JPH10128745A - 樹脂含浸方法 - Google Patents
樹脂含浸方法Info
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- JPH10128745A JPH10128745A JP28877796A JP28877796A JPH10128745A JP H10128745 A JPH10128745 A JP H10128745A JP 28877796 A JP28877796 A JP 28877796A JP 28877796 A JP28877796 A JP 28877796A JP H10128745 A JPH10128745 A JP H10128745A
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- Japan
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- resin
- primary
- impregnation
- base material
- impregnating
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 連続的に供給される基材1に、一次含浸樹脂
2を含浸した後、二次含浸樹脂7を含浸する樹脂含浸方
法であって、基材1内に気泡の残留が少ないプリプレグ
が得られる樹脂含浸方法を提供する。 【解決手段】 基材1に一次含浸樹脂2を含浸する方法
が、1つの含浸槽3内に、一次含浸樹脂2に浸漬した一
次含浸ロール4a,4bを離して複数配設し、その複数
の一次含浸ロール4a,4bに基材1の表裏の面が交互
に接触するように基材1を連架すると共に、複数の一次
含浸ロール4a,4bを回転させて含浸する方法であ
る。
2を含浸した後、二次含浸樹脂7を含浸する樹脂含浸方
法であって、基材1内に気泡の残留が少ないプリプレグ
が得られる樹脂含浸方法を提供する。 【解決手段】 基材1に一次含浸樹脂2を含浸する方法
が、1つの含浸槽3内に、一次含浸樹脂2に浸漬した一
次含浸ロール4a,4bを離して複数配設し、その複数
の一次含浸ロール4a,4bに基材1の表裏の面が交互
に接触するように基材1を連架すると共に、複数の一次
含浸ロール4a,4bを回転させて含浸する方法であ
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、樹脂含浸方法に関
し、例えば電気・電子機器等に使用されるプリント配線
板の製造に用いられるプリプレグの製造方法に関するも
のである。
し、例えば電気・電子機器等に使用されるプリント配線
板の製造に用いられるプリプレグの製造方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、プリント配線板の製造に用いられ
る積層板は、例えばガラスクロス等の基材にエポキシ樹
脂等の熱硬化性樹脂を含浸した後、加熱乾燥して半硬化
させることによってプリプレグを製造し、このプリプレ
グを所要枚数重ねるとともに、必要に応じて銅箔等の金
属箔をその片側又は両側に配して積層して積層物を形成
し、その積層物を加熱加圧して成形を行うことによって
製造されている。また、多層の積層板は、上記の方法で
得られた金属箔張りの積層板の表面の金属箔をエッチン
グして回路形成した後、その回路形成した積層板の表裏
に、上記と同様のプリプレグを所要枚数重ねるととも
に、必要に応じて金属箔をその片側又は両側に配して積
層して積層物を形成し、その積層物を加熱加圧して成形
を行うことによって製造されている。
る積層板は、例えばガラスクロス等の基材にエポキシ樹
脂等の熱硬化性樹脂を含浸した後、加熱乾燥して半硬化
させることによってプリプレグを製造し、このプリプレ
グを所要枚数重ねるとともに、必要に応じて銅箔等の金
属箔をその片側又は両側に配して積層して積層物を形成
し、その積層物を加熱加圧して成形を行うことによって
製造されている。また、多層の積層板は、上記の方法で
得られた金属箔張りの積層板の表面の金属箔をエッチン
グして回路形成した後、その回路形成した積層板の表裏
に、上記と同様のプリプレグを所要枚数重ねるととも
に、必要に応じて金属箔をその片側又は両側に配して積
層して積層物を形成し、その積層物を加熱加圧して成形
を行うことによって製造されている。
【0003】プリプレグを製造する際の樹脂を基材に含
浸する方法としては、例えば図6に示すような、その内
部に回転可能なロール12を備え、上部を解放系とした
含浸槽11に、ロール12が十分に浸漬する程度まで樹
脂10を満たした含浸装置を用いて、その樹脂10に基
材1を含浸槽11の上部から供給して、連続的に浸入さ
せて樹脂10に沈めた後、ロール12の一部に巻きつけ
ることにより方向を転換させ、次いで基材1を含浸槽1
1の上部から引き出して連続的に含浸した後、スクイズ
ロール9に挟んで所定の樹脂付着量になるように調整す
る方法で行われている。
浸する方法としては、例えば図6に示すような、その内
部に回転可能なロール12を備え、上部を解放系とした
含浸槽11に、ロール12が十分に浸漬する程度まで樹
脂10を満たした含浸装置を用いて、その樹脂10に基
材1を含浸槽11の上部から供給して、連続的に浸入さ
せて樹脂10に沈めた後、ロール12の一部に巻きつけ
ることにより方向を転換させ、次いで基材1を含浸槽1
1の上部から引き出して連続的に含浸した後、スクイズ
ロール9に挟んで所定の樹脂付着量になるように調整す
る方法で行われている。
【0004】しかし、樹脂は一般に粘度が高いため、基
材の内部まで十分に樹脂が含浸されにくく、得られるプ
リプレグは、基材内部に気泡を残している場合が一般的
である。そのため、成形を行うとき、圧力をかけること
により樹脂を流動させて、基材内の気泡を抜く方法で一
般に積層板は製造されている。しかし、プリプレグ中の
気泡の量が多い場合や、樹脂付着量の少ないプリプレグ
の場合には、得られる積層板中に気泡が残留する場合が
あった。そして、この内部に気泡が残留した積層板は、
吸湿後の耐熱性が低下する場合があるという問題があっ
た。
材の内部まで十分に樹脂が含浸されにくく、得られるプ
リプレグは、基材内部に気泡を残している場合が一般的
である。そのため、成形を行うとき、圧力をかけること
により樹脂を流動させて、基材内の気泡を抜く方法で一
