JP4386495B2 - 果菜自動選別装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は胡瓜、茄子等の果菜をサイズ別、形状別等の規格別(等級別)に自動的に選別する果菜自動選別装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
胡瓜、茄子等の果菜をサイズ別、形状別の規格別(等級別)に選別する果菜自動選別装置は既にあった。その一つとして本件発明者が先に開発して実用化されている果菜選別機(実用新案登録第1805988号)がある。この果菜選別機は図19に示すように先端部の長さが段階的に異なる複数本のベルトコンベアAを横一列に並べて配置すると共に、各ベルトコンベアの先端部の先方にターンテーブルBを配置したものである。
【0003】
図19に示す果菜選別機では選果人Cが胡瓜Dを等級別に選別しながら各サイズ用のベルトコンベアAの手前側に載せていき、この胡瓜Dを各ベルトコンベアAの先端側で作業員Eが拾い上げてサイズ毎に箱詰めすることができる。この場合、箱詰めが間に合わず取り残された胡瓜Dは回転するターンテーブルBの上に送り出され、後から当該ターンテーブルBの上に送り出された胡瓜Dが先に送り出されている胡瓜Dの上に重ならないようにしてある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記図19の果菜選別機は胡瓜Dの表面に傷が付きにくく、表面のイボが欠落しにくく、しかも少ない人手で効率よく選別及び箱詰めできるという利点があるが、強いて言えばベルトコンベアAの左端の選果人Bが胡瓜Dを等級別に選別しながら各サイズ用のベルトコンベアAに振り分けて載せなければならないという面倒がある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は搬送中に果菜を等級別に選別可能であり、搬送される果菜を傷付けることもなく、特に胡瓜等のように表面に取れやすいイボがある果菜の場合であっても同イボが搬送中に欠落することがない果菜自動選別装置を提供することにある。
【0006】
本件出願の第1の果菜自動選別装置は、果菜受体を搬送体により搬送して、果菜受体上に載せた果菜を搬送し、搬送中に果菜をサイズ別に選別し、果菜受体の進行経路を等級別に振り分けるようにした果菜自動選別装置において、搬送体は多数本の横長のバーを搬送方向に間隔を開けて連結して無端状とし、前記バーは1又は2本以上を一組として、それら各組の夫々に果菜受体がバーの長手方向にスライド可能に取り付けられ、果菜受体は選別結果に基づいて直進し又は横方向にスライドして進行経路が振り分けられ、進行経路には、振り分け後に搬送体により搬送される果菜を取出す果菜取出器が配置され、前記果菜取出器の先方又は/及び搬送体の側方に、果菜取出器から果菜を引き継いで搬送する引継搬送体が設けられ、果菜取出器と引継搬送体との間に、果菜取出器から送り出される果菜の向きを変えて搬送する方向転換搬送体が配置されたものである
【0007】
本件出願の第2の果菜自動選別装置は、請求項記載の果菜自動選別装置において、前記方向転換搬送体は、搬送方向に回動可能なチェーンと、そのチェーンに間隔をあけて取り付けられた二以上の搬送部材と、その搬送部材の下方に搬送方向に斜めに配置したガイドと、を備え、前記搬送部材は、基材と、その外周に回転可能に巻き付けられた無端ベルトと、その無端ベルトからその下方に突設する係止具とから構成され、前記係止具は前記ガイドに係止され、前記基材がチェーンにより搬送されると、ガイドに係止された係止具の動きに対応して無端ベルトがスライドして、無端ベルト上の果菜の向きを変えられるものである。
【0008】
本件出願の第3の果菜自動選別装置は、果菜受体を搬送体により搬送して、果菜受体上に載せた果菜を搬送し、搬送中に果菜をサイズ別に選別し、果菜受体の進行経路を等級別に振り分けるようにした果菜自動選別装置において、搬送体は多数本の横長のバーを搬送方向に間隔を開けて連結して無端状とし、前記バーは1又は2本以上を一組として、それら各組の夫々に2以上の果菜受体がバーの長手方向にスライド可能に取り付けられ、果菜受体は選別結果に基づいて直進し又は横方向にスライドして進行経路が振り分けられ、進行経路には、振り分け後に搬送体により搬送される果菜を取出す果菜取出器が配置され、前記果菜取出器の先方又は/及び搬送体の側方に、果菜取出器から果菜を引き継いで搬送する引継搬送体が設けられたものである。
【0009】
本件出願の第4の果菜自動選別装置は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の果菜自動選別装置において、果菜取出器は、果菜下方に差し込まれる搬送ベルトと、その搬送ベルトに対向する位置に設けられて果菜を上方から押さえる押えベルトとにより挟み込み可能なものである。
【0010】
本件出願の第5の果菜自動選別装置は、請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の果菜自動選別装置において、引継搬送体は、2以上の進行経路の果菜取出器から送り出される果菜を合流して搬送可能なものである。
【0011】
本件出願の第6の果菜自動選別装置は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の果菜自動選別装置において、引継搬送体が、搬送体長手方向に沿って配置されたものである。
【0012】
本件出願の第7の果菜自動選別装置は、果菜取出器から果菜が送り出される度に前進し、その繰り返しによって果菜を引継搬送体の先方のプール部に送り出す引継搬送体を備えるものである、
【0013】
本件出願の第8の果菜自動選別装置は、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の果菜自動選別装置において、果菜取出器又は引継搬送体の先に、それらにより搬送されてくる果菜を包装する自動包装装置を配置したものである。
