JP3508824B2 - エンジン用組立カムシャフト - Google Patents

エンジン用組立カムシャフト

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JP3508824B2 JP09601798A JP9601798A JP3508824B2 JP 3508824 B2 JP3508824 B2 JP 3508824B2 JP 09601798 A JP09601798 A JP 09601798A JP 9601798 A JP9601798 A JP 9601798A JP 3508824 B2 JP3508824 B2 JP 3508824B2
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三奈生 梅田
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン等の内燃
機関のバルブの開閉機構として用いられるカムシャフト
に関し、より詳しくは、カム、ジャーナル軸受等が固定
された新規なカムシャフトに関する。 【0002】 【従来技術】従来、カムシャフトは、鍛造法あるいは鋳
造法により製造されていた。しかし、コストダウンの要
求に応えるべく、簡易な製造工程による量産方法とし
て、特公昭46-21299、米国特許第4781076号、あるいは
米国特許第4809562号に述べられているような中空管に
カム等を取り付けてカムシャフトを形成する量産技術が
開発された。以下関連する従来技術について図を用いて
説明する。尚、各図面に於いて、同一構成要素について
は同一の参照符号で示す。 【0003】上述の各技術によるカムシャフトの概略構
成について図5に示す。カムシャフト10は、円筒形状
の軸管1に対してカム2、カムシャフトを保持する際に
用いられるジャーナル3、カムシャフトの終端部材であ
るノーズピース4とから、即ち軸管1と3種類の締結部
材とから構成されている。尚、上述の各構成部品はそれ
ぞれ別体として予め形成されている。 【0004】特公昭46-21299号におけるカムシャフト1
0の成型時の、カムシャフト10及び成形装置の概略断
面図を図6に、カム及びジャーナルを軸方向から見た形
状を図7A、図7Bにそれぞれ示す。当該成型方法に於
いてはカム2、ジャーナル3、ノーズピース4等の締結
部材を複数の割型40の中の定位置に固定後、型41を
閉じて型締めを行い、型41及びこれら挿入部品(2、
3、4)を加熱して焼嵌めの条件とした上で浅いスプラ
イン溝11が設けられた軸孔6内に軸管1を圧入する。
更に軸管1内にダイ42を圧入することにより軸管1の
外壁をカム2、ジャーナル3及びノーズピース4等の締
結部材の軸孔6面上のスプライン溝11に喰い込ませて
軸管と締結部材とを一体に締結させる。 【0005】また、米国特許第4781076号 には、図8
A、図8Bに示すように軸管1とカム2との結合を確実
にするために、上記スプライン溝にかえて溝の形状を円
の一部を含む凹形状、即ち断面形状が単一円弧となる溝
12とし、更に結合時に軸管の外壁に形成される凸部の
頂部との間に隙間13がある状態で溝12の両端縁部の
立ち上がり部分14を絶えず押圧するように構成する方
法が開示されている。 【0006】更に、米国特許第4809562号 には、図9
A、図9Bに示すように軸管1とカム2との結合を確実
にするために、スプライン溝の深さを大きくし、且つ加
工性を高めるために溝のコーナ部分を一定の曲率を有す
る構造とする方法が開示されている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カム、
ジャーナル及び軸頸とカムシャフトとの締結のために軸
管の拡管工程を行った場合、例えば特公昭46-21299号に
於けるスプライン溝11のコーナの鋭角部 、米国特許
第4781076号に於ける凹形状の溝12の中央底部、ある
いは米国特許第4809562号 に於ける溝17のコーナのR
形成部分等に過度の応力集中が発生し、カム等の部材に
割れが生じる原因となっていた。 【0008】特に、軽自動車等に用いられるエンジンに
代表される小排気量のエンジン、あるいは軽量であるこ
