JP2007314442A - 水中油型乳化化粧料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(A)ホスファチジルコリンの含有量が50質量%以上である水素添加リン脂質および水溶性多価アルコールとを主成分として含むゲル状混合物と、(B)ポリエチレングリコールの重合度が80〜120であるモノステアリン酸ポリエチレングリコールとを含み、平均乳化粒子径が10μm以下であることを特徴とする水中油型乳化化粧料。
【選択図】なし
Description
しかしながら、通常の天然リン脂質は不飽和脂肪酸の含有量が高いため、酸化や熱に対して不安定であること、また乳化能やゲル化能も充分でないこと等の理由から、リン脂質に水素添加を施した水素添加リン脂質が用いられるようになってきた。
すなわち、水素添加リン脂質を利用し、機械的剪断力により得られる化粧品基剤には、保湿効果とべたつきのなさを両立させることは困難であり、その使用性の改善が課題とされていた。
前記水中油型乳化化粧料において、前記(A)ゲル状混合物中における、ホスファチジルコリンの含有量が50質量%以上である水素添加リン脂質の配合量と水溶性多価アルコールの配合量の比が1:4〜1:15であることが好適である。
前記水中油型乳化化粧料において、(B)ポリエチレングリコールの重合度が80〜120であるモノステアリン酸ポリエチレングリコールの配合量が、水中油型乳化化粧料総量に対して0.1〜5質量%であることが好適である。
前記水中油型乳化化粧料において、該化粧料が下記(1)〜(3)の全てのレオロジー特性を有することを特徴とする。
(1)25℃における見かけ粘度が、せん断速度1.0s−1において50〜100mPa・sである。
(2)25℃における見かけ粘度が、せん断速度が0のときのせん断応力(降伏値)が50〜100Paである。
(3)25℃における動的弾性率が、歪み測定範囲0.01〜100%で、歪み10%以下、の範囲で、G’>G”である。
(1)ホスファチジルコリンの含有量が50質量%以上である水素添加リン脂質および水溶性多価アルコールとを60〜85℃で加熱混合して(A)ゲル状混合物を得る。
(2)前記(A)ゲル状混合物に水を添加してラメラ液晶を含む組成物を得る。
(3)次に、成分(B)ポリエチレングリコールの重合度が80〜120であるモノステアリン酸ポリエチレングリコールおよび油性成分を含む油相を、60〜85℃の加熱攪拌下、前記ラメラ液晶を含む組成物に添加する。
(4)さらに、60〜85℃に加熱した水および水性成分を含む水相を添加して混合攪拌した後、室温まで冷却して平均乳化粒子径が10μm以下である水中油型乳化化粧料を得る。
本発明におけるゲル状混合物(A)を構成する水素添加リン脂質としては、ホスファチジルコリンの含有量が50質量%以上であることが好ましい。リン脂質中のホスファチジルコリンの含有量が低いと、水溶性多価アルコールへの溶解性が低下したり、化粧料として匂いが悪くなるなどの問題が生じる場合がある。
前記酸性リン脂質としては、ホスファチジルイノシトール(PI)、ホスファチジルセリン(PS),ホスファチジルグリセロール(PG),ホスファチジン酸(PA),リゾホスファチジルイノシトール、リゾホスファチジルセリン等が挙げられる。本発明においては、これらの1種または2種以上を、上記の(A)ホスファチジルコリンの含有量が50質量%以上である水素添加リン脂質と適宜組み合わせて用いることができる。
また、本発明にかかる水中油型乳化化粧料に酸性リン脂質を配合する場合、前記配合するリン脂質の合計量に対し、酸性リン脂質の配合量は40%以下であることが好ましい。
また、ゲル状混合物(A)は前記ホスファチジルコリンの含有量が50質量%以上である水素添加リン脂質および水溶性多価アルコールを主成分として含むものであり、本発明の効果を損ねない範囲で他の成分を配合してもよい。
また、上記水溶性多価アルコールは保湿効果を発揮するものであるが、化粧料に多量に配合するとべたつきの問題が生じる場合がある。本発明においては、水溶性多価アルコールにさらに前記水素添加リン脂質を配合したゲル状混合物を利用して水中油型乳化化粧料を調製することによって、保湿効果を良好に発揮しながら、べたつきを低減することが可能である。
