JPS6219474B2 - - Google Patents

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JPS6219474B2
JPS6219474B2 JP6003079A JP6003079A JPS6219474B2 JP S6219474 B2 JPS6219474 B2 JP S6219474B2 JP 6003079 A JP6003079 A JP 6003079A JP 6003079 A JP6003079 A JP 6003079A JP S6219474 B2 JPS6219474 B2 JP S6219474B2
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JP
Japan
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phosphor
display tube
sno
luminance
fluorescent display
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Application number
JP6003079A
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JPS55152782A (en
Inventor
Yoshuki Mimura
Akyuki Kagami
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Dai Nippon Toryo KK
Original Assignee
Dai Nippon Toryo KK
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Publication date
Application filed by Dai Nippon Toryo KK filed Critical Dai Nippon Toryo KK
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Publication of JPS55152782A publication Critical patent/JPS55152782A/ja
Publication of JPS6219474B2 publication Critical patent/JPS6219474B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は赤色発光螢光体およびこの螢光体を用
いた低速電子線励起螢光表示管(以後「螢光表示
管」と略称する)に関する。さらに詳しくは本発
明はユーロピウム付活複合酸化物赤色発光螢光体
およびこの螢光体を螢光膜とする螢光表示管に関
する。 周知のように、螢光表示管は片面に螢光膜を有
する陽極プレートと、前記螢光膜に対向した陰極
とを、その内部が真空である容器内に封入した本
質的構造を有し、陰極から放射される低速電子線
によつて陽極プレート上の螢光膜を励起して発光
せしめるものである。第1図および第2図は螢光
表示管の典型例の概略構成図であり、第1図は二
極管、第2図は三極管を示すものである。第1図
および第2図に示すようにアルミニウム板等から
なる陽極プレート11の片面に螢光膜12が設け
られている。陽極プレート11はセラミツク基板
13によつて支持されている。陽極プレート11
の片面に設けられた前記螢光膜12に対向して陰
極14が設けられ、この陰極14から放射される
低速電子線によつて螢光膜12が励起されて発光
する。特に第2図の三極管においては陰極14と
螢光膜12との間隙に、陰極14により放射され
る低速電子線を制御あるいは拡散せしめるための
格子電極15が設けられている。なお第1図およ
び第2図に示された螢光表示管においては1本の
陰極14が使用されているが、螢光膜12が広面
積である場合等には陰極を2本以上設けてもよ
く、その本数に特に制限はない。片面に螢光膜1
2を有する前記陽極プレート11、セラミツク基
板13および陰極14(第1図)、あるいは片面
