JPS6244035B2 - - Google Patents

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JPS6244035B2
JPS6244035B2 JP53018337A JP1833778A JPS6244035B2 JP S6244035 B2 JPS6244035 B2 JP S6244035B2 JP 53018337 A JP53018337 A JP 53018337A JP 1833778 A JP1833778 A JP 1833778A JP S6244035 B2 JPS6244035 B2 JP S6244035B2
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JP
Japan
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phosphor
europium
activated
electron beam
emitting
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Application number
JP53018337A
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English (en)
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JPS5523104A (en
Inventor
Akyuki Kagami
Yoshinori Tanigami
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KASEI OPUTONIKUSU KK
NIPPON DENSHI KOGYO SHINKO KYOKAI
Original Assignee
KASEI OPUTONIKUSU KK
NIPPON DENSHI KOGYO SHINKO KYOKAI
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Filing date
Publication date
Application filed by KASEI OPUTONIKUSU KK, NIPPON DENSHI KOGYO SHINKO KYOKAI filed Critical KASEI OPUTONIKUSU KK
Priority to JP1833778A priority Critical patent/JPS5523104A/ja
Priority to DE2906505A priority patent/DE2906505C2/de
Priority to US06/013,430 priority patent/US4275333A/en
Publication of JPS5523104A publication Critical patent/JPS5523104A/ja
Publication of JPS6244035B2 publication Critical patent/JPS6244035B2/ja
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  • Luminescent Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は赤色の発光を呈する発光組成物および
この発光組成物を螢光膜とする低速電子線励起螢
光表示管に関する。さらに詳しくは本発明は特定
の粒子径分布を有する導電性金属酸化物および導
電性金属硫化物の1種もしくは2種以上と特定の
赤色発光螢光体の1種もしくは2種以上とを適当
量混合してなる発光組成物およびこの発光組成物
を螢光膜とする低速電子線励起螢光表示管に関す
る。
周知のように、低速電子線励起螢光表示管(以
後「螢光表示管」と略称する)は片面に螢光膜を
有する陽極プレートと、前記螢光膜に対向した陰
