JPH07259838A - クランクシャフトの製造方法 - Google Patents
クランクシャフトの製造方法Info
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- JPH07259838A JPH07259838A JP4607094A JP4607094A JPH07259838A JP H07259838 A JPH07259838 A JP H07259838A JP 4607094 A JP4607094 A JP 4607094A JP 4607094 A JP4607094 A JP 4607094A JP H07259838 A JPH07259838 A JP H07259838A
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- crankshaft
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 各部の材質選定の自由度を大きくする。高精
度のクランクシャフトを容易に低コストで製造できるよ
うにする。 【構成】 ジャーナル軸２とクランクアームおよびバラ
ンスウェイト３とクランクピン４とを別体にする。クラ
ンクアームおよびバランスウェイト３に嵌合孔11，12を
形成する。この嵌合孔11，12に嵌合するジャーナル軸２
およびクランクピン４の端部の外周面には、ローレット
13，14を形成する。このローレット13，14を嵌合孔11，
12の内周面に圧入して喰い込ませる。これにより、ジャ
ーナル軸２およびクランクピン４とクランクアームおよ
びバランスウェイト３とを互いに固定する。
度のクランクシャフトを容易に低コストで製造できるよ
うにする。 【構成】 ジャーナル軸２とクランクアームおよびバラ
ンスウェイト３とクランクピン４とを別体にする。クラ
ンクアームおよびバランスウェイト３に嵌合孔11，12を
形成する。この嵌合孔11，12に嵌合するジャーナル軸２
およびクランクピン４の端部の外周面には、ローレット
13，14を形成する。このローレット13，14を嵌合孔11，
12の内周面に圧入して喰い込ませる。これにより、ジャ
ーナル軸２およびクランクピン４とクランクアームおよ
びバランスウェイト３とを互いに固定する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば内燃機関のクラ
ンクシャフトの製造方法に係わり、特に、複数の部材か
らなるものに関する。
ンクシャフトの製造方法に係わり、特に、複数の部材か
らなるものに関する。
【０００２】
【従来の技術】例えば内燃機関のクランクシャフトは、
ジャーナル部などをなすジャーナル軸と、このジャーナ
ル軸が固定されたクランクアームおよびバランスウェイ
トと、このクランクアームおよびバランスウェイトに固
定され前記ジャーナル軸と偏心して平行に位置したクラ
ンクピンとを有している。そして、従来のクランクシャ
フトは、全体を鋳鉄などにより鋳造していた。また、ジ
ャーナル軸とクランクアームおよびバランスウェイトと
クランクピンとを互いに別部材とし、これらを溶接など
により互いに固定したクランクシャフトもある。
ジャーナル部などをなすジャーナル軸と、このジャーナ
ル軸が固定されたクランクアームおよびバランスウェイ
トと、このクランクアームおよびバランスウェイトに固
定され前記ジャーナル軸と偏心して平行に位置したクラ
ンクピンとを有している。そして、従来のクランクシャ
フトは、全体を鋳鉄などにより鋳造していた。また、ジ
ャーナル軸とクランクアームおよびバランスウェイトと
クランクピンとを互いに別部材とし、これらを溶接など
により互いに固定したクランクシャフトもある。
【０００３】しかし、クランクシャフトの全体を一体に
鋳造するものでは、ジャーナル軸、クランクアームおよ
びバランスウェイト、クランクピンのそれぞれの材質の
選択に制約があるとともに、鋳造であるために精度が出
しにくい。また、複数の部材を溶接により組み立てるも
のでは、各部材の材質がある程度制約を受ける上、コス
トがかさむ。また、組み立てにボルトなどを利用する
と、部品点数も増え、工数およびコストがいっそうかさ
