JP2004116761A - 組立式クランクシャフト - Google Patents
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Abstract
【解決手段】別部材として作成されたクランクシャフトのクランクピン1とクランクウエブ2とが、該クランクピン1が該クランクウエブ2のピン孔2aに圧入されることで互いに一体的になされ、これによりクランクシャフトが組立てられる。そして、該組立後に、前記クランクピン1の中空孔1a両端部から前記クランクウエブ2の幅より長さの短いプラグ部材3が圧入されて、強固な前記クランクシャフトが得られる。前記プラグ部材3としてその横断面形状が楕円形、小判型のものが用いられると前記圧入はより強固になされる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、組立式クランクシャフトに関し、特にクランクシャフトのクランクピンとクランクシャフトのクランクウエブとを圧入することにより組立てられる前記組立式クランクシャフトに関する。
【0002】
【従来技術】
従来の圧入により組立てられる組立式クランクシャフトは、互いに対向して保持された一対のクランクシャフト(クランクシャフトウエブ)間に、予めコンロッド等の部品を組み込んだ中空のクランクピンを配置し、前記両クランクシャフト(クランクシャフトウエブ)を互いに近接移動させることで、該クランクシャフトのピン孔に前記中空クランクピンを比較的軽く圧入させて、その後、該中空クランクピンの両側から該中空クランクピンの中空孔内径よりやや大径の円柱状のピース部材(プラグ部材)を圧入させるようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開昭60−37411号公報(第1頁および第2頁、第2図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記従来の特許文献1に記載された組立式クランクシャフトは、図6に図示されるように、互いに対向して保持された一対のクランクシャフト02,02の間に、予めコンロッド04等の部品が組込まれた中空のクランクピン01が配置され、前記両クランクシャフト02,02が互いに近接移動されることで、前記クランクシャフト02,02のピン孔02a,02aに前記中空クランクピン01の両端が比較的軽く圧入されて、該圧入がなされた後、前記中空クランクピン01の両側から該クランクピン01の中空孔01aの内径よりやや大径の円柱状のピース部材03,03が圧入される構造を備えるものである。
【0005】
ところで、前記圧入により組立てられる従来の組立式クランクシャフトは、該クランクシャフトのピン孔への中空のクランクピンの圧入が比較的軽嵌合によりなされており、実質的な圧入代は小さくなるようになされていて、これにより該圧入による組立段階においては、該組立によるクランクシャフトの変形が最小限に止まるようになされており、前記組立後に、前記中空のクランクピンの中空孔にその両端からピース部材(プラグ部材)を圧入させることで、前記中空のクランクピンの外径が膨出されて前記クランクシャフトのピン孔内周面に所要の面圧を与えて強固な固定状態を得るものである。
【0006】
そして、前記の組立構造によると、実質的な組立式クランクシャフトの圧入による固定は、前記中空のクランクピンの中空部内に圧入される前記ピース部材(プラグ部材)が与える前記クランクシャフトのピン孔内周面への面圧に依存することになるから、前記ピース部材は該面圧の十分な付与のために所定の長さを持つことが保証されなければならない。
【0007】
ところが、大型機種のエンジンにおいては、一般にそのクランクピンの剛性が高いのが普通であり、このような状態であると、前記の組立における中空のクランクピンの中空孔内への前記ピース部材(プラグ部材)の圧入、すなわち、長いピース部材の前記中空孔内への圧入は、その圧入荷重が過大となることから相当の困難を要することであり、また、過大な圧入荷重は組立式クランクシャフトの圧入変形をもたらすことから、該変形の矯正のための工程を要することになりその生産性を低下させることになる。
【0008】
さらに、4ストロークサイクルエンジンにおいては、前記クランクシャフトのピン孔が潤滑油の通路として使用されることから、前記長いピース部材の使用は該潤滑油のための通路設定に課題を残すことになる。
【0009】
