JPS6257458B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、心無し研削盤における被加工物搬送
装置に関するものである。

〔従来の技術〕

従来、心無し研削盤においては、被加工物を人
手によりブレード上に運んだものである。

〔発明が解決しようとする問題点〕

本発明の課題は、被加工物をブレード上に順次
自動的に送り込み、かつ取出す操作を円滑に行な
う装置を得ることにある。

〔問題点を解決するための手段〕

本発明の手段は(イ)砥石車と調整車の間に円杆状
の被加工物を受支するブレードを設け、砥石車を
回転させてブレード上の被加工物を研削する芯無
し研削盤において、(ロ)挾持具を介して前記ブレー
ドを立設した基板上に２対の台を固定し、一対の
台は挾持具の左右に設け、他の一対の台はブレー
ドのない被加工物交換位置に対設し、それぞれの
台の上に支柱を立設し、一方の支柱に段カムを設
け、(ハ)基板の左右両端に支承柱を架設し、両支承
柱間に数本の水平案内杆をわたし、それぞれ搬送
機構となる一対の摺動体を水平案内杆に別々に挿
通し、各摺動体を左右移動用流体シリンダーに連
絡させ、(ニ)前記各摺動体に一対の垂直案内杆を吊
下すると共に、その上下動用流体シリンダーを設
け、両垂直案内杆の下端に固定した吊持板に横軸
で支持板を枢支し、支持板に一対の被加工物挾持
腕と、前記段カムに下端が接する鈎形レバーと、
前記挾持腕の下端の鈎と共に被加工物を押える押
え片を備えた横板とを吊下し、横板と前記鈎形レ
バーの上端とを連絡片により連絡させ、(ホ)各摺動
体に板カムを固定し、板カムの屈曲溝に嵌まる転
子を取付けたレバーを各支持板より立設して、摺
動体入れ替え時に衝突を防ぐすれ違い機構と、挾
持腕で支持した被加工物をブレードの直上中心位
置に集中下降させる機構を構成したことである。

〔実施例〕

第３図において１は砥石車、２は調整車を示
し、その間のブレード３（第４図）に円杆状の被
加工物を研削するものである。

本発明においては２基の搬送機構を設けて、互
いにすれ違つて移動させ、一方がブレード３上に
被加工物を運んでいると、他方は加工済の被加工
物を未加工のものと交換する位置にあるように
し、この運動を交互に行ない、次々とできるよう
にしてある。

そのため２基の搬送機構は各々被加工物を掴持
して先ず上昇し、次にすれ違い移動を行ない、そ
して下降する動作を繰返す。

前記ブレード３は第１図、第４図に示すように
細長い基板４上に挾着具５を介して固定されてお
り、第１図の６は挾持具５の左右に設けた台で、
この台６，６はブレード３のない、被加工物交換
位置にも設けてある。各一対の台６，６の上に支
柱７を立設し、各一方の支柱に段カム８を設け
る。又台６の上に調整ねじ９を固着し、調整ねじ
９，９上に接する横板１０に一対の押え片１１，
１１′を吊設し、横板１０上に並行に設けた支持
板１２に前記押え片１１，１１′と共に被加工物
を掴む挾持腕１３，１３′を吊設し、挾持腕１
３，１３′の下端の折曲部１４，１４′と、その上
の押え片１１，１１′の下端により被加工物Ｋを
挾圧保持する。又基板４の両端に設けた支承柱１
６，１６′に架設してある水平案内杆１７，１８
又は１９，２０に横孔１５ａ，１５ａを摺嵌した
２個の摺動体１５，１５′は別に設けた縦孔１５
ｂ，１５ｂに夫々垂直案内杆２１，２１′を摺嵌
し、その下端に設けた形の吊持板２２と前記支
持板１２の上面に突設した軸受片２３，２３′と
を横軸２４によつて枢着し、支持板１２を揺動可
能に支持し、更に支持板１２のほぼ中間部に吊下
した案内管材２５に、横板１０に突出した規制管
２７をコイルばね２６と共に摺嵌し、支持板１２
の一端に吊下した軸受片２８には横板１０にピン
２９で止めた連絡片３０とピン３１で連結してい
る鈎形レバー３３の折曲部をピン３２により枢着
すると共に、前記段カム８に鈎形レバー３３の垂
直部３３ａに設けた鈎３３ｂを対向させる。

一対の前記垂直案内杆２１，２１′はその上端
を連絡部材３４で一体化し、流体シリンダー３６
のロツド３７を連絡部材３４に転子３９，３９を
取付け、両支承柱１６，１６の上端にわたした上
板３８上のレール板４０に転子３９が乗るように
レール板４０の側面の案内板４１に設けた彎曲案
内溝４２，４２に転子３９，３９が入り込むよう
にする。そして流体シリンダー３６の作動で垂直
案内杆２１，２１′と共にその下方全体を持上
げ、第１図左側鎖線の位置に引上げる。