般に積層板は製造されている。しかし、プリプレグ中の
気泡の量が多い場合や、樹脂付着量の少ないプリプレグ
の場合には、得られる積層板中に気泡が残留する場合が
あった。そして、この内部に気泡が残留した積層板は、
吸湿後の耐熱性が低下する場合があるという問題があっ
た。
【0005】そのため、例えば図7に示すような、基材
1に粘度の低い一次含浸樹脂2を一次含浸した後、気中
を移送しながら基材1内の気泡を抜き、次いで基材1に
粘度の高い二次含浸樹脂7を二次含浸することにより所
望の量の樹脂を付着させる方法や、図8に示すような、
一次含浸の方法を、一次含浸ロール4aの一部が一次含
浸樹脂2に浸漬するように一次含浸ロール4aを配設
し、その一次含浸ロール4aを回転させた状態で一次含
浸ロール4aの外気に露出する部分に基材1を接触させ
ることにより、一次含浸樹脂2を基材1の片面から押し
込むようにして、基材1内部まで一次含浸樹脂2を浸入
させる方法等、基材1内に気泡が残留しにくい樹脂含浸
方法が検討されている。
1に粘度の低い一次含浸樹脂2を一次含浸した後、気中
を移送しながら基材1内の気泡を抜き、次いで基材1に
粘度の高い二次含浸樹脂7を二次含浸することにより所
望の量の樹脂を付着させる方法や、図8に示すような、
一次含浸の方法を、一次含浸ロール4aの一部が一次含
浸樹脂2に浸漬するように一次含浸ロール4aを配設
し、その一次含浸ロール4aを回転させた状態で一次含
浸ロール4aの外気に露出する部分に基材1を接触させ
ることにより、一次含浸樹脂2を基材1の片面から押し
込むようにして、基材1内部まで一次含浸樹脂2を浸入
させる方法等、基材1内に気泡が残留しにくい樹脂含浸
方法が検討されている。
【0006】しかし、生産性の向上のために、上記積層
物を複数重ね、その複数重ねたものを同時に成形して、
一度に多数の積層板を得ようとすると、上記方法で含浸
したプリプレグを用いても、積層板中に気泡が残留する
場合があった。そのため、更に基材内に気泡の残留が少
ないプリプレグが得られる樹脂含浸方法が求められてい
る。
物を複数重ね、その複数重ねたものを同時に成形して、
一度に多数の積層板を得ようとすると、上記方法で含浸
したプリプレグを用いても、積層板中に気泡が残留する
場合があった。そのため、更に基材内に気泡の残留が少
ないプリプレグが得られる樹脂含浸方法が求められてい
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を改善するために成されたもので、その目的とするとこ
ろは、基材内に気泡の残留が少ないプリプレグが得られ
る樹脂含浸方法を提供することにある。
を改善するために成されたもので、その目的とするとこ
ろは、基材内に気泡の残留が少ないプリプレグが得られ
る樹脂含浸方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
樹脂含浸方法は、連続的に供給される基材に、一次含浸
樹脂を含浸した後、二次含浸樹脂を含浸する樹脂含浸方
法において、基材に一次含浸樹脂を含浸する方法が、1
つの含浸槽内に、一次含浸樹脂に浸漬した一次含浸ロー
ルを離して複数配設し、その複数の一次含浸ロールに基
材の表裏の面が交互に接触するように基材を連架すると
共に、複数の一次含浸ロールを回転させて含浸する方法
であることを特徴とする。
樹脂含浸方法は、連続的に供給される基材に、一次含浸
樹脂を含浸した後、二次含浸樹脂を含浸する樹脂含浸方
法において、基材に一次含浸樹脂を含浸する方法が、1
つの含浸槽内に、一次含浸樹脂に浸漬した一次含浸ロー
ルを離して複数配設し、その複数の一次含浸ロールに基
材の表裏の面が交互に接触するように基材を連架すると
共に、複数の一次含浸ロールを回転させて含浸する方法
であることを特徴とする。
【0009】本発明の請求項2に係る樹脂含浸方法は、
請求項1記載の樹脂含浸方法において、複数の一次含浸
ロールを配設する方法が、一次含浸ロールと基材が接触
する全ての部分を、一次含浸樹脂に浸漬するように一次
含浸ロールを配設する方法であることを特徴とする。
請求項1記載の樹脂含浸方法において、複数の一次含浸
ロールを配設する方法が、一次含浸ロールと基材が接触
する全ての部分を、一次含浸樹脂に浸漬するように一次
含浸ロールを配設する方法であることを特徴とする。
【0010】本発明の請求項3に係る樹脂含浸方法は、
請求項1又は請求項2記載の樹脂含浸方法において、一
次含浸樹脂の粘度が、二次含浸樹脂の粘度より低いこと
を特徴とする。
請求項1又は請求項2記載の樹脂含浸方法において、一
次含浸樹脂の粘度が、二次含浸樹脂の粘度より低いこと
を特徴とする。
【0011】本発明の請求項4に係る樹脂含浸方法は、
請求項1から請求項3のいずれかに記載の樹脂含浸方法
において、一次含浸樹脂の粘度が、5〜200センチポ
イズであることを特徴とする。
請求項1から請求項3のいずれかに記載の樹脂含浸方法
において、一次含浸樹脂の粘度が、5〜200センチポ
イズであることを特徴とする。
【0012】本発明によると、基材の片面から一次含浸
樹脂を基材内部に押し込む動作が、片面づつ交互に行う
ことができるため、基材内部の未含浸部が少なくなると
共に、複数の一次含浸ロールが離れて配設されているた
め、基材の一方の面から一次含浸樹脂を押し込むことに
より基材の他方の面側に集中した気泡を、隙間の部分を
基材が送られるときに、一次含浸樹脂中や外気中に確実
に拡散することができ、基材内に気泡の残留の少ないプ
リプレグが得られる。
樹脂を基材内部に押し込む動作が、片面づつ交互に行う
ことができるため、基材内部の未含浸部が少なくなると
共に、複数の一次含浸ロールが離れて配設されているた
め、基材の一方の面から一次含浸樹脂を押し込むことに
より基材の他方の面側に集中した気泡を、隙間の部分を
基材が送られるときに、一次含浸樹脂中や外気中に確実
に拡散することができ、基材内に気泡の残留の少ないプ
リプレグが得られる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に係る樹脂含浸方法を図面
に基づいて説明する。図1は本発明に係る樹脂含浸方法
の第一の実施の形態を説明する図であり、図2は本発明
に係る樹脂含浸方法の第二の実施の形態を説明する図で
あり、図3は本発明に係る樹脂含浸方法の第三の実施の
形態を説明する図であり、図4は本発明に係る樹脂含浸
方法の第四の実施の形態を説明する図である。
