JPS6147879B2 - - Google Patents

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JPS6147879B2
JPS6147879B2 JP16617083A JP16617083A JPS6147879B2 JP S6147879 B2 JPS6147879 B2 JP S6147879B2 JP 16617083 A JP16617083 A JP 16617083A JP 16617083 A JP16617083 A JP 16617083A JP S6147879 B2 JPS6147879 B2 JP S6147879B2
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Japan
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color
acid
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azomethines
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JP16617083A
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Goro Shimizu
Kazuhiro Kamata
Shozo Suefuku
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Matsui Shikiso Chemical Co Ltd
Original Assignee
Matsui Shikiso Chemical Co Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、各種産業利用性にすぐれる新規な熱
可逆変色性組成物に関する。 従来、ある温度では無色であるが、適当な温度
を与えれば呈色する特定の物質、又はその逆の性
質を有する特定物質、あるいは低温度で着色して
いながら高温に至るにつれ消色又は変色する等の
特定物質のうち、例えばコバルト、ニツケル等の
塩類のヘキサメチレンテトラミン含水錯塩、沃化
水銀と沃化銀・沃化銅との複塩、メタバナジン酸
アンモニウム、ジキサンチレン、ビアンスロン等
及び一部の有機染顔料類は、公知の如く、これら
を含む印刷インキ、塗料となし、紙、布帛、フイ
ルム、硝子、陶磁器、金属、木工品又はプラスチ
ツクス材料等に感温表示を目的として広く用いら
れ、また同様にプラスチツクス成型物中にも配合
されていた。 ところで、近時、常温では無色の電子供与性物
質を色彩成分とし、これに対して該電子を受容す
ることにて呈色を起こさしめる顕色剤、例えばア
タパルガイド.モンモリロナイト等の吸着剤、塩
化亜鉛、塩化錫等の酸性物質、あるいはフエノー
ル類、フエノール樹脂等を混合することにより発
色させるところの、所謂感圧複写方式又は感熱複
写方式が、著しく盛んとなつている。而して、一
方では、斯かる発色能を永続的乃至一時的に妨害
する物質を利用することも実用化され、例えばア
ルキルトリアルキルアンモニウムハライド、アミ
ンアセテート、アミン類、2オキサゾリン類、ア
ルコール、水等が前記色彩成分又は顕色剤と結合
し、或はこれらを溶解奪取して、以て発色を妨げ
非反応性に至らしめる性質が、前記複写方式に於
ける非発色部分に広く用いられていることも、公
知である。 これら発色能妨害物質は通常減感剤と称される
が、これら減感剤、就中、アルコール類の如き溶
媒を一時的に系外へ移動させれば、再び発色を復
活させることができ、斯かる作用を感温変色材料
として応用することも、公知であつて、要するに
これらの感温変色材料は、前記電子供与呈色性物
質及び顕色剤に対して、揮発性に乏しい溶媒を減
感剤として混合し、以つてその溶解力を温度に比