に螢光膜12を有する陽極プレート11、セラミ
ツク基板13、陰極14および格子電極15(第
2図)はガラス等の透明な容器16中に封入され
ておりその内部17は10-5〜10-9Torrの高真空に
保たれている。 従来、加速電圧が1KV以下、特に100V以下の
低速電子線励起下で高輝度の赤色発光を示す螢光
体として、ユーロピウム付活酸化錫螢光体
(SnO2:Eu、特公昭54−238号)、酸化インジウ
ム(In2O3)とユーロピウム付活酸硫化イツトリウ
ム螢光体(Y2O2S:Eu)、ユーロピウム付活酸化
イツトリウム螢光体(Y2O3:Eu)およびユーロ
ピウム付活バナジン酸イツトリウム螢光体
(YVO4:Eu)のうちの少なくとも1種である赤
色発光螢光体とを適当量混合してなる発光組成物
(特公昭52−23916号)、および酸化亜鉛(ZnO)
と、Y2O2S:Eu螢光体とを適当量混合してなる
発光組成物(特光昭52−46912号)が知られてお
り、これらは主として上述の螢光表示管の螢光膜
への実用が試みられている。 上記従来公知の低速電子線用赤色発光螢光体の
うちSnO2:Eu螢光体は他の赤色発光組成物に比
べてより低い加速電圧で発光が開始し、加速電圧
が30V以下の低速電子線で励起する場合でも高輝
度の発光を示すという長所を有する反面、加速電
圧を上げる時必らずしもそれに比例して発光輝度
の上昇が認められず、特に加速電圧が60V以上に
なると発光輝度が飽和してしまい、加速電圧と発
光輝度との間の比例関係が大きくくずれてくる
(すなわち、加速電圧−発光輝度特性が悪くな
る)という欠点を有している。従つて例えば
SnO2:Eu螢光体を加速電圧−発光輝度特性の良
好な他の発光色の螢光体と組合わせて多色表示型
の螢光表示管を構成する場合、60V以上の比較的
高い加速電圧において、赤色以外の発光輝度に比
較して赤色発光輝度が低くなり、赤色表示が見に
くくなる等の弊害が生ずる。このような理由で
SnO2:Eu螢光体の加速電圧−発光輝度特性の改
良が望まれている。また、実用的な面から、低速
電子線励起下におけるSnO2:Eu螢光体の発光輝
度のより一層の向上が望まれている。 本発明は上述のような状況に鑑みてなたれたも
のであり、加速電圧が1KV以下、特に100V以下
の低速電子線励起下において、従来のSnO2:Eu
螢光体よりも高輝度の赤色発光を示し、また従来
のSnO2:Eu螢光体よりも良好な加速電圧−発光
輝度特性を示すSnO2:Eu螢光体を提供すること
を目的とするものである。 また本発明はSnO2:Eu螢光体を螢光膜とする
螢光表示管よりも高輝度の赤色発光を示し、また
該螢光表示管よりも良好な加速電圧−発光輝度特
性を示す螢光表示管を提供することを目的とする
ものである。 本発明者等は上記目的を達成するために
SnO2:Eu螢光体の母体の変形について種々検討
し実験を重ねてきた。その結果、酸化錫
(SnO2)と特定のアルカリ土類金属板酸化物から
なる複合酸化物、あるいはSnO2、特定のアルカ
リ土類金属酸化物および二酸化魴素(SiO2)から
なる複合酸化物を母体とし、この母体にユーロピ
ウムを付活した螢光体は低速電子線励起下におい
て従来のSnO2:Eu螢光体よりも高輝度の赤色発
光を示し、また良好な加速電圧−発光輝度特性を
示すことを見出し、本発明を完成させるに至つ
た。 本発明の螢光体は、その組成式が (1−x−y)SnO2・xM〓O・ySiO2:aEu (但しM〓はマグネシウム、カルシウム、ストロ
ンチウムおおよびバリウムのうちの少なくとも1
種であり、x、yおよびaはそれぞれ0<x≦
0.15、0≦y≦0.05および0.0001≦a≦0.1なる条
件を満たす数である) で表わされるユーロピウム付活複合酸化物螢光体
である。発光輝度の点から上記組成式のより好ま
しいx、yおよびa値範囲はそれぞれ0.005≦x
≦0.08、0.001≦y≦0.02および0.001≦a≦0.05
である。 また本発明の螢光表示管は、片面に螢光膜を有
する陽極プレートと、前記螢光膜に対向してある
陰極とを、その内部が真空である容器内に封入し
た構造を有する螢光表示管において、前記螢光膜
が上記本発明のユーロピウム付活複合酸化物螢光
体からなることを特徴とする。 本発明の螢光体は以下に述べる製造方法によつ