本発明において用いられる界面活性剤としては上記モノステアリン酸ポリエチレングリコールが好ましく用いられる。ポリエチレングリコールの重合度として、例えば、40、55、100、150など種々のものが存在する。本発明においては、ポリエチレングリコールの重合度が80〜120であるとその曇点の適度な値により、本発明にかかる製造方法を用いた場合に、転相温度への温度調整などの煩雑な作業を必要とすることなく、通常の攪拌を行うのみで平均乳化粒子径が10μm以下の水中油型乳化化粧料が得られる。
さらに、これらの成分を配合することにより、本発明にかかる製造方法の過程において、水素添加リン脂質により形成されると考えられるベシクルが、化粧料中において安定に存在することが可能となり、最終的に得られる水中油型乳化化粧料が経時安定性に優れたものとなる。
アクリル酸/アクリル酸アルキル共重合体として具体的に挙げると、市販品である、Acritamer 501ED(Rita Corporation製)、Acritamer 505ED(Rita Corporation製)、Aqupec HV-501ER(住友精化株式会社製)、Carbopol 1342(Noveon社製)、Carbopol 1382(Noveon社製)、Pemulen TR-1(Noveon社製)、Pemulen TR-2(Noveon社製)、Carbopol Ultrez20(Noveon社製)、Carbopol Ultrez21(Noveon社製)、Carbopol ETD 2020(Noveon社製)等である。
上記アクリル酸/アクリル酸アルキル共重合体および/またはN−アシル−メチルタウリンの塩を配合する場合、その配合量は最終的に得られる化粧料の組成物総量に対し0.01〜1質量%であることが好ましい。
前記油性成分とは、通常化粧料として利用できる油性成分を主成分とする。具体的には、天然動植物油脂類、および半合成油脂、炭化水素油、高級脂肪酸、エステル油、シリコーン油、脂溶性ビタミン、親油性界面活性剤、高級アルコール等が挙げられる。
前記の水性成分とは、水あるいは水性溶媒を主な媒体としてなる水性成分であれば、特に限定されるものではなく、水あるいは水性溶媒の他、通常、化粧品、医薬品等に用いられる成分を、安定性に影響が出ない範囲の配合量で配合してもよい。
製法例
(第1工程)
ホスファチジルコリンの含有量が50質量%以上である水素添加リン脂質と、水溶性多価アルコールとを60〜85℃で加熱混合してゲル状混合物を得る。このゲル状混合物は加温温度を維持しながら攪拌を続ける。
(第2工程)
次いで、前記ゲル状混合物に水を添加し、ラメラ液晶を形成させる。この水の配合量は、該ゲル組成物総量に対し、1〜10質量%であることが好ましい。このラメラ液晶は、両親媒性分子であるリン脂質が形成する二分子膜と水溶性多価アルコールとが交互に配合した分子配列の規則性を持ちつつ、流動性を保っている。また、偏光顕微鏡観察を行うことにより、偏光性を有する透明な液晶が形成されていることが確認される。
(第3工程)
さらに、成分(B)ポリエチレングリコールの重合度が80〜120であるモノステアリン酸ポリエチレングリコールおよび油性成分をあらかじめ60〜85℃において均一混合した油相を、徐々に添加する。
(第4工程)
さらに、水および水性成分をあらかじめ60〜85℃において均一に混合した水相を添加し乳化を行う。放冷により室温まで冷却すると、乳化粒子径が10μm以下である目的の水中油型乳化化粧料を得る。この冷却過程において、組成物中に含まれる水素添加リン脂質によってベシクル形成が一部なされていると考えられる。これは、DSC測定の結果から示唆される。
装置:示差走査熱量計DSC Q1000(ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン株式会社製)
測定方法:測定試料10mgを用い、0℃〜90℃まで昇温速度2℃/1minで測定。
測定結果:製法例1により調製された試料のDSC曲線を図1の(a)に示す。
一方、本発明にかかる製造方法によらず、本発明にかかる水中油型乳化化粧料に配合されるのと同様の全成分を60〜85℃の加温下にて混合した後、室温まで冷却するという通常の製法によった場合には、複数のピークは観察されない(図1の(b)を参照)。
本発明において、乳化滴の平均乳化粒子径は、例えば以下のように測定される。
試験サンプルをイオン交換水で200倍に希釈して、粒度分布計FPAR−1000(大塚電子株式会社製)を用いて、30℃にてその平均乳化粒子径測定する。