例させることによつて可逆的な発色・消色性を示
させるものであり、斯かる減感剤としては、例え
ばアルコール類、エステル類、ケトン類、炭化水
素及び酸アマイド類等が用いられている。 しかし従来これら減感剤を使用した感温変色材
の性能には多くの欠点がある。即ち、先ずこれら
溶媒を著しく多量に用いなければ所望する減感作
用を発揮し得ず、そのため表示せんとする色彩濃
度に大きな制限があること、減感剤の多量混合は
配合ベヒクルの物性を劣化させる等の影響を与
え、しかもその防止策として内包化処理を施こす
も該内包物自体の物性を損うこと、さりとてこれ
ら溶媒類を減少させれば、当然のこと乍ら完全な
無色の減感効果が得難く不都合な残色を呈するこ
と、更に該溶媒類は、各々の系列ごとに異なると
ころの顕色剤の選択溶解性を示し、その組合わせ
が煩雑であり、また、同系列のみの組合せでは広
範囲の所望温度設計が困難で、これらを相互に混
合した場合には発色温度域が大きくなりシヤープ
度が低下することなどの欠点があり、従つて、従
来これら減感剤からなる変色材は、その耐久性、
特に熱・溶媒・洗濯等に対して著しい弱点を有す
る結果となつている。 本発明者は、難揮発性且つ安定なアゾメチン類
が弱塩基性なるがゆえの顕著な減感能を有し、少
量にても減感効果を発揮することを見出し、以つ
て温度変化にて濃厚な色彩と無色とを可逆的に確
実に繰返す本発明を完成し、以て従来品の欠点を
完全に除去することに成功したのである。 次に本発明の構成について詳述する。 本発明の構成は、電子供与呈色性物質、該電子
供与呈色性物質に対応する電子受容性物質及び 次式 ―CH=N― ……(1) で表わされる原子団であつて、両端において、
脂肪族残基、置換脂肪族残基、芳香族残基、置換
芳香族残基、ヘテロ環残基又は置換アミノ基の原
子団より選ばれたものと結合し、而して、これら
の中、少くとも芳香族残基又は置換芳香族残基の
何れか1と結合する原子団の1個又は2個を、同
一分子中に有するアゾメチン類の3成分を、共存
させて成ることを特徴とする、熱可逆変色性組成
物である。 本発明の色彩成分たる電子供与呈色性物質とし
ては、3・3′ジメトキシフルオラン(黄),3・
3′ジブトキシフルオラン(黄)、3クロル・6フ
エニルアミノフルオラン(黄橙)、3ジエチルア
ミノ・6メチル・7クロルフルオラン(赤橙),
3ジエチル・7・8ベンゾフルオラン(桃),
3・3′・3″トリス(pジメチルアミノフエニル)
フタリド(青紫),3・3′ビス(pジメチルアミ
ノフエニル)フタリド(緑),3ジエチルアミ
ノ・7ジベンヂルアミノフルオラン(暗緑),3
ジエチルアミノ・6メチル・7フエニルアミノフ
ルオラン(黒)等の如き、置換フエルメタン及び
フルオラン誘導体、並びに各種のインドリルフタ
リド系色素(青〜緑)、あるいはスピロピラン類
(黄褐〜赤紫)等が挙げられ、本発明でこれらは
単独あるいは2種以上配合して用いる。 次に、該電子供与呈色性物質と結合して顕色せ
しめる電子受容性物質としては、フエノール,m
―クレゾール、p―クレゾール,p―ノニルフエ
ノール,o―フエニルフエノール、p―フエニル
フエノール,スチレン化フエノール、p―クミル
フエノール,p―オクチルフエノール,ビスフエ
ノールA,β―ナフトール,1・5ジヒドロキシ
ナフタレン,レゾルシン,カテコール,ピロガロ
ール,フロログルシン,フロログルシツト,フエ
ノール樹脂オリゴマー,p―クロルフエノールホ
ルムアルデヒド縮合物の3量体及び8量体等の如
きフエノール類、及びこれらのリチウム,ナトリ
ウム,カルシウム,マグネシウム,アルミニウ
ム,亜鉛,錫,チタン,ニツケル等の金属塩、サ
リチル酸,p―オキシ安息香酸,p―オキシ安息
香酸エチル,サリチル酸メチル,レゾルシン酸,
没食子酸,没没食子酸ブチル,メチレンビスサリ
チル酸,β―オキシナフトエ酸,タンニン酸,β
―オキシナフトエ酸アミド,β―オキシナフトエ
酸メチル等の如きオキシ芳香族カルボン酸、及び
その置換誘導体、並びにこれらの前記の如き金属