【0014】
【0015】
【発明の実施の形態1】
本発明の果菜自動選別装置の第1の実施形態を果菜Aが胡瓜の場合を例にして図1〜図17に基づいて詳細に説明する。図1〜図5は本発明の果菜自動選別装置の始端部から終端部までを3分割したものであり、図1(a)は始端部の平面図、同図(b)は始端部の側面図、図2は中間部の平面図、図3は中間部の斜視図、図4は終端部の平面図、図5は終端部の斜視図である。これらの図に示す本発明の果菜自動選別装置は果菜受体1を搬送体2によって搬送して、果菜受体1の上に載せた果菜Aを搬送し、搬送中に等級識別器16によって果菜Aの等級を識別し、その識別結果に基づいて果菜受体1を振分機構17(図8)によって等級別に所定の進行経路A〜J(図2、図4)に振り分け、振り分けられた果菜受体1上の果菜Aを夫々の進行経路A〜J上に配置した果菜取出器4によって個別に取り出し、果菜取出器4が取り出した果菜Aを複数の引継搬送体5で夫々引継いでその先の自動包装装置8に搬送して自動包装したり、引継搬送体5による搬送中に作業者が手作業で包装したり、箱詰めしたりすることができるようにしたものである。
【0016】
(搬送体の説明)
図1〜図5に示す搬送体2は同図に示されるフレーム20の幅方向両側にその長手方向(図中の矢印a方向)に沿って設けられ且つ、フレーム20の始端部22(図1)及び後端部23(図4)の夫々でUターンされて同フレーム20の内側を周回する2本の無端状のドライブチェーン(図示しない)の間に、果菜受体1を横に2以上並べることが可能な長さの中空の金属製バー3を2本1組として搬送方向に一定間隔で多数組取り付け、ドライブチェーンを回動させることによってバー3に取付けられた果菜受体1を搬送可能としたものである。
【0017】
前記2本1組のバー3は夫々のバー3の間隔を5cm、各組間のバー3の間隔を10cmとして、幅9.5cmの果菜受体1を搬送方向に1cm間隔で、即ち10cm毎に1個づつ取り付け可能としてある。本実施形態では図1〜図5に示すように2本1組のバー3の夫々に2つの果菜受体1を横に並べて取り付け、横に並べられた2つの果菜受体1を同時に搬送して、2つの果菜Aを同時に搬送可能としてある。
【0018】
前記バー3を牽引する2本のドライブチェーンはフレーム20に取り付けられた図示されていないスプロケットギア等により図1〜図5の矢印a方向に周回可能なるように支持されており、図示されていないドライブギアにより水平部分で毎分21mの速度で進行されるようにしてある。また、夫々のバー3はドライブチェーンの連結ピン(チェーンを構成する各コマ同士を連結しているピン)と同軸として、ドライブチェーンがフレーム20の始端部22や後端部23でカーブされても各バー3間の間隔は水平部分と同一になるようにしてある。尚、ドライブチェーンの数は1本でも3本以上であってもよく、その設置位置も搬送体2の幅方向両側ではなく、幅方向中央であってもよい。具体的には例えば搬送体2の幅方向中央に1本のドライブチェーンを配置し、このドライブチェーンの夫々のコマに係止部を突設し、ドライブチェーンが回動すると夫々の係止具がバー3を引っ掛けて、当該バー3を搬送するようにすることができる。
【0019】
搬送体2は前記フレーム20を例えば全長約1300cm、幅約100cm、高さ約70cmとして水平部における果菜受体1の搬送距離を約1300cmとする。この場合、フレーム20の始端部22から等級識別器16(図1)までの約500cmの間は作業者が果菜受体1に果菜Aを載せるための作業スペースとし、等級識別器16からフレーム20の後端部23(図4)までの約700cmは等級識別器16による果菜Aの識別情報(識別結果)に基づいて果菜受体1を所定の進行経路A〜J(図2、図4)に振り分ける振り分けスペースとすることができる。
【0020】
(果菜受体の説明)
前記果菜受体1は図6に示すように搬送体2のバー3に取り付けられる台座30と、台座30の上に取り付けられた搭載部31とから構成され、搭載部31は果菜Aを載せて支持可能な支持面33を有している。
【0021】
図6に示すように前記台座30にはその長さ(L)方向に貫通された前後2つの貫通孔34を有し、夫々の貫通孔34に搬送体2の前記2本1組のバー3を1本づつ貫通させることによって、同バー3の長さ方向(図1〜図5の矢印b−c方向)に往復スライド自在となるように当該バー3に取付け、その状態で同図の矢印a方向に移動するバー3によって同方向に搬送されるようにしてある。
【0022】
台座30の下面には図6に示すようにスライド用ピン36が下方に向けて突設されている。このスライド用ピン36は後述するガイドレール50、52、56(図7、図8)に差し込まれるようになっており、果菜受体1はこれらガイドレール50、52、56によりガイドされて搬送体2上で横スライドして所定の進行経路A〜J(図2、図4)を進行する。
【0023】
前記搭載部31は図6に示すように台座30に取り付けられるベース部材38と、同ベース部材38の上面中央に取り付けられた中央部材39と、中央部材39の両外側に夫々設けられたサイド部材40とからなる。中央部材39とその外側のサイド部材40との間は図9(a、b)に示すベルトコンベア式の果菜取出器4を差し込み可能とする空間部42となっており、この場合、空間部42の幅は果菜取出器4の搬送ベルト60より少し広く、深さは同ベルト60の厚みより大きくしてある。前記中央部材39、サイド部材40の上面は果菜Aを横に寝かせて載せる支持面33としてあり、中央部材39の上面には寝かせた果菜Aが転がらないようにするための2つの転がり防止突起44が対向するように突設されている。この転がり防止突起44は果菜Aを傷つけないようにゴム製やウレタン製とするか、角を丸めておくとよい。
【0024】
(等級識別器の説明)
