JPS63152Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は家庭等において、長尺に形成された壁
面や鴨居等に取りつけられ、衣服等に使用される
ハンガーに関する。

（従来の技術） 従来、長尺の衣服用等に使用されるハンガーは
手作りの物や、実開昭59−68476号公報に提案さ
れているものが存する。このようなハンガーは単
にいくつかの掛け具を備えて、衣服などを吊下る
ことのみに使用されていた。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案は従来のハンガーにない、新しい収納機
能を付加して、更に便利なハンガーを提供しよう
とするものである。

（問題を解決するための手段） 次に、本考案の一例を図面を参照しながら、説
明する。

第１図、第２図に示される１は長尺体であり、
合成樹脂、合成樹脂低発泡体、軽金属等で形成さ
れている。該長尺体１は押出成形で形成されるの
が好適である。３は長尺体１の前面に開口部２が
開口された溝部である。開口部２は巾狭になさ
れ、溝部３は長手方向に沿わされ、溝部３の奥部
は断面略Ｔ字状に広げられている。長尺体１の上
縁部５および下縁部５の後側には鉤状に形成され
た引掛け部４，４が設けられ、上縁部５および下
縁部５の後側は長尺体１中央部の背面部６より、
やゝ浮き上がつて形成されている。長尺体１が第
１図、第２図の様に上下対称になされていると上
下反転しても使用できる。

第４図に示される１０は後端部に膨出部１１を
備えたハンガー体である。該膨出部１１は背面に
２個のスライド突起１２，１２を備えた、断面略
Ｔ字状になされ、長尺体１の溝部３に嵌合可能に
形成されている。スライド突起１２，１２の外側
にある小さな突部１３，１３は溝部２の奥面との
摺動摩擦を低減するものである。ハンガー体１０
の前端部は、膨出された頭部１４が設けられ、頭
部１４全体を被覆する化粧体１６が段部１５に嵌
着されている。ハンガー体１０の前端部の形状は
吊下げる機能を有しておればよく、例えばフツク
状の形状になされてもよい。

第３図に示された２０は棚板であり、後端部に
係止部２１が設けられ、該係止部２１のやゝ前方
には支持部２３が垂設されている。該係止部２１
は下端に楔状突起２２が設けられ、肉薄に形成さ
れ、支持部２３はやゝ傾斜されて且つ厚みを持つ
て設けられている。上面の両側縁に設けられてい
るのは、落下防止用突条２４，２５である。

第１図、第２図に示される３０は吊具であり、
屈曲金属板等で形成され、下端は湾曲部３２が設
けられ、上端部は湾曲部３２と同じ方向に折り返
され、掛け部３１が形成されている。

第５図、第６図に示される４０はサイドキヤツ
プであり、中央部にＵ字状溝４４を有し、一端か
ら他端にかけて厚みが次第に小さくなされ、表面
部４１が傾斜され、厚みの大なる端部から外側に
は段部４２を形成して膨らみ部４３が一定巾で設
けられている。該膨らみ部４３の両側端部には内
側に向けて掛合突起４５，４５が設けられてい
る。該膨らみ部４３の内面は長尺体１の外面に略
沿う形状になされている。

第７図にしめすものは、本考案の別の例であ
り、第１図〜第３図の例とは棚板が異なる。この
棚板２０ａは係止部２１のやゝ前方に支持部２３
ａが形成され、更に支持部２３ａの下端に垂下板
２６が一体に設けられ、該垂下板２６の下端に棚
板２０ａが連設されている。

（作用） 本考案ハンガーは居室等などに、まず長尺体１
を当設し、開口部２から固定具９を入れて溝部３
の奥から背面部６を抜けて壁などに挿入し、長尺
体１を固定する。それと前後して長尺体１の溝部
３の端部から、ハンガー体１０の膨出部１１を挿
入して、ハンガー体１０をいくつか長尺体１に装
着してもよい。ハンガー体１０は溝部３に沿つて
摺動することが可能である。ハンガー体１０のス
ライド突起１２は溝部３の奥部に嵌まり込み、突
部１３は溝部３の奥面に当接し、ハンガー体１０
の摺動を円滑にする。

本考案はハンガー体１０の吊り機能に加えて、
棚板機能を同時使用できる。即ち、壁に固定した
長尺体１の上縁部５、下縁部５の裏側との間に背
面部６との段差分の隙間ができるが、棚板２０の
係止部２１をその隙間に挿入し、楔状突起２２を
鉤状の引掛け部４に引つ掛け、棚板２０の支持部
２３を長尺体１の前面上部に当設して、棚板２０
を装着する。支持部２３が長尺体１の前面に当設
することで、棚板２０上の置物の荷重が壁に固定
されている長尺体１に支えられるから、簡単な棚
構造ながらかなりの荷重に耐えられる。又、棚板
２０を長尺体１に沿つて摺動可能にすることがで
きる。

吊具３０およびサイドキヤツプ４０も、長尺体
１の固定と前後して、長尺体１に装着する。吊具
３０は長尺体１の下方の引掛け部４に掛け部３１
を掛止し、長尺体１の上縁部５の下に吊り下げ
る。吊具３０は図示例ではハンガー体１０よりも
小物を吊り下げるのに好適であり、やはり引掛け
部４で摺動可能にできる。

サイドキヤツプ４０は膨らみ部４３を長尺体１
の左右端部に嵌着し掛合突起４５を長尺体１の上
縁部５、下縁部５に掛合させ、長尺体１の左右端
縁は段部４２に当設する。サイドキヤツプ４０は
化粧となると共にハンガー体１０、棚板２０、吊
具３０、サイドキヤツプ４０の摺動ストツパーと
なる。

第７図の例は、上記の例とほゞ同様に使用され
るが、棚板２０ａに置かれた物の荷重は、係止部
２１、支持部２３ａと一部垂下板２６で長尺体１
に伝えられる。

（考案の効果） 本考案ハンガーは、長尺体とハンガー体によ
り、家屋等の適宜箇所に物の整理に便利なハンガ
ー備えさせることができると共に、棚板を装着し
て置物、書類等を載せて整理と室内の美観を高め
ることができる。

しかも、棚板は長尺体の引掛け部に係合可能な
係止部と、長尺体の前面に当接する支持部を備え
ているので、簡単な構造ながら荷重が無理なく壁
等に固定された長尺体に支えられるので、かなり
の荷重に耐えられる棚機能が得られる。

又、棚板、ハンガー体は、長尺体の溝部、引掛
け部に摺動可能にすることができ、組替えするこ
とも簡単である。

【図面の簡単な説明】

第１図、第７図は本考案ハンガーの一例の使用
態様を示す斜視図、第２図は同じく断面図、第３
図は棚板の一例を示す側面図、第４図はハンガー
体の一例を示す一部切欠側面図、第５図はサイド
キヤツプの一例を示す断面図、第６図は同じく側
面図である。 １……長尺体、２……開口部、３……溝部、４
……引掛け部、５……上縁部、６……背面部、１
０……ハンガー体、１１……膨出部、２０……棚
板、２１……係止部、２２……楔状突起、２３…
…支持部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 前面に開口し、開口部が巾狭になされ長手方向
   に沿つて設けられた溝部と、上縁部の後側に設け
   られた引掛け部とを有する長尺体、 後端部に前記溝部に嵌合可能な膨出部を備えた
   ハンガー体、 前記引掛け部に係合可能な係止部が後端部に設
   けられ、係止部のやや前方に垂設された支持部と
   を有する棚板、 とからなるハンガー。