JP3594652B2 - ハブクラッチ装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、4輪駆動車の前輪車軸とホイールハブとの間で駆動力の伝達と遮断を切換えるハブクラッチ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
4輪駆動車において、前後輪を直結した状態のまま舗装道路のタイトコーナー等を旋回した場合、前輪と後輪間の旋回半径の違いによりブレーキ現象が生じ、前後輪間にスリップ現象が発生する不具合がある。
【0003】
このような不具合に対処したものとして、本出願人が特願平5−138357号又は特願平5−138308号により提案したハブクラッチ装置がある。
【0004】
この提案の装置は、図16に示すように、前輪車軸3に連結する駆動部材81とホイールハブ5に連結する従動部材82との間に、保持部材83で保持される複数の係合子84を組込み、その係合子84の保持部材83に正逆方向の回転力を与える回転力付与手段85、86を連結して構成されており、その回転力付与手段85、86により保持部材を駆動部材に対して相対回転させることにより、係合子84を駆動部材81と従動部材82間の係合作動位置に移動させるようになっている。
【0005】
このような提案の装置では、機械式クラッチのもつ係合状態とフリーランニング状態の切換え特性を利用し、前輪の回転数が駆動軸の回転を上回った時に両者の連結を切離するため、4輪直結状態でのタイトコーナー・ブレーキング現象の発生を防止することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記提案のハブクラッチ装置を4輪駆動車に装着して走行した場合、エンジンブレーキを使った走行時においても前輪の回転が駆動軸の回転を上回るとフリーランニングが作用し、前輪が駆動系から切離される。このため、後輪だけが車両のエンジンや駆動系に連結することになり、後輪からのみエンジンブレーキが作用する状態になる。
【0007】
このような後輪だけのエンジンブレーキ状態は、舗装道路等の高い摩擦係数をもつ路面上の走行中は問題にならないが、雪道やアイスバーンなどの摩擦係数の低い路面ではブレーキ力が不足する場合がある。すなわち、摩擦係数の低い路面上で後輪のみのエンジンブレーキで走行すると、タイヤがロックしやすくなり、このタイヤのロックによって車体の後部が振られることがあり、4輪駆動車としての走行能力を充分に発揮できない問題がある。
【0008】
そこで、この発明は、上記の問題を解決し、機械式クラッチのフリーランニング機能を任意に停止でき、必要に応じて前輪と後輪のエンジンブレーキを共に作用させることができるハブクラッチ装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、この発明は、前輪車軸に連結する駆動部材と、ホイールハブに連結する従動部材とを内外に回転可能に嵌合させ、その駆動部材と従動部材の間に、駆動部材と従動部材が正逆方向に回転した時にその両部材と係合する複数の係合子と、その各係合子を円周方向に所定間隔で保持する保持器とを組込み、上記保持器に回転力付与手段を連結し、その回転力付与手段により保持器を駆動部材に対して正逆方向に相対回転させて各係合子を駆動部材と従動部材間の係合作動位置に移動させるハブクラッチ装置において、従動部材の端部に、装置外部から操作可能な切換えレバーを設け、従動部材と保持器の間に、上記切換えレバーの操作によって従動部材と保持器を結合又は切離した状態にする結合手段を設けたのである。
【0010】
ここで、上記構造において、切換えレバーを回動操作可能なものとし、結合手段を、従動部材と保持器の間で一方に噛み合いつつ他方に向かって接近離反する摩擦部材と、切換えレバーの回転を摩擦部材の接近離反運動に変換する変換機構とから形成することができる。
【0011】
また、上記切換えレバーは、駆動部材と従動部材の嵌合部を覆う大きさで形成してもよい。
【0012】
さらに、上記の構造において、従動部材とホイールハブの連結部に回転方向遊びを設け、その回転方向遊びを、各係合子が正逆方向の係合作動位置間を移動する距離よりも大きく設定するようにしてもよい。
