁材料,土木建築材料,接着剤,繊維を補強
材として用いた複合材料などの広い分野で使用されてい
る。
これらエポキシ樹脂のうち、耐熱性エポキシ樹脂を製
造する方法としては、 (1)テトラグリシジルメチレンジアニリンとアミノジ
フェニルスルホンを反応させて硬化させる方法、 (2)フェノールノボラックのポリグリシジルエーテル
とジアミノジフェニルスルホンを反応させて硬化させる
方法、 (3)テトラグリシジルメチレンジアニリンとジシアン
ジアミドを反応させて硬化させる方法、および (4)フェノールノボラックのポリグリシジルエーテル
とジシアンジアミドを反応させて硬化させる方法、 が実際的な方法としてよく知られている。
特開昭55−36205号公報には、p−ヒドロキシ安息香
酸とエピハロヒドリンを反応させて下記式 [ここで、Yは上記式と同義] で表わされるエポキシ化合物(エポキシ当量約125〜14
0)を高純度で得る方法が開示されている。
このエポキシ化合物は、上記式から明らかなとおり、
酸素原子含有基として、グリシジルエーテル基以外にグ
リシジルエステル基を包含する点で特徴的である。
特開昭55−36205号公報は、上記エポキシ化合物が粉
体塗料の硬化剤として有用であることを開示しているに
止まり、上記エポキシ化合物の硬化体の性能については
何ら開示されていない。しかしながら、本発明者の研究
によれば、上記エポキシ化合物からの硬化物は吸水率が
非常に大きく、沸水浸漬テストでは膨れるほどに耐水性
が劣ることが明らかにされた。その理由は詳らかではな
いが、上記エポキシ化合物は、分子内に、グリシジルエ
ーテル基およびグリシジルエステル基という酸素原子を
含有する親水性基を有することが、その大きな理由の一
つであろうと信じられる。
[発明が解決しようとする課題] それ故、本発明の目的は、新規なエポキシ化合物を提
供することにある。
本発明の他の目的は、分子内にグリシジルエーテル基
やグリシジルエステル基の如き酸素原子を含有する親水
性基を多数有しているにもかかわらず、グリシジルエス
テル基を有さない相当する骨格構造を持ったエポキシ化
合物からの硬化物とほぼ同等の優れた耐水性を示す硬化
物を与えるエポキシ化合物を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、耐水性の他に、耐熱性,
耐薬品性,機械的特性,寸法安定性および電気的特性に
優れた硬化体を与えるエポキシ化合物を提供することに
ある。
本発明のさらに他の目的は、本発明の上記エポキシ化
合物効率的にかつ経済的に製造する工業的に有利な方法
を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、以下の説明から明らかと
なろう。
[課題を解決するための手段] 本発明によれば、本発明の上記目的は第1に、下記式
(II) [ここで、Ar1,Ar2およびAr3は、同一もしくは異なり、
ベンゼン骨格,ナフタレン骨格又は下記式 (但し、Xは直接結合,−O−,−S−,−SO2−, 又は炭素数1〜3のアルキリデン基である) で表わされる骨格を表わし、但しこれらの骨格はハロゲ
ン原子又は炭素数1〜5のアルキル基で置換されていて
もよく、またAr1,Ar2およびAr3それぞれの全炭素数は20
以下であり、 であり、R3およびR4は、同一もしくは異なり、 又は炭素数1〜10のアルキル基であり、pは0〜20の数
であり、そしてr,s,およびtは同一もしくは異なり1〜
3の数である。] である新規なエポキシ化合物によって達成される。
以下、本発明のエポキシ化合物およびその前駆体であ
る芳香族ヒドロキシ化合物について詳細に説明する。
上記式(II)において、Ar1、Ar2およびAr3は、同一
もしくは異なり、ベンゼン骨格,ナフタレン骨格又は下
記式 [ここで、Xは直接結合,−O−,−S−,−SO2−, 又は炭素数1〜3のアルキリデン基である。] で表わされる骨格を表わす。
上記式(II)から明らかなとおり、Ar1は(OG)
よび1つのCHと結合しており、Ar3は(OG)および1
つのCHと結合しており、Ar2は(OG)および2つのCH
と結合している。
それ故、これらのAr1,Ar2およびAr3がOGおよびCH以外
の置換基を有さない場合には、Ar1は(1+r)価の骨
格、Ar3は(1+t)価の骨格、そしてAr2は(2+s)
価の骨格を示すことが理解されよう。同様に、これらの
骨格がさらに別の置換基を有する場合には、その別の置
換基の数に相当する数だけ価数が増加することも理解で
きよう。例えば、Ar1がOG基1個(r=1)とCH基と結
合している場合にはAr1は2価の骨格を表わすことにな
り、さらに別の置換基1個で置換されている場合にはAr
1は3価の骨格を表わすことになる。
Ar1,Ar2およびAr3の骨格としては、例えば を挙げることができる。
Ar1,Ar2およびAr3において置換しうる別の置換基とし
ては、ハロゲン原子および炭素数1〜5のアルキル基が
ある。ハロゲン原子としては、例えばフッ素,塩素,臭
素および沃素を挙げることができる。炭素数1〜5のア
ルキル基は直鎖状であっても分岐鎖状であってもよく、
例えばメチル,エチル,n−プロピル,iso−プロピル,n−
ブチル,sec−ブチル,iso−ブチル,tert−ブチルおよび
n−ペンチルである。
かかる別の置換基が炭素数1〜5のアルキル基である
場合には、置換基を含めた骨格の全炭素数は最大で20で
ある。例えば、ベンゼン骨格(炭素数6)にn−ペンチ
ル基(炭素数5)が3個置換した場合には、置換基を含
めた骨格の全炭素数は21となるから、この場合は本発明
の対象外となる。
すなわち、かかる別の置換基で置換されたAr1,Ar2
よびAr3の骨格をベンゼン骨格およびナフタレン骨格に
ついて例示すれば、例えばモノメチルベンゼン骨格,ジ
メチルベンゼン骨格,モノクロロベンゼン骨格,ジクロ
ロベンゼン骨格,モノクロロモノメチルベンゼン骨格,
モノクロロナフタレン骨格,モノブロモベンゼン骨格,
ジブロモベンゼン骨格,トリブロモベンゼン骨格,テト
ラブロモベンゼン骨格(Ar1およびAr3のみ)およびモノ
ブロモナフタレン骨格等を挙げることができる。
Ar1,Ar2およびAr3としては、例えばベンゼン骨格,モ
ノメチルベンゼン骨格,ナフタレン骨格,モノクロロベ
ンゼン骨格,ジクロロベンゼン骨格,モノブロモベンゼ
ン骨格およびジブロモベンゼン骨格が好ましく、就中ベ
ンゼン骨格,モノメチルベンゼン骨格,ナフタレン骨格
およびジブロモベンゼン骨格が特に好ましい。
また、上記式(II)において、Gは である。
R3およびR4は、同一もしくは異なり、 又は炭素数1〜10のアルキル基である。
ここで、炭素数1〜10のアルキル基は、直鎖状であっ
ても分岐鎖状であってもよく、その例としてはメチル,
エチル,n−プロピル,ブチル,ペンチル,ヘキシル,ヘ
プチル,オクチル,ノニルおよびデシル基を挙げること
ができる。
R3およびR4としては、 またはメチルが好ましい。
pは0〜20の数であり、好ましくは0〜5の数であ
る。pが1を越える数であるとき、複数のAr2,R4および
Gのそれぞれは同一であっても異なっていてもよい。
またr,sおよびtは、同一もしくは異なり、1〜3の
数である。r,sおよびtの各々が2以上の数であると
き、それぞれについての複数のGは同一であっても異な
っていてもよい。
上記式(II)において、(OG)−Ar1−および(O
G)−Ar3−の好ましい具体例は、前記Ar1およびAr3
好ましい具体例に相応して、モノグリシジルオキシフェ
ニル( r=1,Ar1=2価のベンゼン骨格),ジ(グリシジルオ
キシ)フェニル( r=2,Ar1=3価のベンゼン骨格),モノグリシジルオ
キシモノメチルフェニル( r=1,Ar1=メチル基でモノ置換された3価のベンゼン
骨格),モノグリシジルオキシナフチル( r=1,Ar1=2価のナフタレン骨格),モノクロロモノ
グリシジルオキシフェニル( r=1,Ar1=クロル原子でモノ置換された3価のベンゼ
ン骨格),ジクロロモノグリシジルオキシフェニル( r=1,Ar1=クロル原子でジ置換された4価のベンゼン
骨格),モノブロモモノグリシジルオキシフェニル( r=1,Ar1=ブロム原子でモノ置換された3価のベンゼ
ン骨格)およびジブロモモノグリシジルオキシフェニル
r=1,Ar1=ブロム原子で置換された4価のベンゼン骨
格)である。
また、同様に、(OGsAr2<の好ましい具体例は、上
記Ar2の好ましい具体例に相応して、モノグリシジルオ
キシフェニレン( s=1,Ar2=3価のベンゼン骨格),ジ(グリシジルオ
キシ)フェニレン( s=2,Ar2=4価のベンゼン骨格),モノグリシジルオ
