JPS6223171B2 - - Google Patents
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- JPS6223171B2 JPS6223171B2 JP58037803A JP3780383A JPS6223171B2 JP S6223171 B2 JPS6223171 B2 JP S6223171B2 JP 58037803 A JP58037803 A JP 58037803A JP 3780383 A JP3780383 A JP 3780383A JP S6223171 B2 JPS6223171 B2 JP S6223171B2
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- JP
- Japan
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- clutch
- hub
- cone
- drive body
- hub body
- Prior art date
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- Expired
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- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 7
- 229910000831 Steel Inorganic materials 0.000 description 5
- 239000010959 steel Substances 0.000 description 5
- 230000006835 compression Effects 0.000 description 4
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- 230000000694 effects Effects 0.000 description 4
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Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B62—LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
- B62M—RIDER PROPULSION OF WHEELED VEHICLES OR SLEDGES; POWERED PROPULSION OF SLEDGES OR SINGLE-TRACK CYCLES; TRANSMISSIONS SPECIALLY ADAPTED FOR SUCH VEHICLES
- B62M9/00—Transmissions characterised by use of an endless chain, belt, or the like
- B62M9/04—Transmissions characterised by use of an endless chain, belt, or the like of changeable ratio
- B62M9/06—Transmissions characterised by use of an endless chain, belt, or the like of changeable ratio using a single chain, belt, or the like
- B62M9/10—Transmissions characterised by use of an endless chain, belt, or the like of changeable ratio using a single chain, belt, or the like involving different-sized wheels, e.g. rear sprocket chain wheels selectively engaged by the chain, belt, or the like
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16D—COUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
- F16D41/00—Freewheels or freewheel clutches
- F16D41/24—Freewheels or freewheel clutches specially adapted for cycles
- F16D41/36—Freewheels or freewheel clutches specially adapted for cycles with clutching ring or disc axially shifted as a result of lost motion between actuating members
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Transportation (AREA)
- Mechanical Operated Clutches (AREA)
Description
【産業上の利用分野】
この発明は、たとえばコースターブレーキ付ハ
ブなどにおいて、スプロケツトホイールを備えた
駆動体の螺軸部に螺合されてねじ送りされ、コー
ン外面状のクラツチ外面を有するクラツチコーン
と、ハブ体の内周に形成され、上記クラツチ内面
と接合しうるコーン内面状のクラツチ内面とによ
り構成され、駆動時にねじ送りされるクラツチコ
