JPH09110831A - 2,2’−ビスインドール誘導体の製造方法 - Google Patents

2,2’−ビスインドール誘導体の製造方法

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JPH09110831A
JPH09110831A JP31150595A JP31150595A JPH09110831A JP H09110831 A JPH09110831 A JP H09110831A JP 31150595 A JP31150595 A JP 31150595A JP 31150595 A JP31150595 A JP 31150595A JP H09110831 A JPH09110831 A JP H09110831A
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JP
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bisindole
zinc
indigo
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acetic acid
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JP31150595A
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English (en)
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Masanori Somei
正徳 染井
Yukinobu Oomoto
志信 大元
Hiroyuki Hayashi
博之 林
Toru Izumi
亨 和泉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kissei Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kissei Pharmaceutical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 医薬品またはその製造中間体として有用な
2,2’−ビスインドール誘導体の製造方法を提供す
る。 【解決手段】 インジゴを弱酸と金属を用いて還元する
ことを特徴とする、一般式 【化1】 (R及びRは水素原子又はアセチル基、Rは水素
原子又はアセトキシ基、Aは単結合または二重結合)で
表される2,2’−ビスインドール誘導体の製造方法。
弱酸としては酢酸、特に酢酸と無水酢酸の混合液が好ま
しく、金属としては、亜鉛、鉄、スズ、亜鉛アマルガム
又はパラジウム炭素が好ましい。インジゴを酢酸−無水
酢酸(1:1)混合液に溶解、アルゴン又は水素雰囲気
下、10〜50倍モルの鉄、スズ又は亜鉛アマルガム、
10〜100倍モルの亜鉛、又は0.1〜0.5倍モル
のパラジウム炭素を加え、室温〜100℃で反応後、不
溶物をろ去、濃縮後カラムクロマトグラフィーにより分
離精製し目的物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は医薬品またはその製
造中間体として有用な2,2’−ビスインドール誘導体
の製造方法に関するものである。
【0002】さらに詳しく述べれば、本発明は医薬品ま
たはその製造中間体して有用な、一般式
【0003】
【化7】
【0004】(式中のR及びRは水素原子またはア
セチル基であり、Rは水素原子またはアセトキシ基で
あり、Aは単結合または二重結合である)で表される
2,2’−ビスインドール誘導体の製造方法に関するも
のである。
【0005】
【従来の技術】2,2’−ビスインドール骨格を母核と
して有する医薬品として有用な化合物が多く知られてお
り、また、最近医薬品として有用な薬理作用を示す2,
2’−ビスインドール誘導体も見いだされているが、基
本骨格である2,2’−ビスインドール骨格を製造する
には多くの工程を要し、効率よく製造できる方法はあま
り開発されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、医薬
品またはその製造中間体として有用な2,2’−ビスイ
ンドール誘導体の簡便で効率的な製造方法を提供するこ
とである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、2,2’
−ビスインドール誘導体の簡便で効率的な製造方法につ
いて鋭意研究した結果、インジゴを弱酸とある種の金属
を用いて還元することにより、極めて容易に、効率よく
本発明の2,2’−ビスインドール誘導体が製造できる