キシモノメチルフェニレン( s=1,Ar2=メチル基でモノ置換された4価のベンゼン
骨格),モノグリシジルオキシナフチレン( s=1,Ar2=3価のナフタレン骨格),モノクロロモノ
グリシジルオキシフェニレン( s=2,Ar2=クロル原子でモノ置換された4価のベンゼ
ン骨格),ジクロロモノグリシジルオキシフェニレン( s=1,Ar2=クロル原子でジ置換された5価のベンゼン
骨格),モノブロモモノグリシジルオキシフェニレン( s=1,Ar2=ブロム原子でモノ置換された4価のベンゼ
ン骨格)およびジブロモモノグリシジルオキシフェニレ
ン( s=1,Ar2=ブロム原子でジ置換された5価のベンゼン
骨格)である。
本発明の上記式(II)の化合物の具体例は、上記説明
から十分に理解しうると信じられるが、その数例を示せ
ば以下のとおりである。
本発明の上記エポキシ化合物は、本発明によれば、下
記式(I) [ここで、Ar1,Ar2およびAr3の定義は上記式(II)に同
じであり、R1およびR2は、同一もしくは異なり、水素原
子又は炭素数1〜10のアルキル基であり、qは0〜20の
数であり、そしてl,mおよびnは1〜3の数である。] で表わされるそれ自体新規なヒドロキシカルボン酸およ
びそのエステルよりなる群から選ばれる化合物と、エピ
ハロヒドリンおよびβ−メチルエピハロヒドリンから選
ばれるハロヒドリンとを、 (i)塩基性化合物の存在下に一段で反応せしめるか、
又は (ii)第4級アンモニウム塩の存在下に先ず反応せしめ
次いで塩基性化合物の存在下に反応せしめる、 方法によって製造される。
上記式(I)において、Ar1,Ar2およびAr3の定義につ
いての説明は、上記式(II)に関し、Ar1,Ar2およびAr3
の定義についての上記説明がそのまま適応されると理解
されるべきである。
上記式(I)において、R1およびR2は、同一もしくは
異なり、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基であ
る。炭素数1〜10のアルキル基としては上記式(II)に
ついて例示したものと同様のものを例示できる。R1およ
びR2としては水素原子またはメチル基が好ましい。
qは0〜20の数であり、好ましくは0〜5の数であ
る。qが1を越える数であるとき、複数のAr2およびR2
のそれぞれは同一であっても異なっていてもよい。また
l,mおよびnは、同一もしくは異なり、1〜3の数であ
る。
上記式(I)において、(OH)−Ar1−および(O
H)−Ar3の好ましい具体例は、モノヒドロキシフェニ
ル(l=1,Ar1=2価のベンゼン骨格),ジヒドロキシ
フェニル(l=2,Ar1=3価のベンゼン骨格),モノヒ
ドロキシモノメチルフェニル(l=1,Ar1=メチル基で
モノ置換された3価のベンゼン骨格),モノヒドロキシ
ナフチル(l=1,Ar2=2価のナフタレン骨格),モノ
クロロモノヒドロキシフェニル(l=1,Ar1=クロル原
子でモノ置換された3価のベンゼン骨格),ジクロロモ
ノヒドロキシフェニル(l=1,Ar1=クロル原子でジ置
換された4価のベンゼン骨格),モノブロモモノヒドロ
キシフェニル(l=1,Ar1=ブロム原子でモノ置換され
た3価のベンゼン骨格)およびジブロモモノヒドロキシ
フェニル(l=1,Ar1=ブロム原子でジ置換された4価
のベンゼン骨格)である。
また同様に、(OH)−Ar2<の好ましい具体例は、
モノヒドロキシフェニレン(m=1,Ar2=3価のベンゼ
ン骨格),ジヒドロキシフェニレン(m=2,Ar2=4価
のベンゼン骨格),モノヒドロキシモノメチルフェニレ
ン(m=1,Ar2=メチル基でモノ置換された4価のベン
ゼン骨格),モノヒドロキシナフチレン(m=1,Ar2
3価のナフタレン骨格),モノクロロモノヒドロキシフ
ェニレン(m=1,Ar2=クロル原子でモノ置換された4
価のベンゼン骨格),ジクロロモノヒドロキシフェニレ
ン(m=1,Ar2=クロル原子でジ置換された5価のベン
ゼン骨格),モノブロモモノヒドロキシフェニレン(m
=1,Ar2=ブロム原子でモノ置換された4価のベンゼン
骨格)およびジブロモモノヒドロキシフェニレン(m=
1,Ar2=ブロム原子でジ置換された5価のベンゼン骨
格)である。
本発明の上記式(I)の化合物の具体例は、上記説明
から自ずと明らかであると信ずるが、その数例を示せば
以下のとおりである。
上記式(I)の化合物は、R1およびR2が水素原子であ
るときヒドロキシカルボン酸であり、R1およびR2の少な
くともいずれか一方がアルキル基であるときヒドロキシ
カルボン酸エステルである。
本発明方法においては、上記のとおり、上記式(I)
の化合物とハロヒドリンが反応せしめられる。
ハロヒドリンとしてはエピハロヒドリンおよびβ−メ
チルエピハロヒドリンのいずれを使用することもでき
る。
好ましいハロヒドリンとしては、例えばエピクロロヒ
ドリン,エピブロモヒドリン,β−メチルエピクロロヒ
ドリン,β−メチルエピブロモヒドリンを挙げることが
できる。これらのうち、エピクロロヒドリンおよびβ−
メチルエピクロロヒドリンが特に好ましい。これらのハ
ロヒドリンは単独であるいは2種以上併用することもで
きる。
ハロヒドリンは上記式(I)の化合物が有するヒドロ
キシル基とカルボキシル基の総和1当量に対し、通常少
なくとも2モル、好ましくは少なくとも3モル、特に好
ましくは少なくとも5モル使用される。
上記式(I)のヒドロキシカルボン酸またはそのエス
テルとハロヒドリンの反応は、 (i)塩基性化合物の存在下に一段で実施する一段法
か、あるいは (ii)第4級アンモニウム塩の存在下に先ず実施し、次
いで塩基性化合物の存在下に実施する二段法 のいずれかにより行われる。
上記(i)の方法では、塩基性化合物として、例えば
ナトリウム,カリウムの如きアルカリ金属、その水酸化
物、その炭酸塩、重炭酸塩が好ましく、就中水酸化ナト
リウムが特に好ましく用いられる。
かかる塩基性化合物は、上記式(I)の化合物が有す
るヒドロキシル基とカルボキシル基との総和1当量に対
し、通常少なくとも0.8当量、好ましくは0.9〜3.5当
量、特に好ましくは1〜3当量の割合で使用される。
反応は通常30〜50℃の範囲の温度、好ましくは50〜13
0℃の範囲の温度、特に好ましくは60〜120℃の範囲の温
度で実施される。反応時間は通常1〜20時間である。
また、上記(ii)の方法では、先ず第4級アンモニウ
ム塩の存在下で反応が実施される。
第4級アンモニウム塩としては、例えばテトラメチル
アンモニウムクロリド,テトラエチルアンモニウムクロ
リド,ベンジルトリメチルアンモニウムクロリド,ベン
ジルトリメチルアンモニウムアセテートなどのテトラア
ルキル型又はベンジルトリアルキル型のものが好まし
い。第4級アンモニウム塩の使用量は上記式(I)の化
合物が有するヒドロキシル基とカルボキシル基の総和1
当量に対し0.001〜0.1モルの範囲が好ましい。この際の
反応温度および反応時間としては上記(i)の場合と同
様の条件が採用できる。
この第一段の反応を実施したのち、次いで反応系中に
塩基性化合物を添加して二段目の反応を実施する。この
塩基性化合物としては上記したものと同様のものが使用
される。この塩基性化合物の使用量は、前述の第一段反
応と同様である。二段目の反応の反応温度および反応時
間としても、上記と同様の条件が採用される。
上記(i)および(ii)で得られた反応混合物は、通
常反応混合物より未反応のエピハロヒドリン又はβ−メ
チルエピハロヒドリンを蒸留除去した後、必要に応じて
トルエン,ベンゼンなどの水と相溶し難い溶媒に溶か
し、水溶性無機物を水により抽出、別などの方法で除
去する後処理に付される。
かくして、上記本発明方法によれば、上記式(II)で
表わされる本発明のエポキシ化合物を製造することがで
きる。
上記の如くして得られたエポキシ化合物は、必要に応
じ、例えばメチルブチルケトン,ベンゼン,トルエンの
如き有機溶媒に溶解し、さらに塩基性化合物の存在下、
例えば60〜100℃の範囲の温度で1〜20時間加熱処理に
付すことにより、不純物としてのハロゲン含量の一層少
ない製品として取得することができる。
この場合の塩基性化合物の使用量は、使用した上記式
(I)の化合物が有するヒドロキシル基とカルボキシル
基との総和1当量に対し、好ましくは0.6当量以下、特
に好ましくは0.2〜0.5当量である。
上記本発明方法においてエポキシ化合物の製造のため
の出発原料として用いられ、また本発明の一部を構成す
る化合物でもある、上記式(I)の新規化合物は、本発
明によれば、次のようにして製造することができる。こ
