JPS6149385B2 - - Google Patents
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- JPS6149385B2 JPS6149385B2 JP1269779A JP1269779A JPS6149385B2 JP S6149385 B2 JPS6149385 B2 JP S6149385B2 JP 1269779 A JP1269779 A JP 1269779A JP 1269779 A JP1269779 A JP 1269779A JP S6149385 B2 JPS6149385 B2 JP S6149385B2
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Landscapes
- Heat Treatment Of Nonferrous Metals Or Alloys (AREA)
- Conductive Materials (AREA)
Description
本発明は通信ケーブル用導体、巻線用導体など
に軟質で用いられるアルミニウム合金導体の製造
法に関する。 従来から、軟質アルミニウム合金導体の合金組
成、製造方法に関する報告類は多数存在するが、
強度、特に高い0.2%耐力が要求される用途、た
とえば通信ケーブル用導体や、トランスの一次巻
線などに用いられる導体の製造方法は、例えば通
信ケーブルなどでは、連続軟化後、1ダイ伸線を
施して0.2%耐力を高くしたり、トランスの一次
巻線などでは、焼鈍温度の厳密なコントロールに
より、半軟材として高強度の導体を得るか、通信
ケーブル用導体と同じく、軟化後小加工度の冷間
加工を加えて、高耐力の導体を得るのが通例であ
つた。 しかしながら、軟化後に冷間加工を加える方法
は、伸びの減少を伴ない、通常伸びは3〜8%前
後に劣化するし、焼鈍温度のコントロールにより
半軟材を得る方法は、小ロツトで行うには可能性
があるが、大規模な工業生産の場合には、軟化炉
内における温度上昇の時間的ずれなどに起因し
て、軟化度に違いが生じ、また従来の電気用アル
ミニウムやアルミニウム合金は、温度および時間
により急激な軟化特性の変化を示し、伸びが20%
以上であり、しかも8Kg/mm2以上の0.2%耐力を
得ることは、困難であつた。 本発明は、上述の問題点に鑑み、種々の合金お
よび製造方法について検討した結果なされたもの
で、特定の組成のAl―Fe合金に、特定の熱間加
工を施すことにより、軟質用アルミニウム合金導
体として、優れた特性を持つ導体を得る製造法を
提供せんとするものである。 本発明は、 (a) Fe1.0〜2.0%を含み、残部Alと通常の不純物
とから成る合金をインゴツトに鋳造した後、 (b) 該インゴツトを、350゜〜550℃の温度に再加
熱後、又は鋳造後350゜〜550℃の温度にある間
に、熱間加工を開始し、250℃以上の温度範囲
で、加工度95%以上の熱間加工を施こし、 (c) 次いで、中間焼鈍を施こすことなく、最終サ
イズまで冷間加工を施こした後、 (d) 最終焼鈍を施こすことにより、導電率61%
IACS以上、伸び20%以上、引張強さ12Kg/mm2
以上および0.2%耐力8Kg/mm2以上の特性を得
ることを、特徴とする軟質アルミニウム合金導
体の製造法である。 本明者らは、先にAI―Fe合金に、特定の熱処
理と加工を組み合わせることにより、冷間加工後
に著しく優れた伸び特性を有することを見い出
し、提案した(昭和51年8月10日付特願昭51−
95577号、昭和51年8月10日付特願昭51−95578
号)。 本発明は、伸び特性をさらに改善し、20%以上
の伸びを有すると同時に、61%IACS以上の導電
率を有し、引張強さも12Kg/mm2と高く、しかも8
Kg/mm2以上の0.2%耐力を有する軟質用アルミニ
ウム合金導体を、安定して生産できる製造法を提
供するものである。 本発明において、Feを1.0〜2.0%と規定した理
由は、Feが1.0%未満では強度が得られず、2.0%
を超えると耐食性の劣化が著しいからである。 本発明において、熱間加工開始温度を350゜〜
550℃と規定した理由は、350℃未満では、軟質材
の導電率が61%IACS未満となるからであり、550
℃を超えると、軟質材の引張強さが安定して12
Kg/mm2以上得られないためである。望ましくは
420゜〜520℃が良く、温度が低いと導電率が、温
度が高いと強度が低下する。 又本発明において、250℃以上の温度範囲で、
加工度95%以上の熱間加工を施こすと規定した理