という知見を得、本発明を成すに至った。
【0008】本発明の製造方法において使用できる弱酸
としては酢酸が好ましく、特に酢酸と無水酢酸の混合液
が好ましい。また、金属としては、亜鉛、鉄、スズ、亜
鉛アマルガムまたはパラジウム炭素が好ましい。
【0009】本発明の方法においては、特に、使用する
金属の種類および使用量、反応温度等の反応条件によ
り、還元度およびアセチル化の程度が異なる種々の生成
物が生成し、その収量及び比率が変動する。
【0010】例えば、酢酸と無水酢酸の混合液中、鉄ま
たはスズを用いて、あるいは酢酸と無水酢酸の混合液
中、水素雰囲気下、パラジウム炭素を用いて還元した場
合は、ほとんど式
【0011】
【化8】
【0012】で表される2,2’−ビスインドール誘導
体が生成する。
【0013】また、酢酸と無水酢酸の混合液中、亜鉛を
用いて還元した場合は、前記式(Ia)で表される2,
2’−ビスインドール誘導体、式
【0014】
【化9】
【0015】で表される2,2’−ビスインドール誘導
体および式
【0016】
【化10】
【0017】で表される2,2’−ビスインドール誘導
体が同時に生成するが、亜鉛の使用量を少なくし、水素
雰囲気下に、低い反応温度で還元した場合は、前記式
(Ia)で表される2,2’−ビスインドール誘導体が
多く生成し、亜鉛の使用量を多くし、高い反応温度で還
元した場合は、式(Ic)で表される2,2’−ビスイ
ンドール誘導体が多く生成する。
【0018】また、酢酸と無水酢酸の混合液中、亜鉛ア
マルガムを用いて還元した場合は、式
【0019】
【化11】
【0020】または式
【0021】
【化12】
【0022】で表される2,2’−ビスインドール誘導
体が生成するが、亜鉛アマルガムの使用量が少なく、反
応温度が低い場合は、前記式(Id)で表される2,
2’−ビスインドール誘導体が多く生成するが、亜鉛ア
マルガムの使用量を多くし、反応温度を高くすると、前
記式(Ie)で表される2,2’−ビスインドール誘導
体が増加する。
【0023】本発明の製造方法を好適に実施するには、
金属として鉄、スズ、亜鉛または亜鉛アマルガムを使用
する場合は、インジゴを酢酸−無水酢酸(1:1)の混
合溶液に溶解し、アルゴンあるいは水素雰囲気下、10
〜100倍モルの金属、例えば鉄、スズまたは亜鉛アマ
ルガムの場合は10〜50倍モル、亜鉛の場合は10〜
10O倍モルの範囲内の適当量を加え、室温〜100℃
で、0.5〜30時間反応させた後、不溶物をろ去し、
ろ液を濃縮したのち、カラムクロマトグラフィーにより
分離精製して目的物を得る。
【0024】また、金属としてパラジウム炭素を使用す
る場合は、インジゴを酢酸−無水酢酸(1:1)の混合
溶液に溶解し、0.1〜0.5倍モルのパラジウム炭素
を加え、水素雰囲気下、室温で、2〜6時間反応させた
後、不溶物をろ去し、ろ液を濃縮したのち、カラムクロ
マトグラフィーにより分離精製して目的物を得る。
【0025】本発明の前記一般式(I)で表される2,
2’−ビスインドール誘導体のうち、前記式(Ib)で
表される2,2’−ビスインドール誘導体は、更に、上
記の方法で得られた前記式(Ic)で表される2,2’
−ビスインドール誘導体を適当な方法で加水分解して脱
アセチル化するか、あるいは前記式(Ia)で表される
2,2’−ビスインドール誘導体を酢酸中亜鉛を用いて
還元して、式
【0026】
【化13】
【0027】で表される2,2’−ビスインドール誘導
体を製造した後、これを適当な方法により、例えばメタ
ノール中ザルコミンを加え、酸素ガスを導入して酸化す
ることによっても製造することができる。
【0028】本発明の方法によって製造される一般式
(I)の2,2’−ビスインドール誘導体のうち、前記
式(Ia)で表される2,2’−ビスインドール誘導体
は大腸菌DNA複製開始蛋白に対するATP結合の阻害
活性を示すことが見いだされ、DNA複製開始の機構解
明に有用な阻害剤であり、ひいては遺伝子の異常に起因
する疾患の治療剤となり得ることも期待される有用な化
合物である。
【0029】また、本発明の2,2’−ビスインドール
誘導体を出発原料とすることによって、プロテインキナ
ーゼC阻害活性等を有し、制ガン剤として有用なスタウ
ロスポリノン(Staurosporinone)、レ
ベッカマイシン(Rebeccamycin)あるい
は、抗生物質のスタウロスポリン(Staurospo
rine)等を製造することができる。
【0030】このように、本発明の一般式(I)で表さ
れる2,2’−ビスインドール誘導体は医薬品あるいは
その製造中間体として極めて有用な化合物である。
【0031】本発明の製造方法は、このように医薬品あ
るいはその製造中間体として極めて有用な一般式(I)
で表される2,2’−ビスインドール誘導体を安価に、
