JPS621827B2 - - Google Patents
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- JPS621827B2 JPS621827B2 JP57152260A JP15226082A JPS621827B2 JP S621827 B2 JPS621827 B2 JP S621827B2 JP 57152260 A JP57152260 A JP 57152260A JP 15226082 A JP15226082 A JP 15226082A JP S621827 B2 JPS621827 B2 JP S621827B2
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Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
- Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
この発明は、電子計算機、通信機器、工業計測
器等に用いられる銅張積層板等の電気用積層板の
製法に関するもので、その目的とするところは、
加工時の寸法安定性に優れた電気用積層板を提供
することにある。 最近、部品の自動挿入が一般化してきており、
加工後の寸法変化率の小さい積層板に対する要求
が強くなつてきている。しかし、現状は、積層板
の収縮量を加味して加工設備を改良したり、積層
板を加工前に加熱して予め収縮させておいたりし
て、寸法変化率の大きい積層板を加工工程でカバ
ーする方法がとられているにすぎず、不満足な結
果しか得られていない。 このような問題を解決するべく、発明者らは
種々検討を重ねた。その結果、寸法変化の起きる
もつとも大きな原因はつぎのようなところにある
ことが分かつた。すなわち、従来は、積層板の成
形において、加熱終了後加圧下で水冷を行ない、
内部温度が80〜100℃になつた時点で成形を完了
していたため、成形品の内部にストレスが残り、
成形品の寸法変化率が大きくなつていたのであ
る。発明者らの見出したところによると、成形品
の冷却を成形に使つたプレス内またはこのプレス
とは別のプレス内において無圧下で放冷すること
とすれば、上記のような現象が起きないようにす
ることができる。ところが、さらに検討を進めて
みると、このように加熱終了後直ちに無圧下の放
冷に入る方法によつた場合、製品の表面粗度に不
満足な結果を生じることがあることが分かり、そ
の点の改善が求められた。そして、加熱終了後直
ちに放冷に入るのでなく、まず水冷して成形機の
内部温度を少し下げ、そののち無圧下で放冷する
ようにするとよいことが分かつた。この発明は、
このようにして完成された。 したがつて、この発明は、プレスを使い樹脂含
浸基材を加熱加圧下で成形し電気用積層板を得る
にあたり、前記加熱終了後水冷によつて内部温度
を少し下げてから、前記加圧を終了し、前記樹脂
含浸基材の成形品を前記プレス内または前記プレ
スとは別のプレス内において無圧下で放冷するこ
とを特徴とする電気用積層板の製法を要旨とす
る。以下にこれを詳しく述べる。 この発明にかかる積層板の製法は、従来と同
様、基材に合成樹脂を含浸させ乾燥してなる通常
プリプレグと称される樹脂含浸基材1枚もしくは
複数板の積層物を基板材料とし、これに銅箔を重
ね合わせて加熱等により硬化させ、銅張積層板を
得る。 この発明に用いる基材は、ポリアミド、ポリエ
ステル等の合成繊維、ガラス、アスベスト等の無
機繊維や紙等の天然繊維の単独もしくは混紡によ
る布や不織布または紙であり、繊維を合成樹脂バ
インダーで結合させたものもしくはバインダーを
用いず繊維の絡みを利用したもの等が用いられ
る。樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂が
用いられる。ガラス織布とガラス不織布等種類の
異なる基材を複合して用いるコンポジツト積層板
の場合は、これらの樹脂にガラス、アスベスト、
水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、酸化チ
タン等の無機粉末充填剤を混合させておくとよ
い。銅箔は、特に限定するものでなく、通常の銅
箔を用い、基材の両表面もしくは片面のどちらに
配置しても良い。 これらの基材、樹脂および銅箔を用いて加熱加
圧下で成形する。加熱加圧時間は樹脂の硬化に必
要な最低時間あれば良い。この発明は、加熱加圧