む。
鋳造するものでは、ジャーナル軸、クランクアームおよ
びバランスウェイト、クランクピンのそれぞれの材質の
選択に制約があるとともに、鋳造であるために精度が出
しにくい。また、複数の部材を溶接により組み立てるも
のでは、各部材の材質がある程度制約を受ける上、コス
トがかさむ。また、組み立てにボルトなどを利用する
と、部品点数も増え、工数およびコストがいっそうかさ
む。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、全体を
一体に鋳造する従来のクランクシャフトの製造方法で
は、ジャーナル軸、クランクアームおよびバランスウェ
イト、クランクピンのそれぞれの材質の選択に制約があ
るとともに、精度を出しにくいなどの問題があった。ま
た、別体のジャーナル軸とクランクアームおよびバラン
スウェイトとクランクピンとを溶接やボルトなどにより
組み立てる従来のクランクシャフトの製造方法では、コ
ストがかさむなどの問題があった。
一体に鋳造する従来のクランクシャフトの製造方法で
は、ジャーナル軸、クランクアームおよびバランスウェ
イト、クランクピンのそれぞれの材質の選択に制約があ
るとともに、精度を出しにくいなどの問題があった。ま
た、別体のジャーナル軸とクランクアームおよびバラン
スウェイトとクランクピンとを溶接やボルトなどにより
組み立てる従来のクランクシャフトの製造方法では、コ
ストがかさむなどの問題があった。
【０００５】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、ジャーナル軸、クランクアームおよびバ
ランスウェイト、クランクピンのそれぞれの材質選定の
自由度を大きくするとともに、高精度のクランクシャフ
トを容易に低コストで製造できるようにすることを第１
の目的とする。また、ジャーナル軸およびクランクピン
とクランクアームおよびバランスウェイトとの結合強度
をいっそう高めることを第２の目的とする。
とするもので、ジャーナル軸、クランクアームおよびバ
ランスウェイト、クランクピンのそれぞれの材質選定の
自由度を大きくするとともに、高精度のクランクシャフ
トを容易に低コストで製造できるようにすることを第１
の目的とする。また、ジャーナル軸およびクランクピン
とクランクアームおよびバランスウェイトとの結合強度
をいっそう高めることを第２の目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】請求項１の発明は、前記
第１の目的を達成するために、ジャーナル軸と、このジ
ャーナル軸が固定されたクランクアームおよびバランス
ウェイトと、このクランクアームおよびバランスウェイ
トに固定され前記ジャーナル軸と偏心して位置したクラ
ンクピンとを備えたクランクシャフトの製造方法におい
て、前記クランクアームおよびバランスウェイトを焼結
合金からなるものとし、このクランクアームおよびバラ
ンスウェイトに、前記ジャーナル軸およびクランクピン
の端部をそれぞれ嵌合する嵌合孔を形成し、前記ジャー
ナル軸およびクランクピンの端部の外周面に凹凸部を形
成し、この凹凸部を前記クランクアームおよびバランス
ウェイトの嵌合孔に圧入して固定するものである。
第１の目的を達成するために、ジャーナル軸と、このジ
ャーナル軸が固定されたクランクアームおよびバランス
ウェイトと、このクランクアームおよびバランスウェイ
トに固定され前記ジャーナル軸と偏心して位置したクラ
ンクピンとを備えたクランクシャフトの製造方法におい
て、前記クランクアームおよびバランスウェイトを焼結
合金からなるものとし、このクランクアームおよびバラ
ンスウェイトに、前記ジャーナル軸およびクランクピン
の端部をそれぞれ嵌合する嵌合孔を形成し、前記ジャー
ナル軸およびクランクピンの端部の外周面に凹凸部を形
成し、この凹凸部を前記クランクアームおよびバランス
ウェイトの嵌合孔に圧入して固定するものである。
【０００７】請求項２の発明は、前記第２の目的をも達
成するために、請求項１記載のクランクシャフトの製造
方法において、前記クランクアームおよびバランスウェ
イトの嵌合孔は、異形柱面としたものである。
