JP2009127854A - 組立式クランクシャフト - Google Patents

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Abstract

【課題】分割ピースを相互に締結する塑性締結部の締結強度を、後工程の必要なく向上させること。
【解決手段】組立式クランクシャフト1は、複数の分割ピース2A〜2Iを塑性締結部3にて互いに組み付けて一体に組み立てられる。塑性締結部3は、隣り合う分割ピース2A〜2Iの一方に形成された組穴部8と、他方に形成された組軸部6とを含み、組穴部8に組軸部6を圧入して組み付けることで塑性締結される。隣り合う分割ピース2A〜2Iの一方は、組穴部8の入口に隣接する第1端面11を含む。隣り合う分割ピース2A〜2Iの他方は、組軸部6の付け根に溝部6aを含み、その付け根に隣接する第2端面12を含む。第2端面12は、その外縁ほど組軸部6の先端に近付くようにテーパ状をなす。組穴部8に組軸部6を組み付けた状態では、第1端面11と第2端面12とが互いに接する。
【選択図】 図4

Description

この発明は、エンジンのクランクシャフトに係り、詳しくは、複数の分割ピースを一体に組み立ててなる組立式クランクシャフトに関する。
従来、この種の技術として、例えば、下記の特許文献1に記載された組立式クランクシャフトが挙げられる。この組立式クランクシャフトは、互いに別部材として作成されたクランクピン及びクランクウエブとから構成される。クランクピンは、クランクウエブに設けられたピン孔に圧入されることで一体に組み立てられる。ここで、クランクピンは、中空部材として形成され、クランクピンがクランクウエブに形成されたピン孔に通常の圧入代をもって圧入される。また、クランクピンの中空孔端部には、後工程としてクランクウエブの厚さより短い所定長さのプラグ部材が圧入される。このプラグ部材の圧入により、クランクウエブをその上下方向で屈曲変形させるようになっている。これにより、クランクピンとクランクウエブのピン孔との圧入による締結を強固なものにしている。
特開2004−116761号公報
ところが、特許文献1に記載の組立式クランクシャフトでは、クランクピンとピン孔との圧入を強固なものにするために、クランクピンをピン孔に圧入した後、クランクピンの中空孔端部にプラグ部材を圧入するという後工程が必要となり、その分だけ工程数が増えることとなった。この組立式クランクシャフトでは、プラグ部材を圧入する箇所は多数あることから、プラグ部材圧入のための工程数の増加は、1つのクランクシャフトを組み立てるためのサイクルタイムを大幅に増加させてしまうこととなる。
この発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、分割ピースを相互に締結する塑性締結部の締結強度を、後工程の必要なく向上させることを可能とした組立式クランクシャフトを提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、複数の分割ピースを塑性締結部にて互いに組み付けて一体に組み立ててなる組立式クランクシャフトであって、塑性締結部は、隣り合う分割ピースの一方に形成された組穴部と、隣り合う分割ピースの他方に形成された組軸部とを含み、組穴部に組軸部を圧入して組み付けることにより塑性締結されることと、隣り合う分割ピースの一方にて組穴部の入口に隣接する第1端面と、隣り合う分割ピースの他方にて組軸部の付け根に設けられた溝部と、隣り合う分割ピースの他方にて組軸部の付け根に隣接する第2端面と、第2端面は、その外縁ほど組軸部の先端に近付くようにテーパ状をなすこととを備え、組穴部に組軸部を組み付けた状態で、第1端面と第2端面とが互いに接することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、分割ピースを相互に塑性締結部で締結するために、組穴部に組軸部を圧入して組み付けた状態では、組穴部の入口に隣接する第1端面と組軸部の付け根に隣接する第2端面とが互いに接する。ここで、第2端面はテーパ状をなすことから、第1端面が第2端面に押圧されることで、第1端面が弾性変形し、その肉の一部が組軸部の付け根の溝部に食い込んで抜け止めとして機能することとなり、組穴部からの組軸部の抜けが抑えられる。この締結状態では、第1端面と第2端面とが互いに圧接状態で保たれる。