JP2895550B2 - 回転伝達装置 - Google Patents

回転伝達装置

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JP2895550B2 JP2273590A JP2273590A JP2895550B2 JP 2895550 B2 JP2895550 B2 JP 2895550B2 JP 2273590 A JP2273590 A JP 2273590A JP 2273590 A JP2273590 A JP 2273590A JP 2895550 B2 JP2895550 B2 JP 2895550B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、自動車の駆動軸とディファレンシャルと
の間に装着して、その両者の回転差に応じて回転の伝達
を切換える回転伝達装置に関するものである。
〔従来の技術及びその課題〕
前輪駆動系に後輪を直結して駆動力を伝える4WD(4
輪駆動車)においては、前後輪の両方が駆動輪になるた
め、施回時などに前輪と後輪の回転差により前輪がスリ
ップする、所謂タイトコーナー・ブレーキング現象が生
じる不具合がある。
このようなブレーキング現象を解消するため、駆動を
必要な時にのみ4輪駆動とするパートタイム方式とし、
駆動軸に前後輪の回転数の差を吸収するビスカスカップ
リングを装着した構造のものが知られている。
しかし、高粘性物質のせん断力を利用するピスカスカ
ップリングは、自動車の重量に対する十分なトルクを伝
達するのに、高粘性物質をせん断するディスクの面積や
数を多くする必要があるため、カップリングの形状が大
きくなり、駆動系のコンパクト化が図りにくい不具合が
ある。
また、ビスカスカップリングでは、高速回転時を基準
に設定される高粘性物質のせん断抵抗が低速回転で大き
く、伝達トルク量を大きくするため、低速時の引きづり
トルクがゼロにならず、タイトコーナのブレーキング現
象が完全に解消されない欠点がある。
上記のようなブレーキング現象を完全に無くすために
は、駆動力の伝達の切換えを機械的に行なう伝達継手を
用いることが望ましい。従来この種の機械的な切換えを
行なう伝達継手として、前輪ハブにオーバランニング型
のワンウェイクラッチを組込んだものがある。
この構造は、タイトコーナにおける前後輪の回転差を
無くすために、前輪ハブが後輪の駆動軸であるプロペラ
シャフトにより速く回転するように設定しておき、通常
は駆動軸の回転を前輪ハブに伝達しないが、前輪がスリ
ップして駆動軸の回転が上がると、駆動軸と前輪ハブの
隙間に挿入されたローラ又はボールの楔作用により、回
転を前輪ハブに伝達するものである。
しかし、上記の構成においては、駆動軸の一方向(前
進方向)の回転だけを前輪ハブに伝える構造であるた
め、後退時には前輪を駆動する4WDにはならず、したが
って、後退時に施回した場合、タイトコーナのブレーキ
ング現象が発生するという不具合があった。
この発明は、上記の問題に鑑みてなされたもので、駆
動軸の両方向の回転を機械的に伝達又は遮断することが
でき、前後進の両方向共にパートタイム式の4WDを可能
とした回転伝達装置を提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記の課題を解決するため、この発明は、自動車の後
輪車軸とプロペラシャフトとの間に装着される回転伝達
装置において、後輪車軸に連結する筒状ケーシングの内
側に、プロペラシャフトと連結する入力軸を挿入して回
転自在に支持し、入力軸の周面に形成したねじ部に内輪
を移動可能にねじ係合させ、その内輪の外径面とケーシ
ングの内径面との間に、互いに逆の回転方向で作動する
一対の一方向ラジアルクラッチを入力軸の長さ方向に並
べて配置し、上記内輪の外径面には、1個のクラッチに
対応する長さで各クラッチの係合内径より小径の円周溝
を形成すると共に、その円周溝の両側に上記各クラッチ
の係合子が係合するカム面を形成し、かつ上記ねじ部の
両端部に、一方のクラッチと円周溝が一致した位置又は
他方のクラッチと円周溝が一致した位置で上記内輪の動
きを止めるストッパ面を設けた構造を採用したのであ
る。
〔作用〕
上記の構造において、入力軸が駆動力を受けて回転す
ると、内輪がねじ部に沿って移動し、一方のストッパ面
に当接した状態で停止する。
このとき、一方のクラッチは円周溝上に移動して係合
しない状態になり、他方のクラッチは内輪のカム面上に
移動して係合可能な状態になる。
上記の状態で、前輪駆動による通常の走行状態にある
ときは、前輪とつれ回りする後輪の回転がプロペラシャ