ーンのコーン外面をハブ体側のクラツチ内面に押
し付けることにより駆動体の回転力をハブ体に転
える一方、クラツチコーンを上記と逆方向にねじ
送りしてそのクラツチ外面をハブ体側のクラツチ
内面から離すことによりハブ体および駆動体が互
いにフリー回転しうるように機能するクラツチ装
置の改良に関する。
ブなどにおいて、スプロケツトホイールを備えた
駆動体の螺軸部に螺合されてねじ送りされ、コー
ン外面状のクラツチ外面を有するクラツチコーン
と、ハブ体の内周に形成され、上記クラツチ内面
と接合しうるコーン内面状のクラツチ内面とによ
り構成され、駆動時にねじ送りされるクラツチコ
ーンのコーン外面をハブ体側のクラツチ内面に押
し付けることにより駆動体の回転力をハブ体に転
える一方、クラツチコーンを上記と逆方向にねじ
送りしてそのクラツチ外面をハブ体側のクラツチ
内面から離すことによりハブ体および駆動体が互
いにフリー回転しうるように機能するクラツチ装
置の改良に関する。
まず、従来例におけるこの種のクラツチ装置の
構成およびその問題点を第9図に示すコースター
ブレーキ付ハブにおけるクラツチ装置を例に説明
する。 図において、1はハブ体、2はハブ軸3の左端
方に固定されたブレーキコーン、4はスプロケツ
ト5を右外方端に備えた駆動体、6は前記駆動体
4の内方螺軸部7に螺合するクラツチコーン、8
はブレーキシユーをそれぞれ示す。駆動体7は、
ハブ軸3の右端方にねじ付けられた球押し8aと
の間に鋼球9を介在させることにより、ハブ軸3
に対して回転可能となつており、ハブ体1は、そ
の内周左端部において前記ブレーキコーン2との
間に鋼球10を介在させるとともに、その内周右
端部において、前記駆動体4との間に鋼球11を
介在させることにより、ハブ軸3に対しても駆動
体4に対しても相対回転可能となつている。駆動
体4の内方部に形成された螺軸部7はこの場合右
ねじとなつており、したがつて、駆動体4がペダ
ル踏込みによつて正転(第9図右方からみて右回
転、以下同じ)するとき、螺軸部7に螺合するク
ラツチコーン6は第9図矢印P方向に送られてハ
ブ体1のクラツチ内面12に押しつけられ、か
つ、逆転(第9図右方からみて左回転、以下同
じ)するとき第9図矢印Q方向に送られて前記ク
ラツチ内面12から離れるとともにブレーキコー
ン2と共働してブレーキシユー8を押し拡げてこ
れをハブ体1の内周面に押し付ける。 ところで、上記図示例において、クラツチコー
ン6の円錐外面状のクラツチ外面7aおよびこれ
と共働するハブ体1の円錐内面状のクラツチ内面
12は、くさび効果による接触面圧を高め、駆動
体4による強大な回転力を確実にハブ体1に伝達
させるため、そのテーパの傾斜は、かなり緩やか
なものとなつている。 しかしながら、この場合、駆動体4を正転させ
てクラツチコーン6をハブ体1のクラツチ内面1
2に圧着させて駆動させる場合には都合がよくて
も、その圧着力が強くなりすぎてハブ体1、クラ
ツチコーン6および駆動体4が強力に一体化して
しまい、駆動体4をハブ体1に対して相対的に左
回りに回転させてハブ体1のクラツチ内面12と
クラツチコーン6を引き離し、ハブ体1を駆動体
4に対してフリー正転させることができなくなる
場合がある。また、この問題を解決するには、ク
ラツチコーン6のクラツチ外面7aおよびハブ体
1のクラツチ内面12のテーパを傾斜のきついも
のとすることが考えられるが、そうすると、クラ
ツチコーン7をハブ体のクラツチ内面12に押し
付けても両クラツチ面7a,12間の面圧が不足
し、すべりが生じて駆動体4の回転力を十分にハ
ブ体1に伝達することができない。すなわち、従
来のクラツチ装置は、駆動力の伝達を確実にする
とクラツチ切れが悪くなり、逆にクラツチ切れを
よくすると駆動力伝達能力が低下するのである。
また、潤滑油の性質、すなわち、主として粘度を
わずかに変えるだけでも前記のようなクラツチ内
面に対するクラツチ外面の食い付きが生じるた
め、使用すべき潤滑油の粘度をきびしく管理しな
ければならない等の煩わしさがある。 また、上記のような、駆動体によつてねじ送り
されるクラツチコーンの円錐外面状のクラツチ外
面およびハブ体側の円錐内面状のクラツチ内面を
雄雌状に圧接させることにより、駆動体の回転力
をハブ体に伝達しうるように構成されたクラツチ
装置は、コースターブレーキ付ハブのほか、たと
えば実公昭57−7863号公報に示された「自転車に
おける一方向動力伝達用ハブ装置」の中にも適用
されている。このものは、本願の第9図のコース
ターブレーキ付ハブの構成から、ブレーキコーン
およびブレーキシユーより成るブレーキ作動機構
を省略したような大略構成を有し、スプロケツト
を備えた駆動体を正転させるとこの駆動体のねじ
により送られたクラツチコーンがハブ体内面のク
ラツチ内面に圧接して駆動体の回転力をハブ体に
伝える一方、駆動体を逆転させると前記クラツチ
コーンはハブ体のクラツチ内面から離れるように
送られて、ハブ体が駆動体に対してフリー正転す
るようになつている。このハブ装置におけるクラ
ツチ装置も、駆動体の回転力をハブ体に伝達する
ものであるから、上記コースターブレーキ付ハブ
における問題と全く同様の問題が存在する。 本発明は、上記の従来の問題を解決し、駆動体
の回転時はその回転力を確実にハブ体に伝えるこ
とができる一方、ハブ体に対する駆動体の逆転時
はすみやかにハブ体が駆動体に対してフリー正転
(駆動体がハブ体に対してフリー逆転)するよう
にした、すなわち、駆動力伝達能力を低下させる
ことなくクラツチ切れがよくなるようにしたクラ
ツチ装置を提供することをその目的とする。
構成およびその問題点を第9図に示すコースター
ブレーキ付ハブにおけるクラツチ装置を例に説明
する。 図において、1はハブ体、2はハブ軸3の左端
方に固定されたブレーキコーン、4はスプロケツ
ト5を右外方端に備えた駆動体、6は前記駆動体
