JPS63157843A - アルミニウム合金導体の製造方法 - Google Patents

アルミニウム合金導体の製造方法

Info

Publication number
JPS63157843A
JPS63157843A JP30599586A JP30599586A JPS63157843A JP S63157843 A JPS63157843 A JP S63157843A JP 30599586 A JP30599586 A JP 30599586A JP 30599586 A JP30599586 A JP 30599586A JP S63157843 A JPS63157843 A JP S63157843A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
range
alloy
aluminum alloy
samples
content
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30599586A
Other languages
English (en)
Inventor
Akio Kawakami
明男 川上
Takeshi Saito
健 斉藤
Kazuyoshi Ito
伊藤 一好
Hiroshi Oide
大出 寛
Takanobu Matsushita
松下 隆宣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujikura Ltd filed Critical Fujikura Ltd
Priority to JP30599586A priority Critical patent/JPS63157843A/ja
Publication of JPS63157843A publication Critical patent/JPS63157843A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Conductive Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、架空送電線用等の導電用高力耐熱アルミニウ
ム合金導体の製造方法に関するもので、従来の導体に比
較して靭性や耐熱性を向上させたものである。
「従来の技術」 従来から、導電用アルミニウム合金としてA1−Mg−
9i系のいわゆるイ号アルミニウム合金が知られており
、この種の合金は優れた耐食性と高い強度、導電率を有
するために、A A A C(A IIA Iumin
um  A l1oy  Conductor)などと
して数多く利用されてきた。この種のイ号アルミニウム
合金が耐食性に優れるのは、主成分であるMgやSiに
よるMg、Si相が組織内に微細に析出することによる
ものである。
「発明が解決しようとする問題点」 ところがこのMg2Si相は熱処理の温度が高すぎると
粗大化する傾向にあり、この粗大化によって導体の強度
や疲労特性が悪化する問題がある。
このため前記イ号アルミニウム合金を架空送電線用とし
て用いた場合、通電により導体の温度が上昇すると組織
内のMg2Si相が粗大化し、それまでMg、Si相が
亜結晶粒界へ析出して再結晶を阻止していたものが破れ
て組織が急激に軟化する。
これがイ号アルミニウム合金が温度に敏感な理由である
従って従来、イ号アルミニウム合金導体の強度や疲労特
性は、熱処理温度に極めて敏感であり、Mg2Si相が
粗大化しない温度範囲でのみ使用されてきた。
このような背景から本発明者らは、MgaSiの他にイ
号アルミニウム合金の再結晶を阻止する効果のある元素
の存在について研究を重ねた。
ところで従来、導電用アルミニウム合金において、耐熱
性を向上させる効果を奏する添加元素としてZrが知ら
れている。ところが、従来、Al−Mg−8i系アルミ
ニウム合金においてZrを添加することは、ZrとMg
あるいはSiが化合物を形成して耐熱性を損なうと考え
られていた。
しかしながら本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、M
gとSiとZrを各々特別な量含有させるとともに、加
工条件と熱処理条件等を規定することによってアルミニ
ウム合金導体の耐熱性と靭性を改善できることを知見し
、本発明に至った。
本発明は、前記知見に基づき、更に研究を重ねてなされ
たもので、優れた耐食性並びに導電性を発揮し、高い強
度を有するとともに、優れた耐熱性と靭性を備えたアル
ミニウム合金導体を提供することを目的とする。
「問題点を解決するための手段」 本発明は、前記問題点を解決するために、Mg  0.