て製造される。まず螢光体原料としては (i) SnO2および塩化錫(SnCl4)、水酸化錫〔Sn
(OH)4〕、硝酸錫〔Sn(NO34〕、蓚酸錫〔Sn
(C2O42〕等の高温で容易にSnO2に変わりうる
錫化合物からなる化合物群より選ばれる化合物
の1種もしくは2種以上、 (ii) 酸化マグネシウム(MgO)、酸化カルシウム
(CaO)、酸化ストロンチウム(SrO)および酸
化バリウム(BaO)からなる第1の化合物群、
ならびに高温で容易に前記MgO、CaO、SrOお
よびBaOに変わりうる塩化物、炭酸塩、蓚酸
塩、硫酸塩、硝酸塩等のマグネシウム化合物、
カルシウム化合物、ストロンチウム化合物およ
びバリウム化合物からなる第2の化合物群から
なる化合物群よりなる選ばれる化合物の1種も
しくは2種以上、 (iii) SiO2、および (iv) 酸化ユーロピウム(Eu2O3)および塩化ユー
ロピウム(EuCl3)、硝酸ユーロピウム〔Eu
(NO33〕、蓚酸ユーロピウム〔Eu2(C2O43〕等
の高温で容易にEu2O3に変わりうるユーロピウ
ム化合物からなる化合群より選ばれる化合物の
1種もしくは2種以上 が用いられる。上記4つの螢光体原料を化学量論
的に (1−x−y)SnO2・xM〓O・ySiO2:aEu (但しM〓はマグネシウム、カルシウム、ストロ
ンチウムおよびバリウムのうちの少なくとも1種
であり、x、yおよびaはそれぞれ0<x≦
0.15、0≦y≦0.05および0.0001≦a≦0.1なる条
件を満たす数である) となるように秤取し、乳鉢、ボールミル、ミキサ
ーミル等を用いて充分に混合した後、得られた螢
光体原料混合物をアルミナルツボ、石英ルツボ等
の耐熱性容器に詰めて電気炉に入れ、900℃乃至
1300℃の温度で1時間乃至5時間空気中(酸化性
雰囲気中)で焼成する。焼成後、焼成物を洗浄
し、乾燥した後、ふるいにかけて粒子径のそろつ
た粉末螢光体とする。このようにしてその組成式
が(1−x−y)SnO2・xM〓O・ySiO2:aEu
(但し、M〓、x、yおよびaは上記と同じ定義
を有する)で表わされる本発明のユーロピウム付
活複合酸化物螢光体を得ることがでる。なお、上
記螢光体原料のうち(iii)のSiO2はy=0の場合に
は使用されないことは言うまでもない。また(iii)の
SiO2を使用する場合、粒子径10〜50mμの超微
分末の無水シリカ(SiO2)を用いると局部的な粒
子径成長が抑制される結果粒子径分布の広がりが
小さくなり、粒子径のそろつた螢光体が得られる
と共に、螢光体の発光輝度よりも向上する。さら
に上記螢光体原料のうち(i)、(ii)および(iv)は水、鉱
酸などを用いて一旦溶解して溶液とした後、その
溶液にアンモニア水等のアルカリ水溶液あるいは
蓚酸水溶液を添加してSn、アルカリ土類金属お
よびEuを水酸化物あるいは蓚酸塩として共沈さ
せ沈澱物を別し、乾燥したものを用いてもよ
い。さらに上記螢光体原料(i)および(iv)を用いて一
旦SnO2:Eu螢光体を製造し、これに上記螢光体
原料(ii)および(iii)を添加して再焼成して本発明の螢
光体を得てもよい。 第3図は本発明の螢光体の1つである(1−
x)SnO2・xSrO・0.02Eu螢光体におけるSrO含
有量(x値)と、加速電圧が90Vの低速電子線で
励起した場合の該螢光体の発光輝度との関係を示
すグラフである。発光輝度を表わす縦軸は従来の
SnO2:0.02Eu螢光体を同一条件の低速電子線で
励起した時の発光輝度を100とする相対値で表わ
したものである。第3図から明らかなように、x
値が増加すると発光輝度は次第に増加し、0.02付
近で最大となるが、x値がさらに増加すると発光
輝度は逆に低下し、x値が0.15より大きくなると
従来のSnO2:0.02Eu螢光体のそれより低くな
る。この傾向は付活剤であるEuの濃度に関係な
くほぼ同様であり、また母体構成成分として
SiO2を含む場合および母体構成成分の1つであ
るM〓OのM〓がMg、CaまたはBaのいずれかで
あるかあるいはMg、C、SrおよびBaのうちの2
種以上である場合もx値と螢光体の発光輝度との
関係はほぼ第3図に示されるような傾向を示し
た。x値が0.005乃至0.08の範囲にある時螢光体