塩、フタル酸,安息香酸,テレフタル酸,ピロメ
リツト酸,トリメリツト酸,トルイル酸,1・2
オキシステアリン酸,蓚酸,ラウリン酸,ステア
リン酸,酒石酸,クエン酸,アンスラニル酸等の
如きカルボン酸,及びこれらの前記の如き金属
塩、パラトルエンスルフオン酸,スルフアニル
酸,メタニル酸,1ナフタレンスルフオン酸,
1・5ナフタレンジスルフオン酸,スルフオサリ
チル酸,フエノールスルフオン酸,ナフチオン
酸,シエフアー酸,ドデシルベンゼンスルフオン
酸,リグニンスルフオン酸,スルフオン化ナフタ
レン,ホルムアルデヒド縮合物等の如きスルフオ
ン酸、及びこれらの前記の如き金属塩、5クロル
ベンゾトリアゾール,5ブチルベンゾトリアゾー
ル,ジベンゾトリアゾール,4ベンゾトリアゾー
ルスルフオン酸,ベンゾトリアゾール5カルボン
酸,5オキシベンゾトリアゾール,1ベンジル5
オキシベンゾトリアゾール,トリアゾールジカル
ボン酸,1オキシベンゾトリアゾール,テトラゾ
ール,オキシベンズイミダゾール等の如きアゾー
ル類、及びこれらのエステル類,アマイド類,並
びにこれらの前記の如き金属塩類が挙げられ、本
発明ではこれら単独若しくは、2種以上を使用す
る。 次に本発明の前記電子供与呈色性物質及び之に
対応する電子受容性物質の両者と共存させる構成
分たるアゾメチン類につき言及する。 本発明に用いうる式1の原子団を含むアゾメチ
ン類としては、次の式2〜4の3種のグループが
ある。 R−CH=N−R′ ……(2) R−CH=N−R′−N=CH−R ……(3) R−N=HC−R′−CH=N−R ……(4) (上記式中、R,R′は、脂肪族残基,置換脂
肪族残基,芳香族残基,置換芳香族残基,ヘテロ
環残基又は置換アミノ基を示し、而して、これら
の中、少くとも芳香族残基又は置換芳香族残基の
何れか1を含むものとする。) 如上の各グループに属するアゾメチン類は、所
望する構造に対応するアルデヒド類とアミン類と
を混合し脱水させることにより、容易に得られ
る。 因みにこれらアルデヒド類、アミン類を列記す
れば、芳香族アルデヒド類としては、ベンズアル
デヒド,トルアルデヒド,アニスアルデヒド,シ
アノアルデヒド,クロルアルデヒド,クミンアル
デヒド,フエニルアセトアルデヒド,ヘリオトロ
ピン,シトラール,ネラール,バニリン等が挙げ
られ、脂肪族アルデヒドとしては、アセトアルデ
ヒド,ブチルアルデヒド,ヘキシルアルデヒド,
パルミチルアルデヒド,ステアリルアルデヒド等
が挙げられ、またジアルデヒドとしては、グルタ
ルアルデヒド,アジポアルデヒド,テレフタルア
ルデヒド,グリオキザール等が挙げられる。一方
これらと反応する芳香族アミン類としては、アニ
リン,トルイジン,クレシジン,アニシジン,ナ
フチルアミン,クロルアニリン,ブチルアニリ
ン,シクロヘキシルアミン等が挙げられ、脂肪族
アミンとしては、エチルアミン,ブチルアミン,
ラウリルアミン,ミリスチルアミン,パルミチル
アミン,ステアリルアミン,ベンヂルアミン,シ
ンナミルアミン等が挙げられ、またジアミン類と
しては、エチレンジアミン,スレアリルプロピレ
ンジアミン,フエニレンジアミン,1.6ジアミノ
ヘキサン,1・8ジアミノオクタン,ベンジジン
等が挙げられ、更にヘテロ環系アミン類では、ア
ミノピリジン,アミノキノリン等があり、また本
発明の式(1)に相当するヒドラジン類として、フエ
ニルヒドラジンを挙げることができる。 従来、如上のアルデヒド類及びアミン類を感温
変色材料における溶媒として用いることは、全く
考えられなかつたことであり、况んやこれら両者
の反応物たるアゾメチン類を用いることは、全く
予想外のことであつた。 本発明に使用するところの、式(2)〜(4)で示され
る代表的アゾメチン類としては、例えば、ベンジ
リデンアニリン,ベンジリデンpトルイジン,ベ
ンジリデンステアリルアミン,ベンジリデンラウ
リルアミン,ベンジリデンブチルアミン,p―メ
トキシベンジリデンアニリン,p―メトキシベン