4の内方螺軸部7に螺合するクラツチコーン、8
はブレーキシユーをそれぞれ示す。駆動体7は、
ハブ軸3の右端方にねじ付けられた球押し8aと
の間に鋼球9を介在させることにより、ハブ軸3
に対して回転可能となつており、ハブ体1は、そ
の内周左端部において前記ブレーキコーン2との
間に鋼球10を介在させるとともに、その内周右
端部において、前記駆動体4との間に鋼球11を
介在させることにより、ハブ軸3に対しても駆動
体4に対しても相対回転可能となつている。駆動
体4の内方部に形成された螺軸部7はこの場合右
ねじとなつており、したがつて、駆動体4がペダ
ル踏込みによつて正転(第9図右方からみて右回
転、以下同じ)するとき、螺軸部7に螺合するク
ラツチコーン6は第9図矢印P方向に送られてハ
ブ体1のクラツチ内面12に押しつけられ、か
つ、逆転(第9図右方からみて左回転、以下同
じ)するとき第9図矢印Q方向に送られて前記ク
ラツチ内面12から離れるとともにブレーキコー
ン2と共働してブレーキシユー8を押し拡げてこ
れをハブ体1の内周面に押し付ける。 ところで、上記図示例において、クラツチコー
ン6の円錐外面状のクラツチ外面7aおよびこれ
と共働するハブ体1の円錐内面状のクラツチ内面
12は、くさび効果による接触面圧を高め、駆動
体4による強大な回転力を確実にハブ体1に伝達
させるため、そのテーパの傾斜は、かなり緩やか
なものとなつている。 しかしながら、この場合、駆動体4を正転させ
てクラツチコーン6をハブ体1のクラツチ内面1
2に圧着させて駆動させる場合には都合がよくて
も、その圧着力が強くなりすぎてハブ体1、クラ
ツチコーン6および駆動体4が強力に一体化して
しまい、駆動体4をハブ体1に対して相対的に左
回りに回転させてハブ体1のクラツチ内面12と
クラツチコーン6を引き離し、ハブ体1を駆動体
4に対してフリー正転させることができなくなる
場合がある。また、この問題を解決するには、ク
ラツチコーン6のクラツチ外面7aおよびハブ体
1のクラツチ内面12のテーパを傾斜のきついも
のとすることが考えられるが、そうすると、クラ
ツチコーン7をハブ体のクラツチ内面12に押し
付けても両クラツチ面7a,12間の面圧が不足
し、すべりが生じて駆動体4の回転力を十分にハ
ブ体1に伝達することができない。すなわち、従
来のクラツチ装置は、駆動力の伝達を確実にする
とクラツチ切れが悪くなり、逆にクラツチ切れを
よくすると駆動力伝達能力が低下するのである。
また、潤滑油の性質、すなわち、主として粘度を
わずかに変えるだけでも前記のようなクラツチ内
面に対するクラツチ外面の食い付きが生じるた
め、使用すべき潤滑油の粘度をきびしく管理しな
ければならない等の煩わしさがある。 また、上記のような、駆動体によつてねじ送り
されるクラツチコーンの円錐外面状のクラツチ外
面およびハブ体側の円錐内面状のクラツチ内面を
雄雌状に圧接させることにより、駆動体の回転力
をハブ体に伝達しうるように構成されたクラツチ
装置は、コースターブレーキ付ハブのほか、たと
えば実公昭57−7863号公報に示された「自転車に
おける一方向動力伝達用ハブ装置」の中にも適用
されている。このものは、本願の第9図のコース
ターブレーキ付ハブの構成から、ブレーキコーン
およびブレーキシユーより成るブレーキ作動機構
を省略したような大略構成を有し、スプロケツト
を備えた駆動体を正転させるとこの駆動体のねじ
により送られたクラツチコーンがハブ体内面のク
ラツチ内面に圧接して駆動体の回転力をハブ体に
伝える一方、駆動体を逆転させると前記クラツチ
コーンはハブ体のクラツチ内面から離れるように
送られて、ハブ体が駆動体に対してフリー正転す
るようになつている。このハブ装置におけるクラ
ツチ装置も、駆動体の回転力をハブ体に伝達する
ものであるから、上記コースターブレーキ付ハブ
における問題と全く同様の問題が存在する。 本発明は、上記の従来の問題を解決し、駆動体
の回転時はその回転力を確実にハブ体に伝えるこ
とができる一方、ハブ体に対する駆動体の逆転時
はすみやかにハブ体が駆動体に対してフリー正転
(駆動体がハブ体に対してフリー逆転)するよう
にした、すなわち、駆動力伝達能力を低下させる
ことなくクラツチ切れがよくなるようにしたクラ
ツチ装置を提供することをその目的とする。
上記の問題を解決するため、この発明では、次
の技術的手段を講じている。 すなわち、本発明は、 ハブ軸と、 ハブ軸の一端部において回転可能に支持され、
外方にスプロケツトを、内方に螺軸部をもつ駆動
体と、 ハブ軸の他端部と上記駆動体の外周とに、両端
部内周において回転可能に支持され、駆動体側内
周に、軸方向内方ほど拡径する円錐内面状のクラ
ツチ内面をもつハブ体と、 上記螺軸部に、螺軸部の正転時、上記クラツチ
内面方向にねじ送りされるように螺合され、上記
クラツチ内面と密着嵌合しうる円錐外面状のクラ
ツチ外面をもつクラツチコーンと、 を少くとも備える自転車用ユニツトハブあるいは
コースターブレーキ付ハブ等において、 上記ハブ体のクラツチ内面と、上記クラツチコ
ーンのクラツチ外面の双方に、クラツチ外面がク
ラツチ内面に対して相対正転しようとするとき互
いに掛合しうる、互いに逆向きの、断面ラチエツ
ト歯状の掛合突部を設けたことを特徴とする。
の技術的手段を講じている。 すなわち、本発明は、 ハブ軸と、 ハブ軸の一端部において回転可能に支持され、
外方にスプロケツトを、内方に螺軸部をもつ駆動
体と、 ハブ軸の他端部と上記駆動体の外周とに、両端
部内周において回転可能に支持され、駆動体側内
周に、軸方向内方ほど拡径する円錐内面状のクラ
ツチ内面をもつハブ体と、 上記螺軸部に、螺軸部の正転時、上記クラツチ
内面方向にねじ送りされるように螺合され、上記
クラツチ内面と密着嵌合しうる円錐外面状のクラ
ツチ外面をもつクラツチコーンと、 を少くとも備える自転車用ユニツトハブあるいは