【0013】
【作用】
上記の構造においては、切換えレバーを操作し、従動部材と保持器を切離した状態におくと、機械式クラッチの係合とフリーランニング機能が作動し、前輪と駆動系の回転差に応じて両者の係合と離脱を切換えることができる。
【0014】
一方、結合手段により従動部材と保持器を連結した状態にすると、従動部材の回転によって保持器が回されて係合子が、係合位置に移動し、駆動部材と従動部材を一体化する。これにより、駆動系を介して4輪が直結した状態になり、前輪と後輪から駆動系にトルクが入力され、4輪で同時にエンジンブレーキを効かせることができる。
【0015】
なお、切換えレバーが駆動部材と従動部材の嵌合部を覆うように形成すると、その切換えレバーを嵌合部に対する保護部材やシール部材として機能させることができる。
【0016】
【実施例】
図1乃至図9は、この発明の第1の実施例を示している。
図1は、回転伝達装置を車両の前輪車輪に装着した状態を示しており、前輪車軸3には、車体に固定されるナックル4が嵌合し、そのナックル4に、軸受を介してホイールハブ5が回転可能に支持されている。
【0017】
上記前輪車軸3の先端部には、図2に示すように、セレーション溝6の嵌め合いによって、回転伝達装置Aの駆動部材である内輪2が一体に取付けられ、その内輪2の外側に、外輪1が回転可能に嵌合している。
【0018】
この外輪1は、複数のボルト9によりホイールハブ5の端面に固定されている。
【0019】
また、上記外輪1の内径面と内輪2の外径面には、図5及び図8に示すように、同芯の円筒面10、11が形成され、その両円筒面10、11の間に、大径保持器12と小径保持器13が組込まれている。
【0020】
上記大径保持器12は、後端部に延長腕14が一体に形成され、その延長腕14が軸受の案内により外輪1と内輪2に対して回転自在に支持されている。
【0021】
一方、小径保持器13は、前端部に、内径側に向かって屈曲する屈曲部15が形成され、その屈曲部15が内輪2の端面にすべり回転可能に接触しており、この屈曲部15と止め輪17との間に、圧着バネ16が組込まれている。この圧着バネ16は、屈曲部15を内輪2の端面に向かって圧着しており、その押圧力によって生じる摩擦力により小径保持器13を内輪2に固着している。
【0022】
上記大径保持器12と小径保持器13の周面には、径方向に対向して複数のポケット18、19が形成され、その各ポケット18、19に、係合子としてのスプラグ20と、スプラグ20を保持するバネ21とが組込まれている。
【0023】
このスプラグ20は、外径側と内径側に、スプラグの中央線上に曲率中心をもつ円弧面22、22aが形成され、左右の両方向に所定角度傾くと両円筒面10、11と係合し、外輪1と内輪2を一体化する。また、バネ21は、大径保持器12に一端が支持されてスプラグ20を両側から押圧し、各スプラグ20を円筒面10、11と係合する位置に保持している。
【0024】
上記小径保持器13の周面には、図6に示すようにストッパピン23が取付けられ、そのストッパピン23が大径保持器12に設けた角孔24に嵌合しており、この角孔24の周壁とピン23との間に回転方向すき間Xが設けられている。
【0025】
また、上記大径保持器12及び小径保持器13の周面には、それぞれ径方向に貫通するスリット25、26が形成され、そのスリット25、26に、C字形のリング形状をしたスイッチバネ7の両端部が係合している。このスイッチバネ7は、大径保持器12に対して一方の回転力付与手段となるものであり、図5に示すように周方向に縮められた状態でセットされ、一端の爪部を大径保持器12に、他端の爪部を小径保持器13に押し付けて取付けられており、そのバネ力によって両保持器12、13に円周方向の力を与えている。
【0026】
ここで、上記ストッパピン23と角孔24の間の回転方向すき間Xは、図8及び図9に示すようにスプラグ20が傾いて円筒面10、11に噛み合い状態となる大きさに設定されており、上記スイッチバネ7のバネ力により、両保持器12、13とスプラグ20は、回転の一方向の噛み合い位置でスタンバイの状態となっている。
【0027】
