JPS6313258B2 - - Google Patents

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JPS6313258B2
JPS6313258B2 JP52070508A JP7050877A JPS6313258B2 JP S6313258 B2 JPS6313258 B2 JP S6313258B2 JP 52070508 A JP52070508 A JP 52070508A JP 7050877 A JP7050877 A JP 7050877A JP S6313258 B2 JPS6313258 B2 JP S6313258B2
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JP
Japan
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magnetic
layer
powder
coercive force
magnetic recording
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JP52070508A
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JPS545705A (en
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Masaaki Suzuki
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Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Priority to DE19782826565 priority patent/DE2826565A1/de
Priority to US05/916,430 priority patent/US4259392A/en
Publication of JPS545705A publication Critical patent/JPS545705A/ja
Publication of JPS6313258B2 publication Critical patent/JPS6313258B2/ja
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    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/62Record carriers characterised by the selection of the material
    • G11B5/68Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent
    • G11B5/70Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent on a base layer
    • G11B5/716Record carriers characterised by the selection of the material comprising one or more layers of magnetisable material homogeneously mixed with a bonding agent on a base layer characterised by two or more magnetic layers
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は重層磁気記録媒体に関するものであ
り、特に改良された磁気記録性能を有する重層磁
気記録媒体に関するものである。 近年オープンリールテープ及びカセツトテープ
共に磁気記録テープの品質が向上し、高密度化が
要求される中で重層塗布型テープなる二層以上の
磁性層よりなる磁気テープが出現して来た。 これらは例えば特公昭37−2218号、同39−
23678号、特開昭47−31602号(USP3761311号)、
同47−37903号、同48−31907号(USP3775178
号)、同50−31804号、米国特許2643130号、同
2647954号、同2941901号、同3676217号、西独特
許(DT−AS)1190985号、同1238072号などに
記載されている。 しかしながら、重層テープにも欠点がある。 第一に、上下層の出力のバランスがうまくとれ
ない場合に生ずる忠実度の低下である。 具体的には1Kから5KHzのいわゆる中音域の出
力が低下し周波数特性カーブに中だるみが生ずる
事である(第2図No.5のテープ、第3図No.6の
テープ)。 中音域は聴感上の感度が最も高い領域なので、
この帯域における周波数特性の中だるみは聴感上
の記録再生の忠実度に著しく悪影響を与える。 従つて、低音域、高音域での出力が高いだけで
なく全帯域で出力が高く、周波数特性の中だるの
み無い重層テープを作ることが望まれる。 この欠点を無くすためには例えば層を3層ある
いはより多くの層にして各層に各帯域の特性をも
たせることが考えられる(例えば上層=高音域、
中層=中音域、下層=低音域)。 しかしながら、3層以上の各層を均一な厚さに
塗り重ねることは工業的に困難である。 又人間の耳に聞こえる音の周波数は20Hzから
20KHzである。 コンパクトカセツトテープはこの周波数帯域を
記録波長2375μから2.3μの磁気信号に変えて記録
している。 このうち約20Hzから500Hzの低音域は記録波長
が2375μから9.5μと長いため磁気ループが大きく
磁性層の内部深くまで記録される。 一方、約10Kから20KHzの高音域は記録波長が
4.6μから2.3μと短いため磁気ループが小さく磁性
層の表面に記録される。 また、バイアスと出力の関係から磁性層の抗磁
力(Hc)が大きいと低音域の出力は小さく高音
域の出力は大きくなり、Hcが小さくなると逆に
低音域の出力が大きく高音域の出力が小さくな
る。 従つて、磁性層の上層に抗磁力の高い層、下層
に抗磁力の低い層を設ければ低音域・高音域とも
出力の大きなカセツトテープが得られる。 これが重層テープが単層テープより出力が高く
優れる理由である。 第二に問題視されるのが動作バイアス及びイコ
ライザーの設定である。その設定値は標準バイア
スと一般的に言われている100%近傍であり、こ
れに合致している磁気テープが一般的に最も多く
の人に使われ、且つ使い易いタイプで、特別なバ
イアス設定及びイコライザーを必要としないため
有利である。 高密度化を図る最も早い手段として、磁気テー
プに使用する強磁性酸化鉄を高抗磁力化すること
があるが、磁気テープ使用者側にとつては先に述
べた標準バイアスとの互換性がなく、最適な磁気
テープの特性を得るためにはこの磁気テープに合
つた動作バイアス及びイコライザーを選定する必
要が生ずる。すなわち、標準バイアス、二酸化ク
ロムバイアス、そしてFe−Cr(重層)バイアスな
どである。従来の二層テープは低域の出力は改善
されよい方向であるが、動作バイアス、イコライ
ザーの点で特別なポジシヨンを必要とする。 これは例えば下記の第1表に示す如くである。
【表】 従つて、使用するテープレコーダー、テープデ
ツキ等は上記第1表に示した如きバイアス及びイ
コライザーのポジシヨンを装備していなければ、
磁気テープを最高の状態で使用することができな
い。 ローノイブタイプ、CrO2タイプの従来公知の
最高の性能を有する磁気記録テープは例えば第4
表に示すサンプルNo.1、サンプルNo.2の基本性
能を有する。また、サンプルNo.1、サンプル
No.2の磁気記録テープの性能をさらに向上させ
る目的で設計した重層磁気記録テープは例えば第
4表に示すサンプルNo.3、サンプルNo.4の基本
性能を有する。 第1図は重層磁気記録テープの層構成を示す拡
