JPS62275480A - ソリツドゴルフボ−ル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ３、発明の詳細な説明 産業上の利用分野 本発明は、ソリッドコアを熱可塑性樹脂のカバーで被覆
したツーピースゴルフボール等のソリッドゴルフボール
に関し、更に詳述すると飛び性能、制御性が向上し、し
かも打撃感触が良く、かつ耐久性に優れたソリッドゴル
フボールに関する。

従来の技術及び発明が解決しようとする問題点従来より
、ポリブタジェンゴム、メタクリル酸などの不飽和カル
ボン酸、酸化亜鉛、過酸化物等を混練してこれを加熱成
形したソリッドコアに熱可塑性樹脂製のカバーを被覆し
たツーピースゴルフボールなどのソリッドゴルフボール
が知られている。このようなツーピースゴルフボールな
どのソリッドゴルフボールは１通常カバーを形成する熱
可塑性樹脂として優れた耐カット性を有する硬質のアイ
オノマー樹脂を使用しており、この種のアイオノマー樹
脂製のカバーを使用したソリッドゴルフボールは、優れ
た耐久性及び飛び性能を有する。また、かかるソリッド
ゴルフボールに更に優れた反発性（打撃時の初速度）を
与えるため、アイオノマー樹脂製のカバーの厚さを通常
２．１〜２．５−程度とする提案もなされている（特開
昭５９−３７９６１号公報、特開昭５９−４９７８０号
公報）。

しかしながら、これらのソリッドゴルフボールは、糸捲
きゴルフボールに比べて飛距離と共に正確なコントロー
ルが要求されるミドルアイアンやショートアイアンでシ
ョットした場合の制御性が著しく劣り、しかも打撃時の
感触が悪いという欠点を有している。このため、大部分
のプロゴルファ−は試合にはソリッドゴルフボールを使
用していないのが現状である。

この場合、このようなソリッドゴルフボールの打撃感触
をソフ１−にすることを目的として、従来ソリッドコア
の硬度を下げたり、カバーを軟らかい材料で成形するな
どの方法が提案されているが、いずれも飛び性能の低下
や耐久性の低下を伴うため、満足できるボールが得られ
ていない。

一方、糸捲きゴルフボールは、飛距離、制御性共に優れ
ているため、多くのプロゴルファ−に試合で使用されて
いるが、耐久性（耐カット性、疲労耐久性等）が劣り、
また一般のプレヤーが用いた場合は飛距離も劣るため、
一般のプレヤーの多くはツーピースゴルフボール等のソ
リッドゴルフボールを使用している。このため、糸捲き
ゴルフボールの飛び性能を向上させることを目的として
、軽量で径の大きいセンターを用い、高比重カバーを使
用することにより、ボールの慣性モーメントを大きくす
ることが提案されている（特開昭５９−１２９０７２号
公報）が、飛距離及び耐久性の点でなおツーピースゴル
フボール等のソリッドゴルフボール並の性能は得られて
いない。

従って、従来よりソリッドゴルフボール並の飛距離、耐
久性と糸捲きゴルフボール並の制御性、打撃感触とを併
せ持つゴルフボールが望まれているが、従来かかるゴル
フボールの提案は殆どない。

本発明は上記要望に応えるためになされたもので、ドラ
イバー等の飛距離の要求されるクラブでは従来のソリッ
ドゴルフボールと同等以上の飛び性能を有し、かつ飛距
離と共に距離のコントロール、正確さを要求されるミド
ルアイアンやショートアイアン等のクラブでは糸捲きゴ
ルフボール並の制御性を有し、しかも打撃感触が良く、
疲労耐久性、カント性等の耐久性に優れたソリッドゴル
フボールを提供することを目的とする。