一方、大径保持器12の後端側には、クラッチバネ27を介して回転力付与手段8が連結されている。この回転力付与手段8は、図2に示すように、内輪2に抜け止めされた入力リング28の外側に抵抗体ケース29を配置し、その入力リング28と抵抗体ケース29に軸方向に対向するフランジ30、31を形成している。
【0028】
上記抵抗体ケース29は、ナックル4の先端部にキー32を介して軸方向にスライド可能な状態で回り止めされている。
【0029】
また、上記入力リング28のフランジ30の両側には抵抗体34が挿入され、そのフランジ30を、フランジ30と止め輪35との間に組込んだ皿バネなどの弾性部材33により軸方向に押圧し、抵抗体ケース29のフランジ31に向かって圧着させている。
【0030】
上記弾性部材33のバネ力は、圧着によって入力リング28のフランジ30の摺接部に所定の摩擦力を生じさせる大きさに設定され、この摩擦力により大径保持器12と一体に回転しようとする入力リング28に対してその回転を遅れさせる減速力を与えている。ここで、入力リング28に加えられる減速力は、スイッチバネ7のバネ力によって大径保持器12に加わる回転力よりも大きくなるように設定されている。
【0031】
上記回転力付与手段8と大径保持器12の間に配置されるクラッチバネ27は、図2及び図7に示すように、入力リング28と大径保持器12の延長腕14とをまたぐように巻きコイルを連続させたコイルバネで形成され、そのコイルバネの一端が入力リング28の孔28aに係合している。また、コイルバネの他端側の巻きコイルは、大径保持器12の延長腕14に弱い締まり嵌め状態で嵌合しており、大径保持器12が巻きコイルを締め込む方向に回転すると、コイルバネが大径保持器12に締まり込むようになっている。
【0032】
上記クラッチバネ27では、内輪2を介して大径保持器12が図7の矢印イ方向に回転すると、クラッチバネ27が締まり込んで大径保持器12と入力リング28を一体化し、逆に、大径保持器12が図7の矢印ロ方向に回転すると、クラッチバネ27の巻きコイルが緩み、大径保持器12と入力リング28を切離すように設定されている。
【0033】
上記のような構造において、外輪1と内輪2の前端部には、図2乃至図4に示すように、回転操作可能な切換えレバー36が取付けられている。この切換えレバー36は、円板部37と、その円板部37にビス止めされるねじ環部38とから成り、そのねじ環部38が、外輪1の内径側に嵌入し、内輪2の先端部にメタル軸受39を介して支持されている。
【0034】
また、円板部37は、外輪1とねじ環部38の嵌合部を覆う大きさで形成されており、その円板部37の背面と外輪1の端面の間に、上記嵌合部の外周をめぐるシールリング40が組込まれている。これにより、上記円板部37は、ハブクラッチ装置Aの先端を外力から保護する保護キャップとしての機能と、装置内部への泥水や塵芥等の侵入を防ぐシール材の機能を併わせもっている。
【0035】
上記ねじ環部38の外周面には、ねじ部41が形成され、そのねじ部41に摩擦部材42が取付けられている。この摩擦部材42は、ねじ部41に螺合するスライダ43と、そのスライダ43に弾性材44を介して連結する接触子45とから成り、その接触子45が大径保持器12の先端面に向かい合っている。
【0036】
また、上記スライダ43は、外周面に軸方向に延びる案内溝46が形成され、その案内溝46に、外輪1の先端から圧入されたピン47が噛み合っている。
【0037】
この構造では、切換えレバー36が回転すると、スライダ43が、ねじ部41による推進力と、ピン47に対する案内溝46の案内により軸方向にスライドし、接触子45が大径保持器12に向かって接近離反する。この場合、ねじ部41と案内溝46及びピン47が、切換えレバー36の回転を摩擦部材42に接近離反運動に変換する変換機構を構成する。
【0038】
また、上記接触子45は、図3(b)のように大径保持器12に接触すると、弾性材44の弾性力により大径保持器12に強く圧着した状態になる。この接触子45が圧着した状態では、摩擦部材42全体がピン47によって外輪1に噛み合っているため、その摩擦部材42を介して大径保持器12と外輪1が連結され、一体で共回りする状態になる。
【0039】