の方法もまた本発明の一部を構成する。
すなわち、上記式(I)の化合物は、本発明によれ
ば、下記式(III) ここでR0は水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基であ
る。] で表わされるアルデヒド化合物と、下記式(IV) Ar0−(OH) ……(IV) [ここでAr0はベンゼン骨格,ナフタレン骨格又は下記
(但しXは直接結合,−O−,−S−,−SO2−, 又は炭素数1〜3のアルキリデン基である) で表わされる骨格を表わし、但しこれらの骨格はハロゲ
ン原子又は炭素数1〜5のアルキル基で置換されていて
もよくまたAr0の全炭素数は20以下であり、そしてnは
1〜3の数である。] で表わされる芳香族ヒドロキシ化合物を、酸性触媒の存
在下で、脱水縮合反応せしめ、次いで必要により加水分
解反応に付すことを特徴とする方法によって製造され
る。
上記式(III)において、R0は水素原子又は炭素数1
〜10のアルキル基である。
炭素数1〜10のアルキル基としては、上記式(II)の
R3,R4について記述した基と同様の基がここでも使用さ
れる。R0としては水素原子,メチル基,エチル基および
プロピル基が好ましい。
上記式(III)で表わされるアルデヒド化合物として
は、例えばp−ホルミル安息香酸,p−ホルミル安息香酸
メチル,p−ホルミル安息香酸エチルおよびp−ホルミル
安息香酸プロピルを好ましいものとして挙げることがで
きる。これらのうち、p−ホルミル安息香酸およびp−
ホルミル安息香酸メチルが特に好ましい。
かかるアルデヒド化合物は単独であるいは2種以上一
緒にして使用することができる。
上記アルデヒド化合物と反応せしめられるもう一方の
出発原料である芳香族ヒドロキシ化合物は上記式(IV)
で表わされる。
上記式(IV)において、Ar0はベンゼン骨格,ナフタ
レン骨格又は下記式 で表わされる骨格を表わす。
上記式中のXは直接結合,−O−,−S−,−SO
2−, 又は炭素数1〜3のアルキリデン基である。また、これ
らの骨格はいずれもハロゲン原子又は炭素数1〜5のア
ルキル基で置換されていてもよい。但しAr0の全炭素数
は20以下である。
上記Ar0の定義については、上記式(II)のAr1,Ar2
よびAr3の定義についての説明がそのまま適用される。
uは1〜3の数である。
上記式(IV)で表わされる芳香族ヒドロキシ化合物と
しは、例えばフェノール,クレゾール,キシレノール,
α−ナフトール,β−ナフトール,ブロモフェノール,
クロロフェノール,ジブロモフェノール,ジクロロフェ
ノール,トリブロモフェノール,トリクロロフェノール
等の如きモノヒドロキシフェノール性化合物(u=
1);レゾルシノール,ジヒドロキシナフタレン,ブロ
モレゾルシノール,クロルレゾルシノール,ジブロモレ
ゾルシノール,ジクロルレゾルシノール,トリブロモレ
ゾルシノール,トリクロロレゾルシノールの如きジヒド
ロキシフェノール性化合物(u=2);トリヒドロキシ
ベンゼン等の如きトリヒドロキシフェノール性化合物
(u=3)が挙げられる。
なかでも、フェノール,クレゾール,α−ナフトー
ル,β−ナフトール,ブロモフェノール,2,6−ジブロモ
フェノール,レゾルシノールが好ましい。
これらの芳香族ヒドロキシ化合物は単独であるいは2
種以上併用することができる。
上記のアルデヒド化合物と芳香族ヒドロキシ化合物
は、酸性触媒の存在下で脱水縮合反応に付される。この
際、アルデヒド化合物と芳香族ヒドロキシ化合物はアル
デヒド化合物1モル当り芳香族ヒドロキシ化合物0.5〜
2モルとなる割合で通常使用される。これらの割合は、
製造目的とする上記式(I)の化合物の重合度qにより
適宜変えることができる。
使用する酸性触媒としては、例えば硝酸,硫酸,塩
酸,リン酸,メタンスルホン酸,トルエンスルホン酸,
シュウ酸などのプロトン酸;三弗化ホウ素,三弗化ホウ
素エーテル錯体,塩化アルミニウム,塩化スズ,塩化亜
鉛,塩化鉄,塩化チタンなどのルイス酸などを用いるこ
とができる。
これらのうちでもプロトン酸を用いることが好まし
く、特に塩酸,硼酸,メタンスルホン酸,トルエンスル
ホン酸などが好ましく用いられる。
これら酸性触媒の使用量はアルデヒド化合物1モルに
対し好ましくは0.001〜0.05モルの割合である。酸性触
媒は単独であるいは2種以上使用することができる。
反応は80〜250℃の範囲の温度で行なうのが好まし
い。また反応は、先ず反応初期を80〜150℃の範囲の温
度で実施し、次いで次第に反応温度を所望の温度まで上
昇させて実施するのが有利である。反応時間は1〜24時
間である。
反応には反応溶媒を用いることができ、また芳香族ヒ
ドロキシ化合物は場合により上記割合よりも過剰に用い
て芳香族ヒドロキシ化合物自体を反応溶媒として機能さ
せてもよい。他の反応溶媒としては、例えばトルエン,
クロルベンゼン,ジクロルベンゼン,ニトロベンゼン,
ジフェニルエーテルなどの芳香族炭化水素;エチレング
リコール,ジエチレングリコールなどのジメチルエーテ
ルの如きエーテルを好適なものとして挙げることができ
る。
かくして、上記方法によれば、アルデヒド化合物とし
て式(III)においてR0が水素原子であるアルデヒド化
合物を用いた場合には、上記式(I)においてR1および
R2が水素原子であるヒドロキシカルボン酸が得られる。
また、アルデヒド化合物として式(III)においてR0
が炭素数1〜10のアルキル基であるアルデヒド化合物を
用いた場合には、上記式(I)においてR1およびR2が相
当するアルキル基であるヒドロキシカルボン酸エステル
あるいはエステル基の一部が反応過程において加水分解
を受けカルボキシル基に変換されたヒドロキシカルボン
酸エステルを得ることができる。
かかるエステルは、本発明方法によれば、次いで必要
により加水分解反応に付され、エステル基がカルボキシ
ル基に変換されたヒドロキシカルボン酸として取得する
こともできる。加水分解は、それ自体公知の方法に従っ
て必要に応じて酸またはアルカリの存在下に実施され
る。
上記のとおり、本発明によれば、上記式(III)のア
ルデヒド化合物と上記式(IV)の芳香族ヒドロキシ化合
物から上記式(I)で表わされる、本発明のヒドロキシ
カルボン酸またはそのエステルを製造し、さらにこれら
をハロヒドリンと反応させて、本発明のエポキシ化合物
を製造する方法が提供されることがわかる。
しかして、本発明者は、かかる本発明方法についてさ
らに研究をつづけ、工業的に有利な製造方法の開発に成
功したので、その方法をもまた本発明方法としてここに
提案する。
すなわち、かかる本発明方法は下記(a)〜(c)の
3つの工程からなる: (a)下記式(III1 [ここでR01は炭素数1〜10のアルキル基である。] で表わされるアルデヒド化合物と、上記式(IV)で表わ
される芳香族ヒドロキシ化合物を、酸性触媒の存在下、
脱水縮合反応せしめ、 (b)得られた反応混合物を、塩基性化合物の存在下、
加水分解反応に付し、 (c)得られた加水分解反応混合物に、エピハロヒドリ
ンおよびβ−メチルエピハロヒドリンから選ばれるハロ
ヒドリンを添加して、該混合物中の加水分解反応生成物
とハロヒドリンとを反応せしめる。
工程(a)で用いられる、上記式(III1で表わさ
れるアルデヒド化合物は、上記式(III)のアルデヒド
化合物のうち、上記式(III)のR0が炭素数1〜10のア
ルキル基であるものに相当する。
また、上記式(IV)で表わされる芳香族ヒドロキシ化
合物がもう一方の出発原料としてここでも用いられる。
酸性触媒および脱水縮合反応の条件としては、ヒドロ
キシカルボン酸またはそのエステルを製造する前述の方
法における酸性触媒および条件と全く同じものを採用し
うる。
次いで工程(b)において、工程(a)で得られた反
応混合物から生成したヒドロキシカルボン酸エステルを
単離することなしに、該反応混合物を塩基性化合物の存
在下、加水分解反応に付す。
塩基性化合物およびその使用量としては、前述した本
発明のエポキシ化合物を製造する実施態様(i)におい
て詳述した塩基性化合物およびその使用量と同じものを
採用しうる。
この加水分解反応は30〜150℃の範囲の温度で行うの
が好ましく、50〜130℃の範囲の温度で行うのがより好
ましく、60〜120℃の範囲の温度で行うのが特に好まし
い。加水分解反応の時間は20分〜20時間程度である。
なお、この工程(b)を実施する前に、工程(a)で
得られた反応混合物から未反応のアルデヒド化合物や芳
香族ヒドロキシ化合物を、例えば減圧下で留去するなど
して除去することあるいは酸性触媒を失活させるため塩
基性化合物を予め添加することなどは有利である。