一般に市販されているインジゴを原料として、極めて容
易に、しかも効率よく製造できる方法である。
【0032】
【発明の実施の形態】本発明の内容を以下の参考例およ
び実施例でさらに詳細に説明する。なお、各参考例およ
び実施例の化合物の融点はすべて未補正である。
【0033】
【実施例】
実施例1. 3−アセトキシ−2,2’−ビスインドー
ル(Ia)の合成 インジゴ101.6mg(0.39mmol)を酢酸2
mlと無水酢酸2mlの混合溶液に溶解し、鉄粉44
2.5mg(7.9 mg atom)を加えて、アル
ゴン雰囲気下、64〜66℃で2.5時間激しく撹拌し
ながら加熱した。未反応の鉄粉をろ過して除き、ろ液を
減圧下に留去した。得られた残渣を酢酸エチルエステル
−ヘキサン(1:4,v/v)混合溶媒を溶出溶媒とし
て、シリカゲルを担体とするカラムクロマトグラフィー
で精製して、92.1mg(82%)の3−アセチキシ
−2,2’−ビスインドールを得た。
【0034】融点:180−183℃(淡黄色プリズム
晶、メタノールから再結晶) IR(KBr):3388,3050,1726,13
41,1225,740,730cm−1 H−NMR(CDOD) δ=2.49(3H,s),6.79(1H,s),
7.03(1H,ddd,J=8,7 and 1H
z),7.04(1H,ddd,J=8,7 and
1Hz),7.11(1H,ddd,J=8,7 an
d 1Hz),7.15(1H,ddd,J=8,7
and 1Hz),7.32(1H,dd,J=8 a
nd 1Hz),7.37(1H,dd,J=8 an
d 1Hz),7.44(1H,dd,J=8 and
1Hz),7.55(1H,dd,J=8 and
1Hz) MS m/z:290(M) Anal.Calcd for C1814
:C,74.47;H,4.86;N,9.6
5; Found: C,74.70;H,4.68;N,
9.64
【0035】実施例2. 3−アセトキシ−2,2’−
ビスインドール(Ia)、2,2’−ビスインドール
(Ib)および1−アセチル−2,3−ジヒドロ−2,
2’−ビスインドール(Ic)の合成 インジゴ203.3mg(0.77mmol)を酢酸4
mlと無水酢酸4mlの混合溶液に溶解し、亜鉛末2.
534g(38.7 mg atom)を加えて、アル
ゴン雰囲気下、49〜52℃で8時間撹拌しながら加熱
した。未反応の亜鉛末をろ過して除き、ろ液を減圧下に
留去した。得られた残渣を酢酸エチルエステル−ヘキサ
ン(1:2,v/v)混合溶媒を溶出溶媒として、シリ
カゲルを担体とするカラムクロマトグラフィーで分離精
製して、82.8mg(46%)の2,2’−ビスイン
ドール、41.0mg(18%)の3−アセトキシ−
2,2’−ビスインドールおよび45.5mg(21
%)の1−アセチル−2,3−ジヒドロ−2,2’−ビ
スインドールを得た。3−アセトキシ−2,2’−ビス
インドールの物理化学恒数は実施例1で得られた化合物
の物理恒数と一致した。また2,2’−ビスインドール
および1−アセチル−2,3−ジヒドロー2,2’−ビ
スインドールの物理化学恒数は以下のとおりであった。
【0036】2,2’−ビスインドール(Ib) 融点:301℃(分解点,無色プリズム晶、酢酸エチル
エステルから再結晶) IR(KBr):3400,1443,1400,13
43,1265,1099,1068,1034,78
5,750,631cm−1 H−NMR(CDOD) δ:6.80(2H,d,J=0.7Hz),6.99
(2H,dt,J=1.0 and 7.9Hz),
7.09(2H,dt,J=1.0 and7.9H
z),7.37(2H,d,J=7.9Hz),7.5
2(2H,d,J=7.9Hz), MS m/z:232(M) Anal.Calcd for C1612
C,82.73=H,5.21;N,12.06; Found: C,82.84;H,5.10;N,1
2.01
【0037】1−アセチル−2,3−ジヒドロ−2,
2’−ビスインドール(Ic) 融点:197.0−193.5℃(無色プリズム晶、酢
酸エチルエステルから再結晶) IR(KBr):3308,1642,1471,14
55,1397,1343,1301,1270,74
9cm−1 H−NMR(DMSO−d) δ:2.11(3H,s),3.10(1H,dd,J
=16.1 ard2.4Hz),3,71(1H,d
d,J=16.1 and 98Hz),5.77(1
H,dd,J=9.8 and 2.4Hz),6.0
9(1H,s),6.91(1H,t,J=7.8H
z),6.99(1H,t,J=7.8Hz),7.0
1(1H,t,J=7.8Hz),7.18(1H,
t,J=7.8Hz),7.19(1H,d,J=7.