に基づいて説明する。図1は本発明に係る樹脂含浸方法
の第一の実施の形態を説明する図であり、図2は本発明
に係る樹脂含浸方法の第二の実施の形態を説明する図で
あり、図3は本発明に係る樹脂含浸方法の第三の実施の
形態を説明する図であり、図4は本発明に係る樹脂含浸
方法の第四の実施の形態を説明する図である。
【0014】本発明に係る樹脂含浸方法の第一の実施の
形態は、図1に示すように、その内部に回転可能な2本
の一次含浸ロール4a,4bを備え、上部を解放系とし
た含浸槽3に、一次含浸ロール4a,4bの一部が浸漬
する程度に、一次含浸樹脂2を満たした含浸装置を用い
て、一次含浸ロール4a,4bに長尺の基材1を連続的
に供給して、基材1の表裏の面と一次含浸ロール4a,
4bを接触させることにより、基材1に一次含浸樹脂2
を含浸した後、気中に引き出して移送し、次いでその内
部に回転可能な二次含浸ロール8を備え、上部を解放系
とした含浸槽3に、二次含浸ロール8の全体が浸漬する
程度に、二次含浸樹脂7を満たした含浸装置を用いて、
一次含浸樹脂2を含浸した基材1を供給することによ
り、一次含浸樹脂2を含浸した基材1に、更に二次含浸
樹脂7を含浸して製造する樹脂含浸方法である。
形態は、図1に示すように、その内部に回転可能な2本
の一次含浸ロール4a,4bを備え、上部を解放系とし
た含浸槽3に、一次含浸ロール4a,4bの一部が浸漬
する程度に、一次含浸樹脂2を満たした含浸装置を用い
て、一次含浸ロール4a,4bに長尺の基材1を連続的
に供給して、基材1の表裏の面と一次含浸ロール4a,
4bを接触させることにより、基材1に一次含浸樹脂2
を含浸した後、気中に引き出して移送し、次いでその内
部に回転可能な二次含浸ロール8を備え、上部を解放系
とした含浸槽3に、二次含浸ロール8の全体が浸漬する
程度に、二次含浸樹脂7を満たした含浸装置を用いて、
一次含浸樹脂2を含浸した基材1を供給することによ
り、一次含浸樹脂2を含浸した基材1に、更に二次含浸
樹脂7を含浸して製造する樹脂含浸方法である。
【0015】なお、2本の一次含浸ロール4a,4b
は、基材1の進行方向と同調した方向に回転するように
なっており、また、この一次含浸ロール4a,4bは、
離して配設されることによって、一方の一次含浸ロール
4aと他方の一次含浸ロール4bの間に隙間が形成され
ている。そして、基材1を連続的に供給すると共に、一
次含浸ロール4a,4bを回転させると、基材1は、一
方の一次含浸ロール4aの外気に露出する部分と接触し
て、一方の一次含浸ロール4aの回転により供給される
一次含浸樹脂2が、基材1の一方の面から基材1内部に
押し込まれた後、上記隙間の部分を送られ、次いで他方
の一次含浸ロール4bの一次含浸樹脂2に浸漬した部分
と接触して、他方の一次含浸ロール4bの回転により供
給される一次含浸樹脂2が、基材1の他方の面から基材
1内部に押し込まれるようになっている。
は、基材1の進行方向と同調した方向に回転するように
なっており、また、この一次含浸ロール4a,4bは、
離して配設されることによって、一方の一次含浸ロール
4aと他方の一次含浸ロール4bの間に隙間が形成され
ている。そして、基材1を連続的に供給すると共に、一
次含浸ロール4a,4bを回転させると、基材1は、一
方の一次含浸ロール4aの外気に露出する部分と接触し
て、一方の一次含浸ロール4aの回転により供給される
一次含浸樹脂2が、基材1の一方の面から基材1内部に
押し込まれた後、上記隙間の部分を送られ、次いで他方
の一次含浸ロール4bの一次含浸樹脂2に浸漬した部分
と接触して、他方の一次含浸ロール4bの回転により供
給される一次含浸樹脂2が、基材1の他方の面から基材
1内部に押し込まれるようになっている。
【0016】このように、1つの含浸槽3内に、一次含
浸樹脂2に浸漬した一次含浸ロール4a,4bを離して
複数配設し、その複数の一次含浸ロール4a,4bに基
材1の表裏の面が交互に接触するように基材1を連架す
ると共に、複数の一次含浸ロール4a,4bを回転させ
るようにして、基材1に一次含浸樹脂2を含浸すると、
基材1の片面から一次含浸樹脂2を基材1内部に押し込
む動作が、片面づつ交互に行うことができ、基材1内部
の未含浸部が少なくなり、気泡の残留の少ないプリプレ
グが得られる。
浸樹脂2に浸漬した一次含浸ロール4a,4bを離して
複数配設し、その複数の一次含浸ロール4a,4bに基
材1の表裏の面が交互に接触するように基材1を連架す
ると共に、複数の一次含浸ロール4a,4bを回転させ
るようにして、基材1に一次含浸樹脂2を含浸すると、
基材1の片面から一次含浸樹脂2を基材1内部に押し込
む動作が、片面づつ交互に行うことができ、基材1内部
の未含浸部が少なくなり、気泡の残留の少ないプリプレ
グが得られる。
【0017】また、複数の一次含浸ロール4a,4bが
離れて配設されているため、基材1の一方の面から一次
含浸樹脂2を押し込むことにより基材1の他方の面側に
集中した気泡を、ロール間の隙間の部分を基材1が送ら
れるときに、一次含浸樹脂2中や外気中に確実に拡散す
ることができ、基材内に気泡の残留の少ないプリプレグ
が得られる。
離れて配設されているため、基材1の一方の面から一次
含浸樹脂2を押し込むことにより基材1の他方の面側に
集中した気泡を、ロール間の隙間の部分を基材1が送ら
れるときに、一次含浸樹脂2中や外気中に確実に拡散す
ることができ、基材内に気泡の残留の少ないプリプレグ
が得られる。
【0018】なお、例えば図5に示すような、2本の一
次含浸ロール4a,4bが接触している場合には、一方
の一次含浸ロール4aと基材1が接触することにより、
基材1の一次含浸ロール4aと接触した面から他方の面
側に集中した気泡が、他方の一次含浸ロール4bの回転
によって取り込まれやすくなり、気泡を多く含んだ一次
含浸樹脂2を他方の一次含浸ロール4bの部分で基材1
内に押し込むことになるため、基材1内に気泡が残留し
やすくなる。なお図5は、本発明に係る樹脂含浸方法の
比較例を説明する図である。
次含浸ロール4a,4bが接触している場合には、一方
の一次含浸ロール4aと基材1が接触することにより、
基材1の一次含浸ロール4aと接触した面から他方の面
側に集中した気泡が、他方の一次含浸ロール4bの回転
によって取り込まれやすくなり、気泡を多く含んだ一次
含浸樹脂2を他方の一次含浸ロール4bの部分で基材1
内に押し込むことになるため、基材1内に気泡が残留し
