JPS6159718B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は海苔の乾燥装置に関するものである。

従来、並流形の構造を持つた海苔乾燥機の場
合、乾燥部後半の出口付近の海苔は、乾燥部前半
の濡れた海苔から発生した湿気を含んだ温風で乾
燥させるため、剥離作業中に割れの少ない海苔が
できるようになつている。しかし、実際には海苔
の表面は乾燥しているように見えても、乾燥室よ
り搬出された後に湿気のもどりや、乾燥むらくも
り等が起こり、品質の低下の原因となつていた。
また、中には簾に付着した海苔の剥離作業が容易
にできず、歩留りが非常に悪いという問題もあつ
た。

すなわち、従来は海苔を乾燥させる場合、過乾
燥を防止するために乾燥機を並流型構造にして、
乾燥機の乾燥部後半の出口付近の海苔に湿つた温
風を当てるようにしていた。しかし、実際には海
苔の量的負荷、温風条件により十分な乾燥ができ
ず、剥離作業中とか梱包後、湿気のもどり、乾燥
ムラ等が起こり、品質の低下という欠点があつ
た。また乾燥能力を海苔の乾燥具合に合わせて微
調整するのは、機構的、コスト的に無理があつ
た。

本発明は、上記従来の欠点を解消するもので、
以下に、その実施例を第１図および第２図に基づ
いて説明する。

図において、１は乾燥機本体であり、内部に熱
交換室２と乾燥室３を設け、熱交換室２に対応し
て吸気口４を、乾燥室３に対応して、湿り空気の
排気口５をそれぞれ設けている。前記熱交換室２
内には熱交換器６を設けてあり、吸気口４より送
られた空気を温風に熱交換して乾燥室３に送るよ
うにしている。乾燥室３内にはチエーンコンベア
７を設けてあり、海苔搬入用の入口部８と海苔搬
出用の出口部９は乾燥室３外に位置している。チ
エーンコンベア７には簾１０が吊下げられてお
り、この簾１０には複数枚の海苔を付着させてい
る。前記乾燥室３の出口部９には温風送風装置１
１を設置している。この温風送風装置１１は内部
に遠心力フアン１４および温風ヒータ１６を有
し、吸気口１２から吸込んだ空気を吐出口１３か
ら吐出し、チエーンコンベア７に吊下げられた簾
１０部に吹き当てるようにしている。なお、図中
の１５は吐出口１３に設けたルーバーで、拡散あ
るいは縮小可能に形成されている。

また７は乾燥室３内に湿つた温風が当らないよ
う遮へいする遮へい板である。

上記構成において、海苔を乾燥する場合は、複
数枚の海苔を付着した簾１０をチエーンコンベア
７の入口部８に順次吊下げると、チエーンコンベ
ア７の可動により簾１０は乾燥室３内に送られ、
熱交換器６により交換された温風が簾１０に付着
した海苔に接触し、海苔の乾燥は進行するが、乾
燥室３の後半部の乾燥において、湿つた空気に簾
１０が接触するので、海苔の真から乾燥状態にい
たらない状態となる。しかし、出口部９の付近に
おいて、温風送風装置１１からの温風により、海
苔が適度の乾燥状態となる。海苔に温風装置をま
んべんなく吹きつける時間は、テストの結果、30
秒〜１分位が適当であつた。また、乾燥機の能力
を若干上げて、新鮮な乾燥温風を上記送風装置取
付け位置に導入する方法でも良い。

海苔が適度の乾燥状態になるとその腰が強くな
り、乾燥室３より外部に出したときも湿気による
もどり、乾燥ムラ等がなくなり、品質の低下を防
ぎ海苔の歩留りも良くなる。

このように乾燥室における海苔の乾燥におい
て、後半にどうしても湿つた温風が当たり海苔が
真から乾燥した状態にならないのを、本発明では
乾燥室の出口部付近に設けた乾燥調整用の温風送
風装置でまんべんなく温風を吹きつけることによ
り、適度に乾燥され腰が強くなり、湿気のもど
り、乾燥ムラ等の品質低下の原因を取除くことが
できる効果をもたらすものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の海苔乾燥装置の説
明図、第２図は温風送風装置の斜視図である。 ３……乾燥室、７……チエーンコンベア、９…
…出口部、１１……温風送風装置、１６……温風
ヒーター。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 海苔を吊下げて搬送するコンベアと、前記搬
   送される海苔を乾燥させる乾燥室と、この乾燥室
   の海苔搬出用の出口部近傍に設けられ、かつ乾燥
   室内の湿度より低い湿度の温風を送風する温風送
   風装置よりなる海苔の乾燥装置。