JPS6230998B2 - - Google Patents

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JPS6230998B2
JPS6230998B2 JP58175682A JP17568283A JPS6230998B2 JP S6230998 B2 JPS6230998 B2 JP S6230998B2 JP 58175682 A JP58175682 A JP 58175682A JP 17568283 A JP17568283 A JP 17568283A JP S6230998 B2 JPS6230998 B2 JP S6230998B2
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JP
Japan
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nucleoside
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protected
general formula
Prior art date
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Application number
JP58175682A
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English (en)
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JPS6067492A (ja
Inventor
Kyotaka Furusawa
Tsukasa Sakai
Keishiro Tsuda
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National Institute of Advanced Industrial Science and Technology AIST
Original Assignee
Agency of Industrial Science and Technology
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Priority to JP17568283A priority Critical patent/JPS6067492A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規なヌクレオシド環状ケイ素誘導体
及びその製造法に関し、さらに詳しくいえば、核
酸塩基を含むヌクレオシドに、ある種の二官能性
ケイ素化合物を反応させて得られるヌクレオシド
環状ケイ素誘導体及びその製造法に関するもので
ある。 ヌクレオシドは核酸類の基本骨格を構成する重
要な生体物質であつて、近年遺伝子工学の発展に
伴い、核酸類の化学合成における出発物質として
盛んに研究されており、またそれ自体も興味ある
化合物として医薬品分野において研究されてい
る。 このヌクレオシドの環状化合物としては、従来
環状リン酸化合物、例えばサイクリツク―AMP
などがよく研究されているが、そのケイ素誘導体
に関する研究例は少なく、僅かにジシロキサン誘
導体の合成について知られているにすぎない。 本発明者らは、核酸類の化学合成におけるケイ
素化合物の有効利用に関して、種々の角度から研
究を重ね、先にジメチルジクロロシランとデオキ
シリボヌクレオシドとを反応させることにより、
該ヌクレオシドの2個の糖水酸基が有効に保護さ
れた誘導体となしうることを見出した。しかしな
がら、この保護作用は強固なものではなく、例え
ば湿気などにより容易に分解するなど、必ずしも
満足しうるものではなかつたため、さらに研究を
進めた結果、二官能性ケイ素化合物として、フエ
ニル基又は炭素数3〜4の分枝状アルキル基を置
換基として有するケイ素ハロゲン化物を用いるこ
とにより、このものとヌクレオシドとの間に安定
な化合物が形成されること、及び該化合物は高分
解能核磁気共鳴装置などを用いてその構造を調べ
たところ、新規な構造を有するものであることを
見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに
至つた。 すなわち、本発明は、一般式 (式中のBは未保護の、又は保護された核酸塩
基、R及びR′はそれぞれフエニル基又は炭素数