ジリデンアニシジン,p―メトキシベンジリデン
ステアリルアミン,p―イソプロピルベンジリデ
ンアニリン,ベンジリデンフエニルヒドラジン,
ベンジリデンエチルアミン,ブチルデンアニリ
ン,NNジベンジリデンベンジジン,1・4ビス
フエニルアゾメチン,ベンジリデンナフチルアミ
ン,ベンジリデンピコリルアミン,ベンジリデ
ン,6メチルピリジン,ベンジリデン,4アミノ
ピリジン等があるが、本発明は勿論これらのみに
限定するものでない。 一方本発明で除外するところのアゾメチン類、
即ち、前記式(2)〜(4)のR,R′に、芳香族残基又
は置換芳香族残基の何れをも含まないものは、一
般に重合性を有するがため不安定なものが多く、
本発明の目的を達成し得ないものである。 本発明で用いるアゾメチン類には、熱可逆変色
性組成物の成分として、次のような特徴乃至長所
がある。 (1) 前記の如くアルデヒド類及びアミン類は無数
に存在するため、それらの組合わせによるアゾ
メチン類の種類もまた極めて多い。従つて殆ん
ど任意の融点又は軟化点のものを揃えることが
できる。 (2) 外観が無色又は淡クリーム色であり、その殆
んどが水不溶性乃至難溶性、且つ不揮発性であ
る。 (3) その構造からして、1種の弱塩基性物質であ
るため、アミン類等に類する完全減感性を有
し、少量で効果を発揮する。 本発明組成物において、如上の特徴を有するア
ゾメチン類が熱にて可逆的に顕色,減感を示すの
は、各アゾメチン類、固有の軟化点又は融点以下
又は以上における電子供与呈色性物質乃至電子受
容性物質の溶解挙動によるものと見做されるが、
表1は代表的なアゾメチン類の融点を表示し、ま
た表2は、本発明に係る熱可逆変色性組成物の具
体例の消色温度を示す。
【表】
【表】
【表】
【表】 本発明で該アゾメチン類の選択は実質的な可逆
変色性を支配しており、一般に低融点のものは、
それより高いものに比較してより低温にて変色現
象を起させることを考慮して用いるが、実際的に
は、−40以下〜80℃程度の温度域に設定する場合
には式(2)の群中より選び、それより高温域を希望
するときには式(3)又は(4)の群中のものから求める
ことが可能である。 本発明の熱可逆変色性組成物は、電子供与呈色
性物質,電子受容性物質及びアゾメチン類の3成
分を同時に共存させて用いるものであるが、これ
らは混合溶液,乳化物,分散物あるいはカプセル
内包物として使用する。而して該カプセル内包物
に於ては、そのカプセル化方法及び膜剤を特に限
定する必要はなく、また、これら共存系に対して
は、必要により各種の薬剤、例えば界面活性剤,
乾燥調節剤,樹脂類,消泡剤,架橋剤,触媒,粘
度調節剤,溶媒,染料,顔料,螢光増白剤,紫外
線吸収剤,紫外線安定剤,赤外線吸収剤,体質顔
料,金属粉,金属石ケン,ワツクス類,油脂,電
解質,酸,アルカリ,防錆剤,酸化防止剤,還元
防止剤,着色防止剤等を適宜に配合しても、本発
明の要旨を逸脱しない。 本発明の熱可逆変色性組成物の応用に当り例え
ば印刷の場合には、該組成物を当該インキベヒク
ル中に溶解,乳化,分散あるいはカプセル内包物
として混入し、次いでグラビア,オフセツト,フ
レキソ,スクリン等の公知の印刷方式にて被印刷
物上に施こせば良く、斯くして紙,合成樹脂フイ
ルム,硝子器具,皮革等に対して任意の熱可逆変
色模様を表示することができ、同様に捺染,転写
捺染,及び塗料に於ても、該印刷インキベヒクル
への配合に類する処理にて同じく布帛その他に該
表示が行なえる。一方ワツクス類,合成樹脂成型
物に対しても該組成物を任意に配合して同様に熱
可逆変色性の成型物等を得ることができる。 次に本発明の効果を列挙する。 (1) 本発明の熱可逆変色性組成物は、減感時の消
色性にすぐれるため無色,有色の変化が著しく
顕著である。 (2) 本発明に用いるアゾメチン類には極めて多く
の種類があり、それらを選択することにより所
望する変色温度の熱可逆変色性を得ることがで
きる。 (3) 本発明に用いるアゾメチン類は多くの電子受
