JPH115856A - 複合プリプレグ及び積層板の製造方法 - Google Patents

複合プリプレグ及び積層板の製造方法

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JPH115856A
JPH115856A JP11742198A JP11742198A JPH115856A JP H115856 A JPH115856 A JP H115856A JP 11742198 A JP11742198 A JP 11742198A JP 11742198 A JP11742198 A JP 11742198A JP H115856 A JPH115856 A JP H115856A
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康 富永
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 得られた積層板の厚み精度が良好であり、表
面層と中間層との接着力が大であり、打抜き加工性が良
好で、且つ製造工程が簡単で、低コスト化が達成される
こと。 【解決手段】 片面又は両面が起毛した長尺のガラス繊
維基材の起毛した面に無機充填材を含有する熱硬化性樹
脂を塗布し加熱する工程、前記樹脂塗布面に片面又は両
面が起毛したガラス繊維基材を起毛した面を内側にして
重ね合わせる工程を有する複合プリプレグの製造方法、
及び、この複合プリプレグを加熱加圧成形する積層板の
製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気・電子機器、
通信機器等に使用される印刷回路板に好適な積層板用プ
リプレグ及びこれを用いた積層板の製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】民生用電子機器の小型化、高機能化が進
み、それに用いられる印刷回路基板として、ガラス不織
布を中間層基材とし、ガラス織布を表面層基材とした構
成で、エポキシ樹脂を含浸させ加熱加圧成形した積層板
(以下、コンポジット積層板という)が使用されてい
る。最近かかるコンポジット積層板に対し、従来この分
野で使用されている紙基材フェノール積層板と同等の打
抜き加工性、低コスト化が要求されるようになってき
た。
【0003】また産業用電子機器分野においても、低コ
スト化の必要性からガラス織布を使用しないか又はその
使用量を減らしたコンポジット積層板が使用されるよう
になってきたが、性能上ガラス織布基材積層板より種々
の点で劣り、これと同等の寸法安定性や反りが小さいこ
とが要求されるようになってきた。
【0004】コンポジット積層板に対する上記のような
種々の要求に対して、中間層基材としてガラス不織布を
使用しないで、ガラス繊維を配合した樹脂ワニスを使用
することが検討された(特開平9−254331号公
報)が、寸法変化や反りは改良されるものの、表面層と
中間層との接着性が不十分である、成形時に樹脂が端面
から流れ出るなど製造上種々の問題点があり、実用化に
は未だ至っていない。一方、低コスト化のために、ガラ
ス織布や不織布の割合を小さくすることも検討されてい
るが、性能上あるいは製造上の制約から低コスト化も容
易ではない。
【0005】このような現状から、本発明者はコンポジ
ット積層板としての性能を維持向上させながら、低コス
ト化を達成することを目的として種々検討した結果、長
尺の繊維基材に片面側から熱硬化性樹脂ワニスを塗布
し、ワニス塗布面にガラス繊維不織布を重ね合わせ加熱
してプリプレグを得る方法を見いだした(特開平8−2
67664号公報)。しかしながら、この方法では、無
溶剤ワニスの場合は問題ないが、一般的な溶剤を含むワ
ニスを使用したときは、ガラス不織布を重ね合わせた後
の加熱工程において、溶剤の蒸発によるボイドがプリプ
レグ中に残存し、このボイドが成形後の積層板にも残
り、絶縁特性などの電気性能に悪影響を及ぼす場合があ
