JP2545542B2 - 2回線受電の無停電切替保護装置 - Google Patents

2回線受電の無停電切替保護装置

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JP2545542B2 JP62152295A JP15229587A JP2545542B2 JP 2545542 B2 JP2545542 B2 JP 2545542B2 JP 62152295 A JP62152295 A JP 62152295A JP 15229587 A JP15229587 A JP 15229587A JP 2545542 B2 JP2545542 B2 JP 2545542B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、2回線受電の無停電切替保護装置に関す
る。
〔従来の技術〕
一般に、2回線受電の無停電切替時には、各受電回線
のインピーダンス等の差により両回線間にループ電流が
流れ、その値が各回線に設けられた保護継電器の整定値
を越えると、その保護継電器が動作して受電しや断器を
トリツプさせることになる。そこで従来はこのようなル
ープ電流による受電しや断器の不必要なトリツプを防止
するため、第3図に示すように受電しや断器のトリツプ
回路に、手動インターロツク用の切替スイツチを挿入
し、回線切替時にはトリツプ回路が動作しないようにし
ている(実開昭53−68036号公報)。なお、第3図は一
つの受電しや断器に対応するトリツプ回路のみを示して
おり、受電しや断器のトリツプコイル11は手動しや断ス
イツチ12、過電流継電器6の瞬時要素接点50Aと限時要
素接点51A、地絡過電流継電器接点7Aによつてトリツプ
されるように構成されている。そして、回線切替時にル
ープ電流によるトリツプを防止するため、過電流継電器
6の限時要素接点51Aと地絡過電流継電器の接点7Aによ
るトリツプ回路に、切替スイツチ13を挿入してインター
ロツク回路を構成し、回線切替時に手動により切替スイ
ツチ13を切る(開路)ようにしている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記従来の技術によると、操作員が切
替スイツチ13を手動操作することによりインターロツク
するようにしていることから、回線切替時にその切替ス
イツチ13を切り忘れると受電しや断器がトリツプされて
しまうという問題がある。
また、無停電切替完了後にその切替スイツチ13を閉路
し忘れると、受電しや断器のトリツプ回路がロツクされ
たままとなり、無保護のまま運転に入つてしまうという
問題があつた。
本発明の目的は、2回線受電の無停電切替時のループ
電流による保護継電器の動作を自動的に防止して、操作
員によるインターロツク誤操作を排除できる2回線受電
の無停電切替保護装置を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、上記目的を達成するため、2回線受電の各
回線に流れる電流に基づいて対応する回線の受電しや断
器をトリツプさせる保護継電器を有して構成され、回線
切替に際して前記二つの受電しや断器に同時に投入され
る時間帯を有して無停電により切替えられる2回線受電
の無停電切替保護装置において、前記二つの受電しゃ断
器の閉状態信号の論理積で、所定の前記保護継電器の動
作コイルに流れる電流をバイパスさせて、前記保護継電
器によるトリップ動作を阻止するインターロック手段を
設けたことを特徴とする。
〔作用〕
このように構成することにより、二つの受電しや断器
が同時に投入されている時間帯においては、それらの閉
状態信号の論理積が1となり、これによつて所定の保護
継電器の動作が自動的に阻止される。この結果、二つの
受電しや断器が同時に投入された状態において、二つの
回線間にループ電流が流れても、受電しや断器をトリツ
プさせることを防止することができる。
また、無停電切替が完了して一方のしや断器がしや断
されると、上記論理積が0となり、これによつて保護継
電器の動作の阻止が解除され、自動的に受電回線の保護
が回復されることになる。
〔実施例〕
以下本発明を実施例に基づいて説明する。
第1図に本発明の一実施例の構成図を示し、第2図に
第1図実施例の受電しや断器のトリツプ回路図を示す。
第1図に示すように常用回線1と予備回線2にはそれぞ
れ受電しや断器3,4が設けられており、それら受電しゃ
断器3,4の二次側は共通接続されて負荷に電力を供給す
るようになつている。そして、各回線には電流検出用の
変流器5が設けられており、変流器5には過電流継電器
6の瞬時要素コイル50と限時要素コイル51および地絡過
電流継電器7のコイルが直列に接続されている。そし
て、過電流継電器6の限時要素コイル51と地絡過電流継
電器7のコイルには、受電しや断器3および4の投入状
態を示す常開接点3Aと4Aの直列接点回路がそれぞれ並列
