JPS63120808A - Ｖ型エンジンのブリーザ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 この発明はエンジンのクランク室とクランク室外とを連
通ずるブリーザ装置に関するものである。

ピストン式のエンジン１こおいては、ピストンの上下動
に伴ってクランク室内圧が脈動する。この脈動はエンジ
ンの性能に影響を及ぼすため、この脈動を吸収すること
が望ましい、またクランク室内へは、燃焼室内からピス
トンとシリング壁との間隙を通ってブローパイガスが漏
れ出るため、このブローパイがスをクランク室外へ導く
必要がある。

そこでクランク室内圧の脈動を吸収しまたブローバイガ
スをクランク室外へ導くために、ブリーザ５１ｔ置が必
要になる。しかしクランク室内圧の脈動が大きい場合に
はブローパイゲスに混入する潤滑油が増える。例えばＶ
型２気筒エンノンでは、エンジン振動を少なくするため
に各気筒のピストンとクランク紬とを連結するコンロッ
ドの大端部を共通のクランクビンに連結するが、この場
合には各気筒のピストンは各気筒の挾み角に対応する位
相差をもって上下動するため、クランク室内圧の脈動が
非常に大きくなる。そこでクランク室内とクランク室外
とを連通するブリーザ装置にはできるだけ大容量のブリ
ーザ室を設けることが望ましい。しかしながら従来のエ
ンノンではこのブリーザ室を通常クランフケ−入内に設
けでいたため、このブリーザ室の大容量化が困難であっ
た。特に卓輌泪のエンノンではエンジンを小型化しなけ
ればならず、このブリーザ室を大きくすると、エンノン
の整備時にこのブリーザ室も分解する必要が生じ整備性
が悪くなるという問題が生じる。

一方クランクケースの側面に取付ける側面カバー内にブ
リーザ室を設けたものも従来上りあるが、この場合ブリ
ーザ室を大容量化すると側面カバーも大型化してエンノ
ンが大型化するという問題が生じる。

本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、エ
ンジン内部の空間を有効利用してエンジンを大型化する
ことなくブリーザ室の大容量化を可能にし、エンジンの
整備性も悪化されるおそれが少ないエンジンのクランク
室ブリーザ装置を提供することを目的とするものである
。

本発明によればこの目的は、クランクケースの前部の上
方前後に傾斜する前気筒と後気筒を備え、クランクケー
スの後部に変速機を、クランクケースの側部にクラッチ
を配置する■型エンジンにおいて、前記クラッチを覆う
ように側面カバーをクランクケース側面に取付け、この
側面カバーとクランクケース側面との間にクランク室に
連通する第１のブリーザ室を形成すると共に前記後気筒
の後部にブリーザ吐出孔を有するようにクランクケース
土壁に第２のブリーザ室を形成し、前記第１のブリーザ
室と第２のブリーザ室とを連通したことを特徴とするエ
ンジンのブリーザ装置により達成される。すなわちブリ
ーザ室を２分割することによりエンノンの大型化を避け
つつその大容量化を図る一方、クランクケース側のブリ
ーザ室を小型化することにより整備の障害にならないよ
うにしたものである。以下図面に基づいてこの発明の詳
細な説明する。

第１図はこの発明に係る自動二輪車専用■型２気筒エン
ノンの側面図、第２図はブリーザ装置を示す側面図、第
３図は同じく斜視図、ＭＳ４図は同じ（要部を一部断面
した平面図である。　＃Ｓ１．２図において符号１はエ
ンジン、２は前気筒、３は後気筒であり、これら各気筒
２，３はエンジン１の前後方向へ傾斜するように設けら
れている。４は左右割りのクランクケースであり、右ク
ランクケース４ａおよび左クランクケース（図示せず）
からなる、このクランクケース４には、！ｓ１図に示す
ようにクランクａＳ、変速機を形成する主軸６と副軸７
、ダンパ紬８が横向きに、また出力軸９が前後方向にそ
れぞれ軸支されている。各式０２゜３のピストン１０ａ
＋１０ｔ）は、それぞれコンロッドｌｌａ、Ｉｌｂによ
りクランク紬５のクランクビン１２に連結されている。