口頭点を解決するための手段及び作用 本発明者らは、上記目的を達成するため、ソリッドコア
の物性、これを被覆するカバーの物性。

厚み、層数を変えて試作したボールにつき、種々のゴル
フクラブ（ウッド、アイアン、パター）を使用してボー
ルの諸特性を計測した。またボールの制御性を改善する
ため、クラブのロフト角とボールのスピン特性の関係を
鋭意検討した。その結果、ソリッドコアとこのソリッド
コアを被覆するカバーとを具備するソリッドゴルフボー
ルにおいて、ソリッドコアとしてシス−１，４結合を４
０％以上含有するポリブタジェンとこのポリブタジェン
を架橋する不飽和カルボン酸及び／又はその金属塩とを
含み、しかも１００ｋｇ定荷重における変形量が１．５
〜３．５ｍｍ＋であるものを用いると共に、カバーとし
て、それぞれ熱可塑性樹脂により形成され、１０％伸長
時の応力が２０〜１００ｋｇ／ｃＪ、レジリエンスが４
０％以上で厚さが０．１〜２ＩＩｎの内層と、この内層
を被覆する曲げ剛性が２０００〜５０００ｋｇ／ｃｍ２
、レジリエンスが３５％以上で厚さが０．１〜１．５ｍ
の外層とからなり、全体の厚さが０．４〜２．２ｍであ
るものを用いた場合、上記目的が効果的に達成されるこ
と、即ち、上述した構成のゴルフボールは。

主として飛距離が要求されるウッド等のクラブでショッ
トした場合、従来のソリッドゴルフボールと同等以上の
性能を有し、制御性が重要なミドルアイアン、ショート
アイアン等のクラブでショットした場合、糸捲きゴルフ
ボール並のスピン特性を有するため制御性が優れたもの
であり、しかも反発性が優れているため飛距離が増大し
、打撃感触もソフトになり、疲労破壊性、カット性等の
耐久性に優れているものであることを見い出した。

従って、本発明者らは、ソリッドゴルフボールの打撃感
触をソフトにするために単にソリッドコアの硬度を下げ
たり、また単にカバーを軟らかくしたのでは打撃初速が
低下するのに対し、ソリッドコア及びカバーを上述した
構成としたことにより、飛び、制御性、フィーリング、
耐久性に優れたソリッドゴルフボールが得られることを
知見し、本発明をなすに至ったものである。

この場合、本発明において、軟質のカバー内層はソリッ
ドゴルフボールの反発性を低下させずに制御性、フィー
リングを改善する役割を果たすと共に、ディンプルの形
状に対応した形状に成形され得るため、外層である硬質
カバー材の厚さを最適に設計可能とする。

また、硬質のカバー外層はディンプル形状を担うと共に
、ゴルフクラブと接触するため、クラブの種類を変えた
場合のスピン特性に深く関係し、またボールの反発性、
耐久性、フィーリングの向上に大きく寄与する。

なお、従来カバーを二層構造とじたソリッドゴルフボー
ルとして、弾性心材の周囲に硬くて高い曲げ剛性を有す
る樹脂又は発泡樹脂の層を形成すると共に、この層の周
囲に柔らかくて低い曲げ剛性を有する樹脂又は発泡樹脂
の層を形成したものが提案されており（特開昭５８−９
２３７２号公報）、このボールはソリッドゴルフボール
特有の反発性を保持し、しかもバラタ被覆糸捲きゴルフ
ボールと同様な感触及び機能を持つとされている。

しかしながら、この提案はゴルフボールの飛び性能及び
制御性に直接関与するスピン特性に関する発想が全くな
いため、単に反発性を低下させずに感触の柔らかなボー
ルが得られることを示すに留まり、従って本発明とはカ
バーを構成する内外層の硬さが逆であり、上記構成によ
っては本発明の狙いとする効果は得られないものである
。

以下１本発明につき更に詳しく説明する。

本発明に係るソリッドゴルフボールは、ソリッドコアと
これを被覆するカバーとを具備するものである。

本発明において、ソリッドコアとしては、シス−１，４
結合を４０％以上、より好ましくは６０％以上、更に好
ましくは８５％以上含有するポリブタジェンと、このポ
リブタジェンを架橋する不飽和カルボン酸及び／又はそ
の金属塩とを含み、しかも、１００ｋｇ定荷重における
変形量が１．５〜３．５ｍ、より好ましくは１．８〜３
．２ｒｒｔｎであるものを使用する。なお、ここで１０
０ｋｇ定荷重における変形量とは、球形のソリッドコア
に１００ｋｇの荷重をかけた場合のボールの変形量を示
す。