8Hz),7.32(1H,d,J=7.8Hz),
7.37(1H,d,J=7.8Hz),8.00(1
H,d,J=7.8Hz),10.66(1H,br−
s) MS m/z:276(M) Anal.Calcd for C1816O:
C,78.23;H,5.84;N,10.14; Found: C,78.42;H,5.75;N,1
0.10
【0038】実施例3. 1−アセチル−2,3−ジヒ
ドロ−2,2’−ビスインドール(Ic)の合成 インジゴ1.010g(3.85mmol)を酢酸20
mlと無水酢酸20mlの混合溶液に溶解し、亜鉛末1
2.587g(0.19 g atom)を加えて、ア
ルゴン雰囲気下、超音波攪拌器を用いて、58〜60℃
で8時間撹拌しながら加熱した。未反応の亜鉛末をろ過
して除き、ろ液を減圧下に留去した。得られた残渣を酢
酸エチルエステル−ヘキサン(1:3,v/v)混合溶
媒を溶出溶媒として、シリカゲルを担体とするカラムク
ロマトグラフィーで分離精製して、867.4mg(8
2%)の1−アセチル−2,3−ジヒドロ−2,2’−
ビスインドールを得た。得られた1−アセチルー2,3
−ジヒドロ−2,2’−ビスインドールの物理化学恒数
は実施例2で得られた化合物の物理恒数と一致した。
【0039】実施例4. 3−アセトキシ−3’−アセ
チル−2,2’−ビスインドール(Id)および3−ア
セトキシ−1,3’−ジアセチル−2,2’−ビスイン
ドール(Ie)の合成 インジゴ99.8mg(0.33mmol)を酢酸2m
lと無水酢酸2mlの混合溶液に溶解し、亜鉛末47
9.8mg(7.3mg atom)および塩化第二水
銀222.0 mg(0.81mmol)を加えて、ア
ルゴン雰囲気下、68〜71℃で2.5時間激しく撹拌
しながら加熱した。未反応の亜鉛末をろ過して除き、ろ
液を減圧下に留去した。得られた残渣を酢酸エチルエス
テル−ヘキサン(1:4および1;2,v/v)混合溶
媒を溶出溶媒として、シリカゲルを担体とするカラムク
ロマトグラフィーで分離精製して、34.8mg(24
%)の3−アセトキシ−1,3’−ジアセチル−2,
2’−ビスインドールおよび33.5mg(27%)の
3−アセトキシ−3’−アセチルー2,2’−ビスイン
ドールを得た。3−アセトキシ−3’−アセチル−2,
2’−ビスインドールおよび3−アセトキシ−1,3’
−ジアセチル−2,2’−ビスインドールの物理化学恒
数は以下のとおりであった。
【0040】3−アセトキシ−3’−アセチル−2,
2’−ビスインドール(Id) 融点:210℃(分解点,淡黄色羽毛様晶、酢酸エチル
エステルから再結晶) IR(KBr):3335,1743,1612,14
05,1350,1340,1228,1183,72
4cm−1 H−NMR(DMSO−d,70℃) δ:2.23(3H,s),2.24(3H,s),
7.10(1H,t,J=7.8Hz),7.20(1
H,t,J=7.8Hz),7.23(1H,t,J=
7.8Hz),7.25(1H,t,J=7.8H
z),7.45(1H,d,J=7.8Hz),7.4
6(1H,d,J=7.8Hz),7.49(1H,
d,J=7.8Hz),8.18(1H,d,J=7.
8Hz),11.63(1H,br−s),11.92
(1H,br−s) MS m/z:332(M) Anal.Calcd for C2016
:C,72.28;H,4.85;N,8.4
3; Found: C,72.37;H,4.88;N,
8.28
【0041】3−アセトキシ−1,3’−ジアセチル−
2,2’−ビスインドール(Ie) 融点:150−152℃(無色プリズム晶、エチルエー
テルから再結晶) IR(KBr):3153,1775,1708,16
23,1438,1363,1345,1300,11
85,745cm−1 H−NMR(DMSO−d) δ:2.H(3H,s),2.18(3H,s),2.
24(3H,s),7.26(1H,ddd,J=8.
1,7.1 and 1.2Hz),7.30(1H,
ddd,J=8.3,7.1 and 1.2Hz),
7.39(1H,ddd,J=8.1,7.0 and
1.2Hz),7.50(1H,ddd,J=8.
1,1.2 and 0.7Hz),7.52(1H,
ddd,J=8.5,7.0 and 1.2Hz),
7.59(1H,ddd,J=8.5,1.2 and
0.7Hz),8.22(1H,ddd,J=8.