第２図に示したように、摺動体１５，１５′の
一面はそれぞれ移動よう流体シリンダー４３，４
３′のロツド４４，４４′を取付片５４を介して固
定し、他面に第３図に示す板カム４７，４７を固
定し、その案内屈曲溝４８，４８に、支持板１２
より立上つているレバー４９，４９の上端転子４
６，４６が入り込み、支持板１２の上昇に伴ない
挾持腕１３，１３′の位置が外方にずれるように
揺動させないですれ違いできるようになり、下降
するときは互いに中心（砥石車１と調整車２の
間）に向つて斜めに下降する。要するに図示実施
例では逆Ｕ形の運動で被加工物を動かすので形
運動に比べ迅速円滑に送ることができるようにし
てある。

第１図、第２図の４５は流体シリンダー４３，
４３′の固定金具で上板３８の側方の支板５６に
固着する。５０，５１は上板３８の両端に設けた
スプロケツトでチエン５２を懸架し、該チエン５
２には各摺体１５，１５′に固定した接続部片５
３，５３′を介装して両摺動体１５，１５′の移動
時にチエン５２を動かして移動作用を確実に行な
うようにしてある。そして一方の摺動体１５は水
平案内杆１７，１９に、他方１５′は同１８，２
０に摺嵌してある。（第３図参照）５５はスプロ
ケツトの取付部材を示す。

〔発明の作動〕

第１図の状態から流体シリンダー３６が働いて
両搬送機構の挾持腕１３，１３′等を垂直案内杆
２１，２１′の上昇により吊上げ、転子３９は彎
曲案内溝４２に案内されてレール板４０上に乗
る。その際板カム４７によつて軸２４を支点に支
持板１２の下方各部材は外方に傾き、そして流体
シリンダー４３，４３′により摺動体１５と１
５′は互いに反対方向に衝突することなく水平移
動し、すれ違い各搬送機構は入れ替る。次に流体
シリンダー３６により両挾持腕１３，１３′等は
下降する。そして一方がブレード３上に載つた以
後は横板１０は調整ねじ９，９に当つて止まり挾
持腕１３，１３′のみが下降し被加工物を離し、
他方の搬送機構は加工済の被加工物を離し、この
状態で砥石車と調整車により加工を行なう。その
際鈎形レバー３３はその垂直部３３ａの鈎３３ｂ
が第５図の点数及び鎖線で示すように順次下降し
て段カム８の下端に連絡片３０の作用で係止す
る。

次いで加工終了前に未加工物を搬送機構の挾持
腕に任意の方法で載せて置く。加工終了後は挾持
腕等が上昇するので、段カム８によつて鈎形レバ
ー３３は動かされ横板１０を押下げ、押え片１
１，１１′と挾持腕の折曲部１４，１４′によつて
被加工物Ｋを挾持する。即ち挾持腕と共に被加工
物を確実に掴持し上昇し、前記同様の動作で被加
工物を順次搬送するのである。

〔発明の効果〕

本発明によれば、被加工物は自動的にブレード
上に順に運び研削作業を能率的に行なうことがで
きる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明に係る心無し研削盤における被加
工物搬送装置の一実施例を示したもので、第１図
は正面図、第２図は平面図、第３図は縦断側面
図、第４図は第１図Ａ―A′線における断面図、
第５図は鈎形レバーの垂直部と段カムの関係を示
す作動状態図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 下記５要素の結合から成り立つ心無し研削盤
   における被加工物搬送装置。 (イ) 砥石車と調整車の間に円杆状の被加工物を受
   支するブレードを設け、砥石車を回転させてブ
   レード上の被加工物を研削する芯無し研削盤で
   あること。 (ロ) 挾持具を介して前記ブレードを立設した基板
   上に２対の台を固定し、一対の台は挾持具の左
   右に設け、他の一対の台はブレードのない被加
   工物交換位置に対設し、それぞれの台の上に支
   柱を立設し、一方の支柱に段カムを設けたこ
   と。 (ハ) 基板の左右両端に支承柱を架設し、両支承柱
   間に数本の水平案内杆をわたし、それぞれ搬送
   機構となる一対の摺動体を水平案内杆に別々に
   挿通し、各摺動体を左右移動用流体シリンダー
   に連絡させたこと。 (ニ) 前記各摺動体に一対の垂直案内杆を吊下する
   と共に、その上下動用流体シリンダーを設け、
   両垂直案内杆の下端に固定した吊持板に横軸で
   支持板を枢支し、支持板に一対の被加工物挾持
   腕と、前記段カムに下端が接する鈎形レバー
   と、前記挾持腕の下端の鈎と共に被加工物を押
   える押え片を備えた横板とを吊下し、横板と前
   記鈎形レバーの上端とを連絡片により連絡させ
   たこと。 (ホ) 各摺動体に板カムを固定し、板カムの屈曲溝
   に嵌まる転子を取付けたレバーを各支持板より
   立設して、摺動体入れ替え時に衝突を防ぐすれ
   違い機構と、挾持腕で支持した被加工物をブレ
   ードの直上中心位置に集中下降させる機構を構
   成したこと。