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、複数の分割ピースを塑性締結部にて互いに組み付けて一体に組み立ててなる組立式クランクシャフトであって、塑性締結部は、隣り合う分割ピースの一方に形成された組穴部と、隣り合う分割ピースの他方に形成された組軸部とを含み、組穴部に組軸部を圧入して組み付けることにより塑性締結されることと、組軸部の外周に複数設けられ、組軸部の軸線方向に延びる山部と谷部からなるセレーションと、組軸部の外周にセレーションと交差する方向に設けられた溝部とを備えたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、分割ピースを相互に塑性締結部で締結するために、組穴部に組軸部を圧入する過程では、組穴部の内壁の肉が組軸部のセレーションの山部により押し縮められ、セレーションの谷部に入り込む。ここで、組軸部を組穴部に圧入することで、谷部に入った肉が谷部に沿って塑性流動して溝部にも入り込み、その溝部に食い込んで抜け止めとして機能することとなり、組穴部からの組軸部の抜けが抑えられる。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明において、隣り合う分割ピースの一方にて組穴部の入口周縁が凸に湾曲して形成され、隣り合う分割ピースの他方にて組軸部の付け根が凹に湾曲して形成され、組穴部に組軸部を組み付けた状態で、組穴部の入口周縁と組軸部の付け根が凹凸の関係で嵌り合うことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、請求項2に記載の発明の作用に加え、組穴部に組軸部を組み付けた状態で、組穴部の入口周縁と組軸部の付け根が凹凸の関係で嵌り合うこととなり、組軸部の付け根が分割ピースの一方に対してしっかりと保持される。
請求項1に記載の発明によれば、分割ピースを相互に締結する塑性締結部の締結強度を、後工程の必要なく向上させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、分割ピースを相互に締結する塑性締結部の締結強度を、後工程の必要なく向上させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項2に記載の発明の効果に加え、組軸部を曲げ荷重に対し強くすることができる。
[第1実施形態]
以下、本発明の組立式クランクシャフトを具体化した第1実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。この実施形態では、本発明を4気筒エンジン用の組立式クランクシャフトに具体化して説明する。
図1に、本実施形態の組立式クランクシャフト1を側面図により示す。この組立式クランクシャフト1は、9個の分割ピース2A,2B,2C,2D,2E,2F,2G,2H,2Iを塑性締結部3にて互いに組み付けて一体に組み立てることで構成される。各分割ピース2A〜2Iには、一例として、適量のカーボンを含有するS45CやS35C等の鍛造成形品を使用することができる。図1において、左側から第1分割ピース2A、第3分割ピース2C、第5分割ピース2E及び第7分割ピース2Gは、互いに同一形状をなし、厚板状のカウンタウェイト部4と、円柱状のジャーナル部5とを備える。ジャーナル部5はカウンタウェイト部4のほぼ中央部に対応して配置される。ジャーナル部5の先端中央には、組軸部6が突設される。組軸部6の外周には、断面鋸歯状のセレーション7が形成される。
図1において、左側から第2分割ピース2B、第4分割ピース2D、第6分割ピース2F及び第8分割ピース2Hは、互いに同一形状をなし、厚板状のカウンタウェイト部4と、ピン部10とを備える。ピン部10はカウンタウェイト部4の片端寄り位置に対応して配置される。ピン部10の先端中央には組軸部6が突設される。組軸部6の外周には、上記と同様にセレーション(図示略)が形成される。カウンタウェイト部4の中央部には、組穴部8が形成される。
図1において、右端の第9分割ピース2Iは、唯一他の分割ピース2A〜2Hと異なる形状を有する。第9分割ピース2Iは、ジャーナル部5と、ジャーナル部5の先端中央に形成された組軸部6と、ジャーナル部5の他端に形成されたフランジ部9とを備える。組軸部6の外周には、上記と同様にセレーション(図示略)が形成される。
この実施形態において、各塑性締結部3は、それぞれ隣り合う分割ピース2A〜2Hの一方に形成された組穴部8と、隣り合う分割ピース2A〜2Iの他方に形成された組軸部6とを含む。各塑性締結部3は、それぞれ組穴部8に組軸部6を圧入して組み付けることにより塑性締結されている。
