JP2596555B2 - 段ボール箱の自動開梱切り出し装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 この発明は、商品が詰められた段ボール箱を自動的に
開梱して必要数量の商品を自動的に切り出すための段ボ
ール箱の自動開梱切り出し装置に関するものである。

従来の技術 従来、日常生活用品や飲食料品等の小物商品は一般に
段ボール箱に複数個詰められているのが普通で、これら
段ボール箱に詰められた商品を仕向先別に、商品１個を
最小単位として要求された数量を仕分けるためには、 全て手作業をもつて、先ず段ボール箱を開いて中の商
品を必要な数量取り出して所定のケースに入れる方法
と、 手作業によつて段ボール箱を開いて中の商品を自動切
り出し装置の所定の棚に一定方向に配列し、切り出し作
業だけを自動的に行う方法、 とがある。

発明が解決しようとする問題点 しかし乍ら、この様な従来における段ボール箱の開梱
および切り出し方法においてはいずれの場合も段ボール
箱の開梱および商品の切り出し等の作業の全部または相
当な部分を手作業に依らねばならず、ために段ボール箱
の開梱には手間と時間がかゝり、特に刃物を用いて段ボ
ール箱を切り開くときは熟練と時間を要し、商品を傷付
ける恐れがあり、また商品の切り出し作業を手作業で行
うときには時間と手間がかゝつて厄介で面倒であり、自
動的に切り出す場合には切り出し装置が複雑になつて円
滑に操作が行われない等の問題点がみられる。

従つて、この発明の目的はこの様な従来における問題
点を解決するために、段ボール箱の開梱と商品の切り出
し作業とを手作業に依らずに簡単な構成のカツター装置
および切り出し装置によつて自動的に且つ連続的に短時
間に確実に、商品を何等傷付けることなく開梱および切
り出しできる段ボール箱の自動開梱切り出し装置を提供
することにある。

問題点を解決するための手段 この発明に依れば、段ボール箱の自動開梱切り出し装
置は、段ボール箱の底部左右側縁を切断するためのプツ
シヤー式のカツター装置と、段ボール箱の底部前後側縁
を切断するためのカツター移動式のカツター装置と、底
部側縁が切断されて開梱された段ボール箱を取り除くた
めの段ボール箱把持移載装置と、段ボール箱が開梱除去
されたバラ荷に転倒防止用の枠を嵌めて搬送するバラ荷
搬送装置と、バラ荷を前側の列から順に切り出しを行う
ための切り出し装置とを備えている。

作用 従つて、この発明は上述の様に構成された手段におい
て、先ず、プツシヤー式のカツター装置の固定の一対の
回転カツターの上をプツシヤーにより段ボール箱が押し
進められるときに回転カツターによつて段ボール箱の底
部左右側縁を切断し、次いでカツター移動式のカツター
装置の横方向往復動可能な移動台上の一対の回転カツタ
ーによつて段ボール箱の底部前後側の側縁を切断し、底
部四側縁が切断されて開梱された段ボール箱を段ボール
箱把持移動装置の把持アームによつて把持し持上げ回動
して段ボール箱を取り除き、段ボール箱が除かれて露呈
されたバラ荷に上方から四角形または格子状の転倒防止
用の枠を嵌めて搬送装置にて切り出し場所に搬送し、次
いで切り出し装置のゲートプレートを開閉してバラ荷を
前側の列から順にゲートプレート開口部から切り出すこ
とができる。

実 施 例 以下に、この発明の推奨実施例を添付図面に沿つて詳
細に説明する。

図面の第1,2図に概略示される様に、この発明の段ボ
ール箱の自動開梱切り出し装置は、段ボール箱Ａの底部
左右側縁を切断するためのプツシヤー式のカツター装置
11と、段ボール箱Ａの底部前後側縁を切断するためのカ
ツター移動式のカツター装置12と、底部側縁が切断され
た開梱された段ボール箱Ａを取り除くための段ボール箱
把持移載装置14と、段ボール箱Ａが開梱除去されたバラ
荷に転倒防止用の枠50を嵌めて搬送するバラ荷搬送装置
15と、バラ荷を前側の列から順に切り出しを行うための
切り出し装置16とから主に構成されている。

