JP2570281Y2 - エンジンの組立式クランクシャフト - Google Patents

エンジンの組立式クランクシャフト

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JP2570281Y2
JP2570281Y2 JP1990028508U JP2850890U JP2570281Y2 JP 2570281 Y2 JP2570281 Y2 JP 2570281Y2 JP 1990028508 U JP1990028508 U JP 1990028508U JP 2850890 U JP2850890 U JP 2850890U JP 2570281 Y2 JP2570281 Y2 JP 2570281Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、軸方向に分割された複数の部材を組み合わ
せて一体にするエンジンの組立式クランクシャフト(以
下、組立式クランクシャフトという。)に関する。
「従来の技術」 従来、このような組立式クランクシャフトには、クラ
ンクウェブから突設されたクランクピン部又はジャーナ
ル部を隣接するクランクウェブに形成された貫通孔に圧
入して、複数のクランクウェブを一体化するようにした
ものがある(実開昭59−56413号公報参照)。
ここで、ピストンのストロークからの制限や、クラン
クケースの小形化の要請から、貫通孔がクランクピン部
又はジャーナル部に極めて近接して形成されることがあ
る。
「考案が解決しようとする課題」 しかしながら、従来の組立式クランクシャフトにおい
て、貫通孔がクランクピン部又はジャーナル部に極めて
近接して設けた場合には、クランクピン部又はジャーナ
ル部をクランクウェブに圧入した際に、貫通孔の径が若
干大きくなってクランクピン部又はジャーナル部の基端
部が押圧されて、クランクピン部又はジャーナル部の真
円度が低下することが想定される。このように、クラン
クピン部やジャーナル部の真円度が低下すると、これら
と摺動部品とのはめあい公差に誤差が生じることから、
後加工で真円度の調整を行う必要があり、製造工数の増
加を招いてしまうという不都合が生ずる。
ここで、圧入によるクランクピン部やジャーナル部の
真円度の低下を防止するために、貫通孔の深さ寸法の途
中までクランクピン部やジャーナル部を圧入して、他の
クランクピン部やジャーナル部に近接する貫通孔の縁部
の径が拡大するのを防止する方法が考えられる。しかし
ながら、この方法では、貫通孔においてクランクピン部
やジャーナル部が圧入されていない空間の分だけ、クラ
ンクケース内の容積が大きくなってしまい、たとえば、
クランクケース内で混合気を圧縮してシリンダ内へ供給
するようにしている2サイクルエンジンでは、その圧縮
率が低下し、混合気の充填効率が低下するという不都合
が生ずる。
本考案は、上記事情に鑑みてなされたもので、クラン
クウェブに貫通孔をクランクピン部やジャーナル部に極
めて近接して設けた場合でも、クランクピン部やジャー
ナル部の圧入時にこれらの真円度が低下することを抑制
することができるとともに、2サイクルエンジンに適用
した場合には混合気の圧縮率の低下や充填効率の低下を
抑制することができる組立式クランクシャフトを提供す
ることを目的とする。
「課題を解決するための手段」 本考案の組立式クランクシャフトは、板状のクランク
ウェブからクランクピン部又はジャーナル部を突設する
とともに、前記クランクウェブに前記クランクピン部又
はジャーナル部に近接して貫通孔を形成し、隣接するク
ランクウェブ同士を前記クランクピン部又はジャーナル
部を前記貫通孔にその一端開口部から他端開口部付近ま
で圧入して一体にするエンジンの組立式クランクシャフ
トにおいて、前記クランクピン部又はジャーナル部の先
端には、前記貫通孔に圧入され、圧入代が圧入基端部よ
りも小さく、かつ、長さ寸法が前記貫通孔の深さ寸法よ
りも小さな小径部が形成され、前記クランクウェブの前
記貫通孔の他端開口部側には、該貫通孔に近接して、前
記クランクピン部又はジャーナル部の基端部が一体に形
成されていることを特徴とする。
「作用」 本考案の組立式クランクシャフトによれば、クランク