また、前記長いピース部材の使用は、クランクピンの重量を増加せしめ、該クランクピンの重量増加はカウンターウエイトの増加を招き、結果として、エンジン運転時の該エンジンにおける応力の増加と、該エンジン高速回転時の振動の増大をもたらすことになる。
【0010】
そこで、従来の組立式クランクシャフトにおける上述した問題点の解消のための適切な対策が望まれるところであるが、未だ格別の良策が見出せないというのが実状である。
【0011】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
本発明は、前記問題点を解決するための前記組立式クランクシャフトにおける改良構造、特に前記組立式クランクシャフトの組立における生産性の向上と、該クランクシャフトにおけるクランクピンの組立てにおけるプラグ部材の改良に視点をおいた前記クランクシャフトの改良構造に関し、別部材として作成されたクランクシャフトのクランクピンと、クランクシャフトの少なくとも一方のクランクウエブとからなり、前記クランクピンが前記クランクウエブに設けられたピン孔に圧入されることで一体に組立形成される組立式クランクシャフトにおいて、前記クランクピンは中空部材とされ、該クランクピンが前記クランクウエブに設けられたピン孔に通常の圧入代をもって圧入されてから、前記クランクピンの中空孔端部に前記クランクウエブの厚さより短い所定の長さのプラグ部材が圧入され前記クランクウエブをその上下方向で屈曲変形させることを特徴とするものである。
【0012】
請求項1に記載の発明では、別部材として作成されたクランクシャフトのクランクピンと、クランクシャフトの少なくとも一方のクランクウエブとからなり、前記クランクピンが前記クランクウエブに設けられたピン孔に圧入されることで一体に組立形成される組立式クランクシャフトにおいて、前記クランクピンは中空部材とされ、該クランクピンが前記クランクウエブに設けられたピン孔に通常の圧入代をもって圧入されてから、該クランクピンの中空孔端部に前記クランクウエブの厚さより短い所定の長さのプラグ部材が圧入され前記クランクウエブをその上下方向で屈曲変形させるものであるから、前記クランクピンと前記クランクウエブのピン孔との圧入がその圧入代により十分強固になされ、その分前記プラグ部材の長さを短くすることができ、該プラグ部材の圧入時における圧入荷重は軽減されるので、該プラグ部材の前記圧入は容易となり、その圧入時における前記圧入荷重が比較的小さいことから該圧入による前記クランクシャフトの変形が抑えられ、生産性の高い組立式クランクシャフトが得られ、また、該プラグの長さが短いことから該プラグが潤滑のための油通路の設定の障害となることはない。
【0013】
請求項2に記載の発明では、前記クランクピンの中空孔端部に圧入される前記プラグ部材の前記所定の長さが、前記クランクウエブの厚さの略2分の1以下であるから、該プラグ部材の圧入に要する圧入荷重は軽減され、該プラグ部材の圧入は容易であり、該圧入による前記クランクシャフトの変形が抑えられ、また、該プラグ部材が潤滑のための油通路の設定に障害となることはなく、さらに、クランクピンの重量の増大が抑制されるのでカウンターウエイトの増大が抑えられ、エンジン高速運転時等の振動の増大も抑制される。
【0014】
請求項3に記載の発明では、前記クランクピンの中空孔端部に圧入される前記プラグ部材が、その横断面形状が長径方向と短径方向をもつ非円形であり、該横断面形状における長径方向が、前記クランクウエブの上下方向と一致するような関係において前記圧入がなされているから、前記クランクピンの圧入時に生じたクランクウエブの変形が、該プラグ部材の圧入により矯正され、また、該プラグ部材の圧入により前記クランクピンが前記クランクウエブの上下方向において膨出変形するので、前記クランクピンのクランクウエブへの圧入部におけるスリップ阻止力が増大し、該圧入部における前記両者間の相対的な滑りの発生が解消される。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施態様を図面の記載に基づき説明する。
【0016】
図1において、Aはクランクシャフトを示しており、該クランクシャフトAは、クランクピン1と、クランクウエブ2とからなり、前記クランクピン1は所定の外径と長さを有し、中空孔1aを有する所定の肉厚である中空部材として構成され、潤滑油のための通路部1bも備えている。
【0017】