3〜1.0%(重量%、以下同じ)、Si  0.3〜
1.0%、 Zr  0.02〜0.2%、 A1 残部、 の組成を有するAl−Mg −S 1−Zr系のアルミ
ニウム合金からなる導体を製造するに際し、前記組成の
合金を連続鋳造した後に、300〜550℃の温度範囲
で熱間圧延を開始し、減面率80%以上の加工量で荒引
線を作製し、該荒引線を470〜590℃の温度範囲に
0.5〜IO時間加熱した後に急冷する溶体化処理を施
し、しかる後に減面率70%以上の冷間加工を施し、加
工後に150〜300℃の温度範囲で0.5〜10時間
焼き戻し処理するものである。
前記組成のアルミニウム合金において、MgとSiの含
有量を各々0.3〜1.0%の範囲に限定したのは、M
g含有量とSi含有量が、各々、0゜3%を下回る値で
は強度が不足し、1.0%を越える値では導電性や鋳造
性を害するためである。
また、Zr含有量を0.02〜0.2%の範囲に限定し
たのは、Zr含有量が0.02%を下回る値では耐熱性
の向上効果が見られず、0.2%を越える値では導電率
が悪化するためである。
なお、Zr添加による耐熱性向上の機構は、次のように
説明できる。即ち、金属は冷間加工により機械的特性が
向上するが、これは、加工のエネルギーにより、原子空
孔や転位が生じ、歪エネルギーが集積するためである。
ただしこの歪エネルギーは熱力学的に不安定であり、加
熱によって歪エネルギーは減少し、機械的特性も加工前
の状態に逆戻りする。ここでアルミニウム合金にZrを
添加した場合の再結晶過程について説明すると、Alと
Zrとが化合物であるA l 3Z rを作り、これが
組織内に微細に析出して亜結晶粒界の成長を阻止するた
め、再結晶が起こりにくくなる。なお、Al中のZrは
拡散速度が非常に遅いために、このAl5Zrの析出は
高温、長時間域の処理条件でないと起こりにくいが、Z
rは組織内で単独に固溶しているのみでも転位のピンニ
ング効果があり、低温域においても耐熱性の向上効果が
ある。
一方、前記熱間圧延開始温度を300〜550℃の範囲
に限定したのは、この範囲以上の温度で熱間圧延を開始
したのでは高温割れを起こし易く、この温度範囲より下
の温度で熱間圧延を開始したのでは、円滑に圧延できな
いためである。次いで荒引線を形成するための加工にお
いて、減面率80%以上で熱間加工するのは、Mg、S
i等の晶出物を組織内に微細に分散させ、均質な圧延組
織にすることと、引き上がりの荒引線の強度を加工硬化
により高くするためである。更に、この荒引線を溶体化
処理するのは、圧延工程において微細に分散されたMg
2Si晶出物を容体化するためであり、その温度範囲を
470〜590°Cに限定したのは、MgとSiを前記
の如く含有したアルミニウム合金に・おいて固溶体とす
るために必要な温度であるといった理由からであり、加
熱時間を0.5〜10時間の範囲に限定したのは、この
範囲より短い加熱時間では均一な固溶体とすることが困
難であり、10時間以上では製造時間が長くなって工業
的に不経済なためである。また、溶体化処理後の冷間加
工における減面率を70%以上としたのは、冷間加工に
より転位を多数発生させ、微細なMgtSi相を均一か
つ多量に析出させるためである。次に、冷間加工上がり
の線材を150〜300℃で0.5〜10時間の間焼戻
し処理するのは、Mg、Si相の析出を促進して析出硬
化させるためであり、焼戻し温度を前記範囲に設定した
のは、150℃より低い温度で0,5時間より短い条件
ではMg2Si相の析出が不十分であって、300°C
より高い温度で10時間より長い時間ではMg2Si相
が粗大化し、しかも再結晶が進行してしまい、焼戻しの
効果が得られないためである。
以上説明した組成のアルミニウム合金を用い、以上説明
した加工処理条件に沿った方法によりアルミニウム合金
導体を製造することによって、優れた耐食性と高い強度
と導電性を有する上に、優秀な靭性と耐熱性と耐食性を
有する優れたアルミニウム合金導体を製造することがで
きる。
一方、前記方法を実施する場合に用いるアルミニウム合
金として、 Mg  0.3〜1.0%(重量%、以下同じ)、Si
  0.3〜1.0%、 Zr  0.02〜0.2%、 Cu  0.0,05〜0.2%、 Fe  0.’1〜0.5%、 Al  残部、 の組成を有するアルミニウム合金を用いても良い。
このアルミニウム合金において、CIの含有量を0.0
05〜0.2%の範囲に限定し、Feの含有量を0.1
