JPH0120723Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、車輛用リヤーコンビネーシヨンラン
プに関するものである。

〔従来の技術〕

自動車のリヤーコンビネーシヨンランプにおい
ては、一般にアウターレンズの内側にインナーレ
ンズを取付けた二重レンズが用いられている。こ
のインナーレンズとアウターレンズおよびこれら
のレンズを取付けるハウジングは第１図に示すよ
うな形状をしている。第１図において、１は合成
樹脂製のハウジング、２は合成樹脂製のアウター
レンズ、３は前記アウターレンズ１内においてハ
ウジング１に固着されるインナーレンズである。

前記アウターレンズ２は、長手方向の両側縁に
脚部２ａを有し、かつ、その一方の脚部２ａは後
述のインナーレンズの立壁のための段部２a′が形
成されている。このアウターレンズ２の内部に配
設されるインナーレンズ３は、長手方向の両側下
方に複数の固定用脚部３ａを有し、その一方側の
上方に立壁３ｃを設けている。このアウターレン
ズ２とインナーレンズ３を取付けるハウジング１
は、外周にアウターレンズ２の脚部２ａを固着す
る凹溝１ａを有し、該凹溝１ａの内壁にインナー
レンズ３の固定用脚部３ａを挿入する挿入部１ｂ
を形成している。

前記のように構成した従来の車輛用灯具は、ハ
ウジング１の凹溝１ａおよび挿入部１ｂにホツト
メルト系の接着剤４を充填し、インナーレンズ３
の固定用脚部３ａを前記挿入部１ｂに挿入して位
置決めし、そのインナーレンズ３の上からアウタ
ーレンズ２をかぶせて、脚部２ａを前記ハウジン
グの凹溝１ａに固着している。第２図はその組付
状態における長手方向の断面を示し、第３図は同
じく組付状態における第１図のＢ−Ｂ位置におけ
る断面を示している。なお、５はアウターレンズ
２の端面を支持するリム、６は車体である。

〔考案が解決しようとする課題〕

前記の如く、従来の車輛用灯具は、インナーレ
ンズ３を位置決めする挿入部１ｂを灯室側に向つ
て突出されているため、該部によつてバルブ７の
光がさえぎられて第３図に示すように複数個所の
無効部Ｃが生じ、アウターレンズが素通しの場合
ランプの見栄えが悪いという問題点がある。

本考案は、前記の如き従来の車輛用灯具の問題
点を改善し、リヤーコンビネーシヨンランプに無
効部分がなく、かつ、外観上見栄えの良い車輛用
灯具を提供せんとするものである。

〔課題を解決するための手段〕

本考案は、前記の如き目的を達成せんがため、
インナーレンズの長手方向両側縁に縦方向に向う
複数の嵌合用突出部を設けると共に、インナーレ
ンズの立壁の一端にアウターレンズに対する位置
決め用端面を形成し、該位置決め用端面をアウタ
ーレンズの脚部に当接して位置決めすると共に、
前記縦方向に向う嵌合用突出部をアウターレンズ
の両側脚部間に挟着し、そのアウターレンズの脚
部をハウジングに固着したものである。

〔実施例〕

次に第４図乃至第６図により本考案の一実施例
を説明する。

第４図は本考案の車輛用灯具の構成を示す分解
斜視図、第５図は組付状態における灯具の長手方
向に沿う第２図と同様の断面図、第６図は第３図
と同様の断面図である。

第４図乃至第６図において、１はハウジング、
２はアウターレンズ、３はインナーレンズであ
る。

前記ハウジング１は合成樹脂よりなり、外周に
凹溝１ａを備えている。その凹溝１ａ内に固着さ
れるアウターレンズ２は、従来と同様に長手方向
の両側縁に脚部２ａを有すると共にその一方の脚
部に段部２a′が形成されている。インナーレンズ
３は、長手方向の一側縁に立壁３ｃを有し、その
立壁３ｃの外側と他方の側縁の外側とに縦方向に
向う複数の嵌合用突出部３ｄを設けると共に、立
壁３ｃの一端に前記アウターレンズ２の端部内側
に形成された脚部２ａ上に当接される位置決め用
端面３ｂを形成している。

本考案の車輛用灯具は前記のように構成してい
るので、インナーレンズ３の立壁３ｃの端面３ｂ
を第５図に示すようにアウターレンズ２の脚部２
ａ上に当てて位置決めした状態で嵌合用突出部３
ｄをアウターレンズ２の両側の脚部２ａ間に挟着
してインナーレンズ３をアウターレンズ２に取付
け、そのアウターレンズ２の脚部２ａのみをハウ
ジング１の凹溝１ａ内に充填したホツトメルト接
着剤４中に挿入して固着する。

本考案は、前記のようにインナーレンズ３をア
ウターレンズ２に組付けて、そのアウターレンズ
２の脚部２ａのみをハウジング１に固着するの
で、第６図に示す如く、ハウジングにはインナー
レンズ３の脚部固着用の挿入部がなく、そのため
従来のような無効部がなくなり、かつ、アウター
レンズとインナーレンズ相互間の正確な位置決め
を行うことができる。

〔考案の効果〕

以上述べた如く、本考案の車輛用灯具は、イン
ナーレンズの嵌合用突出部と端面とをアウターレ
ンズの脚部に当接させた状態でアウターレンズに
組付け、その状態でアウターレンズの脚部のみを
ハウジングに固着しているので、インナーレンズ
に無効部がなく、外観の見栄えが向上する効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の車輛用灯具の構成を説明する分
解斜視図、第２図は組付状態における長手方向に
沿う断面図、第３図は組付後の第１図のＢ−Ｂ位
置における断面図である。第４図は本考案を適用
した第１図相当の分解斜視図、第５図は同じく第
２図相当の断面図、第６図は同じく第３図相当の
断面図である。 １……ハウジング、２……アウターレンズ、２
ａ……脚部、３……インナーレンズ、３ｂ……端
面、３ｃ……立壁、３ｄ……嵌合用突出部、４…
…接着剤。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 合成樹脂製のハウジングと、該ハウジングに脚
   部を固着するアウターレンズと、そのアウターレ
   ンズ内に組付ける長手方向の一側縁に立壁を有す
   るインナーレンズとよりなる車輛用灯具におい
   て、前記インナーレンズの長手方向両側縁に縦方
   向に向う複数の嵌合用突出部を設けると共に、イ
   ンナーレンズの前記立壁の一端にアウターレンズ
   に対する位置決め用端面を形成し、該位置決め用
   端面をアウターレンズの脚部に当接すると共に前
   記縦方向に向う嵌合用突出部をアウターレンズの
   両側脚部間に挟着し、そのアウターレンズの脚部
   をハウジングに固着したことを特徴とする車輛用
   灯具。