また、前記クランクウエブ2は、カウンターウエイト2bとジャーナル部2cを有し、さらに前記中空部材からなるクランクピン1が圧入されるためのピン孔2aを備え、該ピン孔2aは、その内径が前記中空部材からなるクランクピン1の外径よりも小さくなされており、所定の圧入代、すなわち、通常採用される圧入代が与えられるものとされる。そして、潤滑油のための通路2dも備えている。
【0018】
前記中空部材からなるクランクピン1とクランクウエブ2は、それぞれ別部材として作成され、予め所定の加工を施した後、圧入により互いに一体固定されてクランクシャフトAとして組立てられる。
【0019】
前記組立は、予め左右一対のクランクウエブ2,2が所定の間隔をおいて配置され、該一対のクランクウエブ2,2間に予め図示しないコネクテイングロッド等(図示せず)が組み込まれた前記中空部材からなるクランクピン1が配置され、所定の芯出し作業等がなされた後、前記一対のクランクウエブ2,2が互いに接近させるように押圧されて、該両クランクウエブ2,2の前記ピン孔2a,2aのそれぞれに前記中空部材からなるクランクピン1の左右端が圧入されることによりなされる。前記組立のための圧入作業は所定の機械作業により行われる。
【0020】
前記クランクウエブ2,2の前記ピン孔2a,2aへの前記中空部材からなるクランクピン1の圧入は、前記クランクウエブ2,2の前記ピン孔2a,2aの内径が前記中空部材からなるクランクピン1の外径より小さく所定の圧入代をもってなされ、前記ピン孔2a,2aの内径と中空部材からなるクランクピン1の外径との互いの寸法関係、すなわち、前記圧入代は、上述したように通常採用される程度のものとして設定される。
【0021】
そして、前記クランクウエブ2,2の前記ピン孔2a,2aへの前記中空部材からなるクランクピン1の圧入がなされてクランクシャフトAが組立てされた後、前記圧入状態にある前記中空部材からなるクランクピン1の両端からその中空孔1aに図1に図示されるように所定の外径と長さを有する通常その横断面形状が円形の円柱状のプラグ部材3,3が圧入される。
【0022】
前記中空のクランクピン1の中空孔1aへの前記プラグ部材3の圧入は、以下の特徴ある構造のもとになされる。すなわち、前記圧入に用いられる前記プラグ部材3は、当然の構成としてその外径が前記中空のクランクピン1の中空孔1a内径より大きくなされ、前記外径と内径の寸法関係、すなわち、圧入のための圧入代は所定のものとされ、通常採用されている圧入代が設定されてもよく、適宜調整されたものであってもよい。
【0023】
また、該プラグ部材3の長さは短く設定され、その長さは、前記クランクウエブ2の厚みtに対して略2分の1以下となるような長さに設定され、好ましくは、前記クランクウエブ2の厚みtに対して略3分の1程度に設定される(図1参照)。
【0024】
そして、前記プラグ部材3の長さ設定は、前記のようにクランクウエブ2の厚さtの略2分の1以下となるようになされ、より好ましくは3分の1以下となるように設定されるものであるが、該プラグ部材3の長さ設定は、以下の点が考慮されてなされるものである。
【0025】
すなわち、上述したように、前記クランクウエブ2のピン孔2aに対するクランクピン1の圧入代が通常の圧入代とされ、これにより、既に十分に強固な圧入による固定がなされていること、また、クランクピン1の剛性が一般的に高く、とりわけ大型機種のエンジンにおいては剛性の高いクランクピン1が使用され、長いプラグ部材3の使用は前記圧入のための圧入荷重を過大なものとし、該圧入荷重の過大化はクランクウエブ2の変形等をもたらす要因となる。
【0026】
さらに、該プラグ部材3の長さが所定長さを超えると潤滑油のための通路設定の障害となり、さらに、長いプラグ部材3の使用は、クランクピン1の重量増加を招き、結果として、カウンターウエイト2bの増加、さらにはエンジン高速運転時の振動の増大要因となる。
等の上記点が考慮され、該視点から前記プラグ部材の長さ設定はなされるものである。
【0027】
ところで、前記プラグ部材3は、前述のようにその横断面形状は円形とされているが、好ましくは図2,図3に図示されるように、その横断面形状が楕円形もしくは小判型とされたプラグ部材3A,3Bが使用される。
【0028】
前記横断面形状楕円形のプラグ部材3Aとしては、例えば、図2に図示されるように前記クランクピン1の中空孔1a内径との寸法関係において、その短径方向d1の長さは該クランクピン1の中空孔1a内径と略等しいものとし、その長径方向d2の長さはその圧入代が50〜100μmとなるように設定される。
【0029】