図1、図2に示す等級識別器16は搬送体2に搬送される前記果菜受体1の上の果菜Aに光を投射する光源と、その果菜Aを撮影する電子カメラと、その画像データを電算処理して果菜Aの曲がり具合や長さ、太さ等から果菜Aの等級を決定する処理回路等を備え、それら全てがカバーで覆われている。前記処理回路は果菜Aの等級を”AM”、”AL”、”2S”、”B”、”C”の5つに等級分けし、得られた果菜Aの等級データを電気信号として出力するようにしてある。等級識別器16は果菜受体1に果菜Aが載っていない場合、それも検出するようになっている。本実施形態では前記電子カメラを2台設けることによって、横に並べられた2つの果菜受体1に載せられて同時に搬送されてくる2つの果菜Aの等級を同時に識別可能としてある。
【0025】
等級識別器16が前記構成のものである場合には、果菜受体1の前記空間部42を構成する中央部材39の両側壁39a及びこれと対向するサイド部材40の側壁40a(図6)は垂直面とせず、上方に向けて僅かに外広がりになるように傾斜させて、果菜受体1の上方から同果菜受体1に向けて垂直に照射される等級識別器16の光がその傾斜面で反射されて同等級識別器16に適度に戻るようにすることが望ましい。このようにすると等級識別器16で得られる画像に空間部42による影ができにくくなって、精度の高い等級識別を行えるからである。なお、これは等級識別器16の種類や識別方法にもよるため、必ずしも果菜受体1の空間部42の壁面を傾斜させる必要はない。
【0026】
(振分機構の説明)
前記振分機構17は搬送体2によって搬送される果菜受体1を前記等級識別器16の等級識別情報に基づいて等級毎の進行経路A〜J(図2、図4)に振り分けるものであり、図7に示す様に2本の主ガイドレール50a、50bと、夫々の主ガイドレール50a、50bから斜め外向きに分岐された8本の分岐ガイドレール52a、52bと、前記等級識別器16から入力された電気信号に基づいて果菜受体1の流れを主ガイドレール50a又は50bから分岐ガイドレール52a又は52bへと切替えるレール切替器54(図8)と、夫々の分岐ガイドレール52a、52bを合流させる合流ガイドレール56a、56bとから構成される。図7に示す主ガイドレール50a、分岐ガイドレール52a、合流ガイドレール56aは前記搬送体2の各組のバー3上に横に並べられた2つの果菜受体1のうち、搬送体2の搬送方向右側(図1aの下側)の果菜受体1専用としてあり、主ガイドレール50b、分岐ガイドレール52b、合流ガイドレール56bは搬送体2の搬送方向左側(図1aの上側)の果菜受体1専用としてある。
【0027】
前記レール切替器54は、図8に示すように主ガイドレール50aと分岐ガイドレール52aとの分岐部及び主ガイドレール50bと分岐ガイドレール52bとの分岐部に夫々設けられており、可動片58が電磁コイル59により図8の矢印c−d方向に可動されて、果菜受体1のスライド用ピン36(図6)を主ガイドレール50a又は50bに嵌入したまま進行するものと、複数の分岐ガイドレール52a又は52bのうち所定の分岐ガイドレール52a又は52bに嵌入させて進行するものとに振り分ける。このレール切替54は高速に動作し、毎分21mのスピードで進行する果菜受体1の一つ一つを確実且つスムーズに主ガイドレール50a又は50bから分岐ガイドレール52a又は52bへと振り分けることができるようにしてある。
【0028】
以上の振分機構17は、搬送体2の下方に設置されており、前記スライド用ピン36(図6)が主ガイドレール50a又は50bに差し込まれ、同ガイドレール50a又は50bにガイドされて横に並んだ状態で搬送されてきた2つの果菜受体1のうち、主ガイドレール50aにガイドされている果菜受体1をレール切替54によって複数の分岐ガイドレール52aのうち、果菜Aの等級に応じて所定の分岐ガイドレール52aに振り分けて所定の進行経路A〜D(図2)を進行させ、主ガイドレール50bにガイドされている果菜受体1をレール切替54によって複数の分岐ガイドレール52bのうち、果菜Aの等級に応じて所定の分岐ガイドレール52bに振り分けて所定の進行経路G〜J(図2)を進行させる。
【0029】
何れの分岐ガイドレール52a又は52bにも分岐されない果菜受体1は主ガイドレール50a又は50bにガイドされて進行経路E又はF(図4)を進行するようにしてある。
【0030】
(果菜取出器の説明)
前記果菜取出器4は進行経路A〜Jを進行する夫々の果菜受体1から果菜Aを取り出すためのものである。本実施形態では図2に示すように合流ガイドレール56a(図7)上に設置され、同合流ガイドレール56aによってガイドされて進行経路A〜Dを進行する果菜受体1から果菜Aを取出す果菜取出器41〜44と、合流ガイドレール56b(図7)上に設置され、同合流ガイドレール56bによってガイドされて進行経路G〜Jを進行する果菜受体1から果菜Aを取出す果菜取出器47〜410と、図4に示すように主ガイドレール50a又は50b(図7)上に設けられ、何れの分岐ガイドレール52a又は52bにも分岐されずに最後まで主ガイドレール50a又は50bにガイドされて進行経路E又はFを進行する果菜受体1から果菜Aを取出す果菜取出器45又は46の合計10個の果菜取出器4が設置されている。
【0031】