大断面図である。第1図において1は上層、2は
下層、3は非磁性支持体を示す。 ここでサンプルNo.3は本発明者の出願による
特開昭52−51908号に基づき設計したものであり、
サンプルNo.4はNo.3における各層の抗磁力を1.6
倍にしただけで他はほぼ同様に設計したものであ
る。この様に重層磁気記録テープは単層に比し優
れた性能を付与する事ができる。また、サンプル
No.3、サンプルNo.4の周波数特性(第2図、第
3図)において、さらに高周波数域での感度を向
上させる目的で設計した重層磁気記録テープは例
えば第4表に示すサンプルNo.5、サンプルNo.6
の基本性能を有する。第2図、第3図において、
サンプルNo.5、サンプルNo.6はいずれもサンプ
ルNo.3、サンプルNo.4より高周波数域での感度
は向上しているが、2KHz〜6KHzにおける感度の
たるみが大きく、聴感上バランスの悪い音となつ
ている。さらに、サンプルNo.3とNo.5、No.4と
No.6を比較すると、No.5、No.6の歪み率が高
く、最大出力レベル(MOL)が低く、SN比が小
さく、ダイナミツクレンジが小さい事がわかる。
この様に下層と上層の抗磁力の差を増した場合に
は応々にして、周波数特性は向上するが全体にバ
ランスの悪い音質の磁気記録テープとなる。 また別に、下層の磁気的性質を損なわずに磁気
記録ヘツドで録音再生する為には、上層の厚さが
薄い事が好ましく、薄い上層で高周波域での感度
向上等の十分な効果を引き出す為には、最大残留
磁束密度の高い磁気記録層とする事が望ましい。
従つて上層に比較的高抗磁力の二酸化クロム粉末
を使用する場合にも、二酸化クロム粉末は700Oe
以上の抗磁力を有するものを工業的に製造する事
は困難であり、抗磁力を向上させると最大残留磁
束密度が低下するという欠点を有する。また、上
層に二酸化クロムを用いた場合には、ヘツド摩耗
が大きく、磁気記録ヘツドの寿命を低下させるの
で好ましくない。また、二酸化クロムは加熱減磁
が大きく、わずかの温度条件の変化で下層との磁
気的性質とのバランスがくずれるので、重層の一
つの層を構成する素材として使用するのは好まし
くない。 本発明は上記の欠点を無くし、通常のテープレ
コーダーまたはテープデツキで最高の性能を引き
出す事が出来、広帯域、広ダイナミツクレンジの
リニアリテイの良い、また全体のバランスの良い
性能を有する磁気記録媒体を提供せんとし、磁気
記録媒体の支持体上に2層の磁性層を設けて成る
磁気記録媒体に関するものである。 本発明の第1の目的は磁性層が2層の複数層で
ありながら、新らしいテープセレタトのポジシヨ
ンを必要とせず、従来のポジシヨン(例えばロー
ノイズポジシヨン、CrO2ポジシヨン)にてその
テープの最高の性能を引き出す事のできる磁気記
録媒体を提供する事である。 第2の目的は広帯域、広ダイナミツクレンジの
リニアリテイの良い、また全体のバランスの良い
磁気記録媒体を提供することである。 本発明者は前記のサンプルNo.5、No.6におけ
る諸特性を改良する為に上層の磁気記録層におい
て抗磁力の異なる2種の磁性粉を混合して用いる
方法につき検討した。これらは第5表に示すサン
プルNo.7、No.8の基本性能を有する。すなわち、
サンプルNo.7は、サンプルNo.3より高い周波数
特性(F特)を有し、またサンプルNo.5の前記
の欠点を改良している事がわかつた。 本発明者は、第2の磁気記録層に抗磁力の異な
る二種以上の磁性粉を混合して用いる方法につ
き、種々の研究を重ねた結果、本発明に到達した
ものである。 すなわち非磁性支持体上に強磁性微粉末とバイ
ンダーを主成分とする上層及び下層の2層の磁気
記録層を設けた磁気記録体において、上層の強磁
性微粉末は315Oeより大きく1320Oeより小さい
範囲で2以上の抗磁力分布のピーク値を有する、
高抗磁力の磁性粉と低抗磁力の磁性粉よりなる混
合体であり、該高抗磁力の磁性粉は磁性合金微粉
末であり、かつ、上層の該強磁性微粉末の20wt
%以上含まれ、該低抗磁力の磁性粉は、γ−
Fe2O3、Co−FeOx(1.33≦X≦1.5)、磁性合金粉
末より選ばれた強磁性微粉末であり、下層の強磁
性微粉末は抗磁力分布のピーク値が200Oeより大
きく470Oeより小さい範囲にある酸化鉄粉末より
なり、該酸化鉄粉末の抗磁力分布のピーク値は上
層の強磁性微粉末のピーク値の最小値よりも小さ
い値である酸化鉄粉末であり、磁気記録層の厚さ
は上層が0.5〜3.5μmで、かつ上層/下層≦1で
あることを特徴とする重層磁気記録媒体である。 抗磁力分布とは例えば第4図のようにカーブ1
で示され、ピーク値(μ)は第4図aのμの値で
与えられる。抗磁力分布は、例えば第4図bの如
く、磁性粉末A(カーブ2)と磁性粉末B(カーブ
3)を混合した場合には明瞭なピーク値(μB)
は一つしか表われないが(カーブ4より)、磁性
粉末A(カーブ5)と磁性粉末B(カーブ6)の混
合比を変えて第4図cのごとくにした場合には明
らかに2つのピーク値(μA、μB)を有し(カー
ブ7より)、磁性粉末を混練、塗布する前ならば
明らかに同一の種類であるか否かは識別できるも
のである。さらに第4図dに示すように磁性粉末
C(カーブ8)と磁性粉末D(カーブ9)の組成が
同一(例えば針状γ−Fe2O3)であり、各々のμ
が接近している場合には、混合した時ピークは一
つしか表われず(カーブ10)、異種であると識
別するのは困難である。したがつて、本発明にお
いて上層の磁気記録層に用いる磁性粉末として、
混合して二以上の抗磁力分布のピーク値を有する
2種以上の磁性粉を用いる事とは第4図cの如き
抗磁力分布を示すものである。 本発明の研究成果を更に説明すると、単層の磁
気記録媒体の場合に、磁気記録テープのB−H特
性が、抗磁力に比例して磁場H軸の伸び縮みがあ
る他には、ほぼ同一である時(第5図)、磁気記
録テープの厚さと抗磁力によつて決まる動作バイ
アス値はほぼ第6図に示すような値を有する。こ
こで磁気記録テープの厚さが厚くなるとバイアス
カーブ(第7図)がブロードになり、感度が増
し、F特が下がり、歪み率が減り、MOLが向上
する傾向をもつ。また、抗磁力が増すと動作バイ
アス値が増し、感度が下がり、F特が増す傾向を
もつ。その為にローノイズタイプに対して、
CrO2ポジシヨンでは高周波数測の時定数を下げ
た再生イコライザー(第1表)を一般に用いてい
る。したがつて単層の磁気記録テープは諸特性の
バランスをみて、例えばサンプルNo.1、No.2の
ように設計されている(第4表)。重層磁気記録
テープを例えばローノイズタイプとして第6図の
100%の線上の2.4μm厚の設計の上層(第6図の
1)と80%の線上の3.6μm厚の下層(第6図の
2)の設計で作るとほぼ動作バイアス100%の磁
気記録テープ(第6図の3)が得られる。この様
にして試作した磁気記録テープはサンプルNo.3
(第4表および第2図)の基本特性を有する。試
みに第6図の120%の延長線上の2.0μm厚の設計
の上層(第6図の4)と75%の線上の4.0μmの下
層(第6図の5)の設計でサンプルNo.5(第4
表、第2図)を試作して、やはり動作バイアスが
ほぼ100%の磁気記録テープ(第6図の3)を得
た。しかし、この様に上層の動作バイアス値がそ
のテープを用いようとする動作バイアスより著し
く高いと、周波数特性は高周波数域まで伸びる
が、2KHz〜6KHzでのたるみが大きく(第2図の
No.3および5参照)、また歪み率が高く、MOL
が低く、SN比が小さく、ダイナミツクレンジが
小さくなることが判明した(第4表)。そこで
No.5とほぼ同一の見掛け上の抗磁力を有する磁
気記録テープを第5表、サンプルNo.7のように
設計して試作した。すると第5表に示すようにサ
ンプルNo.7は、サンプルNo.5の欠点を改良し、
サンプルNo.3より全体に優れたバランスの良い
諸特性を有していた(第2図のNo.3、5および
7参照)。 本発明においてCrO2ポジシヨンに適合する設