極とを、その内部が真空である容器内に封入した
本質的構造を有し、陰極から放射される低速電子
線によつて陽極プレート上の螢光膜を励起して発
光せしめるものである。第1図および第2図は螢
光表示管の典型例の概略構成図であり、第1図は
二極管、第2図は三極管を示すものである。第1
図および第2図に示すようにアルミニウム板等か
らなる陽極プレート11の片面に螢光膜12が設
けられている。陽極プレート11はセラミツク基
板13によつて支持されている。陽極プレート1
1の片面に設けられた前記螢光膜12に対向して
陰極14が設けられ、この陰極14から放射され
る低速電子線によつて螢光膜12が励起されて発
光する。特に第2図の三極管においては陰極14
と螢光膜12との間隙に、陰極14より放射され
る低速電子線を制御あるいは拡散せしめるための
格子電極15が設けられている。なお第1図およ
び第2図に示された螢光表示管においては1本の
陰極14が使用されているが、螢光膜12が広面
積である場合等には陰極を2本以上設けてもよ
く、その本数に特に制限はない。片面に螢光膜1
2を有する前記陽極プレート11、セラミツク基
板13および陰極14(第1図)あるいは片面に
螢光膜12を有する陽極プレート11、セラミツ
ク基板13、陰極14および格子電極15(第2
図)はガラス等の透明な容器16中に封入されて
おり、その内部17は10-5〜10-9Torrの高真空に
保たれている。
従来、低速電子線励起によつて高輝度の赤色発
光を示す発光組成物としては酸化インジウム
(In2O3)と、ユーロピウム付活硫化イツトリウム
螢光体(Y2O2S:Eu)、ユーロピウム付活酸化イ
ツトリウム螢光体(Y2O3:Eu)およびユーロピ
ウム付活バナジン酸イツトリウム螢光体
(YVO4:Eu)のうちの少なくとも1つとを、
1:9乃至9:1の重量比で混合してなる発光組
成物(特公昭52―23916号)、および酸化亜鉛
(ZnO)と、Y2O2S:Eu螢光体、Y2O3:Eu螢光体
およびYVO4:Eu螢光体のうちの少なくとも1つ
とを、1:9乃至9:1の重量比で混合してなる
発光組成物(特開昭51―145479号)が知られてい
る。これらの発光組成物は加速電圧が1KV以下、
特に100V以下の低速電子線励起下で高輝度の赤
色発光を示すが、実用的な面からさらに発光輝度
の向上が望まれている。
本発明は加速電圧が1KV以下、特に100V以下
の低速電子線励起下における発光輝度の向上した
赤色発光組成物を提供することを目的とするもの
である。
また本発明は発光輝度の向上した赤色発光螢光
表示管を提供することを目的とするものである。
本発明者等は上記の従来知られている赤色発光
組成物の発光輝度を向上させるために種々の研究
を行なつた。その結果、特定の粒子径分布を有す
るIn2O3あるいはZnOを適当量用いた場合には発
光輝度の向上した発光組成物が得られることを見
出し、さらにこのような効果はIn2O3、ZnOに限
らずこれらの代りに酸化錫(SnO2)、酸化チタン
(TiO2)、酸化チタングステン(WO3)、酸化ニオ
ブ(Nb2O5)等の導電性金属酸化物あるいは硫化
カドミウム(CdS)、硫化銅(Cu2S)等の導電性
金属硫化物を用いた場合についても得られ、また
組成物のもう一方の構成成分である赤色発光螢光
体についてもY2O2S:Eu螢光体、Y2O3:Eu螢光
体およびYVO4:Eu螢光体に限らず一般式が
Ln2O2S:Euで表わされるユーロピウム付活希土
類酸硫化物螢光体、一般式がLn2O3:Euで表わさ
れるユーロピウム付活希土類酸化物螢光体、一般
式がLnVO4:Euで表わされるユーロピウム付活
希土類バナジン酸塩螢光体、一般式がLnBO3
Euで表わされるユーロピウム付活希土類硼酸塩
螢光体、一般式がLnPO4:Euで表わされるユー
ロピウム付活希土類リン酸塩螢光体(但し上記各
一般式においてLnはY,Gd,LuおよびLaの1種
もしくは2種以上である。以下同様である。)、銀
付活硫化亜鉛カドミウム螢光体〔(Zn1-x,Cdx
S:Ag、但しxは0.65≦x≦0.9である。以下同