前記複数の果菜取出器4のうち、果菜取出器41〜64及び67〜610は図10に示される構造であり、果菜取出器45又は66は図11に示される構造であるが、何れの果菜取出器4も図9(a)に示されるように果菜受体1の空間部42に差し込み可能とした2本の細長い搬送ベルト60を有しており、果菜Aを載せた果菜受体1が当該果菜取出器4の下方を進行すると、図9(b)に示すように当該果菜受体1の空間部42に前記搬送ベルト60が差し込まれ、果菜受体1上の果菜Aが搬送ベルト60により徐々に上に引き上げられて同果菜受体1から取り出されるようにしてある。また、図10、図11に示すように搬送ベルト60の上に、同搬送ベルト60との間に果菜A約1本分の隙間を開けて柔らかい毛が植毛された押えベルト62を対向するように設け、搬送ベルト60に載って搬送される果菜Aを押えベルト62により上から優しく押さえて、搬送ベルト60によって搬送される果菜Aが同ベルト60から転げ落ちたり、同ベルト60上で曲がったりしないようにしてある。前記搬送ベルト60は果菜受体1の空間部42に差し込み可能な幅約3cm、先端部のローラを含めた厚みが約2cmの無端状ベルトコンベアであり、その回転によって果菜受体1の支持面33に搭載されている果菜Aを取り出して搬送することができるようにしたものである。図10、図11における63は押えベルト62を支持、駆動するローラであり、64は押えベルト62をカバーするステンレス製のカバーである。尚、図10に示す果菜取出器41〜64及び67〜610は搬送ベルト60が搬送体2の搬送方向と平行で且つ約4度の上り傾斜としてあり、図11に示す果菜取出器45又は66は搬送ベルト60が搬送体2の搬送方向と平行で且つ水平としてある。
【0032】
(方向転換搬送体の説明)
図2に示すように果菜取出器41〜44及び47〜410(45及び46以外)の先には、夫々の果菜取出器4によって取り出された果菜Aの向きを所定の向きに転換させながら搬送して、後続の引継搬送体5に引き渡す方向転換搬送体6が設けられている。夫々の方向転換搬送体6は図12に示すように同図の矢印a方向に回動可能に設置された2本のチェーン12の間に、図13(a)に示すような長手方向両端が円弧面とされた細長板状の基材9の外周に無端ベルト10を回動可能に巻き付けてなる搬送部材11を搬送方向に一定間隔で複数取付け、チェーン12を図12の矢印a方向に回動させると、搬送部材11も同方向に移動すると共に、搬送部材11が所定区間(果菜Aが載せられている区間)を通過する際に、当該搬送部材11の無端ベルト10が矢印b方向にスライドして、その上に載せられた果菜Aを図中の矢印c方向に次第に方向転換させながら引継搬送体5に送り出すようにしたものである。尚、引継搬送体5に引き渡す際には果菜Aが図12の矢印c方向に約45度方向転換されるようにしてある。
【0033】
前記基材9は図13(a)に示すように2本のチェーン12の対向するコマ76から内側に向けて夫々突設された2本の支持ピン78によって、対向するコマ76間に固定され、チェーン12が図12の矢印a方向に回動するとこれに伴って同方向に移動するようにしてある。無端ベルト10は前記2本の支持ピン78の間を通って基材9の外周を周回するようにしてあり、その下方には図13(b)に示すように下向きに係止具13が突設されている。当該係止具13は図12の矢印a方向に移動する搬送部材11が前記所定区間にさしかかると、無端状の搬送部材11の内側にその移動方向に対して斜めに配置された断面コ字状のガイド14に嵌合し、その後搬送部材11が当該区間を通過するまでガイド14にガイドされて図13(b)の矢印方向に次第に横スライドされ、これに伴って無端ベルト10が図12の矢印b方向に次第にスライドして、その上の果菜Aの向きが図12の矢印a方向への搬送中に同矢印c方向に転換されることになる。
【0034】
(引継搬送体の説明)
図2、図4に示すように搬送体2の側方及び搬送方向先方には引継搬送体5が設置されている。このうち搬送体2の側方に設置されている引継搬送体5は搬送体2の幅方向に隣り合う2つの果菜取出器(41と410、42と49、43と48、44と47)に対して1つ設置され、前記隣り合う2つの果菜取出器4によって個別に取り出された果菜Aを合流させて搬送可能としたものである。具体的には搬送体2の幅方向に隣合う前記果菜取出器4のうち、引継搬送体5に近い側の果菜取出器4によって取り出された果菜Aは前記方向転換搬送体6によって夫々の引継搬送体5に送り出され、引継搬送体5から遠い側の果菜取出器4によって取り出された果菜Aは前記方向転換搬送体6から中継搬送体80(平ベルトコンベア)に引継がれ、同中継搬送体80によって当該引継搬送体5に送り出されて前記果菜Aと合流するようにしてある。夫々の引継搬送体5は果菜Aを載せて搬送可能な平ベルトコンベアであり、果菜取出器4が果菜Aを出力するか否かに関わらず連続的に動作して、果菜Aを搬送するようにしてある。この場合、連続的に動作する当該引継搬送体5の搬送速度は果菜取出器4での取り出し速度(約20m/s)より落としてあり、約7m/sの低速にしてある。この結果、果菜取出器4から間隔をおいて高速で送り出される果菜Aはその間隔が詰められて、ゆっくりとした移動速度で搬送され、その搬送中に作業者によって袋詰めされたり、箱詰めされたりする。図2に示すように夫々の引継搬送体5は搬送体2に近い方から段々に短くしてあり、並列された夫々の引継搬送体5の先方部分の脇に作業者が立って作業(箱詰め、袋詰め、コンテナ詰め等)できるような作業スペースが確保されるようにしてある。この場合、夫々の引継搬送体5の長さ方向に少なくとも100cm以上の作業スペースが確保されるようにすることが望ましい。
【0035】
引継搬送体5のうち、搬送体2の搬送方向先方に設置された2つの引継搬送体5(図4、図5)は果菜取出器45又は46によって取り出された果菜Aを引継いで個別に搬送するものである。夫々の引継搬送体5は前記果菜受体1と同様の空間部90(図5)が形成された10個の第2受体92を互いに回動可能なるように連結し、これをフレーム94の始端部95(図4)と後端部96(図4)で夫々折り返して無端状とした走行路(図示しない)に沿って走行可能としたものである。フレーム94は例えば、全長約800cm、幅約29cm、高さ約70cmとして水平部における搬送距離を約800cmとする。
【0036】