由は、250℃未満の温度になると、引続き冷間加
工した後、最終焼鈍により軟材として、導電率が
61%以上とならないからであり、加工度を95%未
満にすると、やはり上記最終焼鈍後の軟材の導電
率が61%以上とならないからである。望ましくは
300℃以上が良く、温度が低いと導電率が低下す
る。なおこの熱間加工は圧延、押出、スエージン
グ、伸線などのいずれの方法でも良い。 本発明において、中間軟化を施すことなく、最
終サイズまで冷間加工すると規定したのは、中間
軟化を施すことにより、最終サイズの0.2%耐力
を安定して8Kg/mm2以上とすることができないか
らである。なおこの冷間加工は伸線、圧延などの
いずれかの方法でも良い。 さて、本発明の特徴を公知の技術と比較する
と、例えば特公昭49−5808号では、Alに0.30〜
0.95%のFeを添加し、連続鋳造圧延後、何ら焼
鈍を施すことなく、最終サイズまで伸線加工し、
焼鈍することにより、61%IACS以上の導電率を
有する線材の製造法が述べられているが、この発
明の骨子は、連続鋳造圧延工程および伸線加工工
程において、鋳造時に晶出したAl3Feを微細分散
するともに、最終サイズで固溶しているFeを析
出させて、強度を高くするとともに、導電率の回
復を行なうものである。上記提案は、可能な限り
のFeを固溶させた状態で最終サイズまでもち来
たし、最終焼鈍により析出をさせることをその内
容としている。 これに対して本発明では、熱間加工の工程にお
いて、可能な限り、添加したFeを析出させて微
細分散させるとともに、伸線加工工程においても
さらに析出物の微細化をはかるものである。然し
て、本発明においては、最終サイズまで冷間加工
を施された導体には、微細に分散したAl3Fe粒子
が数多く存在し、軟化後の強度を高めると同時
に、軟化曲線の急激な変化を阻止し、高強度の特
性の得られる温度範囲を広くするので、工業生産
のような大量処理時でも、安定した特性を得るこ
とができる。これに比べ、特公昭49−5808号で
は、固溶したFeの析出による特性向上を最終サ
イズでの焼鈍により得ようとしており、軟化特性
の急激な変化を避けることはできず、最終焼鈍の
みで安定したた高強度の特性を得ることはかなり
難しい。 以下本発明を実施例により説明する。 実施例 1: 通常の電気用Al地金に、Al―75%Fe母合金に
よりFeを添加して、Al―1.20%Fe合金を溶製
し、ダイレクトチル(DC)鋳造により152mm角の
インゴツトに鋳造した。このインゴツトを500℃
に再加熱し、該温度から熱間圧延加工を開始し、
9.5mmφの荒引線を得た。9.5mm2φ荒引線の温度は
320℃であつた。この荒引線の導電率は62.2%
IACSであり、圧延工程中に殆んどのFeが析出し
ている。この荒引線を、9.5mmφから中間熱処理
を施すことなく0.8mmφまで伸線加工を行ない、
230℃×1時間(試料No.1)350℃×1時間(試料
No.2)の焼鈍を加えて軟質材とした。 また試料No.1、No.2と全く同一の工程で、電気
用AIを用いて同様の試料No.3、No.4を作成し
た。これらの線の特性は第1表に示す通りであ
る。
に軟質で用いられるアルミニウム合金導体の製造
法に関する。 従来から、軟質アルミニウム合金導体の合金組
成、製造方法に関する報告類は多数存在するが、
強度、特に高い0.2%耐力が要求される用途、た
とえば通信ケーブル用導体や、トランスの一次巻
線などに用いられる導体の製造方法は、例えば通
信ケーブルなどでは、連続軟化後、1ダイ伸線を
施して0.2%耐力を高くしたり、トランスの一次
巻線などでは、焼鈍温度の厳密なコントロールに
より、半軟材として高強度の導体を得るか、通信
ケーブル用導体と同じく、軟化後小加工度の冷間
加工を加えて、高耐力の導体を得るのが通例であ
つた。 しかしながら、軟化後に冷間加工を加える方法
は、伸びの減少を伴ない、通常伸びは3〜8%前
後に劣化するし、焼鈍温度のコントロールにより
半軟材を得る方法は、小ロツトで行うには可能性
があるが、大規模な工業生産の場合には、軟化炉
内における温度上昇の時間的ずれなどに起因し
て、軟化度に違いが生じ、また従来の電気用アル
ミニウムやアルミニウム合金は、温度および時間
により急激な軟化特性の変化を示し、伸びが20%
以上であり、しかも8Kg/mm2以上の0.2%耐力を
得ることは、困難であつた。 本発明は、上述の問題点に鑑み、種々の合金お
よび製造方法について検討した結果なされたもの
で、特定の組成のAl―Fe合金に、特定の熱間加
工を施すことにより、軟質用アルミニウム合金導