様である。〕マンガン付活リン酸亜鉛螢光体〔Zn3
(PO42:Mn〕およびマンガン付活硼酸カドミウ
ム螢光体(Cd2B2O5:Mn)について上記と同様
の効果が得られることを見出し本発明を完成する
に至つた。
本発明の発光組成物は中央値が2.5μ乃至14
μ、標準偏差値(log σ)が0.7以下である粒子
径分布を有する導電性金属酸化物および導電性金
属硫化物の1種もしくは2種以上の導電性物質
と、Ln2O2S:Eu螢光体に含まれる螢光体、
Ln2O3:Eu螢光体に含まれる螢光体、Ln2O3:Eu
螢光体に含まれる螢光体、LnVO4:Eu螢光体に
含まれる螢光体、LnBO3:Eu螢光体に含まれる
螢光体、LnPO4:Eu螢光体に含まれる螢光体、
(Zn1-x,Cdx)S:Ag螢光体、Zn3(PO42:Mn
螢光体およびCd2B2O5:Mn螢光体の1種もしく
は2種以上の赤色発光螢光体とを、1:99乃至
1:4の重量比で混合したことを特徴とする。
また本発明の螢光表示管は片面に螢光膜を有す
る陽極プレートと、前記螢光膜に対向してある陰
極とを、その内部が真空である容器内に封入した
構造を有する螢光表示管において、上記螢光膜は
中央値が2.5μ乃至14μ、標準偏差値(log σ)
が0.7以下である粒子径分布を有する導電性金属
酸化物および導電性金属硫化物の1種もしくは2
種以上の導電性物質と、Ln2O2S:Eu螢光体に含
まれる螢光体、Ln2O3:Eu螢光体に含まれる螢光
体、LnVO4:Eu螢光体に含まれる螢光体、
LnBO3:Eu螢光体に含まれる螢光体、LnPO4
Eu螢光体に含まれる螢光体、(Zn1-x,Cdx)S:
Ag螢光体、Zn3(PO42:Mn螢光体および
Cd2B2O5:Mn螢光体の1種もしくは2種以上の
赤色発光螢光体とを、1:99乃至1:4の重量比
で混合した発光組成物よりなることを特徴とす
る。
本発明の発光組成物の構成成分である導電性物
質に用いられる導電性金属酸化物および導電性硫
化物としてはIn2O3,ZnO,SnO2,TiO2,WO3
Nb2O5等およびCdS,Cu2S等が挙げられる。特に
得られる組成物の発光輝度の点から導電性金属酸
化物を用いるのが好ましく、この中でもIn2O3
SnO2およびZnOがより好ましい。
これら導電性金属酸化物および導電性金属硫化
物は中央値が2.5μ乃至14μ、標準偏差値が0.7以
下の粒子径分布を有するものが用いられる。中央
値が上記範囲外であり、標準偏差値0.7より大き
い粒子径分布を有するものは得られる組成物の発
光輝度が低く使用されない。より好ましい中央値
範囲は導電性物質の種類、導電性物質と混合され
る赤色発光螢光体の種類等によつて異なるが、一
般には3μ乃至10μである。また標準偏差値は中
央値が一定である場合できるだけ小さい方が好ま
しく、一般には0.5以下であるのが好ましい。
上記のような粒子径分布を有する導電性金属酸
化物および導電性金属硫化物は、一般試薬あるい
は一般試薬を空気中、中性雰囲気中あるいは弱還
元性雰囲気中で焼成することによつて得た焼成物
を、そのまま水篩等によつて分級することによつ
て、あるいはボールミル、ロールミル等によつて
粉砕した後水篩等によつて分級することによつて
得る。なお導電性金属酸化物については、炭酸
塩、硫酸塩、蓚酸塩、水酸化物等の高温で容易に
金属酸化物に変り得る化合物を空気中で焼成して
金属酸化物を得、これを分級することによつて得
てもよい。焼成物を用いるのは焼成しない生粉に
比較して焼成物の方が温度特性の安定性がよいか
らであり、従つて焼成物を用いた場合の方が生粉
を用いた場合よりも発光の安定性のよい組成物を
得ることができる。一般に導電性硫化物は焼成す
ることによつてその導電性が著しく向上するので
焼成物を用いるのが好ましい。
一方本発明の発光組成物のもう1つの構成成分
である赤色発光成分螢光体に用いられる
Ln2O2S:Eu螢光体、Ln2O3:Eu螢光体、
LnVO4:Eu螢光体、LnBO3:Eu螢光体、
(Zn1-x,Cdx)S:Ag螢光体、Zn3(PO42:Mn