さらに、工程(c)では、工程(b)で得られた加水
分解反応混合物から生成したヒドロキシカルボン酸を単
離することなく、該加水分解反応混合物にハロヒドリン
を添加し、加水分解反応生成物とハロヒドリンを反応さ
せる。
使用しうるハロヒドリンとしては、本発明のエポキシ
化合物を製造する方法において記述したものと同じもの
である。ハロヒドリンの使用量は、加水分解反応混合物
中に存在することが十分に予測されるヒドロキシカルボ
ン酸のカルボキシル基とヒドロキシル基の総和1当量に
対し、好ましくは少なくとも2モル、より好ましくは少
なくとも3モル、特に好ましくは少なくとも5モルであ
る。反応は通常30〜150℃の温度で行なわれる。好まし
い温度は40〜130℃であり、特に好ましい温度は50〜120
℃である。
反応時間は反応温度および攪拌状態に依存するが、通
常1〜48時間である。反応系は水層とハロヒドリン層の
不均一系であるため、第4級アンモニウム塩やクラウン
エーテルの如き相関移動触媒の存在下に反応を実施する
のが有利である。
かくして生成された反応混合物からのエポキシ化合物
の単離は、本発明のエポキシ化合物を製造する方法と同
じ用に行うことができる。
本発明の上記式(II)で表わされるエポキシ化合物
は、従来公知のエポキシ系硬化剤によって硬化せしめる
ことができ、耐熱性の良好な硬化エポキシ樹脂とするこ
とができる。
かかる硬化剤としては、例えばアミン類,酸無水物,
ポリアミド樹脂,ポリスルフィド樹脂、三フッ化ホウ素
アミンコンプレックス,ノボラック樹脂,ジシアンジア
ミドなどを挙げることができる。
具体的には、(a)ジエチレントリアミン,トリエチ
レンテトラミン,1,3−ジアミノシクロヘキサン,イソホ
ロンジアミン,III−キシリレンジアミンの如き脂肪族ア
ミン;メタフェニレンジアミン,p−フェニレンジアミ
ン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン,4,4′−ジアミ
ノジフェニルスルホン,3,3′−ジアミノジフェニルスル
ホン,2,4−トルイレンジアミン、4,4′−ジアミノジフ
ェニルエーテル,3,4′−ジアミノジフェニルエーテル,
アニリン−ホルマリン樹脂の如き芳香族アミン;(b)
上記脂肪族アミン又は芳香族アミンとモノエポキシ化合
物(エチレンオキサイド,フェニルグリシジルエーテ
ル,ブチルグリシジルエーテルなど),ポリエポキシ化
合物(ビスフェノールAのジグリシジルエーテル,レゾ
ルシンのジグリシジルエーテルなど)又はアクリロニト
リルなどとのアダクト;(c)無水フタル酸;無水ヘキ
サヒドロフタル酸,ナジック酸無水物,メチルナジック
酸無水物,ピロメリット酸無水物,ベンゾフェノンテト
ラカルボン酸無水物,トリメリット酸無水物,グリセリ
ントリストリメテート,エチレングリコールビストリメ
リテートなどの酸無水物;(d)ダイマー酸とジエチレ
ンテトラミン,トリエチレンテトラミンなどとのポリア
ミド樹脂;(e)メルカプタン基を両端にもつポリスル
フィド樹脂;(f)アニリン,N−メチルアニリン,ベン
ジルアミン,エチルアミンなどのアミンと三フッ化ホウ
素のコンプレックス;(g)フェノール,クレゾールと
ホルマリンとより得られる低分子量ノボラック樹脂;
(h)ジシアンジアミドなどである。
本発明の新規エポキシ化合物は、前述の如く従来公知
のエポキシ樹脂用硬化剤で酸化できるが、耐熱性を必要
とする用途には芳香族ポリアミンおよび/又はジシアン
ジアミドで硬化すると特に優れた効果を発揮する。
これらの中でも4,4′−ジアミノジフェニルスルホ
ン,ジシアンジアミドが特に好ましく用いられる。
上記硬化剤のうち、アミン類,ポリアミド樹脂,ポリ
スルフィド樹脂,三フッ化ホウ素アミンコンプレック
ス,ノボラック樹脂などの使用量は当該エポキシ化合物
の中に含まれるエポキシ基量に対してこれら硬化剤の活
性水素量が0.5〜1.5モル倍量、好ましくは0.8〜1.2モル
倍量になるように用いられる。また酸無水物の使用量は
当該エポキシ化合物の中に含まれるエポキシ基量に対し
て0.5〜1.0モル倍量になるように、好ましくは0.6〜0.9
モル倍量になるように用いられる。またジシアンジアミ
ドの使用量は当該エポキシ化合物の中に含まれるエポキ
シ量に対して1/20〜1/3倍モル、好ましくは1/10〜1/4モ
ル倍になるように用いられる。
本発明の新規なエポキシ化合物は、前記エポキシ系硬
化剤と共に硬化させ耐熱性硬化樹脂となる。
この際、必要に応じて小割合の硬化促進剤,充填剤等
を添加してもよい。特に硬化促進剤は硬化剤に使用直前
に添加することで、さらに低温硬化性を飛躍的に向上さ
せうる。好ましい硬化促進剤としては、N,N−ジメチル
ベンジルアミン,α−メチルベンジルジメチルアミン,
2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールヘ
キサメトキシメチルメラミンの如き3級アミン類,N,N−
ジメチルベンジルアミンオキサイドの如きアミンオキサ
イド類;トリフェニルホスフィンの如きリン化合物;BF3
−ピペリジン,トリエタノールアミンボレートの如きホ
ウ素アミンコンプレックス類;ポリックアシドエステル
誘導体,アニリン−ホルムアルデヒド樹脂,トリフルオ
ロボラン・モノエチルアミン錯体などを挙げることがで
きる。特に好ましくはN,N−ジメチルベンジルアミン,
α−メチルベンジルジメチルアミン,2,4,6−トリス(ジ
メチルアミノメチル)フェノールの如き3級アミン類お
よびトリフェニルホスフィンの如きリン化合物である。
硬化促進剤の添加量はエポキシ樹脂組成物に対し0.05〜
5重量%、好ましくは0.1〜1重量%、特に好ましくは
0.2〜0.8重量%である。前述の如き、本発明のエポキシ
化合物および必要に応じて上記した如き硬化促進剤を混
合し、そのままあるいは一部反応を起させていわゆるB
−ステージの樹脂とし、賦形時に硬化反応を進めて硬化
物を得ることが有利である。
さらに他の添加剤、アルミナ粉末,ウオラストナイト
等の無機粉末、アルミ,銅,銀等の金属粉末、色素,顔
料など硬化物の必要とする機能に応じて適当量添加する
ことができる。
本発明のエポキシ化合物から硬化樹脂成形体を製造す
るに当り、他のエポキシ化合物と併用することもでき
る。有利に使用しうる他のエポキシ化合物としては、分
子内にエポキシ基を2個以上有するポリエポキシ化合物
が好適あり、下記の化合物が例示される。
1) グリシジルエーテル系化合物: 2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビ
スフェノールA),4,4′−ジヒドロキシジフェニルメタ
ン,4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン,レゾルシ
ノール,フェノールノボラック,クレゾールノボラッ
ク,レゾルシノールノボラック,ナフトールノボラッ
ク,ジヒドロキシナフタレン,ジヒドロキシナフタレン
ノボラック等の如き芳香族ポリオール類;フェノール,
ジヒドロキシベンゼン,ナフトール,ジヒドロキシナフ
タレン等の如き芳香族ヒドロキシ化合物とグリオキサー
ル,グルタルアルデヒド,p−ヒドロキシベンズアルデヒ
ド,ベンズアルデヒド等の如きアルデヒドとの例えば酸
性触媒等下での脱水反応により得られるポリオール類;
ブタンジオール,ポリプロピレングリコール,ポリエチ
レングリコール,グリセロース等の如き多価アルコール
類等の如きポリオール類のグリシジルエーテルおよびそ
の前駆重合体。
2) グリシジルエステル系化合物: フタル酸,イソフタル酸,テトラヒドロフタル酸,ナ
フタレンジカルボン酸等の如きジカルボン酸類のグリシ
ジルエステルおよびその前駆重合体。
3) N−グリシジル系化合物: アニリン,イソシアヌル酸,メチレンジアニリン等の
如き含窒素化合物の該窒素原子に結合した活性水素をグ
リシジル基で置換した化合物。
4) グリシジルエーテルエステル系化合物: p−ヒドロキシ安息香酸,ヒドロキシナフトエ酸等の
如きヒドロカルボン酸類のグリシジルエーテルエステ
ル。
5) その他: シクロペンタジエン,ジシクロペンタジエン等の如き
脂環式化合物から得られるエポキシ樹脂,p−アミノフェ
ノールのトリグリシジル化合物,ビニルシクロヘキセン
ジオキサイド等。
これらのうち、入手の容易さ、形成される硬化体の耐
熱性等の点から、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン(ビスフェノールA)のジグリシジルエー
テル,4,4′−ジヒドロキシジフェニルメタンのジグリシ