一方、切換えレバー36の円板部37の外側端面には、図4に示すように、操作用の凸溝48と操作マーク49が設けられており、これに対して外輪1の端面には、摩擦部材42が大径保持器12と外輪1を一体に連結する回動位置と、互いを切離す回動位置とに対応させて、それぞれ「ロック」マークと「フリー」マークが設けられている。また、図2に示すように、外輪1の端面には、上記「ロック」マークと「フリー」マークの位置に対応させて複数の凹所50が形成され、その各凹所50に切換えレバー36の内部に組込んだボール51が入り込み、切換えレバー36をロック位置とフリー位置に保持するようになっている。
【0040】
この実施例のハブクラッチ装置は、上記のような構造であり、図1に示すように内輪2を前輪車軸3に連結し、外輪1とホイールハブ5を連結して装着するが、この場合、車両の前進走行時における内輪2の回転方向が、クラッチバネ27が切れる方向(図7の矢印ロ方向)に一致し、後退時における回転方向が、クラッチバネ27の噛み込む方向(図7の矢印イ方向)に一致するように設定する。
【0041】
いま、大きなエンジンブレーキを必要としない通常の走行を行なう場合は、図4において切換えレバー36を「フリー」の位置にセットし、図3(a)に示すように、摩擦部材42と大径保持器12を離反させて、外輪1と大型保持器12を切離した状態におく。
【0042】
上記の装着状態で自動車が前進走行すると、前輪車軸3の駆動により内輪2が回転を始め、その内輪2とほぼ一体になった小径保持器13が同時に回転を始める。また、大径保持器12は、スイッチバネ7の付勢力によって回転するが、この回転方向ではクラッチバネ27が空転状態になるため、回転力付与手段8の入力リング28は、抵抗体ケース29と共に停止状態におかれる。
【0043】
上記とは逆に、自動車が後退する場合は、内輪2と小径保持器13が回転を始め、大径保持器12は、スイッチバネ7の付勢力により小径保持器13と同時に回転するが、この回転方向はクラッチバネ27がロック状態となるため、大径保持器12と入力リング28が一体に回転する。このとき、入力リング28に加わる減速力を、スイッチバネ7による回転力よりも大きく設定してあるので、大径保持器12は減速し、スプラグ20を上記とは反対方向に傾かせて係合状態でスタンバイさせる。その後は、回転力付与手段8からの回転抵抗を受けながら大径保持器12が回転し、スプラグ20のスタンバイ状態を保持する。
【0044】
図8のようにスプラグ20が係合位置にスタンバイした状態では、自動車がスリップせずに前進又は後退している間は、外輪1と内輪2が同速度で回転し、スプラグ20がスタンバイ状態で維持されるため、内輪2から外輪1に駆動力が伝わらず、後輪だけの2輪走行になる。
【0045】
また、自動車が旋回して舵角をもつと、前輪に連結する外輪1が内輪2よりも速く回転するため、外輪1がスプラグ20に対してフリーランニングする。このため、前輪と後輪は切り離されて回転し、タイトコーナでのブレーキング現象が生じない。
【0046】
一方、長い下り坂や雪道等の走行で大きなエンジンブレーキを必要とする場合は、図4において切換えレバー36を回転操作して「ロック」の位置にセットし、図3(b)に示すように、摩擦部材42を大径保持器12に圧着させて外輪1と大径保持器12を一体に連結する。
【0047】
これにより、スプラグ20が図8のようにフリーランニングの状態にあった場合でも、大径保持器12の回転によってスプラグ20は、図9に示すように傾き方向を変えて内外輪1、2の円筒面10、11に係合し、外輪1と内輪2が噛み合ってフリーランニングを停止する。これによって、外輪1から前輪車軸3にトルクを伝達することが可能となり、前輪と後輪の両方でエンジンブレーキを効かすことができ、充分なブレーキ力を発揮することができる。
【0048】
図10乃至図11は第2の実施例を示している。
この例では、外輪1の前端部1aをメタル軸受39を介して直接内輪2の端部に支持し、その前端部1aの中央に、切換えレバー61を回転可能に取付けている。
【0049】
また、切換えレバー61と外輪1の前端部1aの間にカム板62を設け、そのカム板62と切換レバー61の各対向面に、それぞれ軸方向に突出するカム面63、64を形成している。このカム面63、64は、カム板62に組込んだバネ65の弾性によって常に圧着された状態になっている。
