JPS6151596B2 - - Google Patents

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JPS6151596B2
JPS6151596B2 JP1972979A JP1972979A JPS6151596B2 JP S6151596 B2 JPS6151596 B2 JP S6151596B2 JP 1972979 A JP1972979 A JP 1972979A JP 1972979 A JP1972979 A JP 1972979A JP S6151596 B2 JPS6151596 B2 JP S6151596B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pantolactone
optically active
racemic
present
crystallization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP1972979A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS55113773A (en
Inventor
Mamoru Nakai
Katsumasa Harada
Koichi Morikuni
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Ube Industries Ltd filed Critical Ube Industries Ltd
Priority to JP1972979A priority Critical patent/JPS55113773A/ja
Publication of JPS55113773A publication Critical patent/JPS55113773A/ja
Publication of JPS6151596B2 publication Critical patent/JPS6151596B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、光学活性パントラクトンの新規製法
に関するものである。 医薬品,養鶏,養豚用飼料添加剤,総合ビタミ
ン剤などとして有用なD(+)―パントテン酸カ
ルシウム,D(+)―パントテニールアルコール
あるいはD(+)―パンテナンなどの中間体であ
るD(−)―パントラクトンは、一般に化学的に
合成したラセミパントラクトンを光学分割するこ
とによつて製造されている。 このラセミパントラクトンの光学分割法は、 (1) 光学アミン類,光学アミノ酸類などの分割剤
を用いるジアステレオマーによる分割法、 (2) ラセミ体と光学活性体での溶解度が異なる有
機溶媒中で、いずれか一方の光学活性体の種晶
を添加し、直接晶析分割する方法、 の2方法に大別される。 しかしながら(1)の分割法は、光学活性パントラ
クトンの収率が低くしかもその回収が煩雑であ
り、また使用に供される分割剤が高価であるばか
りか、その回収も容易でない、などの欠点を有し
工業的に有利な分割法と言い難い。 一方(2)の分割法は、ラセミ体の有機溶媒液が不
安定であるため、一方の光学活性体を接種しても
種晶と同一の光学活性体が晶析する前にラセミ体
が晶析したり、所望光学活性体の晶析再現性がな
く、分割率が低い、という欠点がある。そこで特
公昭47―22220号公報には、ラセミ体の有機溶媒
液の安定性を助長させるために、パントラクトン
の誘導体あるいは類似化合物を安定剤として用い
る方法について提案されている。また、特公昭49
―16426号公報には出発原料としてO―アセチル
パントラクトンを、特公昭50―21448号公報には
出発原料としてパント酸アンモニウム塩を、各々
用いる方法について開示がなされている。 しかしながらこれらの改善法は、パントラクト
ンの誘導体あるいは類似化合物の調製を必要と
し、また分割後光学活性なパントラクトンへの変
換反応を必要とするなど、必ずしも工業的に満足
されるものでない。 本発明者らは、工業的に有利なラセミパントラ
クトンの直接晶析分割法を開発する目的で、鋭意
研究を行つた。その結果、ラセル体および一方の
光学活性体が他方より過剰に存在するパントラク
トンの有機溶媒液の安定剤として、特定のアプロ
テイツクの極性溶媒が、極めて有用であることを
見い出し、本発明を完成した。 すなわち本発明は、ラセミパントラクトンまた
は一方の光学活性体が他方の光学活性体より過剰
に存在するパントラクトンを、有機溶媒に溶解さ
せた後、ホルムアミド,ジメチルホルムアミド,
ジメチルスルホキシド,ジメチルスルホン,ニト
ロメタン,アセトニトリル,およびリン酸ヘキサ
メチルトリアミドからなる群から選ばれる1種以
上の安定剤の存在下に、いずれか一方の光学活性
体を接種し晶析分割することからなる、光学活性
パントラクトンの製法を提供するものである。 本発明では、まずラセミパントラクトン、また
は一方の光学活性体が他方の光学活性体より過剰
に存在するパントラクトンを、有機溶媒に溶解さ
せる。使用に供される有機溶媒は、ラセミ体と光
学活性体との間で、溶解度の差のあるものが適
し、例えばトリクロルエチレン,ベンゼン,トル
エン,1.1.1―トリクロルエタン、1.1.2―トリク
ロルエタン、ジイソプロピルエーテルなどが好ま
しい。 次いで、ホルムアミド,ジメチルホルムアミ
ド,ジメチルスルホキシド,ジメチルスルホン,
ニトロメタン,アセトニトリル,およびリン酸ヘ
キサメチルトリアミドから選ばれる1種以上の安
定剤の存在下に、いずれか一方の光学活性体を接
種し、この種晶と同一の光学活性体を晶析分割す
る。 本発明における安定剤は、いずれも安価に市場
にでまわつており、その入手,取扱いも容易であ
る。また、その使用量も、従来公知の安定剤と比
較して、少量でラセミ体および一方の光学活性体
を多量に含むパントラクトンの有機溶媒液の安定
性を助長し、所望光学活性体の晶析再現性および
分割率を安定にする作用効果を有す。すなわち安
定剤の使用量は、基質であるラセミパントラクト
ンまたは一方の光学活性体を多量に含むパントラ
クトンに対し、0.5〜10wt%、特に2〜5wt%用
いれば十分である。 添加する光学活性体の種晶は、光学純度が高
く、出来る限り微細な方が晶析速度が速いため、
光学純度が95%以上で150メツシユ以下のものを
用いるのが好ましい。なお、本発明で得られる光
学活性体を、種晶として利用できることは云うま
