JPS6312653B2 - - Google Patents

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JPS6312653B2
JPS6312653B2 JP16782379A JP16782379A JPS6312653B2 JP S6312653 B2 JPS6312653 B2 JP S6312653B2 JP 16782379 A JP16782379 A JP 16782379A JP 16782379 A JP16782379 A JP 16782379A JP S6312653 B2 JPS6312653 B2 JP S6312653B2
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JP
Japan
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water
oil
phase
emulsion
liquid crystal
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JP16782379A
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Yoshe Muramatsu
Hiromichi Sagya
Shinya Okabe
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Pola Orbis Holdings Inc
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Pola Chemical Industries Inc
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は新規な水中油型エマルジヨンの製造
法、更に詳しくは、水または水と水溶性溶媒から
なる水相成分に非イオン界面活性剤を溶解させた
界面活性剤連続相あるいは油相成分に非イオン界
面活性剤を溶解させた油相連続相に対し、前者に
は油相成分、後者には水または水と水溶性溶媒か
らなる水相成分を添加せしめて液晶相を生成さ
せ、次いで該液晶相に水と水溶性溶媒の少なくと
も一方の水相成分を加えてゲルエマルジヨンを得
た後、該エマルジヨンに水を添加することにより
得られる安定な水中油型エマルジヨンの製造法に
関するものである。
エマルジヨンを安定化するためには分散滴の合
一を起こさせないことが必要であるが、これを行
なうにはエマルジヨン粒子に荷電を付与し反撥力
を与えて粒子の凝集、合一を遅らせる方法と、粒
子をコロイド分散系になるように極く微細にしブ
ラウン運転を生ぜしめ合一を妨げる方法とがあ
る。前者の方法においてはイオン性界面活性剤の
使用が行なわれているが、使用原料、薬効成分な
どの安定化を図るために系のPHに制限がある場合
には用いることができないことがある。このよう
な場合には非イオン性界面活性剤のみを使用し、
分散粒子を微細にしかも均一にして安定化する方
法が得策である。
非イオン界面活性剤を使用した水中油型エマル
ジヨンの製造法として最もよく知られている方法
にエージエントインオイル(agent in oil)法が
ある。すなわち、非イオン界面活性剤を油相に溶
解させ、次にこの油相に水相を添加し、転相によ
つて水中油型エマルジヨンを得る方法である。一
般に安定なエマルジヨンを得るためにはエマルジ
ヨン粒子を微細にする必要があると云われている
が、前記の方法において油相に水相を短時間で投
入したときに得られるエマルジヨンは粒子が大き
く不均一なことから不安定なものであり、従つて
この場合微細なエマルジヨンを得るため更にホモ
ミキサー等の使用により強い剪断力をかけて細分
化しなければならない。
しかしながら、実際の水中油型エマルジヨンの
製造においてはこのような点を留意した方法がと
られている。その方法としては、まず油相に対し
水相を徐々に加えて行き、水相中に油相を完全に
可溶化させた後、やゝ多量の水を一気に加え系を
反転させ、この時に生じる系の増粘性を利用して
通常の弱い機械力の使用によつて均一で微細なエ
マルジヨンを得る方法である。たゞ、この方法に