〜0.5%の範囲に限定したのは、添加元素であるCu
とFeがこれらの範囲を下回る値では強度向上の効果が
少なく、それ以上の値では導電率が低下し、耐食性にも
悪影響を及ぼずためである。
また、前記組成のアルミニウム合金を用いて前述した方
法によりアルミニウム合金導体を製造する場合、減面率
80%以上の加工量で熱間加工するのは、Mg、Si、
Feの晶出物を微細に分散させ、均質な圧延組織にする
ためである。なお、前記したCuとFe以外の添加元素
の成分限定理由と、前記した以外の加工処理条件の限定
理由は先に記載した通りである。
「実施例1」 第1表に示す各組成のアルミニウム合金試料(試料No
l〜No21)を第1表ないし第3表に示す各条件で順
次加工処理して素線(本発明品)を作製し、各素線、に
ついて引張り強さσB (kgf/ mm”)と伸びδ
(%)と導電率λ(%IAC3)と耐熱性HR(%)(
230℃で1時間加熱した後の強度残存率で示す)を測
定した。その結果を第3表に示す。また、第4表に示す
各組成のアルミニウム合金試料(試料N022〜No3
9)を第4表ないし第6表に示す各条件で加工処理して
素線(比較例)を作製し、各素線について引張り強さσ
8と伸びδと導電率λと耐熱性HRを測定した。
なお、前記各素線を作製するには、純度99゜70%の
電気用アルミニウム地金を溶解し、これにAl−25%
Si母合金およびAl−33%Cu母合金とAl−10
%Fe合金とAl−5%Zr母合金とMg導体を所定量
添加し、各組成のA I Mg−8i−Zr系の合金を
溶解後、プロペルチ連続鋳造圧延機を用い、第1表と第
4表に示す圧延開始温度で圧延を開始し、第2表と第5
表に示す加工量で加工して荒引線を作製した。その後荒
引線を第2表と第5表に示す条件で溶体化処理し、更に
、第2表と第5表に示す加工量で伸線加工した後、第3
表と第6表に示す条件で焼戻し処理を行って各素線を作
製した。
第1表 (本発明品) 一1!= 第1表ないし第3表に示す測定結果から、以下に説明す
ることが明らかになった。
−14= 第1表に示ず資料No1=No4は、本発明で限定した
Zr含有量の範囲内において、Zr含有量を0.02〜
0.15%の範囲で増加させた例であるが、試料Nol
〜No4にあっては、Zr含有量が増加するにつれて引
張り強さが若干向上する(第2表参照)とともに耐熱性
が大きく向」ニしている。
なお、Zr含有量が増加するにつれて導電率が若干定価
するものの、導電率はいずれも優秀な値を示している。
更に、伸びは5%程度の優れた値を示している。
試料No5〜No8は、本発明で限定したMg含有量と
Si含有量の範囲内において、Mg含有量を0.40〜
0.81%の範囲で、Si含有量を0.41〜087%
の範囲で各々増減した例であるが、概ね良好な特性を示
している。
試料No9〜Nol 1は、本発明で限定した圧延開始
温度の範囲内において、圧延開始温度を320〜490
℃の範囲に設定した例であるが、圧延開始温度の上昇に
より、耐熱性が向上するとともに、高い引張り強さと優
れた伸びと導電率を示すことが明らかになった。
試料Nol 3とNol 4は、本発明で限定した溶体
化処理温度の範囲内において、溶体化処理温度を490
℃と550℃に設定した例であり、試料Nol 5とN
ol 6は本発明で限定した溶体化処理時間を0.5時
間と8時間に設定した例であり、試料Nol 8とNo
l 9は本発明で限定した焼戻しの温度範囲内において
焼戻し温度を190℃と250℃に設定した例であり、
試料No20とNo21は本発明で限定した焼戻し時間
の範囲内において、焼戻し時間を1.5時間と6時間に
設定した例であるが、いずれも良好な特性を発揮した。
−15= 第4表 (比較例) 第5表 (比較例) 第6表 (比較例) 第4表ないし第6表においては、アルミニウム合金に含
有させる各種合金成分、あるいは、アルミニウム合金に
加える加工処理条件の1つを本発明で限定された合金成
分の範囲、あるいは、加工処理条件の範囲から外れるよ
うに作成した試料について記載しである。第4表ないし
第6表において、本発明の限定範囲から外れた合金成分
と加工処理条件のものについては、その数値の左側に#
印を付しである。
まず、第4表に示す試料No22は、Zr含有量を本発
明で限定した範囲より少ない値に設定した試料であるが
、Zr含有量が少ない場合は、第6表に示すように耐熱
性が87.0%と大きく低下している。第4表に示す試
料No23は、Zr含有量を本発明で限定した範囲より