前記夫々の引継搬送体5は、果菜取出器45又は46が果菜Aを送り出す度に前記走行路を移動して同果菜取出器45又は46の下から上へと上昇してその果菜Aを第2受体92の上に載せ、続いて同第2受体92の長さ分(10cm)だけ図4の矢印a方向に移動して停止するようになっている。従って、夫々の引継搬送体5は各果菜取出器45又は46が果菜Aを送り出す度に動作して果菜Aを引き継ぎ、10個ある第2受体92の全てに果菜Aが載せられるとフレーム94の終端部96に進行されて自身より前の引継搬送体5の後端に続く。
【0037】
果菜Aを載せてフレーム94の終端部96側へ送り出された夫々の引継搬送体5は、同フレーム94の終端部96に夫々設置されている2つの自動包装装置8(図4)に果菜Aを引き渡すようにしてある。
【0038】
図4に示すフレーム94の始端部95と終端部96との間は引継搬送体5が夫々プールされるプール部7となっており、始端部95で10個の果菜Aが載せられた引継搬送体5は終端部96で果菜Aが取り出されるまので間、自動包装装置8による果菜Aの取り出し速度で比較的ゆっくりと移動しながらプールされるようになっている。この部分の走行路にはフリーフローの搬送機構(図示されていない)が設けられており、夫々の引継搬送体5はその前方に別の引継搬送体5がつまっている場合には同引継搬送体5の後ろに続き、前の引継搬送体5が先方に移動するとそれに続いて移動するようになっている。即ち、果菜取出器45、46による果菜Aの送り出し個数(変動する)が、自動包装装置8、8による夫々の引継搬送体5からの果菜Aの取り出し個数(一定)より多いと、プール部7には次第に引継搬送体5が蓄積されていき、果菜取出器45、46による果菜Aの送り出し個数が自動包装装置8、8側より少ないと、プール部7の引継搬送体5は次第に減少するようになっている。即ち、果菜取出器45、46による果菜Aの供給量(変動する)と自動包装装置8、8による取り出し量(一定)との間の時間的な変動を吸収する機能を持つ。
【0039】
なお、果菜取出器45、46が果菜Aを送り出す度にタイミングよく夫々の引継搬送体5が動作して果菜Aを引き継ぐことができるように、果菜取出器45、46の脇には同果菜取出器45、46を通過する果菜Aの有無を検出する光学式のセンサ(図示されていない)が設けられている。
【0040】
(自動包装装置の説明)
図4に示す自動包装装置8は2つの引継搬送体5の搬送方向終端側に夫々1つづつ設けてあり、夫々の引継搬送体5から等間隔に整列された状態の果菜Aを常時一定の速度で引き継いで自動的に包装するようにしてある。夫々の自動包装装置8は図14に示すように前記引継搬送体5から引き継いだ果菜Aが載せられるトレー100と、トレー100を横向きの状態で搬送する無端搬送体102と、無端搬送体102によって搬送されて包装装置本体104に接近したトレー100を次第に傾斜させて、トレー100を完全に垂直に立ち上がらせ、包装装置本体104を通過したトレー100を前記とは逆方向に傾斜させて横向きの状態に戻すガイドレール106を備え、引継搬送体5から受け継いだ果菜Aを載せたトレー100がガイドレール106にガイドされて垂直に立ち上がると同トレー100の蓋108が開いて内部の果菜Aが包装装置本体104に供給されて包装されるようにしたものである。
【0041】
図14に示すトレー100は図15(a)に示す様に数本の果菜Aを横にしてのせることができる広さと長さの長方形の底板110の周縁部のうち対向する2つの長縁に次第に外広がりになる側壁111を立ち上げ、底板110の一方の短縁に蝶番112により蓋108を図15(a)の矢印a−a方向に開閉可能に取付けてなる。この蓋108の上縁には係止片113が突設されており、この係止片113は後記する蓋ガイド114(図16の114)に支持されて搬送中は蓋108が閉じられ、包装装置本体104の果菜投入口116の上で当該蓋ガイド114から外れて蓋108が下方に開き、トレー100内の果菜Aが果菜投入口116に落下するようにするためのものである。トレー100の底板110には2つの支持片118が対向するように突設されている。
【0042】
夫々のトレー100の支持片118を軸ピン119により無端搬送体102に一定間隔で設けられた取付け治具120に取付けて、トレー100が無端搬送体102によって搬送されると共に、軸ピン119を回転軸として図15(b)の矢印b−b方向に回動可能なるようにしてある。無端搬送体102は多数のコマが360度いずれの方向にも回転可能なる様にユニバーサルジョイントにより連結されたチェーンを使用して、チェーンにどの方向からのねじりが加わっても、その方向にねじれながらスムーズに走行できるようにしてある。この無端搬送体102は図示されていない駆動スプロケットにより駆動されて図14の矢印X方向に周回し、その途中で包装装置本体104の果菜投入口116の上を通過するように配置されている。
【0043】
図14に示す様に無端搬送体102の両側には、無端搬送体102により搬送されるトレー100を案内するための2本のガイドレール106が無端搬送体102に沿って無端状に配置されている。このガイドレール106は図15(a)、(b)に示す様に無端搬送体102に取付けられたトレー100の長手方向両側底面を下から支持するものである。2本のガイドレール106うち図14の手前側のガイドレール106は同図に示す様に包装装置本体104の搬送方向手前から上に、奥のガイドレール106は下になるように次第にカーブし、包装装置本体104の果菜投入口116の上方で2本のガイドレール106が無端搬送体102を挟んで上下になり、果菜投入口116を過ぎてから次第に前記とは逆方向にカーブして水平状態に戻るようにしてある。これにより、無端搬送体102により搬送されるトレー100は当該ガイドレール106の上面に支持されながら走行し、ガイドレール106の曲がりに追随して軸ピン119を回転軸として回動するようにしてある。このため、図14の場合は水平の向きで搬送されてくるトレー100は包装装置本体104の手前でガイドレール106に沿って蓋108が下になる様に次第に傾斜し、包装装置本体104の果菜投入口116の真上では蓋108が真下になる様に起立し、果菜投入口116を通過すると次第に前記とは逆に傾斜して横向きの状態に戻る。