やすくなる。なお図5は、本発明に係る樹脂含浸方法の
比較例を説明する図である。
【0019】なお、複数の一次含浸ロール4a,4b・
・を配設する方法、及び基材1を連架する方法は、図1
で示すような、1つの含浸槽3内に、一次含浸ロール4
a,4bの一部が一次含浸樹脂2に浸漬するように一次
含浸ロール4a,4bを離して2本配設し、基材1を、
一方の一次含浸ロール4aの外気に露出する部分と接触
させた後、他方の一次含浸ロール4bの一次含浸樹脂2
に浸漬した部分と接触させるよう連架する方法(以下連
架方法Aと記す)に限定するものではなく、例えば図2
に示すように、1つの含浸槽3内に、一次含浸ロール4
a,4b,4cの一部が一次含浸樹脂2に浸漬するよう
に一次含浸ロール4a,4b,4cを離して3本配設
し、基材1を、一端の一次含浸ロール4aの一次含浸樹
脂2に浸漬する部分と接触させた後、中央の一次含浸ロ
ール4bの外気に露出する部分と接触させ、次いで他端
の一次含浸ロール4cの一次含浸樹脂2に浸漬した部分
と接触するよう連架する方法(以下連架方法Bと記す)
でもよい。
・を配設する方法、及び基材1を連架する方法は、図1
で示すような、1つの含浸槽3内に、一次含浸ロール4
a,4bの一部が一次含浸樹脂2に浸漬するように一次
含浸ロール4a,4bを離して2本配設し、基材1を、
一方の一次含浸ロール4aの外気に露出する部分と接触
させた後、他方の一次含浸ロール4bの一次含浸樹脂2
に浸漬した部分と接触させるよう連架する方法(以下連
架方法Aと記す)に限定するものではなく、例えば図2
に示すように、1つの含浸槽3内に、一次含浸ロール4
a,4b,4cの一部が一次含浸樹脂2に浸漬するよう
に一次含浸ロール4a,4b,4cを離して3本配設
し、基材1を、一端の一次含浸ロール4aの一次含浸樹
脂2に浸漬する部分と接触させた後、中央の一次含浸ロ
ール4bの外気に露出する部分と接触させ、次いで他端
の一次含浸ロール4cの一次含浸樹脂2に浸漬した部分
と接触するよう連架する方法(以下連架方法Bと記す)
でもよい。
【0020】また、図示しないが、1つの含浸槽内に、
一次含浸ロールの一部が一次含浸樹脂に浸漬するように
一次含浸ロールを離して3本配設し、基材を、一端の一
次含浸ロールの外気に露出する部分と接触させた後、中
央の一次含浸ロールの一次含浸樹脂に浸漬した部分と接
触させ、次いで他端の一次含浸ロールの外気に露出する
部分と接触するよう連架する方法(以下連架方法Cと記
す)でもよい。連架方法Bや連架方法Cのように、一次
含浸ロールの数を増やして、基材に一次含浸樹脂を押し
込む回数を増やすと、基材1内部に残留する気泡を減ら
す効果を確実に得ることができ、基材内に気泡の残留が
特に少ないプリプレグが得られる。
一次含浸ロールの一部が一次含浸樹脂に浸漬するように
一次含浸ロールを離して3本配設し、基材を、一端の一
次含浸ロールの外気に露出する部分と接触させた後、中
央の一次含浸ロールの一次含浸樹脂に浸漬した部分と接
触させ、次いで他端の一次含浸ロールの外気に露出する
部分と接触するよう連架する方法(以下連架方法Cと記
す)でもよい。連架方法Bや連架方法Cのように、一次
含浸ロールの数を増やして、基材に一次含浸樹脂を押し
込む回数を増やすと、基材1内部に残留する気泡を減ら
す効果を確実に得ることができ、基材内に気泡の残留が
特に少ないプリプレグが得られる。
【0021】また、図3に示すように、1つの含浸槽3
内に、一次含浸ロール4a,4b全体が一次含浸樹脂2
に浸漬するように一次含浸ロール4a,4bを離して2
本配設し、その2本の一次含浸ロール4a,4bに基材
1の表裏の面が交互に接触するように基材1を連架する
方法(以下連架方法Dと記す)や、図4に示すように、
1つの含浸槽3内に、一次含浸ロール4a,4b,4c
全体が一次含浸樹脂2に浸漬するように一次含浸ロール
4a,4b,4cを離して3本配設し、全ての一次含浸
ロール4a,4b,4cと基材1が接触する部分を、一
次含浸樹脂2に浸漬するように基材1を連架する方法
(以下連架方法Eと記す)でもよい。連架方法Dや連架
方法Eのように、一次含浸ロール4a,4bと基材1が
接触する全ての部分を、一次含浸樹脂2に浸漬するよう
に配設すると、基材内に残留する気泡が更に少ないプリ
プレグが得られる。
内に、一次含浸ロール4a,4b全体が一次含浸樹脂2
に浸漬するように一次含浸ロール4a,4bを離して2
本配設し、その2本の一次含浸ロール4a,4bに基材
1の表裏の面が交互に接触するように基材1を連架する
方法(以下連架方法Dと記す)や、図4に示すように、
1つの含浸槽3内に、一次含浸ロール4a,4b,4c
全体が一次含浸樹脂2に浸漬するように一次含浸ロール
4a,4b,4cを離して3本配設し、全ての一次含浸
ロール4a,4b,4cと基材1が接触する部分を、一
次含浸樹脂2に浸漬するように基材1を連架する方法
(以下連架方法Eと記す)でもよい。連架方法Dや連架
方法Eのように、一次含浸ロール4a,4bと基材1が
接触する全ての部分を、一次含浸樹脂2に浸漬するよう
に配設すると、基材内に残留する気泡が更に少ないプリ
プレグが得られる。
【0022】なお、二次含浸樹脂7を含浸する方法は、
特に限定するものではなく、図1に示すように、1本の
二次含浸ロール8の一部に巻き付けるようにして含浸し
てもよく、一次含浸と同様に、複数の二次含浸ロール8
・・を離して配設し、その複数の二次含浸ロール8・・
に基材1の表裏の面が交互に接触するように基材1を連
架して含浸するようにしてもよい。
特に限定するものではなく、図1に示すように、1本の
二次含浸ロール8の一部に巻き付けるようにして含浸し
てもよく、一次含浸と同様に、複数の二次含浸ロール8
・・を離して配設し、その複数の二次含浸ロール8・・
に基材1の表裏の面が交互に接触するように基材1を連
架して含浸するようにしてもよい。
【0023】なお、二次含浸した後、スクイズロール9
に挟んで付着した樹脂を絞るようにしてもよい。この場
合、得られるプリプレグの樹脂付着量が安定し好まし
い。
に挟んで付着した樹脂を絞るようにしてもよい。この場
合、得られるプリプレグの樹脂付着量が安定し好まし
い。
【0024】本発明に用いられる一次含浸ロール4a・
・及び二次含浸ロール8としては特に限定するものでは
なく、金属製のロールや、プラスチックで金属を被覆し
たロール等が挙げられる。また、形状は、円柱状や、表
面に溝が形成された円柱状の形状等が挙げられる。