【0050】
また、上記カム板62には、弾性材66を介して押圧ピン68が取付けられ、その押圧ピン68が、外輪1の前端部1aに設けた貫通穴70にスライド可能に嵌入しており、外輪1の内部には、押圧ピン68と大径保持器12の間でスライドする接触子69が組込まれている。
【0051】
上記の構造では、押圧ピン68と接触子69が摩擦部材67を構成し、切換えレバー61を回転操作すると、カム面63、64同士の係合によりカム板62が軸方向に移動し、押圧ピン68の押し出しによって接触子69が大径保持器12に圧着する。この状態では、接触子69に対して押圧ピン68と大径保持器12が圧着し、その押圧ピン68が外輪1と一体に回転するため、外輪1と大径保持器12が共回り状態に連結する。この構造においては、カム面63、64とカム板62が、切換えレバー61の回転を摩擦部材67の接近離反運動に変換する変換機構を構成する。
【0052】
図14及び図15は第3の実施例を示す。
この例の基本的な構造は、前述した第1の実施例と同じであり、異なる点は、外輪1の外側に外筒71を嵌合させ、その外筒71をホイールハブ5に固定した点にある。
【0053】
また、上記外筒71の内径面に、円周方向に複数の溝72を形成し、その各溝72に、外輪1の外径面に設けた突起73を入り込ませており、この溝72と突起73の間に回転方向遊びY(Y=Y1 +Y2 )を設けている。この回転方向遊びYは、図6においてストッパピン23と角孔24間に設けた回転方向すき間Xより大きく(Y>X)設定され、各スプラグ20が前進後退方向の係合作動位置間を移動する距離よりも大きく設定されている。
【0054】
このように、外輪1をホイールハブ5に直接固定せず、回転方向遊びYをもってトルク伝達をするようにしたことは、前輪車軸3とホイールハブ5の間に回転方向遊びを設けたことと同じであり、次のような働きがある。
【0055】
車両を前進走行後、坂道等に停止させると、スプラグ20は前進方向でスタンバイ状態となるが、車両が坂道の傾きによって自然に後退した場合、前輪車軸3が停止した状態でホイールハブ5だけが後退方向に回転する。このときスプラグ20は前進方向にスタンバイ状態のまま回されるために、その状態でハンドル操作等した場合に、タイトコーナーのブレーキング現象が発生する。
【0056】
これに対して、外輪1とホイールハブ5の間(すなわち、車軸3とホイールハブ5の間)に回転方向遊びYがあると、停止した車軸3に対してホイールハブ5が後退回転しても、その遊びYの分だけホイールハブ5が回転する間に前輪車軸3がプロペラシャフトにより回されるため、スプラグ20は前進方向のスタンバイ状態から後退方向のスタンバイ状態に切換わる。したがって、外輪1がスプラグ20に対してオーバーランニング可能となり、上記のようなタイトコーナーのブレーキング現象の発生が防止される。
【0057】
なお、上記の第1乃至第3の各実施例では、外輪と内輪を係合する係合子として正逆方向に係合するスプラグを示したが、回転の一方向だけに係合するスプラグを左右対称に配列して使用するようにしてもよい。
【0058】
【効果】
以上のように、この発明は、従動部材と保持部材を結合可能とし、クラッチのフリーランニングを停止できるようにしたので、従動部材から駆動部材に向かって逆方向にトルクを伝達することができる。このため、このハブクラッチ装置を4輪駆動車の前輪ハブと駆動経路間に組込めば、フルタイルで直結型の4輪駆動を可能にすると共に、必要に応じて前輪と後輪の両方でエンジンブレーキを作用させることができ、大きな走破能力を発揮できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】4輪駆動車に対する回転伝達装置の装着例を示す一部縦断面図
【図2】第1の実施例の回転伝達装置を示す縦断面図
【図3】(a)は摩擦部材と大径保持器の離反状態を示す断面図、(b)は圧着状態を示す断面図
【図4】図2のIV−IV線からみた図
【図5】図2のV−V線の断面図
【図6】図2のVI−VI線の断面図
【図7】(a)はクラッチバネを示す正面図、(b)はその縦断面図
【図8】スプラグの前進係合状態とフリーランニング状態を示す断面図