多く含有させた試料であるが、この試料は導電率が54
.2%IACSの低い値となっている。試料No24〜
27は本発明で限定したMg含有量の範囲とSi含有量
の範囲から外れた量のMgとSiを含有させた試料であ
り、引張り強さと導電率等が第6表に示す如く低=19
− 下しているとともに、試料No27は鋳造性が悪く荒引
線の製造が不可能であった。
試料No28とNo29は、本発明で限定した圧延開始
温度の範囲から外れた温度範囲で圧延を開始した試料で
あるが、試料No28は圧延不可能であり、試料No2
9は高温割れを起こした。
試料No31とNo32は、本発明で限定した溶体化処
理温度条件から外れた条件で処理した試料であり、試料
No33とNo34は本発明で限定した溶体化処理条件
から外れた条件で溶体化処理した試料であるが、いずれ
も満足な特性が得られていない。
試料No35は本発明で限定した加工量から外れた加工
量で加工した試料であるが、引張り強さの低下が見られ
る。
試料No36とNo37とNo38は本発明で限定した
焼戻し条件から外れた条件で焼戻しした試料であるが、
いずれも満足な特性が得られていない。
「実施例2」 第7表に示す各組成のアルミニウム合金試料(試料No
40〜No66)を第7表ないし第9表に示す各条件で
順次加工処理して素線(本発明品)を作製し、各素線に
ついて引張り強さσ8と伸びδと導電率λと耐熱性HR
を測定した。その結果を第9表に示す。
また、第10表に示す各組成のアルミニウム合金試料(
試料No67〜No88)を第10表ないし第12表に
示す各条件で加工処理して素線(比較例)を作製し、各
素線について引張り強さσ8と伸びδと導電率λと耐熱
性HRを測定した。
なお、前記各素線を作製するには、純度99゜70%の
電気用アルミニウム地金を溶解し、これにAl−25%
Si母合金およびAl−33%Cu母合金とAl−10
%Fe合金とAl−5%Zr母合金とAl−9,5%M
g合金を所定量添加し、各組成のAl−Mg−5i−Z
r系の合金を溶解後、プロペルチ連続鋳造圧延機を用い
、第7表と第10表に示す圧延開始温度で圧延を開始し
、第8表と第1I表に示す加工量で加工して荒引線を作
製した。
その後荒引線を第8表と第11表に示す条件で溶体化処
理し、更1こ、第8表と第11表に示す加工量で伸線加
工した後、第9表と第12表に示す条件で焼戻し処理を
行って各素線を作製した。
第7表 (本発明品) =23− 第7表ないし第9表においては、本発明において限定し
た合金成分の範囲内と加工処理条件内において、合金成
分と加工処理条件を適宜変更して作製した試料について
記載しである。そして、各合金成分と加工処理条件の中
でも特に大きく変化させた合金成分と加工処理条件を示
す数値の左側に#印を付しである。
第7表ないし第9表に示す測定結果から以下に説明する
ことが明らかになった。
まず、第7表に示す試料No40〜N043は、本発明
で限定したZr含有量の範囲内において、Zr含有量を
0.02〜0.15%の範囲で増加させた例であるが、
試料No40〜N043にあっては、Zr含有量が増加
するにつれて引張り強さが若干向上する(第9表参照)
とともに、耐熱性が大きく向上している。なお、Zr含
有量が増加するにつれて導電率が若干低下するものの、
導電率の値はいずれのものも優秀な値を示している。更
に、伸びは5%程度の優れた値を示している。
試料No44〜N047は、本発明で限定したMg含有
量とSi含有量の範囲内において、Mg含有量を040
〜082%の範囲で、Si含有量を0.45〜0.88
%の範囲で各々増減させた例であるが、概ね良好な特性
を示している。
試料No48〜No50は、Cuの含有量を0.006
〜018%の範囲で増加させた例であるが、Cuの含有
量を増加することにより、引張り強さき伸びが向上する
とともに、安定した優れた導電率と耐熱性が得られるこ
とが明らかである。
試料No51〜No53は、Fe含有量を0.10〜0
.39%の範囲で増加させた例であるが、Feの含有量
を増加することにより、引張り強さと伸びが向上すると
ともに、安定した優れた導電率と耐熱性が得られること
が明らかである。
試料No54〜N056は、本発明で限定した圧延開始
温度の範囲内において、圧延開始温度を320〜490
℃の範囲に設定した例であるが、圧延開始温度の上昇に
より耐熱性が向上しているとともに、高い引張り強さと
優れた伸びと導電率を示すことが明らかである。