計で磁気記録テープを設計し試作した場合にもサ
ンプルNo.8のように、サンプルNo.6の欠点を改
良し、サンプルNo.4より全体に優れたバランス
の良い性能を有する磁気記録テープが得られた
(第5表および第3図のNo.4、6および8参照)。
磁気記録テープの表面性を良くしたり、B−H特
性の角型比や初期磁力化カーブの飽和性を向上さ
せたりした場合には、第6図の動作バイアスの分
布は左方向に移動する事が当業者に知られてい
る。これらの改良は本発明と同様な目的の効果を
得られる為有効である。したがつてローノイズタ
イプ、CrO2タイプの各々の設計において、第6
図に示す動作バイアスの分布には抗磁力軸に多少
の伸び縮みが生ずる事は避けられない。また磁気
記録ヘツドのギヤツプの長さや型などによつて
も、第6図に示す動作バイアスの分布曲線の傾き
は増減する事が知られている。 本発明において重層磁気記録媒体を製造する場
合、第6図からも予測できるように、上層の抗磁
力を高くして高周波数側の周波数帯域を伸ばすに
は、上層の厚さを比較的薄くする事が好ましい。
少なくとも、上層は下層の厚さより薄い事が好ま
しい。 上層の厚さは0.5〜3.5μm、好ましくは1〜3μ
m、下層の厚さは2.5〜15μm、好ましくは3〜
10μmとし、且つ上層の厚さは/下層の厚さ≦1
とするのが良い。 本発明においてローノイズタイプ、CrO2タイ
プの各々の磁気記録テープを製造する一つの方法
として、下層の磁気記録層にHc1なる抗磁力(ピ
ーク値)を有する第1の磁性粉を用い、上層の磁
気記録層にHc2なる抗磁力(ピーク値)を有する
第2の磁性粉とHc3なる抗磁力(ピーク値)を有
する第3の磁性粉との混合体を用いる場合、
Hc1、Hc2、Hc3の値は各々の上層の厚さに対し
て第2表の範囲である事が特に好ましい。ここ
で、第2の磁性粉と第3の磁性粉の混合比は、重
量比で4:1〜1:4(Hc2/Hc3)とすれば、
本発明の効果が充分に得られることが判明した。
又、上記の下層の抗磁力分布のピーク値(Hc1)、
上層の抗磁力分布のピーク値(Hc2およHc3)の
関係はHc1<Hc2<Hc3とするのが良い。 これらのHc1、Hc2およびHcCの範囲は200<
Hc1<470、315Oe<Hc2<900Oe、460Oe<Hc3
<1320Oeで、且つHc1<Hc2<Hc3とするのが好
ましい。 下記の第2表にこのHc1、Hc2、Hc3および上
層厚さ(μm)の特に好ましい範囲を示す。
【表】 上記の第2表の場合でも前記の如く、Hc2
Hc3は4/1〜1/4(重量比)であり、好まし
くは3/2〜2/3である。 本発明において上層の抗磁力分布のピーク値は
少なくとも2であれば良く、このピーク値が2つ
以上の場合はHc2、Hc3、Hc4、Hc5、………、
Hcnと云うことになり、この場合も下層の抗磁力
分布のピーク値(Hc1)との関係はHc1<Hc2
Hc3<Hc4<Hc5<………<Hcnとするのが良い。
この場合は、Hc2、Hc3、Hc4、Hc5、………、
Hcnの混合比はHcnは0.4〜1.6/n(重量比)であ り、好ましくは0.8〜1.2/nである。例えばn=3 の場合には13〜53/13〜53/13〜53(重量比)、好
ましくは26〜40/26〜40/26〜40である。但し高
抗磁力の磁性粉は上層の強磁性粉末に対し20wt
%以上含むことが好ましい。 尚、本発明の重層磁気記録体における上層およ
び下層の最大残留磁束密度Brは約1500〜
3500Gaussの範囲とするのが良い。 上記の第2表に示す範囲は、3.81mm巾のフイリ
ツプス型カセツトテープの従来公知のローノイズ
タイプ、CrO2タイプに本発明を応用した場合に
最も効果を発揮する範囲である。他に例えば1/4
インチ巾のオープンリール、ELカセツト、また、
より高密度記録を行なうミニサイズのカセツトテ
ープ(マイクロカセツト)等に本発明を応用して
同様な効果を得る事もでき、また他の磁気記録媒
体においても同様な効果が期待できる。したがつ
て、各種の磁気記録媒体の製造に当たり、本発明
の精神から逸脱しない範囲において第2表に示す
値を変更しうるものである事は本業界に携わるも
のにとつて容易に理解されることである。 すなわち、前記の第2表に示すようにローノイ
ズタイプの磁気記録テープを製造する場合460〜
830Oeの抗磁力分布のピーク値を与える磁性粉末
を用いる必要が有り、CrO2タイプの磁気記録テ
ープを製造する場合には740〜1320Oeに抗磁力分
布のピーク値を与える磁性粉末を用いる必要が生
ずる。この為、上層に用いる高抗磁力の磁性粉末
として合金磁性粉を用いる事が最も好ましく、上
層に二酸化クロムを用いる場合の前記の欠点をす
べて改良している事が見出された。また、本発明
の下層に用いる比較的低抗磁力の磁性粉としては
磁性酸化鉄粉を用いる事が好ましいが、合金磁性
粉は磁性酸化鉄粉と混ぜて用いる場合も、磁性酸
化鉄粉を含む層の上層として塗布する場合にも、
非常に優れた親和性、分散性、物理的性質を有
し、特に本発明で目的とする磁気的性質の相乗作
用の効果が理想的に発揮される事が確認された。 特に本発明の上層の磁気記録層に用いる高抗磁
力の磁性粉としては、磁性合金粉を用いる事が好
ましい。磁性合金粉は第3表に示すように比較的
高抗磁力を有し、また高残留磁束密度を有する為
に高感度が得られ、本発明の目的に適合するもの
である。 本発明の下層の磁気記録層に用いる比較的低抗
磁力の磁性粉としては磁性酸化鉄粉を用いる事が
好ましい。磁性酸化鉄粉は比較的均一な抗磁力を
有するものが安定して得られ易く、また安価であ
るという利点を有する。
【表】 〓

〓(C.2):東京電気化学工業(株)社
製のCo含有ベルトライド酸化鉄
上記の強磁性酸化鉄は一般式FeOxで示した場
合のx値が1.33≦x≦1.50の範囲にある強磁性酸
化鉄、すなわち、マグヘマイト(γ−Fe2O3、x
=1.50)マグネタイト(Fe3O4、x=1.33)及び
これらのベルトライド化合物(FeOx、1.33<x
<1.50)である。上記のx値は x=1/(2×100)×{2×(2価の鉄のatomic
%)+3×(3価の鉄のatomic%)} の式で示される。本発明の下層には特に好まし
い。 これらの強磁性酸化鉄には2価の金属が添加さ
れていても良い。2価の金属としてはCr、Mn、
Co、Ni、Cu、Zuなどがあり、上記酸化鉄に対し
て0〜10atomic%の範囲で添加される。 上記の強磁性酸化鉄の針状比は2/1〜20/1
程度、好ましくは5/1以上、平均粒子長は0.2
〜2.0μm程度の範囲が有効である。 これらの強磁性酸化鉄の製法については特公昭
36−5515号、同37−4825号、同39−5009号、同39
−10307号、同41−6538号、同42−6113号、同42
−20381号、同44−14090号、同45−14934号、同
45−18372号、同46−28466号、同47−21212号、
同47−27719号、同47−39477号、同47−40758号、
同48−22269号、同48−22270号、同48−22915号、
同48−27200号、同48−39639号、同48−44040号、
同44−15757号、特開昭47−22707号、同49−8496
号、同49−4199号、同49−41299号(DT−
OS2221264号)、同49−41300号(DT−
OS2221218)、同49−69588号(DT−OS2243231
号)、西ドイツ特許公開DT−OS)2022013号、米
国特許3075919号、同3389014号、同3573980号、
同3725126号等に記載されている。 上記の強磁性二酸化クロムはCrO2およびこれ
にNa、K、Ti、V、Mn、Fe、Co、Ni、Tc、
Ru、Sn、Ce、Pbなどの金属、P、Sb、Teなど
の半導体、またはこれらの金属の酸化物を0〜
20wt.%添加したCrO2が使用される。針状比、平
均粒子長は前記の強磁性酸化鉄と同じである。こ
の強磁性二酸化クロムは公害の問題があるため使