図示されるように、中味の入ったプラスチツク製のボ
トルＢの様な商品が整列して詰められた段ボール箱Ａは
ローラコンベアやベルトコンベアの様な搬送コンベア２
により運ばれ、適宜な分岐装置３によつてこの発明の自
動開梱切り出し装置にストツク用のコンベア４を経て供
給される。分岐装置３はローラコンベア５の前後に横方
向の一対の無端チエン６間をプツシヤープレート７によ
り連結して成るもので、プツシヤープレート７によつて
段ボール箱Ａをストツク用のコンベア４に押し出すよう
になつており、他の適宜な一般のものを用いることがで
きる。搬送コンベア２から分岐装置３により供給される
段ボール箱Ａはストツク用の適宜なコンベア４にて蓄積
され、１つゞつ段ボール箱Ａを自動開梱切り出し装置に
向つて前進させる様になつている。

第３乃至８図に詳しく示される様に、この発明の自動
開梱切り出し装置のプツシヤー式のカツター装置11は、
固定配置された一対の回転カツター21と、回転カツター
21の上を固定台22に沿つて段ボール箱Ａを押し進めるた
めのプツシヤー23と、プツシヤー23を駆動するための一
対のチエン24および駆動装置25とから構成されている。
図示される様に、段ボール箱Ａを押し進めるためのプツ
シヤー23は間隔を置いて設けられた一対のチエン24を連
結して設けられ、電動機の様な駆動装置25によつてチエ
ン24を駆動することにより、プツシヤー23にて段ボール
箱Ａを押し進めるようになつており、ローラコンベア26
上を押し進められる段ボール箱Ａが固定台22上を両側面
ガイド27により案内されながら押し進められ、回転カツ
ター21上を通過するときに、段ボール箱Ａの底部左右側
縁が回転カツター21の刃先によつて切断されるようにな
つている。

回転カツター21は電動機20の軸端に取付けられて成
り、図示の様に適宜な角度をもつて設置されていて回転
する回転カツター21の刃先が段ボール箱Ａの左右の側縁
を切断できるようになつており、取付角度および設備高
さを適宜調節できるように設けられるのが好適である。

底部左右側縁が回転カツター21により切断された段ボ
ール箱Ａは更にプツシヤー23により押し進められてカツ
ター移動式のカツター装置12の定置台31上に移載され
る。このカツター移動式のカツター装置12は、段ボール
箱Ａを移載する定置台31と、横方向に往復動可能な移動
台32と、この移動台32上に設けられた一対の回転カツタ
ー33とから構成されている。

段ボール箱Ａが移載される定置台31は段ボール箱Ａの
前後幅よりも幅が狭く、段ボール箱Ａの底部前後端が共
にはみ出るような寸法をなした板部材から成り、長手方
向中心に沿つて複数個のバキユームパツド34が設けられ
ていて定置台31の開口を通つて段ボール箱Ａの底部に係
合して段ボール箱Ａをしつかりと吸着固持するようにな
つている。また、段ボール箱Ａの前後位置を正しく決め
るために定置台31の前方に上下可動式のストツパー35が
設けられている。段ボール箱Ａの底部前後縁を切断する
ために、横方向に細長い固定のベツド36を上を往復動可
能に移動台32が設けられ、この移動台32の上に適宜な角
度をもつて取付けられた一対の電動機37の軸端に夫々回
転カツター33が設けられていて、ベツド36上を往復動す
る移動台32上の回転カツター33の刃先によつて段ボール
箱Ａの底部前後側縁が切断されるようになつている。ま
た、これら回転カツター33の切断刃先の間隔および取付
角度は適宜調節できるように設けられるのが好適であ
る。更に、カツター装置12の移動台32の一側には支柱38
の端部に支持された一対のフツク39が定置台31に切られ
たスリツト41より先端が突出引込み自在に設けられてい
て、移動台32の荷動に伴つてスリツト41に沿つて移動し
て初期位置に戻る復りの動きのときにフツク39の先端が
突出して段ボール箱Ａの切断された底部部分に係合し、
該底部部分を押しながら移動して排除するようになつて
いる。