体として、優れた特性を持つ導体を得る製造法を
提供せんとするものである。 本発明は、 (a) Fe1.0〜2.0%を含み、残部Alと通常の不純物
とから成る合金をインゴツトに鋳造した後、 (b) 該インゴツトを、350゜〜550℃の温度に再加
熱後、又は鋳造後350゜〜550℃の温度にある間
に、熱間加工を開始し、250℃以上の温度範囲
で、加工度95%以上の熱間加工を施こし、 (c) 次いで、中間焼鈍を施こすことなく、最終サ
イズまで冷間加工を施こした後、 (d) 最終焼鈍を施こすことにより、導電率61%
IACS以上、伸び20%以上、引張強さ12Kg/mm2
以上および0.2%耐力8Kg/mm2以上の特性を得
ることを、特徴とする軟質アルミニウム合金導
体の製造法である。 本明者らは、先にAI―Fe合金に、特定の熱処
理と加工を組み合わせることにより、冷間加工後
に著しく優れた伸び特性を有することを見い出
し、提案した(昭和51年8月10日付特願昭51−
95577号、昭和51年8月10日付特願昭51−95578
号)。 本発明は、伸び特性をさらに改善し、20%以上
の伸びを有すると同時に、61%IACS以上の導電
率を有し、引張強さも12Kg/mm2と高く、しかも8
Kg/mm2以上の0.2%耐力を有する軟質用アルミニ
ウム合金導体を、安定して生産できる製造法を提
供するものである。 本発明において、Feを1.0〜2.0%と規定した理
由は、Feが1.0%未満では強度が得られず、2.0%
を超えると耐食性の劣化が著しいからである。 本発明において、熱間加工開始温度を350゜〜
550℃と規定した理由は、350℃未満では、軟質材
の導電率が61%IACS未満となるからであり、550
℃を超えると、軟質材の引張強さが安定して12
Kg/mm2以上得られないためである。望ましくは
420゜〜520℃が良く、温度が低いと導電率が、温
度が高いと強度が低下する。 又本発明において、250℃以上の温度範囲で、
加工度95%以上の熱間加工を施こすと規定した理
由は、250℃未満の温度になると、引続き冷間加
工した後、最終焼鈍により軟材として、導電率が
61%以上とならないからであり、加工度を95%未
満にすると、やはり上記最終焼鈍後の軟材の導電
率が61%以上とならないからである。望ましくは
300℃以上が良く、温度が低いと導電率が低下す
る。なおこの熱間加工は圧延、押出、スエージン
グ、伸線などのいずれの方法でも良い。 本発明において、中間軟化を施すことなく、最
終サイズまで冷間加工すると規定したのは、中間
軟化を施すことにより、最終サイズの0.2%耐力
を安定して8Kg/mm2以上とすることができないか
らである。なおこの冷間加工は伸線、圧延などの
いずれかの方法でも良い。 さて、本発明の特徴を公知の技術と比較する
と、例えば特公昭49−5808号では、Alに0.30〜
0.95%のFeを添加し、連続鋳造圧延後、何ら焼
鈍を施すことなく、最終サイズまで伸線加工し、
焼鈍することにより、61%IACS以上の導電率を
有する線材の製造法が述べられているが、この発
明の骨子は、連続鋳造圧延工程および伸線加工工
程において、鋳造時に晶出したAl3Feを微細分散
するともに、最終サイズで固溶しているFeを析
出させて、強度を高くするとともに、導電率の回
復を行なうものである。上記提案は、可能な限り
のFeを固溶させた状態で最終サイズまでもち来
たし、最終焼鈍により析出をさせることをその内
容としている。 これに対して本発明では、熱間加工の工程にお
いて、可能な限り、添加したFeを析出させて微
細分散させるとともに、伸線加工工程においても
さらに析出物の微細化をはかるものである。然し
て、本発明においては、最終サイズまで冷間加工
を施された導体には、微細に分散したAl3Fe粒子
が数多く存在し、軟化後の強度を高めると同時
に、軟化曲線の急激な変化を阻止し、高強度の特
性の得られる温度範囲を広くするので、工業生産
のような大量処理時でも、安定した特性を得るこ
とができる。これに比べ、特公昭49−5808号で
は、固溶したFeの析出による特性向上を最終サ
イズでの焼鈍により得ようとしており、軟化特性
の急激な変化を避けることはできず、最終焼鈍の
みで安定したた高強度の特性を得ることはかなり
難しい。 以下本発明を実施例により説明する。 実施例 1: 通常の電気用Al地金に、Al―75%Fe母合金に
よりFeを添加して、Al―1.20%Fe合金を溶製
し、ダイレクトチル(DC)鋳造により152mm角の
インゴツトに鋳造した。このインゴツトを500℃