った。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、表面層と
中間層との接着性の向上、曲げ強度や耐衝撃性の向上、
積層成形時のフローの低減による成形性向上、低コスト
化等を目的として種々研究した結果、ガラス織布の片面
または両面を起毛することにより、成形時に中間層の樹
脂の流れを抑えることができ、かつ表面層ガラス織布と
中間層の樹脂組成物との接着性が向上し、好ましくは中
間層に無機繊維又は有機繊維を加えることにより曲げ強
度や耐衝撃性がより向上するとの知見を得、更にこの知
見に基づき種々研究を進めて本発明を完成するに至った
ものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、片面又は両面
が起毛した長尺のガラス繊維基材の起毛した面に無機充
填材を含有する熱硬化性樹脂を塗布し加熱する工程、前
記樹脂塗布面に片面又は両面が起毛したガラス繊維基材
を起毛した面を内側にして重ね合わせる工程を有するこ
とを特徴とする複合プリプレグの製造方法、及びこの複
合プリプレグを加熱加圧成形することを特徴とする積層
板の製造方法に関するものであり、連続的に複合プリプ
レグを得ることができるので、製造工程が簡単であり、
かつ連続成形が可能である。そして、打ち抜き性、厚み
精度、曲げ強さ等の性能も従来のコンポジット積層板と
同等以上であり、ボイドのない積層板を得ることができ
る。さらに、不織布を使用しないことにより低コスト化
をも達成することができる。
【0008】本発明において、複合プリプレグを製造す
るまでの工程の一例について、概略を図1に示す。巻き
出し装置から巻き出された片面又は両面が起毛した長尺
のガラス繊維基材(1)の起毛した面に、中間層を形成
する無機充填材を配合した熱硬化性樹脂ワニス(2)を
コーター(3)により所定の膜厚になるように塗布す
る。この長尺基材としては、ガラス織布、ガラス不織布
などであるが、耐熱性及び機械的強度の点からガラス織
布が好ましい。
【0009】本発明において、表面層に用いられるガラ
ス織布は、積層板成形時の中間層の樹脂組成物のフロー
を抑え、且つ表面層と中間層との接着性を大きくするた
めに、少なくとも内面側、即ち、中間層側に起毛が形成
される。起毛の長さは、限定するものではないが、成形
時樹脂組成物のフローを効果的に抑え、前記層間接着性
を向上させるためには50μm以上が好ましく、特にフ
ローをほぼ完全に止める必要のあるときは300μm以
上が好ましい。300μm未満ではフローを起毛繊維に
より完全には止められない。また50μm未満では成形
時樹脂組成物のフローがあり、積層板厚みのバラツキが
大きくなることがある。
【0010】起毛の長さは、起毛させる方法によりその
限界があり、最大1500μm程度である。また、積層
板の厚みや中間層の樹脂組成物の流動性にもよるが、通
常は300μm以上ではフローを止める効果はほぼ満足
され、1000μm程度以上としてもこのフローを止め
る効果の向上はないので、これ以上の長さに起毛する必
要はない。ガラス織布の表面に起毛を形成する方法は、
ループ織り、あるいはニードルパンチ、ブラシ、エメ
リ、針布等による方法、ウォタージェットによる方法等
があるが、いずれの方法でもよい。ガラス織布はいかな
るものでもよいが、1平方メートルあたりの重量(単
量)が20〜300g/m2 のものが好ましい。300
g/m2 を越えるとドリル等による加工性が悪くなり、
20g/m2未満では強度が弱くなり起毛処理しにく
い。
【0011】本発明において、中間層に用いられる無機
充填材配合熱硬化性樹脂ワニスにおける熱硬化性樹脂は
エポキシ樹脂が望ましいが、このほか、ポリイミド樹
脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂などを用いるこ
とができる。また、表面層の起毛したガラス織布の含浸
に用いられる熱硬化性樹脂もエポキシ樹脂が好ましい
