JPS6227797B2 - - Google Patents

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JPS6227797B2
JPS6227797B2 JP59125382A JP12538284A JPS6227797B2 JP S6227797 B2 JPS6227797 B2 JP S6227797B2 JP 59125382 A JP59125382 A JP 59125382A JP 12538284 A JP12538284 A JP 12538284A JP S6227797 B2 JPS6227797 B2 JP S6227797B2
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JP
Japan
Prior art keywords
genus
medium
plant
callus
culture
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP59125382A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS615790A (ja
Inventor
Tsutomu Ikeda
Susumu Kubo
Yoichi Takanami
Yoichi Mikami
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Tobacco Inc
Original Assignee
Japan Tobacco Inc
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Filing date
Publication date
Application filed by Japan Tobacco Inc filed Critical Japan Tobacco Inc
Priority to JP59125382A priority Critical patent/JPS615790A/ja
Publication of JPS615790A publication Critical patent/JPS615790A/ja
Publication of JPS6227797B2 publication Critical patent/JPS6227797B2/ja
Granted legal-status Critical Current

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  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はオシロイバナ属に属する植物に含まれ
ていて、植物ウイルス阻害作用を有するタンパク
質即ち植物ウイルス阻害物質(以下、ウイルス・
インヒビターという。)の製造方法に関するもの
である。
(従来技術)及(発明が解決しようとする問題
点) 本出願人は、先に、オシロイバナ属に属する植
物に含まれる新規塩基性タンパク質が顕著な抗ウ
イルス作用を示すことを見い出し、特許出願を行
つたところである(特願昭59−96630号)。しか
し、このタンパク質を得るには、オシロイバナ属
に属する植物を裁培することが必要であつた。同
植物の裁培には多大の日時と労力を要し、タンパ
ク質を大量に得ようとすれば、作付面積も広大と
ならざるを得ない。
一方、植物に含まれる有用成分を得るため、植
物組織培養法によることが知られているが、一般
に、組織培養では目的とする母植物の有用成分が
必ず生成されるというものではなく、むしろ生成
されない場合が多い。例えば、一般にタバコの組
織培養ではニコチンは生成されないことが知られ
ている(Proc.IV IFS:Ferment.Technol.
Today681−695、1972参照)。
本発明者らは、前述のオシロイバナ属に属する
植物に含まれるウイルス・インヒビターを短期間
にかつ大量に得る目的から植物組織培養法を検討
した。まず、オシロイバナ属植物からカルスを誘
導し、培地に培養し、得られた培養細胞を分析し
た結果、例えば、オシロイバナ(Mirabilis
jalapa L.)のカルスの培養物中に母植物の含有
成分であるウイルス・インヒビターが存在するこ
とを認め、本発明を為すに至つた。本発明の目的
は、オシロイバナ属植物中に含有されるウイル
ス・インヒビター成分を通常の裁培方法によつて