クランク紬５に設けた出力歯車１３（第１．４図参照）
には、主軸６の右端部に設けたクラッチ１４の（第４図
）のケーシングに取付けた大減速歯車１５が噛合し、ク
ランク紬５の回転はこのクラッチ１４を介して主軸６に
伝えられる６主紬６の回転は変速歯車群を介して副輪７
に伝えられ、さらにダンパ紬８に設けたグンパ（図示せ
ず）を介してダンパ紬８に伝えられる。ダンパ紬８の回
転は傘歯車１５（第１図）を介して出力軸９に伝えられ
る。この出力軸９のｆ＆端部はクランクケース４の後方
へ突出し、この突出部に自在断手（図示せず）を介して
接続されたプロペラ紬（図示せず）により後輪に伝達さ
れる。すなわちシャフトドライブ式の後輪駆動８！構が
形成される。

前記右クランクケース４ａの土壁内面には右側が開いた
凹部２０が形成され、この凹ｆｆ１１２０には右側から
蓋板２１が被着されている。この蓋板２１の前部には右
方向、すなわち後記側面カバー３０を指向する方向に開
口２２が設けられている。また右クランクケース４ａの
上面には四部２０の後部に連通するブリーザ吐出孔２３
が開口し、このブリーザ吐出孔２３にはブリーザパイプ
２４が連結されている。このブリーザバイブ２４の他層
は不図示の気化器と空気清浄器の間の吸気通路内へ開口
している。この結果凹部２０と蓋板２１との間には、ブ
ローパイガスを開口２２からブリーザ吐出孔２３へ導く
第２のブリーザ室２５が形成される。

３０は側面カバーであり、この側面カバー３０はクラン
クケース４ａの右側面に被着されている。

この側面カバー３０の内面には、第４図に明らかなよう
に前記クランク紬５の右端が臨むように油室３１が形成
され、この油室３１とクランク紬右端外周縁との開には
環状のシール３２が装着されている。この油室３１には
側面カバー３０に形成された油路３３から潤滑油が供給
される一方、前記クランク紬５には油室３１に連通ずる
油路３４が形成され、油室３１内の潤滑油はこの油路３
４を通ってクランク袖５の軸受３５やコンロッド１１ａ
、１１ｂへ送うレル。

側面カバー３０の後部（第４図で下方）内は前記クラッ
チ１４を収容するクラッチ室３６となり、このクラッチ
室３６を仕切る仕切壁３７が側面カバ−３０内面に形成
されている。＊た前記油室３１を形成する油室壁３８に
は導流壁３９が第２，３図に示すように連設されている
。

４０は仕切板であり、この仕切板４０は側面カバー３０
の内面の前記クラッチ室３６を除く部分、すなわち前記
仕切９！３７より前方の部分に被着されている。この仕
切板４０は仕切壁３７、油室壁３８および導流！！！　
３９の縁部に密着するように被着され、この仕切板４０
と側面カバ−３０内面との開に第１のブリーザ室４１を
形成する。すなわちこの仕切板４０は、右クランクケー
ス４ａとこの仕切板４０とに挾まれる空間４２と、第１
のブリーザ室４１との間を仕切っている。なお空間４２
は不図示の通路を介してクランク室４３に連通しでいる
から、結局仕切板４０はクランク室４３とｔｊｒＪｌの
ブリーザ室４１とを仕切ることになる。この仕切板４０
の前寄りの上部には切欠！４４が形成され、この切欠き
４４を介して空間４２と第１のブリーザ室４１とが連通
している。

仕切板４０には、前記導流壁３９の後方であって、かつ
前記第２のブリーザ室２５の開口２２に対向する位置に
開口４５が形成されている。この間口４５にはパイプ４
６が溶着され、このパイプ４６の開口は第２のブリーザ
室２５の開口２２に近接している。パイプ４６の開口縁
には弾性を有するがスケット４７が固定され、このがス
ケツ）４７は側面カバー３０を右クランクケース４ａに
被着した状態において、開口２２の周囲に密着する。

すなわちこのがスケット４７はパイプ４６と開口２２と
の間を気密に保つ作用を持つ。なお前記導流壁３９は第
１のブリーザ室４１の上部を前後に仕切ると共に、切欠
き４４から第１のブリーザ室４１に流入するブローパイ
ガスを第１のブリーザ室４１内の下部に導き、さらに油
室壁３８の下方を通って開口４５に導くように形成され
ている。