・及び二次含浸ロール8としては特に限定するものでは
なく、金属製のロールや、プラスチックで金属を被覆し
たロール等が挙げられる。また、形状は、円柱状や、表
面に溝が形成された円柱状の形状等が挙げられる。
【0025】なお、一次含浸ロール4a・・及び二次含
浸ロール8の回転する方向は、基材1の進行方向と同調
した方向に限定するものではなく、その反対方向に回転
してもよい。しかし、その反対方向に回転すると、基材
1にかかる張力が大きくなって目曲がりが発生しやすく
なるため、基材1の進行方向と同調した方向が好まし
い。
浸ロール8の回転する方向は、基材1の進行方向と同調
した方向に限定するものではなく、その反対方向に回転
してもよい。しかし、その反対方向に回転すると、基材
1にかかる張力が大きくなって目曲がりが発生しやすく
なるため、基材1の進行方向と同調した方向が好まし
い。
【0026】また、本発明に用いられる基材1として
は、ガラス等の無機質繊維やポリエステル、ポリアミ
ド、ポリアクリル、ポリイミド等の有機質繊維や、木綿
等の天然繊維の織布、不織布、紙等を用いることができ
る。なお、ガラス繊維製の織布(ガラスクロス)を用い
ると、得られる積層板の耐熱性及び耐湿性が優れ好まし
い。
は、ガラス等の無機質繊維やポリエステル、ポリアミ
ド、ポリアクリル、ポリイミド等の有機質繊維や、木綿
等の天然繊維の織布、不織布、紙等を用いることができ
る。なお、ガラス繊維製の織布(ガラスクロス)を用い
ると、得られる積層板の耐熱性及び耐湿性が優れ好まし
い。
【0027】また、本発明に用いられる一次含浸樹脂2
及び二次含浸樹脂7としては、エポキシ樹脂系、フェノ
ール樹脂系、ポリイミド樹脂系、不飽和ポリエステル樹
脂系、ポリフェニレンエーテル樹脂系等の単独、変性
物、混合物のように、熱硬化性樹脂組成物全般を用いる
ことができる。なお、一次含浸樹脂2及び二次含浸樹脂
7は、同じ樹脂でもよく異なった樹脂でもよい。
及び二次含浸樹脂7としては、エポキシ樹脂系、フェノ
ール樹脂系、ポリイミド樹脂系、不飽和ポリエステル樹
脂系、ポリフェニレンエーテル樹脂系等の単独、変性
物、混合物のように、熱硬化性樹脂組成物全般を用いる
ことができる。なお、一次含浸樹脂2及び二次含浸樹脂
7は、同じ樹脂でもよく異なった樹脂でもよい。
【0028】この一次含浸樹脂2及び二次含浸樹脂7中
には、熱硬化性樹脂を必須として含有し、必要に応じて
その熱硬化性樹脂の硬化剤、硬化促進剤、無機充填材及
び溶剤等を含有することができる。なおエポキシ樹脂等
のように自己硬化性の低い熱硬化性樹脂は、その樹脂を
硬化するための硬化剤等も含有することが必要である。
には、熱硬化性樹脂を必須として含有し、必要に応じて
その熱硬化性樹脂の硬化剤、硬化促進剤、無機充填材及
び溶剤等を含有することができる。なおエポキシ樹脂等
のように自己硬化性の低い熱硬化性樹脂は、その樹脂を
硬化するための硬化剤等も含有することが必要である。
【0029】なお、熱硬化性樹脂がエポキシ樹脂系の場
合、電気特性及び接着性のバランスが良好であり好まし
い。エポキシ樹脂系の樹脂に含有するエポキシ樹脂とし
ては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキ
シ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール
Fノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型
エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン型エポキシ樹
脂、及びこれらのエポキシ樹脂構造体中の水素原子の一
部をハロゲン化することにより難燃化したエポキシ樹脂
等が挙げられる。また、このエポキシ樹脂系の樹脂に含
有する硬化剤としては、例えばジシアンジアミド、脂肪
族ポリアミド等のアミド系硬化剤や、アンモニア、トリ
エチルアミン、ジエチルアミン等のアミン系硬化剤や、
フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹
脂、p−キシレン−ノボラック樹脂等のフェノール系硬
化剤や、酸無水物類等が挙げられる。
合、電気特性及び接着性のバランスが良好であり好まし
い。エポキシ樹脂系の樹脂に含有するエポキシ樹脂とし
ては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキ
シ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノール
Fノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型
エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン型エポキシ樹
脂、及びこれらのエポキシ樹脂構造体中の水素原子の一
部をハロゲン化することにより難燃化したエポキシ樹脂
等が挙げられる。また、このエポキシ樹脂系の樹脂に含
有する硬化剤としては、例えばジシアンジアミド、脂肪
族ポリアミド等のアミド系硬化剤や、アンモニア、トリ
エチルアミン、ジエチルアミン等のアミン系硬化剤や、
フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹
脂、p−キシレン−ノボラック樹脂等のフェノール系硬
化剤や、酸無水物類等が挙げられる。
【0030】また、一次含浸樹脂2及び二次含浸樹脂7
に含有することができる無機充填材としては、シリカ、
炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、タルク等の無機
質粉末充填材や、ガラス繊維、パルプ繊維、合成繊維、
セラミック繊維等の繊維質充填材が挙げられる。
に含有することができる無機充填材としては、シリカ、
炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム、タルク等の無機
質粉末充填材や、ガラス繊維、パルプ繊維、合成繊維、
セラミック繊維等の繊維質充填材が挙げられる。
【0031】なお、一次含浸樹脂2及び二次含浸樹脂7
に、溶剤を配合して粘度が低くなるように調整すると、
含浸性が向上し、基材1内に残留する気泡が少なくなり
好ましい。含有することができる溶剤としては、N,N