フトの回転より高くなるため、ケーシングの回転が入力
軸の回転を上回る。このため、ケーシングと内輪間に位
置するクラッチは係合せず、前輪による2輪駆動状態が
維持される。
上記の走行中、前輪がスリップすると、車速が減少し
て後輪の回転が落ちるが、これに対しプロペラシャフト
の回転が上昇して入力軸の回転がケーシングの回転を越
えるため、クラッチがカム面に係合する。このため、駆
動力が外輪を介して後輪に伝わり、4輪駆動状態に切り
変わる。
一方、入力軸に逆方向の駆動力が加えられると、内輪
がねじ部に沿って逆方向に移動し、他方のストッパ面に
当接して停止する。この状態では、一方のクラッチが内
輪のカム面上の係合可能な位置に移動し、他方のクラッ
チが円周溝上に一致する。このため、前輪がスリップす
ると、上記と同様に一方のクラッチが係合して4輪駆動
状態に切り変わる。
このように、駆動力の切換えは、入力軸の左右両方向
の回転で同様に行なわれるので、前進、後退の両方向に
おいて駆動力を後輪に伝達又は遮断することができる。
〔実施例〕
以下、この発明の実施例を添付図面に基づいて説明す
る。
第1図に示すように、ケーシング1は、内側に円筒状
の内部孔2が形成され、一方の端面に取付け孔1aが形成
されており、上記内部孔2に、入力軸3の端部が挿入さ
れている。この入力軸3とケーシング1は、入力軸3の
両端に設けた軸受4、4′により相対的に回転自在に支
持されている。
上記入力軸3の周面には、角ねじからなるねじ部5が
形成され、そのねじ部5に内輪6がねじ係合して移動可
能に取付けられている。
また、内輪6の外径面の両端部には、円筒形のカム面
7、7が形成され、その内輪6とケーシング1の内径面
との間に、一対の一方向ラジアルクラッチ9、10が軸方
向に直列に並べて嵌め込まれている。
上記左側のクラッチ9は、第2図に示すように、ケー
シング1の内径面に外輪11を圧入固定し、その外輪11と
内輪6のカム面7との間に保持器12を組み込み、この保
持器12に形成したポケット13に、係合子としてのローラ
14と弾性部材15を挿入して成っている。
外輪11の上記ポケット13に対応する内径面には、円周
方向に傾斜するクラッチカム面16が形成され、各ローラ
14は、弾性部材15の弾性力によりクラッチカム面16と内
輪6のカム面7間にかみ込む方向に押圧されている。
一方、右側に配置されるクラッチ10は、第3図に示す
ように、その基本構造は前記のクラッチ9と同一である
が、外輪11′のクラッチカム面16′の傾斜方向がクラッ
チ9とは反対方向になり、それに伴って弾性部材15′に
よるローラ14の押圧方向も逆向きになっている。なお、
図中の19は、クラッチ9、10の位置ずれを防止する止め
輪である。
また、内輪6のカム面7、7の間には、各クラッチ
9、10のほぼ1個分に対応する長さの範囲でカム面7、
7より小径の円周溝8が形成されている。この円周溝8
の径は、クラッチカム面16、16′との間でローラ14が係
合しない大きさに設定されており、この円周溝8上にク
ラッチ9、10がきたときはローラ14がオーバーランする
ようになっている。
また、ねじ部5の両端部には、ねじ部5から立ち上が
る入力軸の段差とケーシング1の内側端面により、内輪
6の動きを止めるストッパ面17、18が形成されている。
このストッパ面17、18は、第1図及び第4図に示すよう
に、右側のクラッチ10と円周溝8が一致した位置、又は
左側のクラッチ9と円周溝8が一致した位置で、それぞ
れ内輪6の端面に当接して、その動きを停止させるよう
に形成されている。
上記の構造で成る実施例の回転伝達装置Aは、第5図
に示すように、前輪が常時駆動車輪となる4WD車のプロ
ペラシャフトBとリヤディファレンシャルCの間に装着
する。この場合、前輪の回転を後輪の回転数より高くし
て、タイトコーナー時の両輪間の回転差が無くなるよう
に、変速機と前輪ハブを連結する歯車のギヤ比を、前輪
車輪の回転に対してプロペラシャフトBの回転が10%程
度低くなるように設定する。
伝達装置Aの組込みは、入力軸3にプロペラシャフト
Bの端部を連結して駆動力が伝達されるようにし、ま
た、ケーシング1の端部の取付け孔1aにディファレンシ
ャルCの入力用ギヤを連結し、ケーシング1の回転が後
輪Eに伝達されるようにする。
上記の構造において、自動車が前輪駆動により前進走
行してプロペラシャフトBに右回転の駆動力が伝わる
と、内輪6はねじ部5の案内により第1図に示すように
右端に移動し、ストッパ面17に当接して停止する。この
状態では、左側のクラッチ9が内輪6のカム面7上に移
動して係合可能な状態になり、右側のクラッチ10は円周
溝8上にあって係合しない状態になる。
