JPS6222483Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、多種多量の小型部品を分類保管する
コンテナを、収納庫から自動的に出庫するために
使用されるコンテナ出庫装置に関する。

小型部品を、比較的狭い場所に分類整理して保
管するため、回転式小物品収納庫が広く使用され
ている。

出願人は、特開昭59−36003号の明細書に示す
様に、回転式小物品収納庫に併用して効果的な、
物品移送装置用のコンテナ出入装置について出願
しており、コンテナを用いて小型部品を分類保管
した際の、入出庫の自動化に、多大な便益を得て
いる。

本考案は、前記発明を改良し、多段のコンテナ
収納庫から、所要のコンテナを、効率よく出庫し
うるようにした、コンテナ出庫装置を提供するこ
とを目的としている。

以下、図示した一実施例に基づき、詳しく説明
する。

コンテナ収納庫１は、第１図に示すように、枠
体２内において、複数のコンテナ３…が、長円軌
道に沿つて周回するように構成されている。

各コンテナ３は、図示しない走行皿上に載置さ
れ、上下４段、かつ各走行皿上で２段積みされ、
走行皿から、コンテナ３２個ずつが、出庫装置４
によつて出庫され、収納庫１の前方のコンベア５
に送り込まれるようになつている。

上記出庫装置４は、収納庫１のコンテナ３に対
応する位置に周回してきた任意段の走行皿から、
コンテナ３を抽出するため、リフト機構６によ
り、上下方向に適宜昇降されるものである。

また、第３図に示すように、出庫装置４は、上
方から見て、横長の矩形状をなす基枠７の右方側
に、後に詳述するコンテナ３の抽出機構を備える
とともに、コンベア５に対向する左方側に、前後
１組をなすローラ枠体７ａを延出し、かつ複数の
搬送ローラ２３を支承することによつて、複数の
（実施例では４個）コンテナ３を載置した状態
で、上下動自在となつている。

第４図は、リフト機構６によつて昇降する基枠
７上で、前後方向（図では左右方向）を向いて互
いに平行に架設された連結杆８，８の一方を示
し、両連結杆８，８の間には、前後方向を向く第
１軸受板９が架設されている。

この第１軸受板９に枢設した前後１対のスプロ
ケツト１０，１０（後方スプロケツトは第５図に
示す）。には、無端チエーン１１が掛け回され、
前方のスプロケツト１０は、連結杆８に装着した
減速モータ１１ａにより駆動される。

両連結杆８，８の対向面上端に敷設した、対向
面開口するチヤンネル状の左右１対のレール１
２，１２には、転動自在に嵌合するローラ１３，
１３により、前後方向に、かつ水平を保持して走
行する走行板１４が枢設されている。

走行板１４の下面前端の中央と、上記無端チエ
ーン１１とは、第１連係板１５をもつて連係さ
れ、走行板１４は、スプロケツト１０の回転によ
り、レール１２，１２に沿つて前後進する。

走行板１４の上面後端の左右両側部には、第２
軸受板１６，１６が立設され、各第２軸受板１６
の上端部には、左右の揺動腕１７の後端部が枢着
されている。

上記第１連係板１５の中央に下端が枢着された
第２連係板１８は、走行板１４の中央に切設した
窓孔を遊通し、その上端は、左右方向を向く連結
杆１９の中央部に枢支されている。

上記左右の揺動腕１７，１７の中央において、
連結杆１９の両端部が枢着され、揺動腕１７，１
７の前端部には、上向フツク２０が設けられてい
る。

２１は、走行板１４の左右両側部に立設された
揺動腕カバーで、このカバー２１の上面から前方
に突設された抑え板２２は、揺動腕１７がコンテ
ナ３の前面に形成された引掛け片３ａと係合した
後、出庫装置４の搬送ローラ２３上に抽出する
際、コンテナ３を上方から抑えておくためのもの
である。なお、第４図においては、搬送ローラ２
３は省略してある。

第５図は、搬送ローラ２３上にコンテナ３を抽
出して、上向フツク２０と引掛け片３ａとの係合
を解除する状態を示している。

第２軸受板１６と第２連係板１８は、いずれ
も、それぞれ隣接する搬送ローラ２３，２３間に
立設され、走行板１４が、ローラ２３の下面で前
後方向に移動可能となつている。