に再加熱し、該温度から熱間圧延加工を開始し、
9.5mmφの荒引線を得た。9.5mm2φ荒引線の温度は
320℃であつた。この荒引線の導電率は62.2%
IACSであり、圧延工程中に殆んどのFeが析出し
ている。この荒引線を、9.5mmφから中間熱処理
を施すことなく0.8mmφまで伸線加工を行ない、
230℃×1時間(試料No.1)350℃×1時間(試料
No.2)の焼鈍を加えて軟質材とした。 また試料No.1、No.2と全く同一の工程で、電気
用AIを用いて同様の試料No.3、No.4を作成し
た。これらの線の特性は第1表に示す通りであ
る。
【表】
第1表より、本発明合金は、通常の電気用Al
に比べ、導電率が若干低いが、機械的特性は格段
に優れ、特に伸びが高い状態で、引張強さ、0.2
%耐力が高い値を示すことは、電気用Alでは到
達できなかつた特性である。しかも、本発明合金
は230゜から350℃までの広い温度範囲にわたつて
優れた特性の導体を得ることができるので、工業
生産の規模における量でも、安定した特性を持た
せることができる。 実施例 2: 実施例1と同様の工程で、Al―1.5%Fe合金イ
ンゴツトを作成した。このインゴツトを440℃に
再加熱し、該温度から熱間圧延加工を開始し、
9.5mmφの荒引線を得た。荒引線の温度は300℃で
あつた。 この荒引線の導電率は62.0%IACSであり、実
施例1と同様に、固溶しているFeはごく微量で
ある。この荒引線を、9.5mmφから中間熱処理を
施すことなく、0.5mmφまで伸線加工を行ない、
230℃×1時間、350℃×1時間に焼鈍を施した。
これらの線の特性は第2表に示す通りである。
に比べ、導電率が若干低いが、機械的特性は格段
に優れ、特に伸びが高い状態で、引張強さ、0.2
%耐力が高い値を示すことは、電気用Alでは到
達できなかつた特性である。しかも、本発明合金
は230゜から350℃までの広い温度範囲にわたつて
優れた特性の導体を得ることができるので、工業
生産の規模における量でも、安定した特性を持た
せることができる。 実施例 2: 実施例1と同様の工程で、Al―1.5%Fe合金イ
ンゴツトを作成した。このインゴツトを440℃に
再加熱し、該温度から熱間圧延加工を開始し、
9.5mmφの荒引線を得た。荒引線の温度は300℃で
あつた。 この荒引線の導電率は62.0%IACSであり、実
施例1と同様に、固溶しているFeはごく微量で
ある。この荒引線を、9.5mmφから中間熱処理を
施すことなく、0.5mmφまで伸線加工を行ない、
230℃×1時間、350℃×1時間に焼鈍を施した。
これらの線の特性は第2表に示す通りである。
【表】
第2表より、実施例1と同様、本発明による導
体は、優れた機械的特性を持つているとともに、
広い温度範囲における焼鈍で、優れた特性が得ら
れることが分る。 以上述べたように、本発明は、Fe1.0〜2.0%を
含み、残部Alと通常の不純物とから成る合金を
イゴツトに鋳造した後、該インゴツトを、350゜
〜550℃の温度に再加熱後、又は鋳造後350゜〜
550℃の温度にある間に、熱間加工を開始し、250
℃以上の温度範囲で、加工度95%以上の熱間加工
を施すことにより、熱間加工において可能な限り
Feを析出させて微細分散させると共に、その後
の冷間加工により、さらに上記析出物の微細化を
はかるため、最終サイズまで冷間加工された導体
には、微細に分散したAl3Fe粒子が数多く存在
し、軟化後の強度を高めると同時に、軟化曲線の
急激な変化を阻止し、高強度の特性の得られる温
度範囲を広くするので、導電率61%IACS以上、
伸び20%以上、引張強さ12Kg/mm2以上および0.2
%耐力8Kg/mm2以上の特性の優れた軟質アルミニ
ウム合金導体を、工業生産のような大量処理時で
も、容易に安定して生産できる利点がある。又本
発明は、特に0.2%耐力の高い導体を作るのに、
従来の焼鈍後、低加工度の冷間加工のような複雑
な工程を必要としないので、製造コストを低減
し、かつ特性の安定性が向上するなどの効果があ
る。
体は、優れた機械的特性を持つているとともに、
広い温度範囲における焼鈍で、優れた特性が得ら
れることが分る。 以上述べたように、本発明は、Fe1.0〜2.0%を
含み、残部Alと通常の不純物とから成る合金を
イゴツトに鋳造した後、該インゴツトを、350゜
〜550℃の温度に再加熱後、又は鋳造後350゜〜
550℃の温度にある間に、熱間加工を開始し、250
℃以上の温度範囲で、加工度95%以上の熱間加工
を施すことにより、熱間加工において可能な限り
