JPS6245483Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、電力系統の特に母線を保護する母
線保護継電装置に関する。

従来のこの種継電装置を第１図に示す。

１３は、保護すべき母線であり、この母線１３
には各々しや断器５〜８を介して複数の送電線９
〜１２がそれぞれ接続されている。１７は、Ａ端
電源側、２０はＤ端電源側、１８はＢ端負荷側、
１９は、Ｃ端負荷側をそれぞれ示している。

各送電線９〜１２には、それぞれ変流器１〜４
が設けられ、各々その二次側は保護継電器１４に
接続されている。

今、上記しや断器５〜８の全てが閉路状態のと
きに、例えば母線１５に事故が発生すると、変流
器７〜４は事故電流を検出して保護継電器１４に
差動入力を供給する。その結果、保護継電器１４
は内部事故であることを判断して各しや断器５〜
８をトリツプする。

また、しや断器５と変流器１との間で事故１６
が発生した場合、変流器１より母線側の事故であ
るから、やはり内部事故と判断して保護継電器１
４は各しや断器５〜８をトリツプする。

ところが、この場合にしや断器５が開放で他の
しや断器６〜８が閉成していたとすると、この場
合にも他端が電源側となつているので結局変流器
１は出力を発生し保護継電器１４は不必要なトリ
ツプ動作を行う。

従つて、従来の構成では以上のような盲点事故
の発見ができない欠点があつた。

この考案は、以上のような欠点を除去するため
になされたもので、該当送電線のしや断器が開放
であることを条件として、盲点事故が発生した場
合に各変流器の二次側を短絡することにより、当
該盲点事故を検出できるようにした母線保護継電
装置を提供することを目的とする。

以下、この考案の一実施例を第２図を参照して
詳細に説明する。

図中、１〜１６で示す部分は、既述の第１図の
該当符号の部分と全く同一である。そして、２１
〜２４は、該当する送電線のしや断器５〜８の開
放によつて閉成し、変流器１〜４の二次側を短絡
する補助継電部（図示せず）の接点である。

今、しや断器５〜８が閉状態で例えば内部１
５，１６に事故が発生すると、従来通り保護継電
器１４が動作して各しや断器５〜８をトリツプす
る。

そして、しや断器５が開放で、他のしや断器６
〜８が閉成している時に、内部事故１６が発生す
ると、しや断器５開放の条件によつて補助継電部
が動作して変流器１の二次側の接点２１は閉成さ
れる。従つて、変流器１は短絡され、出力を発生
しない。

その結果、保護継電器１４には抑制入力も差動
入力も供給されず動作しない。このことは、他の
しや断器６〜８が開放の場合にも同様である。

以上のように、この考案によれば、特定の送電
線に配設されている遮断器が何らかの原因によつ
て開放されると、補助継電部は前記送電線に配設
されている変流器の二次側を短絡することとした
ので、遮断器が開放されただけで補助継電器によ
る保護継電器の不必要なトリツプ動作の規制が可
能であるとともに、前記不必要なトリツプ動作が
規制されることによつて盲点事故の発生をも確実
に検出できる母線保護継電装置が得られる効果が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、従来の母線保護継電装置の接続図、
第２図は、この考案の一実施例による同装置の接
続図である。 １〜４…変流器、５〜８…しや断器、９〜１２
…送電線、１３…母線、１４…保護継電器、２１
〜２４…接点。図中、同一符号は同一部分を示
す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 保護すべき母線に対して各々接続された複数の
   送電線にそれぞれ設けられた複数の変流器と、こ
   れら各変流器の二次側に接続され、上記いずれか
   の変流器が事故を検出した時に上記各送電線のし
   や断器をトリツプする継電器と、上記しや断器と
   上記変流器間での事故発生時に当該送電線のしや
   断器が開放されていることを条件として上記各変
   流器の二次側を短絡する補助継電部とからなる母
   線保護継電装置。