また、前記横断面形状小判型のプラグ部材3Bとしては、例えば、図3に図示されるように前記クランクピン1の中空孔1aの内径との寸法関係において、その短径方向d1の長さは−0.5〜1mmとされ、長径方向d2の長さはその圧入代が50〜100μmとなるように設定される。しかして、該プラグ部材3Bは、その圧入時に、その短径方向d1において該プラグ部材3Bと前記中空孔1aとの間に隙間が発生する恐れがあり、該隙間からの油漏れを防ぐための鍔部3bを有している。
【0030】
なお、前記横断面形状が楕円形もしくは小判型のプラグ部材3A,3Bの長さについては、前記横断面形状円形のプラグ部材3と同様、前記クランクウエブ2の厚さtの略2分の1として設定され、好ましくは略3分の1程度に設定される。
【0031】
そして、前記横断面形状が楕円形もしくは小判型のプラグ部材3A,3Bの採用は、前記クランクウエブ2のピン孔2aへのクランクピン1の圧入において生じた該クランクウエブ2の変形、すなわち、図4に図示されるような前記クランクピン1の前記ピン孔2aへの圧入により生じた前記クランクウエブ2の「ハの字」型への変形を矯正させる有利な作用をもたらすものである。
【0032】
つまり、図4(a),(b)に図示されるように、前記クランクピン1の前記クランクウエブ2に設けられたピン孔2aへの圧入がなされると、該ピン孔2aの内径はその圧入口側2a1が強い矢示イ方向の押圧力を受け拡げられ、前記クランクウエブ2は該クランクピン1のその圧入口側2a1が図4(a)に図示されるような状態に曲げられ角度θ分変形されて、結果として、クランクピン1圧入後のクランクシャフトは、その左右の両クランクウエブ2,2が全体として「ハの字」型に変形されたものとなる。
【0033】
前記クランクピン1の前記ピン孔2aへの圧入後、前記クランクピン1の中空孔1a端部への前記楕円形プラグ部材3Aもしくは小判型プラグ部材3Bの圧入作業がなされるが、該圧入作業における前記プラグ部材3Aもしくは3Bの前記中空孔1a端部への圧入において、前記プラグ部材3Aもしくは3Bのその断面における長手方向d2、すなわち、前記楕円形もしくは小判型の長径方向d2が前記クランクウエブ2の上下方向Zと一致するような選択がなされる。
【0034】
そして、前記プラグ部材3Aもしくは3Bの前記中空孔1aへの圧入における前記選択により、該プラグ部材3Aもしくは3Bの前記圧入時(図4(b)参照)に、該プラグ部材3Aもしくは3Bの横断面短径方向d1側においては前記クランクピン1の中空孔1a内側が受ける膨出力は小さく、その横断面長径方向d2側における前記クランクピン1の中空孔1a内側の受ける膨出力は大きいので、前記クランクウエブ2はその横方向への押圧力に比較してその上下方向Zにおいて、とりわけ前記プラグ部材3Aもしくは3Bの圧入口1a1側の上下方向Zへの押圧力が矢示ロ方向で大きくなる。
【0035】
したがって、前記プラグ部材3Aもしくは3Bの前記クランクピン1の中空孔1aへの圧入により発生する前記矢示ロ方向への押圧力で、前記図4(a)に図示のように変形されたクランクウエブ2は、図4(b)に図示されるように、その変形が打ち消し相殺される方向に変形され、結果として、前記プラグ部材3Aもしくは3Bの前記クランクピン1の中空孔1aへの前記圧入により、上述の前記クランクウエブ2の変形は矯正される。
【0036】
また、前記横断面形状楕円形もしくは小判型のプラグ部材3Aもしくは3Bの前記圧入における使用は、前記クランクウエブ2の変形矯正の効果に加えて、その圧入時に前記クランクピン1に前記上下方向Zへの膨出変形をもたらし、該クランクピン1の前記膨出変形は、該クランクピン1と互いに圧入関係にあるクランクウエブ2との相対的な滑りを阻止する作用をなし、図5に図示されるようなスリップトルク特性が得られ、前記クランクピン1圧入のための大きな圧入代をとる必要性をなくすことができる。
【0037】
図1ないし図5に図示の実施形態は前記のように構成されるので、クランクウエブ2のピン孔2aに対するクランクピン1の圧入が通常採用される圧入代をもってなされるから、該圧入は十分強固なものであり、その分プラグ部材3,3A,3Bの長さを短くすることができ、その長さはクランクウエブの厚さの略2分の1以下、好ましくは略3分の1程度とされる。
【0038】
また、該プラグ部材3,3A,3Bの前記クランクピン1中空孔1a内端部への圧入に際し、その圧入荷重が比較的小さく設定されるから、該プラグ部材の圧入は容易であり、該圧入荷重によるクランクシャフト、とりわけ、クランクウエブの変形は防止される。