Feを析出させて微細分散させると共に、その後
の冷間加工により、さらに上記析出物の微細化を
はかるため、最終サイズまで冷間加工された導体
には、微細に分散したAl3Fe粒子が数多く存在
し、軟化後の強度を高めると同時に、軟化曲線の
急激な変化を阻止し、高強度の特性の得られる温
度範囲を広くするので、導電率61%IACS以上、
伸び20%以上、引張強さ12Kg/mm2以上および0.2
%耐力8Kg/mm2以上の特性の優れた軟質アルミニ
ウム合金導体を、工業生産のような大量処理時で
も、容易に安定して生産できる利点がある。又本
発明は、特に0.2%耐力の高い導体を作るのに、
従来の焼鈍後、低加工度の冷間加工のような複雑
な工程を必要としないので、製造コストを低減
し、かつ特性の安定性が向上するなどの効果があ
る。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 (a) Fe1.0〜2.0%を含み、残部Alと通常の不
純物とから成る合金をインゴツトに鋳造した
後、 (b) 該インゴツトを、350゜〜550℃の温度に再加
熱後、又は鋳造後350゜〜550℃の温度にある間
に、熱間加工を開始し、250℃以上の温度範囲
で加工度95%以上の熱間加工を施こし、 (c) 次いで、中間焼鈍を施こすことなく、最終サ
イズまで冷間加工を施した後、 (d) 最終焼鈍を施すことにより、導電率61%
IACS以上、伸び20%以上、引張強さ12Kg/mm2
以上および0.2%耐力8Kg/mm2以上の特性を得
ることを、特徴とする軟質アルミニウム合金導
体の製造方法。 2 インゴツトを、420゜〜520℃の温度で熱間加
工を開始する請求の範囲第1項記載の軟質アルミ
ニウム合金導体の製造方法。 3 インゴツトを、300℃以上の温度範囲で、加
工度95%以上の熱間加工を施す請求の範囲第1項
記載の軟質アルミニウム合金導体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1269779A JPS55104461A (en) | 1979-02-05 | 1979-02-05 | Manufacture of soft aluminum alloy conductor |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1269779A JPS55104461A (en) | 1979-02-05 | 1979-02-05 | Manufacture of soft aluminum alloy conductor |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS55104461A JPS55104461A (en) | 1980-08-09 |
JPS6149385B2 true JPS6149385B2 (ja) | 1986-10-29 |
Family
ID=11812569
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1269779A Granted JPS55104461A (en) | 1979-02-05 | 1979-02-05 | Manufacture of soft aluminum alloy conductor |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS55104461A (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4190589B2 (ja) | 1998-02-13 | 2008-12-03 | 古河電気工業株式会社 | 絶縁電線 |
JP4728604B2 (ja) * | 2004-07-02 | 2011-07-20 | 古河電気工業株式会社 | 自動車配線用アルミ導電線及び自動車配線用電線 |
JP4777487B1 (ja) * | 2008-08-11 | 2011-09-21 | 住友電気工業株式会社 | アルミニウム合金線の製造方法 |
-
1979
- 1979-02-05 JP JP1269779A patent/JPS55104461A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS55104461A (en) | 1980-08-09 |
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