JPS6312018Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は自動車又はオートバイ等の後部に取付
けられ、尾灯とライセンスランプとを兼備えた車
輛用灯具に関するものである。

（従来技術） 一般にこの種の車輛用灯具にあつては、尾灯用
レンズと、該尾灯用レンズの内側に光を拡散させ
るためのインナーレンズが配設されると共にライ
センスプレートを照明するためにライセンスレン
ズとが配設され、これら各部材特にインナーレン
ズとライセンスレンズとがまずカバーに対して溶
着され、続いてカバー又はインナーレンズの外側
にシールガスケツトを挾んでカバーと共に尾灯レ
ンズをハウジングに対してビス止めする構成を有
している。

このような構成であると、灯具を構成するカバ
ーに対し、インナーレンズとライセンスレンズと
を２回に亘つて溶着させなければならないこと
と、尾灯レンズを取付ける際にカバー又はインナ
ーレンズの外側にシールガスケツトを挾みカバー
と共に尾灯レンズを片手で押えながら他方の手で
治具をもつてハウジングに対してビス止めしなけ
ればならず、ビスを落したり、尾灯レンズとシー
ルガスケツトとの当接が合わなかつたりして取付
作業が極めて困難であるばかりでなく、レンズを
落した場合には破損するという欠点があつた。

（考案の目的） 本考案はこれらの欠点を除去するためになされ
たものであつて、その目的は組立て及び取付作業
が極めて容易で且つレンズ等を落下させて破損す
ることのない車輛用灯具を提供しようとするもの
である。

（考案の構成） 上記目的を達成するためになされた本考案は、
ハウジングに対しカバーを介して溶着又はビス止
めされる尾灯用レンズと、インナーレンズとライ
センスレンズとを備えた灯具において、前記尾灯
具レンズの内側に複数個のフツクを突出形成し、
前記インナーレンズとライセンスレンズとを連続
して一体に形成すると共に前記インナーレンズに
前記フツクと対応させて係合孔を設け、前記ライ
センスレンズの部分を前記カバーに溶着させ、前
記インナーレンズに対して尾灯レンズをフツクに
より仮固定したことを特徴とする車輛用灯具であ
つて、インナーレンズとライセンスレンズとを一
体に形成したのでライセンスレンズの部分のみを
溶着すれば良く、組立てのための溶着作業が省け
ると共に、インナーレンズに対して尾灯レンズが
フツクにより仮止めされるためハウジングに対し
て取付けるに当つて尾灯レンズを押える必要がな
く、取付作業も容易になるのである。

（実施例） 次に本考案を図示の実施例により更に詳しく説
明すると、１はハウジングであり、該ハウジング
の略中央部にソケツトホルダー２を介してバルブ
３が取付けられている。４は前記ハウジング１に
取付けられるカバーであり、該カバー４とハウジ
ング１との当接部にはシールガスケツト５が介在
しており、両者間で水漏れしないようにしてい
る。このカバー４の下部にはライセンスプレート
６を照明するための窓７が設けてあり、前面側に
は尾灯レンズ８とインナーレンズ９とが取付けら
れるようになつており、該インナーレンズと前記
窓７に取付けられるライセンスレンズ１０とが一
体に形成されている。

前記尾灯レンズ８にはその上下端寄りの内側に
突出して複数個のフツク８ａ，８ｂが形成され、
該フツクに対応して前記インナーレンズ９に係合
孔９ａ，９ｂが形成されている。尚図中符号１ａ
はボス部１１はシールガスケツト、１２はビスで
ある。

この灯具の組立てになつては、まずカバー４の
内側に略Ｌ字状に形成されたインナーレンズ９と
ライセンスレンズ１０とを挿入し、ライセンスレ
ンズ１０を窓７に臨ませて位置させるとインナー
レンズ９がカバー４の前面側開口部に位置し、こ
の状態でインナーレンズ９をカバー４に対し、部
分ａ，ｂで接着剤又は高周波溶着する。次にカバ
ー４の前面側にシールガスケツト１１を介在させ
て尾灯レンズ８を位置させ、該尾灯レンズのフツ
ク８ａ，８ｂがインナーレンズ９の係合孔９ａ，
９ｂに夫々嵌るように押圧するとフツク８ａ，８
ｂの爪がインナーレンズ９の内側に引掛つて抜け
なくなり仮止めされるのである。この状態はあく
までもカバー４に対する尾灯レンズ８、インナー
レンズ９及びライセンスレンズ１０の仮止めであ
る。

このように組立てられたカバー４は、従来と同
じようにハウジング１に取付けられる。即ち、第
２図に示したように、カバー４の端部とハウジン
グ１との当接部分にシールガスケツト５を配設
し、ハウジング１のボス部１ａに対し、尾灯レン
ズ８及びインナーレンズ９を貫通したビス１２が
ねじ込まれることによつて最終的な組立てが完了
する。この時にカバー４に対して、既に尾灯レン
ズ８及びシールガスケツト１１が仮止されている
ためにビス１２のねじ込み作業の際にカバー４を
押えていれば良く、その作業性が著しく向上する
のである。

（考案の効果） 以上説明したように本考案に係る車輛用灯具
は、インナーレンズとライセンスレンズとを一体
に形成したのでライセンスレンズをカバーに対し
て溶着すればインナーレンズも同時に固定される
ことになり組立作業における溶着作業が軽減され
るという優れた効果を奏する。更に尾灯レンズの
内側に複数個のフツクを突出形成し、前記インナ
ーレンズに前記フツクに対応して係合孔を設け、
該フツクを係合孔に挿着係合させることにより尾
灯レンズをカバーに対して仮止めしたので、該カ
バーをハウジングに組立てるに際して尾灯レンズ
とカバーとの両方を押える必要がなく、しかも仮
止めとはいえ正確な位置にピツタリと位置してい
るため、ハウジングへの取付け作業が極めて容易
になるという優れた効果も奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る車輛用灯具の縦断面図、
第２図は同灯具におけるハウジングとの組立状態
を示す要部のみの断面図である。 １……ハウジング、４……カバー、５，１１…
…シールガスケツト、７……窓、８……尾灯レン
ズ、８ａ，８ｂ……フツク、９……インナーレン
ズ、９ａ，９ｂ……係合孔、１０……ライセンス
レンズ、１２……ビス。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ハウジングに対しカバーを介して溶着又はビス
   止めされる尾灯用レンズと、インナーレンズとラ
   イセンスレンズとを備えた灯具において、前記尾
   灯具レンズの内側に複数個のフツクを突出形成
   し、前記インナーレンズとライセンスレンズとを
   連続して一体に形成すると共に前記インナーレン
   ズに前記フツクと対応させて係合孔を設け、前記
   ライセンスレンズの部分を前記カバーに溶着さ
   せ、前記インナーレンズに対して尾灯レンズをフ
   ツクにより仮固定したことを特徴とする車輛用灯
   具。