JPS587528Y2 - 車輛用灯具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車輌用灯具に関し、特にアウターレンズとイン
ナーレンズとを備えた車輌用灯具に関するものである。

この種の車輌用灯具は、通常ランプボディとその前面に
アウターレンズ゛とインナーレンズとを配設してそれに
より画成された灯室内に光源バルブが配置されているも
のである。

即ち、上述の二重レンズ構造の車輌用灯具は従来第１図
イ及び口に例示する如く、ランプボテ゛イａの開口周縁
に溝部ｄを設け、かつその溝部ｄの内壁に複数の凹部ｅ
を設けると共に、該複数の凹部ｅと前記溝部ｄとに例え
ばホットメルト等の接着剤りを塗布し、かかる後インナ
ーレンズＣに設けた複数個の固定脚ｇを前記複数の凹部
ｅに圧入せしめて固着される。

そして、アウターレンズｂの脚部ｆを前記溝部ｄに圧入
して固着されている。

しかしながら、かかる従来の車輌用灯具の構造にあって
は、アウターレンズｂの脚部ｆを接着固定するための溝
部ｄとは別にインナーレンズＣに設けた複数の固定脚ｇ
を接着固定するための複数の凹部ｅを前記溝部ｄの内壁
に設けるものであるから灯具のスペースが小さくなり、
従って、レンズの発光面が小さくなる欠点が生じる。

又、インナーレンズＣの複数の固定脚ｇを複数の凹部ｅ
に位置合せして圧着し、さらにアウターレンズｂの脚部
ｆを溝部ｄに圧着してランプボディａにインナーレンズ
Ｃとアウターレンズｂとを固着するもので゛あるから、
その接着固定に要する組付工数が多くなるばかりか組立
が容易でなく、さらにランプボテ゛イａの構造が複雑と
なり、延いては灯具が高価となるなどの欠点があるもの
である。

又、アウターレンズとインナーレンズとを有する二重レ
ンズ構造の車輌用灯具の他の構造（図示しない）として
、アウターレンズの発光面である内面にインナーレンズ
を溶着するための溶着ピンを突設し、その溶着ピンにイ
ンナーレンズを超音波溶着してカシメ固定したものが提
案されているが、ががる例の車輌用灯具にあっては溶着
するための設備が必要であり、かつ、その溶着に工数が
かかるばがりが二次加工を加えなければならず、またア
ウターレンズの発光面にインナーレンズが溶着固定する
ためレンズ表面から見るとその溶着ピンが陰の部分に見
え、外観的に好ましくないばかりか発光面積が小さくな
るなどの欠点があるものである。

本考案は、上述の事情に鑑みてなされたもので、灯具の
発光面積が大きく構成できると共に構造が簡明で、しか
も組立作業が極めて迅速かつ容易であり、安価な車輌用
灯具を提供することを目的とする。

以下、本考案に係る車輌用灯具の実施例の−例について
、添付図面を参照して説明する。

第２図及び第３図の図示例が本考案の第１の実施例であ
って、１は合成樹脂製のランプボテ゛イで、そのランプ
ボディ１１の前面に配設されたアウターレンズ２とイン
ナーレンズ３とにより画成された灯室５内に光源６がソ
ケット、ソケツ１ヘホルダー（図示しない）に保持され
配置されている。

即ち、アウターレンズ２とインナーレンズ３とを有する
二重レンズ構造の車輌用灯具は、ランプボディイ１の開
［」１１の周縁に溝部１２を設け、この溝部１２にホッ
トメルト等の接着剤４を塗布し、その溝部１２内に第３
図イに示す如くアウターレンズ２に接合脚部２１を設け
、該接合脚部２１の底面２２に凹溝部２３を設けると共
にこの凹溝部２３と対応した位置にインナーレンズ３に
取付脚片３１を設け、この取付脚片３１の端部３２に嵌
合突起３３を設けて、該嵌合突起３３と前記凹溝部２３
を嵌設し、前記接合脚部２１に前記取付脚片３１を一体
接合してこのセット状態にあるアウターレンズ゛２とイ
ンナーレンズ３とのその接合部を圧入してアウターレン
ズ２とインナーレンズ３とを前記ランプボテ゛イ１に組
付され固着されるものである。

更に詳しくは、前記アウターレンズ２と前記インナーレ
ンズ３はアクリル樹脂或はポリカーボネート樹脂により
成形されている。

また、前記アウターレンズ２と前記インナーレンズ３は
第３図口に示す如く、アウターレンズ２は前面に魚眼プ
リズムを施こし、その周縁に接合脚部２１を設け、その
接合脚部２１の底面２２には開口部が中挟に、かつ上部
が拡開した、謂ゆるアリ溝状の凹溝部２３．３３が設け
られている。

一方、インナーレンズ３は前面にフレネルプリズムを施
こし、その周縁に取付脚片３１を設け、該取付脚部３１
の端部３２に前記接合脚部２１の凹溝２３にちょうどは
まり込むように略逆方形の嵌合突起３３．３３が設けら
れている。

そして、前記アウターレンズの接合脚部２１の底面２２
に設けた凹溝部２３．２３に前記インナーレンズ３の取
付脚片３１の端部３２に設けた嵌合突起３３．３３とを
位置合せして図中矢印ｐで示す横方向から嵌挿して前記
接合脚部２１と前記取付脚片３１とを一体接合せしめ、
かかる接合部を前記ランプボテ゛イ１の溝部１２に接着
剤４を塗布して圧入接着してランプボテ゛イ１とアウタ
ーレンズ２およびインナーレンズ３とを固着して成るも
ので゛ある。