試料No58とN059は、本発明で限定した溶体化処
理温度の範囲内において、溶体化処理温度を490℃と
550℃に設定した例であり、試料No60と試料No
61は、本発明で限定した溶体化処理時間の範囲内にお
いて、溶体化処理時間を0.5時間と8時間に設定した
例であり、試料N。
63とNo64は、本発明で限定した焼戻し温度の範囲
内において、焼戻し温度を190℃と250℃に設定し
た例であり、試料No65とNo66は、本発明で限定
した焼戻し時間の範囲内において、焼戻し時間を1.5
時間と6時間に設定した例であるが、いずれも良好な特
性を発揮した。
ラム合金に含有させる各種合金成分、あるいは、アルミ
ニウム合金に加える加工処理条件の1つを本発明で限定
された合金成分の範囲、あるいは、加工処理条件の範囲
から外れるように作製した試料について記載しである。
第1O表ないし第12表において、本発明の限定範囲か
ら外れた合金成分と加工処理条件のものについては、そ
の数値の左側に#印を付しである。
まず、第10表に示す試料No67は、Zr含有量を本
発明で限定した範囲より少ない値に設定した試料である
が、Zr含有量が少ない場合は耐熱性が86.5%と大
幅に低下している(第12表参照)ことが明らかである
一方、試料No68はZr含有量を本発明で限定した範
囲よりも多く含有させた試料であるが、Zr含有量が多
い場合は、導電率が53.2%I AC9の低い値とな
っている。
また、試料No69〜No72は、本発明で限定したM
g含有量の範囲とSi含有量の範囲から外れた量のMg
とSiを含有させた試料であり、引張り強さと、導電率
等が第12表に示す如く悪化しているとともに、試料7
2は、鋳造性が悪く荒引線の製造が不可能であった。
試料No73〜N076は、好ましいFe含有量の範囲
、並びに、好ましいCu含有量の範囲から外れた試料で
あるがいずれも満足な特性が得られていない。
試料No77とNo78は、未発明で限定した圧延開始
温度の範囲から外れた温度範囲で圧延を開始した試料で
あるが、試料No77が圧延不可能になり、試料No7
8が高温割れを起こした。
試料No80とNo81は、本発明で限定した溶体化処
理温度条件から外れた条件で処理した試料であり、試料
No82とN083は、本発明で限定した溶体化処理時
間の条件から外れた条件で溶体化処理した試料であるが
、いずれも満足な特性が得られていない。
試料No84は本発明で限定した加工量から外れる加工
量で加工した試料であるが、引張り強さの低下が見られ
る。
試料N085とN086とNo87とNo88は、本発
明で限定した焼戻し条件から外れた条件で焼戻しした試
料であるが、いずれも満足な特性が得られていない。
「発明の効果」 以上説明したように本発明において限定した合金成分の
アルミニウム合金を用い、本発明において限定した加工
処理条件で加工処理することによって、優れた導電性と
引張り強さと耐食性に加えて、高い耐熱性を有し、優れ
た靭性を有するアルミニウム合金導体を製造できる効果
がある。従って本発明のアルミニウム、合金導体は通電
により導体の温度が上昇する架空送電線用として好適な
特長がある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)Mg0.3〜1.0%(重量%、以下同じ)、S
    i0.3〜1.0%、 Zr0.02〜0.2%、 Al残部、 の組成を有するAl−Mg−Si−Zr系のアルミニウ
    ム合金からなる導体を製造するに際し、前記組成の合金
    を連続鋳造した後に、300〜550℃の温度範囲で熱
    間圧延を開始し、減面率80%以上の加工量で荒引線を
    作製し、該荒引線を470〜590℃の温度範囲に0.
    5〜10時間加熱した後に急冷する溶体化処理を施し、
    しかる後に減面率70%以上の冷間加工を施し、加工後
    に150〜300℃の温度範囲で0.5〜10時間焼き
    戻し処理することを特徴とするアルミニウム合金導体の
    製造方法。
  2. (2)アルミニウム合金として、 Mg0.3〜1.0%(重量%、以下同じ)、Si0.
    3〜1.0%、 Zr0.02〜0.2%、 Cu0.005〜0.2%、 Fe0.1〜0.5%、 Al残部、 の組成を有するアルミニウム合金を用いる特許請求の範
    囲第1項記載のアルミニウム合金導体の製造方法。