1,1.2 and 0.7Hz),8.42(1H,
dd,J=8.3 and0.7Hz),12.38
(1H,br−s) MS m/z:374(M) Anal.Calcd for C2218
:C,70.58H;4.85;N,7.48; Found:C,70.81;H,4.83;N,7.
40
【0042】実施例5. 3−アセトキシ−2,2’−
ビスインドール(Ia)の合成 インジゴ103.0mg(0.39mmol)を酢酸2
mlと無水酢酸2mlの混合溶液に溶解し、スズ粉末4
69.0 mg(3.95 mg atom)を加え
て、アルゴン雰囲気下、64〜66℃で2.5時間激し
く撹拌しながら加熱した。未反応のスズ粉末をろ過して
除き、ろ液を減圧下に留去した。得られた残渣を酢酸エ
チルエステル−ヘキサン(1:3,v/v)混合溶媒を
溶出溶媒として、シリカゲルを担体とするカラムクロマ
トグラフィーで精製して、100.4mg(88%)の
3−アセトキシ−2,2’−ビスインドールを得た。得
られた3−アセトキシ−2,2’−ビスインドールの物
理化学恒数は実施例1で得られた化合物の物理恒数と一
致した。
【0043】実施例6. 3−アセトキシ−2,2’−
ビスインドール(Ia)の合成 インジゴ202.3 mg(0.77mmol)を酢酸
5mlと無水酢酸5mlの混合溶液に溶解し、亜鉛末4
98.8 mg(7.62 mg atom)を加え
て、3気圧の水素雰囲気下、24〜38℃で8時間激し
く撹拌しながら加熱した。未反応の亜鉛末をろ過して除
き、ろ液を減圧下に留去した。得られた残渣を酢酸エチ
ルエステル−ヘキサン(1:2,v/v)混合溶媒を溶
出溶媒として、シリカゲルを担体とするカラムクロマト
グラフィーで精製して、172.3mg(77%)の3
−アセトキシ−2,2’−ビスインドールを得た。得ら
れた3−アセトキシ−2,2’−ビスインドールの物理
化学恒数は実施例1で得られた化合物の物理恒数と一致
した。
【0044】実施例7. 3−アセトキシ−2,2’−
ビスインドール(Ia)の合成 インジゴ102.8 mg(0.39mmol)を酢酸
2mlと無水酢酸2mlの混合溶液に溶解し、10%パ
ラジウム炭素10.5mg(0.1 moleq.)を
加えて、1気圧の水素雰囲気下、23℃で4時間接触還
元した。パラジウム炭素をろ過して除き、ろ液を減圧下
に留去した。得られた残渣を酢酸エチルエステル−ヘキ
サン(1:3,v/v)混合溶媒を溶出溶媒として、シ
リカゲルを担体とするカラムクロマトグラフィーで分離
精製して、24.6mg(22%)の3−アセトキシ−
2,2’−ビスインドールを得た。得られた3−アセト
キシ−2,2’−ビスインドールの物理化学恒数は実施
例1で得られた化合物の物理恒数と一致した。
【0045】実施例8. 2,3−ジヒドロ−2,2’
−ビスインドール(If)の合成 1−アセチル−2,3−ジヒドロ−2,2’−ビスイン
ドール(Ic)52.0mg(0.188mmol)
を、メタノール3mlにナトリウム612.8mg(2
6.7 g atom)を溶解した液に加え、アルゴン
雰囲気下、30分間撹拌しながら加熱還流した。反応液
に適量のメタノールおよび水を加えた後、酢酸エチルエ
ステルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水
硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下に溶媒を留去した。得
られた残渣を酢酸エチルエステル−ベンゼン(1:4,
v/v)混合溶媒およびエチルエーテル−ヘキサン
(1:1,v/v)混合溶媒を溶出溶媒として、アルミ
ナを担体とするカラムクロマトグラフィーに順次かけ
て、分離精製して、37.8mg(86%)の2,3−
ジヒドロ−2,2’−ビスインドールを得た。
【0046】融点:176.5−178.5℃(無色プ
リズム晶、メタノールから再結晶) IR(KBr):3396,3350,1607,14
80,1456,1246,778,751,736c
−1 H−NMR(DMSO−d) δ:3.02(1H,dd,J=15.4 and
9.2Hz),3.34(1H,dd,J=15.4
and 9.2Hz),5.01(1H,dt,J=
2.7 and 9.2Hz),6.08(1H,d,
J=2.7Hz),6.30(1H,d,J=2.2H
z),6.57(1H,ddd,J=7.3,6.5
and 1Hz),6.58(1H,d,J=7.3H
z),6.92(1H,ddd,J=7.3,6.5
and 1Hz),6.96(1H,br−t,J=
7.3Hz),7.01(1H,ddd,J=7.3,