さらに、アウターレンズ２の接合脚部２１とインナーレ
ンズ３の取付脚片３１との一体接合部のその厚さはそれ
ぞれの接合脚部２１および取付脚片３１の板厚の和であ
り、しかもその接合部が両者の底面で行うことができる
ためその接着は強固に固着することが出来るものである
。

尚、符号７はパツキン８を介して車体９に締結固定する
ためにランプボディ１の背面に植設されたボルトである
。

而して、上述のように構成であるから、アウターレンズ
２の接合脚部２１の底面２２に設けたアリ状の凹溝部２
３．２３にインナーレンズ３の取付脚片３１の端部３２
に設けた略逆台形の嵌合突起３３．３３とを横方向から
スライド嵌合して両レンズの接合脚部２１と取付脚片３
１とを一体接合するだけであるため、従来のように何ら
溶着力ンメ等の治具や設備を必要とせず又、二次加工を
加えることなく両者を一体接合でき、しかもその一体接
合されたアウターレンズ２の接合脚部２１とインナーレ
ンズ３の取付脚片３１とを同時にランプボディ１に設け
た一つの溝部１２内に塗布した接着剤４を介して固着す
るものであるから組立作業が迅速であり、かつ容易であ
る。

よって、組立工数が低減できるものである。

さらに上記の如く構成であるから灯室のスペースが大き
く構成でき、したがって、レンズの発光面積が拡大でき
、さらに接合脚部２１と取付片３１との接合部が底面に
おいて一体接合できるため、構造が簡明で、しかもその
接着固定が強固にでき、安価な車輌用灯具を得るなど種
々の効果を奏するものである。

第４図の図示例は本考案の車輌用灯具の他の実施例を示
し、この実施例は図示例示する如く、アウターレンズ２
の接合脚部２１の底部２２に設けた凹溝部２４ 、２４
を外側に拡開するようにアリ状に形威し、インナーレン
ズ３の取付脚片３１の端部３２に設けた略り字状の嵌合
突起３４ 、３４をその先端を略台形状となして形成さ
れ、前記凹溝部２４ 、２４に図中矢印ｐ方向から前記
嵌合突起３４ 、３４を嵌挿せしめて、両レンズの接合
脚部２１と取付脚片３１とを一体に接合せしめる如く構
成されているものである。

この例の構成にあっては前述の実施例の効果に加えて接
合脚部２１に設けた凹溝部２４が簡単に形成できその接
合も容易であるなどの効果がある。

尚、前述した実施例では接合脚部２１と取付脚片３１と
に設けた凹溝部２３．２４および嵌合突起３３．３４と
を２個づつ設けたものについて説明したがこれに限定す
ることなくレンズの大きさにより１個乃至複数個設けて
も良いものである。

上述の実施例から明らかのように、本考案の車輌用灯具
はランプボディと、その前面に配設されたアウターレン
ズとインナーレンズとを有する二重レンズ構造の灯具で
あって、前記アウターレンズに接合脚部と前記インナー
レンズに取付脚片とを設け、前記接合脚部の底面に凹溝
部を設けると共に該凹溝部に対応する前記取付脚片の端
部に嵌合突起を設けて前記接合脚部と取付脚片とを一体
に接合せしめ、前記ランプボディの溝部に接着剤を塗布
して固着したことを特徴とするものであるから、灯室の
スペースが大きく形成でき従ってレンズ発光面積が拡大
化できると共に構造が簡明で、しかもその組立作業が極
めて迅速かつ容易であり、また従来の灯具のように何ら
二次加工等を加える必要がないから組付工数が低減でき
、さらに接合脚部と取付脚片との接合部が底面で形成で
きるので溝部内の接着剤により強固に接着できるなど安
価な車輌用灯具が得られるなどの効果を奏するものであ
る。

尚、当然のことではあるが本考案の車輌用灯具は上述の
実施例にのみ限定されるものではない。

【図面の簡単な説明】

第１図イ及び口は従来の車輌用灯具を示し、図イは要部
断面図、同口はランプボディの溝部と凹部とを示す一部
破断した斜視図である。 第２図及び第３図は本考案の車輌用灯具を示し、第２図
は正面図、第３図イは第２図におけるＡ−Ａ線断面図、
同図口はアウターレンズとインナーレンズの組立前の一
部破断斜視図、第４図はアウターレンズとインナーレン
ズの他の実施例を示す一部破断斜視図である。 １・・・・・・ランプボディイ、１２・・・・・・溝部
、２・・・・・・アウターレンズ、２１・・・・・・接
合脚部、２２・・・・・・底面、２３ 、２４・・・・
・・凹溝部、３・・・・・・インナーレンズ、３１・・
・・・・取付脚片、３２・・・・・・端部、３３．３４
・・・・・・嵌合突起、４・・・・・・接着剤。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ランプボディとその前面に配設されたアウターレンズと
   インナーレンズとを有する二重レンズ構造の灯具であっ
   て、前記アウターレンズに接合脚部と前記インナーレン
   ズに取付脚片とを設け、前記接合脚部の底面に凹溝部を
   設けると共に該凹溝部に対応する前記取付脚片の端部に
   嵌合突起を設けて前記接合脚部と取付脚片とを一体に接
   合せしめ、前記ランプボテ゛イの溝部に接着剤を塗布し
   て固着したことを特徴とする車輌用灯具。