3〜4の分枝状アルキル基、R″は水素原子又は
未保護の、又は保護された水酸基である) で表わされるヌクレオシド環状ケイ素誘導体を提
供すること、及び塩基の存在下、又は銀塩の存在
下塩基性溶媒中において、一般式 (式中のB及びR″はそれぞれ前記と同じ意味
をもつ) で表わされるヌクレオシドに、一般式 (式中のXはハロゲン原子、R及びR′はそれ
ぞれ前記と同じ意味をもつ) で表わされるケイ素ハロゲン化物を反応させるこ
とを特徴とする、前記一般式()で表わされる
ヌクレオシド環状ケイ素誘導体の製造法を提供す
るものである。 本発明方法において用いるヌクレオシドは、未
保護の、又は保護された核酸塩基を含む前記一般
式()で表わされる化合物であり、このような
ものとしては、例えばデオキシチミジン、デオキ
シシチジン、デオキシグアノシン、デオキシアデ
ノシン、ウリジン、アデノシンなど及びこれらの
N―ベンゾイルやN―イソブチリル置換体、ある
いは2′―O―トルエンスルホニル置換体などが好
ましく挙げられる。 本発明方法において用いる二官能性ケイ素化合
物は、前記一般式()で示されるケイ素ハロゲ
ン化物であつて、式中のR及びR′はフエニル
基、イソプロピル基、t―ブチル基などであり、
Xとしては塩素原子が好適である。このようなも
のとしては、例えばジイソプロピルジクロロシラ
ン、ジ―t―ブチルジクロロシラン、t―ブチル
フエニルジクロロシランなどが好ましく用いられ
る。 前記一般式()で示される本発明のヌクレオ
シド環状ケイ素誘導体は、塩基の存在下、又は銀
塩の存在下塩基性溶媒中において、前記一般式
()で示されるヌクレオシドに、前記一般式
()で示されるケイ素ハロゲン化物を反応さ
せ、該ヌクレオシドに含まれる2個の糖水酸基の
間にケイ素原子を含む環を形成させることによつ
て得られる。 この反応は無水の状態で行うのが好ましく、ま
た室温でも進行するが、必要ならば加熱して反応
を促進することができる。 塩基の存在下反応を行う場合、該塩基として
は、特にイミダゾールが好ましく、またN,N―
ジメチルホルムアミドのような溶媒を用いること
が好ましい。 一方、銀塩の存在下反応を行う場合、塩基性溶
媒中で反応させることが必要であり、銀塩として
は硝酸銀が、塩基性溶媒としてはピリジンが特に
好適である。 反応終了後、目的とするヌクレオシド環状ケイ
素誘導体は、カラムクロマトグラフイーなどによ
り一般に最も極性の低い生成物として単離され
る。 本発明によると、極めて容易に新規なヌクレオ
シド環状ケイ素誘導体が得られ、このものは空気
中の湿気による加水分解に対して安定であつて、
核酸関連化合物の合成中間体として有用であり、
また生理活性化合物の研究においても有用な化合
物である。 次に実施例によつて本発明をさらに詳細に説明
する。 実施例 1 無水条件下、デオキシチミジン0.4m molとイ
ミダゾール1.76m molをN,N―ジメチルホルム
アミド2mlに溶解し、反応器の空間はアルゴンで
置換した。次いで1.1倍モルのジ―t―ブチルジ
クロロシランを注射器を用いて加え、30℃で四日
間反応させたのち、シリカゲルを用いたカラムク
ロマトグラフイーにより目的物76mlを収率50%で
単離した。 このものの1H―NMRスペクトル(ppm)は
6.22(C′1H)、2.37及び2.40(C′2H)、4.18
(C′3H)、3.62(C′4H)、4.43及び4.01(C′5H)で
あつた。またこの化学シフト値及びスペクトルか
ら計算されたスピン結合定数を既知の環状リン酸
化合物のそれと比較検討した結果、生成物は分子
内で環状構造を有することが明らかとなつた。 このものの元素分析値はC:56.63%(理論値
56.51%)、H:7.72%(同7.91%)、N:7.02%
(同7.32%)であり、融点178℃であつた。またこ
のものの赤外吸収スペクトルを図に示すが、これ
によると3500cm-1付近の糖水酸基の特性吸収が消
失し、1100cm-1付近にSi―O―Cの特性吸収の出
現が認められる。 実施例 2 実施例1におけるジ―t―ブチルジクロロシラ
ンの代りにジイソプロピルジクロロシランを用い
て1日間反応する以外は、実施例1と全く同様に
して処理したところ、69%の収率で環状ケイ素誘
導体を得た。このもののNMRスペクトルの特徴
は実施例1の生成物と一致した。 実施例 3 実施例1におけるジ―t―ブチルジクロロシラ
ンの代りに、t―ブチルフエニルジクロロシラン
を用いて2日間反応する以外は、実施例1と全く
同様にして処理したところ、71%の収率で目的物
を単離した。 このものの元素分析値はC:59.86%(理論値