この場合、ソリッドコア中には、ゴム成分としてポリブ
タジェンに加えて他のゴム、例えばスチレン−ブタジェ
ンゴム、天然ゴム、インプレンゴム等を適宜配合するこ
とができるが、ゴム全成分中のポリブタジェン量は５０
重量％以上、特に７０重量％以上とすることが好ましい
。

また、ポリブタジェンを架橋する不飽和カルボン酸やそ
の金属塩としては、アクリル酸、メタクリル酸、これら
の二価金属塩、例えば亜鉛塩等が挙げられ、これらの１
種又は２種以上が用いられる。これら不飽和カルボン酸
やその金属塩の使用量は、ポリブタジェン１００重量部
に対して１０〜６０重量部とすることが好ましい。

更に、ソリッドコア中には、酸化亜鉛、硫酸バリウム、
炭酸カルシウム、シリカ等の充填剤、有機過酸化物等の
架橋剤、その他ソリッドコアの形成に通常使用され得る
各種添加剤を適宜割合で配合することができる。

具体的には、ソリッドコアとして、例えばシス−１，４
結合を有するポリブタジェン１００重量部、アクリル酸
及び／又はメタクリル酸１０〜３０重量部、酸化亜鉛１
ｏ〜７０重量部並びに過酸化物０．５〜６重量部からな
る組成物を加熱硬化したものや、シス−１，４結合を有
するポリブタジェン１００重量部、アクリル酸亜鉛やメ
タクリル酸亜鉛の如き不飽和カルボン酸の金属塩２０〜
６０重量部、充填剤（重量調整剤）として酸化亜鉛１０
〜５０重量部及び過酸化物０．１〜５重量部からなる組
成物を加熱硬化したものが好適に使用し得る。

本発明のソリッドコアは、上述した成分を用いて形成さ
れ得るが、この場合、ソリッドコアは１００ｋｇ定荷重
における変形量が１．５〜３．５瞳、より好ましくは１
．８〜３．２ｎｏであることが必要であり、これにより
優れた特性のソリッドゴルフボールが得られる。これに
対し、変形量が１．５画より小さいと硬すぎて打撃感触
が悪くなり、３．５ｍｍより大きいと軟らかすぎて反発
性や耐久性が低下する。

また、ソリッドコアは、特にツーピースボールを得る場
合、その硬度分布が小さいことが好ましく、このためソ
リッドコアの中心と外側との硬度差がＪＩＳ−Ａ、＠度
肝を用いて測定した場合に１０％以内、特に５％以内で
あることが好適である。

本発明に用いるソリッドコアとしては、上記の材料を用
いた単一構造ソリッドコア（これにカバーを被覆するこ
とによりツーピースゴルフボールが得られる）のほか、
上記材料の配合を適宜変えることによって得られる硬度
及び／又は密度の互に異なる中心コアとこれを被覆する
１又は２以上の被覆コアとからなる２層以上の構造を有
するソリッドコア（これにカバーを被覆することにより
スリーピースゴルフボール等の多層ボールが得られる）
とすることもできる。この場合、２層以上の構造を有す
るソリッドコアは、その各層、即ち中心コアと被覆コア
をいずれもシス−１，４結合　　、を４ｏ％以上含有す
るポリブタジェンとこのポリブタジェンを架橋する不飽
和カルボン酸及び／又はその金属塩とを含み、しかも１
００ｋｇ定荷重における変形量を１．５〜３．５ａｎの
範囲とするものであり、しかもこの場合各層をそれぞれ
１０％以内の硬度差を有するように硬度分布を小さくす
ることが好ましい。