完了後、加圧下で5〜10分水冷し、成形機の内部
温度を少し下げ、好ましくは150℃以下130℃以上
の範囲内に達した時点で圧力を零にし、かつ水冷
を止めて放冷に入る。このようにして成形品を得
る。150℃近辺にも下がつていないのに放冷に入
ると、表面粗度が悪くなる傾向があり、130℃を
少し下廻るまで水冷を行なうと、寸法変化率の向
上があまりみとめられなくなる。放冷は別のプレ
スに移して行つてもよく、積層板の温度が室温も
しくは50℃程度になるまでするのである。 この発明にかかる積層板の製法は、このよう
に、加熱終了後水冷によつて内部温度を少し下げ
てから、加圧を終了し、樹脂含浸基材の成形品を
使用したプレス内またはこのプレスとは別のプレ
ス内において無圧下で放冷するようにしているた
め、これによれば積層板内部のストレスが開放さ
れ、積層板は成形終了時に収縮する。したがつ
て、積層板加工時の寸法変化率が小さくなる。そ
して、表面粗度の悪化も起きない。 以下、実施例について比較例および従来例と併
せて説明する。 実施例 1 厚み0.2mmのガラス織布に硬化剤含有エポキシ
樹脂を含浸・乾燥して、ガラス織布成分が60重量
%のプリプレグ(以下「プリプレグA」と称す)
を得た。このプリプレグAを8枚重ねた両面に厚
み0.035mmの銅箔を配置し、これを金属プレート
間に挿入し、成形圧力40Kg/cm2、成形温度170℃
で100分間積層成形し、その後、5分間、圧力40
Kg/cm2のまま水冷し、積層板の温度が150℃にな
つた時点で圧力を抜き、プレスから取り出して別
のプレスに移して室温になるまで放冷し、厚み
1.6mmの銅張積層板を得た。 実施例 2 実施例1において、加熱加圧成形後10分間水冷
し、積層板の温度が130℃になつた時点で圧力を
抜いて、プレスから取り出して隣のプレスに移し
て放冷した。 比較例 1 加圧水冷せず、加熱加圧成形終了後直ちにプレ
スから取り出し、隣のプレスに移して放冷した。 実施例 3 厚み0.06mmのガラス繊維不織布に、硬化剤含有
エポキシ樹脂100重量部に対し乾燥水酸化アルミ
ニウム30重量部を添加した積層板用樹脂を含浸・
乾燥して、ガラス繊維成分が15重量%のプリプレ
グ(以下「プリプレグB」と称す)を得た。この
プリプレグを3枚重ねた両面に、実施例1のプリ
プレグAを各々1枚ずつ介して、厚み0.035mmの
銅箔を配置し、これらを金属プレート間に挿入し
て、実施例1と同様の成形方法で厚み1.6mmのコ
ンポジツト型銅張積層板を得た。 実施例 4 実施例3のコンポジツト積層板に於いて、実施
例2と同様の成形方法で、厚み1.6mmの銅張積層
板を得た。 比較例 2 コンポジツト積層板に於いて、比較例1と同様
の成形方法を行つた。 従来例 コンポジツト積層板において、室温になるまで
40Kg/cm2の加圧下で水冷した。 実施例と比較例および従来例で得た各積層板に
つき、それぞれの寸法変化率と表面粗度を測定し
た。結果は第1表のとおりであり、実施例は比較
例および従来例に比しすぐれていた。 寸法変化率の測定は、銅箔を全面エツチングし
たのち、130℃で1時間加熱したときの平面にお
けるX−Y方向の収縮率を寸法変化率とする方法
によつた。 【表】
器等に用いられる銅張積層板等の電気用積層板の
製法に関するもので、その目的とするところは、
加工時の寸法安定性に優れた電気用積層板を提供
することにある。 最近、部品の自動挿入が一般化してきており、
加工後の寸法変化率の小さい積層板に対する要求
が強くなつてきている。しかし、現状は、積層板
の収縮量を加味して加工設備を改良したり、積層
板を加工前に加熱して予め収縮させておいたりし
て、寸法変化率の大きい積層板を加工工程でカバ
ーする方法がとられているにすぎず、不満足な結
果しか得られていない。 このような問題を解決するべく、発明者らは
種々検討を重ねた。その結果、寸法変化の起きる
もつとも大きな原因はつぎのようなところにある
ことが分かつた。すなわち、従来は、積層板の成
形において、加熱終了後加圧下で水冷を行ない、
内部温度が80〜100℃になつた時点で成形を完了
していたため、成形品の内部にストレスが残り、
成形品の寸法変化率が大きくなつていたのであ
る。発明者らの見出したところによると、成形品
の冷却を成形に使つたプレス内またはこのプレス
とは別のプレス内において無圧下で放冷すること
とすれば、上記のような現象が起きないようにす
ることができる。ところが、さらに検討を進めて
みると、このように加熱終了後直ちに無圧下の放
冷に入る方法によつた場合、製品の表面粗度に不