59.67%)、H:6.36%(同6.51%)、N:6.71%
(同6.96%)であつた。 実施例 4 無水条件下、N―ベンゾイルデオキシシチジン
0.3m molとイミダゾール1.32m molをN,N―
ジメチルホルムアミド2mlに溶解し、反応容器の
空間はアルゴンで置換した。次いでジ―t―ブチ
ルジクロロシラン0.44m molを加えて2日間反応
させ、シリカゲルカラムクロマトグラフイーによ
り生成物を22%の収率で単離した。 このものの元素分析値はC:60.23%〔理論値
(1/2水和物)59.97%〕、H:6.85%(同7.13%)、
N:8.95%(同8.74%)であつた。 実施例 5 実施例4におけるN―ベンゾイルデオキシシチ
ジンの代りにN―イソブチリルデオキシグアノシ
ンを用いる以外は、実施例4と全く同様にして処
理したところ、64%の収率で目的物が単離され
た。 このものの元素分析値はC:51.39%〔理論値
(2水和物)51.44%〕、H:7.16%(同7.65%)、
N:13.81%(同13.64%)であり、融点は175℃
(分解)であつた。 実施例 6 無水条件下、デオキシチミジン0.4m molと硝
酸銀0.88m molをピリジン2mlに溶解し、反応容
器の空間はアルゴンで置換した。次いで1.1倍モ
ルのジ―t―ブチルジクロロシランを注射器を用
いて加え、30℃で15時間反応させたのち、シリカ
ゲルを用いたカラムクロマトグラフイーにより目
的物95mgを62%の収率で単離した。 実施例 7 実施例6におけるデオキシチミジンの代りに次
表に示す各種ヌクレオシドを用いる以外は、実施
例6と同様にして処理したところ、該表に示すよ
うな収率で還状ケイ素誘導体を得た。
【表】
【表】 以上の合成例において、目的生成物と原料ヌク
レオシドのエチルアルコール中における紫外吸収
スペクトルの形状及び吸収極大値にはほとんど差
異が認められなかつた。
【図面の簡単な説明】
図は実施例1において得られたヌクレオシド環
状ケイ素誘導体の赤外吸収スペクトル図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 (式中のBは未保護の、又は保護された核酸塩
    基、R及びR′はそれぞれフエニル基又は炭素数
    3〜4の分枝状アルキル基、R″は水素原子又は
    未保護の、又は保護された水酸基である) で表わされるヌクレオシド環状ケイ素誘導体。 2 塩基の存在下、一般式 (式中のBは未保護の、又は保護された核酸塩
    基、R″は水素原子又は未保護の、又は保護され
    た水酸基である) で表わされるヌクレオシドに、一般式 RR′SiX2 (式中のXはハロゲン原子、R及びR′はそれ
    ぞれフエニル基又は炭素数3〜4の分枝状アルキ
    ル基である) で表わされるケイ素ハロゲン化物を反応させるこ
    とを特徴とする、一般式 (式中のB,R,R′及びR″はそれぞれ前記と
    同じ意味をもつ) で表わされるヌクレオシド環状ケイ素誘導体の製
    造法。 3 銀塩の存在下塩基性溶媒中において、一般式 (式中のBは未保護の、又は保護された核酸塩
    基、R″は水素原子又は未保護の、又は保護され
    た水酸基である) で表わされるヌクレオシドに、一般式 RR′SiX2 (式中のXはハロゲン原子、R及びR′はそれ
    ぞれフエニル基又は炭素数3〜4の分枝状アルキ
    ル基である) で表わされるケイ素ハロゲン化物を反応させるこ
    とを特徴とする、一般式 (式中のB,R,R′及びR″はそれぞれ前記と
    同じ意味をもつ) で表わされるヌクレオシド環状ケイ素誘導体の製
    造法。
JP17568283A 1983-09-22 1983-09-22 ヌクレオシド環状ケイ素誘導体及びその製造法 Granted JPS6067492A (ja)

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JPS6067492A JPS6067492A (ja) 1985-04-17
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58144400A (ja) * 1982-02-18 1983-08-27 Yuki Gosei Yakuhin Kogyo Kk 2′−o−メチルウリジン誘導体の製造法

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