なお、ソリッドコアは、全体としてスモールサイズの場
合は直径３６．８〜４１．０ｍ、重量３４．５〜４３．
５ｇ、ラージサイズの場合は直径３８　、３〜４２　、
３＋ｎｍ、重量３４．５−４３．０ｇに形成するもので
ある。

本発明のゴルフボールにおいて、上述したソリッドコア
を被覆するカバーは熱可塑性樹脂によって形成されるが
、この場合カバーは内層及び外層からなる二層構造に形
成する。

ここで、ソリッドコアを直接被覆するカバー内層は比較
的軟質の熱可塑性樹脂で形成するもので、１０％伸長時
の応力が２０〜１００ｋｇ／ａＪ、好ましくは３０〜９
０ｋｇ／ａ（、ダンロップトリプソメーターにより測定
したレジリエンスが４０％以上、好ましくは４５％以上
で、厚さが０．１〜２ｍ、好ましくは０．３〜１．５ｍ
ｍのものを用いる。これに対し、１０％伸長時の応力が
２０ｋｇ／ａＪより小さいと軟らかすぎて反発性、耐久
性が低下し、１００ｋｇ／ｃＪより大きいと制御性が低
下する。また、厚さが０．　　ｌｏｏｍより薄いとディ
ンプルの成形が困難になると共に、耐久性が低下し、２
ｍより厚いと反発性能が低下する。

上記内層を形成する熱可塑性樹脂の例としては。

アイオノマー樹脂、ポリエステルエラストマー、ポリア
ミドエラストマー、熱可塑性ウレタンエラストマー、プ
ロピレン−ブタジェン共重合体、１．２−ポリブタジェ
ン、ポリブテン−１、スチレン−ブタジェンブロック共
重合体等を挙げることができ、これらの１種又は２種以
上を使用することができるが、これらの中で特に軟質の
アイオノマー樹脂、ポリエステルエラストマー及びそれ
らのブレンド材料が好ましい。

ここで、ポリエステルエラストマーとしては、ポリエー
テルエステルブロックコボリマー、ポリラクトンエステ
ルブロックコポリマー、脂肪族および芳香族ジカルボン
酸共重合ポリエステルなどが挙げられる。ここでいうポ
リエーテルエステルブロックコボリマーは、ジカルボン
酸と低分子量ジオール成分からなるポリエステルハード
セグメント及び炭素数２〜１０のアルキレングリコール
重合体からなるポリエーテルソフトセグメントで構成さ
れ得る。この場合、ジカルボン酸成分のうち４０モル％
以上はテレフタル酸のような芳香族　・ジカルボン酸で
あることが破断強度、レジリエンスなどの機械的性質の
点で好ましく、低分子量ジオール成分としては炭素数２
〜１０の脂肪族及び脂環族ジオールが単独であるいは２
種以上組合せて用いられる。また、ポリラクトンエステ
ルブロックコポリマーは前記のポリエーテルエステルブ
ロックコボリマーのソフトセグメントをポリエーテルか
らポリラクトン連鎖に置きかえたものである。更に、脂
肪族および芳香族ジカルボン酸共重合ポリエステルは通
常テレフタル酸やイソフタル酸のような芳香族ジカルボ
ン酸と炭素数２〜１０の脂肪族ジカルボン酸からなる酸
成分と炭素数２〜１０の脂肪族及び脂環族ジオールから
選ばれた少なくとも１種のジオール成分との共重合体で
あるが、本発明においては芳香族ポリエステルと脂肪族
ポリエステルとをブレンドしたものも同様に用いること
ができる。