ジルエーテル,フェノールノボラックのポリグリシジル
エーテル,ナフトールノボラックのポリグリシジルエー
テレ,フェノールとグリシオキサール,グルタルアルデ
ヒド,ベンズアルデヒドまたはp−ヒドロキシベンズア
ルデヒドとを酸性触媒下脱水反応させることで得られる
ポリオールのポリグリシジルエーテル,ポリプロピレン
グリコールのジグリシジルエーテル,ポリエチレングリ
コールのジグリシジルエーテル,ブタンジオールのジグ
リシジルエーテル,グリセロールのジグリシジルエーテ
ル,グリセロールのトリグリシジルエーテル,N,N,N′,
N′−テトラグリシジルメチレンジアニリン,p−ヒドロ
キシ安息香酸のジグリシジルエーテルエステル,2−ヒド
ロキシ−6−ナフトエ酸のジグリシジルエーテルエステ
ル,p−アミノフェノールのトリグリシジル化合物および
ビニルシクロヘキセンジオキシサイドが好ましく、特に
ビスフェノールAのジグリシジルエーテル,フェノール
ノボラックのポリグリシジルエーテル,α−ナフトール
ノボラックのポリグリシジルエーテル,フェノールとグ
リオキサール,グルタルアルデヒド,ベンズアルデヒド
またはp−ヒドロキシベンズアルデヒドとを酸性触媒下
脱水反応させることで得られるポリオールのポリグリシ
ジルエーテル,ポリプロピレングリコールのジグリシジ
ルエーテル,ポリエチレングリコールのジグリシジルエ
ーテル,ブタンジオールのジグリシジルエーテル,グリ
セロールのジグリシジルエーテル,グリセロールのトリ
グリシジルエーテル,N,N,N′,N′−テトラグリシジルメ
チレンジアニリン,p−アミノフェノールのトリグリシジ
ル化合物およびビニルシクロヘキセンジオキサイド等が
好ましい。
本発明のエポキシ化合物は、上記の如くして、エポキ
シ化合物に直接硬化剤等を添加混合してそのまま硬化で
きるが、該エポキシ化合物をアセトン,メチルエチルケ
トン,メチルブチルケトン,ジエチルケトンなどのケト
ン類;メチルセロソルブ,エチルセロソルブなどのアル
コール類;ジオキサン,テトラヒドロフランなどの環状
エーテル類;ジメチルホルムアミド,ジメチルアセトア
ミド,N−メチルピロリドンなどのアミド類;ベンゼン,
トルエン,キシレン,グメンなどの芳香族炭化水素類な
どの溶媒に溶解させ、これに硬化剤および必要に応じて
添加する硬化促進剤を均一に分散または溶解させ、その
後溶媒を除去して均一な組成物を得、これを硬化させる
こともできる。
上記熱硬化性樹脂組成物は、そのままあるいは一部反
応を起させていわゆるB−ステージの樹脂とし、賦形時
に硬化反応を進め硬化体とすることができる。
本発明のエポキシ化合物の硬化反応は40℃以上で進行
する。好ましくは70〜250℃の間に温度に加熱して行う
ことができる。
硬化時間は通常0.5〜5時間である。また、ここで得
られる硬化体は好ましくは150℃以上の温度でキュアリ
ング(ポスト・キュアリング)することにより耐熱性の
一層の向上がはかられる。
上記のとおり、本発明によれば、上記式(II)で表わ
される本発明のエポキシ化合物から主としてなる耐熱
性,耐水性の優れた熱硬化性樹脂の硬化体(硬化成形
物)が提供される。
また、本発明によれば、本発明のエポキシ化合物を、
上記の如く炭素繊維,アラミド繊維あるいはガラス繊維
の如き強化材と併用することによって、上記式(II)で
表わされる本発明のエポキシ化合物から実質的になる熱
硬化性樹脂の硬化体のマトリックス樹脂と強化材からな
る複合材料が提供される。
かくして、本発明の上記硬化成形物および複合材料
は、耐水性,耐熱性,耐薬品性,機械的特性,寸法安定
性および電気的特性に優れており、例えば半導体封止剤
用をはじめとする電気電子用途,航空宇宙用等、先端技
術分野に好適に用いることができる。
また、本発明の別の態様によれば、上記式(I)にお
ける下記式: の部分の少なくとも一部を、ある種の特別な基で置き換
えたものに相当するヒドロキシカルボン酸またはそのエ
ステル・並びに下記式(II)における下記式: の部分の少なくとも一部を、ある種の特別な基で置き換
えたものに相当するエポキシ化合物が提供される。
かかるヒドロキシカルボン酸またはそのエステル並び
にエポキシ化合物は、上記式(I)で表わされるヒドロ
キシカルボン酸またはそのエステル並びに上記式(II)
で表わされるエポキシ化合物と全く同様に用いられる。
かかるヒドロキシカルボン酸またはそのエステルは、
下記式(I)′: [ここで、Ar1,Ar2,Ar3,l,m,nおよびqの定義は上記式
(I)に同じであり、そしてX1およびX2は、同一もしく
は異なり、 よりなる群から選ばれる基であり、R5は水素原子または
炭素数1〜10のアルキル基であり、R6は−OHまたは−NH
2基であり、そしてR7およびR8は、同一もしくは異な
り、水素原子または炭素数1〜10のアルキル基を表わ
す。但し、X1およびX2の少なくとも15モル%、好ましく
は少なくとも20モル%、特に好ましくは少なくとも25モ
ル%は で表わされる基であるものとする。] で表わされる。
上記式(I)で表わされるヒドロキシカルボン酸また
はそのエステルは、上記式(I)で表わされる化合物を
製造する方法において、式(III)で表わされるアルデ
ヒド化合物の一部を下記式(III)′ および/または下記式(III)″ で表わされる化合物、例えばp−ヒドロキシベンズアル
デヒド,ホルムアルデヒド,アセトアルデヒドで置き換
えることにより製造しうる。
また、上記式(I)′に対応するエポキシ化合物は、
下記式(II)′: ここで、Ar1,Ar2,Ar3,G,r,s,tおよびpの定義は上記式
(I)に同じであり、そしてX1およびX2の定義は上記式
(I)′に同じである。] で表わされる。
上記式(II)′で表わされるエポキシ化合物は、上記
式(II)で表わされるエポキシ化合物を製造する方法に
おいて、上記式(I)で表わされるヒドロキシカルボン
酸またはそのエステルを上記式(I)′で表わされる化
合物で置き換える方法によって製造することができる。
[発明の効果] 以上のとおり、本発明によれば、優れた耐水性,耐熱
性,耐薬品性,機械的特性,寸法安定性および電気的特
性を備えた硬化体,複合材料並びにそのような硬化体や
複合材料を与える新規なエポキシ化合物とその前駆体を
提供しうる。また、本発明によれば、これらのエポキシ
化合物や前駆体を効率的にかつ経済的に製造しうるの
で、それらの利点とも合わせ、工業的かつ実用的な種々
の効果を奏しうる。
すなわち、上記式(II)で表わされる本発明のエポキ
シ化合物は、硬化剤等と混合し、各種の成形物、例えば
トランスファー成形や圧縮成形により良好な耐熱性,耐
水性および機械的特性を有する成形物とすることができ
る。この際、他の熱硬化性樹脂と組合せて使用すること
もできる。
また、ワニス等の溶液のかたちで、支持体の表面に塗
布乾燥硬化させることにより、塗料,接着剤として用い
ることもできる。
また、かかるワニスをガラス繊維や織布,カーボン繊
維,アラミド繊維等の強化材に含浸して、いわゆるプリ
プレグを調整し、該プリプレグをプレス成型あるいはオ
ートクレーブ成型することによって複合材料に成型する
こともできる。
本発明による硬化剤を用いたエポキシ樹脂硬化物は低
吸湿性,電気特性,耐熱性に優れており、半導体封止剤
用をはじめとする電気電子用途,航空宇宙用等,先端技
術分野に好適に用いることができる。
また、本発明の製造法によれば、比較的安価な原料を
用いて良好な生産性にて上述のエポキシ化合物を製造す
ることができ、経済的にも極めて有利である。
[実施例] 以下、実施例を挙げて本発明を詳述するが、本発明は
これによって限定されるものではない。
なお、実施例中単に「部」とあるは、特にことわりの
ない限り重量部を表わす。
また、各実施例で得たエポキシ化合物の同定に使用し
た赤外吸収スペクトル分析(IR),核磁気共鳴スペクト
ル分析(NMR)の分析方法は次のとおりである。
a) 赤外吸収スペクトル分析(IR) ニートのエポキシ化合物をKBr板にキャストして常法
により測定した。
b) 核磁気共鳴スペクトル分析(NMR) 溶媒に重水素化クロロホルムを使用し、標準サンプル
としてテトラメチルシランを使用して測定した。
実施例1 (1)フェノール235部,p−ホルミル安息香酸25部,p−
トルエンスルホン酸1水和物0.05部,濃塩酸0.07部を攪
拌下窒素気流中60℃で3時間、続いて徐々に昇温しなが
ら12時間反応させ最終的に反応温度を160℃とした。こ
の時反応の結果生成してくる水を反応系外に留出させ
た。ここで得られた反応物を反応器より取りだし、トル
エン300部を添加した後、水100部で3回洗浄した後、未