図2に、第1〜第9の分割ピース2B〜2Iの組軸部6を平面図により示す。図3に、その組軸部6の先端を正面図により示す。この組軸部6は、その外周にセレーション7が形成される。セレーション7は、断面鋸歯状をなし、組軸部6の軸線方向に延び、交互に並ぶ複数の山部7aと谷部7bより構成される。組軸部6の付け根の外周には、溝部6aが形成される。
図4,5に、一例として、第1分割ピース2Aと第2分割ピース2Bの組み付け工程を一部破断して側面図により示す。図6に、図4の鎖線円S1の部分を拡大断面図により示す。図7に、図5の鎖線円S2の部分を拡大断面図により示す。ここで、図4,5に示すように、各分割ピース2A,2Bにて組穴部8の入口(組軸部6が組み入れられる口)に隣接する面を第1端面11とし、各分割ピース2A,2Bにて組軸部6の付け根に隣接する面(ジャーナル部5又はピン部10の先端面)を第2端面12とする。第1端面11は、組穴部8の中心軸線に対して直角に交わり、第2端面12は、組軸部6の中心軸線に対して傾斜して交わる。すなわち、図6に示すように、第2端面12は、その外縁ほど組軸部6の先端に近付くようにテーパ状をなしている。そして、図5,7に示すように、組穴部8に組軸部6を組み付けた状態では、第1端面11と第2端面12とが互いに接するようになっている。
両分割ピース2A,2Bの組み付けは、第1分割ピース2Aの組穴部8に第2分割ピース2Bの組軸部6を圧入することにより行われる。そのために、図4に示すように、先ず第1分割ピース2Aの組穴部8の中心に第2分割ピース2Bの組軸部6の中心を整合させ、両者8,6を近付けて組軸部6の先端部6aから組穴部8に嵌め入れて圧入する。ここで、組穴部8に組軸部6を圧入する過程では、組穴部8の内壁の肉が、組軸部6のセレーション7の山部7aにより押し縮められ、セレーション7の谷部7bに入り込む。そして、図5に示すように、第2分割ピース2Bのピン部10の先端面(第2端面12)が、第1分割ピース2Aのカウンタウエイト部4の一側面(第1端面11)に接するまで組軸部6を組穴部8に圧入することで、組穴部8と組軸部6の組み付けが完了する。このように組穴部8に組軸部6を圧入することで、組穴部8の内壁の肉を塑性流動により変形させ、組軸部6のセレーション7に係合させることにより、組穴部8と組軸部6を強固に塑性締結させるようになっている。第3〜第9の分割ピース2C〜2Iの組み付けについても、上記と同様である。
以上説明したこの実施形態の組立式クランクシャフト1の構成によれば、各分割ピース2A〜2Iが、外周にセレーション7を有する組軸部6と組穴部8からなる塑性締結部3により締結されるので、各塑性締結部3の捩り荷重に対する締結強度を向上させることができる。加えて、この実施形態では、各分割ピース2A〜2Iを相互に塑性締結部3で締結するために、組穴部8に組軸部6を圧入して、組穴部8に組軸部6が組み付けられた状態では、組穴部8の入口に隣接する第1端面11と組軸部6の付け根に隣接する第2端面12とが互いに接することとなる。ここで、第2端面12はテーパ状をなすことから、第1端面11が第2端面12に押圧されることで、図7に示すように、第1端面11が弾性変形し、その肉の一部13が組軸部6の付け根の溝部6aに食い込んで抜け止めとして機能することとなり、組穴部8からの組軸部6の抜けが抑えられる。このため、各分割ピース2A〜2Iを相互に締結する塑性締結部3を抜けに対して強くすることができ、塑性締結部3の締結強度を向上させることができる。この意味で、組立式クランクシャフト1がエンジンに使用された場合に、エンジンの運転時にピストンの運動力が組立式クランクシャフト1の各ジャーナル部5及び各ピン部10に作用して、各塑性締結部3の締結が抜ける方向に力が加わっても、各塑性締結部3の強固な締結状態を保つことができる。また、組軸部6を組穴部8に圧入するだけで組軸部6の抜け止め機能が得られることから、塑性締結部3の締結強度を、後工程の必要なく向上させることができる。
また、図5,7に示す締結状態では、組軸部6が抜け止めされた状態で、第1端面11と第2端面12が互いに圧接状態で保たれる。すなわち、各分割ピース2A〜2Iにつき、ジャーナル部5又はピン部10とカウンタウエイト部4とが互いに圧接状態で保たれることとなる。このため、ジャーナル部5又はピン部10を曲げ荷重に対して強くすることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の組立式クランクシャフトを具体化した第2実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。なお、この第2実施形態で、第1実施形態と同等の構成については同一の符合を付して説明を省略する。以下には、異なった点を中心に説明する。