螢光体およびCd2B2O5:Mn螢光体は従来知られ
ている製造方法によつて製造されたものである。
これら螢光体は一般に中央値が1μ乃至20μ、標
準偏差値が0.7以下の粒子径分布を有している。
本発明において特に好ましいのは中央値が3μ乃
至10μのものである。これら螢光体の中でも特に
得られる組成物の発光輝度の点からY2O2S:Eu
螢光体(Ln2O2S:Eu螢光体に含まれる)、
YVO4:Eu螢光体(LnVO4:Eu螢光体に含まれ
る)、YBO3:Eu螢光体(LnBO3:Eu螢光体に含
まれる)およびCd2B2O5:Mn螢光体を用いるの
が好ましく、より好ましくはY2O2S:Eu螢光体
およびYBO3:Eu螢光体である。なおLn2O2S:
Eu螢光体、Ln2O3:Eu螢光体、LnVO4:Eu螢光
体、LnBO3:Eu螢光体およびLnPO4:Eu螢光体
についてはTb等を共付活したものを用いてもよ
く、また(Zn1-x,Cdx)S:Ag螢光体について
はCl等を共付活したものを用いてもよい。
本発明の発光組成物は上述の導電性物質と赤色
発光螢光体とを乳鉢、ボールミル、ミキサーミル
等によつて充分混合することによつて得ることが
できる。両者は導電性物質/赤色発光螢光体の値
が1/99乃至1/4となる重量比で混合される。
導電性物質/赤色発光螢光体の値が1/99より小
さい時(導電性物質が組成物全量の1重量%より
も少ない時)、導電性物質によるチヤージアツプ
防止効果は得られず、従つて組成物はその特性が
赤色発光螢光体に近いものとなり低速電子線励起
下で発光しなくなる。一方導電性物質/赤色発光
螢光体の値が1/4より大きい時(導電性物質が
組成物全量の20重量%よりも多い時)、得られる
組成物は発光が非常に弱いものとなる。これはチ
ヤージアツプ防止効果は充分であるが導電性物質
によつて螢光体からの発光が遮られるためである
と考えられる。発光輝度の点からより好ましい導
電性物質/赤色発光螢光体の値は一般に3/197
(導電性物質が組成物全量の1.5重量%)乃至1/
9(導電性物質が組成物全量の10重量%)であ
る。また本発明の発光組成物における導電性物質
と赤色発光螢光体の好ましい組合せはLn2O3
Y2O2S:Eu螢光体、SnO2とY2O2S:Eu螢光体お
よびIn2O3とYBO3:Eu螢光体である。これらの
組合せの組成物は特に発光輝度が高い。
第3図はIn2O3とY2O2S:Eu螢光体とを混合し
た発光組成物におけるIn2O3含有量(重量%)と
組成物の発光輝度との関係を示すグラフであり、
曲線a,bおよびcはそれぞれ標準偏差値はいず
れも0.4であるが、中央値がそれぞれ4.5μ、8μ
および20μであるIn2O3を用いた場合である。な
お第3図において発光輝度(縦軸)は曲線cの最
大発光輝度を100%とした相対値を表わしてあ
る。
第3図から明らかなように、In2O3の中央値が
小さくなればなる程最大発光輝度を得るのに必要
なIn2O3含有量はより小さくなる。すなわち、中
央値が小さいIn2O3を用いれば中央値がより大き
いIn2O3を用いた場合よりも少ないIn2O3含有量で
高輝度の発光を得ることができる。また第3図か
ら明らかなように各中央値における最大発光輝度
を比較した場合、In2O3の中央値が小さくなれば
なる程最大発光輝度は向上する傾向にあるが、第
4図に示されるようにこの最大発光輝度は中央値
がさらに小さくなると逆に低下する傾向にある。
第4図は第3図と同じくIn2O3とY2O2S:Eu螢
光体とを混合した発光組成物において、標準偏差
値と一定(σ=0.4)とした場合のIn2O3の中央値
と組成物の最大発光輝度との関係を示すグラフで
ある。第4図において最大発光輝度(縦軸)は中
央値が20μであるIn2O3を用いた組成物の最大発
光輝度を100%とした相対値で表わしてある。
第4図から明らかなように、中央値がおよそ
4.5μまでは中央値が小さくなればなる程最大発
光輝度は向上し、および4.5μで極大となるが、
中央値がさらに小さくなると最大発光輝度は逆に
低下しはじめる傾向にある。一般試薬のIn2O3