コースターブレーキ付ハブ等において、 上記ハブ体のクラツチ内面と、上記クラツチコ
ーンのクラツチ外面の双方に、クラツチ外面がク
ラツチ内面に対して相対正転しようとするとき互
いに掛合しうる、互いに逆向きの、断面ラチエツ
ト歯状の掛合突部を設けたことを特徴とする。
駆動部材を正転駆動させると、これの螺軸部に
螺合されたクラツチコーンはハブ体のクラツチ内
面の方に送られ、やがてクラツチ外面とクラツチ
内面とが接合する。このときクラツチコーンはも
はやハブ軸方向に移動できないから、駆動体と共
回りを始めるが、クラツチ外面とクラツチ内面に
は、上記の掛合突部が設けられているから、相互
接合時クラツチ内面に対するクラツチ外面に相対
正転が許されず、したがつて、クラツチコーン側
のクラツチ外面がハブ体側のクラツチ内面に対し
て滑ることがなく、駆動体の正転回転力が確実に
ハブ体に伝達される。 一方、走行中ペダル回転を止め、あるいはペダ
ルを逆転する場合においては、惰力によりハブ体
ないしそのクラツチ内面が正転しようとするが、
このとき、クラツチ内面の掛合突部がクラツチ外
面の掛合突部を同方向に押してクラツチコーンを
強制的に正転させる。駆動体の螺軸は、これが正
転するときにクラツチコーンが上記クラツチ内面
方向にねじ送りされるように螺条が形成されてい
るのであるから、止まつており、あるいは逆転し
ている螺軸に対して上記のようにクラツチコーン
が正転させられると、クラツチコーンは、螺軸上
をクラツチ内面から離れる方向に移動することに
なる。これは、フリー走行に移行するときに、き
わめて速やかにクラツチ外面とクラツチ内面間の
クラツチ切れが行なわれることを意味する。
螺合されたクラツチコーンはハブ体のクラツチ内
面の方に送られ、やがてクラツチ外面とクラツチ
内面とが接合する。このときクラツチコーンはも
はやハブ軸方向に移動できないから、駆動体と共
回りを始めるが、クラツチ外面とクラツチ内面に
は、上記の掛合突部が設けられているから、相互
接合時クラツチ内面に対するクラツチ外面に相対
正転が許されず、したがつて、クラツチコーン側
のクラツチ外面がハブ体側のクラツチ内面に対し
て滑ることがなく、駆動体の正転回転力が確実に
ハブ体に伝達される。 一方、走行中ペダル回転を止め、あるいはペダ
ルを逆転する場合においては、惰力によりハブ体
ないしそのクラツチ内面が正転しようとするが、
このとき、クラツチ内面の掛合突部がクラツチ外
面の掛合突部を同方向に押してクラツチコーンを
強制的に正転させる。駆動体の螺軸は、これが正
転するときにクラツチコーンが上記クラツチ内面
方向にねじ送りされるように螺条が形成されてい
るのであるから、止まつており、あるいは逆転し
ている螺軸に対して上記のようにクラツチコーン
が正転させられると、クラツチコーンは、螺軸上
をクラツチ内面から離れる方向に移動することに
なる。これは、フリー走行に移行するときに、き
わめて速やかにクラツチ外面とクラツチ内面間の
クラツチ切れが行なわれることを意味する。
駆動体が正転するときにねじ送りされるクラツ
チコーンのクラツチ外面とハブ体側のクラツチ内
面は、単に摩擦接触するのではなく、双方に設け
られた逆向きラチエツト歯状掛合突部が互いに掛
合することにより駆動力ハブ体に伝達されるか
ら、両クラツチ面のテーパの傾斜角を大きくして
も確実に駆動力をハブ体に伝達することができ
る。したがつて、従来のように両クラツチ面の接
合面圧を高めるためにテーパ傾斜角を小さくする
場合の食い付きの問題は都合よく解決される。 そうして、クラツチコーン側のクラツチ外面
と、ハブ体側のクラツチ内面とに掛合突部を設け
ることにより、正転するハブ体ないしクラツチ内
面の掛合突部がクラツチ外面の掛合突部を同方向
に押してクラツチコーンを強制的に正転されるか
ら、クラツチコーンが螺軸上をクラツチ内面から
離れる方向に移動して速やかにクラツチ切れが行
なわれる。 以上のことから本発明によれば、駆動体の回転
によつてねじ送りされるクラツチコーンとハブ体
側のクラツチ面とを互いに接合し、かつ離反させ
ることからなる、自転車用コースターブレーキ付
ハブ等のクラツチ装置が、高い駆動力伝達性能
と、円滑なクラツチ切れ性能とを合わせ持つた、
従来にはない優れたものとなる。
チコーンのクラツチ外面とハブ体側のクラツチ内
面は、単に摩擦接触するのではなく、双方に設け
られた逆向きラチエツト歯状掛合突部が互いに掛
合することにより駆動力ハブ体に伝達されるか
ら、両クラツチ面のテーパの傾斜角を大きくして
も確実に駆動力をハブ体に伝達することができ
る。したがつて、従来のように両クラツチ面の接
合面圧を高めるためにテーパ傾斜角を小さくする
場合の食い付きの問題は都合よく解決される。 そうして、クラツチコーン側のクラツチ外面
と、ハブ体側のクラツチ内面とに掛合突部を設け
ることにより、正転するハブ体ないしクラツチ内
面の掛合突部がクラツチ外面の掛合突部を同方向
に押してクラツチコーンを強制的に正転されるか
ら、クラツチコーンが螺軸上をクラツチ内面から
離れる方向に移動して速やかにクラツチ切れが行
なわれる。 以上のことから本発明によれば、駆動体の回転
によつてねじ送りされるクラツチコーンとハブ体
側のクラツチ面とを互いに接合し、かつ離反させ
ることからなる、自転車用コースターブレーキ付
ハブ等のクラツチ装置が、高い駆動力伝達性能
と、円滑なクラツチ切れ性能とを合わせ持つた、
従来にはない優れたものとなる。
以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ具体
的に説明する。 第1図ないし第4図は本発明の一実施例を示
し、本発明に係るクラツチ装置をいわゆるユニツ
トハブに適用した例を示す。ここでユニツトハブ
とは、ペダルクランクを踏込んで正転駆動すると
きハブ体がこれと一体となつて正転するようにす