【図9】スプラグの後退係合状態とフリーランニングを停止した状態を示す断面図
【図10】第2の実施例を示す縦断面図
【図11】同上の要部を拡大して示す図
【図12】図10のXII−XII線からみた側面図
【図13】同上の切換えレバーとカム板を示す斜視図
【図14】第3の実施例を示す縦断面図
【図15】図14のXV−XV線の断面図
【図16】従来例を示す縦断面図
【符号の説明】
1 外輪
2 内輪
3 前輪車軸
4 ナックル
5 ホイールハブ
7 スイッチバネ
8 回転力付与手段
12 大径保持器
13 小計保持器
20 スプラグ
27 クラッチバネ
36 切換えレバー
41 ねじ部
42 摩擦部材
43 スライダ
45 接触子
61 切換えレバー
62 カム板
67 摩擦部材
68 押圧ピン
69 接触子
71 外筒
A ハブクラッチ装置
Claims (2)
- 前輪車軸に連結する駆動部材と、ホイールハブに連結する従動部材とを内外に回転可能に嵌合させ、その駆動部材と従動部材の間に、駆動部材と従動部材が正逆方向に回転した時にその両部材と係合する複数の係合子と、その各係合子を円周方向に所定間隔で保持する保持器とを組込み、上記保持器に回転力付与手段を連結し、その回転力付与手段により保持器を駆動部材に対して正逆方向に相対回転させて各係合子を駆動部材と従動部材間の係合作動位置に移動させるハブクラッチ装置において、上記従動部材の端部に、装置外部から操作可能な切換えレバーを設け、上記切換えレバーの操作によって従動部材と保持器を結合又は切離し状態にする結合手段を上記従動部材と保持器の間に設け、上記切換えレバーを回動操作可能なものとし、上記結合手段を、従動部材と保持器の間で一方に噛み合いつつ他方に向かって接近離反する摩擦部材と、切換えレバーの回転を摩擦部材の接近離反運動に変換する変換機構とから形成し、上記従動部材とホイールハブの連結部に回転方向遊びを設け、その回転方向遊びを、各係合子が正逆方向の係合作動位置間を移動する距離よりも大きく設定したことを特徴とするハブクラッチ装置。
- 上記切換えレバーを、駆動部材と従動部材の嵌合部を覆う大きさで形成したことを特徴とする請求項1に記載のハブクラッチ装置。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14943194A JP3594652B2 (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | ハブクラッチ装置 |
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Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14943194A JP3594652B2 (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | ハブクラッチ装置 |
Publications (2)
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| JPH0811566A JPH0811566A (ja) | 1996-01-16 |
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Family
ID=15474966
Family Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP14943194A Expired - Fee Related JP3594652B2 (ja) | 1994-06-30 | 1994-06-30 | ハブクラッチ装置 |
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1994
- 1994-06-30 JP JP14943194A patent/JP3594652B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0811566A (ja) | 1996-01-16 |
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