通常20μ乃至30μの中央値を有しているが、この
一般試薬のIn2O3を用いた発光組成物の発光輝度
を基準として考えれば、中央値が2.5μ乃至14μ
のIn2O3を選択的に用いた場合に発光輝度の向上
した発光組成物を得ることができることがわか
る。特に中央値が3μ乃至10μのIn2O3を用いた
場合に発光輝度の著しく向上した組成物を得るこ
とができる。
なお標準偏差値もまた組成物の発光輝度に影響
をおよぼす。すなわち、上記2.5μ乃至14μの中
央値範囲においては標準偏差値が大きくなるに従
つて発光輝度は一般に低下する傾向にある。これ
は標準偏差値が大きくなればなる程発光輝度への
寄与率の低い大きな粒子および小さな粒子をより
多く含むようになるためである。この点から標準
偏差値は0.7以下と定められる。より好ましくは
0.5以下である。
なお第3図および第4図はIn2O3とY2O2S:Eu
螢光体とを混合した発光組成物についてのグラフ
であるが、In2O3の代りに他の導電性金属酸化物
あるいは導電性金属硫化物を用いた場合、あるい
はY2O2S:Eu螢光体の代りに他の赤色螢光体を
用いた場合も第3図および第4図と同じような傾
向が得られた。本発明の発光組成物において、導
電性金属酸化物および導電性金属硫化物を中央値
が2.5μ乃至14μ、標準偏差値が0.7以下の粒子径
分布を有するものと限定し、また導電性物質と赤
色発光螢光体との混合重量比を1:99乃至1:4
と限定したのは上述の知見に基づいてである。
本発明の螢光表示管は以下に述べる方法によつ
て作製される。まず上述の発光組成物を沈降塗布
法によつて通常セラミツク基板によつて支えられ
ている陽極プレート上に塗布し螢光膜とする。す
なわち組成物を水中に分散させた懸濁液中に陽極
プレートをおき、組成物の自重によつて組成物を
陽極プレートの片面上に沈降させて塗布し、その
後水を除去して塗膜を乾燥させる。この場合得ら
れる螢光膜の陽極プレートへの接着性を向上させ
るために懸濁液に微量(0.01〜0.1%)の水ガラ
スを添加してもよい。また塗布密度は5mg/cm2
30mg/cm2が適当である。なお螢光膜作成方法は上
述の沈降塗布法が一般的であり、広く行なわれて
いるが、本発明の螢光表示管において螢光膜の作
成方法はこの沈降塗布法に限られるものではな
い。次に線状ヒーターをBaO,SrO,CaO等の酸
化物で被覆してなる陰極を陽極プレート上の螢光
膜に対向させて約1mm〜5mm程度の間隔をおいて
配置し、この一対の電極をガラス等の透明な容器
中に設置した後容器内の排気を行なう。容器内が
少なくとも10-5Torr以上の真空度になつた後に
排気を止め封止を行なう。封止後ゲツターを飛ば
して容器内の真空度を更に高める。この様にして
本発明の螢光表示管を得ることができる。
なお陽極プレート上の螢光膜は平板状であり、
陰極は線状であるので陰極より放射される低速電
子線を拡散させるために陰極と螢光膜との中間に
第2図の様に拡散電極として網目状の格子電極を
設置するのが望ましい。この場合螢光膜の発光量
の損失が少なくかつ低速電子線が良く拡散する様
に網目ができるだけ細い方が好結果を得ることが
できる。具体的には網目の径が500ミクロン以下
であり、開口率(格子電極全面積に対する低速電
子線を透過する穴の面積)が50%以上であること
が望ましい。陽極プレートはその電極形態を必要
とされる文字、図形の形に分割して、それぞれの
電極に必要とされる電圧が選択的に印加できる様
にしておけば任意の文字、図形を表示することが
できる。また陽極プレートを点状あるいは線状に
分割し、その一部の電極上にWO3とZnS:Agと
を混合してなる発光組成物の螢光膜を形成し、他
の電極上に前記組成物とは発光色が異なる低速電
子線励起用螢光体よりなる螢光膜を形成すること
によつて、多色表示が可能な螢光表示管を得るこ
とができる。
以上述べた様に本発明は加速電圧が1KV以下、
特に100V以下の低速電子線励起下における発光
輝度の向上した赤色発光組成物およびこの赤色発
光組成物よりなる螢光膜を有する赤色発光螢光表
示管を提供するものであり、その工業的利用価値