る一方、駆動体に正転駆動力を与えないときはハ
ブ体が駆動体に対してフリー正転するようにする
ための一方向回転伝達機構(フリーホイル)と、
駆動体がハブ軸に対してフリー回転するようにす
るための軸受機構(ハブ)とをユニツト化したハ
ブをいう(JIS D9419参照)。なお、従来におけ
るユニツトハブでは前記一方向回転伝達機構は一
般にいわゆるラチエツト機構により構成されてい
た。 第1図において、21はハブ体本体であり、こ
れの右端拡径部23に一体的に嵌入固定されたク
ラツチ部材22と共働して、ハブ体を構成してい
る。24は外方部にスプロケツト25(シングル
スプロケツト、多段スプロケツトの双方を含む)
を備えた駆動体、26は駆動体24の内方延入部
に形成された螺軸部27に螺合され、かつ駆動体
24の回転によりハブ軸方向に送り移動させられ
るクラツチコーンをそれぞれ示す。駆動体24
は、その外方内周部に形成されたワン28と、ハ
ブ軸29の右端方にねじ付けられた玉押し30と
の間に転動可能な鋼球31を介装することによ
り、ハブ軸29に対して回転可能となつており、
ハブ体21の左端部のワン32とハブ軸29の右
端方にねじ付けられた玉押し33との間、およ
び、クラツチ部材22の外方内周に形成した玉受
け34と駆動体24のスプロケツト25の内側の
肩部に形成した玉受け35との間にそれぞれ鋼球
36,37を介装することにより、ハブ軸29に
対しても、駆動体24に対しても相対回転可能と
なつている。しかしながら、次に説明するクラツ
チ装置38により、ハブ体21は、駆動体24に
対して相対正転しうるが相対逆転しないようにな
つている。 クラツチ装置38は、前記クラツチ部材22の
内周およびクラツチコーン26の外周に互いに雄
雌状に螺合する円錐内面状のクラツチ内面39お
よびクラツチ外面40を形成するとともに、クラ
ツチコーン26が駆動体24の螺軸27上をハブ
軸方向に往復ねじ送りされるようにすることによ
り大略構成される。なお、ハブ体21側クラツチ
部材22のクラツチ内面39は、内方に向かうほ
ど拡径する円錐内面状となつており、クラツチコ
ーン26側のクラツチ外面40は、上記クラツチ
内面39と対応した円錐外面状となつている。そ
うして、本例においては、正転駆動時、駆動体2
4が自転車右方からみて右回り回転し、かつクラ
ツチ内面39がハブ体21の右方に形成されてい
ることから、前記螺軸27は右ねじとなつてお
り、駆動体24がクラツチコーン26に対して相
対正転するとクラツチコーン26は第1図矢印P
方向に送られやがて前記クラツチ内面39とクラ
ツチ外面40は互いに接合し、逆に駆動体24が
クラツチコーン26に対して相対逆転するとクラ
ツチコーン26は第1図矢印Q方向に送られてク
ラツチ内面39とクラツチ外面40は互いに離反
する。 図示例においては、駆動体24の螺軸部27と
ハブ軸29との間に形成した筒状空間に介装した
圧縮コイルバネ41の内方41aを係止させたド
ーナツ円板状の摩擦板42の外周部内側面をクラ
ツチコーン26の内周に嵌入させた止め輪42に
外方から当接させることにより、クラツチコーン
26を内方、すなわち、第1図矢印Q方向に常時
付勢するとともに、摩擦板42と止め輪43との
間に摺接抵抗を与えてクラツチコーン26のハブ
軸29に対する回転に一定の抵抗を与えている。 図において、符合44は、クラツチコーン26
が矢印Q方向へ移動しすぎないようにするための
ストツパーを示す。 次に、本発明の要旨たるクラツチ内面39およ
びクラツチ外面40の例を第2a図ないし第4図
に基づいて説明する。 図から明らかなように、クラツチ内面39およ
びクラツチ外面40のテーパの傾斜角度は従来の
この種のクラツチ装置におけるクラツチ面のそれ
よりもかなり大きいものとしてあり、ほぼ30゜以
上に設定することが好ましいが、図示例において
はこれを45゜に設定してある。これによりクラツ
チ内面39とクラツチ外面40が互いに圧接され
ても、従来例におけるように、クラツチ外面40
がクラツチ内面39にくさび状に食い付いて離れ
ないという現象は起こり得ない。 それとともに、本発明においてはクラツチ内面
39およびクラツチ外面40の双方に互いに掛合
しうる逆向きの断面ラチエツト歯状の掛合凸部4
5,46を形成することにより、これらクラツチ
面39,40が互いに接合しているとき、クラツ
チ部材22のクラツチコーン26に対する相対逆
転が許されないようにする。図示例においては、
第4図に示すように、クラツチ内面39に、第4
図左回り方向に向かうにつれ半径方向内方へ傾斜
した後半径方向外方へ段落する断面ラチエツト歯
状の掛合凸部45を連続的に設けるとともに、第
3図に示すように、クラツチ外面40に、右回り
方向に向かうにつれ半径方向外方へ傾斜した後半
径方向内方へ段落する断面ラチエツト歯状の掛合
凸部46をところどころに設けてある。したがつ
て、第3図と第4図を重ね合わせるように考える
と、クラツチ内面39とクラツチ外面40とが互
いに接合しているとき、クラツチ部材24のクラ
ツチコーン26に対する相対逆転は許されないこ
ととなる。これは換言すると、クラツチコーン2
6の正転(第3図右回り)駆動力は前記掛合凸部
45,46の互いの掛合によりクラツチ部材22
に対して確実に伝達されることを意味する。な
お、図示例とは逆に、クラツチ内面39の掛合凸
部45をところどころに設ける一方、クラツチ外
面の掛合部46を連続的に設けてもよいし、両者
とも連続的に設けてもよい。また掛合部の断面形
状は図示例のようにのこ歯状とする他傾斜した後
円弧状となる鷲鼻状としてもよい。 次に、図示例のユニツトハブの作動およびこれ
に組み込まれた本発明に係るクラツチ装置の作動
を説明する。 第1図において、クラツチコーン26が矢印Q
方向へ寄り、クラツチ内面39およびクラツチ外
面40が互いに離反している状態から、自転車の
