JP4526246B2 - 温度と水分付着との確認インジケータおよびそれを用いた製品の不良原因確認方法 - Google Patents

温度と水分付着との確認インジケータおよびそれを用いた製品の不良原因確認方法 Download PDF

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  • Investigating Or Analyzing Non-Biological Materials By The Use Of Chemical Means (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の温度を超過したか否かの温度履歴と、水分付着の有無の履歴との両方を検知するインジケータ、およびそれを用いた製品の不良原因確認方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
食料品や医薬品のような製品は、所定の温度を超過したり、水分が付着したりする条件に曝されると、腐敗したり、劣化したりすることがある。また、精密機器のような製品は、この条件に曝されると、破損したり故障したり点検の必要を生じたりする。そこで、製品がこの条件に曝されたことがないと確認する必要がある。
【0003】
また、携帯電話やパーソナルコンピューターなどの家電機器は、保証期間内に、不注意で暖房器具のそばや炎天下の自動車内で高温に放置されたり、飲料を溢したり、寒暖差による結露を発生させたりする環境に曝されて破損や故障が起こっても、メーカーの無償補修の対象外である。対象外とする場合、メーカーはこのような環境に曝されたと確認する必要がある。
【0004】
そのような確認のために、特許文献1に記載された温度履歴を色調変化で示すインジケータや、特許文献2に記載された水分付着履歴を色調の変化で示すインジケータが、製品に貼付される。しかし、これらのインジケータはそれぞれ温度履歴、水分付着履歴のみを検知するものである。双方の履歴を確認するためには、両方のインジケータを貼付したり、両方を一体化したインジケータを作製して貼付したりしなければならず、操作が煩雑なうえ、生産性が悪い。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−294127号公報
【特許文献2】
特開2001−296247号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記の課題を解決するためになされたもので、温度水分の付着のいずれをも明瞭な、色調や外観の変化により正確に検知できる簡便な確認インジケータと、それを用いた不良原因の確認方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するためになされた本発明の温度水分付着との確認インジケータは、呈色性の電子供与性有機化合物および電子受容性化合物と、ヨウ化水銀酸金属錯塩と、シュウ酸金属錯塩とのいずれかの熱呈色性化合物と、
塩化コバルトと、硫酸銅と、水への拡散性の色素とのいずれかであってこの熱呈色性化合物の呈色と異なる色調に変化する水分変色性物質とが
混合されて含有された組成物を、有するものである。
【0008】
温度と水分付着との確認インジケータは、例えば温度履歴および水分付着履歴インジケータとして、温度と水分付着の両方を確認、またはそれらの履歴を確認することができる。このインジケータは、所定温度を超過すると、熱呈色性化合物により、色調が変化し、水分が付着すると、水分変色性物質により、色調が変化する。
【0009】
温度水分付着との確認インジケータは、所定温度を超過した時の色調と、水分が付着した時の色調とが、異なるように熱呈色性化合物と水分変色性物質を選択していると好ましい。色調が異なると、所定温度の超過水分付着のどちらの経歴を経たか確認することができる。
【0010】
熱呈色性化合物は、所定の温度を超過すると変色し、冷却されると元の色調に戻る可逆性のものでもよい。可逆性のものとして、ヨウ化水銀酸金属錯塩が挙げられる。
【0011】
ヨウ化水銀酸金属錯塩は、例えば、ヨウ化水銀酸銀錯塩が挙げられる。
【0012】
熱呈色性化合物は、温度が下がった後も元の色調に戻らず、所定温度の超過の履歴を確認できる不可逆性のものでもよい。また不可逆性のものとして、シュウ酸金属錯塩が挙げられる。
【0013】