は特に高輝度の発光を示す。 第4図は本発明の螢光体の1つである(0.98−
y)SnO2・0.02SrO・ySiO2:0.02Eu螢光体にお
けるSiO2の含有量(y値)と、加速電圧が90Vの
低速電子線で励起した場合の該螢光体の発光輝度
との関係を示すグラフである。発光輝度を表わす
縦軸は従来のSnO2:0.02Eu螢光体を同一条件の
低速電子線で励起した時の発光輝度を100とする
相対値で表わしたものである。第4図から明らか
なように、y値が増加すると発光輝度は次第に増
加し、0.007付近で最大となるが、y値がさらに
増加すると逆に発光輝度は低下し、y値が0.05以
上では従来のSnO2:0.02Eu螢光体のそれより低
くなる。なお第4図は(0.98−y)SnO2
0.02SrO・ySiO2:0.02Eu螢光体におけるy値と
発光輝度との関係を示すグラフであるが、SrOの
含有量(x値)およびEuの付活量(a値)が変
化した場合、あるいは母体構成成分の1つである
M〓OのM〓がMg、CaまたはBaであるかあるい
はMg、Ca、SrおよびBaのうちの2種以上である
場合にもy値と螢光体の発光輝度との関係は第4
図と同じような傾向にあることが確認された。y
値が0.001≦y≦0.02の範囲にある時螢光体は特
に高輝度の発光を示す。 本発明の螢光体においてEu付活量(a値)は
発光輝度の点から従来のSnO2:Eu螢光体の場合
と同様0.0001乃至0.1の範囲にあるのが好まし
く、より好ましくは0.01乃至0.05の範囲である。 第5図は本発明の螢光体を低速電子線で励起し
た場合の加速電圧と発光輝度との関係を従来の
SnO2:Eu螢光体のそれと比較して例示するもの
であり、曲線aおよびbはそれぞれ本発明の
0.973SnO2・0.02SrO・0.007SiO2:0.02Eu螢光体
および従来のSnO2:0.02Eu螢光体の加速電圧と
発光輝度との関係を示す。第5図から明らかなよ
うに、加速電圧100V以下の低速電子線励起下に
おいて本発明の0.973SnO2・0.02SrO・0・
07SiO2:0.02Eu螢光体は従来のSnO2:0.02Eu螢
光体よりも高輝度の発光を示し、また60V以上の
加速電圧領域における発光輝度の飽和現象がみら
れず従来のSnO2:0.02Eu螢光体よりも加速電圧
−発光輝度特性が良好である。なお第5図は
0.973SnO2・0.02SrO・0.007SiO2:0.02Eu螢光体
の加速電圧と発光輝度との関係を例示するもので
あるが、これ以外の組成を有する本発明の螢光体
における加速電圧と発光輝度との関係も第5図と
同様な傾向を示し、従来のSnO2:Eu螢光体に比
べて高輝度であり、また加速電圧−発光輝度特性
がすぐれていることが確認された。なお、本発明
の螢光体は加速電圧数KV乃至数+KVの電子線、
紫外線等の低速電子線以外の励起エネルギーによ
つても高輝度の赤色発光を示す。従つて本発明の
螢光体の用途は低速電子線により励起するものに
限られるものではない事が言うまでもない。また
本発明の螢光体の発光スペクトルは従来SnO2
Eu螢光体の発光スペクトルと実質的に同じであ
る。 次に本発明の螢光表示管について説明する。 本発明の螢光表示管は以下に述べる方法によつ
て作製される。まず上述の本発明の螢光体を沈降
塗布法によつて通常セラミツク基板によつて支え
られている陽極プレート上に塗布し螢光膜とす
る。すなわち螢光体を水中に分散させた懸濁液中
に陽極プレートをおき、螢光体の自重によつて螢
光体を陽極プレートの片面上に沈降させて塗布
し、その後水を除去して塗膜を乾燥させる。この
場合得られる螢光膜の陽極プレートへの接着性を
向上させるために懸濁液に微量(0.01〜0.1%)
の水ガラスを添加してもよい。また塗布密度は3
mg/cm2〜30mg/cm2が適当である。なお螢光膜作成
方法は上述の沈降塗布法が一般的であり、広く行
なわれているが、本発明の螢光表示管において螢
光膜の作成方法はその沈降塗布法に限られるもの
ではない。次に線状ヒーターをBaO、Sro、CaO
等酸化物で被覆してなる陰極を陽極プレート上の
螢光膜に対向させて約1mm〜5mm程度の間隔をお
いて配置し、この一対の電極をガラス等の透明な
容器中に設置した後容器内の排気を行なう。容器