また、上記内層を被覆するカバー外層は硬質の熱可塑性
樹脂で形成するもので、ＡＳＴＭ　　Ｄ−７９０−４に
よって測定した曲げ剛性が２０００〜５０００ｋｇ／ｃ
＋（、好ましくは２５ｏＯ〜４５００ｋｇ／ｆｆｌ、ダ
ンロップトリプソメーターにより測定したレジリエンス
が３５％、好ましくは４０％以上で、厚さが０．１〜１
．５ｍ、好ましくは０．２〜１．４ｍｍのものを用いる
。これに対し、曲げ剛性が２０００ｋｇ／ｃｄより小さ
いとウッドクラブを用いた時のスピンが増大し、ソリッ
ドゴルフボールの特長である一般ゴルファーが使用した
場合の飛び性能が損なわれ、５０００ｋｇ／ｌｎより大
きいとアイアンクラブでショットした場合の制御性を改
良できない６また、厚さが０．１ｎｎ＋より薄いと硬質
樹脂を用いたことによるスピン特性の改良効果が損なわ
れ、ソリッドゴルフボール特有の飛び性能が低下すると
共に、耐久性が悪くなり、１．５画より厚いと制御性の
改良効果が少ない。

上記外層を形成する熱可塑性樹脂としては、例示すると
、アイオノマー樹脂、ポリエステルエラストマー、ポリ
アミドエラストマー、熱可塑性ウレタンエラストマー、
プロピレン−ブタジェン共重合体、１，２−ポリブタジ
ェン、スチレン−ブタジェン共重合体等が挙げられ、こ
れらの１種又は２種以上を使用することができるが、こ
れらの中でアイオノマー樹脂又はポリエステルエラスト
マーが好ましい。

なお、アイオノマー樹脂としては、モノオレフィンと炭
素原子数３〜８の不飽和モノ及びジカルボン酸並びにそ
れらのエステルからなる群より選ばれる１種又は２種以
上との重合体に交叉金属結合を付与したものが好適に用
いられる。

本発明に用いるカバーは、上述したように内層及び外層
からなるものであるが、カバー全体の厚さは０．４−２
．２＋ｍｎ、好ましくは０．５〜２ｍｍとするものであ
る。この場合、内層の厚さと外層の厚さとの比は１：３
〜５：１とすることが好ましい。

本発明においては、ソリッドコアは通常の方法により成
形することができ、例えば上述したソリッドコアの材料
をバンバリーミキサ−やロール等の通常の混線機を用い
て混線した後、これをコア用金型に圧縮或いは射出成形
し、この成形体を加熱することにより成形することがで
き、２層以上のコアについても同様に成形できる。ここ
で、加熱温度は、例えばコア材料中に過酸化物としてジ
クミルパーオキサイドを配合した場合は１２０〜１８０
℃とすることができる。

また、カバーをソリッドコアに被覆する方法も特に制限
されず、例えばあらかじめ半球殻状に成型した一対の二
層構造のカバーでソリッドコアを包み、加熱成型して一
体化する方法や、ソリッドコアの周囲に内層及び外層の
カバー材を順次射出成形して一体化する方法などを採用
し得る。

ここで１本発明ゴルフボールは、ソリッドコアにカバー
内層が密着し、更にカバー内層にカバー外層が十分密着
するように製造することが好ましく、コアとカバー内層
との密着性及びカバー内層とカバー外層との密着性が不
十分であるとボールの耐久性、反発性が低下することが
あるため、好ましくない。

この場合、ソリッドコアとそれを被覆するカバ−内層と
の間の密着は、従来のツーピースゴルフボール等のソリ
ッドゴルフボールと同様の方法で容易に達成できる。

また、カバー内層とそれを被覆するカバー外層との間の
強固な密着は、内層表面に適切な接着剤を適用する等の
適宜な接着処理を行なうことによっても得られるが、特
に上記内層のカバー材と外層のカバー材とが適切な相溶
性を有し、互いに熱融着可能である場合に優れた密着性
を得ることができる。この条件を満足する例としては、
■内層及び外層に同種のポリマーを用いる例、■内層に
軟質アイオノマー樹脂と軟質ポリエステルエラストマー
とのブレンド材料を用い、外層に硬質アイオノマー樹脂
を用いる例、■内層に軟質ポリエステルエラストマーを
用い、外層に硬質アイオノマー樹脂を適量ブンンドした
例などが挙げられる。