【0044】
図14の奥のガイドレール106の側方にはそれに沿って、トレー100の蓋108に突設されている前記係止片113を支持して蓋108を閉じておくためのほぼ環状の蓋ガイド114(図16)が配置されている。この蓋ガイド114の終端部122は図16に示す様に包装装置本体104の果菜投入口116の中心部真上(トレー100が垂直に起立する位置)まで配置されており、始端部124は果菜投入口116の中心部真上よりやや先方に配置されている。終端部122を果菜投入口116の中心部真上までしか配置しないことにより、無端搬送体102により搬送されてくるトレー100の蓋108は、係止片113がトレー100が完全に垂直に起立するまでは蓋ガイド114により支持されているが、トレー100が完全に垂直に起立するとその支持が解除されるので、自重と果菜Aの重みによって開いて真下に垂れるようにしてある。このとき、トレー100内の果菜Aは落下して果菜投入口116に投入される。
【0045】
蓋ガイド114の始端部124は図16に示す様に真下に垂れ下がった蓋108の裏面を支持して、蓋108がそれ以上回動しないようにすると共に、その蓋108を次第に押し上げて閉じるためのものである。このため、始端部124よりも先方は次第に上方に立ち上がるようにしてある。
【0046】
図14に示すように包装装置本体104の上面130にはトレー100から落下する果菜Aを当該包装装置本体104に案内するガイド板131を突設してある。このガイド板131はトレー100が傾斜することによって、内部の果菜Aが倒れてしまうことを防止し、前記のようにトレー100の蓋108が開くと同時に内部の果菜Aが垂直に包装装置本体104の果菜投入口116に落下するようにするためのものである。具体的には包装装置本体104の上面130にトレー100の傾斜に従って次第に立ち上がって、トレー100の開口部を閉塞する板を突設してガイド板131としてある。このガイド板131はトレー100が約75度立ち上がった状態から垂直に起立する状態まで開口部を閉塞するようにしてある。
【0047】
包装装置本体104は図17に示すようにフレーム140の上面130に開設された前記果菜投入口116に果菜Aを投入すると、投入された果菜Aが果菜投入口116の下の案内筒142を通過して同案内筒142の下部直近に支持具144により支持されてセットされている包装袋146内に落下し、果菜Aが収容された包装袋146の口部を封止機構148により封止し、このようにして袋詰めされた包装袋146を下方の搬送体150に落下させて外部に搬送するようにしたものである。また、案内筒142に下部側方には、次に果菜Aを包装する包装袋146を案内筒142の下部に自動的に供給する供給体(図示しない)が設けられている。
【0048】
図示した自動包装装置8では、トレー100は、同トレー100に果菜Aが収容される時点では完全に横倒しの状態になるようにガイドレール106によってガイドされているが、果菜Aが収容される時点でトレー100を多少傾けて、同トレー100内に果菜Aを収容し易くするようにガイドすることもできる。
【0049】
図示した自動包装装置8では、トレー100を無端搬送体102の両側に配置した2本ガイドレール106によってガイドすることによって傾斜させたが、図18に示す様にガイドレール106を一本とすると共に、トレー100の底板110の長手方向中央より外側において無端搬送体102に回動可能に取付けることによって、ガイドレール106が包装装置本体104に接近するに従って下方に下がると、トレー100が自重で傾斜するようにすることもできる。
【0050】
さらに、トレー100をガイドレール106によってガイドして傾斜させるのではなく、無端搬送体102にトレー100を固定し、トレー100が固定された無端搬送体102をそれと別体のガイドレール106によって傾斜させることによってトレー100をも傾斜させるようにすることもできる。
【0051】
図示した自動包装装置8では、包装装置本体104の上面130にトレー100から落下する果菜Aを包装装置本体104に案内するガイド板131を設けたが、ガイド板131はこれに限られるものではなく、トレー100を2つの半割筒状体を開閉可能に連結したものとし、トレー100内に果菜Aを収容するときには2つの半割筒状体が開いて、一方の半割筒状体の中に果菜Aを収容でき、トレー100が傾斜を始めるともう一方の半割筒状体が閉じるようなものとし、トレー100が傾斜を始めるときに閉じる方の半割筒状体をガイド板131とすることもできる。
【0052】
果菜Aの包装する包装装置本体104は、果菜Aが投入された包装袋の口部を熱溶着によって封止したり、テープによって縛って封止したりするものであってもよく、これ以外のどのような構造のものであってもよい。また、図示した包装装置本体104では3本の果菜Aを組み合わせて1つの包装袋146に包装するようにしてあるが、1つの包装袋146に包装される果菜Aの数はこれ以外であってもよい。
【0053】
(他の実施形態)
図示した本発明の果菜自動選別装置は果菜Aを5つの等級に等級分けするものであるが、等級分けの数はこれより多くても少なくてもよく、分けようとする等級数に応じて進行経路の本数、果菜取出器4の数、引継搬送体5の数等を増減させればよい。また、本件発明の果菜自動選別装置は上記構成のもの以外に下記のようなもの可能である。
果菜受体1の形状や大きさ、搬送体2の長さや幅、進行経路の形状や本数、分岐の仕方、果菜取出器4の数、引継搬送体5を連続動作するものとするか間欠動作するものとするか等の選択、自動包装装置8の数、及びこれらの組み合わせ方等を、要求される選別能力や装置を設置する作業場のスペース等に合わせて変更したもの。
【0054】