(1)25℃における見かけ粘度が、せん断速度1.0s−1において50〜100mPa・sである。
(2)25℃における見かけ粘度が、せん断速度が0のときのせん断応力(降伏値)が50〜100Paである。
(3)25℃における動的弾性率が、歪み測定範囲0.01〜100%で、歪み10%以下、の範囲で、G’>G”である。
また、動的弾性率は、同上の測定装置を用いて測定温度25℃、歪み測定範囲0.01〜100%で、歪み10%以下で測定した貯蔵弾性率(G’)、および損失弾性率(G”)の値を意味する。
図2より、本発明にかかる製法によって得られる化粧料の降伏値は、通常の製法によって得られる乳化物の降伏値よりも大きいことが明らかである。すなわち、本発明によってべたつきが低減されることが示唆される。
上記製法によって得られる化粧料は、通常の製法によって得られる化粧料と異なるレオロジー特性を有するため、本発明にかかる水中油型乳化化粧料は肌へのなじみが良く、やわらかな感触に優れたものとなる。
まず最初に、下記の表1〜4に示される組成によって得られる試料の製造例を以下に示す。
PC含有量が90%以上である水素添加リン脂質(商品名:COATSOME NC-21、日本油脂株式会社製)2.0質量%を80℃にてグリセリン10.0質量%、次いで1,3−ブチレングリコール8.0質量%を加えてゲル状混合物を得た。その後前記ゲル状混合物に水を1質量%添加し、ラメラ液晶を形成させた。次いで、モノステアリン酸ポリエチレングリコール(100モル付加)(商品名:Myrj 59P、UNIQEMA AMERICA社製)2.0質量%および、水添ポリイソブテン8.0質量%、デカメチルシクロペンタシロキサン5.0質量%、ワセリン3.0質量%、セタノール2.0質量%、ステアリン酸グリセリル3.0質量%、ステアリルアルコール0.15質量%、ベヘニルアルコール0.25質量%、トリステアリン酸ソルビタン0.1質量%、ミリスチン酸ミリスチル2.0質量%をあらかじめ80℃にて均一に混合させた油相を、前記ラメラ液晶を含む組成物に添加した。さらに、エデト酸塩0.1質量%および(ジメチルアクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンナトリウム)クロスポリマー(商品名:SUpolymer G-1、東邦化学工業株式会社製)0.05質量%を残部のイオン交換水に80℃にてあらかじめ溶解させた水相を添加し、放冷により室温まで冷却して、目的の水中油型乳化皮膚化粧料を得た。
PC含有量が90%以上である水素添加リン脂質(商品名:COATSOME NC-21、日本油脂株式会社製)2.0質量%をグリセリン10.0質量%、1,3−ブチレングリコール8.0質量%に湿潤させた後、エデト酸塩0.1質量%および(ジメチルアクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンナトリウム)クロスポリマー(商品名:SUpolymer G-1、東邦化学工業株式会社製)0.05質量%、残部のイオン交換水を加え80℃に加温した(水相)。一方、モノミリスチン酸デカグリセリル(商品名:NIKKOL Decaglyn 1-M、日光ケミカルズ株式会社製)あるいはモノステアリン酸ポリエチレングリコール(100モル付加)(商品名:Myrj 59P、UNIQEMA AMERICA社製)2.0質量%および、水添ポリイソブテン8.0質量%、デカメチルシクロペンタシロキサン5.0質量%、ワセリン3.0質量%、セタノール2.0質量%、ステアリン酸グリセリル3.0質量%、ステアリルアルコール0.15質量%、ベヘニルアルコール0.25質量%、トリステアリン酸ソルビタン0.1質量%、ミリスチン酸ミリスチル2.0質量%を80℃にて均一混合した(油相)。前記80℃の水相をホモミキサーにて攪拌し、その中へ前述の油相を徐々に添加して乳化を行い、熱交換機にて30℃以下にまで冷却して水中油型の皮膚化粧料を得た。
PC含有量が90%以上である水素添加リン脂質(商品名:COATSOME NC-21、日本油脂株式会社製)2.0質量%を80℃にて1,3−ブチレングリコール8.0質量%に混合し溶解させた。その混合物に、グリセリン10.0質量%を加えた。その後の工程は、製造例1に準じて水中油型の皮膚化粧料を得た。
評価方法および評価基準
<流動性(硬度)>