に接続されている。なお、予備回線2にかかる保護継電
器回路の構成は常用回線1と同一であることから図示を
省略している。
一方、第2図に示すように、受電しや断器3または4
のトリツプ回路は第3図従来例の切替スイツチ13を削除
したものと同一となつている。
このように構成される2回線受電にあつては、平常時
は常用回線1の受電しや断器3を投入し、予備回線2の
受電しや断4はしや断して用いる。これにより常用回線
1を介して負荷電流8が負荷へ供給される。この負荷電
流8により変流器5の2次回路に流れる電流は、受電し
や断器4がしや断されているため、その投入状態を示す
常開接点4Aは開路されているので、過電流継電器6の限
時要素コイル51、瞬時要素コイル50および地絡過電流継
電器7のコイルに流れることになる。これによつて、そ
れらの保護継電器は通常の動作により回復を保護する。
次に、電力会社等の指令により、常用回線1から予備
回線2に無停電により回線切替をおこなう場合について
説明する。まず、予備回線2の受電しや断器4を投入し
た後、常用回線1の受電しや断器3を引外す。このと
き、一時的に双方の受電しや断器3と4が同時に投入さ
れた状態となるため、両回線間に図示矢印9に示すルー
プ電流が流れる。また、これと同時に変流器5の2次回
路は、常開接点3Aと4Aがそれぞれ閉路されるため、ルー
プ電流9により変流器5の2次回路に流れる電流は限時
要素コイル51と地絡過電流継電器7のコイルをバイパス
して流れることになる。すなわち、受電しや断器3およ
び4が同時に投入されている間は、過電流継電器6の限
時要素と地絡過電流継電器の動作がロツクされることに
なり、ループ電流9の値がそれらの継電器の整定値に超
過した場合でも、動作することがない。
なお、過電流継電器6の瞬時要素は回線切替時に負荷
側に短絡事故が発生した場合にあつても有効に保護する
ことができるようにするため、ロツクしないようにする
ことが肝要である。ここで、ループ電流9の電流値は通
常短絡電流よりもはるかに小さいので、切替時に流れる
ループ電流9により過電流継電器6の瞬時要素が動作す
るようなことはない。
上述したように、本実施例によれば、2回線受電の無
停電切替時における切替操作により、予備回線2の受電
しや断器4を投入するだけで、自動的に所定の保護継電
器6と7の動作がロツクされるため、操作員の手動操作
によりインターロツク操作をする必要がないことから、
操作員の誤操作によるトリツプを排除でき、また切替時
のループ電流による不必要なトリツプを自動的に防止す
ることができるという効果がある。
なお、第1図図示実施例においては、二つの受電しや
断器の閉状態信号の論理積で所定の保護継電器の作動コ
イルに流れる電流をバイパスさせるようにしたものにつ
いて説明したが、本発明はこれに限らず、例えば第2図
のインターロツク回路において、限時要素接点51Aと地
絡継電器接点7Aの回路にそれぞれ、受電しや断器3と4
の常閉接点の並列回路を挿入することによつても、同一
の効果を奏することができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、2回線受電の
無停電切替時に発生するループ電流による不必要なトリ
ツプ動作を自動的にすることができることから、操作員
によるインターロツク誤操作を排除でき、2回線受電の
切替操作を確実におこなうことができ、かつ操作が簡単
で実用性が極めて高いものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の構成図、第2図は第1図実
施例のトリツプ回路図、第3図は従来例のトリツプ回路
図である。 3,4……受電しや断器、5……変流器、6……過電流継
電器、7……地絡過電流継電器、9……ループ電流、50
……瞬時要素コイル、51……限時要素コイル、3A,4A…
…受電しや断器の常開接点。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2回線受電の各回線に流れる電流に基づい
    て対応する回線の受電しゃ断器をトリップさせる保護継
    電器を有して構成され、回線切替に際して前記二つの受
    電しゃ断器が同時に投入される時間帯を有して無停電に
    より切替えられる2回線受電の無停電切替保護装置にお
    いて、前記二つの受電しゃ断器の閉状態信号の論理積
    で、所定の前記保護継電器の動作コイルに流れる電流を
    バイパスさせて、前記保護継電器によるトリップ動作を
    阻止するインターロック手段を設けたことを特徴とする
    2回線受電の無停電切替保護装置。
JP62152295A 1987-06-18 1987-06-18 2回線受電の無停電切替保護装置 Expired - Fee Related JP2545542B2 (ja)

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