搬送体2により搬送される果菜受体1を等級毎の進行経路に振り分けるための振分機構17は、果菜受体1を支持しているバー3自体或いはバー3側に果菜受体1をバー3の長手方向にスライドさせるためのスライド機構を設けて実現することもできる。例えば、バー3の周囲にスパイラル状にねじを形成し、果菜受体1の貫通孔34の内側に前記バー3のねじと噛み合うねじを形成して、バー3をその軸を中心に自転させれば、果菜受体1をガイドレール等を使わずに横スライドすることができる。この他、果菜受体1の底面に磁石或いは鉄板を設け、搬送体2の下側に前記磁石や鉄板を吸引する電磁石を設けて、この電磁石により果菜受体1を引いてスライドするようなこともできる。これ以外にも、搬送体2をスライド可能に取り付けられている果菜受体1をスライドさせて振り分ける機構には各種の機構を採用することができる。
【0055】
前記間欠移動作する継搬送体5は10個の第2受体92が連結されたものであるが、本件発明において第2受体92は一つ一つが独立していても良い。この場合、果菜取出器4から果菜Aを引き継いだ第2受体92は一時停止することなく進行し、プール部7にプールされる。
【0056】
【発明の効果】
本件出願の第1の果菜自動選別装置には次のような効果がある。
1.搬送方向手前の果菜受体に果菜を1個づつ載せるだけで、果菜の等級が自動的に識別され、その識別情報に基づいて果菜が等級毎の進行経路に振り分けられ、各進行経路の果菜が果菜取出器により自動的に取り出されるので、果菜の選別と取り出しが自動化され、選別作業が大きく向上する。
2.果菜は果菜受体に載ったまま搬送されるので果菜が搬送中に痛むことがない。
3.1つの搬送体に複数の進行経路を設けることができるので、多くの等級を設定して細かな等級分けが可能である。
【0057】
本件出願の第2の果菜自動選別装置には上記効果に加えて次のような効果がある。
1.搬送体のバーに2以上の果菜受体が取付けられているので、2以上の果菜を同時に搬送して選別することができ、選別作業の効率が非常に向上する。また、そのために搬送体の幅を広げたり、長さを長くしたりする必要がないので、設置スペースは前記バーに果菜受体を1つだけ取付け場合と同じか、それよりも狭くすることができる。
【0058】
本件出願の第3の果菜自動選別装置には上記効果に加えて次のような効果がある。
1.果菜取出器から果菜を引き継いで搬送する引継搬送体を設けたので、選別済の果菜を自動包装装置に搬送して自動包装したり、作業者が袋詰めや箱詰め作業をしている作業スペースに搬送して袋詰めや箱詰めを行うことができ、その他の所望の場所に選別済の果菜を搬送することもできる。
【0059】
本件出願の第4の果菜自動選別装置には上記効果に加えて次のような効果がある。
1.引継搬送体が2以上の進行経路上の果菜取出器によって取り出された果菜を合流させて搬送可能であるため、果菜取出器の数だけ引継搬送体を設ける必要がなく、装置全体が小型になる。
2.異なる果菜取出器によって取り出された同一等級の果菜を複数組み合わせて、又は異なる等級の果菜を複数組み合わせて搬送し、それらを自動包装したり、作業者が手作業で包装したりすることができる。
【0060】
本件出願の第5の果菜自動選別装置には上記効果に加えて次のような効果がある。
1.果菜取出器と引継搬送体との間に、果菜取出器から送り出される果菜の向きを変えながら搬送する方向転換搬送体を配置したので、果菜の向きをその後の包装や箱詰め等に適した向きに変えて搬送することができ、作業効率が向上する。
【0061】
本件出願の第6の果菜自動選別装置には上記効果に加えて次のような効果がある。
1.引継搬送体が搬送体の横にその長手方向に沿って配置されているので、装置全体の横幅が狭くなり、設置スペースが小さくて済む。
【0062】
本件出願の第7の果菜自動選別装置には上記効果に加えて次のような効果がある。
1.いずれかの引継搬送体が果菜取出器から果菜が送り出される度に前進し、その繰り返しによって果菜をプール部に均等間隔に整列させてプールするので、果菜取出器による引継搬送体への果菜の供給速度と引継搬送体の先に設置された自動包装装置の包装速度が異なっていたり、前記供給速度が一時的に変動するようなことがあっても、自動包装装置に果菜を一定速度で供給することができる。
【0063】
本件出願の第8の果菜自動選別装置には上記効果に加えて次のような効果がある。
1.選別された果菜が自動的に包装されるため、選別から箱詰めまでを一貫して機械化することができる。また包装された果菜は改めて包装する必要がないため販売する側にとって都合がよく、また消費者側にとっても生産地で包装される果菜は衛生的であるためよい。また包装された果菜は包装しないまま箱詰めする場合よりももちがよく、鮮度の低下がすくないというメリットもある。
【0064】
本件出願の第9の果菜自動選別装置には上記効果に加えて次のような効果がある。
1.方向転換搬送体が、基材の外周に無端ベルトを回転可能に巻付けた搬送部材を搬送方向に間隔をあけてチェーンに2本以上取付け、無端ベルトから下方に係止具を突設し、その係止具をそれより下方に搬送方向に斜めに配置したガイドに係止して、基材がチェーンにより搬送されると無端ベルトがガイドに沿って斜めにスライドして、無端ベルトの上の果菜の向きが変わるようにしたので、小さなスペースで果菜の向きを確実に転換することができる。また、ガイドの長さを変えるだけて果菜の向きを所望量だけ転換させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の果菜自動選別装置の始端部分であり、(a)はその平面図、(b)はその側面図。
【図2】 本発明の果菜自動選別装置の中間部分を示す平面図。
【図3】 本発明の果菜自動選別装置の中間部分を示す斜視図。
【図4】 本発明の果菜自動選別装置の終端部分を示す平面図。
【図5】 本発明の果菜自動選別装置の終端部分を示す斜視図。
【図6】 果菜受体の一例を示す斜視図。
【図7】 ガイドレールの配置状態を示す説明図。
【図8】 振分機構を示す説明図。