乳化組成物の流動性を示す指標として、硬度をカードテンションメーターME−500(アイテクノエンジニアリング株式会社製)により測定した。測定方法は以下の通りである。
ガラス製のクリーム瓶に充填した試料を感圧軸8φで、ウエイト200g、可動台上昇速度0.36cm/secで測定する。
<乳化粒子径>
得られた試料の乳化滴の粒子径を顕微鏡による目視にて測定した。10μm以下の場合にはその実測値を表記し、10μmを超えた場合には、×と表記した。
女性専門パネル(10名)により実使用試験を行った。具体的には、洗顔後、就寝前に試料を左右の頬部に0.1gずつ塗布し、25℃に保たれた室内で就寝した翌朝、下記の評価項目について、各評価基準に従い評価を行った。
1.塗布時の肌へののび
◎:10名全員が、肌へののびがよいと評価した。
○:7〜9名が、肌へののびがよいと評価した。
△:3〜6名が、肌へののびがよいと評価した。
×:0〜2名が、肌へののびがよいと評価した。
◎:10名全員が、べたつきがないと評価した。
○:7〜9名が、べたつきがないと評価した。
△:3〜6名が、べたつきがないと評価した。
×:0〜2名が、べたつきがないと評価した。
◎:10名全員が、肌にやわらかさがあると評価した。
○:7〜9名が、肌にやわらかさがあると評価した。
△:3〜6名が、肌にやわらかさがあると評価した。
×:0〜2名が、肌にやわらかさがあると評価した。
◎:10名全員が、肌にしっとりさがあると評価した。
○:7〜9名が、肌にしっとりさがあると評価した。
△:3〜6名が、肌にしっとりさがあると評価した。
×:0〜2名が、肌にしっとりさがあると評価した。
※2:商品名:Myrj 59P(UNIQUEMA AMERICA社製)
※3:商品名:NIKKOL Decaglyn 1-M(日光ケミカルズ株式会社製)
※4:商品名:Supolymer G-1(東邦化学工業株式会社製)
一方、前記試験例2と同様の成分を配合しても異なる製造方法を用いた場合、すなわち、加熱下、PC含有量が90%以上である水素添加リン脂質を水溶性多価アルコールの一種であるグリセリン、1,3−ブチレングリコールを順次加え、さらに水を添加してラメラ液晶を形成させ、その後油相および水相を順次添加し室温まで冷却するという製造例1によって得られる試験例3は、肌へののびがよく、べたつき感も低減され使用性、肌のやわらかさ等の使用感、保湿効果とも優れたものであった。
以上の結果から、水素添加リン脂質とグリセリンにより得られるゲル状混合物を利用した液晶形成が、優れた水中油型乳化化粧料を与えることに重要であることが示唆された。
※6:商品名:NIKKOL S-10E(日光ケミカルズ株式会社製)
※7:商品名:NIKKOL S-10(日光ケミカルズ株式会社製)
※8:商品名:MA−6060(日本油脂株式会社製)
測定機器:ゼータサイザーナノシリーズ(MALVERN INSTRUMENTS社製)
測定方法:試料をポリスチレン製セルに入れ測定。
ゼータ電位のグラフを図4に示す。
以上の結果から、水溶性多価アルコールとして、少なくともグリセリンが選択されることが保湿効果以外の観点からも好ましいことが明らかである。
※10:商品名:NIKKOL MYS-55V(日光ケミカルズ株式会社製)
※11:Myrj 59P(UNIQEMA AMERICA社製)
※12:商品名:エマノーン3199(花王株式会社製)
※13:商品名:エマレックス GWIS-160(日本エマルジョン株式会社製)
リン脂質が連続となったラメラ液晶相が存在し、油相の添加と共にO/D(界面活性剤連続相)状態を得て水中油型への転相が起こる。このとき、同時にリン脂質によるベシクル形成が起こる。このベシクルが安定に存在するために使用性、使用感、保湿効果に優れた水中油型乳化化粧料を与えることが可能となる。
さらに、非イオン性界面活性剤を配合しない試験例22では、乳化滴の粒子径は数十μmに至り、硬度も大きく肌へののび、べたつきにおいて極めて劣るものであった。
実施例2−1:水中油型乳化皮膚化粧料(乳液タイプ)
(1)グリセリン 10.0 質量%
(2)プロピレングリコール 7.0
(3)水素添加リン脂質(PC含有量60%以上) 1.5
(商品名:COATSOME NC-61、日本油脂株式会社製)
(4)モノステアリン酸ポリエチレングリコール(100モル) 0.5
(商品名:SIMULSOL 59、SEPIC社製)
(5)カルボキシビニルポリマー 0.12