また、このカツター移動式のカツター装置12により底
部四側縁が切断された段ボール箱Ａは第12乃至16図に示
される段ボール箱把持移載装置14によつて段ボール箱Ａ
の側壁部分が挾持され、持上げられて中味の商品である
ボトルＢを残して取り除かれる。この段ボール箱把持移
載装置14は支持台42に支持された空圧または油圧式のシ
リンダー43と、シリンダー43により上下動される直角に
屈曲したアーム44と、アーム44を上下動および回動案内
するガイド溝46を有しシリンダー43上端に設けられた円
筒状部材45と、アーム44先端に取付けられ下端に段ボー
ル箱把持のエアアクチユエータ48を有する把持アーム47
とから構成されている。

段ボール箱把持移載装置14のシリンダー43は第1,2図
に示される様にプツシヤー式のカツター装置12の送り出
し端側の近くに設けられ、第12,13図に示される様にカ
ツター移動式のカツター装置12における把持位置Ｈから
アーム44が180゜回動して段ボール箱Ａを釈放する釈放
位置Ｒとの間を作動するようになつている。アーム44
は、シリンダー43内を上下動するピストン49から上方に
延びるピストンロツド50の上端部から直角に水平方向に
円筒状部材45のガイド溝46を通つて延び、先端に逆Ｕ字
形の把持アーム47が取付けられている。アーム44が延出
する円筒状部材45のガイド溝46は第１図に示される様に
垂直に延びる垂直部分46aと、この垂直な溝部分46aの上
端から上斜めに円筒状部材45の外周面を180゜反対側の
位置にまで延びる傾斜部分46bとから成り、アーム44を
シリンダー43によつて上下動および180゜回動すべく案
内する。逆Ｕ字形の把持アーム47の垂下する各アーム部
材47aの下端には複数個、図示実施例では２個宛のエア
アクチユエータ48が設けられており、圧力空気の供給に
よつて段ボール箱Ａを挾持できるようになつている。

段ボール箱Ａが開梱されて商品のボトルＢが露出され
たバラ荷を切り出し装置16に搬送するためのバラ荷搬送
装置15は、定置台31上のボトルＢに上方から転倒防止用
の枠50を嵌め込む枠移送嵌込み機構51と、枠50が嵌め込
まれたボトルＢを所要の切り出し位置に搬送する搬送コ
ンベア52と、ボトル切り出し後の枠50を回収移送する枠
回収移送機構53とから構成されている。バラ荷搬送装置
15の枠移送嵌込み機構51は第１乃至３図および第17,18
図に示される様に、枠50を移送案内すべく枠50の側部に
設けられた第1,2のガイドピン55,56が案内係合する第
１、第２のガイド部材57,58と、枠50を移送すべく枠50
の第２のガイドピン56と係合する多数の耳部61を有する
移送用チエン60と、チエン60を駆動する駆動装置62と、
枠供給移送用コンベア63とを備えている。転倒防止用の
枠50は側部の前側上方に第１のガイドピン55が、後側下
方に第２のガイドピン56が設けられている。枠50をボト
ルＢに嵌め込むべく案内移送するよう第１、第２のガイ
ドピン55,56が夫々係合する第１、第２のガイド部材57,
58は、彎曲部64,65と垂直部66,67と水平部68とから成つ
ており、また第２のガイドピン56を係合支持する耳部61
が設けられたチエン60が第２のガイド部材58に沿つて延
びるようスプロケツト71,72,73に掛けられている。空の
枠50を供給するローラコンベアのような移送用コンベア
63の前方近くには枠50を停止待機させるためのストツパ
ー74が設けられている。