−ジメチルホルムアミド等のアミド類、エチレングリコ
ールモノメチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メ
チルエチルケトン等のケトン類、メタノール、エタノー
ル等のアルコール類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭
化水素類等が挙げられ、用いる熱硬化性樹脂に応じて適
宜選択する。
に、溶剤を配合して粘度が低くなるように調整すると、
含浸性が向上し、基材1内に残留する気泡が少なくなり
好ましい。含有することができる溶剤としては、N,N
−ジメチルホルムアミド等のアミド類、エチレングリコ
ールモノメチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メ
チルエチルケトン等のケトン類、メタノール、エタノー
ル等のアルコール類、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭
化水素類等が挙げられ、用いる熱硬化性樹脂に応じて適
宜選択する。
【0032】なお、一次含浸樹脂2の粘度が、二次含浸
樹脂7の粘度より低いと、含浸性が向上するため、基材
1内に残留する気泡が特に少なくなり好ましい。なお、
粘度の調整は、熱硬化性樹脂の配合割合を調整したり、
溶剤の添加量等により調整する。なお、一次含浸樹脂2
の粘度が、室温で5〜200センチポイズになるように
調整すると基材1内に残留する気泡が特に少なくなり好
ましい。
樹脂7の粘度より低いと、含浸性が向上するため、基材
1内に残留する気泡が特に少なくなり好ましい。なお、
粘度の調整は、熱硬化性樹脂の配合割合を調整したり、
溶剤の添加量等により調整する。なお、一次含浸樹脂2
の粘度が、室温で5〜200センチポイズになるように
調整すると基材1内に残留する気泡が特に少なくなり好
ましい。
【0033】二次含浸樹脂7を基材1に含浸した後、乾
燥するとプリプレグが得られる。乾燥する条件としては
特に限定するものではなく、用いた熱硬化性樹脂が半硬
化したり、用いた溶剤が蒸発する条件で乾燥を行う。
燥するとプリプレグが得られる。乾燥する条件としては
特に限定するものではなく、用いた熱硬化性樹脂が半硬
化したり、用いた溶剤が蒸発する条件で乾燥を行う。
【0034】
(実施例1)粘度調整前の一次ワニスとして、下記のエ
ポキシ樹脂2種類、硬化剤、硬化促進剤及び溶剤を配合
した一次ワニスを使用した。 ・エポキシ樹脂1:エポキシ当量が500であるテトラ
ブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂[東都化成社
製、商品名YDB−500]を固形分として94重量部 ・エポキシ樹脂2:エポキシ当量が220であるクレゾ
ールノボラック型エポキシ樹脂[東都化成社製、商品名
YDCN−220]を固形分として13重量部 ・硬化剤:ジシアンジアミドを2.8重量部 ・硬化促進剤:2−エチル−4−メチルイミダゾールを
0.1重量部 ・溶剤:N,N−ジメチルホルムアミドを25重量部。
ポキシ樹脂2種類、硬化剤、硬化促進剤及び溶剤を配合
した一次ワニスを使用した。 ・エポキシ樹脂1:エポキシ当量が500であるテトラ
ブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂[東都化成社
製、商品名YDB−500]を固形分として94重量部 ・エポキシ樹脂2:エポキシ当量が220であるクレゾ
ールノボラック型エポキシ樹脂[東都化成社製、商品名
YDCN−220]を固形分として13重量部 ・硬化剤:ジシアンジアミドを2.8重量部 ・硬化促進剤:2−エチル−4−メチルイミダゾールを
0.1重量部 ・溶剤:N,N−ジメチルホルムアミドを25重量部。
【0035】また、基材として厚さ0.19mmのガラ
スクロス[日東紡績(株)製、商品名18W]を使用し
た。
スクロス[日東紡績(株)製、商品名18W]を使用し
た。
【0036】そして、図1に示すような、基材の進行方
向と同調した方向に一次含浸ロールを回転させるように
した連架方法Aで一次含浸した後、1本の二次含浸ロー
ルの一部に巻き付けるようにして二次含浸し、次いでス
クイズロールに挟んで含浸した樹脂の量を調整した後、
最高温度180℃で加熱乾燥して、乾燥後の樹脂量が5
1重量%のプリプレグを得た。
向と同調した方向に一次含浸ロールを回転させるように
した連架方法Aで一次含浸した後、1本の二次含浸ロー
ルの一部に巻き付けるようにして二次含浸し、次いでス
クイズロールに挟んで含浸した樹脂の量を調整した後、
最高温度180℃で加熱乾燥して、乾燥後の樹脂量が5
1重量%のプリプレグを得た。
【0037】なお、一次含浸樹脂及び二次含浸樹脂は、
上記一次ワニスにメチエチルケトンを追加することによ
り、粘度を250センチポイズに調整して用いた。
上記一次ワニスにメチエチルケトンを追加することによ
り、粘度を250センチポイズに調整して用いた。
【0038】(実施例2)一次含浸の方法として、図2
に示すような、連架方法Bで基材に樹脂を一次含浸した
こと以外は実施例1と同様にしてプリプレグを得た。
に示すような、連架方法Bで基材に樹脂を一次含浸した
こと以外は実施例1と同様にしてプリプレグを得た。
【0039】(実施例3)一次含浸の方法として、図3
に示すような、連架方法Dで基材に樹脂を一次含浸した
こと以外は実施例1と同様にしてプリプレグを得た。
に示すような、連架方法Dで基材に樹脂を一次含浸した
こと以外は実施例1と同様にしてプリプレグを得た。
【0040】(実施例4)一次含浸の方法として、図4
に示すような、連架方法Eで基材に樹脂を一次含浸した
こと以外は実施例1と同様にしてプリプレグを得た。
に示すような、連架方法Eで基材に樹脂を一次含浸した
こと以外は実施例1と同様にしてプリプレグを得た。
【0041】(実施例5)一次含浸樹脂の粘度を、メチ
エチルケトンの追加量を変更することにより、150セ
ンチポイズに調整して用いたこと以外は実施例1と同様
にしてプリプレグを得た。
エチルケトンの追加量を変更することにより、150セ
ンチポイズに調整して用いたこと以外は実施例1と同様
にしてプリプレグを得た。
【0042】(実施例6)一次含浸樹脂の粘度を、メチ
エチルケトンの追加量を変更することにより、150セ
ンチポイズに調整して用いたこと以外は実施例3と同様
にしてプリプレグを得た。