シュウ酸金属錯塩は、熱により分解して変色する化合物で、例えば、シュウ酸カリウム・コバルト錯塩が挙げられる。
【0014】
また、熱呈色性化合物は、呈色性の電子供与性有機化合物および電子受容性化合物を、熱溶融性有機化合物でマイクロカプセル化したものでもよい。
【0015】
呈色性の電子供与性有機化合物および電子受容性化合物を、熱溶融性有機化合物でマイクロカプセル化したものは、所定の温度で熱溶融性有機化合物が溶融すると、電子受容性化合物と電子供与性有機化合物が接触し、熱平衡による電子授受によって呈色する。具体的には、電子供与性有機化合物としては、例えば、クリスタルバイオレットラクトンが挙げられる。電子受容性化合物としては、例えば、ビスフェノールAが挙げられる。熱溶融性物質として、例えば、1−ヘキサデカノール、1−テトラデカノールが挙げられる。
【0016】
水分変色性物質は、水分が付着すると変色し乾燥すれば元の色調に戻る可逆性のものでもよい。例えば、可逆性のものとして、水の吸収と放出によって色が変わる塩化コバルトが挙げられる。
【0017】
また、水分変色性物質は、乾燥後も元の色に戻らず水分の付着の履歴を確認できる不可逆性のものでもよい。不可逆性のものとして、水への拡散性の色素が挙げられる。
【0018】
水への拡散性の色素は、水分が付着すると、周辺ににじむことで水分付着履歴を表示するものであり、具体的には、食用色素、酸性染料、塩基性染料、直接染料、反応性染料および酸性媒染染料が挙げられる。また、水への拡散性の色素として、一般的な有色の水性インキを用いてもよい。
【0019】
食用色素として、例えば、食用青色1号、食用赤色2号、食用赤色3号、食用赤色102号、食用赤色103号、食用赤色104号、食用赤色105号、食用赤色106号、食用青色2号が挙げられる。
【0020】
酸性染料として、例えば、C.I.アシッド・イエロー73、C.I.アシッド・レッド52、C.I.アシッド・バイオレット49、C.I.アシッド・ブルー9、C.I.アシッド・レッド51、C.I.アシッド・レッド92、C.I.アシッド・レッド94、C.I.アシッド・レッド87、カヤノールレッドNBR、ブリリアントスカーレット 3B、アシッドファストオレンジ SG、アマランス、アシッドローダミン B、エオシン G、アシッドミリングレッドRS、アリザリンダイレクトブルー AGG、インジゴカルミンブルー G、アシッドミリングシアニン 5R、ブリリアントブルー FCFが挙げられる。
【0021】
塩基性染料として、例えば、C.I.ベーシック・イエロー11、C.I.ベーシック・レッド38、カチオンレッド 6B、カチオンピンク FG、クリスタルバイオレット、メチレンブルー Bが挙げられる。
【0022】
直接染料として、例えば、C.I.ダイレクト・オレンジ39、C.I.ダイレクト・ブラウン2、ダイレクトファストスカーレット 4BS、ベンゾパープリン 4B、ダイレクトファストオレンジ S、ダイレクトロージュリンレッドB、クロランチファストレッド 6BLL、シリアスレッド 4B、シリアススプラレッドバイオレット RL、シリアススプラバイオレット BL、ダイレクトスカイブルー 5Bが挙げられる。
【0023】
反応染料として、例えば、C.I.リアクティブ・ブルー19、C.I.リアクティブ・ブルー15、リアクトンレッド 2B−F、プロシオンルビン BS、シバクロンバイオレット F2R−A、プロシオンブリリアントブルー RSが挙げられる。
【0024】
酸性媒染染料として、例えば、クロムオレンジ A、クロムオレンジ GR、クロムレッド B、クロムブリリアントレッド B、クロムブリリアントバイオレット R、クロムブラウン PGが挙げられる。なお前記C.I.はカラー・インデックスの略字である。
【0025】
熱呈色性化合物と水分変色性物質との組成物を、履歴を確認すべき製品に直接付してもよい。また、組成物をあらかじめ基材に付し、シート状のインジケータとして製品に添付してもよい。
【0026】
また、熱呈色性化合物と水分変色性物質との組成物は、インキビヒクルが含有されたインキでもあってよい。このインキを、製品に直接付してもよく、あらかじめ基材に付して、シート状のインジケータとして製品に添付してもよい。
【0027】
基材は塗布性や保持性が良好であって、熱伝導性がよく対象物温度とインジケータ層に温度差を生じにくいものが好適に使用される。また、基材は、製品に簡便に貼付しやすいように、裏面に粘着層を施したものでもよく、粘着層には剥離紙が付設されていてもよい。