でもない。 晶析は、パントラクトンの融点(ラセミ体80
℃,D(−)体92℃,L(+)体91℃)以下、す
なわち80℃以下の温度で行うことができる。しか
し余り高温では、系内の粘性が増し晶析後の結晶
の分離が困難となり、一方余り低温では溶媒を多
量必要とし光学活性体の収量が低下するため、通
常10〜−10℃の温度で行うのが好ましい。また晶
析は、種晶および安定剤を均一に混合するため
に、適度の速度(通常20〜250rpm)で撹拌しな
がら行うのが好ましい。 本発明では、基質の晶析分割が進むにつれ、母
液の旋光度は種晶の旋光度とは逆の値に0より
徐々に増加し、その値が最大になると急激に旋光
度が下がる傾向にある。従つて、母液の旋光度を
経時的に測定し、その値が最大になつた時、ある
いはそれより少し前で晶析操作を中止し、析出し
た結晶をすみやかに過して分離することによつ
て、種晶と同一の光学活性体、すなわち種晶とし
てD(−)―パントラクトンを用いた場合にはD
(−)―パントラクトンを、また種晶としてL
(+)―パントラクトンを用いた場合にはL
(+)―パントラクトンを、高収率で取得するこ
とができる。 このようにして、一方の光学活性体の結晶を分
離した液は、析出光学活性体の対〓体を過剰に
含有する溶液である。従つて、必要に応じてこの
溶液にラセミパントラクトンを補給した後、前と
は逆の施光度を有す光学活性体を種晶として接種
し、本発明を適用すればこの種晶と同じ光学活性
体を得ることができる。すなわち本発明では、こ
の操作を繰り返すことにより、同一溶液を母体と
し、安定剤を2回目以降追加することなく、D
(−)―パントラクトンとL(+)―パントラク
トンを交互に取得することもできる。 以上詳述したように、本発明は高価な分割剤を
使用することなく、また予じめパントラクトンの
誘導体あるいは類似化合物を調整する必要もな
く、極めて簡単な直接晶析分割の操作で、光学活
性パントラクトンの製造を可能ならしめたもの
で、工業的に意義深い発明であることが認識され
る。 次に、本発明の実施例を挙げる。 実施例 1 トリクロルエチレン50mlに、ラセミパントラク
トン50gを30〜40℃で溶解した後、ジメチルホル
ムアミド1gを添加した。この溶液の温度を0〜
1℃に保持し、種晶として150メツシユアンダー
のD(−)―パントラクトンを2.5g添加した
後、3時間10分ゆつくり撹拌(180r.p.m)を行
つた。 次いで析出した結晶を集した後、トリクロル
エチレンで洗浄し、光学純度94%のD(−)―パ
ントラクトン7.06gを得た。 なお、液の施光度を0.5dmセルで測定した結
果、+0.703゜を示していた。 実施例 2〜7 ジメチルホルムアミドの代りに、次表に示す安
定剤を各々1g使用し、晶析を次表に示す時間に
代えた他は、実施例1と同様の方法によつて実験
を行つた。 次表に、その結果もあわせて示す。
【表】 実施例 8 実施例1の液に、種晶として150メツシユア
ンダーのL(+)―パントラクトンを2.5g添加
した後、これ以後の操作は実施例1と同様の方法
によつて実験を行つた。 その結果、光学純度93.5%のL(+)―パント
ラクトンが10.88g得られ、母液の旋光度は−
0.658゜(0.5dmセルにて測定)であつた。 実施例 9 種晶としてL(+)―パントラクトン2.5gを
添加し、晶析を4時間行つた他は、実施例1と同
様の方法で実験を行つた。 その結果、光学純度94.0%のL(+)―パント
ラクトンが7.10gで得られ、母液の旋光度は−
0.700゜(0.5dmセルにて測定)であつた。 実施例 10 安定剤としてジメチルスルホキシドを1g、ま
た種晶としてL(+)―パントラクトンを2.5g
用いた他は、実施例1と同様の方法によつて実験
を行つた。 その結果、光学純度99.3%のL(+)―パント
ラクトンが4.57g得られ、母液の旋光度は−
0.404゜(0.5dmセルにて測定)であつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 ラセミパントラクトンまたは一方の光学活性
    体が他方の光学活性体より過剰に存在するパント
    ラクトンを、有機溶媒に溶解させた後、ホルムア
    ミド,ジメチルホルムアミド,ジメチルスルホキ
    シド,ジメチルスルホン,ニトロメタン,アセト
    ニトリル,およびリン酸ヘキサメチルトリアミド
    からなる群から選ばれる1種以上の安定剤の存在
    下に、いずれか一方の光学活性体を接種し晶析分
    割することを特徴とする、光学活性パントラクト
    ンの製法。
JP1972979A 1979-02-23 1979-02-23 Production of optically active pantholactone Granted JPS55113773A (en)

Priority Applications (1)

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JP1972979A JPS55113773A (en) 1979-02-23 1979-02-23 Production of optically active pantholactone

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JP1972979A JPS55113773A (en) 1979-02-23 1979-02-23 Production of optically active pantholactone

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Publication Number Publication Date
JPS55113773A JPS55113773A (en) 1980-09-02
JPS6151596B2 true JPS6151596B2 (ja) 1986-11-10

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ID=12007395

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CN110862362B (zh) * 2019-11-28 2022-04-29 安徽泰格生物科技有限公司 一种d-泛解酸内酯的精制方法

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