満足な結果を生じることがあることが分かり、そ
の点の改善が求められた。そして、加熱終了後直
ちに放冷に入るのでなく、まず水冷して成形機の
内部温度を少し下げ、そののち無圧下で放冷する
ようにするとよいことが分かつた。この発明は、
このようにして完成された。 したがつて、この発明は、プレスを使い樹脂含
浸基材を加熱加圧下で成形し電気用積層板を得る
にあたり、前記加熱終了後水冷によつて内部温度
を少し下げてから、前記加圧を終了し、前記樹脂
含浸基材の成形品を前記プレス内または前記プレ
スとは別のプレス内において無圧下で放冷するこ
とを特徴とする電気用積層板の製法を要旨とす
る。以下にこれを詳しく述べる。 この発明にかかる積層板の製法は、従来と同
様、基材に合成樹脂を含浸させ乾燥してなる通常
プリプレグと称される樹脂含浸基材1枚もしくは
複数板の積層物を基板材料とし、これに銅箔を重
ね合わせて加熱等により硬化させ、銅張積層板を
得る。 この発明に用いる基材は、ポリアミド、ポリエ
ステル等の合成繊維、ガラス、アスベスト等の無
機繊維や紙等の天然繊維の単独もしくは混紡によ
る布や不織布または紙であり、繊維を合成樹脂バ
インダーで結合させたものもしくはバインダーを
用いず繊維の絡みを利用したもの等が用いられ
る。樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂が
用いられる。ガラス織布とガラス不織布等種類の
異なる基材を複合して用いるコンポジツト積層板
の場合は、これらの樹脂にガラス、アスベスト、
水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、酸化チ
タン等の無機粉末充填剤を混合させておくとよ
い。銅箔は、特に限定するものでなく、通常の銅
箔を用い、基材の両表面もしくは片面のどちらに
配置しても良い。 これらの基材、樹脂および銅箔を用いて加熱加
圧下で成形する。加熱加圧時間は樹脂の硬化に必
要な最低時間あれば良い。この発明は、加熱加圧
完了後、加圧下で5〜10分水冷し、成形機の内部
温度を少し下げ、好ましくは150℃以下130℃以上
の範囲内に達した時点で圧力を零にし、かつ水冷
を止めて放冷に入る。このようにして成形品を得
る。150℃近辺にも下がつていないのに放冷に入
ると、表面粗度が悪くなる傾向があり、130℃を
少し下廻るまで水冷を行なうと、寸法変化率の向
上があまりみとめられなくなる。放冷は別のプレ
スに移して行つてもよく、積層板の温度が室温も
しくは50℃程度になるまでするのである。 この発明にかかる積層板の製法は、このよう
に、加熱終了後水冷によつて内部温度を少し下げ
てから、加圧を終了し、樹脂含浸基材の成形品を
使用したプレス内またはこのプレスとは別のプレ
ス内において無圧下で放冷するようにしているた
め、これによれば積層板内部のストレスが開放さ
れ、積層板は成形終了時に収縮する。したがつ
て、積層板加工時の寸法変化率が小さくなる。そ
して、表面粗度の悪化も起きない。 以下、実施例について比較例および従来例と併
せて説明する。 実施例 1 厚み0.2mmのガラス織布に硬化剤含有エポキシ
樹脂を含浸・乾燥して、ガラス織布成分が60重量
%のプリプレグ(以下「プリプレグA」と称す)
を得た。このプリプレグAを8枚重ねた両面に厚
み0.035mmの銅箔を配置し、これを金属プレート
間に挿入し、成形圧力40Kg/cm2、成形温度170℃
で100分間積層成形し、その後、5分間、圧力40
Kg/cm2のまま水冷し、積層板の温度が150℃にな
つた時点で圧力を抜き、プレスから取り出して別
のプレスに移して室温になるまで放冷し、厚み
1.6mmの銅張積層板を得た。 実施例 2 実施例1において、加熱加圧成形後10分間水冷
し、積層板の温度が130℃になつた時点で圧力を
抜いて、プレスから取り出して隣のプレスに移し
て放冷した。 比較例 1 加圧水冷せず、加熱加圧成形終了後直ちにプレ
スから取り出し、隣のプレスに移して放冷した。 実施例 3 厚み0.06mmのガラス繊維不織布に、硬化剤含有
エポキシ樹脂100重量部に対し乾燥水酸化アルミ
ニウム30重量部を添加した積層板用樹脂を含浸・
乾燥して、ガラス繊維成分が15重量%のプリプレ
グ(以下「プリプレグB」と称す)を得た。この
プリプレグを3枚重ねた両面に、実施例1のプリ
プレグAを各々1枚ずつ介して、厚み0.035mmの
銅箔を配置し、これらを金属プレート間に挿入し
て、実施例1と同様の成形方法で厚み1.6mmのコ