(6)(アクリル酸/アクリル酸アルキル(C10−30)共重合体 0.05
(商品名:PEMULEN TR-2、NOVEON社製)
(7)キサンタンガム 0.01
(8)セトステアリルアルコール 1.0
(9)テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット 1.5
(商品名:KAK PTO、高級アルコール工業株式会社製)
(10)ジメチルシリコーン(6mPa・s) 1.5
(商品名:SH200C-6cs、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)
(11)デカメチルシクロペンタシロキサン 0.5
(12)ヘキサメタリン酸ソーダ 0.01
(13)苛性カリ 0.06
(14)フェノキシエタノール 0.5
(15)香料 適量
(16)イオン交換水 残部
(製法)
80℃にて(3)を(1)に混合しゲル状混合物を得た後、(2)、(16)の一部を順次添加し、さらに(14)を添加する。次いで80℃にて(4)、(8)〜(11)および(15)を均一に混合した油相を先の組成物に添加する。さらに、(5)〜(7)、(12)、(13)を(16)に80℃にて混合した水相を添加し、放冷によって室温まで冷却して乳液タイプの水中油型乳化皮膚化粧料を得た。乳化滴の粒子径は1〜3μm、粘度は30000mPa・sであった。
(1)グリセリン 13.0
(2)1,3−ブチレングリコール 9.0
(3)水素添加リン脂質(PC含有量95%以上) 2.5
(商品名:NIKKOL S-10EX、日光ケミカルズ株式会社製)
(4)モノステアリン酸ポリエチレングリコール(100モル) 0.5
(商品名:Tego Acid S100P、Degussa Care Specialties社製)
(5)ポリアクリルアミド 0.1
(商品名:セピゲル305、SEPIC社製)
(6)ステアロイルメチルタウリンナトリウム 0.2
(商品名:NIKKOL SMT、日光ケミカルズ株式会社製)
(7)キシリトール 1.0
(8)ステアリルアルコール 0.3
(9)バチルアルコール 1.0
(10)イソノナン酸イソトリデシル 2.0
(商品名:KAK 139、高級アルコール工業株式会社製)
(11)オクチルメトキシシンナメート 0.5
(12)スクワラン 2.0
(13)フェノキシエタノール 0.5
(14)クエン酸 0.02
(15)クエン酸ナトリウム 0.08
(16)エデト酸塩 0.1
(17)アセンヤク抽出液 0.1
(18)香料 適量
(19)イオン交換水 残部
(製法)
80℃にて(3)を(1)に混合しゲル状混合物を得た後、(2)、(19)の一部を順次添加し、さらに(13)を添加する。次いで80℃にて(4)、(8)〜(12)および(18)を均一に混合した油相を先の組成物に添加する。さらに、(5)〜(7)、(14)〜(17)を(19)に80℃にて混合した水相を添加し、放冷によって室温まで冷却して乳液タイプの水中油型乳化皮膚化粧料を得た。乳化滴の粒子径は1〜3μm、粘度は2900mPa・sであった。
(1)グリセリン 10.0
(2)1,3−ブチレングリコール 8.0
(3)水素添加リン脂質(PC含有量90%) 1.5
(商品名:COATSOME NC-21、日本油脂株式会社製)
(4)水素添加リン脂質(フォスファチジン酸:PA100%) 1.0
(商品名:COATSOME MA-6060LS、日本油脂株式会社製)
(5)モノステアリン酸ポリエチレングリコール(100モル) 3.0
(商品名:Myrj 59P、UNIQEMA AMERICA社製)
(6)流動パラフィン 5.0
(7)ジメチルシリコーン(5mPa・s) 3.0
(商品名:SH-200C-5cs、東レ・ダウコーニングシリコーン株式会社製)
(8)ジメチルシリコーン(100mPa・s) 1.0
(商品名:KF-96A-100cs、信越化学工業株式会社製)
(9)ワセリン 1.0
(10)セタノール 1.0
(11)モノステアリン酸グリセリル 2.0
(12)キャンデリラロウ 0.1
(13)オクチルメトキシシンナメート 0.1
(14)ステアリルアルコール 0.3
(15)ベヘニルアルコール 0.5
(16)アクリル酸/アクリルアミドプロパンスルホン酸ナトリウム共重合体
(商品名:SIMULGEL EG、SEPIC社製) 0.1
(17)フェノキシエタノール 0.5