が、中間層と同様、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹
脂、フェノール樹脂などを用いることができる。かかる
熱硬化性樹脂は樹脂のみでも使用することができるが、
水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム等の無機充填材を
加えると耐トラッキング性等を付与することが出来る。
その量は樹脂分に対して100重量%以下、好ましくは
30〜80重量%である。
【0012】本発明の積層板において、中間層には、熱
硬化性樹脂に無機充填材を配合することにより、打ち抜
き性や寸法安定性を維持向上させるとともに、厚み方向
(Z方向)の熱膨張を小さくするのでスルホール信頼性
を向上させることが可能である。また、従来では、ガラ
ス繊維不織布を中間層に構成していたが、これを使用し
ない事により、中間層のボイド(気泡の残存)を大きく
減らすことが容易となる。中間層に使用する無機充填材
としては、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、クレ
ー、タルク、シリカ等である。好ましくは、耐燃性向上
のために水酸化アルミニウムを主成分とするものであ
り、無機充填材の分散を良くするために超微粒子シリカ
を配合することが好ましい。樹脂に対する混合割合は通
常10〜300重量%の範囲である。10重量%未満で
は、成形時樹脂組成物のフローが大きく、またスルーホ
ール信頼性の向上効果が小さく、300重量%を越える
と樹脂への無機充填材の混合及び積層板の成形が困難と
なる。無機充填材の混合、積層板の成形及び得られた積
層板の特性の点から、好ましくは30〜200重量%、
更に好ましくは60〜160重量部%ある。熱硬化性樹
脂ワニスの固形分は、通常65〜90重量%(無機充填
材も固形分として計算)である。
【0013】本発明においては、好ましくは、積層板の
曲げ強度や耐衝撃性を更に向上させるために、中間層の
熱硬化性樹脂に無機充填材とともに無機繊維又は有機繊
維を配合する。無機繊維又は有機繊維を配合することに
より、成形時の樹脂組成物のフローをより抑えることが
出来る。無機繊維としては、アルミナ繊維、ガラス繊維
等であり樹脂に対する配合割合は0.01〜50重量%
が好ましい。0.01重量%未満では曲げ強度、耐衝撃
性の向上効果が小さく、50重量%を越えると無機繊維
の混合及びプレス成形が困難となる。無機繊維の配合量
は、より好ましくは0.1〜10重量%、最も好ましく
は1〜5重量%である。また、有機繊維としては、合成
繊維、パルプ等であり、無機繊維に比較して配合量をよ
り多くすることができ、より好ましくは0.1〜15重
量%、最も好ましい配合割合は、1〜10重量%であ
る。
【0014】これらの繊維の繊維径は15μm以下が好
ましいが、樹脂への混合の容易さから7μm以下がより
好ましい。15μmより太いとドリル等を使用した加工
性において摩耗が大きくドリル折れの原因ともなること
がある。繊維の長さは、通常6mm以下であり、この長
さより長くなると樹脂への混合が容易ではなくなるが、
繊維径が15μm以下のものでは、繊維長がこれより長
くても樹脂への混合が容易であり、少なくとも20mm
程度のものまで使用可能である。無機充填材含有熱硬化
性樹脂ワニスの溶剤による希釈については、希釈前のワ
ニスがある程度の低粘度であれば溶剤希釈をしない無溶
剤ワニスが好ましい。無機充填材配合ワニスの塗布量
は、使用される樹脂、起毛ガラス繊維基材の単量(単位
面積当たりの重量)等によっても変化するが、通常基材
1m2 あたり、ワニス固形分500〜1600g程度で
あり、塗布厚み(加熱乾燥後)は通常0.2〜2.0m
m程度である。この塗布厚みは、最終の積層板の厚み及
び両表面層の起毛ガラス織布の厚みにより決まるが、ガ
ラス織布は中間層側の面に起毛を有しているので、中間
層の厚みが2.0mm程度でも、成形時のフローを十分