ペダルクランクを踏み、スプロケツト25に懸回
されたチエーン(図示略)を介して駆動体24を
正転駆動させると、クラツチコーン26は、圧縮
コイルバネ41、摩擦板42および止め輪43に
より、ハブ軸29に対しての回転に抵抗を与えら
れているから、ハブ軸29に対して回転しないま
ま、正転する駆動体24の螺軸27上を矢印P方
向に、圧縮コイルバネ41を圧縮しながらそのク
ラツチ外面40がクラツチ内面39に接合するま
で送られる。 矢印P方向の移動が停止すると、クラツチコー
ン26は駆動体24と共回り回転する。 前に述べたようにクラツチ内面39およびクラ
ツチ外面40には、掛合凸部45,46を設ける
ことにより、クラツチ部材22がクラツチコーン
26に対して相対逆転しないようにしてあるか
ら、このときのクラツチコーン26の正転駆動力
はすべてクラツチ部材22へとスリツプすること
なく確実に伝達され、ハブ体21ないし車輪は正
転させられて自転車は前へ進む。 自転車の走行中にペダル回転を停止すると、停
止した駆動体24に対し、クラツチ部材22が相
対正転する状態となる。このときクラツチ部材2
2のクラツチ内面39の掛合凸部45の斜面45
aがクラツチ外面40の掛合凸部46の斜面46
aを押すようにしてクラツチコーン26を駆動体
24に対して相対正転させ、これによりクラツチ
コーン26が螺軸27上を第1図矢印Q方向へ移
行させられる。本例では、この動作を、前記圧縮
コイルバネ41の弾力が支援することになる。こ
のように、ハブ体21ないしクラツチ部材22が
正転するフリー回転時には、クラツチコーン26
が螺軸27上を強制的にそのクラツチ外面40が
クラツチ内面39から離れる方向に移行させられ
るから、クラツチ切れが非常に良くなるのであ
る。 このように、本発明に係るクラツチ装置は、ク
ラツチ内面とクラツチ外面との接合時における駆
動力の伝達が完壁に行われる一方、クラツチ切れ
も良く、したがつて、これを第1図に示すユニツ
トハブに適用した場合、その性能を十分に引き出
すことができるという特有の効果を有している。 第5図は、本発明の他の実施例を示し、第9図
に示すコースターブレーキ付ハブに本発明に係る
クラツチ装置を適用した例を示す。 この例は、第9図におけるクラツチコーン6を
第6図および第7図に示すクラツチコーン6′
に、ハブ体1を第8図に示すハブ体1′にそれぞ
れ変更することにより構成される。ハブ体1′の
右端内周部およびクラツチコーン6′の右端外周
部には第1図ないし第4図に示す例と同様のクラ
ツチ内面12′およびクラツチ外面7a′が形成さ
れている。この場合においても、駆動体4を正転
させた場合、クラツチ内面7a′からクラツチ外面
12′への駆動力の伝達は、すべりを起こすこと
なく確実に行われ、かつ、駆動体停止時または逆
転時のクラツチ切れが非常に良くなり、第9図に
示す従来のコースタブレーキ付ハブの性能が格段
に向上する。
的に説明する。 第1図ないし第4図は本発明の一実施例を示
し、本発明に係るクラツチ装置をいわゆるユニツ
トハブに適用した例を示す。ここでユニツトハブ
とは、ペダルクランクを踏込んで正転駆動すると
きハブ体がこれと一体となつて正転するようにす
る一方、駆動体に正転駆動力を与えないときはハ
ブ体が駆動体に対してフリー正転するようにする
ための一方向回転伝達機構(フリーホイル)と、
駆動体がハブ軸に対してフリー回転するようにす
るための軸受機構(ハブ)とをユニツト化したハ
ブをいう(JIS D9419参照)。なお、従来におけ
るユニツトハブでは前記一方向回転伝達機構は一
般にいわゆるラチエツト機構により構成されてい
た。 第1図において、21はハブ体本体であり、こ
れの右端拡径部23に一体的に嵌入固定されたク
ラツチ部材22と共働して、ハブ体を構成してい
る。24は外方部にスプロケツト25(シングル
スプロケツト、多段スプロケツトの双方を含む)
を備えた駆動体、26は駆動体24の内方延入部
に形成された螺軸部27に螺合され、かつ駆動体
24の回転によりハブ軸方向に送り移動させられ
るクラツチコーンをそれぞれ示す。駆動体24
は、その外方内周部に形成されたワン28と、ハ
ブ軸29の右端方にねじ付けられた玉押し30と
の間に転動可能な鋼球31を介装することによ
り、ハブ軸29に対して回転可能となつており、
ハブ体21の左端部のワン32とハブ軸29の右
端方にねじ付けられた玉押し33との間、およ
び、クラツチ部材22の外方内周に形成した玉受
け34と駆動体24のスプロケツト25の内側の
肩部に形成した玉受け35との間にそれぞれ鋼球
36,37を介装することにより、ハブ軸29に
対しても、駆動体24に対しても相対回転可能と
なつている。しかしながら、次に説明するクラツ
チ装置38により、ハブ体21は、駆動体24に
対して相対正転しうるが相対逆転しないようにな
つている。 クラツチ装置38は、前記クラツチ部材22の
内周およびクラツチコーン26の外周に互いに雄
雌状に螺合する円錐内面状のクラツチ内面39お
よびクラツチ外面40を形成するとともに、クラ
ツチコーン26が駆動体24の螺軸27上をハブ
軸方向に往復ねじ送りされるようにすることによ
り大略構成される。なお、ハブ体21側クラツチ
部材22のクラツチ内面39は、内方に向かうほ
ど拡径する円錐内面状となつており、クラツチコ
ーン26側のクラツチ外面40は、上記クラツチ
内面39と対応した円錐外面状となつている。そ
うして、本例においては、正転駆動時、駆動体2
4が自転車右方からみて右回り回転し、かつクラ
ツチ内面39がハブ体21の右方に形成されてい
ることから、前記螺軸27は右ねじとなつてお
り、駆動体24がクラツチコーン26に対して相
対正転するとクラツチコーン26は第1図矢印P
方向に送られやがて前記クラツチ内面39とクラ
ツチ外面40は互いに接合し、逆に駆動体24が