ンポジツト型銅張積層板を得た。 実施例 4 実施例3のコンポジツト積層板に於いて、実施
例2と同様の成形方法で、厚み1.6mmの銅張積層
板を得た。 比較例 2 コンポジツト積層板に於いて、比較例1と同様
の成形方法を行つた。 従来例 コンポジツト積層板において、室温になるまで
40Kg/cm2の加圧下で水冷した。 実施例と比較例および従来例で得た各積層板に
つき、それぞれの寸法変化率と表面粗度を測定し
た。結果は第1表のとおりであり、実施例は比較
例および従来例に比しすぐれていた。 寸法変化率の測定は、銅箔を全面エツチングし
たのち、130℃で1時間加熱したときの平面にお
けるX−Y方向の収縮率を寸法変化率とする方法
によつた。 【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 プレスを使い樹脂含浸基材を加熱加圧下で成
形し電気用積層板を得るにあたり、前記加熱終了
後水冷によつて内部温度を少し下げてから、前記
加圧を終了し、前記樹脂含浸基材の成形品を前記
プレス内または前記プレスとは別のプレス内にお
いて無圧下で放冷することを特徴とする電気用積
層板の製法。 2 水冷によつて内部温度をほぼ130〜150℃に下
げたのち、無圧下で放冷する特許請求の範囲第1
項記載の電気用積層板の製法。 3 積層板が、ガラス織布にエポキシ樹脂を含浸
させてなるプリプレグを用いた銅張積層板である
特許請求の範囲第1項または第2項記載の電気用
積層板の製法。 4 積層板が、ガラス織布にエポキシ樹脂を含浸
させてなるプリプレグと、ガラス不織布にエポキ
シ樹脂を含浸させてなるプリプレグとを用いたコ
ンポジツト型の銅張積層板である特許請求の範囲
第1項または第2項記載の電気用積層板の製法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57152260A JPS5941262A (ja) | 1982-08-31 | 1982-08-31 | 電気用積層板の製法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP57152260A JPS5941262A (ja) | 1982-08-31 | 1982-08-31 | 電気用積層板の製法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5941262A JPS5941262A (ja) | 1984-03-07 |
JPS621827B2 true JPS621827B2 (ja) | 1987-01-16 |
Family
ID=15536590
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP57152260A Granted JPS5941262A (ja) | 1982-08-31 | 1982-08-31 | 電気用積層板の製法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS5941262A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03117533U (ja) * | 1990-03-09 | 1991-12-04 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62259822A (ja) * | 1986-05-07 | 1987-11-12 | Matsushita Electric Works Ltd | 電気用積層板の製造方法 |
JPH0655449B2 (ja) * | 1986-12-15 | 1994-07-27 | 松下電工株式会社 | ガラス基材エポキシ樹脂積層板の処理法 |
-
1982
- 1982-08-31 JP JP57152260A patent/JPS5941262A/ja active Granted
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03117533U (ja) * | 1990-03-09 | 1991-12-04 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5941262A (ja) | 1984-03-07 |
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