に止めることができる。中間層の厚み0.1mm以下で
は、中間層の厚みが小さいのでフローが小さく、起毛し
たガラス織布を使用しなくてもよい。この塗布厚みは、
好ましくは0.3〜1.8mm、更に好ましく0.4〜
1.6mm、であり、最も好ましくは、0.6〜1.4
mmである。
【0015】コーター(3)としては、コンマロールコ
ーター、ナイフコーター、ダイスコーター、リバースコ
ーター等があるが、塗布厚みが0.2〜2.0mmと厚
いため、ワニス粘度を高粘度にする必要がある。このた
め高粘度ワニスを塗布できる方式、例えばコンマロール
コーター、ナイフコーターが好ましい。その後 加熱装
置(4)を通過させて樹脂の反応、溶剤の蒸発当等を行
う。加熱条件は、溶剤使用の有無、溶剤種あるいはその
量などによって異なるが、通常80〜160℃で60秒
〜600秒程度である。このようにして無機充填材含有
熱硬化性樹脂が塗布されたガラス織布が得られる。
【0016】一方、別の巻き出し装置から巻き出された
片面又は両面が起毛した長尺のガラス繊維基材(5)を
起毛した面を内側にして前記の無機充填材含有樹脂塗布
ガラス織布と重ね合わせて複合プリプレグ(6)を得
る。この重ね合わせ工程のタイミングは、前記無機充填
材が配合された熱硬化性樹脂が熱により溶融している時
が望ましい。このようにして得られた複合プリプレグ
(6)は、所定の長さに切断して、あるいは切断せずそ
のまま連続的に加熱加圧して積層板に成形される。この
成形において、通常、複合プリプレグの片面又は両面に
金属箔を重ね合わせて成形する。この加熱加圧の際、複
合プリプレグ中の無機充填材含有熱硬化性樹脂のうち、
溶融した樹脂成分がガラス織布内に更に浸透する。従っ
て、得られた積層板には、通常は、表面層を構成するガ
ラス織布中に十分な樹脂分が存在することとなる。
【0017】しかし、この加熱加圧成形において、表面
層を構成するガラス織布中に十分に樹脂が浸透しないこ
とがある。この場合、複合プリプレグ(6)の外側両面
に、以下に説明するように、熱硬化性樹脂ワニス(7)
を塗布する。この塗布は通常ロールコーター(8)、
(9)により行われるが、これに限定されるものではな
い。塗布される熱硬化性樹脂ワニスは、起毛された基材
に無機充填材含有熱硬化性樹脂の樹脂成分が十分に含浸
されていない場合これを補うためのもので、塗布・含浸
される樹脂量は少なくてもよく、均一に含浸させるため
には樹脂固形分20〜60重量%程度のものが通常使用
される。その後、加熱装置(10)を通して加熱するこ
とにより、熱硬化性樹脂が表面基材に含浸された複合プ
リプレグ(11)を得る。加熱条件は、複合プリプレグ
の全厚さが厚いので、通常よりやや強い条件とし、12
0〜180℃、1〜5分間程度である。その後、この複
合プリプレグ(11)をカッター(12)により所定長
さに切断するか、あるいは、切断しないで連続成形に供
することも可能である。
【0018】このようにして得られた複合プリプレグ
(11)は、加熱加圧することにより積層板に成形され
る。この成形は、通常所定長さに切断したプリプレグ1
枚で多段プレスにて加熱加圧することにより行われる
が、切断しない長尺のプリプレグを連続的に加熱加圧す
ることもできる。熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂の場合は
通常前者の成形方法が行われる。この成形条件は、含浸
された樹脂の流れの程度にもよるが、通常は従来のコン
ポジット積層板の場合と同様又はこれより低圧で行われ
る。即ち、温度150〜180℃、圧力20〜70kg
/cm2 、時間60〜120分間が適当である。低圧成
形が可能な場合は連続成形方法を採用することができ
る。
【0019】以上のような工程で、コンポジット積層板
を得ることができるが、本発明においては、ガラス織布
等の起毛を有する繊維基材に無機充填材配合熱硬化性樹
脂ワニスを所定厚みに塗布加熱した後にさらに前記と同
様の起毛を有する繊維基材を重ね合わせるので、後の重