反応のフェノールを80℃5mmHgで減圧留去し、さらに水
蒸気でフラッシングすることで除き、ヒドロキシカルボ
ン酸30部を得た。
得られたヒドロキシカルボン酸の融点は130〜145℃で
ありジオキサンを用いた凝固点降下法で求めた分子量は
325であった。また元素分析の結果はC(%):75.35,H
(%):5.14であった。
このもののIRスペクトルを第1図に示した。
第1図には、3000〜3600cm-1にヒドロキシル基および
カルボキシル基に帰属されるブロードなピーク並びに16
90cm-1にカルボキシル基に帰属されるピークが見られ
る。
これらの事実から、得られたヒドロキシカルボン酸が
下記の化学構造を有することが確認された。
(2)次いでこのヒドロキシカルボン酸11部をエピクロ
ルヒドリン46部に加え80℃に加熱して溶解した。これに
テトラエチルアンモニウムクロライドの60%水溶液0.7
部を2時間で滴下した後、1時間同温度に保ち、次いで
50%水酸化ナトリウム水溶液8gを1時間で滴下し、さら
に3時間反応を継続した。反応終了後エピクロルヒドリ
ンを減圧蒸留により回収し、残留物にトルエン130部を
加え、これを水50部次いで、希リン酸水溶液50部さらに
水50部で5回洗浄し、過剰の水酸化ナトリウムおよび析
出した塩化ナトリウムを除去した。トルエン層からトル
エンを留去したところ、エポキシ当量重208g/eq,融点25
℃以下の下記化学構造のエポキシ化合物14部が得られ
た。ジオキサンを用いた凝固点降下法で求めた分子量は
508であった。
この物のIRおよびNMRのスペクトル図をそれぞれ第2
図および第3図に示した。
第2図には、1720cm-1にカルボキシル基に帰属するピ
ークおよび910cm-1にエポキシ基に帰属するピークが見
られる。第3図には、2.2〜4.8ppm(m,グリシジル基の5
H)、5.2〜6.2ppm(m,メチン基のH)、6.5〜8.2ppm
(m,芳香環のH)のピークが見られる。
実施例2 (1)フェノール1410部,p−ホルミル安息香酸メチル16
4部,p−トルエンスルホン酸1水和物1.5部,濃塩酸0.4
部を攪拌下窒素気流中150℃で1時間、続いて徐々に昇
温しながら8時間反応し最終的に反応温度を161℃とし
た。この時反応の結果生成してくる水を反応系外に留出
させた。ここで得られた反応物を反応器より取りだし、
トルエン2000部を添加した後、水600部で3回洗浄し、
次いで、トルエンを減圧留去し、さらに未反応のフェノ
ールを80℃5mmHgで減圧留去し、さらに水蒸気でフラッ
シングすることで除き、ヒドロキシカルボン酸誘導体31
1部を得た。
第4図に得られた化合物のNMRスペクトルを示す。第
4図には、3.8ppm(s,メチルエステルのH),5.5〜6.2p
pm(m,メチンのH),6.5〜8.2ppm(m,芳香環のH),9.2
〜9.5ppm(m,ヒドロキシル基のH)のピークが見られ
る。得られたヒドロキシカルボン酸誘導体は、このNMR
チャートより65%がメチルエステルであることを確認で
きた。
得られたヒドロキシカルボン酸誘導体は融点が115〜1
30℃であり,またジオキサンを用いた凝固点降下法で求
めた分子量は332であった。また元素分析の結果はC
(%):75.35,H(%):5.19であった。
これらの事実から、得られたヒドロキシカルボン酸誘
導体が下記の化学構造を有することが確認された。
(2)次いで、このヒドロキシカルボン酸誘導体214部
とベンジルトリメチルアンモニウムクロライド4.4部を
エピクロルヒドリン4500部に加え80℃で5時間攪拌下反
応させた。
反応混合物を95℃にした後、水酸化ナトリウムの50%
水溶液194部を160mmHgで攪拌下1.5時間で滴下した。こ
の際系中からでる水は系外に留去した。得られた反応混
合物を実施例1と同様の方法で精製し、エポキシ当量重
223g/eqジオキサンを用いた凝固点降下法で求めた分子
量は402,融点25℃以下の下記化学構造のエポキシ化合物
244部が得られた。このもののNMRスペクトル図を第5図
に示した。第5図には、第4図に見られるピークの他
に、3.8ppm(メチルエステルのH)にピークが見られ
る。NMRよりこのエポキシ化合物の65%はメチルエステ
ルであることがわかった。
実施例3 (1)実施例2で得られたヒドロキシカルボン酸誘導体
160部に5%水酸化ナトリウム水溶液1500部を加えて2
時間加熱還流してメチルエステルを加水分解した後10%
塩酸水溶液で酸析し、得られた固形物を水1000部で3回
洗浄した後80℃で減圧乾燥した。得られたヒドロキシカ
ルボン酸は123部でNMR(第6図)より完全に加水分解さ
れていることがわかった。すなわち、第6図には、第4
図に見られた3.8ppm(メチルエステルのH)のピークが
見られない。
得られたヒドロキシカルボン酸の融点は133〜146℃で
あり,ジオキサンを用いた凝固点降下法で求めた分子量
は329であった。また元素分析の結果はC(%):75.37,
H(%):5.15であった。
この化合物にIRスペクトルは実施例1(1)で得られ
たものと酷似しており、実施例1(1)に示した構造式
の化合物が得られていることが確認された。
(2)この得られたヒドロキシカルボン酸を実施例2と
同様の方法でグリシジル化してエポキシ当量重196g/eq,
融点25℃以下のエポキシ化合物200部が得られた。ジオ
キサンを用いた凝固点降下法で求めた分子量は502であ
った。この物のIRおよびNMRはそれぞれ第2図および第
3図とほぼ同じであった。
実施例4 フェノール1410部,p−ホルミル安息香酸エチル164部,
p−トルエンスルホン酸1水和物1.5部,濃塩酸0.4部を
攪拌下窒素気流中150℃で1時間、続いて徐々に昇温し
ながら8時間反応し、最終的に反応温度を161℃とし
た。この時反応の結果生成してくる水を反応系外に留出
させた。ここで得られた反応物より未反応のフェノール
を80℃5mmHgで減圧留去し、さらに水蒸気でフラッシン
グすることで除いた。得られた化合物に10%水酸化ナト
リウム水溶液2000部を加えて2時間加熱還流し、その後
10%塩酸水溶液で酸析し、得られた固形物を水1000部で
3回洗浄した後80℃で減圧乾燥した。
得られたヒドロキシカルボン酸の融点は148〜195℃で
あり、ジオキサンを用いた凝固点降下法で求めた分子量
は587であった。元素分析の結果はC(%):73.98,H
(%):4.01であった。
このもののIRスペクトルを第7図に示した。第7図に
は、第1図と同様に、3000〜3600cm-1にヒドロキシル基
およびカルボキシル基に帰属されるブロードなピーク並
びに1690cm-1にカルボキシル基のカルボニルにより帰属
されるピークが見られる。
これらの事実から、得られたヒドロキシカルボン酸は
下記の化学構造を有することが確認された。
実施例5、比較例1,2 実施例1で合成されたエポキシ化合物20部と4,4′−
ジアミノジフェニルスルホンをエポキシ化合物に含まれ
るエポキシ基と4,4′−ジアミノジフェニルスルホンの
活性水素原子とが等モルになるように加え、加熱して均
一溶液にした後、直ちに200℃に加熱した金型に仕込み
1時間硬化反応させた。この成型片を220℃で4時間キ
ュアリングした後、DNA(デュポン製モデル1090)によ
って昇温速度10℃/分の速度で昇温し、ガラス転移温度
を求めた。
比較のため、ビスフェノールAのジグリシジルエーテ
ル(エポキシ当量重190g/eq)およびフェノールノボラ
ックのポリグリシジルエーテル(エポキシ当量重178g/e
q)を上述の例(実施例5)と同様に4,4′−ジアミノジ
フェニルスルホンで硬化した樹脂のガラス転移温度を求
めた。
以上の結果を次の表1に示した。
表1の結果より、本発明のエポキシ化合物の硬化物は
従来公知のものより耐熱性が良好であることが確認され
た。
実施例6 実施例1で合成したエポキシ化合物19.6部とジシアン
ジアミド2部を加熱して均一溶解し、直ちに200℃に加
熱した金型に仕込み1時間硬化反応させた。
この成型片を220℃で5時間キュアリングした後、実
施例5と同様にしてガラス転移温度を求めた。
成型片のガラス転移温度は290℃と耐熱性が良好であ
ることがわかった。
実施例7,比較例3 実施例3のエポキシ化合物20部をアセトン30部に溶か
し、4,4′−ジアミノジフェニルスルホンをエポキシ化
合物に含まれるエポキシ基と4,4′−ジアミノジフェニ
ルスルホンの活性水素原子とが等モルになるように加
え、均一溶液とし、80℃でアセトンを蒸発させてからプ
レス成型機を用い、常法によって10kg/cm3の加圧下200