【0028】
インキビヒクルは樹脂と溶剤とを含んでいる。市販のインキビヒクルを用いてもよい。
【0029】
溶剤として、例えば、ジエチルベンゼン、ベンゼン、トルエン、キシレンが例示される芳香族炭化水素類、ヘキサン、シクロヘキサン、オクタンが例示される飽和炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンが例示されるケトン類、クロロホルム、トリクロロエタンが例示されるハロゲン化炭化水素類、ミネラルスピリット、石油エーテルが例示される石油系溶剤が挙げられる。溶剤は単独で用いてもよく、複数混合して用いてもよい。
【0030】
樹脂として、例えば、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、石油系樹脂、セルロース系樹脂が挙げられる。樹脂は単独で用いてもよく、複数混合して用いてもよい。
【0031】
熱呈色性化合物と水分変色性物質との組成物は、デザイン性を高めるための色調調整剤や、インキにした場合の塗工性や塗膜特性を向上させるため増量剤、安定剤、沈降防止剤、界面活性剤、分散剤などの添加剤を含有していてもよい。
【0032】
温度水分付着との確認インジケータは、例えば温度履歴および水分付着履歴の検知機能のほか、製品名など他の表示機能や、温度および水分以外の検知機能を付与させてもよい。
【0033】
本発明の温度水分付着との確認インジケータは、例えば食料品や医薬品のみならず、携帯電話やパーソナルコンピューターなどの電子機器、さらには電子部品に付して、温度履歴および水分付着履歴の検知に用いられる。
【0034】
本発明の製品の不良原因確認方法は、温度水分付着との確認インジケータを製品に付し、該製品が所定温度を超過したとき、および/または該製品に水分が付着したときに、それらに応じて該インジケータの色調が変化することによって、該製品の不良原因を確認するもので、例えば、所定温度の超過の履歴と水分の付着の履歴を検知し、インジケータの色調変化により、不良原因を確認するものである。
【0035】
温度と水分付着との確認インジケータ、例えば温度履歴および水分付着履歴インジケータを製品に添付しておき、製品の使用中に不良が生じた場合、インジケータの色調を見る。インジケータの色調が変化している場合、熱呈色性化合物および水分変色性物質のいずれによる色調の変化であるかによって、不良原因が所定温度超過および水分付着のいずれであるかを確認することができる。一方、インジケータの色調が変化していない場合、不良原因が所定温度超過および水分付着以外であると確認できる。
【0036】
また、不可逆性の熱呈色性化合物や水分変色性物質を用いたインジケータは、製品の不良が発生後、時間が経過しても、インジケータの色調が戻らないので、不良原因が所定温度超過および水分付着のいずれであるかを確認することができる。また、不良原因の証拠として保存することもできる。
【0037】
【実施例】
以下、本発明の実施例を詳細に説明する。
【0038】
熱呈色性化合物と水分変色性物質を混合して、組成物にする。次にインキビヒクルを混合してインキにする。このインキを基材に塗布すると、温度水分付着との確認インジケータが得られる。
【0039】
混合の際、乳鉢、ボールミル、サンドミル、三本ロール、攪拌機を用いてもよい。
【0040】
塗布は、はけ、ロールコーターによる塗布や、スプレーによる吹き付け、シルクスクリーン印刷、グラビア印刷、オフセット印刷といった印刷加工などが可能である。
【0041】
また、熱呈色性化合物と水分変色性物質の混合と、インキビヒクルの混合を一工程で行ってもよい。
【0042】
(実施例1)
熱呈色性化合物としてヨウ化水銀酸銀錯塩1重量部と、水分変色性物質として塩化コバルト10重量部とを混合した後、乳鉢で粉砕し、青紫色の組成物を得た。得られた組成物を懐中電灯に糊付けして、インジケータとした。この懐中電灯を70℃の恒温槽に放置して動作とインジケータの色調を確認した。さらに室温まで冷却後の、動作と色調も確認した。またこの組成物を糊付けしてインジケータとした別な懐中電灯に、外部から水をかけたときの動作とインジケータの色調を確認した。さらに乾燥後の、動作と色調も確認した。動作した場合を○、動作しなかった場合を×として、結果を表1に示す。それぞれのときのインジケータの色調も表1に示す。
【0043】
(実施例2)