容性物質を容易に溶解し、且つ少量で済むた
め、内包カプセルを含めて耐久性の良好な熱可
逆変色性材料を得ることが可能となる。 (4) 本発明に使用するアゾメチン類と従来の溶媒
とを併用すればその使用量を減少させることが
でき、経剤的で且つ減感効果が向上する。 実施例 1 コート紙(70g/m2)上に、クリスタルバイオ
レツトラクトン1重量部(以下、重量部を、部と
略す。),ビスフエノールA2部,ベンジリデンス
テアリルアミン10部及び5%エチルセルロース/
エチルアルコール溶液87部からなる塗料をバーコ
ーターにて塗付し、乾燥にてエチルアルコールを
除去した。斯くしてコート紙上には、温度28℃以
上では無色、それ以上の温度では着色し殊に10℃
以下では濃鮮青色の塗膜が得られ、且つ何度でも
可逆的に反復させることができる。 実施例 2 クリスタルバイオレツトラクトン25部,チヌビ
ン#326(商品名,紫外線吸収剤)50部,ビスフ
エノールA80部,ベンズトリアゾール20部,パラ
クミルベンジリデンパラアニシジン675部,エピ
コート#828(商品名、エポキシ樹脂)100部の均
一な熱溶液を、5%,HEC水溶液1中に投入
し撹拌にて直径約10μの油滴状に分散させ、次い
で40℃にてエピキユアU(商品名,硬化剤)40部
をすみやかに投入し、引つづき昇温させ95℃にて
2時間の熱処理を行なつたのち冷却し、生成せる
マイクロカプセル粒子を別・水洗し乾燥するこ
とにより約1000部の熱可逆変色性組成物の青色内
包体を得た。該内包体(直径12〜15μの球状粒
子)30部,バインダーL(商品名,ポリアクリル
酸エステル共重合樹脂,ミネラルターペン,乳化
剤等からなる顔料樹脂捺染用接着剤)64部,フイ
クサーF(商品名,ウレタン樹脂)4部,塩化ア
ンモン1部,尿素1部を均一に混合せる捺染用イ
ンキとなし、白色の綿ブロード布上に、水玉模様
スクリン版(70メツシユ)を用い印捺し、次いで
乾燥後、110℃、3分間の熱処理を施こした。斯
くして白色綿ブロード布上には温度40℃以上では
無色であるが、20℃以下では濃鮮青色の水玉模様
が顕出する、可逆変色性の捺染物が得られた。
尚、該捺染模様の染色堅牢度としては、耐光性3
級,耐洗濯性4級,耐摩擦性4級を示し十分な商
品価値を認めた。 また、前記捺染インキ中の青色内包体30部を28
部とし、加えてグローカラーMF2G(商品名,螢
光性顔料)2部からなる同様のインキにて該水玉
模様のスクリン捺染を施こせば、40℃以上では鮮
桃色を顕し、それ以下の温度では徐々に赤紫色を
径て青紫色に変化する、すぐれた可逆変色性捺染
物が得られた。 比較例として本実施例に用いたアゾメチン類の
溶媒たるパラクミルベンジリデンパラアニシジン
に替えてパルミチルアルコールを用いて同様の青
色内包物を得て、同じく捺染物とするに、該可逆
変色性は良好であるが40℃以上でも完全な無色に
なることなく淡青色が残る点、減感性が本実施例
より劣つていた。 実施例 3 実施例2にて製した青色内包体10部を、あらか
じめ110℃にて熔融せるスミカセンG807(商品
名,ポリエチレン樹脂ペレツト)90部中にすみや
かに混練し、次いで厚さ0.2mmのシート状に成型
ののち冷却した。斯くして該ポリエチレンシート
は40℃以上で無色となり常温では青色を示し且つ
何度でもそれを繰りかえした。 実施例 4 ATP(商品名,フルオラン系感熱複写紙用の
ラクトン色素)0.1部,サリチル酸亜鉛0.05部,
4・4′ジオキシジフエニル0.05部,及びベンジリ
デンラウリルアミン2部を加熱にて均一な溶液と
なし、次いでこれをサンワツクスE(商品名,ポ
リエチレンワツクス)97.8部の熔融物中に投入し
て熔融インキとした。該インキを加熱しつつグラ
ビア印刷機にてアルフアベツド文字を純白紙(70
g/m2)上に印刷し冷却付着せしめた。斯くして
純白紙上には0℃以下で暗緑色のアルフアベツド
文字を顕わし、常温では無色となるグラビア印刷
物が得られ、且つ該変色は可逆的に何度でも繰り