も難点がある。この方法における可溶化−反転−
増粘と云う一連の過程を必ず起こさせるために
は、可溶化時での水相の添加量、撹拌時間の設
定、反転を行なわせる水量の設定などについて極
めて細心の注意を要し、使用する原料特に界面活
性剤のロツトブレなどの品質変動や作業者の技術
欠除によつて再現性の乏しいものとなりがちであ
り、従つて工業スケールでの円滑な製造は至難で
あり、真に求める良好なエマルジヨンを得ること
はかなえられない。
本発明者等は、粒子が均一で極めて細かく、荷
酷条件下でも安定な水中油型エマルジヨンが得ら
れると共に従来になく再現性の良い簡易な製造法
を得るべく、全く発想の異なる視点に立ち鋭意研
究した結果、界面化学で云うところの「液晶」の
技術を応用することにより、前記の条件を完全に
充足し得る新規な水中油型エマルジヨンの製造法
として、本発明方法を提供することに成功した。
すなわち、本発明は、 1.第一工程として、(a)水または水と水溶性溶媒
からなる水相成分に非イオン界面活性剤を溶解さ
せた界面活性剤連続相に対し、油相成分を添加す
るかあるいは(b)油相成分に非イオン界面活性剤を
溶解させた油相連続相に対し、水または水と水溶
性溶媒からなる水相成分を添加することにより液
晶相を生成させ、次いで第二工程として、上記工
程で得られた液晶相に水と水溶性溶媒の少なくと
も一方の水相成分を加えてゲルエマルジヨンを得
た後、該ゲルエマルジヨンに水を添加することよ
りなり、上記の非イオン界面活性剤は、その
HLB値が、使用する油相成分と該非イオン界面
活性剤との混合溶液における水の最大可溶化量を
示すHLB値より高い範囲のHLB値となるように
調整されているものであることを特徴とする水中
油型エマルジヨンの製造法。
を提供するものである。
以下に本発明を詳述する。
本発明に係る水中油型エマルジヨンの製造法は
大きく分けて液晶相を生成させる第一工程と、こ
の第一工程で得られた液晶に水相成分を添加する
第二工程とからなる。まず、第一工程である液晶
相を生成させる工程としては、水または水と水溶
性溶媒からなる水相成分にHLB値を調整した非
イオン界面活性剤を溶解させた界面活性剤連続相
に油相成分を添加せしめる場合と、油相成分に
HLB値を調整した非イオン界面活性剤を溶解さ
せた油相連続相に水または水と水溶性溶媒からな
る水相成分を添加せしめる場合とがある。本発明
においては液晶相を生成させることが微細で安定
なエマルジヨンを得るための必要条件であり、ま
た該液晶相を生成させるためには前述の如く少な
くとも水相成分あるいは油相成分に所定の範囲に
HLB値を調整した界面活性剤を溶解させておく
ことが必要である。上記の非イオン界面活性剤
は、そのHLB値が、使用する油相成分と該非イ
オン界面活性剤との混合溶液における水の最大可
溶化量を示すHLB値より高い範囲のHLB値とな
るように調整される。
第一工程における水相成分としては、水の単独
使用もしくは水とプロピレングリコール、エチレ
ングリコール、グリセリン等の水溶性溶媒の1種
または2種以上との併用いずれでもよい。
第二工程は、上記第一工程で得られる液晶相に
水相成分を添加する工程である。この工程には、
さらに上記液晶相の水と水溶性溶媒の少なくとも
一方の水相成分を加えてゲルエマルジヨンを得る
工程と、該ゲルエマルジヨンに水を添加して最終
的な水中油型エマルジヨンを得る工程とがある。
上記の工程を通じて水相成分として水を単独で
用いる場合には、水の添加中にゲルエマルジヨン
を経て水中油型エマルジヨンに移行する。ゲルエ
マルジヨンを得る際、水相成分に水溶性溶媒を単
独で用いた場合は、水単独あるいは水と水溶性溶
媒を併用した場合よりもエマルジヨン粒子の強度
は比較的に劣る。その第二工程における水相成分
の添加方法としては徐々に添加することが好まし
く、これによらない場合には撹拌に長時間と強力
な機械力などの援助を要求され、必ずしも効率的
なものとは云えなくなるばかりでなく得られるエ
マルジヨン粒子が大きくなりやすい。このような
第一工程、第二工程を経由して、最終的に得られ
る水中油型エマルジヨンは、粒子が均一で、極め
て細かく、荷酷条件下においてもかなり安定なも
のである。
次に、本発明に係る水中油型エマルジヨンの製