乳。
【0039】
そして、前記プラグ部材3はその長さが短く設定されるので、前記クランクピン1の重量が小さく抑えられるから、クランクウエブのカウンターウエイト重量の増大が抑制され、結果として、エンジンの高速回転時における振動の増大が抑制される。
【0040】
また、プラグ部材3としてその横断面形状が楕円形もしくは小判型のプラグ部材3A,3Bが使用され、その圧入が該プラグ部材3A,3Bの長径方向d2をクランクウエブ2の上下方向Zと一致させてなされることにより、前記クランクピン1をクランクウエブ2のピン孔2aに圧入する際に生じたクランクウエブ2の変形は、前記楕円形もしくは小判型横断面形状のプラグ部材3A,3Bの前記クランクピン1中空孔1a内端部への圧入により矯正され、クランクシャフト組立後の該クランクシャフトの矯正作業を排除もしくは軽減することができる。
【0041】
さらに、前記横断面形状が楕円形もしくは小判型のプラグ部材3A,3Bが使用され、その圧入が該プラグ部材3A,3Bの長径方向d2をクランクウエブ2の上下方向Zと一致させてなされるから、該圧入により前記クランクピン1が前記上下方向に膨出変形するので前記クランクピン1と互いに圧入関係にあるクランクウエブ2のピン孔2aと前記クランクピン1間の相対的な滑り止め阻止効果が増大されるので、前記圧入における圧入代を少なく設定することができる。
【0042】
前記実施形態に換えて種々の実施形態が考えられる。
【0043】
前記実施形態においては、クランクピンが中空部材とされているが、該クランクピンは中実部材でもよく、中実部材からなるクランクピン使用の場合には、その両端部にプラグ圧入のための開口が設けられる。
【0044】
前記実施形態においては、前記プラグ部材は中実材でその横断面形状が、円形もしくは非円形の楕円形,小判型とされたが、前記横断面形状の部材に限定されることなく適宜本発明の趣旨を逸脱することのない範囲において選択使用できるものであり、その横断面形状が、長円,多角形,四角,長方形等の部材も選択対象とされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の組立式クランクシャフトを示すもので、該クランクシャフトの組立後の状態を示す図である。
【図2】本発明において使用するプラグ部材の横断面形状を示す図である。
【図3】本発明において使用する他のプラグ部材の横断面形状を示す図である。
【図4】本発明において使用するプラグ部材の圧入による作用を説明する図である。
【図5】本発明において使用するプラグ部材の圧入による効果を示す図である。
【図6】従来の組立式クランクシャフトの組立後の状態を示す図である。
【符号の説明】
1・・・クランクピン、1a・・・クランクピンの中空孔、1a1・・・圧入口側、1b・・・潤滑油のための通路、2・・・クランクウエブ、2a・・・ピン孔、2a1・・・圧入口側、2b・・・カウンターウエイト、2c・・・ジャーナル部、2d・・・潤滑油のための通路、3・・・プラグ部材、3A・・・横断面形状楕円形のプラグ部材、3B・・・横断面形状小判型のプラグ部材、3b・・・鍔部、A・・・組立式クランクシャフト、t・・・クランクウエブの厚さ
Claims (3)
- 別部材として作成されたクランクシャフトのクランクピンと、クランクシャフトの少なくとも一方のクランクウエブとからなり、前記クランクピンが前記クランクウエブに設けられたピン孔に圧入されることで一体に組立形成される組立式クランクシャフトにおいて、
前記クランクピンは中空部材とされ、該クランクピンが前記クランクウエブに設けられたピン孔に通常の圧入代をもって圧入されてから、前記クランクピンの中空孔端部に前記クランクウエブの厚さより短い所定の長さのプラグ部材が圧入され前記クランクウエブをその上下方向で屈曲変形させることを特徴とする組立式クランクシャフト。 - 前記クランクピンの中空孔端部に圧入される前記プラグ部材の前記所定の長さが、前記クランクウエブの厚さの略2分の1以下である前記請求項1記載の組立式クランクシャフト。
- 前記クランクピンの中空孔端部に圧入される前記プラグ部材が、その横断面形状が長径方向と短径方向をもつ非円形であり、該横断面形状における長径方向が、前記クランクウエブの上下方向と一致するような関係において前記圧入がなされる前記請求項1または請求項2記載の組立式クランクシャフト。
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