(18)エデト酸塩 0.1
(19)香料 適量
(20)イオン交換水 残部
(製法)
80℃にて(3)を(1)に混合しゲル状混合物を得た後、(2)、(20)の一部を順次を添加し、さらに(15)を添加する。次いで80℃にて(5)〜(15)および(19)を均一に混合した油相を先の組成物に添加する。さらに、(16)、(18)を(20)に80℃にて混合した水相を添加し、放冷によって室温まで冷却して乳液タイプの水中油型乳化皮膚化粧料を得た。乳化滴の粒子径は1〜3μm、粘度は28700mPa・sであった。
Claims (10)
- (A)ホスファチジルコリンの含有量が50質量%以上である水素添加リン脂質および水溶性多価アルコールとを主成分として含むゲル状混合物と、
(B)ポリエチレングリコールの重合度が80〜120であるモノステアリン酸ポリエチレングリコールとを含み、平均乳化粒子径が10μm以下であることを特徴とする水中油型乳化化粧料。 - 請求項1に記載の水中油型乳化化粧料において、水溶性多価アルコールが、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2−ペンタンジオールの群から選択される1種または2種以上であることを特徴とする水中油型乳化化粧料。
- 請求項1または2に記載の水中油型乳化化粧料において、前記(A)ゲル状混合物中における、ホスファチジルコリンの含有量が50質量%以上である水素添加リン脂質の配合量と水溶性多価アルコールの配合量の比が1:4〜1:15であることを特徴とする水中油型乳化化粧料。
- 請求項3に記載の水中油型乳化化粧料において、前記(A)ゲル状混合物中における水溶性多価アルコールとして少なくともグリセリンを(A)ゲル状混合物総量に対して、40質量%以上含むことを特徴とする水中油型乳化化粧料。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の水中油型乳化化粧料において、(B)ポリエチレングリコールの重合度が80〜120であるモノステアリン酸ポリエチレングリコールの配合量が、水中油型乳化化粧料総量に対して0.1〜5質量%であることを特徴とする水中油型乳化化粧料。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の水中油型乳化化粧料において、さらに成分(C)アクリル/アクリル酸アルキル共重合体および/またはN−アシル−メチルタウリンの塩を含むことを特徴とする水中油型乳化化粧料。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の水中油型乳化化粧料において、該化粧料が下記(1)〜(3)の全てのレオロジー特性を有することを特徴とする水中油型乳化化粧料。
(1)25℃における見かけ粘度が、せん断速度1.0s−1において50〜100mPa・sである。
(2)25℃における見かけ粘度が、せん断速度が0のときのせん断応力(降伏値)が50〜100Paである。
(3)25℃における動的弾性率が、歪み測定範囲0.01〜100%で、歪み10%以下、の範囲で、G’>G”である。 - 請求項1〜7のいずれかに記載の化粧料において、該水中油型乳化化粧料が皮膚化粧料であることを特徴とする、水中油型乳化化粧料。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の化粧料において、該水中油型乳化化粧料が毛髪化粧料であることを特徴とする水中油型乳化化粧料。
- 下記(1)〜(4)の工程を備えた水中油型乳化化粧料の製造方法。
(1)ホスファチジルコリンの含有量が50質量%以上である水素添加リン脂質および水溶性多価アルコールとを60〜85℃で加熱混合して(A)ゲル状混合物を得る。
(2)前記(A)ゲル状混合物に水を添加してラメラ液晶を含む組成物を得る。
(3)次に、成分(B)ポリエチレングリコールの重合度が80〜120であるモノステアリン酸ポリエチレングリコールおよび油性成分を含む油相を、60〜85℃の加熱攪拌下、前記ラメラ液晶を含む組成物に添加する。
(4)さらに、60〜85℃に加熱した水および水性成分を含む水相を添加して混合攪拌した後、室温まで冷却して平均乳化粒子径が10μm以下である水中油型乳化化粧料を得る。
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