この実施形態では、組軸部6及び組穴部8の構成の点で第1実施形態と異なる。図8,9に、一例として、第1分割ピース2Aと第2分割ピース2Bの組み付け工程を一部破断して側面図により示す。図10に、組軸部6の部分を斜視図により示す。図11に、図8の鎖線円S3の部分を拡大断面図により示す。図12に、図9の鎖線円S4の部分を拡大断面図により示す。ここで、図8〜10に示すように、組軸部6の外周であって組軸部6の長手方向ほぼ中間には、セレーション7と直交する方向に一つの溝部6bが形成される。また、図8,9,11,12に示すように、各分割ピース2A,2Bにて組穴部8の入口周縁(組軸部6が組み入れられる口の周縁)が凸に湾曲して形成された凸曲部8aをなし、各分割ピース2A,2Bにて組軸部6の付け根が凹に湾曲して形成された凹曲部6cをなす。凸曲部8aと凹曲部6cは、互いに同じ曲率をなす。そして、図9,12に示すように、組穴部8に組軸部6を組み付けた状態では、凸曲部8aと凹曲部6cとが互いに凹凸の関係で嵌り合うようになっている。
図13〜15に、組軸部6のセレーション7に、組穴部8の内壁の肉が塑性流動により入り込む様子を模式図により示す。ここで、両分割ピース2A,2Bの組み付けは、第1分割ピース2Aの組穴部8に第2分割ピース2Bの組軸部6を圧入することにより行われる。そのために、図8に示すように、先ず第1分割ピース2Aの組穴部8の中心に第2分割ピース2Bの組軸部6の中心を整合させ、両者8,6を近付けて組軸部6の先端部6aから組穴部8に嵌め入れて圧入する。ここで、組穴部8に組軸部6を圧入する過程では、図13〜15に示すように、組軸部6が組穴部に入るに連れて、組穴部8の内壁の肉の一部14(図14,15に、ハッチングを付して示す。)が、組軸部6のセレーション7の山部7aにより押し縮められ、谷部7b及び溝部6bに入り込むこととなる。そして、図9に示すように、第2分割ピース2Bのピン部10の先端面が、第1分割ピース2Aのカウンタウエイト部4の一側面に接するまで組軸部6を組穴部8に圧入することで、組穴部8と組軸部6の組み付けが完了する。このように組穴部8に組軸部6を圧入することで、組穴部8の内壁の肉の一部14を塑性流動により変形させ、組軸部6のセレーション7及び溝部6bに係合させることにより、組穴部8と組軸部6を強固に塑性締結させるようになっている。第3〜第9の分割ピース2C〜2Iの組み付けについても、上記と同様である。
以上説明したこの実施形態の組立式クランクシャフトの構成によれば、各分割ピース2A〜2Iが、外周にセレーション7を有する組軸部6と組穴部8からなる塑性締結部3により締結されるので、各塑性締結部3の捩り荷重に対する締結強度を向上させることができる。加えて、この実施形態では、各分割ピース2A〜2Iを相互に塑性締結部3で締結するために、組穴部8に組軸部6を圧入する過程では、組穴部8の内壁の肉の一部14が組軸部6のセレーション7の山部7aにより押し縮められ、谷部7bに入り込む。ここで、組軸部6を組穴部8に圧入することで、図13〜15に示すように、谷部7bに入った肉の一部14が谷部7bに沿って塑性流動して溝部6bにも入り込む。溝部6bに入った肉の一部14は、図15に示すように、溝部6bに沿って流動して張出14aを形成する。そして、この溝部6bに食い込んだ肉の一部14が抜け止めとして機能することとなり、組穴部8からの組軸部6の抜けが抑えられる。このため、各分割ピース2A〜2Iを相互に締結する塑性締結部3を抜けに対して強くすることができ、塑性締結部3の締結強度を向上させることができる。この意味で、組立式クランクシャフト1がエンジンに使用された場合に、エンジンの運転時にピストンの運動力が組立式クランクシャフト1の各ジャーナル部5及び各ピン部10に作用して、各塑性締結部3の締結が抜ける方向に力が加わっても、各塑性締結部3の強固な締結状態を保つことができる。また、組軸部6を組穴部8に圧入するだけで組軸部6の抜け止め機能が得られることから、塑性締結部3の締結強度を、後工程の必要なく向上させることができる。
