JP6502827B2 - 果菜自動選別装置 - Google Patents
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Description
計測判別部は計測部と判別部を別々にすることもできる。
(1)作業員が、果菜載せ進行路の果菜受体に果菜を一個ずつ手作業で載せるだけで果菜が一列に整列して搬送され、搬送中に自動的に計測されて等階級が判別され、その判別データ(情報)に基づいて、上段又は下段の振り分け部により二以上の振り分け進行路に振り分けられるので、二つとして同じ形状、大きさのものがない果菜を等階級別に自動選別できる。
(2)果菜を上段搬送部と下段搬送部上の上下二段にして搬送するため、一人の作業者が両搬送部で搬送される果菜を取り出して箱詰めや袋詰め(包装)することができ、一段の高さで搬送する果菜を包装する場合よりも多くの果菜を一人で効率よく包装することができる。
(3)果菜を上方に引き上げるのではなく、下り傾斜部で一段低く下げるので、作業者が果菜を載せる位置で、上下の果菜を取り出して包装することができ、踏み台が必要ない。
(4)上段搬送部と下段搬送部を複数段設ければ、幅(奥行)が狭い小型の果菜自動選別機で多くの等階級に選別して細かな等階級判別が可能となる。この場合、搬送部を次第に下げるので、段数を多くしても最上段の搬送部は格別高くならず、最上段の搬送部で搬送される果菜も、最下段の搬送部で搬送される果菜も同じ高さの位置で包装作業をすることができる。
(5)下り傾斜部の傾斜開始箇所に果菜取り出し機が配置されているので、果菜受体からの果菜の取り出しが円滑に行われる。
(6)果菜載せ進行路を一列に搬送されてくる果菜受体を、作業者の手が届く範囲内の二列以上の振り分け進行路に振り分けるので、振り分け進行路の数が多くなっても、一人の作業者で包装作業をすることができる。
(7)搬送されてくる果菜を上方に引き上げるのではなく、下り傾斜部で引き下げるため果菜が下り傾斜部で滑落しにくくなり、下り傾斜部の上に落下防止具を設ける必要もない。
本発明の果菜自動選別装置は各種形状の果菜の自動選別に使用可能であるが、実施形態として果菜が胡瓜の場合を一例として説明する。
本発明の果菜自動選別装置は果菜搬送ライン(果菜搬送体)1(図1)を備える。果菜搬送体1は少なくとも、間隔をあけて対向配置された二本のチェーン2(図1、図2)と、それらチェーン2の間に架設された細長の支持バー3(図1、図2)と、支持バー3に取り付けられた果菜受体4(図1、図2)を備える。
二本のチェーン2は図5のように対向配置された二枚のフレーム5の内側に取り付けられた駆動回転体(例えば駆動スプロケットギア)6と従動回転体(例えば従動スプロケット)7の外周に巻回して無端状にしてあり、図6のように駆動回転体6の回転により駆動回転体6の外周を下から上に回転し、従動回転体7の外周を上から下に回転して周回できるようにしてある。
支持バー3(図3)はパイプ状又は棒状の細長材であり、二本一組として一つの果菜受体4に貫通して、果菜受体4が支持バー3にその軸方向にスライド可能に取付けられている。支持バー3の軸方向両端部はチェーン2のコマ同士を連結する連結ピンと同軸でチェーン2に取り付けてチェーン2に架設され、チェーン2の走行に伴ってチェーン2と同方向に移動すると共にチェーン2が駆動回転体6(図6)の外周を下から上に回転する場合も、従動回転体7(図6)の外周を上から下に回転する場合も、隣接する支持バー3の間隔が水平移動する場合と変わらないようにしてある。図示は省略してあるが、支持バー3の近傍(例えば、支持バー3の下方)には、支持バー3の撓みを防止するための支持具(テンション付与具)を設けることもできる。対向配置された両チェーン2の間隔が広い場合は、支持バー3が長くなって撓みが生じ易くなるが、支持具を設けることで支持バー3の撓みを防止して、果菜受体4が支持バー3の軸方向へスムーズに横スライドできるようにすることができる。
果菜搬送体1は図1、図6に示すように、上段搬送部8と、その先の下り傾斜部9と、その先の下段搬送部10を備える。下段搬送部10は上段搬送部8よりも一段低くなっている。ここで、一段とは、上段搬送部8を移動する果菜受体4の底面が接触しない程度である。
上段搬送部8は図1、図6に示すように手前水平搬送部11の先に振り分け部12を備える。