造法における液晶相生成の機序ならびにその後の
水中油型エマルジヨンの生成過程について、第一
工程として前記(b)の油相成分にHLB値を調整し
た非イオン界面活性剤を溶解させた油相連続相に
対し、水を単独で水相成分として添加する場合を
例として詳述する。
はじめに、油相成分に非イオン界面活性剤を溶
解させた油相連続相を得るには、油相成分に非イ
オン界面活性剤をそのまま、あるいは油相を撹拌
しながらその他適宜の方法により添加し、溶解さ
せる。油相成分に分散するような非イオン界面活
性剤の場合は、これに、水の如き水相成分をわず
かに添加すると、分離していた活性剤は油相に溶
解する。得られた油相連続相に水相成分が次いで
添加される。この添加は徐徐に行うのが好まし
い。
ここで、油相連続相に水相成分を添加する際
に、油相中に可溶化される水の量は、使用された
非イオン界面活性剤のHLB値との関係で決定さ
れる。そして、非イオン界面活性剤のHLB値を
調整していくと可溶化される水の量が急激に上昇
する点が存在し、これが水の最大可溶化量を示す
HLB値である。従来、油相への水の可溶化量が
最大となるHLB値でエマルジヨンが最小になる
と報告されており(例えば、ジヤーナル・オブ・
ザ・ソサエテイ・オブ・コスメテイツク・ケミス
ト、26、1975)、従つて、従来の方法(転相法)
では微細なエマルジヨンを得るためにはこの
HLB値の極く近傍で乳化が行なわれていた。と
ころが、本発明者らは、上記水の最大可溶化量を
示すHLB値より更に親水側(高HLB値)に液晶
相、ゲル相が位置するHLB値範囲が存在するこ
とを知見し、かかるHLB値範囲下で、油相に対
し、水が油中にミセル溶解した一相領域を越える
状態まで水を添加すると、油相から液晶が分離し
水が一定組成入つた状態で相全体に液晶が広がる
ことを見出した。
ここで得られる液晶相は、油相に水が可溶化さ
れた状態(一相構造)と同様に外観的には自然光
下で透明感を有するが、偏光プリズム下では、可
溶化状態が光学的異方性を示さないのに対し、液
晶相は光学的異方性を示す点で全く異なるもので
ある。また、これら液晶の生成は界面活性剤が層
状構造を有することに由来するものと考えられ
る。
以上の如く、本発明では、油相に対する水の可
溶化量を測定し、その最大可溶化量を示す非イオ
ン界面活性剤のHLB値を求め、更に求めた該非
イオン界面活性剤のHLB値よりも更に親水側
(高HLB値)に非イオン界面活性剤のHLB値を
調整し、かかる条件下で油相連続相に水相成分を
添加して光学的異方性を示す液晶相を形成せしむ
ることを重要な特徴としている。
なお、油相連続相に水を添加する場合は、前記
の如く徐々に添加することが得策である。急激な
直接投入などの方法によると、液晶は生成するも
のの、得られるまでに長時間を要し、しかもその
液晶は均一なものとはなりにくい。
次に、第二工程として、第一工程で生成した液
晶(界面活性剤相)に水あるいは水溶性溶媒また
はこれら両者を加えるが、この際、液晶中に溶解
できなくなつた油が分離してくる。この油は一度
液晶中に溶解していたものが析出する形で分離す
るものであるため、その粒子は、非常に微細であ
り、白濁した非常に高粘度のゲルエマルジヨンを
生じる。
本発明方法においては、このゲルエマルジヨン
にさらに水が添加される。それにより、連続的に
粘度が低下し、均質で細かい水中油型エマルジヨ
ンが得られる。
以上は上記(b)の場合についての本発明方法の説
明であるが、他の場合においても、同様の結果が
得られる。すなわち、本発明の方法において、液
晶相を形成させる大きな因子である水の最大可溶
化量を示す非イオン界面活性剤のHLB値は、主
として油相成分の種類と非イオン界面活性剤の種
類に応じて定まり、油相成分または水相成分の投
入順序(界面活性剤連続相または油相連続相)に
より影響されないからである。
次に本発明に係る製造法により得られる水中油
型エマルジヨンが如何に微細なものであるかを実
証するため、本発明方法による水中油型エマルジ
ヨンの生成過程である液晶相、ゲル相の領域と非
イオン界面活性剤のHLB値との相関関係を第1
図に示し、これを前提に、エマルジヨン粒子径と
非イオン界面活性剤のHLB値との相関関係を第
2図に示す。
測定方法は、油相成分として流動パラフインを