従つて、コンベア63上にて待機していた枠50は、段ボ
ール箱Ａが取り除かれて定置台31上のボトルＢが露出さ
れると、ストツパー74が解除されてコンベア63上を前進
し、先ず第１のガイドピン55が第１のガイド部材57の彎
曲部65の入口に位置し、第２のガイドピン56が第２のガ
イド部材66の彎曲部64の入口に位置し、チエン60の耳部
61が第２のガイドピン56に下側から係合してガイドピン
56を持上げ支持してガイドピン56をガイド部材66に沿つ
て案内するので、同時に第１のガイドピン55も第１のガ
イド部材57に沿つて案内され、定置台31上のボトルＢに
上から格子状の枠50が嵌め込まれる。ボトルＢに枠50が
嵌め込まれると、ストツパー35が降下して解除されるの
で、第２ガイドピン56に耳部61が係合したチエン60によ
つて枠50が嵌め込まれたボトルＢはグラビテイコンベア
77の上をベルトコンベア78まで前進される。定置台31上
にてボトルＢに嵌め込まれた枠50は第２ガイドピン56に
耳部61が係合するチエン60によつて水平方向に前進さ
れ、スプロケツト73のところで耳部61がガイドピン56か
ら解放され、次いでグラビテイコンベア77およびベルト
コンベア78にて切り出し装置16の切り出し位置に搬送さ
れる。枠50が嵌め込まれたボトルＢを切り出し装置16に
搬送する搬送コンベア52は図示実施例においてはこれら
グラビテイコンベア77およびベルトコンベア78とで形成
されている。

切り出し装置16にて全てのボトルＢの切り出しが行わ
れて空になつた枠50をコンベア63に回収移送するための
枠回収移送機構53は、第１乃至3,17,18図に示される様
に枠50の第１、第２のガイドピン55,56が案内係合する
第1,2のガイド部材81,82と、枠50の上方に回収移送する
ために枠50の第２のガイドピン56と係合する耳部84を有
する移送用チエン83とを備えており、チエン83を駆動す
るために枠移送嵌込み機構51のチエン60のスプロケツト
73と同軸のスプロケツト91と、枠回収移送機構53のチエ
ン83のスプロケツト85と同軸のスプロケツト92との間に
掛けられたチエン93によつて枠回収移送機構53のチエン
83を駆動装置65からの駆動力をもつて駆動できるように
なつている。枠回収移送機構53の第1,2のガイド部材81,
82は夫々下彎曲部94,95と上彎曲部96,97と上下両彎曲部
94,95および96,97間を各々連接する垂直部98,99とから
形成されている。枠52の第２ガイドピン56と係合して枠
50を持上げるチエン83はスプロケツト85,86間に掛けら
れている。また、枠回収移送機構53のチエン83から移送
用コンベア63への枠50の転換を確実にするために、チエ
ン83と移送用コンベア63との間に複数個のローラを設け
てこれらローラをスプロケツト86からの動力によつて駆
動して積極的に枠50の送り込みを行うようにしたり、或
はチエン83の上部のスプロケツト86と大体水平方向に間
隔を置いて別のスプロケツトを設けてチエン83の水平な
送り部分を形成し、移送用コンベア63への枠50の水平方
向の送り込みを行うことができる。

ボトルＢの切り出しを行う切り出し装置16は第1,2
図、特に第19,20図に示される様に、枠50が嵌められた
ボトルＢの前列相当分を切り出すべく載置プレート101
に設けられた切り出し様の開口部103を開閉するゲート
プレート102と、ゲートプレート102を開閉作動するシリ
ンダ装置104と、切り出し用の開口部103の下に連接して
設けられたシユータ105とから構成され、枠50が嵌めら
れたボトルＢの前列相当分の数と同じ数の切り出し用の
開口部103、すなわちゲートプレート102およびシリンダ
装置104が設けられていて、必要な情報にもとづいて１
回の切り出しボトル数分のゲートプレート102を開いて
ボトルＢをシユータ105を介して所定の折コンのような
容器106に供給するようになつている。