℃で1時間硬化反応させて厚さ3mm,巾6mm,長さ120mmの
成型片を得た。この成型片は220℃で4時間キュアリン
グした後、DMA(デュポン製モデル1090)によって昇温
速度毎分10℃で昇温し、ガラス転移温度を求めた。
比較のため、ビスフェノールAのジグリシジルエーテ
ル(エポキシ当量重175g/当量)17.5部に4,4′−ジアミ
ノジフェニルスルホン6.2部とアセトン30部を加えて上
述の例(実施例7)と全く同様にして得られる樹脂のガ
ラス転移温度を求めた。
以上の結果を表2に示した。
表2の結果より、本発明のエポキシ化合物の硬化物は
従来公知のものより耐熱性が良好であることが確認され
た。
実施例8〜11 (1)後掲の表3に示した所定量のフェノール性化合物
とp−トルエンスルホン酸1水和物0.3部をトルエン90
部に溶かし、100℃に加熱した溶液にp−ホルミル安息
香酸メチル92部をトルエン92部に溶かした溶液を窒素気
流中攪拌下2時間かけて滴下した。
反応中出てくる水は系外に留去しつつさらに1時間反
応させた後、さらに110℃で1時間反応し、ここに濃塩
酸3部を加えさらに1時間反応し、これを120℃で3時
間反応させた。ここで得られた反応混合物に10%水酸化
ナトリウム水溶液700部を加えて2時間加熱還流下加水
分解した後、トルエン層を分離除去し、水層を10%塩酸
水溶液で酸析した。得られた固形物を水300部で3回洗
浄した後、減圧留去および水蒸気のフラッシングで未反
応のフェノール性化合物を除きヒドロキシカルボン酸を
得た。
得られたヒドロキシカルボン酸の収量,融点,ジオキ
サンを用いた凝固点降下法で求めた分子量,元素分析の
結果およびIR,NMRで確認された化合物の構造を次の表3
に示した。
(2)得られたヒドロキシカルボン酸100部とベンジル
トリメチルアンモニウムクロライド2部をエピクロルヒ
ドリン2000部に加え加熱還流下5時間攪拌しながら反応
させた。反応混合物を95℃にした後、水酸化ナトリウム
の50%水溶液100部を160mmHgで攪拌下1.5時間で滴下し
た。この際系中からできる水は系外に留去した。得られ
た反応混合物を実施例1(1)と同様の方法で精製し
た。得られたエポキシ化合物の収量,融点,エポキシ当
量重,元素分析の結果、およびNMR,IRで確認された化合
物の構造を次の表4に示した。
実施例12 実施例1(1)で得られたヒドロキシカルボン酸100
部とベンジルトリエチルアンモニウムクロライド3部を
β−メチルエピクロルヒドリン2200部に加え、加熱還流
下5時間攪拌しながら反応させた。反応混合物を95℃に
した後、水酸化ナトリウムの50%水溶液100部を160mmHg
で攪拌下1.5時間で滴下した。この際系中からできる水
は系外に留去した。
得られた反応混合物を実施例1(2)と同様の方法で
精製した。得られたエポキシ化合物の収量は121部で融
点35℃以下、エポキシ当量重は202g/eqで元素分析の結
果はC(%):72.40,H(%):6.40であった。NMR,IRか
ら確認された化合物の構造は下記に示すとおりであっ
た。
実施例13 フェノール632部,塩酸4部およびp−トルエンスル
ホン酸1水和物1.2部を100℃のオイルバス中で予め加熱
した。次いでその中に攪拌下窒素気流下で、p−ホルミ
ル安息香酸メチル368部をトルエン368部に40℃で均一に
溶解した溶液を、2時間で滴下した。1時間反応を継続
した後、バス温を110℃に上げてさらに1時間反応を継
続した。その後濃塩酸12部を添加しさらに1時間反応さ
せた。バス温を140℃に上げて反応をさらに1時間30分
継続した。この時反応の結果生成した水は反応系外に留
出させた。上記反応混合物に50%水酸化ナトリウム水溶
液5部を加え15分間攪拌した後減圧下トルエンおよび未
反応のフェノールを留去した。反応混合物に10%水酸化
ナトリウム水溶液3000部を加え5時間加熱還流下に反応
させた。
加水分解反応混合物を70℃まで冷却した後エピクロル
ヒドリン4500部を加え5時間攪拌下窒素気流中で反応さ
せた。分液ロートでエピクロルヒドリン層を分離した
後、順次1000部の水,希リン酸水溶液1000部、さらに10
00部の水で5回洗浄して過剰の水酸化ナトリウムおよび
析出した塩化ナトリウムを除去した。次いでエピクロル
ヒドリンを減圧下留去し、減圧下150℃で一部副生した
フェニルグリシジルエーテルを留去し、エポキシ当量21
0g/eq,融点40℃以下のエポキシ化合物821部を得た。ジ
オキサンを用いた凝固点降下法で求めた分子量は524で
あった。
実施例14 実施例1(2)で得られたエポキシ化合物30部に、4,
4′−ジアミノジフェニルスルホンをエポキシ基と4,4′
−ジアミノジフェニルスルホンの活性水素原子とが等モ
ルになるように加えた。この混合物を150℃に加熱して
均一に溶解した。この溶液にトリフルオロボラン・モノ
エチルアミン錯体0.23部を加えて均一に溶解し、180℃
で5時間硬化反応せしめた。
得られた成形板の熱変形温度を東洋精機制作所製HDT
&VSPテスターで測定した所(測定法、以下同じ)281℃
を示し、該成形板は優れた耐熱性を示すことがわかっ
た。
実施例15 実施例1(2)で得られたエポキシ化合物100部に、
4,4′−ジアミノジフェニルメタンをエポキシ基と4,4′
−ジアミノジフェニルメタンの活性水素原子とが等モル
になるように加えた。得られた混合物を150℃に加熱し
て均一に溶解し、予め180℃に予熱した金型中で1時間
硬化反応に付した。得られた成形板を200℃で2時間、
そして220℃で2時間キュアリングした。
得られた成形板の熱変形温度は256℃を示し、耐熱性
に優れていることがわかった。
実施例16 (1)実施例1(2)で得られたエポキシ化合物86.1部
とメチルナジック酸無水物(液体)63.9部を100℃に加
熱して均一に溶解した。この溶液にベンジルジメチルア
ミン1.5部を加えて均一に混合し、これを予め150℃に予
熱した金型中で1時間硬化反応に付した。得られた成形
板を175℃で2時間、次いで220℃で2時間、さらに250
℃で6時間キュアリングした。
得られた成形板の熱変形温度は270℃を示し、耐熱性
に優れていることがわかった。
(2)実施例1(2)で得られたエポキシ化合物100
部,分子量350のフェノールホルマリンノボラック50部
を120℃で均一に溶解した。この溶液にトリフェニルホ
ニルホスフィン2部を加えて溶解した後、予め180℃に
加熱した金型中に入れ1時間硬化反応に付した。得られ
た成形板を200℃で5時間さらに220℃で5時間キュアリ
ングした。
得られた成形板の熱変形温度は204℃を示し、耐熱性
に優れていることがわかった。
実施例17 実施例1(2)で得られたエポキシ化合物80部,エポ
キシ当量178g/eqのビスフェノールAのジグリシジルエ
ーテル20部および4,4′−ジアミノジフェニルスルホン
(エポキシ基と4,4′−ジアミノジフェニルスルホンの
活性水素原子とが等モルになる量)を、150℃で均一に
溶解し、予め200℃に予熱した金型中で1時間硬化反応
に付した。得られた成形板を220℃で5時間そして230℃
で2時間キュアリングした。
得られた成形板の熱変形温度は269℃を示し、耐熱性
に優れていることがわかった。
実施例18 実施例1(2)で得られたエポキシ化合物80部,エポ
キシ当量178g/eqのフェノールノボラックタイプエポキ
シ20部および4,4′−ジアミノジフェニルスルホン(エ
ポキシ基と4,4′−ジアミノジフェニルスルホンの活性
水素原子とが等モルになる量)を、150℃で均一に溶解
し、予め200℃に予熱した金型中で1時間硬化反応に付
した。得られた成形板を220℃で5時間そして230℃で2
時間キュアリングした。
得られた成形板の熱変形温度は275℃を示し、耐熱性
に優れていることがわかった。
実施例19および比較例4 実施例1(2)で得られたエポキシ化合物30部および
4,4′−ジアミノジフェニルスルホン(エポキシ基と4,
4′−ジアミノジフェニルスルホンの活性水素原子とが
等モルになる量)を150℃に加熱して均一に溶解し、予
め200℃に予熱した金型中で1時間硬化反応に付した。
得られた成形板を220℃で5時間そして230℃で2時間キ
ュアリングした。
得られた成形板の曲げ特性をASTM D790に従って測定
した結果を表5に示す。
比較のため、上記エポキシの代わりにテトラグリシジ
ルメチレンジアニリンを使用して同様の実験を行った結
果を表5に示した。
表5の結果から、本発明のエポキシ化合物からの成形
物が高温での曲げ特性に優れていることが理解される。
実施例20および比較例5 実施例1(2)で得られたエポキシ化合物30部および