とを要求されるエンジン等に用いられるような小径カム
と軸管との締結を行う場合に、さらにはカムを硬化させ
るための焼入れ等の熱処理を施したカムと軸管との締結
を行う場合等に、集中した応力によりカムあるいは軸管
が破損を生じる傾向が著しかった。 【0009】 【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、本発明に係るエンジン用組立式カムシャフトは、
回転運動する中空の管と、回転運動を伝動するカム、管
を保持する際に用いられるジャーナル及び管の両端部を
終端するノーズピースとからなり、更に管が貫通するカ
ム及びジャーナルの略円筒状孔及び管の両端部が挿嵌さ
れるノーズピースの略円筒状孔には貫通する方向に延び
る溝が円周方向に隔設されており、管の半径方向への拡
管により溝に管の外周部の一部が嵌入されて管とカム、
ジャーナル及びノーズピースとが固着されているエンジ
ン用組立式カムシャフトに於いて、拡管前に於ける溝部
の円周方向に於ける断面形状が、複数の円弧と直線より
形成されたものとした。 【0010】更に、本願発明に係るエンジン用組立式カ
ムシャフトは、溝部の断面形状は、溝の中央部を形成す
る半径の大きい円弧又は直線からなる第一の部分と、第
一の部分の両側部分に於いて第一の部分と接続される比
較的半径の小さな円弧又は直線からなる二つの第二の部
分と、第二の部分に対して第一の部分と異なる側に於い
て接続される略円筒状孔の半径方向に延在する直線から
なる二つの第三の部分とからなり、更に第一の部分と第
二の部分の接続部分に於ける第一及び第二の部分の接線
が同一であり、第二の部分と第三の部分の接続部分に於
ける第二の部分の接線は第三の部分である直線と異なる
ことを特徴とするエンジン用組立式カムシャフトとし
た。 【0011】 【作用】軸管の貫通方向に溝が形成されたカム、ジャー
ナル、ノーズピース等の締結部材軸孔に対して貫通さ
せ、更に拡管をおこなって溝に対して軸管の外周面を食
い込ませる工程に於いて、締結部材の溝周辺に発生する
応力総量は、溝幅、溝深さ、溝縁部分であって軸管と最
初に接触する部分の形状、及び軸管の食い込み深さによ
ってほぼ一義的に決定される。このとき、応力の働く主
たる方向は、溝を拡げる方向に作用すると考えられる。 【0012】溝形状が単一の円弧からなる場合には、当
然のことながら溝部分に懸かる応力のうち溝を拡げる方
向に働く応力は、大部分が溝中央部に集中すると考えら
れる。また、溝がスプライン溝形状の場合には、溝部分
に懸かる応力のうち溝を拡げる方向に働く応力は、溝底
面の両縁部分に集中すると考えられる。以上述べた集中
した応力の値を一定値以下に保つことによって、応力集
中による構造物の破断等はその大部分が防止できる。 【0013】上述の内容に鑑み、本願発明に於いては溝
形状の最適化により応力集中を防止し、応力値を一定値
以下に保つことを可能とした。具体的には、スプライン
溝形状の溝底面の両縁部分を円弧から成る形状とするこ
とで、溝両縁部に於ける応力の分散を図り、更に溝中央
部に溝底面の両縁部の円弧に対して大きな半径を有する
円弧を形成することにより溝中央も応力集中の分散を図
った。 【0014】以上の加工を施した溝形状とすることによ
り、応力の集中の分散が可能となり、各点に於ける集中
した応力値を締結部材が破損するに至らない値とするこ
とが可能となった。本発明の効果について、溝形状のみ
異なる締結部材に於ける溝周辺の応力集中の解析データ
を図4A〜Cに示す。図4A、B、C、は、それぞれス
プライン溝形状、単一円弧形状、本願発明に懸かる実施
の形態を示しており、集中した応力の最大値の比較から
本願発明の効果は明らかである。 【0015】尚、溝底面の両縁部分に形成される円弧
は、応力集中部分を形成する必要があることから、溝側
壁部に対して不連続な曲面となることが好ましく、更に
円弧の半径は、溝中央部の円弧の半径に対して約1/2
の半径においては応力の溝中央部での集中量が大きくな
りそれ以上の半径とすると単一円弧の場合と差異が無く
なることから、1/2以下とすることが好ましい。ま
た、溝中央部の円弧の半径は、過度の応力集中を避ける
ために軸孔の半径と等しいかそれ以上の半径であること
が好ましい。本実施例に於いては三つの円弧から成る溝