は大きなものである。
次に実施例によつて本発明を説明する。
実施例 1 In2O3試薬(守随彦太郎商店製)を粉砕し、そ
の後水篩によつて分級し、中央値が8μ、標準偏
差値が0.4の粒子径分布を有するIn2O3を得た。こ
のIn2O37gと、通常の製造方法で製造した中央値
が7μ、標準偏差値が0.35の粒子径分布を有する
Y2O2S:Eu螢光体93gとを乳鉢を用いて充分混
合した。得られる組成物100mgを蒸留水100c.c.中に
添加し、超音波分散させた。この分散液中にセラ
ミツク基板によつて支持された2cm×1cmのアル
ミニウム陽極プレートを入れ、30分間放置後上澄
液を除去し、乾燥して螢光膜を形成した。次にタ
ングステン線状ヒーターを酸化物で被覆してなる
陰極を陽極プレート上の螢光膜に対向させておよ
そ5mmの間隔をおいて配置し、この一対の電極を
硬質ガラス容器中に設置した後、容器内の排気を
行なつた。容器内の真空度が10-5Torr程度の真
空度となつた後に排気を止め封止を行ない、次い
でゲツターを飛ばして容器内の真空度を更に高め
た。この様にして第1図に示される構造の螢光表
示管を得た。この螢光表示管は陽極プレート電圧
を90V、陰極電圧を1.2V及び陽極プレート電流密
度を2mA/cm2とすると発光輝度が100t―Lの
赤色発光を示した。
実施例 2 In2O3試薬(守随彦太郎商店製)を粉砕し、そ
の後水篩によつて分級し、中央値が4.5μ、標準
偏差値が0.4の粒子径分布を有するIn2O3を得た。
このIn2O33gと、実施例1と同じY2O2S:Eu螢
光体97gとを乳鉢を用いて充分混合した。得られ
る組成物を用いて実施例1と同様にして螢光表示
管を作製した。この螢光表示管は陽極プレート電
圧を90V、陰極電圧を1.2Vおよび陽極プレート電
流密度を2mA/cm2とすると発光輝度が117t―
Lの赤色発光を示した。
実施例 3 SnO2試薬(守随彦太郎商店製)を粉砕し、そ
の後水篩によつて分級し、中央値が8μ、標準偏
差値が0.4の粒子径分布を有するSnO2を得た。こ
のSnO27gと、実施例1と同じY2O2S:Eu螢光体
93gとを乳鉢を用いて充分混合した。得られる組
成物を用いて実施例1と同様にして螢光表示管を
作製した。この螢光表示管は陽極プレート電圧を
90V、陰極電圧を1.2Vおよび陽極プレート電流密
度を2mA/cm2とすると発光輝度が90t―Lの
赤色発光を示した。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は螢光表示管の典型例の概略
構成図であり、第1図は二極管、第2図は三極管
である。 11…陽極プレート、12…螢光膜、13…セ
ラミツク基板、14…陰極、15…格子電極、1
6…容器、17…高真空に保たれた表示管内部。 第3図はIn2O3とY2O2S:Eu螢光体とを混合し
た発光組成物におけるIn2O3含有量(重量%)と
組成物の発光輝度との関係を示すグラフである。
第4図はIn2O3とY2O2S:Eu螢光体とを混合した
発光組成物において、標準偏差値を一定とした場
合のIn2O3の中央値と組成物の最大発光輝度との
関係を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 中央値が2.5μ乃至14μ、標準偏差値(log
    σ)が0.7以下である粒子径分布を有する導電性
    金属酸化物および導電性金属硫化物の1種もしく
    は2種以上の導電性物質と、一般式がLn2O2S:
    Euで表わされるユーロピウム付活希土類酸硫化
    物螢光体に含まれる螢光体、一般式がLn2O3:Eu
    で表わされるユーロピウム付活希土類酸化物螢光
    体に含まれる螢光体、一般式がLnVO4:Euで表
    わされるユーロピウム付活希土類バナジン酸塩螢
    光体に含まれる螢光体、一般式がLnBO3:Euで
    表わされるユーロピウム付活希土類硼酸塩螢光体
    に含まれる螢光体、一般式がLnPO4:Euで表わ
    されるユーロピウム付活希土類リン酸塩螢光体に