エチルケトンの追加量を変更することにより、150セ
ンチポイズに調整して用いたこと以外は実施例3と同様
にしてプリプレグを得た。
【0043】(実施例7)一次含浸樹脂の粘度を、メチ
エチルケトンの追加量を変更することにより、10セン
チポイズに調整して用いたこと以外は実施例3と同様に
してプリプレグを得た。
エチルケトンの追加量を変更することにより、10セン
チポイズに調整して用いたこと以外は実施例3と同様に
してプリプレグを得た。
【0044】(比較例1)一次含浸の方法として、図8
に示すような、1つの含浸槽内に、一次含浸ロールの一
部が一次含浸樹脂に浸漬するように1本配設し、基材の
進行方向と同調した方向に一次含浸ロールを回転させる
と共に、基材を一次含浸ロールの外気に露出する部分と
接触させて含浸する方法で一次含浸したこと以外は実施
例1と同様にしてプリプレグを得た。
に示すような、1つの含浸槽内に、一次含浸ロールの一
部が一次含浸樹脂に浸漬するように1本配設し、基材の
進行方向と同調した方向に一次含浸ロールを回転させる
と共に、基材を一次含浸ロールの外気に露出する部分と
接触させて含浸する方法で一次含浸したこと以外は実施
例1と同様にしてプリプレグを得た。
【0045】(比較例2)一次含浸の方法として、図7
に示すような、1つの含浸槽内に、一次含浸ロール全体
が一次含浸樹脂に浸漬するように1本配設し、基材の進
行方向と同調した方向に一次含浸ロールを回転させると
共に、基材を一次含浸ロールの一部に巻き付けて含浸す
る方法で一次含浸したこと以外は実施例1と同様にして
プリプレグを得た。
に示すような、1つの含浸槽内に、一次含浸ロール全体
が一次含浸樹脂に浸漬するように1本配設し、基材の進
行方向と同調した方向に一次含浸ロールを回転させると
共に、基材を一次含浸ロールの一部に巻き付けて含浸す
る方法で一次含浸したこと以外は実施例1と同様にして
プリプレグを得た。
【0046】(比較例3)一次含浸の方法として、図5
に示すような、1つの含浸槽内に、一次含浸ロールどう
しが接するように2本配設し、一方の一次含浸ロールの
外気に露出する部分と接触した後、他方の一次含浸ロー
ルの一次含浸樹脂に浸漬した部分と接触するように基材
を連架すると共に、基材の進行方向と同調した方向に一
次含浸ロールを回転させて含浸する方法で一次含浸した
こと以外は実施例1と同様にしてプリプレグを得た。
に示すような、1つの含浸槽内に、一次含浸ロールどう
しが接するように2本配設し、一方の一次含浸ロールの
外気に露出する部分と接触した後、他方の一次含浸ロー
ルの一次含浸樹脂に浸漬した部分と接触するように基材
を連架すると共に、基材の進行方向と同調した方向に一
次含浸ロールを回転させて含浸する方法で一次含浸した
こと以外は実施例1と同様にしてプリプレグを得た。
【0047】(評価、結果)実施例1〜9及び比較例1
〜3で得られたプリプレグについて、含浸性を評価し
た。その方法としては、プリプレグを10×10cmに
切断した後、163℃の電気炉内で15分間吊して加熱
し、次いで冷却した後、ガラスクロスの糸と糸の隙間で
樹脂が浸入していない部分の有無を10倍の拡大鏡で評
価し、樹脂が浸入していない部分がないものを◎とし、
樹脂が浸入していない部分の面積が1〜30%の場合を
○とし、樹脂が浸入していない部分の面積が31〜70
%の場合を△とし、樹脂が浸入していない部分の面積が
70%を越える場合を×とした。
〜3で得られたプリプレグについて、含浸性を評価し
た。その方法としては、プリプレグを10×10cmに
切断した後、163℃の電気炉内で15分間吊して加熱
し、次いで冷却した後、ガラスクロスの糸と糸の隙間で
樹脂が浸入していない部分の有無を10倍の拡大鏡で評
価し、樹脂が浸入していない部分がないものを◎とし、
樹脂が浸入していない部分の面積が1〜30%の場合を
○とし、樹脂が浸入していない部分の面積が31〜70
%の場合を△とし、樹脂が浸入していない部分の面積が
70%を越える場合を×とした。
【0048】また、実施例1〜9及び比較例1〜3で得
られたプリプレグを用いて4層板を製造し、吸湿耐熱性
を評価した。その方法は、厚み1.2mmの両面銅張積
層板(FR−4タイプ)[松下電工(株)製、品番R1
766]の銅箔(厚み35μm)表面を酸化処理したも
のを内層用の積層板とし、その両側に上記で得られたプ
リプレグを各面1枚づつ配し、さらにその両外側に厚み
18μmの銅箔を配して積層し、次いで、この積層物を
金属プレートで挟み、最高温度170℃、圧力3.9M
Pa、時間90分の条件で成形して、4層の積層板を作
製した。次いで、4層の積層板の外層の銅箔を全面エッ
チングした後、50mm角に切断し、その端面を研磨し
た。次いでイオン交換水中で6時間及び8時間煮沸処理
した後、260℃のハンダに20秒浸漬した。次いで冷
却した後、ミーズリング等の異常の有無を目視で観察
し、ミーズリングやデラミネーション等の異常の発生が
ないものを◎とし、ミーズリングが部分的に発生してい
るものを○とし、ミーズリングが全体に発生しているも
のを△とし、デラミネーションが発生しているものを×
とした。
られたプリプレグを用いて4層板を製造し、吸湿耐熱性
を評価した。その方法は、厚み1.2mmの両面銅張積
層板(FR−4タイプ)[松下電工(株)製、品番R1
766]の銅箔(厚み35μm)表面を酸化処理したも
のを内層用の積層板とし、その両側に上記で得られたプ
リプレグを各面1枚づつ配し、さらにその両外側に厚み
18μmの銅箔を配して積層し、次いで、この積層物を
金属プレートで挟み、最高温度170℃、圧力3.9M
Pa、時間90分の条件で成形して、4層の積層板を作
製した。次いで、4層の積層板の外層の銅箔を全面エッ
チングした後、50mm角に切断し、その端面を研磨し
た。次いでイオン交換水中で6時間及び8時間煮沸処理
した後、260℃のハンダに20秒浸漬した。次いで冷
却した後、ミーズリング等の異常の有無を目視で観察
し、ミーズリングやデラミネーション等の異常の発生が
ないものを◎とし、ミーズリングが部分的に発生してい
るものを○とし、ミーズリングが全体に発生しているも
のを△とし、デラミネーションが発生しているものを×
とした。
【0049】結果は表1に示した通り、各実施例は各比
較例と比べ、含浸性及び吸湿耐熱性が良好であることが
確認された。また、一次含浸樹脂の粘度が二次含浸樹脂
の粘度より低い実施例5〜7は、実施例1〜4と比べ、