成するために、請求項１記載のクランクシャフトの製造
方法において、前記クランクアームおよびバランスウェ
イトの嵌合孔は、異形柱面としたものである。
【０００８】
【作用】請求項１の発明のクランクシャフトの製造方法
では、その組み立て時、焼結合金からなるクランクアー
ムおよびバランスウェイトの嵌合孔に、ジャーナル軸あ
るいはクランクピンの端部の外周面に形成された凹凸部
を圧入して嵌合することにより、ジャーナル軸およびク
ランクピンとクランクアームおよびバランスウェイトと
を機械的に固定する。このような製造工程であるから、
ジャーナル軸、クランクピンおよびクランクアーム、バ
ランスウェイトの材質としては、適宜のものを採用でき
る。
では、その組み立て時、焼結合金からなるクランクアー
ムおよびバランスウェイトの嵌合孔に、ジャーナル軸あ
るいはクランクピンの端部の外周面に形成された凹凸部
を圧入して嵌合することにより、ジャーナル軸およびク
ランクピンとクランクアームおよびバランスウェイトと
を機械的に固定する。このような製造工程であるから、
ジャーナル軸、クランクピンおよびクランクアーム、バ
ランスウェイトの材質としては、適宜のものを採用でき
る。
【０００９】請求項２の発明のクランクシャフトでは、
クランクアームおよびバランスウェイトの嵌合孔が異形
柱面になっていることにより、ジャーナル軸およびクラ
ンクピンとクランクアームおよびバランスウェイトとの
結合強度がいっそう高くなる。
クランクアームおよびバランスウェイトの嵌合孔が異形
柱面になっていることにより、ジャーナル軸およびクラ
ンクピンとクランクアームおよびバランスウェイトとの
結合強度がいっそう高くなる。
【００１０】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。図１から図３は、クランクシャフト
１の第１実施例を示している。本クランクシャフト１
は、１スローのもので、図１に示すように、ジャーナル
部をなすジャーナル軸２と、このジャーナル軸２が固定
されたクランクアームおよびバランスウェイト３と、こ
のクランクアームおよびバランスウェイト３に固定され
たクランクピン４とを備えている。このクランクピン４
は、一対のクランクアームおよびバランスウェイト３を
連結している。そして、ジャーナル軸２とクランクピン
４とは、軸方向が平行であるが、互いに偏心している。
なお、本第１実施例では、ジャーナル軸２およびクラン
クピン４を中実なものとしているが、中空なパイプから
なるものとしてもよい。
しながら説明する。図１から図３は、クランクシャフト
１の第１実施例を示している。本クランクシャフト１
は、１スローのもので、図１に示すように、ジャーナル
部をなすジャーナル軸２と、このジャーナル軸２が固定
されたクランクアームおよびバランスウェイト３と、こ
のクランクアームおよびバランスウェイト３に固定され
たクランクピン４とを備えている。このクランクピン４
は、一対のクランクアームおよびバランスウェイト３を
連結している。そして、ジャーナル軸２とクランクピン
４とは、軸方向が平行であるが、互いに偏心している。
なお、本第１実施例では、ジャーナル軸２およびクラン
クピン４を中実なものとしているが、中空なパイプから
なるものとしてもよい。
【００１１】そして、ジャーナル軸２、クランクピン４
の材質は、鋼鉄、ステンレス、制振合金あるいはアルミ
ニウム合金などである。また、クランクアームおよびバ
ランスウェイト３は、粉末冶金法による焼結合金からな
るもので、その材質は、鉄、ステンレス、ハイス（高速
度工具鋼）あるいはタングステン合金などである。な
お、ジャーナル軸２とクランクアームおよびバランスウ
ェイト３とクランクピン４とを同一材質としてもよい
が、もちろん異材質とすることもできる。
の材質は、鋼鉄、ステンレス、制振合金あるいはアルミ
ニウム合金などである。また、クランクアームおよびバ
ランスウェイト３は、粉末冶金法による焼結合金からな
るもので、その材質は、鉄、ステンレス、ハイス（高速
度工具鋼）あるいはタングステン合金などである。な
お、ジャーナル軸２とクランクアームおよびバランスウ
ェイト３とクランクピン４とを同一材質としてもよい
が、もちろん異材質とすることもできる。