この様に構成されたこの発明の段ボール箱の自動開梱
切り出し装置においては、第1,2図に示される様に先ず
中味の入つているプラスチツクのボトルＢの様な適宜な
製品が整列して詰められた段ボール箱Ａが搬送コンベア
２によつて運ばれて分岐装置３のローラコンベア５上を
プツシヤープレート７により押されてストツク用のコン
ベア４上に蓄積される。ストツク用コンベア４に蓄積さ
れた段ボール箱Ａは１つゞつ前方に送られてプツシヤー
式のカツター装置11に供給される。このカツター装置11
において、段ボール箱Ａは固定台22上を、駆動装置25に
よりチエン24を介して駆動されるプツシヤー23により両
側面ガイド27に沿つて案内されながら押し進められ、電
動機20により回転駆動される回転カツター21の上を通過
するときに回転カツター21の刃先によつて段ボール箱Ａ
の底部両側縁が切断される。回転カツター21により底部
両側縁が切断された段ボール箱Ａは更にプツシヤー53に
より固定台22上を押し進められ、次いでカツター移動式
のカツター装置12の定置台31上に移載される。

カツター移動式のカツター装置12の定置台31上に移載
された段ボール箱Ａは上下可動式のストツパー35に当
り、これに連動してプツシヤー23も停止して段ボール箱
Ａが定置台31上に停止される。こゝで段ボール箱Ａは下
側からバキユームパツド34により吸着され固持される。
こうして段ボール箱Ａが定置台31上の所定位置にバキュ
ームパツド34により吸着固持されると、ベツド36に沿つ
て移動台32が横方向に移動され、移動台32上に設けられ
た電動機37により回転駆動される回転カツター33によつ
て回転カツター33が段ボール箱Ａの下を通過するときに
回転カツター33の回転する刃先によつて段ボール箱Ａの
底部前後側縁が切断される。

こうして先のプツシヤー式のカツター装置11によつて
段ボール箱Ａの底部両側縁が切断され次いでカツター移
動式のカツター装置12によつて段ボール箱Ａの底部前後
側縁が切断されて底部四側縁が切断された段ボール箱Ａ
は段ボール箱把持移載装置14によつて取り除かれる。す
なわち、把持アーム47が段ボール箱釈放位置Ｒに位置す
る段ボール箱把持移載装置14において、支持台42に支持
されたシリンダー43のオフ作動、すなわち収縮作動によ
つて上方に位置するアーム44は円筒状部材45のガイド溝
46の傾斜部分46bに沿つて移動し釈放位置Ｒから先ず180
゜回動して段ボール箱把持位置Ｈの上方位置に位置され
る。続いてのシリンダー43の収縮作動によつてアーム44
はガイド溝46の垂直部分46aに沿つて下方に移動して把
持アーム47が段ボール箱Ａを挾持できる把持位置Ｈに位
置される。この把持位置Ｈにてアクチユエータ48が作動
されて把持アーム47によつて段ボール箱Ａを挾持し、次
いでシリンダー43に圧力空気を供給して伸長作動するこ
とによつてアーム44がガイド溝46の垂直部分46aに沿つ
て上昇し、次いで傾斜部分46bに沿つて上昇しながら180
゜回動して釈放位置Ｒに到達する。この釈放位置Ｒにて
把持アーム47のアクチュエータ48をオフ作動すれば挾持
されていた段ボール箱Ａが釈放され、ボトルＢから段ボ
ール箱Ａが取り除かれる。

こうして段ボール箱Ａの上方部分が取り除かれて段ボ
ール箱Ａの底部上に整列して並んだ状態にあるボトルＢ
の搬送中の転倒および列の乱れを防止するためにボトル
Ｂに格子状の枠50が嵌め込まれる。すなわち、第1,2図
および第17,18図に示される様に、カツター移動式のカ
ツター装置12の定置台31上に保持されたボトルＢは段ボ
ール箱Ａが段ボール箱移載装置14によつて取り除かれる
と、バラ荷搬送装置15の枠移送嵌込み機構51のコンベア
63上に待機している枠50がストツパー74の解除によつて
前進して枠50の第１ガイドピン55がガイド部材57により
案内され、枠50の第２ガイドピン56がチエン60の耳部61
に係合し且つガイド部材58によつて案内されてボトルＢ
上に垂直に下降されてボトルＢに嵌め込まれる。このボ
トルＢへの枠50の嵌め込みと同時に、ストツパー35が定
置台31よりも下方に下げられ釈放されてボトルＢが送り
出され、段ボール箱Ａの底部前後側縁を切断した後の移
動台32がベツド36上を初期位置に戻るよう復元され、こ
のときにフツク39が段ボール箱Ａの切断された底部側縁
端に係合して底部を押しながら移動して段ボール箱底部
を排除する。ボトルＢに嵌め込まれた枠50は第２ガイド
ピン56に耳部61が係合するチエン60によつてスプロケツ
ト73のところまで前進され、こゝでチエン60の耳部61が
枠50の第２ガイドピン56か解放され、枠50が嵌め込まれ
たボトルＢは搬送コンベア52のグラビテイコンベア77と
ベルトコンベア78によつて切り出し装置16の切りし位置
にまで搬送され、切り出し用開口部103のゲートプレー
ト102の上に枠50が嵌め込まれたボトルＢの最前列のボ
トルが位置される。

