JPS6241419A - クランクシヤフト - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は内燃機関等に用いられるクランクシャフトに係
り、特に両持タイプに好適な構成のクランクシャフトに
関する。

〔発明の背景〕

従来、対向する一対のクランクウェブ間をクランクピン
を用いて結合し、該クランクピンにピストンロッドの一
端を支承してなるクランクシャフトは例えば特開昭５８
−１５２９２０号公報で知られている。上記クランクシ
ャフトのクランクピンの固定はクランクウェブに形成し
た嵌合穴にクランクピンを嵌合固定しようとするもので
あるため、ピンを用いて回り止めをしなければならない
と共に結合には接着剤等を用いなければならず結合力及
び結合精度を上げることはむずかしく生産性を上げられ
ない懸念がある。もちろん、結合精度を上げるにはクラ
ンクピンの圧入をきつくして締め代を大きくとればよい
が、変形が大きく、曲りが大きくなるため切削仕上げ等
の修正が必要となる。

従っていずれにしても、クランクシャフトの芯合せんが
むずかしいといった問題が残る。

また、特開昭５８−１５２９２０号公報には一方のクラ
ンクウェブとクランクピンを一体に成形し、他方のクラ
ンクウェブに前記ピンを圧入固着するものが開示されて
いるが、圧入については前例と同様な問題があると共に
、圧入時の潤滑のために用いられた油が両者間に包持さ
れた状態で残る。

従って機関運転状態では潤滑の役目をなし、弛みの原因
となる問題があった。

〔発明の目的〕

本発明の目的は、高精度で生産性の高いクランクシャフ
トを提供するにある。

〔発明の概要〕

本発明は対向する一対のクランクウェブ間にクランクピ
ンを介在させ、これを機械的に結合するもので、両者間
はそれぞれ異なる金属の塑性結合法により結合固定され
ている。

〔発明の実施例〕

以下本発明を図面に示す実施例に基づき説明する。第１
図に全体構成を示すが、図において回忌的に配置される
各々クランク主軸１，２はその一方端にそれぞれ円板状
のクランクウェブ３，４を一体に成形してなり、その両
者間は隙間をもって対向している。前記クランクウェブ
３，４間の偏芯点に結合固定されるクランクピン５は後
記する手段により固着され、軸受メタル６を介してピス
トンロッド７を支承している。

前記クランクピン５はクランクウェブ３，４の板厚のほ
ぼ中間程まで挿入されて結合されており、そのクランク
ピン５の背面に当る部分のクランクウェブ３，４はそれ
ぞれバランス取りのための凹部８，９が半円状に形成さ
れ、その後輪状の鋼板蓋１０．１１により閉蓋されてい
る。

クランクピン５は第３図にその詳細を示しであるように
素材に鉄材を用い結合される部分の一方の外周端に現状
にヤスリの目状の凹凸５Ａが形成され、他方の外周端に
は複数のスリット５Ｂが等間隔をもって形成されている
。このスリン）５Ｂは０．５　ｒｍ程度の深さを有し、
クランクウェブ４の幅内に入るように寸法設定されてい
る。尚このようにして形成されるクランクピン５の両端
には面取り５Ｃ，５Ｄが施されクランクウェブに形成さ
れた取付穴１２．１３に嵌合されやすくなっていると共
に、外周面には浸炭焼入れが施され、剛性を上げ耐摩耗
性を向上させている。次に第７図〜第９図にてクランク
ピン５の一方の結合方法を説明すると、先ず第９図示の
ようにクランク主軸１を下方にして金型（図示せず）で
保持したクランクウェブ３の取付穴１２にヤスリの目状
の凹凸５Ａを形成したクランクピン５の先端を嵌合し、
垂直に位置させる。この状態では丁度前記凹凸５Ａの全
域が取付穴１２の内周面に対面した状態となっている。

その後第６図の如く金型ポンチ１３の歯部１３Ａにより
取付穴１２の上面周囲を全周押圧する。すると第６図に
詳細を示しであるとおり押圧された材料の一部は局部的
に押圧方向に垂直、すなわち前記凹凸５Ａ方向に局部的
に塑性変形し、凸部周辺に緊迫力をもって結合されて行
く。この結合構造はクランクピン５に外力を加えること
なくクランクウェブの一部を塑性変形して結合して行く
ので部品の組付精度を維持したまま強固に結合して行く
。その後ピストンロッド７を軸受メタル６を介して嵌合
し、更にクランクピン５の他端を他のクランクウェブ４
の取付穴１３に圧入する。この取付穴１３は前記クラン
クピンの嵌合に対し、クランクピンの外径よシ小さく圧
入締代をもっている。従って前記ピンが圧入されて行く
と第５図に示す如く、クランクウェブ４の内径面は半径
方向に向って塑性変形し、スリット５Ｂ内に０．１〜０
．２　ｍｍ程度塑性流動して行き、スリン）５Ｂの開口
角部に生じる緊迫力により塑性結合されて行く。この場
合の結合もクランクピン５の外径部分によってガイドさ
れながら推移して行き、加えられる塑性変形圧もスリッ
ト内で吸収されて行くので、クランクビ１５の曲りはな
く精度よく結合されて行く。