ね合わされたプリプレグの両面に樹脂ワニスを塗布する
場合を含めても塗布・含浸工程が簡単であり、相対的に
コストの高い中間層のガラス不織布の使用をなくするの
で、コストの点でも有利である。また、起毛されたガラ
ス繊維基材を使用することにより、成形時に樹脂の流れ
が抑えられるため成形性が良好であり、ガラス不織布を
使用しないことにより溶剤によるボイドの発生防止を容
易に行うことができ、従って、積層板製造時のトラブル
が少なく、低コスト化をも達成することができる。
【0020】
【実施例】以下に本発明の実施例及び比較例(従来例)
を示す。「部」及び「%」はそれぞれ「重量部」及び
「重量%」を示す。
【0021】実施例1 単量210g/m2 のガラス織布(日東紡績製 WE-18K
RB-84 )を巻き出し、その片面を針布により600〜8
00μmの長さに起毛させ、その起毛させた面に下記の
無機充填材含有エポキシ樹脂ワニスAを、乾燥後の膜厚
が1.4mmになるようにナイフコーターで塗工し、加
熱装置で150℃、3分間乾燥した。 (ワニスAの配合) (1)臭素化エポキシ樹脂(油化シェル製 Ep−1046) 96部 (2)ジシアンジアミド 4 (3)2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.15 (4)水酸化アルミニウム 80 (昭和電工製,ハイジライトH−42) (5)超微粉末シリカ(シオノギ製薬製 カープレックス) 20 (6)メチルセロソルブ 50
【0022】次いで、その上面に前記と同様に片面を起
毛させた単重210g/m2 のガラス織布(日東紡績製
WE-18K RB-84 )を起毛面が内側となるように連続的に
重ね合わせた。次いで、外側両面に次の配合のエポキシ
樹脂ワニスCをロールコーターにより塗布した。 (ワニスCの配合) (1)臭素化エポキシ樹脂(油化シェル製 Ep−1046) 96部 (2)ジシアンジアミド 4 (3)2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.15 (4)メチルセロソルブ 230 続いて、160℃で3分間加熱し、表面の樹脂含浸起毛
ガラス織布及び中間の無機充填材含有樹脂からなる複合
プリプレグを得た。得られた複合プリプレグを所定長さ
(2m)に切断した後、その上下に厚さ18μmの銅箔
を重ね合わせ、温度165℃、圧力20kg/cm2
90分間加熱加圧成形して、厚さ1.6mmの銅張積層
板を作製した。
【0023】実施例2 実施例1のワニスAを下記の無機充填材含有エポキシ樹
脂ワニスBに変更した以外は実施例1と同様にして厚さ
1.6mmの銅張積層板を作製した。 (ワニスBの配合) (1)臭素化エポキシ樹脂(油化シェル製 Ep−1046) 96部 (2)ジシアンジアミド 4 (3)2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.15 (4)水酸化アルミニウム 80 (昭和電工製,ハイジライトH−42) (5)アルミナ繊維(ニチアス製 T/#5100) 5 繊維径 2.5μm、繊維長 平均15mm (5)超微粉末シリカ(シオノギ製薬製 カープレックス) 20 (6)メチルセロソルブ 50
【0024】比較例1 下記のFR−4用エポキシ樹脂ワニスDをガラス織布
(日東紡績製 WE−18K RB−84)にディップ方
式で塗布含浸させ乾燥して表面層用プリプレグを作製し
た。 (ワニスDの配合) (1)臭素化エポキシ樹脂(油化シェル製 Ep−1046) 96部 (2)ジシアンジアミド 4 (3)2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.15 (4)メチルセロソルブ 100 そして、上記ワニスDをガラス不織布(日本バイリーン
製EP−4075)にディップ方式で塗布含浸し乾燥し
て中間層用プリプレグを作製した。次いで、中間層用プ
リプレグを所定枚数(4枚)重ね、その上下に表面層用