ピン部又はジャーナル部の先端部に小径部を形成してい
るので、これらをクランクウェブの貫通孔に圧入した場
合に貫通孔の形の拡大が抑制される。したがって、貫通
孔の拡大によるクランクピン部やジャーナル部の変形が
抑制される。しかも、貫通孔内にはクランクピン部又は
ジャーナル部が圧入されて充填されているの、クランク
ケース内の容積が大きくなることもない。
「実施例」 以下に、図面を参照して、本考案の一実施例について
説明する。第1図は本実施例の組立式クランクシャフト
の組み立てを説明するための説明図、第2図は本実施例
の組立式クランクシャフトを使用したエンジンを示す断
面図である。
第2図を参照して、エンジンの全体構成を説明する。
本実施例の組立式クランクシャフト1は、第1のクラン
クウェブ2、第2のクランクウェブ3、第3のクランク
ウェブ4及び第4のクランクウェブ5の4個のクランク
ウェブを圧入により一体化して構成されている。
すなわち、第1のクランクウェブ2の一側面にはジャ
ーナル部2aが突出して形成されており、その他側面には
クランクピン部2bが突出して形成されている。第2のク
ランクウェブ3には、貫通孔3aと、ジャーナル部3bとが
形成されており、貫通孔3a内には前記第1のクランクウ
ェブ2のクランクピン部2bが圧入されている。第3のク
ランクウェブ4には、貫通孔4aと、クランクピン部4bと
が形成されており、貫通孔4a内には前記第2のクランク
ウェブ3のジャーナル部3bが圧入されている。第4のク
ランクウェブ5には、貫通孔5aと、ジャーナル部5bとが
形成されており、貫通孔5a内には前記第3のクランクウ
ェブ4のクランクピン部4bが圧入されている。そして、
この組立式クランクシャフト1は、その両端に突出した
ジャーナル部2a,5b及び第2のクランクウェブ3と第3
のクランクウェブ4との間に設けられたジャーナル部3b
を、クランクケース6に取り付けたベアリング7,8,9に
支持して、クランクケース6に回転自在に取り付けられ
ている。
前記クランクケース6の上部にはシリンダブロック10
が取り付けられており、シリンダブロック10の上部には
シリンダヘッド11が取付ボルト14によって取り付けら
れ、シリンダブロック10の内壁とシリンダヘッド11とに
よって燃焼室12が形成されている。この燃焼室12には、
前記シリンダヘッド11に螺着された点火プラグ13が臨ん
で設けられている。また、シリンダブロック10のボア10
a内にはピストン15が摺動自在に収納されている。この
ピストン15はコンロッド16を介して組立式クランクシャ
フト1のクランクピン部2bに連結されている。そして、
燃焼室12内の混合気の爆発力をピストン15及びコンロッ
ド16を介して組立式クランクシャフト1に伝達して、ピ
ストン15の往復運動を組立式クランクシャフト1の回転
運動に変換するようにしている。
次に、第1図を参照して、本実施例の組立式クランク
シャフト1の要部トルクその組み付けについて、第2の
クランクウェブ3と第3のクランクウェブ4とを例にし
て説明する。すなわち、第2のクランクウェブ3から突
出したジャーナル部3bの先端部には、その基端部の径よ
りも小径の小径部3cが形成されている。この小径部3c
は、ジャーナル部3bが圧入される第3のクランクウェブ
4の貫通孔4aの内径よりも若干大きく形成されている。
また、小径部3cの先端からの長さD1は、貫通孔4aの深さ
寸法D2よりも小さく形成されている。
そして、第2のクランクウェブ3のジャーナル部3b
を、第3のクランクウェブ4の貫通孔4a内にその一端開
口部から他端開口部付近まで達するように圧入すると、
前記ジャーナル部3bの小径部3cと、ジャーナル部3bの圧
入基端部とが、貫通孔4aの内壁に圧接させられる。
この結果、主としてジャーナル部3bの圧入基端部と貫
通孔4aの内壁との圧接力で、第2のクランクウェブ3と
第3のクランクウェブ4とが強固に一体化され、さら
に、小径部3cと貫通孔4aの内壁との圧接力により、前記
ジャーナル部3bと第3のクランクウェブ4との連結が行
われる。
ここで、前記小径部3cにおける圧入代が小さく設定さ
れていることから、前記貫通孔4aの前記小径部3cが位置