用することはあまり好ましくない。 上記の強磁性合金粉末は金属分が75wt.%以上
であり、金属分の80wt.%またはそれ以上が少な
くとも一種の強磁性金属(すなわち、Fe、Co、
Ni、Fe−Co、Fe−Ni、Co−NiまたはCo−Ni−
Fe)であり、金属分の20wt.%またはそれ以下、
好ましくは0.5〜5wt.%がAl、Si、S、Sc、Ti、
V、Cr、Mn、Cu、Zn、Y、Mo、Rh、Pd、
Ag、Sn、Sb、Te、Ba、Ta、W、Re、Au、
Hg、Pb、Bi、La、Ce、Pr、Nd、B、Pなどの
組成を有するものであり、少量の水、水酸化物を
含む場合もある。 上記の強磁性合金粉末は長径が約0.5μm以下の
微粒子である。 上記の強磁性合金粉末の製法は下記の6種が知
られている。 (1) 強磁性金属の有機酸塩を加熱分解し、還元性
気体で還元する方法〔たとえば、特公昭36−
11412号、同36−22230号、同38−14809号、同
39−3807号、同40−8026号、同40−8027号、同
40−15167号、同40−16899号(対応
USP3186829号)、同41−12096号、同41−
14818号(対応USP3190748号)、同42−24032
号、同43−3221号、同43−22394号、同43−
29268号、同44−4471号、同44−27942号、同46
−38755号、同47−38417号、同47−41158号、
同48−29280号、特開昭47−38523号、同50−
88599号など〕。 (2) 針状オキシ水酸化物あるいはこれらに他金属
を含有せしめたもの、あるいはこれらのオキシ
水酸化物から得た針状酸化鉄を還元する方法
〔たとえば、特公昭35−3862号、同37−11520
号、同39−20335号、同39−20939号、同46−
24833号、同47−29706号、同47−30477号(対
応USP3598568号)、同47−39477号、同48−
24952号、同49−7313号、特開昭46−5057号
(対応USP3634063号)、同46−7153号、同48−
79153号、同48−82395号、同49−97738号、同
50−24799号、同51−51796号、同51−77900号、
米国特許3607219号、同3607220号、同3702270
号など〕。 (3) 強磁性金属を低圧の不活性ガス中で蒸発させ
る方法〔たとえば、特公昭46−25620号、同47
−4131号、同47−27718号、同49−15320号、同
49−18160号、特開昭48−25662号、同48−
25663号、同48−25664号、同48−25665号、同
48−31166号、同48−55400号、同48−81092号
公報など〕。 (4) 金属カルボニル化合物を熱分解する方法〔た
とえば、特公昭39−1004号、同40−3415号、同
45−16868号、同49−26799号、米国特許
2983997号、同3172776号、同3200007号、同
3228882号、など〕。 (5) 水銀陰極を用い強磁性金属粉末を電析させた
のち、水銀と分離する方法〔たとえば、特公昭
35−12910号、同36−3860号、同36−5513号、
同39−787号、同39−15525号、同40−8123号、
同40−9605号(米国特許3198717号)、同45−
19661号(米国特許3156650号)、米国特許
3262812号、など〕。 (6) 強磁性を有する金属の塩を含む溶液に還元剤
を加えて還元する方法。〔たとえば、特公昭38
−20520号、同38−26555号、同43−20116号、
同45−9869号、同45−14934号、同47−7820号、
同47−16052号、同47−41718号、同47−41719
号(対応USP3607218号)、特開昭47−1353号
(対応USP3756866号)、同47−1363号、同47−
42252号、同47−42253号、同48−44194号、同
48−79754号、同48−82396号、同49−43604号、
同49−99004号、同49−41899号、同50−18345
号、同50−19667号、同50−41097号、同50−
41506号、同50−41756号、同50−72858号、同
50−72859号、同50−79800号、同50−104397
号、同50−106198号、米国特許3206338号、同
3494760号、同3535104号、同3567525号、同
3661556号、同3663318号、同3669643号、同
3672867号、同3726664号、同3943012号、同
3966510号、同4007072号、同4009111号、同
4020236号など〕。 本発明においては上記の(3)および(6)の製法によ
る強磁性合金粉末が有効である。 本発明の磁気記録体は非磁性支持体上に下層磁
性層を塗布、乾燥する工程によつて設け、更にそ
の上に上層磁性層(表面磁性層)を同様な工程に
よつて設けることによつて製造される。 本発明に使用する磁性塗料の製法に関しては特
公昭35−15号、39−26794号、43−186号、47−
28043号、47−28045号、47−28046号、47−28048
号、47−31445号、48−11162号、48−21331号、
48−33683号、ソ連特許明細書308033号;米国特
許2581414号;同2855156号;同3240621号;同
3526598号;同3728262号;同3790407号;同
3836393号等にくわしく述べられている。これら
に記載されている磁気塗料は強磁性微粉末、バイ
ンダー、塗布溶媒を主成分とし、この他に分散
剤、潤滑剤、研摩剤、帯電防止剤等の添加剤を含
む場合もある。 本発明に使用されるバインダーとしては従来公
知の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂又は反応型樹脂
やこれらの混合物が使用される。 熱可塑性樹脂として軟化温度が150℃以下、平
均分子量が10000〜200000、重合度が約200〜2000
程度のもので、例えば塩化ビニル酢酸ビニル共重
合体、塩化ビニル塩化ビニリデン共重合体、塩化
ビニルアクリロニトリル共重合体、アクリル酸エ
ステルアクリロニトリル共重合体、アクリル酸エ
ステル塩化ビニリデン共重合体、アクリル酸エス
テルスチレン共重合体、メタクリル酸エステルア
クリロニトリル共重合体、メタクリル酸エステル
塩化ビニリデン共重合体、メタクリル酸エステル
スチレン共重合体、ウレタンエラストマー、ポリ
弗化ビニル、塩化ビニリデンアクリロニトリル共
重合体、ブタジエンアクリロニトリル共重合体、
ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール、セルロ
ース誘導体(セルロースアセテートブチレート、
セルロースダイアセテート、セルローストリアセ
テート、セルロースプロピオネート、ニトロセル
ロース等)、スチレンブタジエン共重合体、ポリ
エステル樹脂、各種の合成ゴム系の熱可塑性樹
脂、ポリブタジエン、ポリクロロプレン、ポリイ
ソプレン、スチレンブタジエン共重合体など)及
びこれらの混合物等が使用される。 これらの樹脂の例示は特公昭37−6877号、39−
12528号、39−19282号、40−5349号、40−20907
号、41−9463号、41−14059号、41−16985号、42
−6428号、42−11621号、43−4623号、43−15206
号、44−2889号、44−17947号、44−18232号、45
−14020号、45−14500号、47−18573号、47−
22063号、47−22064号、47−22068号、47−22069
号、47−22070号、48−27886号、米国特許
3144352号;同3419420号;同3499789号;同
3713887号に記載されている。 熱硬化性樹脂又は反応型樹脂としては塗布液の
状態では200000以下の分子量であり、塗布、乾燥
後に添加することにより、縮合、付加等の反応に