果菜受体4は図4(a)(b)に示すように横長の果菜Aを載せることができるように横長にしてあり、下部に支持バー3に取り付ける取付け部20が、上部に果菜Aを支持可能な搭載部21が形成されている。取付け部20にはその長さ方向に平行に貫通された二つ貫通孔22が開口されている。果菜受体4の取付け部20の下面にはガイドピン23が下方に向けて突設されている。
計測判別部15(図1)は搬送中の果菜Aの形状、大きさ等を計測し、その計測データに基づいて果菜Aの等階級を判別するものであり、果菜受体4に載せた果菜Aに計測光を投射する光源と、果菜Aを撮影する電子カメラ(CCDカメラ)と、電子カメラの画像データを電算処理して果菜Aの形状(例えば、曲がり)、長さ、太さ等から果菜Aの等階級を判別する処理回路等を備えている。それらはケース内に収容されている。計測判別部15には必要に応じて、果菜Aの重量を計測する重量計、糖度を計測する糖度計等を付加することができる。計測判別部15は計測精度を高めるためには果菜Aの真上から撮影できるように果菜搬送体1(図1)の真上に設置するのが望ましい。果菜Aの糖度は果菜Aの真下から計測することもできる。計測判別部15は果菜受体4に果菜Aが載っていない場合は、載っていないことを検出できるようにしてある。電子カメラは二台以上設けて二以上の角度から撮影して、精度の高い等級判別ができるようにすることもできる。
図1の振り分け部12は支持バー3の移動によって搬送される果菜受体4の進路を、計測判別部15からの判別情報(制御信号)に基づいて、等階級別に振り分け進行路13b、13c、・・・に振り分ける領域である。判別結果に基づいて果菜受体4を横スライドさせて、予め定めてある二以上の振り分け進行路13b、13c、・・・のいずれかに振り分ける。振り分け部12は果菜受体4を横スライドさせるために、果菜搬送体1の下にガイドレール31(図2)を二本以上(振り分け進行路13b、13c、・・・と同じ数)配置してある。夫々のガイドレール31は果菜載せ進行路13a(図1)から振り分け進行路13b、13c、・・・に向けて斜めに配置されている。この構成とすることにより、最も手前の果菜載せ進行路13a(図2の右側の進行路)を移動してくる果菜受体4の下方に突出しているガイドピン23(図4)が、計測判別部15での判別データに基づいていずれかのガイドレール31に案内されて横移動し、それに伴って果菜受体4が判別データに対応したいずれかの振り分け進行路13b、13c、・・・に振り分けられるようにしてある。
下り傾斜部9(図1、図6)は振り分け部12の先方に設けられており、ガイドレール31(図2、図3)により所定の振り分け進行路13b、13c、・・・に振り分けられた果菜受体4が果菜Aを載せたまま斜め下方に移動するようにしてある。
多数の振り分け進行路13b、13c、・・・(図1)の先の下り傾斜部9の傾斜開始部の先には、果菜取り出し機16が傾斜開始部と同じ(略同じ)高さで水平に配置されている。この果菜取り出し機16は下り傾斜部9を斜め下方に移動する果菜受体4の上の果菜Aを一本ずつ取り出すものである。一例として図8に示す果菜取り出し機16は幅の狭いベルト27を数本(5本)配置し、内側二本のベルト27を他の3本のべルト27よりも手前に突出させて、その突出部が、斜め下方に移動してくる果菜受体4の空間部25内に進入し、果菜受体4の斜め下方への移動が進行すると、果菜受体4の上の果菜Aが内側二本のベルト27で掬われて5本のベルト27に載り移るようにしてある。
果菜取り出し機16の先に水平に配置されている引き継ぎ搬送体17(図1、図6)は、図8のように果菜取り出し機16で取り出された果菜Aを引き継いで水平に搬送するものである。引き継ぎ搬送体17にはベルトコンベア(図8)を使用することができる。引き継ぎ搬送体17で搬送される果菜Aは、包装作業者が果菜Aを一本ずつ取り出して作業台H(図1)の上の包装箱に箱詰めしたり、図示しない包装袋に袋詰めしたり、或いは図示しない自動包装機により包装したりすることができる。
下段搬送部10は、上段搬送部8の果菜載せ進行路13aを移動し、その先の振り分け進行路13b、13c、・・・に振り分けられることなく直進して、その先の下り傾斜部9を移動してくる果菜受体4を先方に移動し、その移動中に、果菜受体4を前記計測判別部15の判別データに基づいて、等階級別に振り分ける領域である。そのため、図1の最も手前側に直進進行路41a(図1)があり、その奥側に振り分け進行路41b、・・・があり、移動中の果菜受体4を前記計測判別部15の判別データに基づいて前記それら振り分け進行路41b、・・・に等階級別に振り分けるようにしてある。この場合、振り分け進行路41b、・・・の先には果菜受体4の上の果菜Aを取り出す果菜取り出し機16が水平に配置され、その先に、果菜取り出し機16から果菜Aを引き継いで搬送する引き継ぎ搬送体17が水平に配置されている。