得られた植物から抽出採取するのではなく、該植
物から誘導されるカルスを培養増殖し、該培養物
から抽出採取する製造方法を提供することであ
る。
(問題点を解決するための手段) 本発明は高等植物オシロイバナ属に属する植物
の種子、葉、茎、根、子葉、花、果実、腫瘍組
織、その他からの組織片を培養し、脱分化した無
定形の細胞群即ちカルスを誘導し、培養細胞にウ
イルス・インヒビターを生成蓄積せしめ、該ウイ
ルス・インヒビターを分離取得する製造法であ
る。
本発明を更に具体的に説明する。まず、高等植
物オシロイバナ属の植物から、カルスを誘導する
方法について説明する。ウイルス・インヒビター
を含有するオシロイバナ属の植物、例えば、オシ
ロイバナ(Mirabilis jalapa L.)の種子、葉、
茎、根、子葉、花、果実、腫瘍組織、その他を、
イオン交換水で十分洗浄し、適当な大きさの組織
片に切断し、殺菌剤、例えば、次亜塩素酸ソーダ
やエタノールなどで殺菌したのち、滅菌水でよく
洗う。このように殺菌された組織片を、寒天培地
上に静置する。暗所もしくは照明下に23−32℃の
温度条件下で、培養することにより1−3週間後
にカルスが誘導される。このようにして誘導され
たカルスは、寒天培地、液体培地の如何をとわ
ず、良好な細胞増殖を示す。
培養に用いる培地は、各種ビタミン、無機塩
類、糖からなる既知の植物組織培養にに使用され
ているものでよい。例えば、ムラシゲ・スクーグ
(Murashige−Skoog)培地、ホワイト(White)
培地、ゴートレー(Gauthret)培地、ツレツケ
(Tulecke)培地、リンスマイヤー・スクーグ
(Linsmaier−Skoog)培地、ヒルデブラント
(Hildebrandt)培地及びこれらの修正培地などが
あげられる。また、糖としては、シユクロースの
ほかにグルコース、フラクトース、マルトース、
糖蜜、澱粉などを単独もしくは混合して使い得
る。さらに、ココナツツミルク、酵母エキス、麦
芽エキス、カザミノ酸、ペブトン、肉エキスなど
の添加は、細胞増殖に有効である。また、植物成
長調節物質として、オーキシン類、例えば、β−
インドール酢酸、α−ナフトキシ酢酸、2・4−
ジクロロフエノキシ酢酸を0.01−20ppm.サイト
カイニン類、例えば、カイネチン、ゼアチン、6
−ベンジルアデニンを0.01−10ppm.を単独もし
くは組合せて添加使用することにより、カルスを
効果的に誘導することができる。また、0.1−
10ppmの2・4ジクロロフエノキシ酢酸と30
g/のシユクロースを含むムラシゲ・スクーグ
培地において、最も良好な細胞増殖が認められ
た。培地のPHは4.0−7.0、培養温度は25−32℃が
好適で、培養日数7−14日で約15g/の乾物重
に達する。
次に、このようにして培養した細胞からウイル
ス・インヒビターを抽出・採取する方法について
述べる。培養細胞に2−メルカプトエタノールを
0.1%含む0.01Mリン酸緩衝液(PH6.0−7.4)を加
えてミキサーまたはホモジナイザーなどにより磨
砕する。得られた磨砕物を遠心分離し、上清部分
と沈殿部分に分ける。その上清部分を抽出に用い
たものと同一の緩衝液で平衡化した陽イオン交換
体、例えば、カルボキシメチルセフアロースカラ
ム通塔し、活性成分を吸着させる。吸着した活性
成分は0−0.5Mの直線的濃度勾配をつけた食塩
を含む0.01Mリン酸緩衝液(PH6.0)で溶出す
る。該活性画分を分取し、0.01Mリン酸緩衝液
(PH7.0)に透析した後、同緩衝液で平衡化した陰
イオン交換体、例えば、ジエチルアミノエチルセ
フアロースカラムに通塔して、カラムから流出す
る画分を集める。この画分を再度上記のカルボキ
シメチルセフアロースカラムクロマトグラフイー
を行うことにより抗ウイルス活性を示す単一のピ
ークを示す物質が得られる。これを集めて脱イオ
ン水に透析後、凍結乾燥し、精製物を得る。
このようにして得られたウイルスインヒビター
の物理化学的性質は以下のとうりである。即ち、
次のa−eの物性により特定される塩基性の蛋白
質であることが確認された。
a 紫外部吸収スペクトルが波長280nmにピー
クを有する。
b ニンヒドリン反応は陽性で、フエノール硫酸
法は陰性である。
c 等電点pI=9−10。
d 分子量はSDS−ポリアクリルアミドゲル電気
泳動法による測定値で2.42x104である。
e 超遠心分析法による沈降係数はS20w=2.5で
ある。
このことから、本発明のオシロイバナ属に属す
る植物のカルス培養によつて得られたウイルス・