より分子量は無限大のものとなる。又、これらの
樹脂のなかで、樹脂が熱分解するまでの間に軟化
又は溶融しないものが好ましい。具体的には例え
ばフエノール・ホルマリン−ノボラツク樹脂、フ
エノール・ホルマリン−レゾール樹脂、フエノー
ル・フルフラール樹脂、キシレン・ホルムアルデ
ヒド樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、乾性油変性
アルキツド樹脂、石炭酸樹脂変性アルキツド樹
脂、マレイン酸樹脂変性アルキツド樹脂、不飽和
ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂と硬化剤(ポリ
アミン、酸無水物、ポリアミド樹脂、その他)、
末端イソシアネートポリエステル湿気硬化型樹
脂、末端イソシアネートポリエーテル湿気硬化型
樹脂、ポリイソシアネートプレポリマー(ジイソ
シアネートと低分子量トリオールとを反応させて
得た1分子内に3ケ以上のイソシアネート基を有
する化合物、ジイソシアネートのトリマー及びテ
トラマー)、ポリイソシアネートプレポリマーと
活性水素を有する樹脂(ポリエステルポリオー
ル、ポリエーテルポリオール、アクリル酸共重合
体、マレイン酸共重合体、2−ヒドロキシエチル
メタクリレート共重合体、パラヒドロキシスチレ
ン共重合体、その他)、及びこれらの混合物等で
ある。 これらの樹脂の例示は特公昭39−8103号、40−
9779号、41−7192号、41−8016号、41−14275号、
42−18179号、43−12081号、44−28023号、45−
14501号、45−24902号、46−13103号、47−22065
号、47−22066号、47−22067号、47−22072号、
47−22073号、47−28045号、47−28048号、47−
28922号、米国特許3144353号;同3320090号;同
3437510号;同3597273号;同3781210号;同
3781211号に記載されている。 これらの結合剤の単独又は組合わされたものが
使われ、他に添加剤が加えられる。強磁性粉末と
結合剤との混合割合は重量比で強磁性粉末100重
量比に対して結合剤10〜400重量部、好ましくは
10〜200重量部の範囲で使用される。 磁気記録層には、前記のバインダー、強磁性微
粉末の他に添加剤として分散剤、潤滑剤、研磨
剤、帯電防止剤等が加えられてもよい。 磁気記録層には、前記のバインダー、強磁性微
粉末の他に添加剤として分散剤、潤滑剤、研磨
剤、帯電防止剤等が上層、下層を選択して加えら
れてもよい。 分散剤としてはカプリル酸、カプリン酸、ラウ
リン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリ
ン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、
リノレン酸、ステアロール酸等の炭素数12〜18個
の脂肪酸(R1COOH、R1は炭素数11〜17個のア
ルキルまたはアルケニル基);前記の脂肪酸のア
ルカリ金属(Li、Na、K等)またはアルカリ土
類金属(Mg、Ca、Ba)から成る金属石鹸;前
記の脂肪酸エステルの弗素を含有した化合物;前
記の脂肪酸のアミド;ポリアルキレンオキサイド
アルキルリン酸エステル;レシチン;トリアルキ
ルポリオドレフインオキシ第四アンモニウム塩
(アルキルは炭素数1〜5個、オレフインはエチ
レン、プロピレンなど);等が使用される。この
他に炭素数12以上の高級アルコール、およびこれ
らの他に硫酸エステル等も使用可能である。これ
らの分散剤は結合剤100重量部に対して0.5〜20重
量部の範囲で添加される。これらについては特公
昭39−28369号、同44−17945号、同48−7441号、
同48−15001号、同48−15002号、同48−16363号、
同50−4121号、米国特許3387993号;同3470021号
等に記載がある。 潤滑剤としてはジアルキルポリシロキサン(ア
ルキルは炭素数1〜5個)、ジアルコキシポリシ
ロキサン(アルコキシは炭素数1〜4個)、モノ
アルキルモノアルコキシポリシロキサン(アルキ
ルは炭素数1〜5個、アルコキシは炭素数1〜4
個)、フエニルポリシロキサン、フロロアルキル
ポリシロキサン(アルキルは炭素数1〜5個)な
どのシリコンオイル;グラフアイトなどの導電性
微粉末;二硫化モリブデン、二硫化タングステン
などの無機微粉末;ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエチレン塩化ビニル共重合体、ポリテト
ラフルオロエチレンなどのプラスチツク微粉末;
α−オレフイン重合物;常温で液状の不飽和脂肪
族炭化水素(n−オレフイン二重結合が末端の炭
素に結合した化合物、炭素数約20);炭素数12〜
20個の一塩基性脂肪族と炭素数3〜12個の一価の
アルコールから成る脂肪酸エステル類などが使用
できる。これらの潤滑剤は結合剤100重量部に対
して0.2〜20重量部の範囲で添加される。これら
については特公昭43−23889号、同46−40461号、
同47−15621号、同47−18482号、同47−28043号、
同47−30207号、同47−32001号、同48−7442号、
同49−14247号、同50−5042号、米国特許3470021
号;同3492235号;同3497411号;同3523086号;
同3625760号;同3630772号;同3634253号;同
3642539号;同3687725号;“IBM Technical
Disclosure Bulletin”Vol.9、No.7、Page779
(1966年12月);“ELEK TRONIK”1961年、
No.12Page380等に記載されている。 研磨剤としては一般に使用される材料で溶融ア
ルミナ、炭化ケイ素、酸化クロム、コランダム、
人造コランダム、ダイアモンド、人造ダイアモン
ド、ザクロ石、エメリー(主成分:コランダムと
磁鉄鉱)等が使用される。これらの研磨剤はモー
ス硬度が5以上であり、平均粒子径が0.05〜5μの
大きさのものが使用され、特に好ましくは0.1〜
2μである。これらの研磨剤は結合剤100重量部に
対して0.5〜20重量部の範囲で添加される。これ
らについては特公昭47−18572号、同48−15003
号、同48−15004号(米国特許3617378号)、同49
−39402号、同50−9401号、米国特許3007807号;
同3041196号;同3293066号;同3630910号;同
3687725号;米国特許1145349号;西ドイツ特許
(DT−PS)853211号;同1101000号に記載されて
いる。 帯電防止剤としてはカーボンブラツク、カーボ
ンブラツクグラフトポリマーなどの導電性微粉
末;サポニンなどの天然界面活性剤;アルキレン
オキサイド系、グリセリン系、グリシドール系な
どのノニオン界面活性剤;高級アルキルアミン
類、第4級アンモニウム塩類、ピリジンその他の
複素環類、ホスホニウム又はスルホニウム類など
のカチオン界面活性剤;カルボン酸、スルホン
酸、燐酸、硫酸エステル基、燐酸エステル基等の
酸性基を含むアニオン界面活性剤;アミノ酸類、
アミノスルホン酸類、アミノアルコールの硫酸ま
たは燐酸エステル類等の両性活性剤などが使用さ
れる。 これら帯電防止剤として使用し得る界面活性剤
化合物例の一部は特公昭46−22726号、同47−
24881号、同47−26882号、同48−15440号、同48
−26761号、米国特許2271623号、同2240472号、
同2288226号、同2676122号、同2676924号、同
267975号、同2691566号、同2727860号、同
2730498号、同2742379号、同2739891号、同
3068101号、同3158484号、同3201253号、同
3210191号、同3294540号、同3415649号、同
3441413号、同3442654号、同3475174号、同