内が少なくとも10-5Torr以上の真空度になつた
後に排気を止め封止を行なう。封止後ゲツターを
飛ばして容器内の真空度を更に高める。この様に
して本発明の螢光表示管を得ることができる。 なお陽極プレート上の螢光膜は平板状であり、
陰極は線状であるので陰極より放射される低速電
子線を拡散させるために陰極と螢光膜との中間に
第2図の様に拡散電極として網目状の格子電極を
設置するのが望ましい。この場合螢光膜の発光量
の損失が少なくかつ低速電子線が良く拡散する様
に網目ができるだけ細い方が好結果を得ることが
できる。具体的には網目の径が500ミクロン以下
であり開口率(格子電極全面積に対する低速電子
線を透過する穴の面積)が50%以上であることが
望ましい。陽極プレートはその電極形態を必要と
される文字、図形の形に分割して、それぞれの電
極に必要とされる電圧が選択的に印加できるよう
にしておけば任意の文字、図形を表示することが
できる。また陽極プレートを点状あるいは線状に
分割し、その一部の電極上に本発明の螢光体より
なる螢光膜を形成し、他の電極上に本発明の螢光
体とは発光色が異なる低速電子線励起用螢光体よ
りなる螢光膜を形成することによつて、多色表示
が可能な螢光表示管を得ることができる。 以上述べたように本発明は低速電子線励起下に
おいて従来のSnO2:Eu螢光体よりも高輝度での
発光を示し、また従来のSnO2:Eu螢光体よりも
加速電圧−発光輝度特性の優れた赤色発光螢光体
およびこの螢光体よりなる螢光膜を有する赤色発
光螢光表示管を提供するものであり、その工業的
利用価値は大きなものである。 次に実施例によつて本発明を説明する。 実施例 1
【表】 ウム
上記3つの螢光体原料を塩酸で溶解した溶液に
蓚酸(C2H2O4)95gを含む蓚酸水溶液を添加
し、Sn、SrおよびEuを蓚酸塩として共沈させ
た。得られた沈降物を別し、乾燥した後、これ
に平均粒子径12μの無水珪酸(SiO2)0.48g
(0.008モル)を加えてボールミルで充分混合し
た。得られた螢光体原料混合物をアルミナルツボ
に詰めて電気炉に入れ、空気中で1000℃の温度で
5時間焼成した。焼成後、焼成物を冷却し、水洗
し、乾燥した後ふるいにかけた。このようにして
0.972SnO2・0.02SrO・0.008SiO2:0.02Eu螢光体
を得た。次に得られた螢光体100mgを蒸留水100c.c.
中に添加し、超音波分散させた。この分散液中に
セラミツク基板によつて支持された2cm×1cmの
アルミニウム陽極プレートを入れ、30分間放置後
上澄液を除去し、陽極プレート上の塗膜を乾燥し
て螢光膜を形成した。次にタングステン線状ヒー
ターを酸化物で被覆してなる陰極を陽極プレート
上の螢光膜に対向させておよそ5mmの間隔をおい
て配置し、この一対の電極を硬質ガラス容器中に
設置した後、容器内の排気を行なつた。容器内の
真空度が10-5Torr程度の真空度となつた後に排
気を止め封止を行ない、次いでゲツターを飛ばし
て容器内の真空度をさらに高めた。この様にして
第1図に示される構造の螢光表示管を得た。この
螢光表示管は陽極プレート電圧90V、陰極電圧を
1.2Vとすると、発光輝度が87ft−Lの赤色発光を
示した。一方比較のための上記と同様にして従来
のSnO2:0.02Eu螢光体を螢光膜とする螢光表示
管を作製したところ、この螢光表示管は陽極プレ
ート電圧が90V、陰極電圧が1.2Vの時発光輝度が
58ft−Lの赤色発光を示した。 実施例 2
【表】 ウム
上記2つの螢光体原料を塩酸で溶解した溶液に
蓚酸(C2H2OD)95gを含む蓚酸水溶液を添加
し、SnおよびEuを蓚酸塩として共沈させた得ら
れた沈澱物を別し、乾燥した後、アルミナルツ
ボに詰めて電気炉に入れ、空気中で900℃の温度
で1時間焼成し、外に取出して冷却した。この
ようにして得た焼成物に炭酸バリウム
(BaCO3)9.9g(0.05モル)および平均粒子径12
mμの無水珪酸(SiO2)1.2g(0.02モル)を添
加してボールミルで充分混合した後、得られた混
合物をアルミナルツボに詰めて電気炉に入れ、空
気中で1000℃の温度で3時間焼成した。焼成後、
焼成物を冷却し、水洗し、乾燥した後ふるいにか
けた。このようにして0.93SnO2・0.05BaO・