【図9】 (a)は果菜取出器を示す斜視図、(b)は搬送ベルトが果菜受体の空間部に差し込まれた状態を示す説明図。
【図10】 果菜取出器の構造の一例を示す説明図。
【図11】 果菜取出器の構造の他例を示す説明図。
【図12】 方向転換搬送体を示す斜視図。
【図13】 (a)、(b)は方向転換搬送体の構造を示す説明図。
【図14】 自動包装装置の概略図。
【図15】 (a)、(b)は自動包装装置のトレーを示す説明図。
【図16】 図15に示すトレーの蓋が開いた状態を示す説明図。
【図17】 包装装置本体を示す説明図。
【図18】 トレーを回動させるための構造の一例を示す説明図。
【図19】 従来の果菜選別機の一例を示す説明図。
【符号の説明】
A 果菜
1 果菜受体
2 搬送体
3 バー
4 果菜取出器
5 引継搬送体
6 方向転換搬送体
7 プール部
8 自動包装装置
9 基材
10無端ベルト
11搬送部材
12チェーン
13係止具
14ガイド

Claims (8)

  1. 果菜受体(1)を搬送体(2)により搬送して、果菜受体(1)上に載せた果菜(A)を搬送し、搬送中に果菜(A)をサイズ別に選別し、果菜受体(1)の進行経路を等級別に振り分けるようにした果菜自動選別装置において、
    搬送体(2)は多数本の横長のバー(3)を搬送方向に間隔を開けて連結して無端状とし、
    前記バー(3)は1又は2本以上を一組として、それら各組の夫々に果菜受体(1)がバー(3)の長手方向にスライド可能に取り付けられ、
    果菜受体(1)は選別結果に基づいて直進し又は横方向にスライドして進行経路が振り分けられ、
    進行経路には、振り分け後に搬送体(2)により搬送される果菜(A)を取出す果菜取出器(4)が配置され、
    前記果菜取出器(4)の先方又は/及び搬送体(2)の側方に、果菜取出器(4)から果菜(A)を引き継いで搬送する引継搬送体(5)が設けられ、
    果菜取出器(4)と引継搬送体(5)との間に、果菜取出器(4)から送り出される果菜(A)の向きを変えて搬送する方向転換搬送体(6)が配置された、
    ことを特徴とする果菜自動選別装置。
  2. 請求項記載の果菜自動選別装置において、
    方向転換搬送体(6)は、搬送方向に回動可能なチェーン(12)と、そのチェーン(12)に間隔をあけて取り付けられた二以上の搬送部材(11)と、その搬送部材(11)の下方に搬送方向に斜めに配置したガイド(14)と、を備え、
    前記搬送部材(11)は、基材(9)と、その外周に回転可能に巻き付けられた無端ベルト(10)と、その無端ベルト(10)からその下方に突設する係止具(13)とから構成され、
    前記係止具(13)は前記ガイド(14)に係止され、前記基材(9)がチェーン(12)により搬送されると、ガイド(14)に係止された係止具(13)の動きに対応して無端ベルト(10)がスライドして、無端ベルト(10)上の果菜(A)の向きを変えられる、
    ことを特徴とする果菜自動選別装置。
  3. 果菜受体(1)を搬送体(2)により搬送して、果菜受体(1)上に載せた果菜(A)を搬送し、搬送中に果菜(A)をサイズ別に選別し、果菜受体(1)の進行経路を等級別に振り分けるようにした果菜自動選別装置において、
    搬送体(2)は多数本の横長のバー(3)を搬送方向に間隔を開けて連結して無端状とし、
    前記バー(3)は1又は2本以上を一組として、それら各組の夫々に2以上の果菜受体(1)がバー(3)の長手方向にスライド可能に取り付けられ、
    果菜受体(1)は選別結果に基づいて直進し又は横方向にスライドして進行経路が振り分けられ、
    進行経路には、振り分け後に搬送体(2)により搬送される果菜(A)を取出す果菜取出器(4)が配置され、
    前記果菜取出器(4)の先方又は/及び搬送体(2)の側方に、果菜取出器(4)から果菜(A)を引き継いで搬送する引継搬送体(5)が設けられた、
    ことを特徴とする果菜自動選別装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の果菜自動選別装置において、
    果菜取出器(4)は、果菜(A)下方に差し込まれる搬送ベルト(60)と、その搬送ベルト(60)に対向する位置に設けられて果菜(A)を上方から押さえる押えベルト(62)とにより挟み込み可能である、
    ことを特徴とする果菜自動選別装置。
  5. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の果菜自動選別装置において、
    引継搬送体(5)は、2以上の進行経路の果菜取出器(4)から送り出される果菜(A)を合流して搬送可能である、
    ことを特徴とする果菜自動選別装置。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の果菜自動選別装置において、
    引継搬送体(5)が、搬送体(2)の長手方向に沿って配置された、
    ことを特徴とする果菜自動選別装置。
  7. 請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の果菜自動選別装置において、
    継搬送体(5)は、果菜取出器(4)から果菜(A)が送り出される度に前進し、その繰り返しによって果菜(A)を引継搬送体(5)の先方のプール部(7)に送り出すものである、
    ことを特徴とする果菜自動選別装置。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の果菜自動選別装置において、
    果菜取出器(4)又は引継搬送体(5)の先に、それらにより搬送されてくる果菜(A)を包装する自動包装装置(8)を配置した、
    ことを特徴とする果菜自動選別装置。
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