3545974号、西ドイツ特許公開(OLS)1942665
号、英国特許1077317号、同1198450号等をはじ
め、小田良平他著「界面活性剤の合成とその応
用」(槙書店1964年版);A.M.シユワルツ &
J.M.ペイリ著「サーフエス アクテイブ エー
ジエンツ」(インターサイエンス・パブリケーシ
ヨン・インコーポレテイド1958年版);J.P.シス
リー著「エンサイクロペデイア オブ サーフエ
スアクテイヴ エージエンツ、第2巻」(ケミカ
ルパブリツシユカンパニー1964年版);「界面活性
剤便覧」第6刷(産業図書株式会社、昭和41年12
月20日)などの成書に記載されている。 これらの界面活性剤は単独または混合して添加
してもよい。これらは帯電防止剤として用いられ
るものであるが、時としてその他の目的、たとえ
ば分散、磁気特性の改良、潤滑剤の改良、塗布助
剤として適用される場合もある。 本発明の磁気記録層の形成は上記の下層および
上層の組成で有機溶媒に溶解し、混練、分散し、
それぞれの塗布溶液として、非磁性支持体上に下
層磁性層を塗布、乾燥した後に上層磁性層を塗
布、乾燥する。下層磁性層および上層磁性層を塗
布後、乾燥するまでの間にそれぞれの磁性層中の
磁性粉末を配向する処理を行なうこともでき、
又、乾燥後にそれぞれの磁性層の表面平滑化処理
を行なうこともできる。 この非磁性支持体の素材としてはポリエチレン
テレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタ
レート等のポリエステル類、ポリプロピレン等の
ポリオレフイン類、セルローストリアセテート、
セルロースダイアセテート等のセルロース誘導
体、ポリカーボネートなどのプラスチツク、ま
た、アルミニウム合金、銅合金などの金属などが
使用される。 又、支持体の形態はフイルム、テープ、シー
ト、等いずれでも良く、形態に応じて種々の材料
が必要に応じて選択される。 これらの非磁性支持体の厚みはフイルム、テー
プ、シート状の場合は約2〜50μm程度好ましく
は3〜25μmであり、使用するレコーダーに応じ
てその型は決められる。 上記の支持体は、フイルム、テープ、シート、
薄型フレキシブルデイスク等の場合は帯電防止、
転写防止、ワウフラツターの防止等の目的で、磁
性層を設けた側の反対の面がいわゆるバツクコー
ト(backcoat)されていてもよい。 バツクコートに関しては、例えば米国特許
2804401号、同3293066号、同3617378号、同
3062676号、同3734772号、同3476596号、同
2643048号、同2803556号、同2887462号、同
2923642号、同2997451号、同3007892号、同
3041196号、同3115420号、同3166688号、同
3761311号等に示されている。 磁性粉末及び前述のバインダー、分散剤、潤滑
剤、研磨剤、帯電防止剤、溶剤等は混練されて磁
性塗料とされる。 混練にあたつては、磁性粉末及び上述の各成分
は全て同時に、あるいは個々順次に混練機に投入
される。たとえばまず分散剤を含む溶剤中に磁性
粉末を加え所定の時間混練をつづけて磁性塗料と
する方法などがある。 磁性塗布液の混練分散にあたつては各種の混練
機が使用される。例えば二本ロールミル、三本ロ
ールミル、ボールミル、ペブルミル、トロンミ
ル、サンドグライダー、Szegvariアトライター、
高速インペラー分散機、高速ストーンミル、高速
度衝撃ミル、デイスパー、ニーダー、高速ミキサ
ー、ホモジナイザー、超音波分散機などである。 混練分散に関する技術は、T.C.PATTON著の
“Paint Flow and Pigment Dispersion”(1964
年、John Wiley & Sons社発行)に述べられ
ている。又、米国特許第2581414号、同2855156号
にも述べられている。 支持体上へ前記の磁気記録層を塗布する方法と
してはエアードクターコート、ブレードコート、
エアナイフコート、スクイズコート、含浸コー
ト、リバースロールコート、トランスフアーロー
ルコート、グラビヤコート、キスコート、キヤス
トコート、スプレイコート等が利用でき、その他
の方法も可能であり、これらの具体的説明は朝倉
書店発行の「コーテイング工学」253頁〜277頁
(昭和46.3.20発行)に詳細に記載されている。 本発明の磁気記録体は非磁性支持体上に上記の
塗布法によつて磁性層を塗布、乾燥し、この工程
を繰り返して連続塗布操作により2層の磁性層を
設けたものである。又、特開昭48−98803号(西
ドイツ特許DT−OS2309159号)、同48−99233号
(西ドイツ特許DT−AS2309158号)等に記載さ
れた如く、多層同時塗布法によつて同時に2層の
磁性層を設けても良い。 塗布の際に使用する有機溶媒としては、アセト
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン系;メタノー
ル、エタノール、プロパノール、ブタノール等の
アルコール系;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブ
チル、乳酸エチル、酢酸グリコールモノエチルエ
ーテル等のエステル系;エーテル、グリコールジ
メチルエーテル、グリコールモノエチルエーテ
ル、ジオキサン等のグリコールエーテル系;ベン
ゼン、トルエン、キシレン等のタール系(芳香族
炭化水素);メチレンクロライド、エチレンクロ
ライド、四塩化炭素、クロロホルム、エチレンク
ロルヒドリン、ジクロルベンゼン等の塩素化炭化
水素等のものが上層、下層に選択して使用でき
る。 この様な方法により、支持体上に塗布された磁
性層は必要により前記のように層中の磁性粉末を
配向させる処理を施したのち、形成した磁性層を
乾燥する。又必要により表面平滑化加工を施した
り、所望の形状に裁断したりして、本発明の磁気
記録体を製造する。特に本発明に於ては磁気記録
層の表面平滑化処理をほどこすと、表面が平滑
で、且つ耐摩耗性にすぐれた磁気記録体が得られ
ることが判明した。 特に下層の磁気記録層の表面を表面平滑化処理
して0.2S以下の平均表面粗さを有する面に仕上
げ、さらにその上に上層の磁気記録層を塗布し、
乾燥した後、表面平滑化処理して0.2S以下の平均
表面粗さを有する面に仕上げるのが好ましい。 この場合、配向磁場は交流または直流で約500
〜2000ガウス程度である。磁性層の乾燥温度は約
50〜100℃程度、好ましくは70〜100℃、特に好ま
しくは80〜90℃で、空気流量は1〜5Kl/m2、好
ましくは2〜3Kl/m2で、乾燥時間は約30秒〜10
分間程度、好ましくは1〜5分である。 磁性体の配向方向は、その用途により定められ
る。即ち、サウンドテープ、小型ビデオテープ、
メモリーテープなどの場合にはテープの長さ方向
に平行であり、放送用ビデオテープなどの場合に
は長さ方向に対して、30゜乃至90゜の傾きをもつて
配向される。 磁性粉末の配向方法は下記の特許中にも述べら
れている。 例えば米国特許1949840号;2796359号;
3001891号;3172776号;3416949号;3473960号、
3681138号;特公昭32−3427号;39−28368号;40
−23624号;40−23625号;41−13181号;48−
13043号;48−39722号などである。 又、西ドイツ特許公告(DT−AS)1190985号
に記載された如く、上層と下層の配向を異なつた
方向に行なつても良い。 前記のそれぞれの磁性層の表面平滑化処理は乾
燥後のカレンダリング、乾燥前のスムースニング
シートなどによつて行なわれる。 カレンダリングの場合はメタルロールとコツト
ンロールまたは合成樹脂(たとえばナイロン)ロ
ールなどの2本のロールの間を通すスーパーカレ
ンダー法によつて行なうのが好ましい。スーパー
カレンダーの条件は約25〜50Kg/cmのロール間圧
力で、約35〜150℃の温度で、5〜120m/min.