ボトルＢが切り出し装置16の切り出し用のゲートプレ
ート102上に位置されたならば、シリンダ装置104を作動
して所望される切り出し数のゲートプレート102を開く
ことによつて最前列のボトルＢの所定数が開口部103か
らシユータ105を介して下の適宜な容器106内に供給され
る。こうして先ず最前列のボトルＢが切り出されると、
ベルトコンベア78が駆動装置80によつて駆動されて第２
列目のボトルＢが切り出し用のゲートプレート102上に
位置され、次いでシリンダ装置104を作動することによ
つて第２列目のボトルＢの切り出しが行われる。この様
にして第３列目、第４列目等のボトルの切り出しが同じ
様にして順次行われ、枠50の中のボトルが全て切り出さ
れて空になつた枠50は切り出し用の開口部103より更に
前方に進められ、バラ荷搬送装置15の枠回収移送機構53
によつて回収される。

すなわち、全ボトルが切り出されて載置プレート101
上に位置された枠50は、スプロケツト85,86に上下方向
に掛けられた枠回収移送機構53のチエン83の耳部84が枠
50の第２ガイドピン56に係合して第２ガイド部材82に沿
つて第２ガイドピン56を持上げ移送すると共に第１ガイ
ドピン55が第１ガイド部材81に沿つて案内されることに
よつて上方に移送され、上方のスプロケツト86および上
彎曲部96,97を第1,2ガイドピン55,56が通過した後に、
移送用コンベア63であるローラコンベア上に解放され、
移送用コンベア63上を空の枠50が送られてストツパー74
に当つて停止され待機させられる。