また、この実施形態では、溝部6bが組軸部6の外周であって組軸部6の長手方向ほぼ中間に形成されるので、溝部6bによる抜け防止機構を、応力が集中する組軸部6の付け根から外すことができる。
この実施形態では、組穴部8に組軸部6を圧入して組み付けた状態では、図12に示すように、組穴部8の入口の凸曲部8aと組軸部6の付け根の凹曲部6cとが凹凸の関係で嵌り合い、組軸部6の付け根が分割ピース2A〜2Iの一方にてしっかりと保持される。このため、組軸部6を曲げ荷重に対し強くすることができる。
なお、この発明は前記各実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更して実施することもできる。
(1)前記各実施形態では、本発明を4気筒用エンジンのための組立式クランクシャフト1に具体化したが、本発明を4気筒以外の気筒数のエンジンのための組立式クランクシャフトに具体化することもできる。
(2)前記第2実施形態では、組軸部6の外周に一つの溝部6bを形成したが、複数の溝部を形成してもよい。
(3)前記第2実施形態では、組穴部8に凸曲部8aを設け、組軸部6に凹曲部6cを設けたが、これら凸曲部8a及び凹曲部6cを省略することもできる。
組立式クランクシャフトを示す側面図。 組軸部を示す平面図。 組軸部の先端を示す正面図。 第1分割ピースと第2分割ピースの組み付け工程を一部破断して示す側面図。 第1分割ピースと第2分割ピースの組み付け工程を一部破断して示す側面図。 図4の鎖線円S1の部分を示す拡大断面図。 図5の鎖線円S2の部分を示す拡大断面図。 第1分割ピースと第2分割ピースの組み付け工程を一部破断して示す側面図。 第1分割ピースと第2分割ピースの組み付け工程を一部破断して示す側面図。 組軸部の部分を示す斜視図。 図8の鎖線円S3の部分を示す拡大断面図。 図9の鎖線円S4の部分を示す拡大断面図。 セレーションに肉が塑性流動により入り込む様子を示す模式図。 セレーションに肉が塑性流動により入り込む様子を示す模式図。 セレーションに肉が塑性流動により入り込む様子を示す模式図。
符号の説明
1 組立式クランクシャフト
2A 第1分割ピース
2B 第2分割ピース
2C 第3分割ピース
2D 第4分割ピース
2E 第5分割ピース
2F 第6分割ピース
2G 第7分割ピース
2H 第8分割ピース
2I 第9分割ピース
3 塑性締結部
6 組軸部
6a 溝部
6b 溝部
6c 凹曲部
7 セレーション
7a 山部
7b 谷部
8 組穴部
8a 凸曲部
11 第1端面
12 第2端面

Claims (3)

  1. 複数の分割ピースを塑性締結部にて互いに組み付けて一体に組み立ててなる組立式クランクシャフトであって、
    前記塑性締結部は、隣り合う分割ピースの一方に形成された組穴部と、前記隣り合う分割ピースの他方に形成された組軸部とを含み、前記組穴部に前記組軸部を圧入して組み付けることにより塑性締結されることと、
    前記隣り合う分割ピースの一方にて前記組穴部の入口に隣接する第1端面と、
    前記隣り合う分割ピースの他方にて前記組軸部の付け根に設けられた溝部と、
    前記隣り合う分割ピースの他方にて前記組軸部の付け根に隣接する第2端面と、
    前記第2端面は、その外縁ほど前記組軸部の先端に近付くようにテーパ状をなすことと
    を備え、前記組穴部に前記組軸部を組み付けた状態で、前記第1端面と前記第2端面とが互いに接することを特徴とする組立式クランクシャフト。
  2. 複数の分割ピースを塑性締結部にて互いに組み付けて一体に組み立ててなる組立式クランクシャフトであって、
    前記塑性締結部は、隣り合う分割ピースの一方に形成された組穴部と、前記隣り合う分割ピースの他方に形成された組軸部とを含み、前記組穴部に前記組軸部を圧入して組み付けることにより塑性締結されることと、
    前記組軸部の外周に複数設けられ、前記組軸部の軸線方向に延びる山部と谷部からなるセレーションと、
    前記組軸部の外周に前記セレーションと交差する方向に設けられた溝部と
    を備えたことを特徴とする組立式クランクシャフト。
  3. 前記隣り合う分割ピースの一方にて前記組穴部の入口周縁が凸に湾曲して形成され、前記隣り合う分割ピースの他方にて前記組軸部の付け根が凹に湾曲して形成され、前記組穴部に前記組軸部を組み付けた状態で、前記組穴部の入口周縁と前記組軸部の付け根が凹凸の関係で嵌り合うことを特徴とする請求項2に記載の組立式クランクシャフト。
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