0.02SiO2:0.03Eu螢光体を得た。次にこの螢光体
を用いて実施例1と同様にして第1図に示される
構造の螢光表示管を作製した。この螢光表示管は
陽極プレート電圧90V、陰極電圧0.2Vの時、発光
輝度が80ft−Lの赤色発光を示した。一方、比較
のために上記と同様にして従来のSnO2:0.03螢
光体を螢光膜とする螢光表示管を作製したとこ
ろ、この螢光表示管は陽極プレート電圧90V、陰
極電圧1.2Vの時、発光輝度が52ft−Lの赤色発光
を示した。 実施例 3
【表】 上記各螢光体原料を秤取し、ボールミルを用い
て充分混合した後、得られた螢光体原料混合物を
アルミナルツボに詰めて電気炉に入れ、酸素気流
中で1150℃の温度で3時間焼成した。焼成後、焼
成物を冷却し、水洗し、乾燥した後ふるいにかけ
た。このようにして0.987SnO2・0.005CaO・
0.008SiO2:0.06Eu螢光体を得た。次にこの螢光
体を用いて実施例1と同様にして第1図に示した
構造の螢光表示管を得た。この螢光表示管は陽極
プレート電圧90V、陰極電圧1.2Vの時、発光輝度
が55ft−Lの赤色発光を示した。一方比較のため
に上記と同様にして従来のSnO2:0.06Eu螢光体
を螢光膜とする螢光表示管を作製したところ、こ
の螢光表示管は陽極プレート電圧90V、陰極電圧
1.2Vの時、発光輝度が35ft−Lの赤色発光を示し
た。 実施例 4
【表】 上記各螢光体原料を秤取し、ボールミルを用い
て充分に混合した後、得られた螢光体原料混合物
をアルミナルツボに詰めて高温電気炉に入れ、空
気中で1200℃の温度で4時記焼成した。焼成後、
焼成物を冷却し、水洗し、乾燥した後ふるいにか
けた。このようにして0.983SnO2・0.007MgO・
0.01SiO2:0.05Eu螢光体を得た。次にこの螢光体
を用いて実施例1と同様にして第1図に示した構
造の螢光表示管を得た。この螢光表示管は陽極プ
レート電圧90V、陰極電圧1.2Vの時、発光輝度が
63ft−Lの辛色発光を示した。一方比較のために
上記と同様にして従来のSnO2・0.05Eu螢光体を
螢光膜とする螢光表示管を作製したところ、この
螢光表示管は陽極プレート電圧90V、陰極電圧
1.2Vの時、発光輝度が40ft−Lの赤色発光を示し
た。 実施例 5
【表】 ウム
上記各螢光体原料を塩酸で溶解した溶液に蓚酸
(C2H2O4)95gを含む蓚酸水溶液を添加して
Sn、Sr、BaおよびEuを蓚酸塩として共沈させ
た。得られた沈澱物を別し、乾燥した後、これ
に平均粒子径12mμの無水珪酸(SiO2)0.06
(0.01モル)を加えてボールミルで充分に混合し
た。得られた螢光体原料混合物をアルミナルツボ
に詰め電気炉に入れ、空気中1000℃の温度で3時
間焼成した。焼成後、焼成物を外に取出して冷
却し、水洗し、乾燥した後ふるいにかけた。この
ようにして0.96SnO2・0.03(Sr0.8、Ba0.2O・
0.01SiO2:0.02Eu螢光体を得た。次にこの螢光体
を用いて実施例1と同様にして第1図に示した構
造の螢光表示管を得た。この螢光表示管は陽極プ
レート電圧90V、陰極電圧1.2Vの時、発光輝度が
83ft−Lの赤色発光を示した。一方比較のために
上記と同様にして従来のSnO2:0.02Eu螢光体を
螢光膜とする螢光表示管を作製したところ、この
螢光表示管は陽極プレート電圧90V、陰極電圧
1.2Vの時、発光輝度が58ft−Lの赤色発光を示し
た。 実施例 6
【表】 ウム
上記各螢光体原料を用いること以外は実施例4
と同様にして0.97SnO2・0.02(Ca0.1、Su0.9
O・0.007SiO2:0.03Eu螢光体を得た。次にこの
螢光体を用いて実施例1と同様にして第1図に示
した構造の螢光表示管を得た。この螢光表示管は
陽極プレート電圧90V、陰極電圧1.2Vの時、発光
輝度が68ft−Lの赤色発光を示した。一方比較の
ために上記と同様にして従来のSnO2:0.03Eu螢
光体を螢光膜とする螢光表示管を作製したとこ
ろ、この螢光表示管は陽極プレート電圧90V、陰
極電圧1.2Vの時、発光輝度が52ft−Lの赤色発光
を示した。 実施例 7
【表】 ウム
上記各螢光体原料を用いること以外は実施例1