インヒビターは、母植物に含まれるウイルス・イ
ンヒビターと同一物質であることが確認された。
(本発明の効果) ウイルス・インヒビターを気候、風土など自然
条件に左右されることなく、植物組織培養法によ
り短期間にかつ大量に製造できる。
(実施例 1) オシロイバナ(Mirabilis jalapa L.)の葉をイ
オン交換水で十分洗浄し、約1cm四方の大きさに
切断し、95%エタノールで30秒、10%次亜塩素酸
ソーダで10分間殺菌した後、滅菌水でよく洗浄し
た。この組織片を、ムラシゲ・スクーグ無機塩培
地に、2・4−ジクロロフエノキシ酢酸を0.5
mg/、サイアミン塩酸塩を1mg/、シユクロ
ースを20g/、ココナツツミルクを200ml/
、寒天末を8g/加え、PHを6.0に調整した
寒天培地に置く。これを暗所下、28℃の温度条件
で培養し、3週間後にカルスが誘導された。この
ようにして誘導したカルスを上記の寒天培地で2
代継代培養した後、上記寒天培地から寒天を除い
た液体培地で3代継代培養した。さらに、上記の
ムラシゲ・スクーグ無機塩培地に2・4−ジクロ
ロフエノキシ酢酸を0.5mg/、サイアミン塩酸
塩を1mg/、シユクロースを30g/加え、PH
6.0に調整した液体培地で継代培養を行つた。約
8カ月の継代培養によつて、カルスの性質は安定
化したものとなつた。これを上記の液体培地1
をいれた3容のヘソ付三角フラスコで12日間、
暗黒下28℃、110rpmの回転振とう培養を行い、
10Kgの新鮮細胞を収穫した。
これに、2−メルカプトエタノールを0.1%含
む0.01Mリン酸緩衝液(PH7.2)50を加え、ホ
モジナイザーで、磨砕した。得られた磨砕液を
5000xgで15分間、遠心分離し、上清部分と沈殿
部分に分けた。沈殿部分には上記抽出媒をさらに
25加えてよく撹拌し、5000xgで15分間遠心分
離した。両遠心分離で得られた上清を合わせ、
0.01Mリン酸緩衝液(PH6.0)で平衝化したカル
ボキシメチルセフアロースCL−6B(フアルマシ
ア社商品名)カラムに通塔して活性成分を吸着さ
せた。吸着した活性成分は0−0.5Mの直線的濃
度勾配をつけた食塩を含む0.01Mリン酸緩衝液PH
6.0で溶出した結果、0.15−0.18M食塩溶出画分に
活性が認められた。該活性画分を分取し、0.01M
リン酸緩衝液(PH7.0)に透析後、同緩衝液で平
衡化したジエチルアミノセフアロース(フアルマ
シア社商品名)カラムに通塔してカラムから流出
する画分を集め、それをPH6.0に調整後、再度上
記カルボキシメチルセフアロースカラムクロマト
グラフイーを行つた。本カラムクロマトグラフイ
ーによつて、抗ウイルス活性を示す単一のピーク
が得られたので、これを集めて脱イオン水に透析
後、凍結乾燥し、精製物とした。本精製物はオシ
ロイバナの培養細胞乾物重1Kg当たり125mgの割
合で得られた。
(実施例 2) ナガバナオシロイバナ(mirabilis longiflora
L.)から、実施例1と同様の方法で、8.2Kgの新
鮮細胞を得た。該細胞より実施例1の単離精製法
によつて、ウイルス・インヒビターを75mg単離し
た。
【図面の簡単な説明】
第1図は本願新規タンパク質の紫外部吸収スペ
クトル(濃度:1.55mg/ml−0.01Mリン酸緩衝液
PH6.0)である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 オシロイバナ属に属する植物から誘導される
    カルスを培養し、その培養細胞から次のa−eの
    物性により特定される塩基性蛋白質を抽出分離す
    ることを特徴とする植物ウイルス阻害物質の製造
    法。 a 紫外部吸収スペクトルが波長280nmにピー
    クを有する。 b ニンヒドリン反応は陽性で、フエノール硫酸
    法は陰性である。 c 等電点pI=9−10。 d 分子量はSDS−ポリアクリルアミドゲル電気
    泳動法による測定値で2.42x104である。 e 超遠心分析法による沈降係数はS20w=2.5で
    ある。
JP59125382A 1984-06-20 1984-06-20 植物ウイルス阻害物質の製造法 Granted JPS615790A (ja)

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JPS615790A JPS615790A (ja) 1986-01-11
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