ここで、前輪駆動による通常の走行状態にあるときに
は、前輪とつれ回りする後輪により、ケーシング1の回
転がプロペラシャフトBと連結する入力軸3の回転によ
り高くなるため、クラッチ9のローラ14は外輪11から係
合が外れる方向の接触力を受け、オーバーランする。こ
のため、入力軸3からケーシング1への駆動力伝達はな
く、2輪駆動状態が維持される。
上記の走行時において、前輪がスリップすると、後輪
の回転が落ち、プロペラシャフトの回転が上がって入力
軸3の回転がケーシング1の回転を上回る。このため、
クラッチ9のローラ14がクラッチカム面16とカム面7に
噛み込んで、入力軸3の回転がローラ14とケーシング1
を介して後輪に伝わり、4輪駆動状態に切り変わる。
一方、第1図の状態から自動車が後退動作に入ると、
プロペラシャフトBとそれに連結する入力軸3が左回転
する。
この場合、走行中に前輪Dがスリップすると、自動車
の動きが止まりケーシング1の回転が止まるが、プロペ
ラシャフトBは左方向に回りつづけるため、ねじ部5の
案内により内輪6が左側に移動し、左側のストッパ面18
に当接して停止する。これにより、第4図に示すよう
に、左側のクラッチ9の内側に円周溝8が移動して係合
しない状態となり、右側のクラッチ10の内側に内輪6の
カム面7が移動して、このクラッチ10は係合可能状態と
なる。
この状態では、後輪Eと連結するケーシング1よりプ
ロペラシャフトBと連結する入力軸3の回転が高くなっ
ているので、クラッチ10のローラ14がクラッチカム面16
とカム面7に噛み込み、駆動力がケーシング1に伝達さ
れて、4輪駆動状態で切り変わる。
このように、上記の装置では、プロペラシャフトBの
回転方向が変化するごとに内輪6が移動して一方向クラ
ッチ9、10の係合を切り変えるので、自動車の前進・後
退両方向において2輪駆動と4輪駆動の切換えを行なう
ことができる。
なお、一方向ラジアルクラッチとしては、他の構造の
もの、例えば係合子にスプラグを用いたものを利用する
こともできる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明の回転伝達装置は、プ
ロペラシャフトの回転方向が変化すると内輪が移動した
逆方向に作動する一方向クラッチの係合を切り換えるの
で、自動車の前進・後退の両方向において2輪駆動と4
輪駆動の切換えを自動的に行なうことができる。
また、一方向ラジアルクラッチはその係合子が周方向
に移動して入切りされる形式のものであるので、2輪駆
動から4輪駆動へ時間遅れなく直ちに切換えることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の実施例を示す一部縦断正面図、第2
図は第1図のII−II線に沿った拡大断面図、第3図は第
1図のIII−III線に沿った拡大断面図、第4図は実施例
の作用状態を示す一部縦断正面図、第5図は実施例の自
動車への装着例を示す図である。 1……ケーシング、2……内部孔、3……入力軸、5…
…ねじ部、6……内輪、7……カム面、8……円周溝、
9、10……一方向クラッチ、11、11′……外輪、12、1
2′……保持器、14……ローラ、15、15′……弾性部
材、16、16′……クラッチカム面、17、18……ストッパ
面、A……回転伝達装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16D 43/30 F16D 45/00 F16D 41/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車の後輪車軸とプロペラシャフトとの
    間に装着される回転伝達装置において、上記後輪車軸に
    連結する筒状ケーシングの内側に、プロペラシャフトと
    連結する入力軸を挿入して回転自在に支持し、上記入力
    軸の周面に形成したねじ部に内輪を移動可能にねじ係合
    させ、その内輪の外径面とケーシングの内径面との間
    に、互いに逆の回転方向で作動する一対の一方向ラジア
    ルクラッチを入力軸の長さ方向に並べて配置し、上記内
    輪の外径面には、1個のクラッチに対応する長さで各ク
    ラッチの係合内径より小径の円周溝を形成すると共に、
    その円周溝の両側に上記各クラッチの係合子が係合する
    カム面を形成し、かつ上記ねじ部の両端部に、一方のク
    ラッチと円周溝が一致した位置又は他方のクラッチと円
    周溝が一致した位置で上記内輪の動きを止めるストッパ
    面を設けて成る回転伝達装置。
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