熱呈色性化合物としてヨウ化水銀酸銀錯塩1重量部と、水分変色性物質として塩化コバルト10重量部と、市販のインキビヒクルとしてPAS800メジウム(十条ケミカル(株)製の商品名)100重量部とをボールミルで混合し、青紫色のインキを得た。得られたインキを懐中電灯の表面に塗布し自然乾燥させて、インジケータとした。実施例1と同様に試験して、製品の動作とインジケータの色調を確認した。結果を表1に示す。
【0044】
(実施例3)
熱呈色性化合物としてヨウ化水銀酸銀錯塩1重量部と、水分変色性物質として塩化コバルト10重量部と、市販のインキビヒクルとしてPAS800メジウム(十条ケミカル(株)製の商品名)100重量部とをボールミルで混合し、得られたインキをシルクスクリーン印刷で裏面粘着材つき上質紙の表面に印刷し、青紫色のインジケータを得た。このインジケータを懐中電灯の表面に貼付し、実施例1と同様に試験して、製品の動作とインジケータの色調を確認した。結果を表1に示す。
【0045】
(実施例4)
1−ヘキサデカノール20重量部を75〜80℃で加熱し、溶融させ、その中にクリスタルバイオレットラクトンを1重量部とビスフェノールAを2重量部とを加え、均一に分散させた。これを75〜80℃に加熱した水300重量部に加え、撹拌しながらクリスタルバイオレットラクトンとビスフェノールAとを含んだ1−ヘキサデカノールを粒状に分散させた。徐々に冷却し1−ヘキサデカノールを固体化させながらマイクロカプセルとした。
【0046】
熱呈色性化合物をクリスタルバイオレットラクトンとビスフェノールAと1−ヘキサデカノールとをマイクロカプセル化したものに変えたこと以外は実施例3と同様にして紺色のインジケータを得た。このインジケータを懐中電灯の表面に貼付し、実施例1と同様に試験して、製品の動作とインジケータの色調を確認した。結果を表1に示す。
【0047】
(実施例5)
水分変色性物質を無水硫酸銅に変えたこと以外は実施例3と同様にして黄色のインジケータを得た。このインジケータを携帯用ラジオの表面に貼付し、実施例1と同様に試験して、製品の動作とインジケータの色調を確認した。結果を表1に示す。
【0048】
(実施例6)
水分変色性物質とインキビヒクルとして水性インキ(黄色染料:タートラジン5%、アラビアゴム5%水溶液)を用いたこと以外は実施例3と同様にして、黄色のインジケータを得た。このインジケータを携帯用ラジオの表面に貼付し、実施例1と同様に試験して、製品の動作とインジケータの色調を確認した。結果を表1に示す。
【0049】
(実施例7)
熱呈色性化合物としてシュウ酸カリウム・コバルト錯塩10重量部を用いたこと以外は実施例3と同様にして、青緑色のインジケータを得た。このインジケータをデジタルタイマーの表面に貼付し、実施例1と同様に試験して、製品の動作とインジケータの色調を確認した。結果を表1に示す。
【0050】
(実施例8)
熱呈色性化合物としてシュウ酸カリウム・コバルト錯塩10重量部と、水分変色性物質およびインキビヒクルとして水性インキ(赤色染料:テトラブロモフルオレセインナトリウム5%、アラビアゴム5%水溶液)100重量部とをボールミルで混合し、緑色のインキを得た。得られたインキをシルクスクリーン印刷で裏面粘着材つき上質紙の表面に印刷し、緑色のインジケータを得た。このインジケータを携帯電話の表面に貼付し、120℃の恒温槽内に一時間放置後、室温まで冷却し動作を確認したところ、動作しなかった。このときのインジケータの色調を確認したところ、赤色に変色していた。またインジケータを貼付した別な携帯電話を、水中に一時間放置後、室温で乾燥してから動作を確認したところ、動作しなかった。このときのインジケータの色調を確認したところ、赤色が周辺ににじんでいた。
【0051】
【表1】
Figure 0004526246
【0052】
表−1から明らかなとおり、実施例1〜8の温度水分付着との確認インジケータは、所定の温度で明瞭に色調変化し、また水分の付着により明瞭な色調変化が認められ、インジケータの色調変化によって、製品の不良原因を確認することができた。
【0053】
(比較例1)
市販の温度履歴インジケータとしてサーモラベルLI−100(日油技研工業(株)製の商品名)を携帯電話の表面に貼付し、120℃の恒温槽内に一時間放置後、室温まで冷却し動作を確認したところ、動作しなかった。このときのサーモラベルの色調を確認したところ、白色から赤色に変色していた。またインジケータを貼付した別な携帯電話を、水中に一時間放置後、室温で乾燥してから動作を確認したところ、動作しなかった。このときのインジケータの色調を確認したところ、変色は見られなかった。