果菜Aが取り出されて空になった果菜受体4は、チェーン2の移動により移動が継続されて、チェーン2の折り返し部で下方に回り込み、チェーン2の下側を搬送されてチェーン2の上方に戻る。果菜受体4が振り分け部12で横移動されて振り分け進行路13b、13c、・・・に振り分けられている場合は、その果菜受体4は前記の戻る間に、戻りガイドレール(図示せず)に沿って移動して(戻されて)、振り分け前の元の位置(果菜載せ進行路13a:図1)に戻されて一列に整列するようにしてある。戻りガイドレールは果菜搬送体1の下に配置されており、ガイドレール31と逆向き斜めに配置してある。
図1のように多数列の引き継ぎ搬送体17は手前側のものより奥のものを長くして、多数列の引き継ぎ搬送体17の先端が階段状にして、奥の列の引き継ぎ搬送体17の手前側に作業スペース40(図1)が確保されるようにしてある。
引き継ぎ搬送体17は、その回転速度を、果菜取り出し機16の回転速度よりも遅くして、果菜取り出し機16で間隔をあけて取出された果菜Aが果菜取り出し機16の上に間隔を詰めて送り込まれるようにすることもできる。これにより、引き継ぎ搬送体17に無駄な間隔が発生しにくくなり、引き継ぎ搬送体17を効率よく使用することができる。
2 チェーン
3 支持バー
4 果菜受体
5 フレーム
6 駆動回転体
7 従動回転体
8 上段搬送部
9 下り傾斜部
10 下段搬送部
11 手前水平搬送部
12 振り分け部
13 進行路
13a 果菜載せ進行路
13b、13c・・・ 振り分け進行路
14 果菜載せ台
15 計測判別部
16 果菜取り出し機
17 引き継ぎ搬送体
20 (果菜受体の)取付け部
21 搭載部
22 貫通孔
23 ガイドピン
24 中央部材
25 空間部
26 サイド部材
27 コンベアベルト
28 転がり防止突起
29 (中央部材の)側壁面
30 (サイド部材の)内側壁面
31 ガイドレール
32 主レール
33 切り替え片
34 ピン
35 支持ギヤ
36 押しギヤ
37 脱落防止具(押さえ具)
40 作業スペース
41a 直進進行路
41b・・・ 振り分け進行路
A 果菜
H 作業台
Claims (2)
- 果菜搬送体の果菜受体に果菜を載せて搬送し、搬送中に果菜を計測し、計測結果に基づいて当該果菜を等階級別に判別し、判別済み果菜を等階級別に振り分けて等階級別に選別する果菜自動選別装置において、
前記果菜搬送体は果菜を載せることのできる果菜受体を多数備えており、上段搬送部と、その先方に設けた振り分け部と、振り分け部の先方に設けた下り傾斜部と、下り傾斜部の先方であって上段搬送部よりも低い位置に設けた下段搬送部を備え、これら上段搬送部と、振り分け部と、下り傾斜部と、下段搬送部は無端状に形成されて循環回転して前記果菜受体を搬送可能であり、
前記振り分け部は、判別結果に基づいて果菜受体を等階級別に振り分けることができ、
前記下り傾斜部は、前記振り分け部の先方から前記下段搬送部に向けて次第に下り傾斜になっており、当該振り分け部で振り分けられて搬送されてくる果菜受体を下方に搬送することができ、
前記下段搬送部は、前記下り傾斜部で搬送されてくる果菜受体を等階級別に二以上に振り分けて搬送することができ、
振り分け部の搬送方向先方であって少なくとも下り傾斜部の上方に、果菜取り出し機があり、この果菜取り出し機は前記振り分け部で搬送される果菜受体が前記下り傾斜部に差し掛かると、当該果菜受体の上から果菜を取り出すことができる、
ことを特徴とする果菜自動選別装置。 - 請求項1記載の果菜自動選別装置において、
上段搬送部と、振り分け部と、下り傾斜部と、下段搬送部は、間隔をあけて設けた無端状のドライブチェーン間に細長の支持バーが架設され、それら支持バーに果菜を載せることができる果菜受体が取り付けられて無端状に形成されて循環回転可能であり、
果菜受体は、前記ドライブチェーンの走行により移動する支持バーの移動に伴って支持バーと同方向に移動でき、
前記振り分け部は、判別結果に基づいて果菜受体を支持バーに沿って横スライドさせて等階級別に振り分けることができ、
前記下り傾斜部はドライブチェーンを下り傾斜にして、当該ドライブチェーンに架設されている支持バーをも下り傾斜にして構成された、
ことを特徴とする果菜自動選別装置。
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