プリプレグを重ね、さらにその上下に厚さ18μm銅箔
を重ね合わせ加熱加圧成形して厚さ1.6mmの銅張積
層板を作製した。
【0025】比較例2 比較例1と同様にして表面層用ガラス織布プリプレグを
作製した。一方、次の配合からなる無機充填材含有エポ
キシ樹脂ワニスEを調製した。 (ワニスEの配合) (1)臭素化エポキシ樹脂(油化シェル製 Ep−1046) 96部 (2)ジシアンジアミド 4 (3)2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.15 (4)水酸化アルミニウム 80 (昭和電工製,ハイジライトH−42) (5)超微粉末シリカ(シオノギ製薬製 カープレックス) 20 (6)メチルセロソルブ 65 このワニスEをガラス不織布(日本バイリーン製 EP-
4075)にディップ方式で塗布含浸し乾燥して中間層
用プリプレグを作製した。次いで、この中間層用プリプ
レグを所定枚数(3枚)重ね、その上下に表面層用プリ
プレグを重ね、さらにその上下に厚さ18μm銅箔を重
ね合わせ加熱加圧成形して厚さ1.6mmの銅張積層板
を作製した。
【0026】実施例3 エポキシ樹脂ワニス〔F〕を以下の組成で調製した。 (1)臭素化エポキシ樹脂(油化シェル製 Ep−1046) 80部 (2)ノボラック型エポキシ樹脂(油化シェル製 E−180) 20 (3)ジシアンジアミド 4 (4)2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.15 (5)メチルセロソルブ 30 (6)アセトン 60 また、無機充填材含有エポキシ樹脂ワニス〔G〕を以下
の組成で調製した。 (1)臭素化エポキシ樹脂(油化シェル製 Ep−1046) 60部 (2)ノボラック型エポキシ樹脂(油化シェル製 E−180) 40 (3)ジシアンジアミド 4 (4)2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.15 (5)水酸化アルミニウム 110 (昭和電工製,ハイジライトH−42) (6)シリカ(龍森製 クリスタライト VX−3) 20 (7)超微粒子シリカ(シオノギ製薬製 カープレックス) 20 (8)メチルセロソルブ 50
【0027】次に、単量210g/m2 のガラス織布
(日東紡績製 WE-18K RB-84 )を巻き出し、その片面を
針布により600〜800μmの長さに起毛させ、その
起毛させた面に前記無機充填材含有ワニス〔G〕を、乾
燥後の膜厚が1.4mmになるようにナイフコーターで
塗工し、加熱装置で150℃、3分間加熱乾燥した。そ
の上面に同様に片面を起毛させた単重210g/m2
ガラス織布(日東紡績製WE-18K RB-84 )を起毛面が内
側となるように重ね合わせ、次いで、両表面に前記ワニ
ス〔F〕をロールコーターにより塗布し、加熱装置で1
50℃、3分間加熱乾燥して複合プリプレグを得た。こ
のプリプレグを所定の長さ(2m)に切断し、その両面
に18μm厚の銅箔を重ね、成形温度165℃、圧力3
0kg/cm2 で90分間積層成形して、厚さ1.6m
mの銅張積層板を得た。
【0028】実施例4 実施例3で使用した無機充填材含有ワニス〔G〕を、下
記の無機充填材含有ワニス〔H〕に変更した以外は実施
例3と同様にして厚さ1.6mmの銅張積層板を作製し
た。無機充填材含有ワニス〔H〕の配合は次の通りであ
る。 (1)臭素化エポキシ樹脂(油化シェル製 Ep−1046) 60部 (2)ノボラック型エポキシ樹脂(油化シェル製 E−180) 40 (3)ジシアンジアミド 4 (4)2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.1 (5)水酸化アルミニウム 110 (昭和電工製,ハイジライトH−42) (6)シリカ(龍森製 クリスタライト VX−3) 10 (7)繊維状パルプ(日本製紙製 KCフロック W-100) 10 (8)超微粒子シリカ(シオノギ製薬製 カープレックス) 20 (9)メチルセロソルブ 50