【００１２】製造に際し、まず前記ジャーナル軸２とク
ランクアームおよびバランスウェイト３とクランクピン
４とは別個に製造される。特にクランクアームおよびバ
ランスウェイト３は、粉末冶金法により、原料粉末から
の圧粉体の成形、この圧粉体の加熱による焼結などの工
程を経て製造される。なお、ジャーナル軸２やクランク
ピン４も、粉末冶金法によるものとしてもよい。そし
て、前記クランクアームおよびバランスウェイト３に
は、図２および図３（ａ）に示すように、ジャーナル軸
２およびクランクピン４の端部をそれぞれ嵌合する円柱
形状の嵌合孔11，12が貫通形成されている。これら嵌合
孔11，12は、前記圧粉体の成形の段階（粉末成形工程）
の段階から形成される。また、前記ジャーナル軸２およ
びクランクピン４の端部の外周面には、その軸方向に沿
う多数の凹凸部をなす平目ローレット13，14がそれぞれ
形成されている。これら平目ローレット13，14は、後述
する組み立て工程の前に、転造などにより予め形成され
る。そして、少なくとも平目ローレット13，14の凸部を
包絡する円の径は、対応する嵌合孔11，12の径よりも若
干大きくなっている。なお、平目ローレット13，14のあ
る端部以外において、ジャーナル軸２およびクランクピ
ン４の外周面中間部は、軸受などの組み付けのために、
断面真円の円柱面になっている。
ランクアームおよびバランスウェイト３とクランクピン
４とは別個に製造される。特にクランクアームおよびバ
ランスウェイト３は、粉末冶金法により、原料粉末から
の圧粉体の成形、この圧粉体の加熱による焼結などの工
程を経て製造される。なお、ジャーナル軸２やクランク
ピン４も、粉末冶金法によるものとしてもよい。そし
て、前記クランクアームおよびバランスウェイト３に
は、図２および図３（ａ）に示すように、ジャーナル軸
２およびクランクピン４の端部をそれぞれ嵌合する円柱
形状の嵌合孔11，12が貫通形成されている。これら嵌合
孔11，12は、前記圧粉体の成形の段階（粉末成形工程）
の段階から形成される。また、前記ジャーナル軸２およ
びクランクピン４の端部の外周面には、その軸方向に沿
う多数の凹凸部をなす平目ローレット13，14がそれぞれ
形成されている。これら平目ローレット13，14は、後述
する組み立て工程の前に、転造などにより予め形成され
る。そして、少なくとも平目ローレット13，14の凸部を
包絡する円の径は、対応する嵌合孔11，12の径よりも若
干大きくなっている。なお、平目ローレット13，14のあ
る端部以外において、ジャーナル軸２およびクランクピ
ン４の外周面中間部は、軸受などの組み付けのために、
断面真円の円柱面になっている。
【００１３】そして、ジャーナル軸２とクランクアーム
およびバランスウェイト３とクランクピン４との組み立
て（組み立て工程）に際しては、クランクアームおよび
バランスウェイト３の嵌合孔11，12に対応するジャーナ
ル軸２あるいはクランクピン４の端部を同軸的に圧入し
て嵌合する。この状態で、図３（ｂ）に示すように、ジ
ャーナル軸２、クランクピン４の平目ローレット13，14
の少なくとも凸部がクランクアームおよびバランスウェ
イト３の嵌合孔11，12の内周面に喰い込む。これによ
り、ジャーナル軸２およびクランクピン４とクランクア
ームおよびバランスウェイト３とは、互いに確実に回り
止めされた状態で機械的に固定される。
およびバランスウェイト３とクランクピン４との組み立
て（組み立て工程）に際しては、クランクアームおよび
バランスウェイト３の嵌合孔11，12に対応するジャーナ
ル軸２あるいはクランクピン４の端部を同軸的に圧入し
て嵌合する。この状態で、図３（ｂ）に示すように、ジ
ャーナル軸２、クランクピン４の平目ローレット13，14
の少なくとも凸部がクランクアームおよびバランスウェ
イト３の嵌合孔11，12の内周面に喰い込む。これによ
り、ジャーナル軸２およびクランクピン４とクランクア
ームおよびバランスウェイト３とは、互いに確実に回り
止めされた状態で機械的に固定される。
【００１４】前記実施例の構成によれば、ジャーナル軸
２とクランクアームおよびバランスウェイト３とクラン
クピン４とを別体とするとともに、これらを互いに機械