の処理速度で行なうのが好ましい。温度及び圧力
がこれらの上限以上になると磁性層および非磁性
支持体に悪影響がある。又、処理速度が約5m/
min.以下だと表面平滑化の効果が得られなく、
約120m/min.以上だと処理操作が困難となる。 これらの表面平滑化処理については米国特許
2688567号;同2998325号;同3783023号;西独公
開特許(OLS)2405222号;特開昭49−53631号、
同50−10337号などに記載されている。 以下に本発明を実施例および比較例により更に
具体的に説明する。ここに示す成分、割合、操作
順序等は、本発明の精神から逸脱しない範囲にお
いて変更しうるものであることは本業界に携わる
ものにとつては容易に理解されることである。 従つて、本発明は、下記の実施例に制限される
べきではない。尚、下記の実施例および比較例に
おいて部はすべて重量部を示す。 比較例 1 (単量磁気記録体) 強磁性微粉末(第4表参照) 100部 塩化ビニリデン樹脂(塩化ビニル/ビニリデ
ン:87/13mol.%、重合度400) 20部 アクリル酸エステルアクリロニトリル共重合体
(共重合比6:4mol.比) 15部 ジブチルフタレート 2部 レシチン 1.5部 カーボンブラツク(平均粒子サイズ:40mμ)
0.5部 酢酸ブチル 250部 上記の組成物を充分に混合、分散し、磁性塗布
液として、厚味12μmのポリエチレンテレフタレ
ート支持体上に所定の乾燥厚味になるように塗布
し、乾燥後に表面平滑化処理を行ない、約3.81mm
巾に裁断し、フイリツプス型テープカセツトに組
み込んだ。これをサンプルNo.1、No.2とし、使
用した強磁性微粉末及び特性を第4表に示す。 比較例 2 強磁性微粉末(第4表参照) 100部 塩化ビニリデン樹脂(塩化ビニル/ビニリデ
ン:87/13mol.%、重合度400) 20部 ポリエステルポリウレタン(分子量:約
30000;アジピン酸、ジエチレングリコール及
びブタンジオールから成るポリエステルとジフ
エニルメタンジイソシアネートの反応生成物)
10部 トリイソシアネート化合物(3モルのトルエン
ジイソシアネートと1モルのトリメチロールプ
ロパンの反応生成物の75wt.%酢酸エチル溶液、
商品名:Desmodur L−75、Bayer A.G.製)
5部 ジブチルフタレート 2部 レシチン 2部 酢酸ブチル 250部 上記の組成物を充分に混合、分散し、下層磁性
塗布液として、厚味12μmのポリエチレンテレフ
タレート支持体上に所定の乾燥厚味になるように
塗布、乾燥し、表面平滑化処理を行なつた。 強磁性微粉末(第4表参照) 100部 塩化ビニリデン樹脂(塩化ビニル87mol.%:
ビニリデン13mol.%、重合度400) 20部 アクリル酸エステルアクリロニトリル共重合体
(共重合比6:4mol.比) 15部 ジブチルフタレート 2部 レシチン 1.5部 カーボンブラツク(平均粒子サイズ:40mμ)
0.5部 酢酸ブチル 250部 上記の組成物を充分に混合、分散し、上層磁性
塗布液として、前記の下層磁性層上に所定の乾燥
厚味となるように塗布、乾燥し、表面平滑化処理
を行ない、約3.81mm巾に裁断し、フイリツプス型
テープカセツトに組み込んだ。これをサンプル
No.3、No.4及びNo.5、No.6とし、使用した強磁
性微粉末及び特性を第4表に示した。表中強磁性
微粉末のHcの値は抗磁力分布のピーク値を示す。
【表】 第4表、第5表における電磁変換特性の値は、
磁気テープ工業会規格MTS−102に基づく。 〔規準テープ〕:規準テープについては別の
規定による。ここではBASF A.G.製のOP−12
テープとした。 〔試験用テープレコード〕:試験用テープレ
コードについては別の規定による。 〔規定バイアス電流〕:規定バイアス電流と
は、規準テープで4KHz信号の最大出力をこえ
て0.5dB低い出力を与えるバイアス電流をい
う。 〔規定出力レベル〕:規定出力レベルとは、
試験用テープレコードの第1区分(レベル規正
用信号)を試験用カセツトレコーダで再生した
ときの試験用の出力レベルであつて、333Hz信
号のテープ表面の残留磁束が1mm幅当たり
250pwbのときの出力レベルをいう。 〔規定入力レベル〕:規定入力レベルとは規
準テープに規定バイアス電流で333Hz信号を録
音したとき、規定出力レベルを与える試験用カ
セツトレコーダの入力レベルをいう。 〔動作バイアス〕:供試テープにバイアス電
流を増加しながら4KHz信号を規定入力レベル
以下に相当する一定のレベルで録音し、その再
生出力が最大出力をこえて0.5dB低い出力を与
えるバイアス電流を測定し、規定バイアス電流
に対する差を求め、百分率で表わす。 〔感度〕:感相は供試テープに規定バイアス
電流、規定入力レベルより20dB低い入力で333
Hz信号を録音し、その再生出力レベルを測定し
て、規定出力レベルより20dB低いレベルとの
差をdBで表わす。 〔周波数特性(F特)〕:供試テープに規定バ
イアス電流、規定入力レベルより20dB低い入
力で333Hzおよび8KHzの信号を録音し、これを
再生してそれぞれの信号の再生出力レベルを測
定し、333Hz信号の再生出力レベルに対する8K
Hz信号の相対比aを求める。つぎに規準テープ
について同様に測定して333Hz信号の再生出力
レベルに対する8KHz信号の相対値a0を求め、
次式により規準値に対する差dを求めdBで表
わす。 d=a−a0 〔最大無ひずみ出力(MOL)〕:規定バイア
ス電流において333Hz信号の入力レベルを増加
させながら録音再生し、再生出力レベルに含ま
れる第3調波成分が5%となる出力レベルを求
める。この出力レベルと規定出力レベルとの差
をdBで表示する。 〔SN比〕:供試テープに規定バイアス電流、
規定入力レベルで1KHz信号を録音し、つぎに
1KHz信号を切つた状態で録音を継続したのち
これを再生して、1KHz信号の再生出力レベル
と無信号録音による雑音出力レベルとを測定
し、その差をdBで表わす。再生にあたつては
JIS C5542−1971(磁気録音テープ試験方法)
の聴感補正回路を通して測定する。 また、ダイナミツクレンジ(D.R.)及び歪