【0054】
(比較例2)
市販の水性ペンで上質紙の表面に線を描画した水分付着履歴インジケータを携帯電話の表面に貼付し、水中に一時間放置後、室温で乾燥してから動作を確認したところ、動作しなかった。このときのインジケータの色調を確認したところ、線がにじんでいた。またインジケータを貼付した別な携帯電話を、120℃の恒温槽内に一時間放置後、室温まで冷却し動作を確認したところ、動作しなかった。このときのインジケータの色調を確認したが、変色は見られなかった。
【0055】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように本発明の温度水分付着との確認インジケータは、所定の温度を超過したかの温度履歴と、水分が付着したかの履歴との両方を、明瞭な色調の変化で正確に表示するものである。そのような履歴を経た証拠として、長期間保存することができる。
【0056】
このインジケータを用いた故障原因確認方法によれば、製品の故障が温度の超過、および水分付着のいずれが原因であるかを、製品の使用中または使用後に、簡便かつ正確に確認することができる。

Claims (4)

  1. 呈色性の電子供与性有機化合物および電子受容性化合物と、ヨウ化水銀酸金属錯塩と、シュウ酸金属錯塩とのいずれかの熱呈色性化合物と、
    塩化コバルトと、硫酸銅と、水への拡散性の色素とのいずれかであってこの熱呈色性化合物の呈色と異なる色調に変化する水分変色性物質とが
    混合されて含有された組成物を、有していることを特徴とする温度水分付着との確認インジケータ。
  2. 該電子供与性有機化合物がクリスタルバイオレットラクトンであり、
    該電子受容性化合物がビスフェノールAであり、
    該色素が、食用青色1号、食用赤色2号、食用赤色3号、食用赤色102号、食用赤色103号、食用赤色104号、食用赤色105号、食用赤色106号、食用青色2号から選ばれる食用色素;C.I.アシッド・イエロー73、C.I.アシッド・レッド52、C.I.アシッド・バイオレット49、C.I.アシッド・ブルー9、C.I.アシッド・レッド51、C.I.アシッド・レッド92、C.I.アシッド・レッド94、C.I.アシッド・レッド87、カヤノールレッドNBR、ブリリアントスカーレット 3B、アシッドファストオレンジ SG、アマランス、アシッドローダミン B、エオシン G、アシッドミリングレッド RS、アリザリンダイレクトブルー AGG、インジゴカルミンブルー G、アシッドミリングシアニン 5R、ブリリアントブルー FCFから選ばれる酸性染料;C.I.ベーシック・イエロー11、C.I.ベーシック・レッド38、カチオンレッド 6B、カチオンピンク FG、クリスタルバイオレット、メチレンブルー Bから選ばれる塩基性染料;C.I.ダイレクト・オレンジ39、C.I.ダイレクト・ブラウン2、ダイレクトファストスカーレット 4BS、ベンゾパープリン 4B、ダイレクトファストオレンジ S、ダイレクトロージュリンレッド B、クロランチファストレッド 6BLL、シリアスレッド 4B、シリアススプラレッドバイオレット RL、シリアススプラバイオレット BL、ダイレクトスカイブルー 5Bから選ばれる直接染料;C.I.リアクティブ・ブルー19、C.I.リアクティブ・ブルー15、リアクトンレッド 2B−F、プロシオンルビン BS、シバクロンバイオレット F2R−A、プロシオンブリリアントブルー RSから選ばれる反応染料;クロムオレンジ A、クロムオレンジ GR、クロムレッド B、クロムブリリアントレッド B、クロムブリリアントバイオレット R、クロムブラウン PGから選ばれる酸性媒染染料;水性インキのいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の温度水分付着との確認インジケータ。
  3. 該組成物は、インキビヒクルが含有されており、基材に付されていることを特徴とする請求項1に記載の温度水分付着との確認インジケータ。
  4. 請求項1記載の温度水分付着との確認インジケータを製品に付し、該製品が所定温度を超過したとき、および/または該製品に水分が付着したときに、それらに応じて該インジケータの色調が変化することによって、該製品の不良原因を確認する方法。
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