【0029】比較例3 実施例3で使用した無機充填材含有ワニス〔G〕を、起
毛処理をしていない単重210g/m2 のガラス織布
(日東紡績製 WE-18K RB-84 )の片面に、乾燥後の膜厚
が1.4mmになるようにナイフコーターで塗工し、加
熱装置で150℃、3分間加熱乾燥した。その上面に同
様に起毛処理をしていない単重210g/m2 のガラス
織布(日東紡績製 WE-18K RB-84 )を重ね合わせ、両表
面に前記エポキシ樹脂ワニス〔F〕をロールコーターに
より塗布し、加熱装置で150℃、3分間加熱乾燥して
複合プリプレグを得た。以下、実施例1と同様にして、
厚さ約1.6mmの銅張積層板を得た。得られた銅張積
層板は、成形時に端面からのフローが大きく、このた
め、厚み精度が大きく劣るものであった。
【0030】比較例4 比較例4において、実施例3で使用した無機充填材含有
ワニス〔G〕の代わりに、実施例4で使用した無機充填
材含有ワニス〔H〕を使用した以外は、比較例4と同様
にして、厚さ約1.6mmの銅張積層板を得た。得られ
た銅張積層板は、比較例4と同様に、成形時に端面から
のフローが大きく、厚み精度が大きく劣るものであっ
た。
【0031】比較例5 無機充填材含有エポキシ樹脂ワニス〔J〕を以下の組成
で調製した。 (1)臭素化エポキシ樹脂(油化シェル製 Ep−1046) 80部 (2)ノボラック型エポキシ樹脂(油化シェル製 E−180) 20 (3)ジシアンジアミド 4 (4)2−エチル−4−メチルイミダゾール 0.1 (5)水酸化アルミニウム 70 (昭和電工製,ハイジライトH−42) (6)シリカ(龍森製 クリスタライト VX−3) 10 (7)超微粒子シリカ(シオノギ製薬製 カープレックス) 20 (8)メチルセロソルブ 50 この無機充填材含有ワニス〔J〕をガラス不織布(日本
バイリーン製 EP4075)に、樹脂と無機充填材の合計含
有量が中間層全体に対して90%になるように含浸し、
加熱装置で150℃、3分間加熱乾燥して、ガラス不織
布プリプレグを得た。一方、実施例3で使用したエポキ
シ樹脂ワニス〔F〕を起毛処理をしていないガラス織布
(日東紡績製 WE-18K RB-84 )に樹脂含有量が40%に
なるように含浸し、加熱装置で150℃、3分間加熱乾
燥してガラス織布プリプレグを得た。次に前記ガラス不
織布プリプレグを3枚重ね合わせて中間層とし、両表面
層としてガラス織布プリプレグを配置し、さらにその両
面に18μm厚の銅箔を重ね、成形温度165℃、圧力
60kg/cm2 で90分間積層成形して、厚さ1.6
mmの銅張積層板を得た。
【0032】以上の実施例及び比較例において得られた
銅張積層板について、以下の特性をを測定した。その結
果を表1に示す。実施例6は、他の実施例に比較して打
ち抜き性がより優れた結果が得られた。
【0033】
【表1】
【0034】<測定方法> 1.積層成形時のフロー 500×500mmの積層板を成形したとき、プリプレ
グ端面より流れ出した樹脂の最大流れ長さを測定した。 2.層間引き剥がし強さ エッチングにより銅箔を除去したのち、積層板を10m
m巾にカットして、表面層と中間層との接着強度をテン
シロンにて測定した。 3.曲げ強さ(縦方向) JIS−C6481に準じて測定した。 4.落球衝撃試験 250gの鉄球を積層板に対して落下させ積層板が割れ
る高さを測定した。 5.半田耐熱性 25mm角の銅張り積層板の試験片を、260℃の半田
槽にフロートしてふくれるまでの時間を測定した。 6.打ち抜き性 ASTM D617により測定した。 7.厚み精度 1000mm角の銅張り積層板のコーナー部4箇所と辺
の中央部4箇所及び中央部をマイクロメーターで測定し
て以下の計算によりバラツキを求めた。 〔(測定の最大値−最小値)/平均値〕X100
(%) 8.Z方向の熱膨張率 50℃から200℃まで加熱したときの基板の厚み方向
の膨張率を測定した(TMAによる)。なお、製造コス