み率は下記のように測定した。 〔ダイナミツクレンジ(D.R.)〕:供試テー
プのMOLとバイアスノイズの333Hzにおけるレ
ベルとの差をdBで表示する。 〔歪み率〕:供試テープに規定バイアス電流、
規定入力レベルで333Hz信号を録音し、これを
再生して再生信号に含まれる第3高調波の歪み
率を測定し%で表示する。 なお、CrO2タイプのサンプル(No.2、No.4、
No.6、No.8、No.10、No.12)については、感
度、F特、MOL、SN比、D.R、歪み率を160%
のバイアス電流で評価した。 実施例 1 第5表に示す下層の強磁性微粉末を用い、他の
組成は比較例2の下層と同じ組成の組成物を充分
に混合、分散し、下層磁性塗布液として、厚味
12μmのポリエチレンテレフタレート支持体上に
所定の乾燥厚味になるよう塗布、乾燥し、表面平
滑化処理を行なつた。続いて第5表に示す上層の
強磁性微粉末を、第5表の混合比(重量比)で混
合した後、他の組成は比較例2の上層と同じ組成
で、その組成物を充分に混合し、分散し、上層塗
布液として、前記の下層磁性層上に所定の乾燥厚
味となるように塗布、乾燥し、表面平滑化処理を
行ない、約3.81mm巾に裁断し、フイリツプス型テ
ープカセツトに組み込んだ。上層の塗布液に2種
類の強磁性微粉末を用いたサンプルを、サンプル
No.7〜No.11とし、3種類の強磁性微粉末を用い
たサンプルを、サンプルNo.14とし、使用した強
磁性粉末及び特性を第5表に示す。
【表】 上記の第5表中の各特性は第4表と同一の方法
で測定した。 前記の第4表および第5表のデータよりローノ
イズタイプ〔Nos.1、3および5(比較例)と
Nos.7、9および12(実施例)〕およびCrO2タイプ
〔Nos.2、4および6(比較例)とNos.8、10およ
び11(実施例)〕の各特性を検討した結果、下記の
本発明の効果が確認された。 本発明の重層磁気記録媒体は、 (i) 感度が高い; (ii) F特が高い; (iii) 全周波数帯域において、感度のタルミがな
く、標準のイコライザーでフラツトな周波数特
性が得られる; (iv) 歪みが小さくMOLが非常に高い; (v) SN比が良い: などの極めて優秀な効果を有しており、更に (vi) 磁性層が2層の複数層でありながら、新らし
いテープセレクトポジシヨンを必要とせず、従
来一般に使用されているローノイズポジシヨ
ン、CrO2ポジシヨン等にて、テープの最高の
性能を引き出せるように設計できる。 本発明は以下に示す実施態様を含むものであ
る。 (態様):特許請求の範囲において上層の抗磁
力分布のピーク値がHc2、Hc3、Hc4、………、
Hcnである場合、Hcnを有する強磁性微粉末の
混合比率は 0.4〜1.6/n であることを特徴とする重層磁気記録媒体。 (態様):特許請求の範囲において上層の抗磁
力分布のピーク値(Hc2、Hc3、………、Hcn)
および下層の抗磁力分布のピーク値(Hc1)が
Hc1<Hc2<Hc3<………<Hcnであることを
特徴とする重層磁気記録媒体。 (態様):特許請求の範囲において下層の抗磁
力分布のピーク値が200Oe<Hc1<470Oeであ
り、上層の抗磁力分布のピーク値が315Oe<
Hc2<900Oeおよび460Oe<Hc2<1320Oeであ
ることを特徴とする重層磁気記録媒体。 (態様):(態様)において上層の抗磁力分布
のピーク値Hc2およびHc3を有する強磁性微粉
末が4/1〜1/4(重量比)の混合比である
ことを特徴とする重層磁気記録媒体。 (態様):特許請求の範囲において上層の厚さ
が約0.5〜3.5μmであり、下層の厚さが約2.5〜
15μmであり、且つ上層の厚さ/下層の厚さ≦
1であることを特徴とする重層磁気記録媒体。 (態様):特許請求の範囲において下層の磁気
記録層を塗布し、乾燥した後、表面平滑化処理
して0.2S以下の平均表面粗さを有する面に仕上
げ、さらにその上に上層の磁気記録層を塗布
し、乾燥した後、表面平滑化処理して0.2S以下
の平均表面粗さを有する面に仕上げた事を特徴
とする重層磁気記録媒体。
【図面の簡単な説明】
第1図は重層磁気記録テープの層構成を示す拡
大断面図、第2図はローノイズタイプの磁気記録
テープの100%バイアスでの周波数特性を示すグ
ラフ(規準テープを0dBのフラツトとする)、第
3図はCrO2タイプの磁気記録テープの160%バイ
アスでの周波数特性を示すグラフ(規準テープの
100%バイアスでの値を0dBフラツトとする)、第
4図a,b,cおよびdは強磁性微粉末の抗磁力
分布の例を示すグラフ、第5図はB−H特性の例
を示すグラフ、第6図は磁気記録テープの動作バ
イアス値と磁気記録層の厚さの関係を示すグラ
フ、第7図はバイアスカーブの例を示すグラフで
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 非磁性支持体上に強磁性微粉末とバインダー
    を主成分とする上層及び下層の2層の磁気記録層
    を設けた磁気記録体において、上層の強磁性微粉
    末は315Oeより大きく1320Oeより小さい範囲で
    2以上の抗磁力分布のピーク値を有する、高抗磁
    力の磁性粉と低抗磁力の磁性粉よりなる混合体で
    あり、該高抗磁力の磁性粉は磁性合金微粉末であ
    り、かつ、上層の該強磁性微粉末の20wt%以上
    含まれ、該低抗磁力の磁性粉は、γ−Fe2O3、Co
    −FeOx(1.33≦X≦1.5)、磁性合金粉末より選ば
    れた強磁性微粉末であり、下層の強磁性微粉末は
    抗磁力分布のピーク値が200Oeより大きく470Oe
    より小さい範囲にある酸化鉄粉末よりなり、該酸
    化鉄粉末の抗磁力分布のピーク値は上層の強磁性
    微粉末のピーク値の最小値よりも小さい値であ
    り、磁気記録層の厚さは上層が0.5〜3.5μmで、
    かつ上層/下層≦1であることを特徴とする重層
    磁気記録媒体。
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