クラツチコーン26に対して相対逆転するとクラ
ツチコーン26は第1図矢印Q方向に送られてク
ラツチ内面39とクラツチ外面40は互いに離反
する。 図示例においては、駆動体24の螺軸部27と
ハブ軸29との間に形成した筒状空間に介装した
圧縮コイルバネ41の内方41aを係止させたド
ーナツ円板状の摩擦板42の外周部内側面をクラ
ツチコーン26の内周に嵌入させた止め輪42に
外方から当接させることにより、クラツチコーン
26を内方、すなわち、第1図矢印Q方向に常時
付勢するとともに、摩擦板42と止め輪43との
間に摺接抵抗を与えてクラツチコーン26のハブ
軸29に対する回転に一定の抵抗を与えている。 図において、符合44は、クラツチコーン26
が矢印Q方向へ移動しすぎないようにするための
ストツパーを示す。 次に、本発明の要旨たるクラツチ内面39およ
びクラツチ外面40の例を第2a図ないし第4図
に基づいて説明する。 図から明らかなように、クラツチ内面39およ
びクラツチ外面40のテーパの傾斜角度は従来の
この種のクラツチ装置におけるクラツチ面のそれ
よりもかなり大きいものとしてあり、ほぼ30゜以
上に設定することが好ましいが、図示例において
はこれを45゜に設定してある。これによりクラツ
チ内面39とクラツチ外面40が互いに圧接され
ても、従来例におけるように、クラツチ外面40
がクラツチ内面39にくさび状に食い付いて離れ
ないという現象は起こり得ない。 それとともに、本発明においてはクラツチ内面
39およびクラツチ外面40の双方に互いに掛合
しうる逆向きの断面ラチエツト歯状の掛合凸部4
5,46を形成することにより、これらクラツチ
面39,40が互いに接合しているとき、クラツ
チ部材22のクラツチコーン26に対する相対逆
転が許されないようにする。図示例においては、
第4図に示すように、クラツチ内面39に、第4
図左回り方向に向かうにつれ半径方向内方へ傾斜
した後半径方向外方へ段落する断面ラチエツト歯
状の掛合凸部45を連続的に設けるとともに、第
3図に示すように、クラツチ外面40に、右回り
方向に向かうにつれ半径方向外方へ傾斜した後半
径方向内方へ段落する断面ラチエツト歯状の掛合
凸部46をところどころに設けてある。したがつ
て、第3図と第4図を重ね合わせるように考える
と、クラツチ内面39とクラツチ外面40とが互
いに接合しているとき、クラツチ部材24のクラ
ツチコーン26に対する相対逆転は許されないこ
ととなる。これは換言すると、クラツチコーン2
6の正転(第3図右回り)駆動力は前記掛合凸部
45,46の互いの掛合によりクラツチ部材22
に対して確実に伝達されることを意味する。な
お、図示例とは逆に、クラツチ内面39の掛合凸
部45をところどころに設ける一方、クラツチ外
面の掛合部46を連続的に設けてもよいし、両者
とも連続的に設けてもよい。また掛合部の断面形
状は図示例のようにのこ歯状とする他傾斜した後
円弧状となる鷲鼻状としてもよい。 次に、図示例のユニツトハブの作動およびこれ
に組み込まれた本発明に係るクラツチ装置の作動
を説明する。 第1図において、クラツチコーン26が矢印Q
方向へ寄り、クラツチ内面39およびクラツチ外
面40が互いに離反している状態から、自転車の
ペダルクランクを踏み、スプロケツト25に懸回
されたチエーン(図示略)を介して駆動体24を
正転駆動させると、クラツチコーン26は、圧縮
コイルバネ41、摩擦板42および止め輪43に
より、ハブ軸29に対しての回転に抵抗を与えら
れているから、ハブ軸29に対して回転しないま
ま、正転する駆動体24の螺軸27上を矢印P方
向に、圧縮コイルバネ41を圧縮しながらそのク
ラツチ外面40がクラツチ内面39に接合するま
で送られる。 矢印P方向の移動が停止すると、クラツチコー
ン26は駆動体24と共回り回転する。 前に述べたようにクラツチ内面39およびクラ
ツチ外面40には、掛合凸部45,46を設ける
ことにより、クラツチ部材22がクラツチコーン
26に対して相対逆転しないようにしてあるか
ら、このときのクラツチコーン26の正転駆動力
はすべてクラツチ部材22へとスリツプすること
なく確実に伝達され、ハブ体21ないし車輪は正
転させられて自転車は前へ進む。 自転車の走行中にペダル回転を停止すると、停
止した駆動体24に対し、クラツチ部材22が相
対正転する状態となる。このときクラツチ部材2
2のクラツチ内面39の掛合凸部45の斜面45
aがクラツチ外面40の掛合凸部46の斜面46
aを押すようにしてクラツチコーン26を駆動体
24に対して相対正転させ、これによりクラツチ
コーン26が螺軸27上を第1図矢印Q方向へ移
行させられる。本例では、この動作を、前記圧縮
コイルバネ41の弾力が支援することになる。こ
のように、ハブ体21ないしクラツチ部材22が
正転するフリー回転時には、クラツチコーン26
が螺軸27上を強制的にそのクラツチ外面40が
クラツチ内面39から離れる方向に移行させられ
るから、クラツチ切れが非常に良くなるのであ
る。 このように、本発明に係るクラツチ装置は、ク
ラツチ内面とクラツチ外面との接合時における駆
動力の伝達が完壁に行われる一方、クラツチ切れ
も良く、したがつて、これを第1図に示すユニツ
トハブに適用した場合、その性能を十分に引き出
すことができるという特有の効果を有している。 第5図は、本発明の他の実施例を示し、第9図
に示すコースターブレーキ付ハブに本発明に係る
クラツチ装置を適用した例を示す。 この例は、第9図におけるクラツチコーン6を
第6図および第7図に示すクラツチコーン6′
に、ハブ体1を第8図に示すハブ体1′にそれぞ
れ変更することにより構成される。ハブ体1′の
右端内周部およびクラツチコーン6′の右端外周
部には第1図ないし第4図に示す例と同様のクラ
ツチ内面12′およびクラツチ外面7a′が形成さ
れている。この場合においても、駆動体4を正転