JP30599586A 1986-12-22 1986-12-22 アルミニウム合金導体の製造方法 Pending JPS63157843A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30599586A JPS63157843A (ja) 1986-12-22 1986-12-22 アルミニウム合金導体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30599586A JPS63157843A (ja) 1986-12-22 1986-12-22 アルミニウム合金導体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPS63157843A true JPS63157843A (ja) 1988-06-30

Family

ID=17951803

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30599586A Pending JPS63157843A (ja) 1986-12-22 1986-12-22 アルミニウム合金導体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS63157843A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01162754A (ja) * 1987-12-17 1989-06-27 Sky Alum Co Ltd 電子電気機器導電部品用材料の製造方法
WO2010018647A1 (ja) * 2008-08-11 2010-02-18 住友電気工業株式会社 アルミニウム合金線
JP2010077535A (ja) * 2009-11-06 2010-04-08 Sumitomo Electric Ind Ltd アルミニウム合金線の製造方法
JP2018154927A (ja) * 2018-05-24 2018-10-04 矢崎総業株式会社 アルミニウム合金、アルミニウム合金を用いたアルミニウム合金電線、アルミニウム合金電線を用いた自動車用ワイヤーハーネス、及びアルミニウム合金素線の製造方法

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS49109211A (ja) * 1973-02-21 1974-10-17
JPS5150212A (ja) * 1974-10-28 1976-05-01 Dainichi Nippon Cables Ltd Dodenyokorikitainetsuaruminiumugokin
JPS5662944A (en) * 1979-10-23 1981-05-29 Furukawa Electric Co Ltd:The Aluminum alloy conductor and its manufacture
JPS5665968A (en) * 1979-10-31 1981-06-04 Kansai Electric Power Co Inc:The Manufacture of electrically conductive aluminum alloy with high heat resistance
JPS59222550A (ja) * 1983-05-31 1984-12-14 Furukawa Electric Co Ltd:The 高力アルミニウム合金導体の製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS49109211A (ja) * 1973-02-21 1974-10-17
JPS5150212A (ja) * 1974-10-28 1976-05-01 Dainichi Nippon Cables Ltd Dodenyokorikitainetsuaruminiumugokin
JPS5662944A (en) * 1979-10-23 1981-05-29 Furukawa Electric Co Ltd:The Aluminum alloy conductor and its manufacture
JPS5665968A (en) * 1979-10-31 1981-06-04 Kansai Electric Power Co Inc:The Manufacture of electrically conductive aluminum alloy with high heat resistance