含浸性及び吸湿耐熱性が良好であることが確認された。
また、一次含浸ロールと基材が接触する全ての部分を一
次含浸樹脂に浸漬するように配設した実施例3,4は、
実施例1,2と比べ、含浸性及び吸湿耐熱性が良好であ
ることが確認された。
較例と比べ、含浸性及び吸湿耐熱性が良好であることが
確認された。また、一次含浸樹脂の粘度が二次含浸樹脂
の粘度より低い実施例5〜7は、実施例1〜4と比べ、
含浸性及び吸湿耐熱性が良好であることが確認された。
また、一次含浸ロールと基材が接触する全ての部分を一
次含浸樹脂に浸漬するように配設した実施例3,4は、
実施例1,2と比べ、含浸性及び吸湿耐熱性が良好であ
ることが確認された。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】本発明に係る樹脂含浸方法は、基材の片
面から一次含浸樹脂を基材内部に押し込む動作が、片面
づつ交互に行うことができるため、基材内部の未含浸部
が少なくなると共に、複数の一次含浸ロールが離れて配
設されているため、基材の一方の面から一次含浸樹脂を
押し込むことにより基材の他方の面側に集中した気泡
を、隙間の部分を基材が送られるときに、一次含浸樹脂
中や外気中に確実に拡散することができ、基材内に気泡
の残留の少ないプリプレグが得られる。
面から一次含浸樹脂を基材内部に押し込む動作が、片面
づつ交互に行うことができるため、基材内部の未含浸部
が少なくなると共に、複数の一次含浸ロールが離れて配
設されているため、基材の一方の面から一次含浸樹脂を
押し込むことにより基材の他方の面側に集中した気泡
を、隙間の部分を基材が送られるときに、一次含浸樹脂
中や外気中に確実に拡散することができ、基材内に気泡
の残留の少ないプリプレグが得られる。
【図1】本発明に係る樹脂含浸方法の第一の実施の形態
を説明する図である。
を説明する図である。
【図2】本発明に係る樹脂含浸方法の第二の実施の形態
を説明する図である。
を説明する図である。
【図3】本発明に係る樹脂含浸方法の第三の実施の形態
を説明する図である。
を説明する図である。
【図4】本発明に係る樹脂含浸方法の第四の実施の形態
を説明する図である。
を説明する図である。
【図5】本発明に係る樹脂含浸方法の比較例を説明する
図である。
図である。
【図6】従来の樹脂含浸方法を説明する図である。
【図7】従来の他の樹脂含浸方法を説明する図である。
【図8】従来の更に他の樹脂含浸方法を説明する図であ
る。
る。
1 基材 2 一次含浸樹脂 3 含浸槽 4a,4b,4c 一次含浸ロール 7 二次含浸樹脂 8 二次含浸ロール 9 スクイズロール
Claims (4)
- 【請求項1】 連続的に供給される基材(1)に、一次
含浸樹脂(2)を含浸した後、二次含浸樹脂(7)を含
浸する樹脂含浸方法において、基材(1)に一次含浸樹
脂(2)を含浸する方法が、1つの含浸槽(3)内に、
一次含浸樹脂(2)に浸漬した一次含浸ロール(4a,
4b・・)を離して複数配設し、その複数の一次含浸ロ
ール(4a,4b・・)に基材(1)の表裏の面が交互
に接触するように基材(1)を連架すると共に、複数の
一次含浸ロール(4a,4b・・)を回転させて含浸す
る方法であることを特徴とする樹脂含浸方法。 - 【請求項2】 複数の一次含浸ロール(4a,4b・
・)を配設する方法が、一次含浸ロール(4a,4b・
・)と基材(1)が接触する全ての部分を、一次含浸樹
脂(2)に浸漬するように一次含浸ロール(4a,4b
・・)を配設する方法であることを特徴とする請求項1
記載の樹脂含浸方法。 - 【請求項3】 一次含浸樹脂(2)の粘度が、二次含浸
樹脂(7)の粘度より低いことを特徴とする請求項1又
は請求項2記載の樹脂含浸方法。 - 【請求項4】 一次含浸樹脂(2)の粘度が、5〜20
0センチポイズであることを特徴とする請求項1から請
求項3のいずれかに記載の樹脂含浸方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28877796A JPH10128745A (ja) | 1996-10-30 | 1996-10-30 | 樹脂含浸方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP28877796A JPH10128745A (ja) | 1996-10-30 | 1996-10-30 | 樹脂含浸方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10128745A true JPH10128745A (ja) | 1998-05-19 |
Family
ID=17734588
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP28877796A Pending JPH10128745A (ja) | 1996-10-30 | 1996-10-30 | 樹脂含浸方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10128745A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008291156A (ja) * | 2007-05-25 | 2008-12-04 | Panasonic Electric Works Co Ltd | プリプレグの製造方法 |
JP2011131422A (ja) * | 2009-12-22 | 2011-07-07 | Kobe Steel Ltd | 長繊維強化熱可塑性樹脂ストランドの製造装置及び製造方法 |
-
1996
- 1996-10-30 JP JP28877796A patent/JPH10128745A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008291156A (ja) * | 2007-05-25 | 2008-12-04 | Panasonic Electric Works Co Ltd | プリプレグの製造方法 |
JP2011131422A (ja) * | 2009-12-22 | 2011-07-07 | Kobe Steel Ltd | 長繊維強化熱可塑性樹脂ストランドの製造装置及び製造方法 |
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