用い、非イオン界面活性剤としてソルビタンモノ
ステアレート(親油性、HLB値:4.7)とポリオ
キシエチレン(20)ソルビタンモノステアレート
(親水性、HLB値:14.9)とを用いて各種HLB値
の混合界面活性剤を調製し、この混合界面活性剤
を上記流動パラフインに溶解した状態(油相連続
相)で、水の流動パラフインに対する溶解状態を
水量(g/100g油相)を指標として求めた。
第1図において、水の流動パラフインへの最大
可溶化量はHLB値が約10.5であり、これより高
いHLB値の11.0以上から液晶が生成し始め、
HLB値が11.3付近から水量の増加と共に液晶相
からゲル相に移行していることが判る。第2図は
この第1図に対応したエマルジヨンの平均粒子径
を表わしたもので、HLB値が11.2から12.5までの
液晶が存在している範囲で平均粒子径が極小値を
示し、最大可溶化量を与えるHLB値において得
られる平均粒子径5.0μよりはるかに粒子が細かい
ことが理解される。
また本発明方法で得られるエマルジヨンと従来
の乳化方法とを用いて作製されたエマルジヨンと
をオリンパス光学社製光学顕微鏡で測定した顕微
鏡写真(倍率:約700倍)を第3図、第4図、第
5図にそれぞれに示す。従来の乳化法としては非
イオン界面活性剤(ポリオキシエチレンソルビタ
ンモノステアレート)を油相(流動パラフイン)
に溶解しておきこれに水を一定の速さで添加する
通常のエージエントインオイル法、およびこれと
同様の操作条件を使用し10000RPMの高速回転で
乳化する方法が用いられた。第3図から第5図の
各写真を比較すると、粒子の大きさや均質性にお
いて本発明の方法すなわち液晶生成を経由した乳
化法が格段にすぐれたものであることが明白とな
る。
上記第一工程における構成成分の比率は、水相
成分3〜80、非イオン界面活性剤1〜80、油相成
分0.1〜90で好ましくは各々5.0〜40.0、10〜40、
50〜90である。この範囲は液晶相を得るためのそ
してこれに続くゲル化へ進むための至適量であ
り、これによらない場合液晶を生成しがたいもの
である。また、第一工程における上記(a)の場合又
は(b)の場合のいずれにおいても各成分の構成比率
に差異はない。水相成分として水と水溶性溶媒を
併用する場合はそれぞれ1:0〜1:20、より好
ましくは1:0〜1:5が好適で、これにより液
晶生成の範囲を拡大することができる。第一工程
において適宜の方法により得られた液晶相に次い
で第二工程である水相成分が添加される。水相成
分としては、水および水溶性溶媒のうちの少なく
とも一方が用いられ、液晶相1に対し0.05以上の
割合で添加されるが、得られるゲルエマルジヨン
の品質特性(特にエマルジヨン粒子の強度)を考
慮した場合、水単独によるか、水と水溶性溶媒と
の併用が望ましく、水溶性溶媒単独の使用は避け
るべきである。水相成分を添加する際に留意すべ
きことは、既に前述した如く徐々に液晶相に添加
することが得策である。徐々に水相成分を添加す
ることにより、第一段階として液晶相を形成して
いた細い粒子がそのまゝの状態でゲル化へ移向し
非常に高粘度のゲルを生じ、更に継続して添加さ
れる水により第二段階として粘度が低下し、その
結果、安定な水中油型エマルジヨンが得られるこ
とになる。この第二工程において水を持続的に使
用する場合には、水の添加過程で状態的にゲルエ
マルジヨンが得られ水中油型エマルジヨンに移行
するものである。液晶相に対し水溶性溶媒単独が
水との併用を行なつてゲルエマルジヨンを得る場
合は、液晶相1に対し0.05〜1.0の範囲が選択さ
れる。
本発明方法に適用される水溶性溶媒としては第
一工程、第二工程とも共通したものでも別のもの
でもよく、例えばプロピレングリコール、1、3
−ブタンジオール、1、4−ブタンジオール、ポ
リエチレングリコール、グリセリン、ジグリセリ
ン、ソルビトール、マルチトール等の通常のもの
で、これらを一種または二種以上選択して用いる
ものである。
非イオン界面活性剤としては親水性のものある
いは親油性との組合せにより用いることが好まし
く、具体的にはソルビタン脂肪酸エステル、ポリ
オキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グリ
セリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エ
ステル、グリセリン脂肪酸エステルの酸化エチレ
ン誘導体、プロピレングリコール脂肪酸エステル
の酸化エチレン誘導体、プロピレングリコール脂
肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エ
ステル、ポリエチレンアルキルエーテル、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロ
ピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンア
ルキルフエニルエーテル、ポリオキシエチレンヒ
マシ油誘導体、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油
誘導体、ポリオキシエチレンフイトスタノール、
フイトステロール誘導体等が挙げられ、これらを
一種または二種以上用いるものであり、本発明に
おける使用量は従来の乳化法とくらべ半量以下で
よい。(従つて、界面活性剤の使用による皮膚刺
激、皮膚障害等の低減を図ることができ、安全性
に優れたものを得ることが可能である。)非イオ
ン界面活性剤の選択にあたつて極性油に溶解させ
る場合には極性の強いものが、非極性油に対して
は親水基や親油基が局在下している構造を有する
ものが好ましい。
また油相成分に用いる油剤としては通常のもの
でよく、スクワラン、流動パラフイン、ワセリ
ン、オリーブ油、グリセロールトリス−2−エチ
ルヘキサノエート、ミンクオイル、イソプロピル
ミリステート、ミリスチン酸ミリスチル、オレイ
ン酸オクチルドデカノール、ホホバ油、ミツロ
ウ、ラノリン、メチルポリシロキサン、メチルフ
エニルポリシロキサン等が挙げられる。
本発明方法においては液晶を生成することが安
定なエマルジヨンを得る必要条件であり、そのた
めには油剤と非イオン界面活性剤の組合せを留意
すべきである。特に油剤と非イオン界面活性剤と
の相溶性が極度の強弱がある場合は避けるべきで
ある。最も適当な組合せの代表例を挙げると、流
動パラフインに対してはPO.E.ソルビタン脂肪酸
エステル系、P.O.E.アルキルエーテル系、P.O.E.
脂肪酸エステル系、P.O.P.P.O.E.アルキルエーテ
ル系などの非イオン界面活性剤、イソプロピルミ
リステートに対してはP.O.E.ソルビタン脂肪酸エ
ステル系、P.O.E.アルキルエーテル系、P.O.E.脂
肪酸エステル系、硬化ヒマシ油P.O.E.付加体、グ
リセリルトリス−2−エチルヘキサノエートには
P.O.E.ソルビタン脂肪酸エステル系、P.O.E.アル
キルエーテル系、硬化ヒマシ油P.O.E.付加体など
である。(P.O.E.の各々の付加モル数は0〜60程
度である。) 上記の如くして得られる水中油型エマルジヨン
は乳化粒子が0.5μ以下の細かい極めて均一なもの
であり、エマルジヨンの安定性は通常の方法によ
り得られたエマルジヨンと比較してはるかに安定
で特に高温側における安定性は従来になく優れた
ものである。
また、本発明の水中油型エマルジヨンの製造法
は各原料の使用量及び撹拌時間の細心で厳しい条
件設定、強力な機械的撹拌力などを要することの
ない簡易な方法であり、使用する原料のロツトブ
レや作業者の技術欠除に基づく再現性の問題は全
くなく、工業スケールでの円滑な製造をなし得る
ものである 本発明方法により得られる水中油型エマルジヨ
ンはその有する利点のため、化粧料、食品、医療
品、塗料その他各種の用途に用いることができ
る。
次に本発明に係る水中油型エマルジヨンの製造
法の実施例を示す 含有割合は重量%である。
実施例 1 精製水7%のみよりなる水相成分にソルビタン
モノステアレート1.6%、ポリオキシエチレン
(20)ソルビタンモノステアレート3.4%を60℃に
て加温溶解させて界面活性剤連続相を得る。別に
スクワラン30%、グリセロールトリス−2−エチ
ルヘキサノエート10%に適量の防腐剤を添加した
油相成分を60℃に加温し、これを前記の界面活性
剤連続相に徐々に添加して液晶相を生成させる。
さらにこの液晶相へ60℃の精製水20%とプロピレ
ングリコール5%を徐々に添加すると、高粘度の
ゲルエマルジヨンが得られ、その後精製水を23%