    含まれる螢光体、銀付活硫化亜鉛カドミウム螢光
    体〔(Zn1-x,Cdx)S:Ag〕、マンガン付活リン
    酸亜鉛螢光体〔Zn3(PO42:Mn〕およびマンガ
    ン付活硼酸カドミウム螢光体(Cd2B2O5:Mn)
    の1種もしくは2種以上の赤色発光螢光体とを、
    1:99乃至1:4の重量比で混合してなる発光組
    成物。 (但し上記LnはY,Gd,LuおよびLaの1種も
    しくは2種以上であり、xは0.65≦x≦0.9なる
    条件を満たす数である) 2 前記中央値が3μ乃至10μであり、前記標準
    偏差値が0.5以下であることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の発光組成物。 3 前記導電性物質と前記赤色発光螢光体の混合
    重量比が3:197乃至1:9であることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項または第2項記載の発
    光組成物。 4 前記導電性物質が導電性金属酸化物であるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項、第2項ま
    たは第3項記載の発光組成物。 5 前記導電性金属酸化物が酸化インジユウム
    (In2O3)、酸化錫(SnO2)および酸化亜鉛
    (ZnO)の1種もしくは2種以上であることを特
    徴とする特許請求の範囲第4項記載の発光組成
    物。 6 前記赤色発光螢光体がユーロピウム付活酸硫
    化イツトリウム螢光体(Y2O2S:Eu)、ユーロピ
    ウム付活バナジン酸イツトリウム螢光体
    (YVO4:Eu)、ユーロピウム付活硼酸イツトリウ
    ム螢光体(YBO3:Eu)およびマンガン付活硼酸
    カドミウム螢光体(Cd2B2O5:Mn)の1種もし
    くは2種以上であることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項乃至第5項記載の発光組成物。 7 前記導電性物質が酸化インジウム(In2O3)の
    みからなり、前記赤色発光螢光体がユーロピウム
    付活酸硫化イツトリウム螢光体(Y2O2S:Eu)
    のみからなることを特徴とする特許請求の範囲第
    6項記載の発光組成物。 8 前記導電性物質が酸化インジウム(In2O3)の
    みからなり、前記赤色発光螢光体がユーロピウム
    付活硼酸イツトリウム螢光体(YBO3:Eu)のみ
    からなることを特徴とする特許請求の範囲第6項
    記載の発光組成物。 9 前記導電性物質が酸化錫(SnO2)のみからな
    り、前記赤色発光螢光体がユーロピウム付活酸硫
    化イツトリウム螢光体(Y2O2S:Eu)のみから
    なることを特徴とする特許請求の範囲第6項記載
    の発光組成物。 10 前記赤色発光螢光体を構成する1種もしく
    は2種以上の螢光体が、中央値が1μ乃至20μ、
    標準偏差値が0.7以下である粒子径分布を有する
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項乃至第9
    項記載の発光組成物。 11 前記赤色発光螢光体の中央値が3μ乃至10
    μであることを特徴とする特許請求の範囲第10
    項記載の発光組成物。 12 片面に螢光膜を有する陽極プレートと、前
    記螢光膜に対向してある陰極とを、その内部が真
    空である容器内に封入した構造を有する低速電子
    線励起螢光表示管において、上記螢光膜は中央値
    が2.5μ乃至14μ、標準偏差値(log σ)が0.7以
    下である粒子径分布を有する導電性金属酸化物お
    よび導電性金属硫化物の1種もしくは2種以上の
    導電性物質と、一般式がLn2O2S:Euで表わされ
    るユーロピウム付活希土類酸硫化物螢光体に含ま