的に固定するようにしたので、ジャーナル軸２、クラン
クアームおよびバランスウェイト３、クランクピン４の
それぞれの材質選定の自由度が大きくなり、異種材質と
することももちろん可能である。そして、例えばジャー
ナル軸２やクランクピン４の材質を制振合金とすれば、
優れた制振、防音効果が得られる。さらに、ジャーナル
軸２やクランクピン４を耐蝕性に優れた材質にしたりも
できる。一方、焼結合金からなるクランクアームおよび
バランスウェイト３については、例えば、これをステン
レスとすれば、錆びにくくできる。また、クランクアー
ムおよびバランスウェイト３をハイスやタングステン合
金とすれば、強度を向上できる。さらに、クランクアー
ムおよびバランスウェイト３を重いタングステン合金と
することにより、形状の小形化も可能となる。
２とクランクアームおよびバランスウェイト３とクラン
クピン４とを別体とするとともに、これらを互いに機械
的に固定するようにしたので、ジャーナル軸２、クラン
クアームおよびバランスウェイト３、クランクピン４の
それぞれの材質選定の自由度が大きくなり、異種材質と
することももちろん可能である。そして、例えばジャー
ナル軸２やクランクピン４の材質を制振合金とすれば、
優れた制振、防音効果が得られる。さらに、ジャーナル
軸２やクランクピン４を耐蝕性に優れた材質にしたりも
できる。一方、焼結合金からなるクランクアームおよび
バランスウェイト３については、例えば、これをステン
レスとすれば、錆びにくくできる。また、クランクアー
ムおよびバランスウェイト３をハイスやタングステン合
金とすれば、強度を向上できる。さらに、クランクアー
ムおよびバランスウェイト３を重いタングステン合金と
することにより、形状の小形化も可能となる。
【００１５】また、組み立て工程においては、単にクラ
ンクアームおよびバランスウェイト３の嵌合孔11，12内
にジャーナル軸２およびクランクピン４の端部を圧入す
るのみでよいので、クランクシャフト１を容易に低コス
トで製造できる。さらに、クランクシャフト１の精度も
向上させられられる。そして、精度向上により、クラン
クシャフト１全体の重量バランスもよくなり、使用時の
安定性も向上し、振動も抑えられる。
ンクアームおよびバランスウェイト３の嵌合孔11，12内
にジャーナル軸２およびクランクピン４の端部を圧入す
るのみでよいので、クランクシャフト１を容易に低コス
トで製造できる。さらに、クランクシャフト１の精度も
向上させられられる。そして、精度向上により、クラン
クシャフト１全体の重量バランスもよくなり、使用時の
安定性も向上し、振動も抑えられる。
【００１６】図４は、本発明のクランクシャフト１の第
２実施例を示している。このクランクシャフト１は、ジ
ャーナル軸２およびクランクピン４の端部の外周面に、
円周方向の凹凸部16，17を形成したものである。また、
図５は、本発明のクランクシャフト１の第３実施例を示
している。このクランクシャフト１は、ジャーナル軸２
およびクランクピン４の端部の外周面に、凹凸部である
綾目ローレット18，19を形成したものである。前記円周
方向の凹凸部16，17や綾目ローレット18，19は、やはり
ジャーナル軸２とクランクピン４とクランクアームおよ
びバランスウェイト３との組み立て工程前に形成され、
凸部を包絡する円の径がクランクアームおよびバランス
ウェイト３の対応する嵌合孔11，12の径よりも若干大き
くなっている。
２実施例を示している。このクランクシャフト１は、ジ
ャーナル軸２およびクランクピン４の端部の外周面に、
円周方向の凹凸部16，17を形成したものである。また、
図５は、本発明のクランクシャフト１の第３実施例を示
している。このクランクシャフト１は、ジャーナル軸２
およびクランクピン４の端部の外周面に、凹凸部である
綾目ローレット18，19を形成したものである。前記円周
方向の凹凸部16，17や綾目ローレット18，19は、やはり
ジャーナル軸２とクランクピン４とクランクアームおよ
びバランスウェイト３との組み立て工程前に形成され、
凸部を包絡する円の径がクランクアームおよびバランス
ウェイト３の対応する嵌合孔11，12の径よりも若干大き
くなっている。