させられている部分、すなわち、貫通孔4aの他端開口部
側に突出しかつ同貫通孔4aと近接して一体形成された前
記クランクピン部4bの近傍の内径拡大が抑制される。し
たがって、貫通孔4aに近接して形成されるクランクピン
部4bに対する押圧力が小さくなり、このクランクピン部
4bの変形を極力小さくしてその真円度の低下を抑制する
ことができる。
さらに、第3のクランクウェブ4の貫通孔4a内には、
第2のクランクウェブ3のジャーナル部3bが圧入されて
いるので、貫通孔4a内の空間がジャーナル部3bで充填さ
れた状態になる。したがって、貫通孔4aによってクラン
クケース6内の容積が大きくなることがなく、混合気の
圧縮率が低下したり、充填効率が低下するといった不都
合が生ずることがない。
なお、上述の説明では、第2のクランクウェブ3のジ
ャーナル部3bと、第3のクランクウェブ4の貫通孔4aと
の結合についてのみ説明したが、第1及び第3のクラン
クウェブ2,4のクランクピン部2b,4bと、第2及び第4の
クランクウェブ3,5の貫通孔3a,5aとの結合にも適用する
ことができることはいうまでもない。
「考案の効果」 以上説明したように、本考案の組立式クランクシャフ
トによれば、クランクピン部又はジャーナル部の先端部
に、前記貫通孔に圧入され、圧入代が圧入基端部よりも
小さく、かつ、長さ寸法が貫通孔の深さ寸法よりも小さ
な小径部を形成して、クランクピン部又はジャーナル部
を貫通孔に圧入し、しかも、クランクウェブの前記貫通
孔へのクランクピン部等の圧入方向先端側に、クランク
ピン部又はジャーナル部の基端部を一体に形成している
ので、クランクピン部等が貫通孔へ圧入された状態のと
きに、圧入された小径部がクランクピン部又はジャーナ
ル部の基端部側に位置することとなり、たとえ、貫通孔
をクランクピン部やジャーナル部に極めて近接して設け
た場合でも、クランクピン部やジャーナル部の圧入時に
おける貫通孔の径の拡大を抑制することができ、もっ
て、貫通孔に近接して突設されたジャーナル部やクラン
クピン部の真円度が低下することを抑制することができ
る。
さらに、本考案の組立式クランクシャフトを2サイク
ルエンジンに適用した場合においては、貫通孔内にクラ
ンクピン部又はジャーナル部が圧入されて充填されるの
で、クランクケース内の容積が大きくなることが抑制さ
れ、混合気の圧縮率の低下や充填効率の低下を抑制する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例の組立式クランクシャフトの
組み立てを説明するための説明図、第2図は本実施例の
組立式クランクシャフトを使用したエンジンを示す断面
図である。 1…組立式クランクシャフト、2…第1のクランクウェ
ブ、2a…ジャーナル部、2b…クランクピン部、3…第2
のクランクウェブ、3a…貫通孔、3b…ジャーナル部、3c
…小径部、4…第3のクランクウェブ、4a…貫通孔、4b
…クランクピン部、5…第4のクランクウェブ、5a…貫
通孔、5b…ジャーナル部。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】板状のクランクウェブからクランクピン部
    又はジャーナル部を突設するとともに、前記クランクウ
    ェブに前記クランクピン部又はジャーナル部に近接して
    貫通孔を形成し、隣接するクランクウェブ同士を前記ク
    ランクピン部又はジャーナル部を前記貫通孔にその一端
    開口部から他端開口部付近まで圧入して一体にするエン
    ジンの組立式クランクシャフトにおいて、 前記クランクピン部又はジャーナル部の先端には、前記
    貫通孔に圧入され、圧入代が圧入基端部よりも小さく、
    かつ、長さ寸法が前記貫通孔の深さ寸法よりも小さな小
    径部が形成され、 前記クランクウェブの前記貫通孔の他端開口部側には、
    該貫通孔に近接して、前記クランクピン部又はジャーナ
    ル部の基端部が一体に形成されていることを特徴とする
    エンジンの組立式クランクシャフト。
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