    れる螢光体、一般式がLn2O3:Euで表わされるユ
    ーロピウム付活希土類酸化物螢光体に含まれる螢
    光体、一般式がLnVO4:Euで表わされるユーロ
    ピウム付活希土類バナジン酸塩螢光体に含まれる
    螢光体、一般式がLnBO3:Euで表わされるユー
    ロピウム付活希土類硼酸塩螢光体に含まれる螢光
    体、一般式がLnPO4:Euで表わされるユーロピ
    ウム付活希土類リン酸塩螢光体に含まれる螢光
    体、銀付活硫化亜鉛カドミウム螢光体〔(Zn1-x
    Cdx)S:Ag〕、マンガン付活リン酸亜鉛螢光体
    〔Zn3(PO42:Mn〕およびマンガン付活硼酸カ
    ドミウム螢光体(Cd2B2O5:Mn)の1種もしく
    は2種以上の赤色発光螢光体とを1:99乃至1:
    4の重量比で混合してなる発光組成物よりなるこ
    とを特徴とする低速電子線励起螢光表示管。 (但しLnはY,Gd,LnおよびLaの1種もしく
    は2種以上であり、xは0.65≦x≦0.9なる条件
    を満たす数である) 13 前記中央値が3μ乃至10μであり、前記標
    準偏差値が0.5以下であることを特徴とする特許
    請求の範囲第12項記載の低速電子線励起螢光表
    示管。 14 前記導電性物質と前記赤色発光螢光体の混
    合重量比が3:197乃至1:9であることを特徴
    とする特許請求の範囲第12項または第13項記
    載の低速電子線励起螢光表示管。 15 前記導電性物質が導電性金属酸化物である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第12項、第1
    3項または第14項記載の低速電子線励起螢光表
    示管。 16 前記導電性金属酸化物が酸化インジウム
    (In2O3)、酸化錫(SnO2)および酸化亜鉛
    (ZnO)の1種もしくは2種以上であることを特
    徴とする特許請求の範囲第15項記載の低速電子
    線励起螢光表示管。 17 前記赤色発光螢光体がユーロピウム付活酸
    硫化イツトリウム螢光体(Y2O2S:Eu)、ユウロ
    ピウム付活バナジン酸イツトリウム螢光体
    (YVO4:Eu)、ユーロピウム付活硼酸イツトリウ
    ム螢光体(YBO3:Eu)およびマンガン付活硼酸
    カドミウム螢光体(Cd2B2O5:Mn)の1種もし
    くは2種以上であることを特徴とする特許請求の
    範囲第12項乃至第16項記載の低速電子線励起
    螢光表示管。 18 前記導電性物質が酸化インジウム
    (In2O3)のみからなり、前記赤色発光螢光体がユ
    ーロピウム付活酸硫化イツトリウム螢光体
    (Y2O2S:Eu)のみからなることを特徴とする特
    許請求の範囲第17項記載の低速電子線励起螢光
    表示管。 19 前記導電性物質が酸化インジウム
    (In2O3)のみからなり、前記赤色発光螢光体がユ
    ーロピウム付活硼酸イツトリウム螢光体
    (YBO3:Eu)のみからなることを特徴とする特
    許請求の範囲第17項記載の低速電子線励起螢光
    表示管。 20 前記導電性物質が酸化錫(SnO2)のみから
    なり、前記赤色発光螢光体がユーロピウム付活酸
    硫化イツトリウム螢光体(Y2O2S:Eu)のみか
    らなることを特徴とする特許請求の範囲第17項
    記載の低速電子線励起螢光表示管。 21 前記赤色発光螢光体を構成する1種もしく
    は2種以上の螢光体が、中央値が1μ乃至20μ、
    標準偏差値が0.7以下である粒子径分布を有する
    ことを特徴とする特許請求の範囲第12項乃至第
    20項記載の低速電子線励起螢光表示管。 22 前記赤色発光螢光体の中央値が3μ乃至10
    μであることを特徴とする特許請求の範囲第21
    項記載の低速電子線励起螢光表示管。
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