トについては、実施例の方法は工程が単純であり、コス
トの高いガラス繊維不織布の使用量をなくしたので、実
施例で得られた積層板は比較例2,3あるいは6で得ら
れた積層板に比べ30%程度低コスト化することができ
た。
【0035】
【発明の効果】本発明の複合プリプレグ及び積層板の製
造方法は、起毛されたガラス織布を用い、中間層として
無機充填材配合熱硬化性樹脂を使用しているので、成形
時の樹脂の流れが抑えられている。従って、得られた積
層板は、表面層と中間層との層間密着性が優れており、
厚み精度が優れており、ガラス不織布を使用していない
こともあり、打抜き加工性が良好である。また、複合プ
リプレグを連続的に製造するので、成形工程が簡単であ
り、成形時の歩留まりが向上する。そして、高価なガラ
ス不織布を使用しないことにより、積層板の低コスト化
を達成することができるので、工業的な積層板の製造方
法として好適である。また、中間層の樹脂に無機充填
材、又は無機充填材に加えて無機繊維又は有機繊維が配
合されていることにより、曲げ強度、耐衝撃性の向上が
達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の複合プリプレグを作製するまでの工
程を示す概略断面図。
【符号の説明】
1 起毛された長尺基材 2 無機充填材入りワニス 3 コーター 4 加熱装置 5 起毛された長尺基材 6 複合プリプレグ 7 ワニス 8,9 ロールコーター 10 加熱装置 11 複合プリプレグ 12 カッター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B32B 17/04 B32B 17/04 A 27/04 27/04 Z C08J 5/08 C08J 5/08 // B29K 105:08 C08L 63:00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 片面又は両面が起毛した長尺のガラス繊
    維基材の起毛した面に無機充填材を含有する熱硬化性樹
    脂を塗布し加熱する工程、前記樹脂塗布面に片面又は両
    面が起毛したガラス繊維基材を起毛した面を内側にして
    重ね合わせる工程を有することを特徴とする複合プリプ
    レグの製造方法。
  2. 【請求項2】 片面又は両面が起毛した長尺のガラス繊
    維基材の起毛した面に無機充填材を含有する熱硬化性樹
    脂を塗布し加熱する工程、前記樹脂塗布面に片面又は両
    面が起毛したガラス繊維基材を起毛した面を内側にして
    重ね合わせる工程、及び、重ね合わされた両面に熱硬化
    性樹脂を塗布し加熱する工程を有することを特徴とする
    複合プリプレグの製造方法。
  3. 【請求項3】 ガラス織布の起毛長さが50μm以上で
    ある請求項1又は2記載の複合プリプレグの製造方法。
  4. 【請求項4】 無機充填材を含有する熱硬化性樹脂にお
    いて、無機充填材の熱硬化性樹脂100重量部に対する
    割合が、10〜300重量部である請求項1、2又は3
    記載の複合プリプレグの製造方法。
  5. 【請求項5】 無機充填材を含有する熱硬化性樹脂にお
    いて、無機繊維又は有機繊維を含有する請求項1、2、
    3又は4記載の複合プリプレグの製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1、2、3、4又は5記載の複合
    プリプレグを加熱加圧成形することを特徴とする積層板
    の製造方法。
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JP2015141988A (ja) * 2014-01-28 2015-08-03 公益財団法人鉄道総合技術研究所 超電導コイル用巻軸及びその製造方法

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