添加させて連続的に粘度が低下した水中油型エマ
ルジヨンを得る。
実施例 2 精製水2%とプロピレングリコール2%、ポリ
エチレングリコール400 2%からなる水相成分に
ポリオキシエチレン(20)フイトスタノール4%
を60゜にて加温溶解させて界面活性剤連続相を得
る。別にスクワラン70%、オリーブ油5%、密ロ
ウ5%、コレステロール1%に適量の防腐剤、抗
酸化剤を添加した油相成分を60℃に加温溶解し、
これを前記の界面活性剤連続相に徐々に添加して
液晶相を生成させる。さらにこの液晶相へ60℃の
精製水9%を徐々に添加して行くと、ゲルエマル
ジヨンを経由して水中油型エマルジヨンを得る。
実施例 3 精製水6%とプロピレングリコール2%を水相
成分としこれにP.O.E.(60)水添ヒマシ油3%と
グリセリンステアリン酸エステル4%を75℃にて
加温溶解させて界面活性剤連続相を得る。別にス
クワラン30%、バチルアルコール4%に適量の防
腐剤を添加した油相成分を70℃に加温溶解し、こ
れを前記の界面活性剤連続相に徐々に添加して液
晶相を生成させる。さらにこの液晶相へ60℃の精
製水10%とプロピレングリコール3%の水相成分
を添加してゲルエマルジヨンを得、次いで精製水
38%を添加して水中油型エマルジヨンを得る。
実施例 4 メチルポリシロキサン4%を油相成分としこれ
にP.O.E.(25)フイトスタノール1%を60℃にて
加温溶解させて油相連続相を得る。この油相連続
相に精製水2%とプロピレングリコール5%とか
らなる水相成分を60℃に加温したものを徐々に添
加して液晶相を生成させる。さらにこの液晶相へ
の60℃の精製水83%を徐々に添加して行くと、ゲ
ルエマルジヨンを経由して水中油型エマルジヨン
を得る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法による水中油型エマルジヨ
ンの生成の過程における液晶相、ゲル相の領域と
非イオン界面活性剤のHLB値との相関関係の一
例を示したもので、縦軸は水量、横軸はHLB値、
L.C.は液晶相、Gelはゲル相である。第2図は第
1図に示された場合におけるエマルジヨン粒子径
と非イオン界面活性剤のHLB値との相関関係を
示したもので、縦軸はエマルジヨン粒子径、横軸
はHLB値である。第3図は本発明の一実施例に
より得られたエマルジヨンの光学顕微鏡写真(倍
率:700倍)であり、第4図および第5図は従来
の乳化方法により得られたエマルジヨンのそれぞ
れ顕微鏡写真(倍率:700倍)である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 第一工程として、(a)水または水と水溶性溶媒
    からなる水相成分に非イオン界面活性剤を溶解さ
    せた界面活性剤連続相に対し、油相成分を添加す
    るかあるいは(b)油相成分に非イオン界面活性剤を
    溶解させた油相連続相に対し、水または水と水溶
    性溶媒からなる水相成分を添加することにより液
    晶相を生成させ、次いで第二工程として、上記工
    程で得られた液晶相に水と水溶性溶媒の少なくと
    も一方の水相成分を加えてゲルエマルジヨンを得
    た後、該ゲルエマルジヨンに水を添加することよ
    りなり、上記の非イオン界面活性剤は、その
    HLB値が、使用する油相成分と該非イオン界面
    活性剤との混合溶液における水の最大可溶化量を
    示すHLB値より高い範囲のHLB値となるように
    調整されているものであることを特徴とする水中
    油型エマルジヨンの製造法。
JP16782379A 1979-12-24 1979-12-24 Production of oil-in-water type emulsion Granted JPS5689832A (en)

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JP16782379A JPS5689832A (en) 1979-12-24 1979-12-24 Production of oil-in-water type emulsion

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