JPS59222550A (ja) * 1983-05-31 1984-12-14 Furukawa Electric Co Ltd:The 高力アルミニウム合金導体の製造方法

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01162754A (ja) * 1987-12-17 1989-06-27 Sky Alum Co Ltd 電子電気機器導電部品用材料の製造方法
WO2010018647A1 (ja) * 2008-08-11 2010-02-18 住友電気工業株式会社 アルミニウム合金線
JP2010043303A (ja) * 2008-08-11 2010-02-25 Sumitomo Electric Ind Ltd アルミニウム合金線
JP4646998B2 (ja) * 2008-08-11 2011-03-09 住友電気工業株式会社 アルミニウム合金線
US8653374B2 (en) 2008-08-11 2014-02-18 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Aluminum alloy wire
JP2010077535A (ja) * 2009-11-06 2010-04-08 Sumitomo Electric Ind Ltd アルミニウム合金線の製造方法
JP2018154927A (ja) * 2018-05-24 2018-10-04 矢崎総業株式会社 アルミニウム合金、アルミニウム合金を用いたアルミニウム合金電線、アルミニウム合金電線を用いた自動車用ワイヤーハーネス、及びアルミニウム合金素線の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100245632B1 (ko) 저밀도 고강도 알루미늄-리튬 합금
US4073667A (en) Processing for improved stress relaxation resistance in copper alloys exhibiting spinodal decomposition
US4861391A (en) Aluminum alloy two-step aging method and article
US4305762A (en) Copper base alloy and method for obtaining same
JPS5839225B2 (ja) 高力アルミニウム合金導体の製造法
JPS6216269B2 (ja)
JPH08269652A (ja) 曲げ加工性に優れた高強度アルミニウム合金押出型材の製造方法
JPS63157843A (ja) アルミニウム合金導体の製造方法
JPS60155655A (ja) 高力アルミニウム合金導体の製造方法
JP2004027253A (ja) 成形加工用アルミニウム合金板およびその製造方法
JP2534073B2 (ja) 電子部品構成用銅合金及びその製造方法
KR100508697B1 (ko) 6xxx시리즈의알루미늄합금과이를이용하여제조된성형품
JPH0447019B2 (ja)
JPH05247574A (ja) 鍛造用アルミニウム合金及びアルミニウム合金鍛造材の製造方法
JPS6123852B2 (ja)
JPH0959736A (ja) 高速超塑性成形に優れたアルミニウム合金板およびその成形方法
JPS63243247A (ja) 導電用高強度アルミニウム複合線およびその製造方法
JPH05132745A (ja) 成形性に優れたアルミニウム合金の製造方法
JPH062092A (ja) 高強度高成形性アルミニウム合金の熱処理法
JPH07207392A (ja) 導電用耐熱性アルミニウム合金及び合金線の製造方法
JP3325641B2 (ja) 高強度高導電率銅合金の製造方法
JP2001254132A (ja) 導電用耐熱性アルミニウム合金及び合金線の製造方法
US20030029532A1 (en) Nickel containing high copper alloy
JPS627836A (ja) 微細結晶粒組織を有するアルミニウム合金の製造法
US4036642A (en) Copper base alloy containing titanium, antimony and chromium