と同様にして0.98SnO2・0.02SrO:0.02Eu螢光体
を得た。次にこの螢光体を用いて実施例1と同様
にして第1図に示した構造の螢光表示管を得た。
この螢光表示管は陽極プレート電圧90V、陰極電
圧1.2Vの時、発光輝度が77ft−Lの赤色発光を示
した。一方比較のために上記と同様にして従来の
SnO2:0.02Eu螢光体を螢光膜とする螢光表示管
を作製したところ、この螢光表示管は陽極プレー
ト電圧90V、陰極電圧1.2Vの時、発光輝度が58ft
−Lの赤色発光を示した。 実施例 8
【表】 ウム
上記各螢光体原料を用いること以外は実施例4
と同様にして0.97SnO2・0.03(Sr0.95、Ba0.05
O:0.03Eu螢光体を得た。次にこの螢光体を用
いて実施例1と同様にして第1図に示した構造の
螢光表示管を得た。この螢光表示管は陽極プレー
ト電圧90V、陰極電圧1.2Vの時、発光輝度が66ft
−Lの赤色発光を示した。一方比較のために上記
と同様にして従来のSnO2:0.03Eu螢光体を螢光
膜とする螢光表示管を作製したところ、この螢光
表示管は陽極プレート電圧90V、陰極電圧1.2Vの
時、発光輝度が52ft−Lの赤色発光を示した。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は螢光表示管の典型例の概
略構成図であり、第1図は二極管、第2図は三極
管である。第3図は本発明の(1−x)SnO2
xSrO:0.02Eu螢光体におけるSrOの含有量(x
値)と該螢光体の発光輝度との関係を示すグラフ
である。第4図は本発明の(0.98−y)SnO2
0.02SrO・ySiO2:0.02Eu螢光体におけるSiO2
含有量(y値)と該螢光体の発光輝度との関係を
示すグラフである。第5図は本発明の螢光体およ
び従来のSnO2:Eu螢光体の加速電圧と発光輝度
との関係を示すグラフであり、曲線aおよびbは
それぞれ本発明の0.973SnO2・0.02SrO・
0.007SiO2:0.02Eu螢光体および従来のSnO2
0.02Eu螢光体である。 11……陽極プレート、12……螢光膜、13
……セラミツク基板、14……陰極、15……格
子電極、16……容器、17……高真空に保たれ
た表示管内部。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 組成式が (1−x−y)SnO2・xM〓O・ySiO2:aEu (但しM〓はマグネシウム、カルシウム、ストロ
    ンチウムおよびバリウムのうちの少なくとも1種
    であり、x、yおよびaはそれぞれ0<x≦
    0.15、0≦y≦0.05および0.0001≦a≦0.1なる条
    件を満たす数である) で表わされるユーロピウム付活複合酸化物螢光
    体。 2 前記x、yおよびaがそれぞれ0.005≦x≦
    0.08、0.001≦y≦0.02および0.01≦a≦0.05なる
    条件を満たす数であることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項記載の螢光体。 3 片面に螢光膜を有する陽極プレートと、前記
    螢光膜に対向してある陰極とを、その内部が真空
    である容器内に封入した構造を有する低速電子線
    励起螢光表示管において、上記螢光膜が組成式 (1−x−y)SnO2・xM〓O・ySiO2:aEu (但しM〓はマグネシウム、カルシウム、ストロ
    ンチウムおよびバリウムのうちの少なくとも1種
    であり、x、yおよびaはそれぞれ0<x≦
    0.15、0≦y≦0.05および0.0001≦a≦0.1なる条
    件を満たす数である) で表わされるユーロピウム付活複合酸化物螢光体
    よりなることを特徴とする低速電子線励起螢光表
    示管。 4 前記x、yおよびaがそれぞれ0.005≦x≦
    0.08、0.001≦y≦0.02および0.01≦a≦0.05なる
    条件を満たす数であることを特徴とする特許請求
    の範囲第3項記載の低速電子線励起螢光表示管。
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