【００１７】そして、やはり前記円周方向の凹凸部16，
17や綾目ローレット18，19をクランクアームおよびバラ
ンスウェイト３の嵌合孔11，12内に圧入し、その内周面
に喰い込ませることにより、高い結合強度をもって、ジ
ャーナル軸２およびクランクピン４とクランクアームお
よびバランスウェイト３とを互いに固定できる。特に前
記第１実施例のような軸方向の平目ローレット13，14
は、回り止めについて効果的であり、ねじりに対する強
度を高められる。また、円周方向の凹凸部16，17は、軸
方向のずれ止めに効果的であり、綾目ローレット18，19
は、回り止めと軸方向のずれ止めとの両方に効果的であ
る。
17や綾目ローレット18，19をクランクアームおよびバラ
ンスウェイト３の嵌合孔11，12内に圧入し、その内周面
に喰い込ませることにより、高い結合強度をもって、ジ
ャーナル軸２およびクランクピン４とクランクアームお
よびバランスウェイト３とを互いに固定できる。特に前
記第１実施例のような軸方向の平目ローレット13，14
は、回り止めについて効果的であり、ねじりに対する強
度を高められる。また、円周方向の凹凸部16，17は、軸
方向のずれ止めに効果的であり、綾目ローレット18，19
は、回り止めと軸方向のずれ止めとの両方に効果的であ
る。
【００１８】図６は、本発明のクランクシャフト１の第
４実施例を示している。この第４実施例は、クランクア
ームおよびバランスウェイト３の嵌合孔21，22を異形柱
面である多角柱面としたものである。また、図７は、本
発明のクランクシャフト１の第５実施例を示している。
この第５実施例は、クランクアームおよびバランスウェ
イト３の嵌合孔23，24の内周面に軸方向の多数の凹凸部
25，26を形成して、嵌合孔23，24を異形柱面にしたもの
である。なお、これら異形柱面の嵌合孔21，22，23，24
は、クランクアームおよびバランスウェイト３の粉末成
形工程の段階から形成できる。そして、このような異形
柱面になっている嵌合孔21，22，23，２４に、対応する
ジャーナル軸２あるいはクランクピン４の端部の平目ロ
ーレット１３，14、円周方向の凹凸部16，17あるいは綾
目ローレット18，19を圧入して喰い込ませる。このよう
にジャーナル軸２あるいはクランクピン４の端部の凹凸
部に加えて、嵌合孔21，22，23，24を異形柱面とするこ
とにより、ジャーナル軸２およびクランクピン４とクラ
ンクアームおよびバランスウェイト３との結合強度をい
っそう高められる。特に軸方向と交差する方向性を有す
る円周方向の凹凸部16，17や綾目ローレット18，19との
組み合わせが好適である。
４実施例を示している。この第４実施例は、クランクア
ームおよびバランスウェイト３の嵌合孔21，22を異形柱
面である多角柱面としたものである。また、図７は、本
発明のクランクシャフト１の第５実施例を示している。
この第５実施例は、クランクアームおよびバランスウェ
イト３の嵌合孔23，24の内周面に軸方向の多数の凹凸部
25，26を形成して、嵌合孔23，24を異形柱面にしたもの
である。なお、これら異形柱面の嵌合孔21，22，23，24
は、クランクアームおよびバランスウェイト３の粉末成
形工程の段階から形成できる。そして、このような異形
柱面になっている嵌合孔21，22，23，２４に、対応する
ジャーナル軸２あるいはクランクピン４の端部の平目ロ
ーレット１３，14、円周方向の凹凸部16，17あるいは綾
目ローレット18，19を圧入して喰い込ませる。このよう
にジャーナル軸２あるいはクランクピン４の端部の凹凸
部に加えて、嵌合孔21，22，23，24を異形柱面とするこ
とにより、ジャーナル軸２およびクランクピン４とクラ
ンクアームおよびバランスウェイト３との結合強度をい
っそう高められる。特に軸方向と交差する方向性を有す
る円周方向の凹凸部16，17や綾目ローレット18，19との
組み合わせが好適である。
【００１９】なお、ジャーナル軸およびクランクピンな
どのクランクピンの端部の外周面に形成する凹凸部の形
状と、クランクアームおよびバランスウェイトの嵌合孔
の異形柱面の形状とは、前記各実施例のものには限ら
ず、さらに様々な形状が可能である。また、抜け止めあ
