JPS622422Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、全熱交換器ユニツトを備えた空気調
和装置に関するものである。近年、換気による冷
暖空気の放出を防ぐ為、全熱交換形の換気装置が
冷暖房機器とは別に設置されるケースが増えてき
ているが、省スペース、省工事の観点から問題が
あつた。そこで最近、全熱交換形換気装置を空気
調和機に内蔵したものが発売されているが第１図
及び第２図に示すように構成されていた。すなわ
ち、同図において、１は空気調和機機体、２は室
内空気吸込口、３は室内空気吸込用フアン、４は
フアン３用の電動機、５は冷温水入口５ａ及び出
口５ｂを有する熱交換器、６は熱交換器５の結露
水を受けるドレンパンで、ドレン配管６ａを有す
る。７は機体１の通風路Ａの両側面に設けられた
熱交換器５の配管スペース、８は配管スペース７
内に配設された全熱交換器ユニツト、９は吸気入
口１０ａ及び吸気出口１０ｂ間に形成された吸気
路１０と排気入口１１ａ及び排気出口１１ｂ間に
形成された排気路１１とを熱交換関係に配設して
なる全熱交換器で、全熱交換器ユニツト８の機体
内上部に配設されると共に吸気出口１０ｂは、熱
交換器５の上流側に連通されている。１２は全熱
交換器ユニツト８の機体内下部に設けられ、吸気
路１０及び排気路１１に連通する吸排気用フアン
（排気用フアンのみ図示）、１３は全熱交換器ユニ
ツト８の吸気入口１０ａ及び排気出口１１ｂと室
外とを接続する為のダクト、１４は吸込口２より
入いつた室内循環空気と吸気出口１０ｂより入い
つた換気空気を上記熱交換器５で熱交換して室内
へ吹出す冷気又は暖気の吹出口、１５は室内外を
仕切る壁、１６は壁１５を貫通して設けられダク
ト１３と室外とを連通する吸排気管である。

次に作用について述べると、熱交換器５に冷水
又は温水を通水し、空気調和機１及び全熱交換器
ユニツト８のスイツチ（図示せず）をONにする
と、空気調和機１のフアン３及び全熱交換器ユニ
ツト８の吸排気フアン１２が運転を開始する。ま
ず室内の空気のうち、循環用空気は吸込口２より
吸引され、フアン３を通つて熱交換器５へ入い
る。換気用前面開口（図示せず）を通して全熱交
換器ユニツト８の排気入口１１ａより吸引され、
吸排気用フアン１２を通つて、全熱交換器９へ入
いる。この時同時に換気用空気と同量の室外空気
が、接続ダクト１３を通つて吸気入口１０ａより
吸排気用フアン１２を通つて全熱交換器９へ入い
り、室内空気と室外空気は熱交換され、室内空気
は排気出口１１ｂ、接続ダクト１３より室外へ排
出され、室外空気は吸気出口１０ｂより、熱交換
器５の上流側に吹出される。そして、室内循環空
気と共に、熱交換器５にて熱交換され、冷気又は
暖気となつて吹出口１５より室内へ放出される。
ところが、この種の空気調和機では、全熱交換器
ユニツト８の吸気入口１０ａ及び排気出口１１ｂ
が、空気調和機１の背面にある為、空気調和機１
の設置後、室内外をダクト接続しなければなら
ず、第１図中斜線部のダクト接続スペースが必要
となる。

本考案は、上記実情に鑑がみなされたもので、
空気調和機の背面側に特別スペースを設けること
なく全熱交換器ユニツトをダクト接続しうる空気
調和装置を提供しようとするものである。

以下、本考案の一実施例について説明する。す
なわち、第３図及び第４図に示すように全熱交換
器ユニツト８を配管スペース７の前面側に設置し
てその背面及び側面にスペース７ａ，７ｂを形成
すると共に全熱交換器ユニツト８の機体側面にス
ペース７ｂに突出するように吸気入口１０ａ及び
排気出口１１ｂが設けられ、吸気入口１０ａ及び
排気出口１１ｂと吸排気管１６とをそれぞれフレ
キシブルダクト１７で接続している。そして、吸
排気フアン１２は従来のものとは逆位置になるよ
うに配設されている。（第４図では吸気フアンの
み図示）従つて、吸排気はそれぞれ第３図に矢印
で示すように行なわれる。一方、フレキシブルダ
クト１７の接続においては、通常、空気調和機機
体１の前面パネル（図示せず）は着脱可能の為、
この前面パネル（図示せず）を取外せばスペース
７ａを通して吸排気管１６にフレキシブルダクト
１７の一端をそれぞれ接続でき、またフレキシブ
ルダクト１７の他端をそれぞれ吸気入口１０ａ及
び吸気出口１１ｂに接続できる。すなわち、配管
スペース７内でダクト接続できるので、従来のよ
うにダクト接続用スペースを特別に設けた形態で
空気調和機を設置する必要がない。

以上のように本考案では、空気調和機の配管ス
ペース内で全熱交換器ユニツトと吸排気管とをフ
レキシブルダクトで接続するようにしているの
で、空気調和機背面を壁面に密着するように設置
することができ、しかも吸排気は空気調和機の背
面側で行なえるので、空気調和機の設置スペース
を小さくすることができ、引いては室内空間を有
効に利用できる実用的効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の空気調和装置を一部破断して示
す平面図、第２図は同じく正面図、第３図は本考
案の一実施例である空気調和装置を一部破断して
示す平面図、第４図は同じく正面図である。な
お、図中同一符号は同一または相当部分を示す。 図中、Ａは通風路、２は吸込口、３はフアン、
４は電動機、５は熱交換器、７は配管スペース、
９は全熱交換器、１０は吸気路、１１は排気路、
１４は吹出口、１５は壁、１６は吸排気管、１７
はフレキシブルダクトである。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 吸込口及び吹出口を有する通風路内に配設され
   た熱交換器及び送風機と上記通風路の両側面に左
   右配管に応じて上記熱交換器への配管を収納する
   配管スペースとを有する空気調和機、上記熱交換
   器への配管位置とは反対側の配管スペース内に収
   納され、室内空気を室外へ排出する排気路と上記
   室外空気を室内へ吸入し、上記通風路へ供給する
   吸気路とを熱交換関係に配置した全熱交換器ユニ
   ツトを備え、上記空気調和機の背面側壁面に設け
   た吸排気管を通して上記全熱交換器ユニツトに対
   する吸排気を行なわせるようにしたものにおい
   て、上記全熱交換器ユニツトの側面に吸排気口を
   設けると共にこの吸排気口と上記吸排気管とを上
   記配管スペース内でフレキシブルダクトにより接
   続してなる空気調和装置。