上述の装置において、リフト機構６が所定の高
さまで移動し、コンテナ３を抽出するべく、側面
形長円状の無端チエーン１１が時計方向に周回す
ると、走行板１４は、第１連係板１５の後端が無
端チエーン１１の下片上を移動するため、揺動腕
１７が前端を斜下方に向けた状態で前進する。

第４図に示すように、無端チエーン１１上の枢
着部が前記スプロケツト１０の下方に達した後
は、第１連係板１５の後端を、スプロケツト１０
の周側に沿つて上昇させる。

したがつて、第２連係板１８を介して、揺動腕
１７の前端の上向フツク２０は、想像線で示す軌
跡２４のように、弧状に、若干前進しつつ、上方
に揺動する。

第１連係板１５の下端が、スプロケツト１０の
上方に達すると、上向フツク２０は、コンテナ３
の引掛け片３ａと係合するとともに、抑え板２２
の下面にコンテナ３を押し付け、その後、無端チ
エーン１１とともに、第１連係板１５の下端が後
退を始めると、走行板１２とともに、コンテナ３
は搬送ローラ２３上に引き出される。

走行板１２が後限まで後退すると、第５図に示
すように、各部材は上述と反対の動作をなし、コ
ンテナ３は上向フツク２０から離脱し、搬送ロー
ラ２３上を左側へ移動する。

搬送ローラ２３は、たとえば、４個のコンテナ
３を並置するに足る幅をもち、リフト機構６によ
つて選択された高さにあるコンテナ３を、次々
と、同様の手順で出庫させることができる。

リフト機構６は、搬送ローラ２３上にコンテナ
３が４個載置されたとき、それを検知して、コン
ベア５の高さまで、コンテナ３を自動的に下降さ
せて、送り出すようになつている。

なお、２５は、左端側の搬送ローラ２３間に設
けられた上下動自在なストツパである。

上述の本考案に係るコンテナ出庫装置は、回転
式小物品収納庫１内で周回する多数の多段配置さ
れたコンテナを、リフト機構６で上下方向に１往
復する間に、搬送ローラ２３上へ、選定されたコ
ンテナを順次取出し、コンベア５に送り出すこと
ができ、出庫作業の自動化にあたつて、効率よ
く、所要のコンテナを出庫しうるものである。

なお、上述装置においては、コンテナ収納庫１
に使用する一例を説明したが、長尺のコンベアの
両端に設置して、物品をコンベア上に乗せ、ある
いは押し出して、自動的に搬送し、あるいはコン
ベア上で、小物品を計数し、検査する際にも使用
できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案装置の一実施例を備える回転
式小物品収納庫の平面図、第２図は、同収納庫の
側面図、第３図は、本考案装置の一実施例を示す
平面図、第４図は、第３図の要部を拡大して示す
縦断面図、第５図は、コンテナを搬送ローラ上に
抽出した状態を示す縦断面図である。 １……コンテナ収納庫、２……枠体、３……コ
ンテナ、４……コンテナ出庫装置、５……コンベ
ア、６……リフト機構、１１……無端チエーン、
１４……走行板、１５……第１連係板、１７……
揺動腕、１８……第２連係板、２０……上向フツ
ク、２３……搬送ローラ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 前後方向に引出されるコンテナを左右方向に
   搬送する複数の搬送ローラと、搬送ローラの下
   方において、モータにより搬送ローラと平行を
   なして側面形長円状に周回する無端チエーン
   と、 無端チエーンとの間が第１連係板により連係
   され、無端チエーンの周回により前後に走行す
   る走行板と、 第２連係板を介して第１連係板の中央と連係
   され、前端に上向フツクを備え、隣接する搬送
   ローラの間において、走行板の上面両端部に後
   端が枢着された左右１対の揺動腕と、 前記搬送ローラ、無端チエーン、走行板、揺
   動腕等を上下方向に移動させるリフト機構とを
   具備してなるコンテナ出庫装置。 (2) 搬送ローラを支承するためのローラ枠体が、
   左右方向に複数のコンテナを載置可能な長さと
   なるべく延出されてなる実用新案登録請求の範
   囲第(1)項に記載のコンテナ出庫装置。