4,4′−ジアミノジフェニルスルホン(エポキシ基と4,
4′−ジアミノジフェニルスルホンの活性水素原子とが
等モルになる量)を、150℃に加熱して均一に溶解し、
予め200℃に予熱した金型中で1時間硬化反応に付し
た。得られた成形板を220℃で5時間そして230℃で2時
間キュアリングした。
得られた成形板を1 110mm×50mm×3mmの大きさに切削
し、これを沸水中10日間処理したところ下記式で求めら
れる吸水率は飽和に達し5.4%であった。
比較のため、上記エポキシ化合物の代わりにテトラグ
リシジルメチレンジアニリンまたはp−ヒドロキシ安息
香酸のグリシジルエーテルグリシジルエステル化物を用
いて同様の実験を行った。テトラグリシジルメチレンジ
アニリンを用いた場合では、得られた成形体の吸水率は
6.6%であり、p−ヒドロキシ安息香酸のグリシジルエ
ーテルグリシジルエステル化物を用いた場合には、得ら
れた成形体沸水処理中にふくれを起してしまった。
両者の対比により、本発明のエポキシ化合物がグリシ
ジルエステル結合を有するにもかかわらず、それから得
られた成形体の吸水性が良好であることがわかった。
実施例21および比較例6 実施例1(2)で得られたエポキシ化合物900部およ
び4,4′−ジアミノジフェニルスルホン(エポキシ基と
4,4′−ジアミノジフェニルスルホンの活性水素原子と
が等モルになる量)をアセトン750部に均一の溶解し浸
漬用樹脂液を調製した。
炭素繊維の長繊維(「トレカT400」3000フィラメント
(1800 De)(東レ(株)製))をこの樹脂溶液中に含
浸させて引き上げドラム上に巻きつけた。この際ドラム
巾31.5cm上に323本の糸が一方向に均等に並ぶように巻
きつけた。次いで巻きつけたまま65℃の乾燥器に45分間
入れ、アセトンを除去しながら加熱処理した。処理後巻
いた状態の1ケ所を切断することで巾31.5cmの板状のプ
リプレグを得た。
こうして得られたプリプレグを繊維の向きが同一方向
になるように17枚積層してプレス成型機を用い60kg/cm2
の加圧下180℃で49分間硬化反応させて厚さ3mm,巾315m
m,長さ315mmの成形板を得た。この成形板を220℃で5時
間,230℃で2時間キュアリングした。
得られた成形板の曲げ特性をASTM D790に従って測定
した結果を表6に示す。
比較のため、上記エポキシ化合物の代わりにテトラグ
リシジルメチレンジアニリンを使用して同様の実験を行
った。
その結果を表6に示すが、本発明のエポキシ化合物か
らの成形板は高温での曲げ特性に優れていることが確認
された。
実施例22および比較例7 実施例21および比較例6で作成した成形板を沸水中で
10日間処理したのち、曲げ特性を測定した。
得られた結果を表7に示す。表7の結果から、本発明
のエポキシ化合物からの成形板が湿熱下の曲げ特性に優
れていることが確認された。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1(1)で得られたヒドロキシカルボン
酸の赤外線吸収スペクトル図である。第2図は実施例1
(2)でで得られたエポキシ化合物の赤外線吸収スペク
トル図である。 第3図は実施例1(2)で得られたエポキシ化合物のNM
Rスペクトル図である。 第4図は実施例2(1)で得られたヒドロキシカルボン
酸のNMRスペクトル図である。 第5図は実施例2(2)で得られたエポキシ化合物のNM
Rスペクトル図である。 第6図は実施例3(1)で得られたヒドロキシカルボン
酸のNMRスペクトル図である。 第7図は実施例4で得られたヒドロキシカルボン酸の赤
外線吸収スペクトル図である。 なお、第1図,第2図および第7図における横軸は波
数、縦軸は透過率を表わす。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−232836(JP,A) 特開 平3−275680(JP,A) 特開 平3−271250(JP,A) 特開 平3−271282(JP,A) 特開 平4−173784(JP,A) 特開 平2−273641(JP,A) 特開 昭58−210078(JP,A) 特開 昭57−141419(JP,A) 特開 昭61−69826(JP,A) 特開 昭62−290720(JP,A) 特開 平1−252625(JP,A) 特開 平2−245016(JP,A) 特公 昭41−16515(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 59/00 - 59/72 C08G 8/28 C07D 303/24 - 303/27 C07D 301/27 - 301/30 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(II) [ここで、Ar1、Ar2およびAr3は、互いに同一もしくは
    相異なり、ベンゼン骨格,ナフタレン骨格または下記式
    で表わされる骨格の中から選ばれる少なくとも1種の骨
    格であって、 (ただし、Xは直接結合,−O−,−S−,−SO2−, 又は炭素数1〜3のアルキリデン基) ハロゲン原子又は炭素数1〜5のアルキル基で置換され
    ていてもよい骨格を表わし、かつAr1,Ar2およびAr3それ
    ぞれの全炭素数は20以下であり、Gは、 であり、R3およびR4は、互いに同一もしくは相異なり、 又は炭素数1〜10のアルキル基であり、pは0〜20の数
    であり、そしてr,sおよびtは、互いに同一もしくは相
    異なり、1〜3の数である。] で表わされるエポキシ化合物。
  2. 【請求項2】上記式(II)において、(OG)rAr1−およ
    び(OG)rAr3−が、互いに同一もしくは相異なり、モノ
    グリシジルオキシフェニル,ジ(グリシジルオキシ)フ
    ェニル,モノグリシジルオキシモノメチルフェニル,モ
    ノグリシジルオキシナフチル,モノクロロモノグリシジ
    ルオキシフェニル,ジクロロモノグリシジルオキシフェ
    ニル,モノブロモモノグリシジルオキシフェニルおよび
    ジブロモモノグリシジルオキシフェニルよりなる群から
    選ばれる1価の基である請求項1に記載のエポキシ化合
    物。
  3. 【請求項3】上記式(II)において、(OG)sAr2<が、
    モノグリシジルオキシフェニレン,ジ(グリシジルオキ
    シ)フェニレン,モノグリシジルオキシモノメチルフェ
    ニレン,モノグリシジルオキシナフチレン,モノクロロ
    モノグリシジルオキシフェニレン,ジクロロモノグリシ
    ジルオキシフェニレン,モノブロモモノグリシジルオキ
    シフェニレンおよびジブロモモノグリシジルオキシフェ
    ニレンよりなる群から選ばれる2価の基である請求項1
    又は請求項2に記載のエポキシ化合物。
  4. 【請求項4】上記式(II)において、R3およびR4が、互
    いに同一もしくは相異なり、 又はメチルである請求項1〜請求項3の何れかに記載の
    エポキシ化合物。
  5. 【請求項5】上記式(II)において、pが0〜5の数で
    ある請求項1〜請求項4の何れかに記載のエポキシ化合
    物。
  6. 【請求項6】下記式(I) [ここで、Ar1、Ar2およびAr3は、互いに同一もしくは
    相異なり、ベンゼン骨格,ナフタレン骨格または下記式
    で表わされる骨格の中から選ばれる少なくとも1種の骨
    格であって、 (ただし、Xは直接結合,−O−,−S−,−SO2−, 又は炭素数1〜3のアルキリデン基) ハロゲン原子又は炭素数1〜5のアルキル基で置換され
    ていてもよい骨格を表わし、かつAr1,Ar2およびAr3それ
    ぞれの全炭素数は20以下であり、R1およびR2は互いに同
    一もしくは相異なり、水素原子又は炭素数1〜10のアル
    キル基であり、qは0〜20の数であり、そしてl,mおよ
    びnは1〜3の整数である。] で表わされるヒドロキシカルボン酸およびそのエステル
    から選ばれる化合物とエピハロヒドリンおよびβ−メチ
    ルエピハロヒドリンから選ばれるハロヒドリンとを、 (i)塩基性化合物の存在下に一段で反応せしめるか、
    又は (ii)第4級アンモニウム塩の存在下に先ず反応せし
    め、次いで塩基性化合物の存在下に反応せしめる、 ことにより請求項1に記載のエポキシ化合物を製造する
    ことを特徴とする製造法。
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