一部２サイクルエンジン等では、圧縮比を上げるためク
ランク室の体積変化の少ない方が良いとされているので
、設計値上事前に設けられたバランス取りの凹部８，９
は鋼板蓋１０．１１により閉蓋される。この閉蓋は前記
塑性変形結合同様、第２図及び第６図に示すように輪状
の蓋１０゜１１を凹部８，９に被せた後、蓋の外周部を
押圧して前記凹部の開口外周壁に設けた段付面３Ａの円
周溝３Ｂに塑性変形させて結合するのが気密性。

生産性の点で好ましい。

上記のような構成からなる本発明において、クランクピ
ン５は双方のクランクウェブ３，４の取付穴１２．１３
に無理な結合力を加えることなく局部的な塑性変形圧で
結合しであるため、前記ビンの取付精度が高く、しかも
クランクピン５に形成された凹凸部に緊迫力をもたせて
クランクウェブを結合した後他方りラ／クウエプをスリ
ット５Ｂに圧入によって緊迫力をもたせているため、一
方方向からプレス圧だけで結合が得られ、生産性の優れ
たものとなる。

又、前記スリット５Ｂはクランクビ／の圧入時に用いら
れる潤滑油の逃げ溝として働くため、温度上昇によって
クランクピンが膨張しても結合面の油が容易にスリット
に排出され、結合面に影響力を与えることがない。その
上バランス取り凹部８．９は後に閉蓋しであるので、２
サイクルエンジンでも圧縮比に影響を与えることなく高
出力のエンジンが提供される。

〔発明の効果〕

以上本発明によれば、高精度で生産性の高いクランクシ
ャフトを提供できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明クランクシャフトの実施例を示すもので、
第１図は要部縦断正面図、第２図は第１図の■−■断面
図、第３図は第１図クランクピンの拡大図、第４図は第
３図の側面図、第５図は第３図の要部拡大断面図、第６
図は第１図の要部拡大図、第７図はポンチの断面図、第
８図〜第９図は各々部品の分解正面図および断面図であ
る。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、対向する一対のクランクウェブ間をクランクピンを
   用いて結合し、該クランクピンにピストンロッドの一端
   を支承してなるクランクシャフトにおいて、該クランク
   シャフトは対向する面の偏心点にクランクピン取付穴を
   形成した一対のクランクウェブと、一端外周に多数の凹
   凸部を、他端外周に軸方向に延びるスリットを形成した
   クランクピンとからなり、該クランクピンの一端は前記
   一方のクランクウェブの取付穴に嵌合され、局部的に押
   圧されて前記凹凸部周辺に塑性変形した取付穴近傍のク
   ランクウェブ材により緊迫力をもって結合固定され、他
   端は取付穴に圧入されてスリットに塑性変形した取付穴
   の周囲のクランプウェブ材の緊迫力と剪断力により結合
   固定されていることを特徴としたクランクシャフト。 ２、特許請求の範囲第１項記載において、前記クランク
   ウェブは円板状で、クランクピン取付面の外側周辺にバ
   ランス取り凹部を形成していることを特徴としたクラン
   クシャフト。 ３、特許請求の範囲第１項記載において、前記クランク
   ウェブは円板状で、クランクピン取付面の外側周辺にバ
   ランス取り凹部を形成し、開口端を閉蓋していることを
   特徴としたクランクシャフト。 ４、特許請求の範囲第１項記載において、クランクピン
   の凹凸は環状に形成されるローレットで少なくとも開口
   側端面より内側に形成されていることを特徴としたクラ
   ンクシャフト。 ５、特許請求の範囲第１項記載において、クランクピン
   のスリットは圧入幅内にあり、その一方端は端面に開口
   していることを特徴としたクランクシャフト。 ６、特許請求の範囲第３項記載において、閉蓋は輪状の
   鋼板で内、外周縁部を塑性変形させて端面に塑性結合さ
   せていることを特徴としたクランクシャフト。 ７、特許請求の範囲第６項記載において、閉蓋はアルミ
   ニウム材で形成されていることを特徴としたクランクシ
   ャフト。