についてのみ述べているが、更に応力の集中個所を増加
させるために三つ以上の円弧を溝部に形成させてもよ
い。 【0016】 【発明の実施の形態】以下に、図を用いて本願発明の実
施の形態について説明する。本発明の実施の形態に係る
カム2の軸方向から見た側面図を図1に、縦断面を図2
に、更に軸孔6に等間隔で設けられた8個の溝部22周
囲の部分拡大図を図3に示す。溝部22の中央部は直径
Dの軸孔6の中心を中心とする半径R1の第一の円弧が
形成され、溝部22の両端縁部であって立ち上がり部分
24と交わり、且つ溝部中央の円弧と連続となる半径R
2の第二の円弧から形成されている。 【0017】第一の円弧と第二の円弧は、その接続部分
に於ける両円弧の接線が一致する様な滑らかな連続面と
して接続され、第二の円弧と立ち上がり部分24の接続
部分に於いては第二の円弧の接線は、立ち上がり部分2
4と一致せず、交線を形成するように接続される。尚、
溝22はカム2の長さ方向全長に渡って形成されてお
り、R1及びR2の間にはR1/2≧R2の関係が成立
することが好ましい。 【0018】 【発明の効果】本発明の実施により、拡管工程時に於け
るカム、ジャーナル、ノーズピース等締結部材に於ける
過度の応力集中を防止できることから、拡管工程により
締結部材の割れ等の発生が防止でき更に締結部材、ある
いはカムシャフト自体を小型化することが可能となっ
た。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明に係るカムを示す側面図。 【図2】本発明に係るカムを示す断面図。 【図3】本発明に係るカムの溝部分の拡大図。 【図4】溝部に於ける応力集中の程度を示す図。 【図5】カムシャフトの概略図。 【図6】カムシャフトの成形装置の概略断面図。 【図7】従来技術によるカム及びジャーナルの形状を示
す図。 【図8】従来技術によるカムシャフトの軸心方向の概略
断面図及び軸心方向から見た図。 【図9】従来技術によるカムシャフトの軸心方向の概略
断面図及び軸心方向から見た図。 【符号の説明】 1:軸管 2:カム 3:ジャーナル 4:ノーズピース 6:軸孔 10:カムシャフト 11:スプライン溝 12、22:溝 13:隙間 14、24:立ち上がり部 40:割型 41:型 42:ダイ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F01L 1/04 B21D 53/84 F16H 53/02

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 回転運動する中空の管と、該回転運動を
    伝達するカム、前記管を回転可能に保持する際に用いら
    れるジャーナル及び前記管の両端部を終端するノーズピ
    ースとからなり、更に前記管が貫通する前記カム及び前
    記ジャーナルの略円筒状孔及び前記管の両端部が挿嵌さ
    れる略円筒状孔には該貫通する方向に延びる溝が円周方
    向に隔設されており、前記管の半径方向への拡管により
    前記溝に前記管の外周部の一部が嵌入されて前記管と前
    記カム、前記ジャーナル及び前記ノーズピースとが固着
    されているエンジン用組立式カムシャフトにおいて、 前記拡管前における前記溝部の該円周方向における断面
    形状が、前記溝の中央部を形成する半径の大きい円弧か
    らなる第一の部分と、前記第一の部分の両側部分におい
    て前記第一の部分と接続される比較的半径の小さな円弧
    からなる二つの第二の部分と、前記第二の部分に対して
    前記第一の部分と異なる側において接続される前記略円
    筒状孔の半径方向に延在する直線からなる二つの第三の
    部分とからなり、 更に前記第一の部分と前記第二の部分の接続部分におけ
    る前記第一及び第二の部分の接線が同一であり、前記第
    二の部分と前記第三の部分の接続部分における前記第二
    の部分における接線は前記第三の部分である前記直線と
    は異なることを特徴とするエンジン用組立式カムシャフ
    ト。
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