発明の効果 この様に、この発明の段ボール箱の自動開梱切り出し
装置に依れば、角度をもつて設置された一対宛の回転カ
ツターを有したプツシヤー式およびカツター移動式のカ
ツター装置によつて段ボール箱の底部の両側縁および前
後側縁の全側縁を切断し、底部が切断開梱された段ボー
ル箱を段ボール箱把持移送装置により取り除き、段ボー
ル箱を取り除いた後の商品に枠を嵌めて移送中の転倒と
列の乱れを防止し、切り出し装置の切り出し位置にて前
列側の商品から順次切り出しを行う等の全工程を手作業
によらずに全て自動的に行うことができ、カツター装置
による段ボール箱の底部側縁の切断を、角度をもつて回
転する回転カツターの刃先を外向きに傾斜した角度とし
て切断するので、段ボール箱の底部側縁だけを切断でき
て商品を全く傷付けることがなく、簡単な構造をもつて
各カツター装置、段ボール把持移送装置、切り出し装
置、枠嵌め込みおよび回収装置等を構成することがで
き、確実且つ円滑な操作を行うことができ、段ボール箱
の開梱と商品の切り出しを簡単な構成をもつて自動的且
つ連続的に短時間に確実に行うことができる等の効果を
奏することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の段ボール箱の自動開梱切り出し装置
の正面概略図、第２図は平面図、第３図は要部の正面
図、第４図は平面図、第５図はプツシヤー式カツター装
置の正面概要図で、第６図は平面図で、第７図は側面
図、第８図は回転カツター部分の端面拡大図、第９図は
カツター移動式カツター装置の側面概要図で、第10図は
平面図で、第11図は背面図、第12図は段ボール箱把持移
載装置の平面図、第13図は側面図、第14図は段ボール箱
把持移載装置のアーム連結部分の拡大部分図で、第15,1
6図は把持アームの正面図および側面図、第17図および
第18図はバラ荷搬送装置の正面概要図および側面図、第
19図および第20図は切り出し装置の正面図および平面図
である。 図中、11……プツシヤー式のカツター装置、12……カツ
ター移動式のカツター装置、14……段ボール箱把持移載
装置、15……バラ荷搬送装置、16……切り出し装置、2
0,37……電動機、21,33……回転カツター、23……プツ
シヤー、24……チエン、25……駆動装置、26……ローラ
コンベア、27……側面ガイド、31……定置台、32……移
動台、34……バキユームパツド、35……ストツパー、36
……ベツド、39……フツク、42……支持台、43……シリ
ンダー、44……アーム、45……円筒状部材、46……ガイ
ド溝、47……把持アーム、48……エアアクチユエータ、
50……枠、51……枠移送嵌込み機構、52……搬送コンベ
ア、53……枠回収移送機構、55,56……ガイドピン、57,
58,81,82……ガイド部材、60,83,93……チエン、62……
駆動装置、63……コンベア、71,72,73,85,86,91,92……
スプロケツト、74……ストツパー、77……グラビテイコ
ンベア、78……ベルトコンベア、101……載置プレー
ト、102……ゲートプレート、103……開口部、104……
シリンダ装置、105……シユータ、106……容器、Ａ……
段ボール箱、Ｂ……ボトル。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 信之 東京都江東区東砂８丁目19番20号 トー ヨーカネツ株式会社内 (72)発明者 今沢 真 東京都江東区東砂８丁目19番20号 トー ヨーカネツ株式会社内 (72)発明者 高崎 修 東京都江東区東砂８丁目19番20号 トー ヨーカネツ株式会社内 (72)発明者 古川 淳次 東京都江東区東砂８丁目19番20号 トー ヨーカネツ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−11297（ＪＰ，Ａ) 特公 昭50−16238（ＪＰ，Ｂ１) 実公 昭62−13929（ＪＰ，Ｙ２)

Claims (6)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】段ボール箱の底部左右側縁を切断するため
   のブツシヤー式のカツター装置と、段ボール箱の底部前
   後側縁を切断するためのカツター移動式のカツター装置
   と、底部側縁が切断されて開梱された段ボール箱を取り
   除くための段ボール箱把持移載装置と、段ボール箱が開
   梱除去されたバラ荷に転倒防止用の枠を嵌めて搬送する
   バラ荷搬送装置と、バラ荷を前側の列から順に切り出し
   を行うための切り出し装置とを備えて成る段ボール箱の
   自動開梱切り出し装置。
2. 【請求項２】プツシヤー式のカツター装置は、プルシヤ
   ーより押し進められる段ボール箱を、固定の一対の回転
   カツターにて切断するようになつた特許請求の範囲第１
   項記載の段ボール箱の自動開梱装置。
3. 【請求項３】カツター移動式のカツター装置は、横方向
   に往復動可能な移動台に一対の回転カツターを設けて成
   る特許請求の範囲第１項記載の段ボール箱の自動開梱切
   り出し装置。
4. 【請求項４】段ボール箱把持移載装置は、上下動および
   回動自在なアーム先端に設けられた把持アームを有して
   成る特許請求の範囲第１項記載の段ボール箱の自動開梱
   切り出し装置。
5. 【請求項５】バラ荷搬送装置は、段ボール箱が開梱除去
   されたバラ荷に嵌めるまたは回収すべく該枠を支持移送
   して垂直方向に案内するアタツチメント付チエンおよび
   ガイドと、枠が嵌められたバラ荷を移送する搬送用コン
   ベヤとを有している特許請求の範囲第１項記載の段ボー
   ル箱の自動開梱切り出し装置。
6. 【請求項６】切り出し装置は、枠が嵌められたバラ荷の
   前列相当分を切り出すべく開閉自在なゲートプレート
   と、ゲートプレート開口部に連接されたシユータとを有
   している特許請求の範囲第１項記載の段ボール箱の自動
   開梱切り出し装置。