第５図は第２図における■−ｖ線断面図であり、側面カ
バー３０および右クランクケース４ａには、第１のブリ
ーザ室４１の底とクランクケース４内の油溜め５０とを
連通する油通路５１が形成されている。この油通路５１
は油溜め５０内の潤滑油内に開口している。

今エンジンの運転中において燃焼室からピストン１０ａ
、１０ｂとシリング壁との間を通ってクランク室４３へ
漏れ出るブローバイガスは、ピストン１０ａ、１０ｂの
運動により脈動し空間４２および切欠き４４を通って第
１のブリーザ室４１へ流入する。ブローバイガスに混入
した潤滑油は、第１のブリーザ室４１内の導流壁３９等
により形成される迷路状の通路を通過する開に、各部に
付着して分離される。またブローバイガスは切欠き４４
から十分容量が大きい第１のブリーザ室４１に流入する
から、クランク室４３内の脈動も良好に吸収される。Ｐ
Ｊｌのブリーザ室４１内のブローバイガスは開口４５か
らパイプ４６、開口２２を経て第２のブリーザ室２５に
流入し、さらにブリーザ吐出孔２３、パイプ２４を通っ
て気化器上流側の吸気通路内へ導かれる。このブローバ
イガスは空気清浄器を通った新しい吸気と共に燃焼室へ
再び導かれ燃焼される。なお第１のブリーザ室４１の容
量が大きくしがもｆｆ１２のブリーザ室２５の容量も付
加されているので吸気通路へ流入するブローバイガスの
脈動は非常に少なくなる。このため吸気脈動とこのブロ
ーバイガスの脈動との干渉は少なくエンジンの性能に悪
影響を及ぼすことがない。

側面カバー３０を取外ずす時にはパイプ４６も側面カバ
ー３０と共に取外すされ、しかも仕切板４０は側面カバ
ー３０に取付られているので、右クランクケース４ａの
右側面が直接現れる。従ってクラッチ１４等のｇ！備性
がよい。すなわち大容量のブリーザ室をクランクケース
側に設けた場合には整備時このブリーザ室も分解しなけ
ればならないが本発明のようにブリーザ室を２つに分け
ればクランクケース側のブリーザ室は小容量で済みこれ
を分解しなくても良好な整備性は確保し得るからである
。

また第１のブリーザ室４１内に潜まる潤滑油は第５図に
示した油通路５１を通ってクランクケース４内の油溜５
０へ環流する。

この発明は以上のようにクラッテを覆う側面カバーとク
ランクケース側面との間にクランク室に連通する第１の
ブリーザ室を、また後気筒の後部にブリーザ吐出孔が開
口するようにクランクケース上壁にｔｊ４２のブリーザ
室をそれぞれ形成したからクラッテを配置した空間及び
後方に傾斜する後気筒の後部の死空間を有効に利用する
ことができエンノン大型化すること無く大容量のブリー
ザ室を設けることが可能である。このためクランク室内
圧の脈動を十分に吸収すると共に、潤滑油の分離が確実
になる。しかもこのクランクケース側に設ける第２のブ
リーザ装置は小容量のものにできるからこのブリーザ室
は分解することなくエンジン内を整備することも可能に
なり整備性も低下することが全くない。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明を適用したエンジンの側面図、第２図
はそのブリーザ装置を示す側面図、第３図は要部を一部
断面した斜視図、第４図は同じく平面図、第５図は第２
図におけるｖ−Ｖ線断面図である。 １・・・エンジン、４．４ａ・・・クランクケース２２
・・・開口　　　、　２５・・・第２のブリーザ通路３
０・・・側面カバー、４０・・・仕切板４１・・・第１
のブリーザ室 特許出願人　ヤマハ発動機株式会社 棹３０ 襠４０

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. クランクケースの前部の上方前後に傾斜する前気筒と後
   気筒を、クランクケースの後部に変速機を、クランクケ
   ースの側部にクラッチを配置するＶ型エンジンにおいて
   、前記クラッチを覆うように側面カバーをクランクケー
   ス側面に取付け、この側面カバーとクランクケース側面
   との間にクランク室に連通する第１のブリーザ室を形成
   すると共に、前記後気筒の後部にブリーザ吐出孔が開口
   するようにクランクケースの上壁に第２のブリーザ室を
   形成し、前記第１のブリーザ室と第２のブリーザ室とを
   連通したことを特徴とするＶ型エンジンのブリーザ装置
   。