させた場合、クラツチ内面7a′からクラツチ外面
12′への駆動力の伝達は、すべりを起こすこと
なく確実に行われ、かつ、駆動体停止時または逆
転時のクラツチ切れが非常に良くなり、第9図に
示す従来のコースタブレーキ付ハブの性能が格段
に向上する。
第1図ないし第4図は、本発明をユニツトハブ
に適用した例を示し、第1図は一部断面図、第2
a図はクラツチコーンの一部断面図、第2b図は
クラツチ部材の一部断面図、第2c図は駆動体の
一部断面図、第3図は第2a図の−線断面
図、第4図は第2b図の−線断面図、第5図
ないし第9図は本発明をコースターブレーキ付ハ
ブに適用した例を示し、第5図は一部断面図、第
6図はクラツチコーンの一部断面図、第7図は第
6図の−線矢視図、第8図はハブ体の一部断
面図、第9図は従来のクラツチ装置を内装したコ
ースターブレーキ付ハブを示す一部断面図であ
る。 21……ハブ体、24……駆動体、25……ス
プロケツト、26……クラツチコーン、29……
ハブ軸、3,9,12′……クラツチ内面、4
0,7a′……クラツチ外面、45……掛合凹部、
46……掛合凸部。
に適用した例を示し、第1図は一部断面図、第2
a図はクラツチコーンの一部断面図、第2b図は
クラツチ部材の一部断面図、第2c図は駆動体の
一部断面図、第3図は第2a図の−線断面
図、第4図は第2b図の−線断面図、第5図
ないし第9図は本発明をコースターブレーキ付ハ
ブに適用した例を示し、第5図は一部断面図、第
6図はクラツチコーンの一部断面図、第7図は第
6図の−線矢視図、第8図はハブ体の一部断
面図、第9図は従来のクラツチ装置を内装したコ
ースターブレーキ付ハブを示す一部断面図であ
る。 21……ハブ体、24……駆動体、25……ス
プロケツト、26……クラツチコーン、29……
ハブ軸、3,9,12′……クラツチ内面、4
0,7a′……クラツチ外面、45……掛合凹部、
46……掛合凸部。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 ハブ軸と、 ハブ軸の一端部において回転可能に支持され、
外方にスプロケツトを、内方に螺軸部をもつ駆動
体と、 ハブ軸の他端部と上記駆動体の外周とに、両端
部内周において回転可能に支持され、駆動体側内
周に、軸方向内方ほど拡径する円錐内面状のクラ
ツチ内面をもつハブ体と、 上記螺軸部に、螺軸部の正転時、すなわちこの
螺軸部が、駆動力を伝達された駆動体の回転方向
と同方向に回転する時、上記クラツチ内面方向に
ねじ送りされるように螺合され、上記クラツチ内
面と密着嵌合しうる円錐外面状のクラツチ外面を
もつクラツチコーンと、 を少くとも備える自転車用ユニツトハブあるいは
コースターブレーキ付ハブ等において、 上記ハブ体のクラツチ内面と、上記クラツチコ
ーンのクラツチ外面の双方に、クラツチ外面がク
ラツチ内面に対して相対正転しようとするとき互
いに掛合しうる、互いに逆向きの、断面ラチエツ
ト歯状の掛合突部を設けたことを特徴とする、自
転車用ユニツトハブあるいはコースターブレーキ
付ハブ等におけるクラツチ装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58037803A JPS59164423A (ja) | 1983-03-07 | 1983-03-07 | 自転車用ユニツトハブあるいはコ−スタ−ブレ−キ付ハブ等におけるクラツチ装置 |
DE19843408371 DE3408371A1 (de) | 1983-03-07 | 1984-03-07 | Einwegkupplungsmechanismus fuer eine fahrradfreilaufnabe |
GB08405962A GB2139714B (en) | 1983-03-07 | 1984-03-07 | One way clutch mechanism for bicycle freewheel hub |
US06/587,111 US4593799A (en) | 1983-03-07 | 1984-03-07 | One way clutch mechanism for bicycle freewheel hub |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP58037803A JPS59164423A (ja) | 1983-03-07 | 1983-03-07 | 自転車用ユニツトハブあるいはコ−スタ−ブレ−キ付ハブ等におけるクラツチ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS59164423A JPS59164423A (ja) | 1984-09-17 |
JPS6223171B2 true JPS6223171B2 (ja) | 1987-05-21 |
Family
ID=12507665
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP58037803A Granted JPS59164423A (ja) | 1983-03-07 | 1983-03-07 | 自転車用ユニツトハブあるいはコ−スタ−ブレ−キ付ハブ等におけるクラツチ装置 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US4593799A (ja) |
JP (1) | JPS59164423A (ja) |
DE (1) | DE3408371A1 (ja) |
GB (1) | GB2139714B (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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