かえした。 実施例 5 シリコン離型剤処理を施こしたグラシン紙(65
g/m2)上に、DEBN(商品名,フルオラン系感
熱複写紙用のラクトン色素)0.1部,ビスフエノ
ールA0.2部,ベンジリデンステアリルアミン1
部,ベンジリデンパラトルイジン1部,エチルア
ルコール10部及び10%エスレツクBM―2(商品
名,ポリブチラール樹脂)/エチルアルコール溶
液87.7部からなる印刷インキを実施例2に用いた
水玉模様スクリン版にて印刷し、次いで該模様上
に、バイロン粉末(商品名,ポリエステル樹脂)
を散付し、乾燥を施こし転写シートとした。次に
該シートを綿ニツトTシヤツと相接し、150℃,
15秒間の熱処理を施こした。斯くして綿ニツト上
には温度28℃以上では無色であり低温で青色の水
玉模様が熱転写される。而して該変色挙動は可逆
的に何度でも繰りかえす。 実施例 6 0.5%ローカストビンガム水溶液に対して0.1%
の硼砂を配合せる常温でゼリー状を呈し高温では
液状のペースト98部中に、アセトン3部,クリス
タルバイオレツトラクトン0.2部,サリチル酸フ
エニル0.5部及びベンジリデンラウリルアミン30
部からなる混合物にポリスチレン2部を溶解し、
常法にて乳化ののち高温加熱にてアセトンを除去
させることにて得た界面析出法による3成分内包
物2部を配合することにより、変色性ペーストを
得た。次に該ペーストを透明ポリプロピレン容器
中に封入し冷凍庫内に保ち凍結させることにて該
内容物は青色となる。即ち該青色に着色中は0℃
以下を示し、肉眼にて明瞭に識別できる点、各種
の保冷材に応用できる。 実施例 7 5%ポリビニルアルコール水溶液70部中に、ク
リスタルバイオレツトラクトン1部,ビスフエノ
ールA3部,pメトキシベンジリデンラウリルア
ミン20部からなる混合物を入れ乳化物とし、更に
トリメチロールメラミン5部及び塩化アンモン1
部を加えた。次に該溶液中に綿ポプリン白布を浸
漬し、ロール絞り乾燥ののち100℃3分間の熱処
理をなし、次いで該処理布を中間に2枚のポリエ
チレンフイルムにてサンドイツチ状にはさみ、熱
処理にて熱変色性のラミネートフイルムとした。
一方、比較のため前記溶媒たる、pメトキシベン
ジリデンラウリルアミンに代えて、ラウリルアル
コールを用い、同様のフイルムを得た。該両フイ
ルムを温度5℃の冷蔵庫内に装入した色彩変化を
観察するに、表3の結果が得られた。
【表】 表3の如く、本実施例のフイルムは室温で残色
が無く、且つ特徴的なことは発色速度がかなり遅
い結果が得られた。斯かることは恐らく、一部の
アゾメチン類は「液晶」たる性質を併せ持つため
晶出速度が遅いことに起因すると思われ、斯かる
性質は従来の変色性組成物が、冷却にて即時に発
色する場合と比べ、実用上、冷蔵庫内の被冷却物
の時間的な冷却度合を正確に示させ得る如く設計
することを可能とし、甚だ有用と思われる。尚、
本実施例と比較例との両溶媒を適宜に混合した場
合にも、残色のない同様の性能が付加される点が
認められた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 電子供与呈色性物質、該電子供与呈色性物質
    に対応する電子受容性物質及び 次式 ―CH=N― で表わされる原子団であつて、両端において、
    脂肪族残基、置換脂肪族残基、芳香族残基、置換
    芳香族残基、ヘテロ環残基又は置換アミノ基の原
    子団より選ばれたものと結合し、而して、これら
    の中、少くとも芳香族残基又は置換芳香族残基の
    何れか1と結合する原子団の1個又は2個を、同
    一分子中に有するアゾメチン類の3成分を、共存
    させて成ることを特徴とする、熱可逆変色性組成
    物。
JP16617083A 1983-09-08 1983-09-08 熱可逆変色性組成物 Granted JPS6058481A (ja)

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