6.5and 1Hz),7.04(1H,br−d,
J=7.3Hz),7.31(1H,dd,J=7.3
and 1Hz),7.42(1H,br−d,J=
7.3Hz),11.05(1H,br−s) MS m/z:234(M) Anal.Calcd for C1614・1
/8HO:C,81.24;H,6.07;N,1
1.84; Found: C,81.07;H,6.22;N,1
1.62
【0047】実施例9. 2,3−ジヒドロ−2,2’
−ビスインドール(If)の合成 3−アセトキシ−2,2’−ビスインドール(Ia)3
2.0mg(0.110mmol)を、酢酸2mlに溶
解し、亜鉛末723.0mg(11.0mgatom)
を加えて、アルゴン雰囲気下、室温で20時間激しく撹
拌した。未反応の亜鉛末をろ過して除き、ろ液を減圧下
に留去した。得られた残渣を酢酸エチルエステル−ヘキ
サン(1:5,v/v)混合溶媒を溶出溶媒として、シ
リカゲルを担体とするカラムクロマトグラフィーで精製
して、8.8mg(34%)の2,3−ジヒドロ−2,
2’−ビスインドールを得た。得られた2,3−ジヒド
ロ−2,2’−ビスインドールの物理化学恒数は実施例
8で得られた化合物の物理恒数と一致した。
【0048】実施例10. 2,2’−ビスインドール
(Ib)の合成 2,3−ジヒドロ−2,2’−ビスインドール(If)
14.9mg(0.064mmol)をメタノール3m
lに溶解し、ザルコミン6.6mg(0.02mmo
l)を加えて、室温下に酸素ガスを吹き込みながら30
分間撹拌した。溶媒を減圧下に留去し、残渣を酢酸エチ
ルエステル−ヘキサン(1:4,v/v)混合溶媒を溶
出溶媒として、シリカゲルを担体とするカラムクロマト
グラフィーで精製して、13.5mg(91%)の2,
2’−ビスインドールを得た。得られた2,2’−ビス
インドールの物理化学恒数は実施例2で得られた化合物
の物理恒数と一致した。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インジゴを弱酸と金属を用いて還元するこ
    とを特徴とする、一般式 【化1】 (式中のR及びRは水素原子またはアセチル基であ
    り、Rは水素原子またはアセトキシ基であり、Aは単
    結合または二重結合である)で表される2,2’−ビス
    インドール誘導体の製造方法。
  2. 【請求項2】弱酸が酢酸であり、金属が亜鉛、鉄、ス
    ズ、亜鉛アマルガムおよびパラジウム炭素の群から選ば
    れるいずれかである請求項1記載の2,2’−ビスイン
    ドール誘導体の製造方法。
  3. 【請求項3】インジゴを酢酸と鉄、スズまたは亜鉛を用
    いて還元することを特徴とする、式 【化2】 で表される2,2’−ビスインドール誘導体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】インジゴを酢酸とパラジウム炭素を用い
    て、水素雰囲気下還元することを特徴とする、式 【化3】 で表される2,2’−ビスインドール誘導体の製造方
    法。
  5. 【請求項5】インジゴを酢酸と亜鉛を用いて還元するこ
    とを特徴とする、一般式 【化4】 (式中のRは水素原子またはアセチル基であり、及び
    は水素原子またはアセトキシ基であり、Aは単結合
    または二重結合である)で表される2,2’−ビスイン
    ドール誘導体の製造方法。
  6. 【請求項6】インジゴを酢酸と亜鉛を用いて還元するこ
    とを特徴とする、式 【化5】 で表される2,2’−ビスインドール誘導体の製造方
    法。
  7. 【請求項7】インジゴを酢酸と亜鉛アマルガムを用いて
    還元することを特徴とする、一般式 【化6】 (式中のRは水素原子またはアセチル基である)で表
    される2,2’−ビスインドール誘導体の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104177283A (zh) * 2014-07-10 2014-12-03 陕西师范大学 在胺盐存在下制备双吲哚甲烷衍生物的方法
CN107835685A (zh) * 2015-07-07 2018-03-23 生命物质有限公司 用于抑制生物膜的群体感应抑制剂
US20210338637A1 (en) * 2015-07-07 2021-11-04 Life Matters Ltd. Indole derivatives for biofilm disruption and inhibition

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