るいは回り止めのための形状は、ジャーナル軸とクラン
クピンとで異なっていてもよい。
どのクランクピンの端部の外周面に形成する凹凸部の形
状と、クランクアームおよびバランスウェイトの嵌合孔
の異形柱面の形状とは、前記各実施例のものには限ら
ず、さらに様々な形状が可能である。また、抜け止めあ
るいは回り止めのための形状は、ジャーナル軸とクラン
クピンとで異なっていてもよい。
【００２０】さらに、クランクシャフト自体も、前記実
施例のような１スローのものに限らない。例えば、互い
に連結されるジャーナル軸、クランクアームおよびバラ
ンスウェイト、クランクピンの個数は、前記実施例のも
のに限らない。
施例のような１スローのものに限らない。例えば、互い
に連結されるジャーナル軸、クランクアームおよびバラ
ンスウェイト、クランクピンの個数は、前記実施例のも
のに限らない。
【００２１】
【発明の効果】請求項１の発明によれば、焼結合金から
なるクランクアームおよびバランスウェイトの嵌合孔
に、ジャーナル軸あるいはクランクピンの端部の外周面
に形成した凹凸部を圧入して嵌合することにより、ジャ
ーナル軸およびクランクピンとクランクアームおよびバ
ランスウェイトとを互いに固定して組み立てるようにし
たので、ジャーナル軸、クランクアームおよびバランス
ウェイト、クランクピンのそれぞれの材質選定の自由度
が大きく、また、高精度のクランクシャフトを容易に低
コストで製造でき、さらに、特に焼結合金の採用によ
り、強度の向上などを図ることが可能となる。
なるクランクアームおよびバランスウェイトの嵌合孔
に、ジャーナル軸あるいはクランクピンの端部の外周面
に形成した凹凸部を圧入して嵌合することにより、ジャ
ーナル軸およびクランクピンとクランクアームおよびバ
ランスウェイトとを互いに固定して組み立てるようにし
たので、ジャーナル軸、クランクアームおよびバランス
ウェイト、クランクピンのそれぞれの材質選定の自由度
が大きく、また、高精度のクランクシャフトを容易に低
コストで製造でき、さらに、特に焼結合金の採用によ
り、強度の向上などを図ることが可能となる。
【００２２】請求項２の発明によれば、クランクアーム
およびバランスウェイトの嵌合孔を異形柱面としたの
で、ジャーナル軸およびクランクピンとクランクアーム
およびバランスウェイトとの結合強度をいっそう高くで
きる。
およびバランスウェイトの嵌合孔を異形柱面としたの
で、ジャーナル軸およびクランクピンとクランクアーム
およびバランスウェイトとの結合強度をいっそう高くで
きる。
【図１】本発明のクランクシャフトの第１実施例を示す
側面図である。
側面図である。
【図２】同上組み立て前の一部の縦断面図である。
【図３】（ａ）は同上組み立て前のクランクアームおよ
びバランスウェイトの正面図、（ｂ）は同上組み立て後
の横断面図である。
びバランスウェイトの正面図、（ｂ）は同上組み立て後
の横断面図である。
【図４】本発明のクランクシャフトの第２実施例を示す
組み立て前の一部の縦断面図である。
組み立て前の一部の縦断面図である。
【図５】本発明のクランクシャフトの第３実施例を示す
組み立て前の一部の縦断面図である。
組み立て前の一部の縦断面図である。
【図６】本発明のクランクシャフトの第４実施例を示す
組み立て前のクランクアームおよびバランスウェイトの
正面図である。
組み立て前のクランクアームおよびバランスウェイトの
正面図である。
【図７】本発明のクランクシャフトの第５実施例を示す
組み立て前のクランクアームおよびバランスウェイトの
正面図である。
組み立て前のクランクアームおよびバランスウェイトの
正面図である。
１ クランクシャフト ２ ジャーナル軸 ３ クランクアームおよびバランスウェイト ４ クランクピン 11，12 嵌合孔 13，14 平目ローレット（凹凸部） 16，17 凹凸部 18，19 綾目ローレット（凹凸部） 21，22 嵌合孔 23，24 嵌合孔
Claims (2)
- 【請求項１】 ジャーナル軸と、このジャーナル軸が固
定されたクランクアームおよびバランスウェイトと、こ
のクランクアームおよびバランスウェイトに固定され前
記ジャーナル軸と偏心して位置したクランクピンとを備
えたクランクシャフトの製造方法において、前記クラン