上記■、■の例はいずれもポリマーブレンドによって内
外層材料間の相溶性を調整して用いるものである。なお
、これらのポリマーブレンドは通常の方法で行なうこと
ができる。また、内層、外層を形成するカバー材には、
必要により着色剤、充填剤等を配合し得る。

発明の効果 以上述べたように、本発明に係るソリッドゴルフボール
は、飛び性能、制御性に優れ、反発性（初速度）が向上
し、打撃感触がソフトになり、しかも耐久性に優れてい
るものである。

次に、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明
するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない
。

〔実施例、比較例〕 第１表に示す処方に従い、ポリブタジェン、アクリル酸
亜鉛、酸化亜鉛及びジクミルパーオキサイドからなる組
成物をバンバリーミキサ−、ロールを用いて混練りし、
１５０℃で４０分間加圧成形して、ラージボール用一体
コアを作成した。

次いで、第１表に示すカバー内層材料を上記ソリッドコ
アに射出成型した後、更にこの内層周囲に予め半球状に
形成した第１表に示す組成のカバー外層材をコンプレッ
ション成型により被覆して、第１表に示す物性の実施例
１〜６のラージサイズツーピースゴルフボールを得た。

また、比較例１゜２のラージサイズツーピースゴルフボ
ールは第１表に示すカバー材をソリッドコアに射出成型
することにより得た。

これらのゴルフボールにつき、下記試験法によりその特
性を評価した。また比較のため、比較例３として市販サ
ーリン力バー糸捲きゴルフボール（直径４２．８０ｍ、
カバー厚さ２．０ｍｍ；（株）ブリデストン社製）及び
比較例４として市販バラタカバー糸捲きゴルフボール（
直径４２．７５ｏｎ。

カバー厚さ１．８０ｍｍ；（株）ブリデストン社製）の
性能を評価した。結果を第１表に示す。

ゴルフボール特性　価　法 初速度及びスピン： Ｔ／Ｔマシン（ツルーテンパー社スイングロボット）で
打撃し、写真法で計測 疲労耐久性及び耐カット性： 比較例１によって得られたボールの値を１００としたと
きの相対値 制御性及びフィーリング： プロゴルファ−１５名の実打評価 〔制御性〕 ◎　極めて良好 Ｏ良好 ×悪い 〔フィーリング〕 Ｏ極めて良好 Ｏ良好 ×　悪　い　（硬い） ＄１：テレフタル酸、１，４−ブタンジオール。

イソフタル酸及びポリテトラメチレンオキシドグリコー
ルからなるポリエステルエラストマー 傘２：Ｍ１゜＝１０％伸長時応力 第１表の結果より、本発明のソリッドゴルフボール（実
施例）は、飛び性能、スピン特性、制御性に優れ、反発
性が向上すると共に、疲労耐久性にも優れ、しかもフィ
ーリングが良好であることが認められた。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、ソリッドコアとこのソリッドコアを被覆するカバー
   とを具備するソリッドゴルフボールにおいて、ソリッド
   コアとしてシス−１，４結合を４０％以上含有するポリ
   ブタジエンとこのポリブタジエンを架橋する不飽和カル
   ボン酸及び／又はその金属塩とを含み、しかも１００ｋ
   ｇ定荷重における変形量が１．５〜３．５ｍｍであるも
   のを用いると共に、カバーとして、それぞれ熱可塑性樹
   脂により形成され、１０％伸長時の応力が２０〜１００
   ｋｇ／ｃｍ＾２、レジリエンスが４０％以上で厚さが０
   ．１〜２ｍｍの内層と、この内層を被覆する曲げ剛性が
   ２０００〜５０００ｋｇ／ｃｍ＾２、レジリエンスが３
   ５％以上で厚さが０．１〜１．５ｍｍの外層とからなり
   、全体の厚さが０．４〜２．２ｍｍであるものを用いた
   ことを特徴とするソリッドゴルフボール。 ２、ソリッドコアとして中心と外側との硬度差が１０％
   以内であるものを使用した特許請求の範囲第１項記載の
   ゴルフボール。