クアームおよびバランスウェイトを焼結合金からなるも
のとし、このクランクアームおよびバランスウェイト
に、前記ジャーナル軸およびクランクピンの端部をそれ
ぞれ嵌合する嵌合孔を形成し、前記ジャーナル軸および
クランクピンの端部の外周面に凹凸部を形成し、この凹
凸部を前記クランクアームおよびバランスウェイトの嵌
合孔に圧入して固定することを特徴とするクランクシャ
フトの製造方法。 - 【請求項２】 前記クランクアームおよびバランスウェ
イトの嵌合孔は、異形柱面としたことを特徴とする請求
項１記載のクランクシャフトの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4607094A JPH07259838A (ja) | 1994-03-16 | 1994-03-16 | クランクシャフトの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4607094A JPH07259838A (ja) | 1994-03-16 | 1994-03-16 | クランクシャフトの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07259838A true JPH07259838A (ja) | 1995-10-09 |
Family
ID=12736744
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4607094A Withdrawn JPH07259838A (ja) | 1994-03-16 | 1994-03-16 | クランクシャフトの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07259838A (ja) |
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2005090801A1 (ja) * | 2004-03-24 | 2005-09-29 | Kondo Kousakusho Co., Ltd. | クランクシャフト及びその製法 |
| JP2008501921A (ja) * | 2004-06-11 | 2008-01-24 | オートモーティブ・プロダクツ・イタリア・（エスブイ）・ソシエタ・レスポンサビリタ・リミタータ | ブレーキ調節手段 |
| CN100381715C (zh) * | 2003-08-13 | 2008-04-16 | 曼B与W狄赛尔公司 | 曲轴 |
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| US8142098B2 (en) | 2006-07-31 | 2012-03-27 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Assembly member and method of manufacturing assembly member |
| US8151431B2 (en) | 2006-07-31 | 2012-04-10 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Assembly member and method of manufacturing assembly member |
| JP2013145234A (ja) * | 2012-01-13 | 2013-07-25 | Comadur Sa | セラミック要素を備える部材 |
| JP2016220332A (ja) * | 2015-05-18 | 2016-12-22 | 三菱電機株式会社 | 回転電機 |
| WO2018163847A1 (ja) * | 2017-03-06 | 2018-09-13 | マツダ株式会社 | 往復動ピストンエンジン |
-
1994
- 1994-03-16 JP JP4607094A patent/JPH07259838A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010605 |